JP7454007B2 - 車両の変速機 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、変速機において、変速機ケースをコンパクトにでき、且つ、クラッチを容易に回り止めできるようにすることを目的とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両10の側面図である。
鞍乗り型車両10は、車体フレーム11と、車体フレーム11に支持されるパワーユニット12と、前輪13を操舵自在に支持するフロントフォーク14と、後輪15を支持するスイングアーム16と、乗員用のシート17とを備える車両である。
鞍乗り型車両10は、乗員がシート17に跨るようにして着座する車両である。シート17は、車体フレーム11の後部の上方に設けられる。
シート17は、リアフレーム20に支持される。
後輪15は、スイングアーム16の後端部に設けられる車軸15aに支持される。
パワーユニット12は、内燃機関である。パワーユニット12は、クランクケース23と、往復運動するピストンを収容するシリンダー部24とを備える。シリンダー部24の排気ポートには、排気装置25が接続される。
パワーユニット12の出力は、パワーユニット12と後輪15とを接続する駆動力伝達部材によって後輪15に伝達される。
フロントフェンダー26は、フロントフォーク14に取り付けられる。リアフェンダー27及びステップ28は、シート17よりも下方に設けられる。燃料タンク29は、車体フレーム11に支持される。
パワーユニット12は、上記内燃機関とスイングアーム16とが一体に設けられたユニットスイングパワーユニットである。
鞍乗り型車両10は、車体フレーム11等の車体を覆う車体カバー30を備える。
クランクケース23には、車幅方向(左右方向)に延びるクランク軸31が収納される。クランク軸31は、クランクケース23の左右一対の側壁23a,23bに支持される。
パワーユニット12は、クランクケース23における左右の一方の側部から後方に延出する変速機ケース部32(変速機ケース)を備える。
クランク軸31の軸方向の一端部は、一方の側壁23aを貫通して変速機ケース部32内に延びるプーリー支持軸部31aである。
変速機35は、変速機ケース部32と、変速機ケース部32を車幅方向外側から覆うケースカバー36と、変速機ケース部32の後部に設けられる回転軸37と、プーリー支持軸部31aに支持される駆動プーリー38と、回転軸37に支持される従動プーリー39とを備える。
また、変速機35は、駆動プーリー38と従動プーリー39とを接続するVベルト40と、回転軸37に設けられる遠心式のクラッチ41と、回転軸37の回転を減速して車軸15aに伝達する減速機構42と、減速機構42を車幅方向内側から覆う減速機カバー43とを備える。
詳細には、変速機ケース部32は、後輪15の外側面に沿って車両前後方向に延びる壁部32aと、車両側面視における壁部32aの周縁部から車幅方向外側に延出する周壁部32bとを備える。壁部32aの前部は、クランクケース23の側面部によって構成される。
変速機ケース部32及びケースカバー36は、スイングアーム16を構成する。
回転軸37は、プーリー支持軸部31aの後方において、クランク軸31と平行に配置される。すなわち、回転軸37は、車幅方向に延びる。
回転軸37は、変速機ケース部32の壁部32aに設けられるベアリング45aを介し、壁部32aによって回転自在に支持される。回転軸37は、壁部32aから車幅方向外側及び車幅方向内側に延出する。回転軸37の車幅方向外側の端部は、ケースカバー36に設けられるベアリング45bによって支持される。回転軸37の車幅方向内側の端部は、減速機カバー43に設けられるベアリング45cによって支持される。
減速機構42は、回転軸37の端部に設けられる第1歯車部42aと、車軸15aの端部に設けられる第2歯車部42bと、第1歯車部42aに噛み合う歯車部と第2歯車部42bに噛み合う歯車部とを一体に備える中間歯車42cとを備える。
車軸15aは、減速機カバー43から車幅方向内側に延出する後輪固定部15bを備える。後輪15は、後輪固定部15bに固定される。
駆動プーリー38は、プーリー支持軸部31aの軸端部に固定される円板状の駆動側固定シーブ38aと、プーリー支持軸部31a上で軸方向に移動可能な駆動側可動シーブ38bとを備える。駆動側可動シーブ38bは、駆動側固定シーブ38aに対し車幅方向内側に位置する。
駆動側可動シーブ38bは、クランク軸31の回転による遠心力によって移動するローラーウェイト38cに押されることで、クランク軸31の軸方向に移動する。これにより、駆動側固定シーブ38aと駆動側可動シーブ38bとの間隔が、クランク軸31の回転に応じて変化する。Vベルト40は、駆動側固定シーブ38aと駆動側可動シーブ38bとの間に挟持される。
