JPWO2004069210A1 - 肌用化粧料 - Google Patents

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泰蔵 三好
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真樹 井上
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Abstract

平均粒子径(体積基準)が3.0〜20μm、最大粒子径が50μm以下、細孔容積が1.5〜3.0cm3/gの多孔質球状シリカの粉体であって、当該多孔質球状シリカの粉体に、その見掛け体積15cm3に対し、スクワランを40g添加して得られたペーストを、直径2.5cmのパラレル・プレート間に厚さ2mmで充填し、当該プレートの一方を他方に対して周波数2Hzで角振動させ、プレート間の平均剪断応力を10Paから10kPaまで増加させながら動的粘弾性を測定し、log(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を求めたときに、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値が−10以上を示す多孔質球状シリカの粉体を化粧料粉体として使用することにより、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用を有する優れた化粧料、特に肌用化粧料を提供する。

Description

本発明は、崩壊性を有する多孔質球状シリカの粉体を配合した化粧料、好ましくは肌用に適した化粧料に関するものであり、特に塗布した際に、肌に透明性(透明感)を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする肌用化粧料に関する。
化粧料に配合する粉体(添加剤)として、シリカの粉体は一般的に使用される物質の一つであり、形状、細孔物性等の特性の異なる種々のシリカの粉体が、その使用目的に応じて配合されている。
例えば、不定形シリカ、球状シリカ等の粉体が代表的な公知例であるが、いずれも下記のような問題点を有している。
肌用化粧料に不定形状シリカ又は球状でないシリカの粉体を使用する場合は、これ等不定形シリカ又は球状でないシリカの粉体を含む化粧料を肌に塗布するとき、きしみ感があり、まだらになり易く、均一できれいな化粧の仕上がりが得られない。この結果、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用(効果)は得られない。また、肌用化粧料に崩壊性のない球状シリカの粉体を配合した場合は、肌の上での滑り性は極めて優れているが、球状であるために経時的に肌から落ち易かったり、肌の上に均一に存在せずに皮溝に集まり易く、しわが強調されたり、化粧崩れし易い等の欠点を有している。この結果、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用(効果)は得られない。
一方、崩壊性を有する多孔質球状シリカの粉体に関して、その化粧料としての使用及びその効果についての報告は見当たらない。
そこで、上記のような問題点が無い優れた化粧料粉体が求められている。
1.発明の課題
人肌の表面は色彩を有しており、またその構造は単純な凸型ではなく、多数の平均的な深さが約10μmの溝をもった特異的な構造及び性質を有しており、この肌目の粗さはきれいなメークアップ効果を演出することの妨げとなっている。特に、年齢を重ねることにより、その表面に存在する溝は深くなり、光に対して影をつくり、しわや毛穴を目立ち易くする。したがって、このような人肌の表面を改善することができる化粧料粉体の開発が求められている。
以上の情況下において、本発明が解決しようとする課題は、化粧料に配合したときに、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用を有する粉体を使用した化粧料、好ましくは肌用化粧料を提供することにある。
2.課題を解決するための手段
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、崩壊性を有する多孔質球状シリカの粉体(崩壊性多孔質球状シリカの粉体)が、化粧料、好ましくは肌用化粧料に化粧料粉体として配合されたときに、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用を有することを見出した。
更に、平均粒子径(体積基準)が3.0〜20μm、最大粒子径が50μm以下、細孔容積が1.5〜3.0cm/gの多孔質球状シリカの粉体に、その見掛け体積15cmに対し、スクワランを40g添加して得られたペーストを、直径2.5cmのパラレル・プレート間に厚さ2mmで充填し、当該プレートの一方を他方に対して周波数2Hzで角振動させ、プレート間の平均剪断応力を10Paから10kPaまで増加させながら動的粘弾性を測定し、log(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を求めたときに、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値が−10以上を示すような粉体を選別することにより、目的とする崩壊性多孔質球状シリカの粉体を取得することができることも見出した。
