JP7454942B2 - カルボキシメチルセルロース粒子とその製造方法、および化粧料 - Google Patents

カルボキシメチルセルロース粒子とその製造方法、および化粧料 Download PDF

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Description

本発明は、良好な生分解性を持つカルボキシメチルセルロース粒子及びその製造方法、並びに化粧料に関する。
現在、石油由来の合成高分子(プラスチック)は、さまざまな産業で利用されている。長期安定性を求めて開発された合成高分子は、自然環境中で分解されない。そのため、様々な環境問題が起こっている。例えば、水環境に流出したプラスチック製品が長い期間蓄積され、海洋や湖沼の生態系が大きな影響を受けている。また、近年、長さが5mm以下からnmレベルまでのマイクロプラスチックが大きな問題となっている。マイクロプラスチックに該当するものとして、化粧用品等に含まれる微粒子、加工前のプラスチック樹脂の小さな塊、大きな製品が海中で浮遊するうちに微細化した物、等が挙げられている。
近年では、化粧料の感触特性を向上させるために、数百μm級のプラスチック粒子(例えば、ポリエチレン粒子)が配合されている。プラスチック粒子は、真比重が軽いため下水処理場で除去し難く、河川、海洋、池沼等に流れ出易い。更に、プラスチック粒子は、殺虫剤等の化学物質を吸着し易いため、生物濃縮により人体に影響を与える虞がある。このことは国連環境計画等で指摘されており、各国、各種業界団体が規制を検討している。
また、自然派化粧品やオーガニック化粧品に関心が高まっており、化粧品の自然・オーガニック指数表示に関するガイドライン(ISO16128)が制定されている。このガイドラインによれば、製品中の原料を、自然原料、自然由来原料、非自然原料に分類し、各原料の含有量に基づいて指数が算出される。今後、このガイドラインに沿って商品に指数が表示されるため、自然由来原料、更に、自然原料が要求されるであろう。
このような背景から、自然環境中で微生物等により水と二酸化炭素に分解され、自然界の炭素サイクルに組み込まれる生分解性プラスチックが注目されている。特に、植物由来の自然原料であるセルロース粒子は、環境に流出しても水に浮くことがなく、また、良好な生分解性を持つため、環境問題を引き起こす懸念が少ない。例えば、意図的な化学修飾を行わないプロセスにより得られるセルロース粒子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、有機溶媒に分散させたセルロースをスプレードライ法により造粒、乾燥し、結晶形がI型の多孔質セルロース粒子を作製することが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
また、セルロースの誘導体であるカルボキシメチルセルロースの球状粒子も知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2017-88873号公報 特開平2-84401号公報 特開2009-51781号公報
特許文献3のカルボキシメチルセルロース球状粒子は、吸油性と吸水性が高いために、化粧料に配合した際に、粒子が膨潤し、ベタつきが発生した。また、水溶液中で多価陽イオンと接触させて不溶化させることにより調製されているため、粒子表面に凹凸が生じやすい。したがって、化粧料に求められる滑らかな感触が得られ難かった。
そこで、本発明の目的は、優れた感触特性を持つ粒子を、カルボキシメチルセルロースを用いて実現することにある。
本発明では、遊離カルボン酸基率が0.8以上のカルボキシメチルセルロースを用いて粒子を構成した。この粒子は、真球度が0.85以上、平均粒子径dが0.01~20μm、最大粒子径dが30μm未満である。遊離カルボン酸基率は、「塩を形成していない遊離カルボン酸基」/(「塩を形成したカルボン酸基」+「塩を形成していない遊離カルボン酸基」)で表される。
さらに、当該カルボキシメチルセルロース粒子の水分散液を、超音波分散機を用いて80℃で60分間超音波を印加したとき、印加後の平均粒子径dと、印加前の平均粒子径dの比(d/d)が、0.95~1.05である。