従動プーリー39は、固定シーブ50と、回転軸37の軸方向に移動可能な可動シーブ51とを備える。
詳細には、固定シーブ50は、回転軸37の外周に嵌合する円筒状の固定シーブ軸部52と、固定シーブ軸部52から径方向外側に延出する円板状の固定シーブ本体部53とを備える。固定シーブ軸部52は、固定シーブ本体部53から車幅方向外側に延出する。
なお、固定シーブ軸部52は、固定シーブ軸部52の内側に配置されるベアリング54a及び筒状のカラー54bを介して回転軸37の外周に嵌合する。
固定シーブ50は、回転軸37上で回転自在であるとともに、回転軸37の軸方向に移動不能に設けられる。
可動シーブ51は、固定シーブ軸部52上で回転可能であるとともに、固定シーブ軸部52上で回転軸37の軸方向に移動可能である。可動シーブ本体部57は、固定シーブ本体部53に車幅方向外側から対向する。
従動プーリー39の軸方向において、可動シーブ本体部57と固定シーブ本体部53との間の間隔は、可動シーブ本体部57の径方向外側に向かうに従って大きくなる。
変速機35は、駆動側可動シーブ38b及び可動シーブ51が軸方向に変位することで、Vベルト40に対し、駆動プーリー38のプーリー径及び従動プーリー39のプーリー径が変化し、変速比が無段階で変更される。
固定シーブ50に対する可動シーブ51の相対移動は、カム機構65によって所定範囲に規制される。詳細には、可動シーブ51は、カム部65aに対するカム受け部65bの可動範囲において、周方向に回転可能であり、且つ、従動プーリー39の軸方向に移動可能である。
第1クラッチ部材71は、固定シーブ軸部52の車幅方向内側の端部に固定され、固定シーブ本体部53に対し車幅方向内側に位置する。
第1クラッチ部材71は、固定シーブ軸部52の端部から径方向外側に延出する円板状の支持プレート73と、摩擦によって第2クラッチ部材72に接続される接続部材74とを備える。接続部材74は支持プレート73に支持される。
接続部材74は、支持プレート73から壁部32a側に向けて回転軸37の軸方向に延出する支持軸74aと、支持軸74aに支持されるクラッチウェイト74bと、クラッチウェイト74bを付勢するクラッチスプリング74cとを備える。
クラッチスプリング74cは、クラッチウェイト74bがクラッチ41の径方向内側に揺動するようにクラッチウェイト74bを付勢する。
第2クラッチ部材72は、回転軸37の外周に固定される筒状の中央部76と、中央部76から径方向外側に延出する円板状のベース部77と、ベース部77の周縁部から車幅方向外側に延出する筒状部78とを備える。
ベース部77は、接続部材74を車幅方向内側から覆う。
筒状部78は、回転軸37と同軸に配置される円筒状である。接続部材74は、筒状部78の内側に配置される。筒状部78は、クラッチウェイト74bを径方向外側から囲む。
第1クラッチ部材71は、従動プーリー39と一体に回転する。これにより、第1クラッチ部材71のクラッチウェイト74bは、回転の遠心力によってクラッチスプリング74cに抗して径方向外側に揺動し、第2クラッチ部材72の筒状部78の内周に接触する。この接触の摩擦によって、第1クラッチ部材71が第2クラッチ部材72に接続され、従動プーリー39の回転はクラッチ41を介し回転軸37に伝達される。回転軸37の回転は、減速機構42を介して後輪15に伝達される。
内部壁32cは、従動プーリー39及びクラッチ41に対し前方に配置される。
ケースカバー36の前後の中間部は、ケースカバー36に車幅方向外側から挿通されるカバー締結具36aによって内部壁32cに締結される。
Vベルト40は、内部壁32cの上方及び下方を通って駆動プーリー38と従動プーリー39とを接続する。
第2クラッチ部材72のベース部77には、車幅方向に延びる穴80が設けられる。穴80は、ベース部77を回転軸37の軸方向に貫通する円形の開口である。
穴80は、中央部76と筒状部78との間において、筒状部78側に寄せて配置される。
穴80は、第2クラッチ部材72の径方向において、穴80がクラッチウェイト74bに車幅方向内側から重なる位置に設けられる。詳細には、穴80は、第1クラッチ部材71の径方向において、支持軸74aの軸中心74dよりも外側に配置される。
穴80は、ベース部77上において、第2クラッチ部材72の周方向に等間隔で複数設けられる。
壁部32aには、ベース部77の穴80に車幅方向内側から重なる貫通孔85が設けられる。
詳細には、第2クラッチ部材72が所定の回転位置に位置する場合に、貫通孔85は穴80に重なる。例えば、穴80がベース部77上において等間隔で3か所に設けられる場合、第2クラッチ部材72が120°回転する度に、貫通孔85は穴80に重なる。