すなわち、本発明は、平均粒子径(体積基準)が3.0〜20μm、最大粒子径が50μm以下、細孔容積が1.5〜3.0cm/gの多孔質球状シリカの粉体を含む化粧料であって、当該多孔質球状シリカの粉体に、その見掛け体積15cmに対し、スクワランを40g添加して得られたペーストを、直径2.5cmのパラレル・プレート間に厚さ2mmで充填し、当該プレートの一方を他方に対して周波数2Hzで角振動させ、プレート間の平均剪断応力を10Paから10kPaまで増加させながら動的粘弾性を測定し、log(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を求めたときに、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値が−10以上を示すことに特徴を有する化粧料、好ましくは肌用化粧料に存する。
また、本発明において、前記多孔質球状シリカの粉体を含む化粧料は、当該粉体を1〜80質量%程度含有することが好ましい。
本発明において、崩壊性多孔質球状シリカの粉体を含む化粧料は、顔や肌に塗布したときに、顔の表面で摩擦により粒子表面より徐々に崩壊し、肌表面を均一の高さにし、かつ屈折率が1.45と皮膚より低いため、しわや毛穴、肌目の粗さを目立たなくする効果を有する。また、下地栄養保護料、皮脂や水分を粒子内部に取り込んで透明化することにより、より透明性(透明感)に優れ素肌感を演出する化粧料として使用することもできる。
実施の形態
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明において使用する崩壊性多孔質球状シリカの粉体の製造については、例えば、以下の方法により製造することができる。
先ず、界面活性剤を含有する非極性有機ハロゲン化物溶媒中で、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液を乳化させ、次いでゲル化剤を添加することによりシリカ球状体をゲル化させてシリカゲル球状体を調製する。
アルカリ金属ケイ酸塩は特に限定されないが、ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム等が好適に使用される。アルカリ金属ケイ酸塩水溶液中のシリカ濃度としては5〜25質量%程度が好ましい。5質量%以下の濃度では、生産性が低く経済性の面で好ましくない。また、25質量%以上の濃度では、緻密なゲル体が生成し目的とする細孔容積が得難くなるので好ましくない。より好ましくは5〜15質量%程度である。更に、予め塩化ナトリウム等の水溶性無機塩をアルカリ金属ケイ酸塩水溶液に添加してゲル化を行うと、より疎なゲル体が得られ、目的とする細孔容積を得る観点から極めて好適である。非極性有機ハロゲン化物溶媒としては、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(HCFC−123)、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、1,2,2,3,3−ペンタフルオロ−1,1−ジクロロプロパン(R−225cb)、塩化メチレン等が好適に使用されるが、2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン(HCFC−123)や、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)を使用することが特に好ましい。
界面活性剤としては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が好適に使用される。
ゲル化剤としては酸を使用することが望ましい。酸としては無機酸が好ましく、例えば、炭酸ガス、ホウ酸等が使用されるが、特に炭酸ガスが好ましく使用される。
前記シリカゲル球状体はシリカゲル球状体を含む水スラリーとして得られ、この水スラリーは、密度差を利用して非極性有機ハロゲン化物溶媒から分離された後、所定のpH値及び温度条件下で所定時間熟成される。
本発明において崩壊性(剪断脆化性)多孔質球状シリカの粉体を得るために好適な熟成条件は、pH0.5〜2.5程度、温度条件は60〜90℃程度である。熟成後、スラリーを固液分離してケーキを水洗、乾燥して、多孔質球状シリカの粉体を得る。
前記固液分離、及び乾燥方法については特に限定されないが、固液分離方法としては遠心分離機、加圧濾過器及び真空濾過器等が好ましく使用され、乾燥方法としては気流乾燥器、回転乾燥器、通気バンド乾燥器等が好ましく使用される。
本発明において目的とする多孔質球状シリカ(粒子)の粉体については、先ず、平均粒子径が体積基準で3.0〜20μm程度、最大粒子径が50μm以下、細孔容積が1.5〜3.0cm/g程度となるように調製する必要がある。
上記の如く、前記目的とする多孔質球状シリカ(粒子)の粉体の平均粒子径については3.0〜20μm程度となるように調製する。平均粒子径が3.0μm未満の場合、粒子表面が壊れ難く崩壊性が十分に発現しないため好ましくない。一方、平均粒子径が20μmを超える場合は、粒子表面が壊れ易く化粧料配合時の混合工程や成形工程等で破砕し、十分な使用感が得られなくなるので好ましくない。好ましい平均粒子径の範囲は4.0〜15μm程度である。ここで平均粒子径は、レーザー散乱法で測定することができる。
また、上記の如く、前記目的とする多孔質球状シリカ(粒子)の粉体の最大粒子径については50μm以下となるように調製する。最大粒子径が50μmを超える場合は、皮膚に塗布した時に異物感やざらつき感が強くなり好ましくない。異物感やざらつき感のない良好な使用感を得る観点から、最大粒子径が30〜45μm程度の範囲にあることが好ましい。