また、本発明によるカルボキシメチルセルロース粒子の製造方法は、遊離カルボン酸基率が0.8以上のカルボキシメチルセルロースの分散液と界面活性剤と非水系溶媒を混合して、乳化液滴を含む乳化液を調製する工程と、乳化液滴を脱水処理する工程と、脱水処理により得られた非水系溶媒分散体を固液分離して、カルボキシメチルセルロース粒子を固形物として得る工程と、を備えている。
なお、乳化工程で得られた乳化液を-50~0℃の範囲で冷却することにより、乳化液滴中の水を凍結させた凍結乳化液を用いてもよい。
上述したいずれかのカルボキシメチルセルロース粒子を配合して化粧料を作製することができる。
本発明による粒子は、成分としてカルボキシメチルセルロース(以下、CMCと略記する)を含んでおり、真球度が0.85以上、平均粒子径dが0.01~20μm、最大粒子径dが30μm未満である。また、CMCの遊離カルボン酸基率が0.8以上である。遊離カルボン酸基率が0.8未満だと、吸油と吸水等によって粒子が膨潤しやすく、化粧料に配合した際に、ベタつきの原因となる。CMCの遊離カルボン酸基率は、0.9以上が好ましく、0.95以上が更に好ましい。すなわち、遊離カルボン酸基率は大きいほど好ましい。CMCの遊離カルボン酸基率とは、CMCに含まれる「塩を形成したカルボン酸基」の量をAと、「塩を形成していない遊離カルボン酸基」の量をBとしたとき、「B/(A+B)」で表される。
平均粒子径dは化粧料の感触特性に影響を与える。平均粒子径dが20μmより大きいと、ざらつきが感じられるため、ソフト感としっとり感が低下する。0.01μm未満は、工業的に調製することが難しい。平均粒子径dは1~15μmが好ましく、5~10μmがさらに好ましい。また、最大粒子径dが30μm以上でも、同様にソフト感としっとり感が低下する。
CMC粒子は、真球度が0.85以上、すなわち球状であることが好ましい。このような粒子が配合された化粧料では、良好な転がり感が得られる。真球度は0.90以上がさらに好ましい。ここで、真球度は走査型電子顕微鏡の写真から画像解析法により求めた。また、CMC粒子の表面は、凹凸がなく、平滑であることが好ましい。
粒子を含んだ化粧料等を製造する際、工程中で粒子が膨潤すると、当初想定していた機能が得られないおそれがある。そのため、製造工程中に平均粒子径が変化しないことが望ましい。CMC粒子を蒸留水に分散させ、超音波分散機を用いて80℃に加熱しながら超音波を60分間印加する試験を行ったとき、試験後の平均粒子径dと試験前の平均粒子径dの比(d/d)が、0.95~1.05であることが好ましい。この比が0.95未満の粒子は強度が低く、製造工程中の機械的負荷により崩壊しやすいため、感触改良効果が得られない。一方、この比が1.05を超える粒子は温水中で膨潤し、増粘しやすいため、品質安定性が担保できない。この比は、0.97~1.03がさらに好ましい。
CMC粒子は、外殻の内側に空洞が形成された中空構造でもよい。このような中空粒子は、同径の中実粒子より軽いため、同じ重量に含まれる粒子数は中実粒子より多い。さらに、外殻の厚さTとCMC粒子の外径ODの比(T/OD)は、0.02~0.45の範囲が好ましい。この比が0.45を超える粒子は、中実粒子と実質的に同等である。この比が0.02未満の粒子は、崩壊しやすい。この比は、0.04~0.30の範囲がさらに好ましい。また、真比重は、0.30~1.60の範囲であることが好ましい。
CMC粒子の粒子変動係数(CV)は、50%以下が好ましい。粒子変動係数が50%を超えると、転がり感が持続し難くなる。粒子変動係数は、40%以下、さらに30%以下が好ましい。なお、粒子変動係数は、小さいほど好適であるものの、狭小分布の粒子を得ることは工業的に困難である。概ね3%以上であれば、特に問題なく製造できる。
また、CMC粒子に含まれるCMC成分の架橋度は、5%以上が好ましい。架橋度が5%未満であると、油剤への溶解や、水、油による膨潤が生じる。架橋度は15%以上、さらに30%以上が好ましい。概ね50%程度であれば、水、油による膨潤を生じることは殆どない。
また、CMC粒子を表面処理することにより、吸湿性の抑制、分散性や流動性の向上を図ることができる。一般的に、表面処理剤としてシリコーン化合物が用いられる。欧州では脱シリコーンの意識が高まっているため、天然由来のアミノ酸系処理、オイル処理、金属石鹸処理等が好ましい。