面72aは、ベース部77の車幅方向内側の端面であり、壁部32aと平行である。
すなわち、穴80が形成される面72aと、貫通孔85が形成される壁部32aとは、平行である。
貫通孔85は、柱状部81を車幅方向に貫通する孔である。
柱状部81は、穴80に車幅方向内側から重なる。
内側孔部85aは、外側孔部85bに対し変速機ケース部32の内側に配置されるとともに、外側孔部85bよりも小径である。
逃げ孔部85cは、外側孔部85bに対し変速機ケース部32の外側に配置されるとともに、外側孔部85bよりも大径である。
締結具86の軸部86aは、内側孔部85aよりも大径であるとともに内側孔部85aまで達しない長さである。
貫通孔85は、クラッチウェイト74bに車幅方向内側から重なる位置に配置される。また、貫通孔85は、第1クラッチ部材71の径方向において、支持軸74aの軸中心74dよりも外側に配置される。
図5及び図6を参照し、貫通孔85は、減速機カバー43の前方に配置される。すなわち、貫通孔85は、壁部32aにおいて減速機室47の前方に配置される。このため、減速機室47及減速機構42が貫通孔85の配置の邪魔にならず、貫通孔85を容易に設けることができる。
貫通孔85は、車両側面視(回転軸37の軸方向視)で、ハブ48cとリム48bとの間で、スポーク48dに重ならない位置に配置される。
このため、ハブ48cとリム48bとの間、且つ、複数のスポーク48dの間から貫通孔85にアクセスでき、締結用工具88(図6)によって締結具86を着脱できる。
従動プーリー39及びクラッチ41をメンテナンスする際には、ケースカバー36(図3)が変速機ケース部32から取り外される。これにより、変速機ケース部32の車幅方向外側の開口面から従動プーリー39等が車幅方向外側に露出する。
変速機35では、クラッチ41が、従動プーリー39に対し車幅方向内側に位置するため、従動プーリー39が邪魔になり、車幅方向外側からクラッチ41にアクセスすることが難しい。このため、車幅方向外側からクラッチ41を押さえてクラッチ41を回り止めすることが難しい。
図4では、距離L1として、外周面72bと内部壁32cとの距離が図示される。距離L1は、第2クラッチ部材の面72aと壁部32aとの距離L2よりも小さい。外周面72bは、筒状部78の外周面である。
図7では、締結用工具88(図6)によって貫通孔85から締結具86が取り外され、締結具86に替えて、ピン部材90が貫通孔85に挿入されている。ピン部材90は、複数のスポーク48d(図6)の間を通って貫通孔85に挿入される。
なお、図2、図3、及び図7では、貫通孔85にピン部材90を挿入した状態が図示される。メンテナンス等がされない通常時は、図4に示すように、貫通孔85には締結具86が締結される。
ピン部材90は、頭部90bが壁部32aの外面に当接することで、軸方向に位置決めされる。
これにより、第2クラッチ部材72を介して回転軸37を回り止めでき、例えば、回転軸37の先端部に締結されたナット91(図3)を緩めることができる。
内側孔部85aが外側孔部85bよりも小径であるため、ピン部材90は、内側孔部85aの内周に当接し、外側孔部85bの内周には当接し難い。このため、ピン部材90からの力を内側孔部85aによって受けることができ、外側孔部85bの雌ねじ部85dをピン部材90から保護できる。
この構成によれば、変速機ケース部32の車幅方向内側の壁部32aに設けられる貫通孔85に、外側からピン部材90等の工具を挿入し、ピン部材90を第2クラッチ部材72の穴80に係合させてクラッチ41を回り止めできる。このため、変速機ケース部32をコンパクトにでき、且つ、クラッチ41を容易に回り止めできる。
この構成によれば、ハブ48cとリム48bとの間で、スポーク48dに重ならない位置にピン部材90を通し、ピン部材90を貫通孔85に容易に挿入できる。
この構成によれば、貫通孔85から挿入されるピン部材90によって、第2クラッチ部材72の中心部から径方向外側に離れた部分を押さえることができ、第2クラッチ部材72を効果的に回り止めできる。
この構成によれば、貫通孔85から挿入されるピン部材90によって、第2クラッチ部材72において支持軸74aの軸中心74dよりも外側の部分を押さえることができ、第2クラッチ部材72を効果的に回り止めできる。
この構成によれば、メンテナンスを行わない通常時には、外側孔部85bに螺合する締結具86によって貫通孔85を塞ぐことができる。メンテナンスを行う際には、外側孔部85b及び内側孔部85aにピン部材90を挿入して第2クラッチ部材72を回り止めできる。第2クラッチ部材72を回り止めする際の力は、ピン部材90を介し貫通孔85の内周によって受けられる。この際、内側孔部85aが外側孔部85bよりも小径であるため、ピン部材90は内側孔部85aの内周に当接し、外側孔部85bの雌ねじ部85dにはピン部材90が当接し難い。このため、外側孔部85bの雌ねじ部85dをピン部材90から保護できる。