上記の如く、前記目的とする多孔質球状シリカ(粒子)の粉体の細孔容積については1.5〜3.0cm/g程度となるように調製する。細孔容積が1.5cm/gを下回る場合、粒子が壊れずに崩壊性が十分に発現しないため好ましくない。また、細孔容積が3.0cm/gを上回る場合は、皮脂や水分の吸収能力が過大で皮膚の乾燥感が強くなることにより、使用感が著しく悪化するので好ましくない。より好ましい細孔容積の範囲は1.7〜2.5cm/g程度である。なお、細孔容積は、窒素吸脱着法により測定することができる。
本発明において目的とする多孔質球状シリカ(粒子)の粉体については、更に、多孔質球状シリカの粉体にスクワランを添加して得られたペーストについて動的粘弾性を測定し、log(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を求めたときに、貯蔵弾性率が減少する際の負の勾配(dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力))の最小値が−10以上、好ましくは−8.0以上を示すことを必要とする。
なお、動的粘弾性の測定は、好ましくは次のようにして行うことができる。
先ず、多孔質球状シリカの粉体に、その見掛け体積15cmに対して40gのスクワランを添加し、良く混合してペースト状にする。このペーストをパラレル・プレート型の粘弾性測定装置の平行な2つの円盤(直径2.5cm)の間に充填し、プレート間の距離が2mmになるようにする。前記プレートの一方を他方に対して周波数2Hzで角振動させることで、ペーストに周期的な剪断力を印加して動的にその粘弾性を評価する。プレート間の平均剪断応力を10Paから10kPaまで、段階的に増加させながら貯蔵弾性率を測定する。ここで、剪断応力は正弦波状に変化するので、周期的変化における最大値をもって応力の値とする。また、平均剪断応力の「平均」とはプレートの面内における剪断応力の平均を意味する。以下、本発明においてこのような測定法を単に「動的粘弾性の測定法」と称することがある。
このとき、log(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関をグラフにすると、例えば、図1〜3のようなものが得られる。上記のペーストでは、応力が大きくなるにしたがい、貯蔵弾性率が大きく減少するところがある。本発明において目的とする多孔質球状シリカの粉体では、その変化部分において、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値が−10以上を示す。
ミルキーロション、ボディクリーム、スクラブ剤、クレンジングクリーム等の化粧料において、それ等を皮膚に塗布する際の使用感を定量的に把握することを目的として、動的粘弾性挙動に関する解析が行われている。具体的には、被検体を振動させながら荷重をかけ、更に振動の振幅を増やしていくと、応力の上昇に伴って配合された粒子等の成分が動き始め、これに対応して貯蔵弾性率が減少する。この貯蔵弾性率の減少が緩やかな程、すなわち、貯蔵弾性率の水準が低下する際の勾配値(dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力))の最小値が大きい程、塗布時の抵抗が少なく滑らかで密着性の良い塗布感が得られる傾向を示す。本発明において使用する崩壊性球状多孔質シリカの粉体では、貯蔵弾性率の水準が低下する際の勾配値(dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力))の最小値が大きく、化粧品製造工程における機械的な衝撃では破壊されないが手指、パフ等によるずれ応力(圧力)、摩擦等によって容易に崩壊する性質があり、応力の上昇につれて粒子表面より徐々に崩壊して拡がっていくので、このような結果を示すものと考えられる。
以上から、本発明において化粧料中に使用する崩壊性多孔質球状シリカの粉体については、化粧料の塗布時(初期段階)には抵抗が少なく動きが滑らかであるが、塗り広げるに従い粒子表面が徐々に崩壊して肌に定着し、密着することにより、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用を発現させるものと判断される。
本発明において、前記崩壊性多孔質球状シリカの粉体が配合される化粧料については、その製品形態や、形状に制限は無く、例えば、粉末状、プレス状、液状、スティック状等の製品を、また、液状タイプについては乳化タイプ、油性タイプ等の化粧料を挙げることができる。具体的には、粉白粉、ファンデーション、プレストパウダー、アイシャドウ、リップカラー、リップグロウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ、下地クリーム、粉体入りローション等の化粧料を挙げることができる。
本発明において、前記崩壊性多孔質球状シリカの粉体の化粧料への配合量(配合割合)については、化粧料の剤型、目的等により選択すれば良く、特に限定されない。好ましくは1〜80質量%程度、より好ましくは2〜70質量%程度、更に好ましくは5〜65質量%程度が選択される。配合量が1質量%未満では、肌に透明感を付与し、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする作用を発現し難くなるので好ましくない。また、配合量が80質量%を超えると、感触が粉っぽくなってパサパサ感が強くなること等、化粧料の使用感に変化をもたらすので好ましくない。