また、化粧料に求められるソフトフォーカス性、UVシールド性、着色等を付加するために、CMC粒子に無機酸化物を添加してもよい。無機酸化物としては、シリカ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化セリウム等が例示できる。このとき、粒子に含まれる無機酸化物成分を50体積%未満にする必要がある。また、無機酸化物は、平均粒子径d5nm~1μmの粒子であることが好ましい。
CMCは、天然素材のセルロースをモノクロル酢酸でエーテル化したものであり、CMCのナトリウム塩やアンモニウム塩として市販されている。エーテル化度(置換度)は特に限定されず、0.1~1.5程度のものを用いることができる。また、重合度も特に限定されない。なお、食酢等の天然素材を原料とするモノクロル酢酸が好ましい。
オーガニック認証団体であるコスモス(COSMOS)は、2019年1月1日に発行した基準「COSMOS-standard Cosmetics Organic and Natural Standard」の中で、石油由来のモノクロル酢酸により得られたCMCを、暫定的に許容される成分として認めている。仮に、食酢等の天然素材由来のモノクロル酢酸により得られたCMCであれば、恒久的な認証が得られると思われる。
その他にカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを原料として、CMCを調製してもよい。
<カルボキシメチルセルロース粒子の製造方法>
次に、CMC粒子の製造方法について説明する。はじめに、CMC塩の分散液と界面活性剤と非水系溶媒を混合して、乳化させる(乳化工程)。これにより乳化液滴を含む乳化液が得られる。この乳化液滴には、CMC塩が内包されている。次に、乳化液を脱水処理する(脱水工程)。これにより、乳化液滴中の分散媒が緩慢に除去される。次に、固液分離してCMC粒子を固形物として取り出す(固液分離工程)。この固形物を乾燥して解砕することにより、CMC粒子の粉体が得られる(乾燥工程)。このような製法によれば、凹凸がなく、平滑な表面のCMC粒子を得ることができる。乳化により液滴を形成するために、CMC塩の分散液には、水系分散媒を用いる。分散液の溶媒は水を含むことが好ましい。
以下、分散液の溶媒に水を用いた場合の製造方法について、詳細に説明する。
[乳化工程]
まず、CMC塩の粉末を水に加えて、透明~半透明なCMC塩の分散液を調製する。CMCのアンモニウム塩を用いた場合、後の乾燥工程でアンモニアが揮発する。そこで、CMCの遊離カルボン酸基率を0.8以上にするためには、ナトリウム塩等のアルカリが残留しないようにする必要がある。
さらに、CMCの固形分濃度が0.1~20重量%の範囲になるように調整する。固形分濃度が20重量%を超えると粘度が高くなり、乳化液滴の均一性が損なわれる。0.1重量%未満では経済性が悪く、特に利点もない。なお、無機酸化物微粒子を配合する場合は、CMC塩の分散液に混合すると良い。
次いで、この分散液と非水系溶媒と界面活性剤を混合する。非水系溶媒は、乳化のために必要である。非水系溶媒は、水と相溶しないものであればよく、一般的な炭化水素溶媒を用いることができる。界面活性剤は、油中水滴型の乳化液滴を形成するために添加される。界面活性剤のHLB値は1~10が適している。非水系溶媒の極性に応じて、最適なHLB値を選択すればよい。HLB値は特に1~5の範囲が好ましい。また、異なるHLB値の界面活性剤を組み合わせてもよい。
次に、この混合溶液を乳化装置により乳化させる。この時、平均径が、おおよそ0.05~100μmの乳化液滴を含む乳化液が得られるように、乳化条件を設定する。乳化液滴中にはCMC塩と水が存在している。乳化装置には、一般的な高速せん断装置を用いることができる。この他、より微細な乳化液滴が得られる高圧乳化装置、より均一な乳化液滴が得られる膜乳化装置、マイクロチャネル乳化装置等の公知の装置を目的に応じて適用できる。
