JP7457850B2 - 遊技場用システム - Google Patents

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Description

本発明は、遊技場用システムに関する。
遊技場では例えば特許文献1のように遊技者に対して遊技機のスペックを提示するようなサービスを行っているが、近年、パチンコ遊技機のような遊技機において大当りを介さずに通常状態よりも出率が向上する時短状態となる特別時短を発生可能な遊技機が登場しつつある。
特開平10-113459号公報
この特別時短は例えば大当り抽選同様の時短抽選を行って当選した場合に発生する突然時短や、一定数(例えば1000回)の図柄変動を行っても大当りとならない場合に発生する天井時短が想定されるが、このような特別時短を管理する場合、想定されていなかった遊技状態であるため、従来の管理方法では今一歩適切に管理することができない虞がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、大当りを介した第1特別状態と介さない第2特別状態とを発生可能な遊技機を適切に管理可能な遊技場用システムを提供することにある。
請求項1に記載した発明によれば、通常状態において遊技盤に設けられる始動口(例えば第1始動口14、第2始動口15)へ入賞した場合に大当り抽選を行い、その大当り抽選の結果を図柄変動により報知し、その変動結果に応じて大当りを発生可能であると共に、通常状態よりも遊技者が有利となる(例えば第2始動口15の入賞率が高くなる)特別状態として、大当りを介して発生可能な第1特別状態(例えば通常時短)と、大当りを介さずに発生可能な第2特別状態(例えば特別時短、突然時短、天井時短)とがあり、大当りが発生したことを特定可能な大当り信号、及び前記第1特別状態と前記第2特別状態とに共通して対応し、いずれかの特別状態が発生したことを特定可能な特別状態信号を出力する遊技機を対象とした管理手段(例えば管理装置5)と、前記特別状態信号により特別状態が発生したことを特定可能な場合に、大当りを介さずに発生した特別状態を、前記第1特別状態及び前記第2特別状態のそれぞれに個別で対応する状態信号によらず、大当りを介さないことで前記第2特別状態と判定可能な判定手段(例えば管理装置5)と、を備える。
このような構成によれば、特別状態信号が大当り信号と共に出力されることなく特別状態信号が出力された場合、遊技機が天井時短状態であることを判定可能となるので、大当りを介した第1特別状態と介さない第2特別状態とを発生可能な遊技機を適切に管理可能となる。
一実施形態における遊技場用システムの全体構成を示す概略図 遊技機の正面図 遊技機の電気的な構成を示す機能ブロック図 遊技情報表示装置の正面図 遊技情報表示装置の電気的構成を示す機能ブロック図 タイムチャート(その1) タイムチャート(その2)
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に1対1で対応する周辺機器として貸出装置2及び遊技情報表示装置3が設置されている。これら遊技機1、貸出装置2及び遊技情報表示装置3は、中継装置4を介して管理装置5と接続されている。2台の遊技機1、2台の貸出装置2及び2台の遊技情報表示装置3は、1台の中継装置4で中継されている。多数の遊技機は、パチンコ遊技機やスロットマシンである。管理装置5は、管理手段、判定手段及び除外手段に相当する。
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード6、モニタ7、図示しないプリンタ等を備えて構成されている。管理装置5は、遊技機1、貸出装置2、遊技情報表示装置3等の遊技機側との間で各種信号を送受信する。管理装置5は、遊技機側からの信号に基づいて遊技機1を含む遊技場内に設置される全ての機器(遊技機1、貸出装置2、遊技情報表示装置3等)の稼動状況を管理する。
以下、遊技機1がパチンコ遊技機である場合について説明する。図2に示すように、遊技機1は、発射ハンドル8、スピーカ9、装飾ランプ部10を有すると共に、遊技盤面11に、液晶表示部12、スルー式の普図(普通図柄)入賞口13、第1始動口14、第2始動口15、特図1表示部16、特図2表示部17、普図表示部18、大入賞口19、アウト口20、上部受皿21、下部受皿22を有する。尚、遊技盤面11には多数の釘が植設されているが、図2では省略している。