本発明の化粧料には、必須成分である前記崩壊性多孔質球状シリカの粉体の他に、製品種、目的等に応じて、パラフィン、セレシン、流動パラフィン、ヒマシ油、モクロウ、ラノリン、ミツロウ、カルナバロウ、キャンデリラロウ、植物油、植物油エステル、脂肪酸、高級アルコール、及びスクワラン等の油脂(油剤)或いはロウ類;アルキル硫酸エステルナトリウム塩等の陰イオン性界面活性剤、アルキルジメチルアンモニウムベタイン等の陽イオン性界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド等の両イオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン性界面活性剤等の界面活性剤;多価アルコール、プロピレングリコール等の保湿剤;樹脂;分散剤;色素;香料;防腐剤;薬効成分;着色顔料;無機粉末;有機粉末;溶剤;並びにその他各種添加剤等、通常使用されている化粧料原料を混合(配合)することができる。
更に、前記化粧料に配合することができる添加剤、油剤等の成分を事前に前記の如く得られた崩壊性多孔質球状シリカ粉体の粒子の細孔に含有させた粉体を化粧料に配合することも可能である。
本発明において、前記崩壊性多孔質球状シリカの粉体(粒子)の粒子表面を処理して化粧料に配合することができる。
例えば、シリコーンオイル、シランカップリング剤、フッ素系疎水疎油化剤、チタネートカップリング剤、アルコール、界面活性剤、及びその他の表面処理剤或いは表面改質剤によってその表面を被覆して表面処理粉体等とし、この粉体を化粧料、好ましくは肌用化粧料に配合することができる。これ等の表面処理剤或いは表面改質剤で処理し、表面が疎水化された粉体は、化粧料に配合された際に優れた化粧効果の持続性を有する。
メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子内に反応基を持ったジメチルシリコン等の疎水化剤、又はパーフロロアルキルシラン等のフッ素系疎水疎油化剤で表面処理した崩壊性多孔質球状シリカの粉体を含む肌用化粧料は、塗布した当初(化粧料の塗布時の初期段階において)さらさらし、滑らかな感触を付与し、肌(顔等)の上でののび性に優れている。また、粉体が肌の表面において摩擦等により粒子表面から徐々に崩壊するので、しっとりまろやかでフィット感(密着感)の良い肌用化粧料となる。更に、表面処理された崩壊性多孔質球状シリカの粉体を含む肌用化粧料は、崩壊性多孔質球状シリカの粉体の比表面積が600〜800m/gと大きいことにも拘らず、余剰な皮脂や水分を徐々に吸収するので、肌の乾燥感や違和感がなく、化粧効果の持続性に優れている。
[図1]
図1は、本発明に係る製造例1で得られた崩壊性多孔質球状シリカ(粒子)の粉体について測定されたlog(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を示すグラフである。
[図2]
図2は、比較用の製造例2で得られた多孔質球状シリカ(粒子)の粉体について測定されたlog(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を示すグラフである。
[図3]
図3は、比較用の製造例3で得られた多孔質球状シリカ(粒子)の粉体について測定されたlog(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を示すグラフである。
好適な実施の形態
以下、製造例、実施例、比較例及び官能評価例により本発明を詳細に説明する。これ等は本発明の技術的意義をより明確にするためのものであり、本発明の技術的範囲がこれ等により制限的に解釈されるものではない。
(製造例1)
SiO濃度29.0質量%の3号珪曹(ケイ酸ナトリウム JIS K1408−66 No.3)50.0gと塩化ナトリウム4.0gを脱塩水91.0gに溶解し、塩化ナトリウム2.76質量%を含有するSiO濃度10.0質量%のケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。次に、ソルビタンモノオレイン酸エステル0.84gを溶解したHCFC−123 240cm(界面活性剤濃度3500ppm)を撹拌機(特殊機化工業製オートホモミキサー)により5000rpmで撹拌しつつ、上記ケイ酸ナトリウム水溶液を加え、5分間撹拌した。次いで、10℃の温度条件下、炭酸ガスを200cm/分の流量で15分間吹き込んでゲル化を行った。生成したゲルをHCFC−123から分離し、濃度20.0質量%の硫酸を添加してpH値を2.0とした後、80℃で1時間熟成し、更に真空濾過機で固液分離し、ケーキを4000cmの水で洗浄し、気流乾燥器を用いて300℃で乾燥して崩壊性多孔質球状シリカ(粒子)の粉体を得た。
得られたシリカの粉体の平均粒子径をコールターカウンター(日科機製)で測定したところ、4.1μmであった。走査型電子顕微鏡で粉体の粒子を観察したところ、最大粒子径は約40μmであった。また、オムニソープ(オミクロン社製)で測定した細孔容積は2.0cm/gであった。