この構成によれば、変速機ケース部32と第2クラッチ部材72の外周面72bとの距離L1を小さくして変速機ケース部32をコンパクト化できるとともに、貫通孔85から挿入されるピン部材90によってクラッチ41を回り止めできる。
この構成によれば、クラッチ41を回り止めする際に、ピン部材90から貫通孔85に作用する負荷を低減できる。
この構成によれば、減速機室47を避けた位置に貫通孔85を設けるため、貫通孔85を簡単な構造にできる。
上記実施の形態では、第2クラッチ部材72に設けられる穴80は、ベース部77を回転軸37の軸方向に貫通する開口であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されない。穴80は、ピン部材90等の工具を挿入可能であれば良く、穴80は、ベース部77を軸方向に貫通しない止まり穴であっても良い。
また、上記実施の形態では、貫通孔85及び穴80に挿入されるピン部材90としてボルトを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。ピン部材90は、貫通孔85及び穴80に挿入可能なピン状(棒状)であれば、ボルトでなくても良い。
また、上記実施の形態では、自動二輪車に搭載される変速機35を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備える3輪の車両、及び4輪以上を備える車両の変速機に適用可能である。
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
この構成によれば、変速機ケースの車幅方向内側の壁部に設けられる貫通孔に、外側からピン部材等の工具を挿入し、この工具を第2クラッチ部材の穴に係合させてクラッチを回り止めできる。このため、変速機ケースをコンパクトにでき、且つ、クラッチを容易に回り止めできる。
この構成によれば、ハブとリムとの間で、スポークに重ならない位置に工具を通し、工具を貫通孔に容易に挿入できる。
この構成によれば、貫通孔から挿入される工具によって、第2クラッチ部材の中心部から径方向外側に離れた部分を押さえることができ、第2クラッチ部材を効果的に回り止めできる。
この構成によれば、貫通孔から挿入される工具によって、第2クラッチ部材において支持軸の軸中心よりも外側の部分を押さえることができ、第2クラッチ部材を効果的に回り止めできる。
この構成によれば、メンテナンスを行わない通常時には、外側孔部に螺合する締結具によって貫通孔を塞ぐことができる。メンテナンスを行う際には、外側孔部及び内側孔部に工具を挿入して第2クラッチ部材を回り止めできる。第2クラッチ部材を回り止めする際の力は、工具を介し貫通孔の内周によって受けられる。この際、内側孔部が外側孔部よりも小径であるため、工具は内側孔部の内周に当接し、外側孔部の雌ねじ部には工具が当接し難い。このため、外側孔部の雌ねじ部を工具から保護できる。
この構成によれば、変速機ケースと第2クラッチ部材の外周面との距離を小さくして変速機ケースをコンパクト化できるとともに、貫通孔から挿入される工具によってクラッチを回り止めできる。
この構成によれば、クラッチを回り止めする際に、工具から貫通孔に作用する負荷を低減できる。
この構成によれば、減速機室を避けた位置に貫通孔を設けるため、貫通孔を簡単な構造にできる。
15 後輪(車輪)
32 変速機ケース部(変速機ケース)
32a 壁部(第2クラッチ部材の面と平行な壁)
35 変速機
37 回転軸
39 従動プーリー
41 クラッチ
42 減速機構
47 減速機室
48b リム
48c ハブ
48d スポーク
71 第1クラッチ部材
72 第2クラッチ部材
72a 面(端面)
72b 外周面
73 支持プレート
74a 支持軸
74b クラッチウェイト
74d 軸中心
80 穴
85 貫通孔
85a 内側孔部
85b 外側孔部
85d 雌ねじ部
86 締結具
L1 距離(第2クラッチ部材の外周面と変速機ケースとの距離)
L2 距離(変速機ケースの壁部に対向する第2クラッチ部材の端面と壁部との距離)
Claims (8)