なお、乳化液滴の平均径を測定する装置には、レーザー回折・散乱法、動的光散乱法等の原理を利用した粒度分布測定装置を用いることができる。例えば、島津製作所社製レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置「SALD-2200」では、攪拌機構付きの回分セル内に投入した乳化液の粒度分布を測定する。そこから算出されるメジアン値を平均径とした。
[脱水工程]
次に、乳化工程で得られた乳化液を脱水処理する。常圧または減圧下で加熱することにより、水を蒸発させる。これにより、乳化液滴から水が除去され、粒子径0.01~20μmのCMC粒子を含む非水系溶媒分散体が得られる。
例えば、常圧下の加熱脱水法では、冷却管を備えたセパラブルフラスコを加熱し、非水系溶媒を回収しながら、脱水を行う。また、減圧下の加熱脱水法では、ロータリーエバポレーターや蒸発缶等用いて減圧加熱し、非水系溶媒を回収しながら、脱水を行う。後述の固液分離工程で非水系溶媒分散体からカルボキシメチルセルロース粒子を固形物として取り出せる程度まで脱水を行うことが好ましい。非水系溶媒分散体に含まれる水分量を10重量%以下にすることが好ましい。この水分量を超えると、固液分離工程で球状粒子としての形態を維持できず、高い真球度が得られない。この水分量は5重量%以下がより好ましく、1重量%以下がさらに好ましい。
[固液分離工程]
固液分離工程では、従来公知の濾過、遠心分離等の方法で、脱水工程で得られた非水系溶媒分散体から固形分を分離する。これにより、CMC粒子のケーキ状物質が得られる。さらに、得られたケーキ状物質を洗浄することが好ましい。洗浄により、界面活性剤を低減できる。CMC粒子を乳化物等の液体製剤に配合する場合、界面活性剤が長期安定性を阻害するおそれがある。そのため、CMC粒子に含まれる界面活性剤を500ppm以下にすることが好ましい。界面活性剤を効率的に低減させるためには、有機溶媒を用いて洗浄すると良い。
[乾燥工程]
乾燥工程では、常圧または減圧下での加熱により、固液分離工程で得られたケーキ状物質に含まれる非水系溶媒を蒸発させる。これにより、平均粒子径0.01~20μmのCMC粒子の乾燥粉体が得られる。この工程では、ケーキ状物質を60~200℃で30分間以上加熱して乾燥させてもよい。加熱により、CMCが架橋する。所望の架橋度となるように加熱時間を調整する。
また、乳化工程で得られた乳化液を-50~0℃の範囲で冷却してから脱水工程を行ってもよい。すなわち、乳化液滴中の水を凍結させて凍結乳化物とする。凍結乳化物を常温に戻してから脱水工程を行う。凍結温度が-50℃~-10℃の場合には、中実構造のCMC粒子が得られる。-10~0℃の場合には、中空構造のCMC粒子が得られる。-10~0℃程度の温度では、氷の結晶が徐々に成長する。結晶の成長に伴って、液滴中のCMCが液滴の外周に排斥される。そのため、外殻の内部に空洞が形成される。
<化粧料>
上述のCMC粒子と各種化粧料成分を配合して化粧料を調製する。このような化粧料によれば、単一成分の無機粒子(シリカ粒子)と同様の転がり感、転がり感の持続性、および均一な延び広がり性、プラスチックビーズと同様のソフト感としっとり感を同時に得ることができる。すなわち、化粧料の感触改良材に求められる代表的な感触特性を満たすことができる。
具体的な化粧料を表1に分類別に例示する。このような化粧料は、従来公知の一般的な方法で製造できる。化粧料は、粉末状、ケーキ状、ペンシル状、スティック状、クリーム状、ジェル状、ムース状、液状、クリーム状等の各種形態で使用される。
各種化粧料成分として代表的な分類や成分を表2に例示する。さらに、医薬部外品原料規格2006(発行:株式会社薬事日報社、平成18年6月16日)や、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(発行:The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association、Eleventh Edition2006)等に収載されている化粧料成分を配合してもよい。
Figure 0007454942000001
Figure 0007454942000002
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
[実施例1]