この粉体15cmにスクワラン40gを加えてかためのペーストを調製し、DAR型ユニバーサルレオメーター(レオロジカ社製)を用いて、室温下、2Hzの条件で動的粘弾性を測定した。図1には、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の相関をグラフで示す。この結果、貯蔵弾性率は、応力値79.4から375.3Paにかけて、27916から61Paに減少し、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値は約−3.9であった。
(製造例2)
SiO濃度24.0質量%の3号珪曹50.0gを脱塩水10.0gに溶解し、SiO濃度20.0質量%のケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。次に、ソルビタンモノオレイン酸エステル0.84gを溶解したHCFC−123 240cm(界面活性剤濃度3500ppm)を撹拌機(特殊機化工業製オートホモミキサー)により5000rpmで撹拌しつつ、上記ケイ酸ナトリウム水溶液を加え、5分間撹拌した。次いで、10℃の温度条件下、炭酸ガスを200cm/分の流量で15分間吹き込んでゲル化を行った。生成したゲルをHCFC−123から分離し、濃度20.0質量%の硫酸を添加してpH値を2.0とした後、80℃で1時間熟成し、更に真空濾過機で固液分離し、ケーキを1500cmの水で洗浄し、気流乾燥器を用いて300℃で乾燥して多孔質球状シリカ(粒子)の粉体を得た。
得られたシリカの粉体の平均粒子径をコールターカウンター(日科機製)で測定したところ、4.9μmであった。走査型電子顕微鏡で粉体の粒子を観察したところ、最大粒子径は約40μmであった。また、オムニソープ(オミクロン社製)で測定した細孔容積は0.9cm/gであった。
この粉体15cmにスクワラン40gを加えてかためのペーストを調製し、DAR型ユニバーサルレオメーター(レオロジカ社製)を用いて、室温下、2Hzの条件で動的粘弾性を測定した。図2には、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の相関をグラフで示す。この結果、貯蔵弾性率は、応力値36.5から47.3Paにかけて、44773から268Paに減少し、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値は約−19.7であった。
(製造例3)
SiO濃度29.0質量%の3号珪曹50.0gと塩化ナトリウム4.0gを脱塩水91.0gに溶解し、塩化ナトリウム2.76質量%を含有するSiO濃度10.0質量%のケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。次に、ソルビタンモノオレイン酸エステル0.84gを溶解したHCFC−123 240cm(界面活性剤濃度3500ppm)を撹拌機(特殊機化工業製オートホモミキサー)により8000rpmで撹拌しつつ、上記ケイ酸ナトリウム水溶液を加え、5分間撹拌した。次いで、10℃の温度条件下、炭酸ガスを200cm/分の流量で15分間吹き込んでゲル化を行った。生成したゲルをHCFC−123から分離し、濃度20.0質量%の硫酸を添加してpH値を2.0とした後、80℃で1時間熟成し、更に真空濾過機で固液分離し、ケーキを4000cmの水で洗浄し、気流乾燥器を用いて300℃で乾燥して多孔質球状シリカ(粒子)の粉体を得た。
得られたシリカの粉体の平均粒子径をコールターカウンター(日科機製)で測定したところ、2.5μmであった。また、走査型電子顕微鏡で粉体の粒子を観察したところ、最大粒子径は約30μmであった。また、オムニソープ(オミクロン社製)で測定した細孔容積は2.1cm/gであった。
この粉体15cmにスクワラン40gを加えてかためのペーストを調製し、DAR型ユニバーサルレオメーター(レオロジカ社製)を用いて、室温下、2Hzの条件で動的粘弾性を測定した。図3には、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の相関をグラフで示す。この結果、貯蔵弾性率は、応力値1057から1775Paにかけて、55673から36Paに減少し、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値は約−14.2であった。
(製造例4)
SiO濃度24.0質量%の3号珪曹50.0gを脱塩水16.7gに溶解し、SiO濃度18.0質量%のケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。次に、ソルビタンモノオレイン酸エステル0.84gを溶解したHCFC−123 240cm(界面活性剤濃度3500ppm)を撹拌機(特殊機化工業製オートホモミキサー)により1600rpmで撹拌しつつ、上記ケイ酸ナトリウム水溶液を加え、5分間撹拌した。次いで、10℃の温度条件下、炭酸ガスを200cm/分の流量で15分間吹き込んでゲル化を行った。生成したゲルをHCFC−123から分離し、濃度20.0質量%の硫酸を添加してpH値を2.0とした後、80℃で1時間熟成し、更に真空濾過機で固液分離し、ケーキを1500cmの水で洗浄し、気流乾燥器を用いて300℃で乾燥して多孔質球状シリカ(粒子)の粉体を得た。
得られたシリカの粉体の平均粒子径をコールターカウンター(日科機製)で測定したところ、25.0μmであった。走査型電子顕微鏡で粉体の粒子を観察したところ、最大粒子径は約75μmであった。また、オムニソープ(オミクロン社製)で測定した細孔容積は1.2cm/gであった。