図3に示すように、遊技機1は、電気的な構成として、主制御部23、特図1表示部16、特図2表示部17、普図表示部18、演出制御部24、AMP25、表示制御部26、払出制御部27、払出機構部28、設定値操作部29、電源回路部30、特図1入賞センサ31、特図2入賞センサ32、普図入賞センサ33、大入賞センサ34、特図2始動口SLD(ソレノイド)35、大入賞口SLD36、信号出力部37を有する。尚、図3では貸出装置2や管理装置5との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部の図示を省略している。
主制御部23は、CPU23a、ROM23b、RAM23c、I/O23dを有するマイクロコンピュータにより構成されており、ROM23bに記憶している制御プログラムを実行することにより、玉の打ち込みや入賞等に応じて遊技機1の動作を制御する。又、主制御部23は、第1始動口14や第2始動口15へ入賞した際に乱数を発生する乱数発生部38、乱数発生部38により発生した乱数の一つを抽出して抽選する乱数抽出部39を有する。
特図1入賞センサ31、特図2入賞センサ32、普図入賞センサ33及び大入賞センサ34は、それぞれ第1始動口14、第2始動口15、普図入賞口13及び大入賞口19への入賞を検知すると、対応した入賞検知信号を主制御部23に出力する。特図2始動口SLD35は、主制御部23から開放指令信号を入力すると、第2始動口15を開放する。大入賞口SLD36は、主制御部23から開放指令信号を入力すると、大入賞口19を開放する。
特図1表示部16は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、特図1の図柄変動を行う。特図2表示部17は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、特図2の図柄変動を行う。普図表示部18は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、普図の図柄変動を行う。
演出制御部24は、主制御部23から演出指令信号を入力すると、AMP25を介してスピーカ9から演出音を出力させたり、装飾ランプ部10を演出表示させたり、表示制御部26を介して液晶表示部12を演出表示させたりする。液晶表示部12は、主制御部23から表示指令信号を入力すると、例えば大当り回数や特図抽選回数等の各種遊技データを表示する。払出制御部27は、主制御部23から払出指令信号を入力すると、払出機構部28による払出しを行う。設定値操作部29は、特図の抽選確率を設定するための複数段階の設定値を選択するもので、本実施形態では設定値1~3を選択して有効化する。電源回路部30は、主制御部23を含めた遊技機1全体に動作電源を供給する。
遊技機1は次のように動作する。
(1)第1始動口14は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口15は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。
(2)第1始動口14又は第2始動口15への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部12において行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
(3)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
(4)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/320であり、大当りがその後確変状態(確変)となる大当り(確変大当り)となる割合である確変率はヘソ入賞では40%であるのに対して電チューでは100%である。大当りが発生すると振分けられたラウンド(R)分だけ大入賞口19を開放する。ここで、Rはヘソ入賞では全てが5Rに振分けられる一方、電チューでは10Rに50%、5Rに50%振分けられる。尚、1Rの上限入賞数は10個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(5)確変中は大当り確率が1/70に向上すると共に、第1始動口14や第2始動口15への入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は100回分の図柄変動が行われるまで継続する所謂ST機であり、100回転の図柄変動までに大当りが発生しなければ通常状態となる。一方で、ヘソ入賞にて確変とならない通常大当りが発生した場合は100回(80%)、或いは200回(20%)の図柄変動が行われるまで継続する確変ではない時短状態となり、その図柄変動までに大当りが発生しなければ通常状態に戻る。