はじめに、CMC塩の分散液を準備する。本実施例では、キッコレート(登録商標)NA-L(ニチリン化学工業社製)250gを純水4750gに加え、固形分濃度5重量%の分散液Aを調製した。この分散液A40gを純水160gで希釈し、固形分濃度を1重量%とした。
この分散液200gを非水系溶媒であるヘプタン(関東化学社製)3346gと界面活性剤AO-10V(花王社製)25gの混合溶液に加えた。乳化分散機(プライミクス社製T.K.ロボミックス)を使用してこの溶液を10000rpmで10分間撹拌した。これにより乳化され、乳化液滴を含む乳化液が得られた。
この乳化液を60℃で16時間加熱し、乳化液滴を脱水した。さらに、脱水後の乳化液を2℃で16時間冷却保管したのち、ブフナー漏斗(関谷理化硝子器械社製3.2L)を用いて定量濾紙(アドバンテック東洋社製No.2)で濾過した。さらに、ヘプタンで繰り返し洗浄し界面活性剤を除去した。このようにして得られたケーキ状物質を、100℃で12時間乾燥した。この乾燥粉体を250mesh篩(JIS試験用規格篩)でふるいにかけ、CMC粒子の粉体を得た。
CMC粒子の調製条件を表3に示す。また、CMC粒子の粉体の物性を以下の方法で測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0007454942000003
Figure 0007454942000004
(1)各粒子の平均粒子径(d)、最大粒子径(d)、粒子変動係数(CV)
レーザー回折法を用いて、各粒子の粒度分布を測定した。この粒度分布からメジアン値を求め、平均粒子径dとした。また、粒度分布で検出された最も大きい粒子径を最大粒子径dとした。さらに、粒度分布(母集団)から標準偏差σと母平均μを求め、粒子変動係数(CV=σ/μ)を得た。表4では百分率で表している。ここでは、堀場製作所製のLA-950v2を用いて粒度分布を測定した。
(2)超音波分散試験前後の平均粒子径比
前述の粒度分布測定装置(LA-950v2)で、分散条件を「超音波60分間」に設定し、分散させた。この超音波分散試験後、CMC粒子の粒度分布を測定した。この粒度分布におけるメジアン値を超音波分散後の平均粒子径dとした。これから超音波分散試験前後の平均粒子径の比(d/d)を求めた。
(3)真球度
透過型電子顕微鏡(日立製作所製、H-8000)により、2000倍から25万倍の倍率で撮影し、写真投影図を得る。この写真投影図から、任意の50個の粒子を選び、それぞれの最大径DLと、これに直交する短径DSを測定し、比(DS/DL)を求めた。それらの平均値を真球度とした。
(4) CMCの遊離カルボン酸基率
CMCの遊離カルボン酸基率を求める方法の一つとして、ここでは中和滴定による算出方法を例示する。すなわち、中和滴定により硫酸水溶液の滴下量Aと水酸化ナトリウム水溶液の滴下量Bを測定し、次式により求めた。
遊離カルボン酸基率={162×(100×fNaOH-A×fH2SO4)/[10000-58×(100×fNaOH-A×fH2SO4)-80×(100×fH2SO4-B×fNaOH)]}
ここで、fH2SO4は0.1Nの硫酸水溶液の力価、fNaOHは0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液の力価を表す。
[硫酸水溶液の滴下量Aの測定法]:フラスコに蒸留水200mLと、0.1N水酸化ナトリウム水溶液100mLを加え、そこに試料1g(純固形分として)を溶解する。この溶解液を0.1Nの硫酸水溶液でフェノールフタレインを指示薬として用いて滴定し、その滴下量A(mL)を得る。
[水酸化ナトリウム水溶液の滴下量Bの測定法]:試料1g(純固形分として)をルツボに入れて600℃で24時間焼成し、灰化によって生成した酸化ナトリウム成分に0.1Nの硫酸水溶液100mLを添加して中和した。この中和液を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液でフェノールフタレインを指示薬として用いて滴定し、その滴下量B(mL)を得た。
[実施例2]
実施例1と同様に固形分濃度5重量%の分散液Aを調製し、この分散液200gを希釈せずにヘプタン3346gと界面活性剤(AO-10V)25gの混合溶液中に加えた。乳化分散機を用いてこの溶液を10000rpmで10分間撹拌し、乳化液を得た。この乳化液を、-5℃の恒温槽中に72時間静置し、乳化液滴中の水を凍結させた。その後、常温まで昇温し、解凍した。これを、実施例1と同様に濾過・洗浄し、界面活性剤を除去した。これ以降、実施例1と同様にして、CMC粒子を調整し、その粉体の物性を測定した。