この粉体15cmにスクワラン40gを加えてかためのペーストを調製し、DAR型ユニバーサルレオメーター(レオロジカ社製)を用いて、室温下、2Hzの条件で動的粘弾性挙動を測定した。貯蔵弾性率は、応力値28.1から61.3Paにかけて、23850から21Paに減少し、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値は約−9.0であった。
(製造例5)
SiO濃度29.0質量%の3号珪曹50.0gと塩化ナトリウム3.5gを脱塩水84.6gに溶解し、塩化ナトリウム2.53質量%を含有するSiO濃度10.5質量%のケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。次に、ソルビタンモノオレイン酸エステル0.84gを溶解したHCFC−123 240cm(界面活性剤濃度3500ppm)を撹拌機(特殊機化工業製オートホモミキサー)により2000rpmで撹拌しつつ、上記ケイ酸ナトリウム水溶液を加え、5分間撹拌した。次いで、10℃の温度条件下、炭酸ガスを200cm/分の流量で15分間吹き込んでゲル化を行った。生成したゲルをHCFC−123から分離し、濃度20.0質量%の硫酸を添加してpH値を2.0とした後、80℃で1時間熟成し、更に真空濾過機で固液分離し、ケーキを4000cmの水で洗浄し、気流乾燥器を用いて300℃で乾燥して崩壊性多孔質球状シリカ(粒子)の粉体を得た。
得られたシリカの粉体の平均粒子径をコールターカウンター(日科機製)で測定したところ、18.0μmであった。走査型電子顕微鏡で粉体の粒子を観察したところ、最大粒子径は約48μmであった。また、オムニソープ(オミクロン社製)で測定した細孔容積は1.6cm/gであった。
この粉体15cmにスクワラン40gを加えてかためのペーストを調製し、DAR型ユニバーサルレオメーター(レオロジカ社製)を用いて、室温下、2Hzの条件で動的粘弾性挙動を測定した。貯蔵弾性率は、応力値36.5から79.4Paにかけて、32450から95Paに減少し、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値は約−7.5であった。
(製造例6)
SiO濃度29.0質量%の3号珪曹45.0gと塩化ナトリウム5.0gを脱塩水95.0gに溶解し、塩化ナトリウム3.45質量%を含有するSiO濃度9.0質量%のケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。次に、ソルビタンモノオレイン酸エステル0.84gを溶解したHCFC−123 240cm(界面活性剤濃度3500ppm)を撹拌機(特殊機化工業製オートホモミキサー)により7000rpmで撹拌しつつ、上記ケイ酸ナトリウム水溶液を加え、5分間撹拌した。次いで、10℃の温度条件下、炭酸ガスを200cm/分の流量で15分間吹き込んでゲル化を行った。生成したゲルをHCFC−123から分離し、濃度20.0質量%の硫酸を添加してpH値を2.0とした後、80℃で1時間熟成し、更に真空濾過機で固液分離し、ケーキを4000cmの水で洗浄し、気流乾燥器を用いて300℃で乾燥して多孔質球状シリカ(粒子)の粉体を得た。
得られたシリカの粉体の平均粒子径をコールターカウンター(日科機製)で測定したところ、3.2μmであった。走査型電子顕微鏡で粉体の粒子を観察したところ、最大粒子径は約33μmであった。また、オムニソープ(オミクロン社製)で測定した細孔容積は2.7cm/gであった。
この粉体15cmにスクワラン40gを加えてかためのペーストを調製し、DAR型ユニバーサルレオメーター(レオロジカ社製)を用いて、室温下、2Hzの条件で動的粘弾性挙動を測定した。貯蔵弾性率は、応力値486から1775Paにかけて、52352から42Paに減少し、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値は約−5.5であった。
製造例1で得られた崩壊性多孔質球状シリカの粉体を使用し、下記に示す方法で、原料成分を所定量配合してパウダーファンデーションを製造した。
先ず、原料成分(7)〜(12)をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、アトマイザーで粉砕した。
次いで、前記粉砕した原料成分混合物に原料成分(6)を加えてヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、これに、予め加熱溶融、混合した原料成分(1)〜(5)を加えヘンシェルミキサーで撹拌混合し、アトマイザーで粉砕した。
上記の如く粉砕された原料混合物を金型を用いて圧縮成型してパウダーファンデーションを得た。
得られたパウダーファンデーションについて評価を行った結果、塗布時ののびが良く、感触が滑らかで、密着感に優れていた。また、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果に優れており、仕上がりの化粧膜が均一で自然なものであった(後記表1参照。)。
Figure 2004069210
(比較例1)
製造例1で得られたシリカ粉体の代わりに(シリカの粉体として)製造例2で得られた多孔質球状シリカの粉体を使用した以外は、実施例1と同様の原料成分及び配合(製造)条件でパウダーファンデーションを製造した。
得られたパウダーファンデーションについて評価した結果、塗布時ののびが良く、感触の滑らかさはあるものの、製造例2で得られた多孔質球状シリカの粉体には、崩壊性が無いため、十分な密着感が得られず、また、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果については、実施例1で得られたパウダーファンデーションより劣っていた(後記表1参照。)。