- 変速機ケース(32)に支持され、前記変速機ケース(32)から車幅方向外側に延びる回転軸(37)と、前記回転軸(37)上に回転自在に設けられる従動プーリー(39)と、前記回転軸(37)上において前記従動プーリー(39)に対し車幅方向内側に配置される遠心式のクラッチ(41)とを備え、前記クラッチ(41)は、前記従動プーリー(39)に固定される第1クラッチ部材(71)と、前記回転軸(37)に固定される第2クラッチ部材(72)とを備え、遠心力によって前記第1クラッチ部材(71)が前記第2クラッチ部材(72)に接続されることで前記従動プーリー(39)の回転が前記回転軸(37)に伝達される車両の変速機において、
車幅方向に延びる穴(80)が前記第2クラッチ部材(72)に設けられ、
前記変速機ケース(32)の車幅方向内側の壁部(32a)に、前記穴(80)に車幅方向内側から重なる貫通孔(85)が設けられ、
前記貫通孔(85)を介して前記変速機ケース(32)の外側から前記第2クラッチ部材(72)に工具を係合可能であることを特徴とする車両の変速機。 - 前記回転軸(37)の回転によって回転させられる車輪(15)が、前記変速機ケース(32)に対し車幅方向内側に配置され、
前記車輪(15)は、ハブ(48c)と、リム(48b)と、前記ハブ(48c)と前記リム(48b)とを接続するスポーク(48d)とを備え、
前記貫通孔(85)は、前記ハブ(48c)と前記リム(48b)との間で、前記スポーク(48d)に重ならない位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の車両の変速機。 - 前記第1クラッチ部材(71)は、遠心力によって移動して前記第2クラッチ部材(72)の内周面に当接するクラッチウェイト(74b)を備え、
前記貫通孔(85)は、前記クラッチウェイト(74b)に車幅方向内側から重なる位置に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の車両の変速機。 - 前記第1クラッチ部材(71)は、前記従動プーリー(39)から径方向外側に延出する支持プレート(73)と、前記支持プレート(73)から前記回転軸(37)の軸方向に延出する支持軸(74a)とを備え、
前記クラッチウェイト(74b)は、前記支持軸(74a)によって揺動自在に支持され、
前記貫通孔(85)は、前記第1クラッチ部材(71)の径方向において前記支持軸(74a)の軸中心(74d)よりも外側に配置されることを特徴とする請求項3記載の車両の変速機。 - 前記貫通孔(85)は、同軸の位置関係で配置される外側孔部(85b)及び内側孔部(85a)を備え、
前記内側孔部(85a)は、前記外側孔部(85b)に対し前記変速機ケース(32)の内側に配置されるとともに、前記外側孔部(85b)よりも小径であり、
前記貫通孔(85)は、前記外側孔部(85b)に設けられる雌ねじ部(85d)に螺合する締結具(86)によって塞がれることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両の変速機。 - 前記第2クラッチ部材(72)の外周面(72b)と前記変速機ケース(32)との距離(L1)は、前記変速機ケース(32)の前記壁部(32a)に対向する前記第2クラッチ部材(72)の端面(72a)と前記壁部(32a)との距離(L2)よりも小さいことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車両の変速機。
- 前記貫通孔(85)は、前記穴(80)が形成される前記第2クラッチ部材(72)の面(72a)と平行な前記壁部(32a)に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車両の変速機。
- 前記変速機ケース(32)には、減速機室(47)が設けられ、前記減速機室(47)には、前記回転軸(37)の回転を減速する減速機構(42)が収納され、
前記貫通孔(85)は、前記減速機室(47)の前方に配置されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の車両の変速機。
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JP2007064393A (ja) | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Honda Motor Co Ltd | Vベルト式無段変速機 |
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JP2007064393A (ja) | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Honda Motor Co Ltd | Vベルト式無段変速機 |
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