さらに、本実施例で得られたCMC粒子の内部構造を調べた。粉体0.1gをエポキシ樹脂約1g(BUEHLHER製EPO-KWICK)に均一に混合して常温で硬化させた後、FIB加工装置(日立製作所製、FB-2100)を用いて、試料を作製した。透過型電子顕微鏡(日立製作所製、HF-2200)を用いて、加速電圧200kVの条件下で、この試料のSEM像を撮影した。その結果、外殻の内側に空洞が形成された中空構造の粒子であった。このSEM像から、外殻の厚さTと外径ODを計測し、外殻の厚さ比(T/OD)を求めた。
[実施例3]
実施例2と同様に乳化液を調製した。この乳化液を-25℃の冷凍庫中に72時間静置した。これ以降は実施例2と同様にして、CMC粒子を調製し、物性を測定した。
[実施例4]
実施例1のキッコレートNA-Lの代わりに、カルボキシメチルナトリウム化セルロースナノファイバー(日本製紙社製:セレンピアCS-01C)を用い、実施例1と同様に固形分濃度5重量%の分散液Aを調製した。この分散液Aに、限外膜(旭化成社製MICROZA UF SIP-1013)を使用して、アンモニア水(濃度15重量%)50Lを連続的に添加した。これにより、ナトリウムがアンモニアで置換され、カルボキシメチルナトリウム化セルロースナノファイバーがカルボキシルメチルアンモニウム化する。
このようにして得られた分散液B(固形分濃度5重量%)40gを純水160gで希釈し、固形分濃度を1重量%とした。この分散液200gを、ヘプタン3346gと界面活性剤(AO-10V)25gの混合溶液中に加えた。これ以降は実施例1と同様にして、CMC粒子を調製し、物性を測定した。
[実施例5]
実施例1のキッコレートNA-Lの代わりにキッコレートNA-3L(ニチリン化学工業社製)を用いた。これ以外は実施例1と同様にしてCMC粒子を調製し、物性を測定した。
[実施例6]
実施例4のセレンピアCS-01Cの代わりにFJ08HC(日本製紙社製)を用いた以外は、実施例4と同様にしてCMC粒子を調製し、物性を測定した。
[実施例7]
実施例1と同様に、固形分濃度5重量%の分散液Aを調整し、この分散液200gを希釈せずに、ヘプタン3346gと界面活性剤(AO-10V)25gの混合溶液中に加えた。乳化分散機を使用してこの溶液を2000rpmで10分間撹拌し、乳化液を得た。これ以降は実施例1と同様にして、CMC粒子を調製し、物性を測定した。
[比較例1]
本比較例では、実施例4で行ったアンモニア置換を行っていない。すなわち、実施例4と同様に、固形分濃度5重量%の分散液Aを調製した。この分散液A40gを純水160gで希釈し、固形分濃度を1重量%の分散液とした。次いで、この分散液200gを、ヘプタン(関東化学社製)3346gと界面活性剤AO-10V(花王社製)25gの混合溶液に加えた。これ以降は実施例1と同様にしてCMC粒子を調製し、物性を測定した。
[比較例2]
乳化液の脱水条件を45℃で3時間に変更した以外は実施例1と同様に操作した。しかし、脱水後、濾過・洗浄を行って得られた物質はフィルム状であり、実施例1のようなケーキ状ではなかった。フィルム状物質を光学顕微鏡で観察しても、粒子は確認できなかった。脱水が不足だったため、液滴同士が合一して粒子が調製できなかったと考えられる。
[比較例3]
本比較例では、実施例1で用いたキッコレートNA-L750gを純水3250gに懸濁して、固形分濃度15重量%の分散液を調製した。実施例7と同様に、この分散液200gを希釈せずに、ヘプタン3346gと界面活性剤25gの混合溶液に加えた。乳化分散機を使用してこの溶液を2000rpmで10分間撹拌し、乳化液を得た。この乳化液を60℃で72時間加熱し、乳化液滴を脱水した。これ以降は実施例1と同様にして、CMC粒子を調製し、物性を測定した。
<CMC粒子の粉体の感触特性>