(6)第2始動口15は普図入賞口13への入賞に応じて変動する普図が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。又、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口15の入賞率が高くなる。
(7)第1始動口14又は第2始動口15に入賞した場合、大当り抽選とは別に時短抽選(当選率1/200)を行っており、当選した場合は20回(70%)、50回(20%)、或いは400回(10%)の図柄変動を行うまで時短状態となる突然時短を発生可能である。一方で、初期化条件成立(例えば大当り発生)後に所定数(例えば1000回)の図柄変動を行うまで大当りとならなかった場合は所定数(例えば1100回)の図柄変動を行うまで時短状態となる天井時短となる。今後は、突然時短と天井時短とはまとめて特別時短、大当り後の時短は通常時短として説明する。通常時短は大当りを介した第1特別状態であり、特別時短は大当りを介さない第2特別状態である。尚、特別時短では確変とはならない。又、天井時短を大当り後の時短やST終了からの図柄変動数や確変中の図柄変動数を除いた図柄変動数に応じて発動させる遊技機や大当り確率を設定により変更不能な遊技機といった例示した遊技機以外の遊技機を管理対象としても良い。
遊技機1側からは次の遊技信号が出力される。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。
始動信号=遊技機1から出力される始動入賞により変動(作動)する液晶表示部(役物)における始動処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので信号入力に応じて図柄変動を特定するので、「始動信号数×1」を始動回数として特定する。尚、始動口に入賞したことを示す信号としても良い。
大当り信号=遊技機1から出力される大当り状態を特定可能な信号である。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口15の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。時短中が対象となるので確変中であるか否かに関わらず出力される。又、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
貸出装置2は、現在の運用状態(正常状態、エラー状態等)を示す状態表示部40、紙幣が投入される紙幣投入口41、遊技者からの操作入力を受付けると共に入金残高や持玉数等のデータを表示するタッチパネル式の液晶表示部42、1単位分(500円相当)の玉を払出すための払出ボタン43、払出された玉が通過する払出ノズル44、従業員が携帯して操作する図示しない従業員リモコンからの信号を受信(受光)するリモコン受光部45、図示しない一般カード又は会員カードが挿入されるカード挿入口46、遊技機1の下部受皿22の下方に位置する計数受皿47を有する。
遊技機1の上部受皿21には貸出ボタン48及び返却ボタン49が設けられており、貸出装置2は、貸出ボタン48に対する操作に応じて貸出処理を実行し、返却ボタン49に対する操作に応じてカード発行処理を実行する。具体的には、貸出装置2は、入金残高の範囲内で玉(遊技媒体)の貸出処理を行うと共に、遊技機1の下部受皿22から払出される玉(遊技価値)を受入れて持玉として計数する計数処理を行い、入金残高及び持玉数(計数玉数)を一般カード又は会員カードに記録(会員カードの場合は入金残高のみ記録し、持玉数は管理装置5に記憶)して発行する。
一般カードを受付けたときは、入金残高及び持玉数を表示すると共にそれらの範囲内で貸出返却処理を行う。会員カードを受付けたときは、入金残高を表示すると共に暗証番号の認証を条件として管理装置5に記憶されている持玉数貯玉数を表示し、それらの範囲内で貸出返却処理を行う。
貸出装置2は、管理装置5とのオンライン状態で次のように動作する。
(1)カードの未挿入状態で紙幣投入口41に入金があったときは、カードストック部に収納している一般カードをカードリーダライタ(何れも図示せず)へ繰出して入金金額(1000円単位)を記憶すると共に、入金金額(入金残高)を液晶表示部42に表示した後、1度数(500円)に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から自動的に払出す。このとき、遊技機1から貸出装置2に1度数分の玉を払出したことを示す信号が送信されるので、液晶表示部42に表示されている入金残高から1度数に相当する金額(500円)を減額すると共に売上信号を送信する。貸出装置2は、中継装置3を介したシリアル通信による売上信号により管理装置5にて入金のような貨幣受付処理や玉の払出のような対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び一般カードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。