(比較例2)
製造例1で得られたシリカ粉体の代わりに(シリカの粉体として)製造例3で得られた多孔質球状シリカの粉体を使用した以外は、実施例1と同様の原料成分及び配合(製造)条件でパウダーファンデーションを製造した。
得られたパウダーファンデーションについて評価した結果、塗布時に感触の滑らかさはあるものの、製造例3で得られた多孔質球状シリカの粉体には、崩壊性が無いため、十分な密着感が得られず、また、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果については、実施例1で得られたパウダーファンデーションより劣っていた(後記表1参照。)。
(比較例3)
製造例1で得られたシリカ粉体の代わりに(シリカの粉体として)製造例4で得られた多孔質球状シリカの粉体を使用した以外は、実施例1と同様の原料成分及び配合(製造)条件でパウダーファンデーションを製造した。
得られたパウダーファンデーションについて評価を行った結果、製造例4で得られた多孔質球状シリカの粉体は粒子径が大きいため、塗布時ののびが悪くやや違和感があり、感触の滑らかさや密着感が十分得られず、使用感において劣っていた。また、同じ理由により、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果については、実施例1で得られたパウダーファンデーションより劣っていた(後記表1参照。)。
(官能評価例1)
上記実施例1並びに比較例1、2及び3で各々得られたパウダーファンデーションを評価するため、20人の女性パネラーによりのび、肌目を整える効果、透明感、及び毛穴を目立たなくする効果について官能評価を行った。これ等の結果を表1に示す。なお、評価は5点法によって行い平均点を採用した。
5−−−非常に良い
4−−−やや良い
3−−−普通
2−−−やや劣る
1−−−非常に劣る
Figure 2004069210
以上の結果から、パウダーファンデーションについては本発明品が従来品により優れていることが分かる。
実施例1において調製された粉体成分(6)から(12)の混合物を使用し、下記に示す方法で、原料成分を所定量配合して油性ファンデーションを製造した。
原料成分(1)〜(4)を加熱溶融し、得られた原料成分混合物に原料成分(5)を加えヘンシェルミキサーで良く撹拌混合し、高温に保持したまま減圧脱泡し、得られた混合物を金皿に充填して冷却固化させて、油性ファンデーションを得た。
得られた油性ファンデーションについて評価した結果、塗布時ののびが良く、感触の滑らかさがあった。また、油っぽさが無くさっぱりしていて密着感があり、更に、肌目を整え、透明感をもたせ、毛穴を目立たせず、化粧効果に優れていた(後記表2参照。)。
Figure 2004069210
(比較例4)
製造例1で得られたシリカ粉体の代わりに(シリカの粉体として)製造例2で得られた多孔質球状シリカの粉体を使用した以外は、実施例2と同様の原料成分及び配合(製造)条件で油性ファンデーションを製造した。
得られた油性ファンデーションについて評価した結果、塗布時ののびが良く、感触の滑らかさはあるものの、比較例1でパウダーファンデーションを製造する際に使用した多孔質球状シリカの粉体(製造例2で得られた多孔質球状シリカの粉体)は、崩壊性が無いため、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果については、実施例2で得られた油性ファンデーションより劣っていた(後記表2参照。)。
(官能評価例2)
上記実施例2及び比較例4で各々得られた油性ファンデーションを評価するため、20人の女性パネラーによりのび、肌目を整える効果、透明感、及び毛穴を目立たなくする効果について官能評価を行った。これ等の結果を表2に示す。なお、評価は5点法によって行い平均点を採用した。
5−−−非常に良い
4−−−やや良い
3−−−普通
2−−−やや劣る
1−−−非常に劣る
Figure 2004069210
以上の結果から、油性ファンデーションについては本発明品が従来品より優れていることが分かる。
製造例5で得られた崩壊性多孔質球状シリカの粉体をシリコン処理するため、下記原料成分を所定量配合(混合)してヘンシェルミキサーで撹拌混合し120℃で7時間加熱した。
Figure 2004069210
上記の如く得られたシリコン処理崩壊性多孔質球状シリカの粉体を使用して、下記に示す方法で、原料成分を所定量配合してパウダーファンデーションを製造した。
先ず、原料成分(7)〜(12)をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、アトマイザーで粉砕した。
次いで、前記粉砕された原料成分混合物に原料成分(6)を加えてヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、これに、予め加熱溶融、混合した原料成分(1)〜(5)を加えヘンシェルミキサーで撹拌混合し、アトマイザーで粉砕した。
上記の如く粉砕された原料混合物を金型を用いて圧縮成型してパウダーファンデーションを得た。
得られたパウダーファンデーションについて評価を行った結果、実施例1のものと比較し、更に塗布時ののびが良く、感触が滑らかで、密着感に優れていた。また、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果に優れており、仕上がりの化粧膜が均一で自然なものであった。