次に、各実施例と比較例で得られた粉体の感触特性を評価した。各粉体について、20名の専門パネラーによる官能テストを行い、転がり感、転がり感の持続、均一な延び広がり、しっとり感、ソフト感、滑らかさ感、およびベタつきのなさ、の7つの評価項目に関して聞き取り調査を行った。評価点基準(a)に基づく各人の評価点を合計し、評価基準(b)に基づいて感触特性を評価した。その結果を表5に示す。各実施例の粉体は、化粧料の感触改良材として極めて優れているが、比較例の粉体は、感触改良材として適していないことが分かった。
評価点基準(a)
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
評価基準(b)
◎:合計点が80点以上
○:合計点が60点以上80点未満
△:合計点が40点以上60点未満
▲:合計点が20点以上40点未満
×:合計点が20点未満
Figure 0007454942000005
<パウダーファンデーションの使用感>
CMC粒子の粉体を用いて表6に示す配合比率となるようにパウダーファンデーションを作製した。すなわち、各実施例の粉体を成分(1)として、成分(2)~(9)とともにミキサーに入れて撹拌し、均一に混合した。次に、化粧料成分(10)~(12)をこのミキサーに入れて再び撹拌し、均一に混合した。得られたケーキ状物質を解砕処理した後、その中から約12gを取り出し、46mm×54mm×4mmの角金皿に入れてプレス成型した。この様にして得られたパウダーファンデーションについて、20名の専門パネラーによる官能テストを行った。肌に塗布中の均一な延び、しっとり感、滑らかさ感、および、肌に塗布後の化粧膜の均一性、ソフト感、ベタつきのなさ、の6つの評価項目に関して聞き取り調査を行った。前述の評価点基準(a)に基づく各人の評価点を合計し、前述の評価基準(b)に基づいてファンデーションの使用感を評価した。その結果を表7に示す。実施例による化粧料A~Gは、塗布中でも塗布後でも使用感が優れている。しかし、比較例の化粧料a、cは、使用感がよくない。
Figure 0007454942000006
Figure 0007454942000007

Claims (7)

  1. カルボキシメチルセルロースを含む粒子であって、
    真球度が0.85以上、平均粒子径d1が0.01~20μm、最大粒子径dmが30μm未満であり、
    「塩を形成していない遊離カルボン酸基」/(「塩を形成したカルボン酸基」+「塩を形成していない遊離カルボン酸基」)で表されるカルボキシメチルセルロースの遊離カルボン酸基率が0.8以上であるカルボキシメチルセルロース粒子。
  2. 当該カルボキシメチルセルロース粒子の水分散液を、超音波分散機を用いて80℃で60分間超音波を印加したとき、印加後の平均粒子径d2と、印加前の平均粒子径d1との比(d2/d1)が、0.95~1.05であることを特徴とする請求項1に記載のカルボキシメチルセルロース粒子。
  3. 前記カルボキシメチルセルロース粒子は、外殻の内側に空洞を有する中空粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載のカルボキシメチルセルロース粒子。
  4. 遊離カルボン酸基率が0.8以上のカルボキシメチルセルロースの水系分散液と界面活性剤と非水系溶媒を混合して、乳化液滴を含む乳化液を調製する乳化工程と、
    前記乳化液滴を脱水処理し、水分量が10重量%以下の非水系溶媒分散体を調製する脱水工程と、
    前記脱水工程により得られた非水系溶媒分散体を固液分離してカルボキシメチルセルロース粒子を固形物として得る固液分離工程と、を備えることを特徴とするカルボキシメチルセルロース粒子の製造方法。
  5. 前記乳化工程で得られた乳化液を-50℃~0℃の範囲で冷却し、前記乳化液滴中の水を凍結させた凍結乳化液を作製し、前記凍結乳化液を常温に戻してから前記脱水工程を行うことを特徴とする請求項4に記載のカルボキシメチルセルロース粒子の製造方法。
  6. 前記固液分離工程後に、前記カルボキシメチルセルロース粒子を60~200℃で加熱する工程を備えることを特徴とする請求項4または5に記載のカルボキシメチルセルロース粒子の製造方法。
  7. 請求項1~3のいずれか一項に記載のカルボキシメチルセルロース粒子が配合された化粧料。
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