(2)遊技機1に設けられた貸出ボタン48の操作に応じて入金残高の範囲内で1度数(500円)に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から払出すと共に入金残高を更新する。
(3)遊技機1の下部受皿22から落下した玉を計数受皿47で受け、図示しない計数部にて玉数を計数することにより持玉数を更新して液晶表示部42に表示する。
(4)払出ボタン43の操作に応じて計数玉数(持玉数)又は貯玉数(会員の場合)の範囲内で1度数ずつ払出す。
(5)遊技機1に設けられた返却ボタン49に対する操作(返却操作)に応じて入金残高及び持玉数をカード挿入口46に挿入されている一般カードに記録して発行する。会員カードが挿入されている場合は、入金残高を会員カードに記録すると共に持玉数を管理装置5に送信してから会員カードを発行する。カードを発行する場合は、発行情報を管理装置5に送信し、管理装置5側にも記憶する。尚、カード挿入口46に一般カードも会員カードも挿入されていない場合は、カードストック部にストックしている一般カードをカードリーダライタに繰出(セット)して入金残高及び持玉数を記録して発行する。又、一般カードの挿入状態で入金残高及び持玉数とも零となった場合は、カードリーダライタにセットされた一般カードをカードストック部に回収する。一方、会員カードは、入金残高及び持玉数貯玉数が零となってもそのまま保持する。
(6)一般カードがカード挿入口46に挿入された場合は、一般カードに記録されている入金残高及び持玉数をカードリーダライタにより読み出して液晶表示部42に表示する。会員カードが挿入された場合は、会員カードに記録されている入金残高を読み出して液晶表示部42に表示すると共に暗証番号の認証を条件として管理装置5の会員口座に記憶されている貯玉数(当日貯玉数前日貯玉数)を表示する。当日貯玉数とは当日貯玉された貯玉数であり、前日貯玉数とは前日までの貯玉数である。営業終了後は、当日貯玉数は前日貯玉数に合算して記憶される。遊技者による払出ボタン43に対する操作(払戻操作)に応じて持玉数又は貯玉数の範囲内で1度数分の玉を払出ノズル44から払出すと共に、持玉数又は貯玉数を更新する。
(7)従業員リモコンからの指令をリモコン受光部45で受信(受光)し、指令内容に応じた各種処理(エラー解除等)を実行する。
(8)従業員による操作に応じて当日中におけるカードの発行履歴を読み出して液晶表示部42に表示可能である。
遊技情報表示装置3は、遊技機1からの稼動情報を中継装置4経由で受信して各種の遊技情報を作成して表示したり、管理装置5から受信した各種の情報を表示したりする。図4に示すように、遊技情報表示装置3は、ランプ部50、液晶表示部51、従業員を呼び出すための呼出ボタン52、液晶表示部51に表示される遊技情報の種類等を切り替えるための操作ボタン群53、従業員リモコンからの信号を受信(受光)するリモコン受光部54を有する。液晶表示部51は、操作ボタン群53の操作に応じて各種の遊技情報を表示可能である。
図4では、液晶表示部51による基本遊技情報画面の一例を示しており、以下の遊技情報を表示している。
大当り回数(当日、前日、前々日)
初当り回数(当日、前日、前々日)=通常状態での大当り回数
大当り内訳(超=10R、小=6R、1R)
スタート回数(直近大当り終了時からの図柄変動回数、当日の累計図柄変動回数を切替表示)
過去最高玉数(当該機種における1営業日の過去最大差玉数)
大当り間スタート回数の棒グラフ(直近7回分)
図5に示すように、遊技情報表示装置3は、電気的な構成として、制御部55、ランプ部50、液晶表示部51、呼出ボタン52、操作ボタン群53、リモコン受光部54、中継装置4との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部56を有する。制御部55は、CPU55a、ROM55b、RAM55c及びI/O55dを有するマイクロコンピュータにより構成されており、ROM55bに記憶している制御プログラムを実行することにより、遊技情報表示装置3の動作を制御する。