Figure 2004069210
実施例3において製造例5で得られた崩壊性多孔質シリカの粉体をシリコン処理して調製されたシリカの粉体を使用して、下記に示す方法で、リキッドファンデーションを製造した。
Figure 2004069210
上記成分(A)については、顔料成分(4)〜(8)をヘンシェルミキサーで混合し、アトマイザーで粉砕し、この粉砕した混合物に他の成分(1)〜(3)を加え均一に混合した。
上記成分(B)、(C)、(D)及び(E)を各々60℃にて加熱溶解した後、上記均一に混合した成分(A)、上記成分(B)及び上記成分(C)を混合し、同様に上記成分(D)及び上記成分(E)を混合した。
ホモジナイザーで油層成分(成分(A)〜(C)の混合物)を撹拌しながら、この成分(混合物)に水層成分(成分(D)及び(E)の混合物)を少しずつ加え乳化し冷却した後、リキッドファンデーションを得た。
得られたリキッドファンデーションについて評価を行った結果、塗布時ののびが良く、感触が滑らかで、密着感に優れていた。また、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果に優れており、仕上がりの化粧膜が均一で自然なものであった(後記表3参照。)。
(比較例6)
下記に示す方法で、リキッドファンデーションを製造した。
Figure 2004069210
上記成分(A)については、顔料成分(3)〜(7)を加えヘンシェルミキサーで混合し、アトマイザーで粉砕し、この粉砕した混合物に他の成分(1)及び(2)を加え均一に混合した。
上記成分(B)、(C)、(D)及び(E)を各々60℃にて加熱溶解した後、上記均一に混合した成分(A)、上記成分(B)及び上記成分(C)を混合し、同様に上記成分(D)及び上記成分(E)を混合した。
ホモジナイザーで油層成分(成分(A)〜(C)の混合物)を撹拌しながら、この成分(混合物)に水層成分(成分(D)及び(E)の混合物)を少しずつ加え乳化し冷却した後、リキッドファンデーションを得た。
得られたリキッドファンデーションは、塗布時に感触の滑らかさは若干あるものの、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果については実施例4で得られたリキッドファンデーションより劣っていた(後記表3参照。)。
(官能評価例3)
上記実施例4及び比較例6で各々得られたリキッドファンデーションを評価するため、20人の女性パネラーによりのび、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果について官能評価を行った。これ等の結果を表3に示す。なお、評価は5点法によって行い平均点を採用した。
5−−−非常に良い
4−−−やや良い
3−−−普通
2−−−やや劣る
1−−−非常に劣る
Figure 2004069210
以上の結果から、リキッドファンデーションについては本発明品が従来品より優れていることが分かる。
製造例6で得られた崩壊性多孔質球状シリカの粉体を使用し、下記原料成分を所定量配合(混合)してヘンシェルミキサーで撹拌混合し120℃で7時間加熱してシリコン処理した。
Figure 2004069210
上記の如く得られたシリコン処理崩壊性多孔質球状シリカの粉体を使用して、下記に示す方法で、原料成分を所定量配合してスキンケア乳液を製造した。
先ず、原料成分(1)〜(3)を室温で混合し、この原料成分混合物を90℃にて完全に溶解させたものに、原料成分(4)を加え75℃にて混合した。
次いで、得られた原料成分混合物に原料成分(5)を加えて均一になるまで混合した。
原料成分(6)〜(8)を室温で混合し75℃にて完全に溶解させた。
ホモジナイザーで油層成分(原料成分(1)〜(5)の混合物)を撹拌しながらこの成分(混合物)に水層成分(原料成分(6)〜(8)の混合物)を少しずつ加え乳化し冷却後、スキンケア乳液を得た。
このようにして得られたスキンケア乳液については、塗布時ののびの良さ、感触の滑らかさ、肌目を整える効果、透明感、毛穴を目立たなくする効果が認められた。
Figure 2004069210
発明の効果
本発明により、肌に透明感を与え、肌目を整え、しわや毛穴を目立たなくする優れた作用を有する化粧料、好ましくは肌用化粧料を提供する。更に、そのための化粧料粉体として手指、パフ等による圧力、摩擦等により崩壊する性質を有する崩壊性多孔質球状シリカの粉体を提供する。
したがって、本発明は特に化粧品分野において、工業的に極めて有用である。

Claims (2)

  1. 平均粒子径(体積基準)が3.0〜20μm、最大粒子径が50μm以下、細孔容積が1.5〜3.0cm/gの多孔質球状シリカの粉体を含む化粧料であって、当該多孔質球状シリカの粉体に、その見掛け体積15cmに対し、スクワランを40g添加して得られたペーストを、直径2.5cmのパラレル・プレート間に厚さ2mmで充填し、当該プレートの一方を他方に対して周波数2Hzで角振動させ、プレート間の平均剪断応力を10Paから10kPaまで増加させながら動的粘弾性を測定し、log(剪断応力)対log(貯蔵弾性率)の相関を求めたときに、dlog(貯蔵弾性率)/dlog(剪断応力)の最小値が−10以上を示すことを特徴とする化粧料。
  2. 当該多孔質球状シリカの粉体を、1〜80質量%含む請求の範囲1に記載された化粧料。
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