図6及び図7は、システム側が遊技機1から大当り信号と特別状態信号とを受信してどのように遊技情報を処理するかを例示したタイムチャートである。「遊技機上の遊技状態」に示すように、対象となる遊技機1では、「t1」にて確変大当りが発生して「t5」の大当りまで3連荘し、その後、「t7」にて確変が終了して通常状態に戻った後、「t8」、「t10」の突然時短を経由して「t12」にて天井時短が発生し、その天井時短中に「t13」にて大当りが発生して「t15」まで2連荘し、その後、「t17」にて確変が終了して通常状態に戻った後、「t18」にて通常大当りとなり、「t19」にて時短が発生し、「t20」にて時短が終了して通常状態に戻った状態を例示している。
「判定上の遊技状態」に示すように、状態信号により遊技状態を特定する場合、特別状態信号が確変中であるか否かに関わらず出力され、何れかであるかを特定することができないため、「特別状態中」として特定するが、「t8」、「t10」、「t12」では突然時短や天井時短のような特別時短として区別して特定している。これは大当り(大当り期間)を介さずに(大当り発生後ではなく)特別状態信号が出力される場合は通常時短でないことから特別時短として特定し、「t8」、「t10」では天井時短に対応した所定回数(1000回)分の図柄変動が初期化条件成立(例えば大当り発生)後に行われていないため突然時短と区別する一方、「t12」では所定回数(1000回)分の図柄変動が初期化条件成立後に行われているため天井時短と区別している。尚、突然時短と天井時短とを区別せず特別時短として特定しても勿論良い。
「スタート」は初期化条件成立後の図柄変動数を示している。ここで、遊技機1の初期化条件には所謂RAMクリアのような遊技機1の初期化処理等も含まれるが、その初期化処理をシステム側では特定できないこと、又、システム側では開店時に初期化条件が成立して初期化するため、必ずしもシステム側と遊技機1との初期化条件は同条件にはならないが、大当り発生を共通の初期化条件とするため大凡同等の条件にて初期化される図柄変動数を示している。尚、他の「累計スタート」等も含め図6及び図7では各期間における最終の図柄変動数を示している。
ここで、初期化条件には突然時短の発生が含まれないため突然時短が発生しても初期化しない。一方で、通常時短は大当りを介している(大当り発生後)ので初期化条件が成立するが、大当り中は遊技者にスタートを確認可能とするためスタートを維持し、大当りが終了して特別状態となった場合に初期化する。つまり、特別状態信号の受信を開始した場合、その特別状態が大当りを介しているか否かにより「スタート」は初期化されるか否かが振分けられる。この変形例として大当りを介した特別状態の終了(例えば「t7」の時点)に応じてスタートを初期化する場合、大当りを介さずに特別状態信号が出力される特別時短が終了(例えば「t9」、「t11」)してもスタートを初期化しないようにしても良い。ここで、天井時短についても大当りが発生しない可能性があり、この場合、大当りが発生せずに天井時短が終了してもスタートを初期化しないようにしても良い。
「累計スタート」は遊技機1にて行われた全ての図柄変動数、「低確中累計スタート」は遊技機1が確変中でない期間における図柄変動数、「チャンス中累計スタート」は遊技機1が確変の見込みがある期間における図柄変動数を示している。図6及び図7において「累計スタート」は大当りでない期間が全て特定対象期間であり区別する必要がないため他と区別して示していないが、「低確中累計スタート」は確変中でない期間をハッチングにより他と区別し、「チャンス中累計スタート」は確変の見込みがある期間が対象であるため特定対象期間をハッチングにより他と区別して示している。
「低確中累計スタート」では、大当りを介した特別状態信号の出力期間は、「t19」の時短のように確変でない可能性もあるが「t2」や「t14」のように確変である可能性もあるため特定対象期間から除外している。一方で「t8」、「t10」の突然時短や「t12」の天井時短といった特別時短のような大当りを介さない特別状態信号の出力期間は、特定対象期間に含めている。これは、特別時短は時短になるだけで確変となる可能性がないためである。この特定対象期間は例えば「判定上の遊技状態」における「初当り」のようにスタート以外の遊技情報にも適用される。同様に「チャンス中累計スタート」は特別状態信号の出力期間のうち特別時短を除外した期間を特定対象期間としている。
「低確中累計スタート」や「チャンス中累計スタート」等はそのまま管理するだけでも充分な遊技指標であるが、例えば大当りとの比率を示せばスペック上の大当り確率と比較して遊技者に有利に当選しているのか不利に当選しているかの判断や大当り確率を変更するモード推測のための指標になり得る。例えば図6及び図7の場合、「低確中累計スタート」は図7に示される最終時点の「t20」では「2220」で、対象期間における大当りは「t1」、「t13」、「t18」(「判定上の遊技状態」にて他と区別して示した「初当り」)の3回が発生しているので、3/2220=1/740(スタートと大当り数との比率を示す特別遊技情報)にて大当りが発生していることになる。
同様に、「チャンス中累計スタート」は「480」であるので、大当り3回との比率により、3/480=1/160を特定可能であり、「t19」のような時短が含まれるものの、「t8」、「t10」等のような確変でない時短を除外してチャンス中の遊技情報を特定できるため確変中の遊技情報により近似した遊技情報を特定可能となる。ここで、確変中の遊技情報により近似させるため「t6」、「t16」、「t19」のような最終の(次の遊技状態が通常状態となる)特別状態期間を除外しても良いし、本実施形態のような複数の大当りが発生する所謂連荘中の最終の特別状態は確変となるが、単数の大当りしか発生しない所謂単発後の特別状態は時短となるような遊技機の場合、前者の確変は除外せずに後者の時短を除外しても良い。
「チャンス中累計スタート」等を「累計スタート」と「低確中累計スタート」との差分により管理しても良い。図6及び図7であれば「チャンス中スタート」は2700-2220=480、「チャンス中大当り」は6-3=3となる。同様に「低確中累計スタート」を「累計スタート」と「チャンス中累計スタート」との差分で管理したり、「低確中累計スタート」と「チャンス中累計スタート」との合計を「累計スタート」として管理したりしても良い。尚、上記同様に「累計スタート」2700回と大当り6回との比率により大当り確率として6/2700=1/450も特定可能である。
「TY」は大当り期間と時短期間のような特別遊技期間とに対応した所謂連荘中の差数(セーフ-アウト)を示している。例えば図6の「t1」~「t7」のように特別状態に前後する大当りを含む差数を示しており、所謂連荘中にどの程度出玉を得たのかを示す指標である。本実施形態では「t12」のように天井時短のような特別時短中は「TY」の特定対象から除外している。これは、時短中は所謂出率(セーフ÷アウト)が100%に達しておらず出玉が減る傾向にあることや、天井時短となっても大当りは発生しておらず連荘が始まったとの認識が遊技者にないことを考慮したためである。つまり、大当りを介さない特別状態である特別時短をTYの特定対象からも除外している。尚、「t13」のように大当りが発生した場合はその開始時からが特定対象となるので、「t14」や「t15」は特定対象に含まれるが、上記同様に最後の特別状態となる「t15」を除外しても良い。又、「t8」、「t10」のような突然時短も同様である。
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す作用効果を得ることができる。
遊技場用システムにおいて、大当りを発生可能であると共に、通常状態よりも遊技者が有利となる特別状態として大当りを介した確変や通常時短のような第1特別状態と、大当りを介さない特別時短のような第2特別状態とを発生可能であり、大当りに対応した大当り期間に出力される大当り信号、及び通常時短に対応した通常時短期間のような第1特別状態期間と、特別時短に対応した特別時短期間のような第2特別状態期間とに共通して出力される特別状態信号を出力する遊技機1を対象とし、確変期間や時短期間における「チャンス中累計スタート」のような特別遊技情報を管理し、遊技機1の状態期間が第1特別状態期間であるか第2特別状態期間であるかを判定し、第2特別状態期間である旨の判定結果を得た場合に、当該第2特別状態期間に対応した遊技情報を特別遊技情報から除外するので、大当りを介した通常時短と介さない特別時短とを発生可能な遊技機1を適切に管理可能となる。
大当りを発生させるための単位遊技の実行数を示すスタートと大当り数との比率を示す特別遊技情報を管理し、特別時短期間に対応したスタートと大当り数とを特別遊技情報の特定対象から除外するので、大当り抽選が遊技者に有利に当選しているのか否かの把握や大当り確率にモード差がある遊技機のモード推定をするための指標を適切に提供可能となる。
大当り期間と特別遊技期間とに対応した遊技情報である特定特別情報として、「TY」のようなアウトとセーフとの差分を示す遊技情報を管理し、特別時短期間に対応したアウトとセーフとを特定特別情報の特定対象から除外するので、例えば時短中に出玉が減るような遊技機の場合に大当り発生前から出玉が減って遊技者に不快感を与える虞の軽減や、遊技者の大当りが発生してからが連荘期間といった認識に見合った遊技情報を提供可能となる。
大当りを発生可能であると共に、通常状態よりも遊技者が有利となる特別状態として大当りを介した確変や通常時短のような第1特別状態と、大当りを介さない特別時短のような第2特別状態とを発生可能であり、大当りに対応した大当り期間に出力される大当り信号、及び通常時短に対応した通常時短期間のような第1特別状態期間と、特別時短に対応した特別時短期間のような第2特別状態期間とに共通して出力される特別状態信号を出力する遊技機1を対象とし、通常状態における「低確中累計スタート」のような通常遊技情報を管理し、遊技機1の状態期間が第1特別状態期間であるか第2特別状態期間であるかを判定し、第2特別状態期間である旨の判定結果を得た場合に、当該第2特別状態期間に対応した遊技情報を通常遊技情報に含めて管理するので、大当りを介した通常時短と介さない特別時短とを発生可能な遊技機1を適切に管理可能となる。
大当りを発生させるための単位遊技の実行数を示すスタートとして、予め設定される初期化条件の成立により初期化される初期化スタートを管理し、初期化条件は、特別状態信号により特定される遊技機の状態期間が開始或いは終了した場合に、当該状態期間に対して判定手段により第1特別状態期間である旨の判定結果を得られれば成立する一方、前記第2特別状態期間である旨の判定結果を得られれば成立しないので、大当りが前後しない特別時短となった場合でも無暗に初期化スタートが初期化される虞を低減可能となる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張したり、各変形例を上記した実施形態と組み合わせたり各変形例を組み合わせたりしてどのように組み合わせても良いし、適宜、採用しない構成を設けても良い。
遊技機1は、遊技媒体を払出さずに電子データとして加算記憶する封入式の遊技機であっても良い。
上記した各数値は例示であり、どのような数値を採用しても良い。
各設定値は、管理者が任意に操作入力により設定しても良いし、予め管理装置5の製造メーカにて設定しても良いし、外部(例えばチェーン店本部等)のサーバから設定情報をダウンロードして設定しても良い。又、過去の遊技情報を基準値として設定しても勿論良い。
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定しても良い。又、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信等による電文のような信号入力としても良い。
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良いし、適宜採用しない項目を設けても良い。
管理装置5が行う処理の一部を貸出装置2、遊技情報表示装置3、中継装置4等にて行っても良く、遊技情報の特定や管理等を行う手段はどのように構成しても良い。
図面中、1は遊技機、5は管理装置(管理手段、判定手段、除外手段)である。

Claims (2)

  1. 通常状態において遊技盤に設けられる始動口へ入賞した場合に大当り抽選を行い、その大当り抽選の結果を図柄変動により報知し、その変動結果に応じて大当りを発生可能であると共に、通常状態よりも遊技者が有利となる特別状態として、大当りを介して発生可能な第1特別状態と、大当りを介さずに発生可能な第2特別状態とがあり、大当りが発生したことを特定可能な大当り信号、及び前記第1特別状態と前記第2特別状態とに共通して対応し、いずれかの特別状態が発生したことを特定可能な特別状態信号を出力する遊技機を対象とした管理手段と、
    前記特別状態信号により特別状態が発生したことを特定可能な場合に、大当りを介さずに発生した特別状態を、前記第1特別状態及び前記第2特別状態のそれぞれに個別で対応する状態信号によらず、大当りを介さないことで前記第2特別状態と判定可能な判定手段と、を備える遊技場用システム。
  2. 前記遊技機は、前記大当り発生後において所定数の図柄変動を行うまで大当りとならなかった場合に前記第2特別状態を発生可能である一方、図柄変動数を特定可能な始動信号を出力し、
    前記管理手段は、前記図柄変動数を管理し、前記大当り信号により大当りが発生したことを特定可能な場合に、大当り中は前記図柄変動数を維持し、大当りが終了して特別状態が発生した場合に初期化する請求項1に記載の遊技場用システム。
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