JP7453044B2 - 溶融塩電解槽、金属の製造方法、及び溶融塩電解槽の使用方法 - Google Patents

溶融塩電解槽、金属の製造方法、及び溶融塩電解槽の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶融塩電解槽、金属の製造方法、及び溶融塩電解槽の使用方法に関する。
金属チタンの鋳塊等は、工業的にはクロール法によって製造されたスポンジチタンを使用して製造されている。そして、このクロール法を含むスポンジチタン製造プロセスは、塩化蒸留工程、還元分離工程、破砕工程及び電解工程の四工程に大別しうる。これらの工程の一つである電解工程は、四塩化チタンを金属マグネシウムで還元してスポンジチタンを製造する還元分離工程の副生成物である塩化マグネシウムを、溶融塩電解により分解して、金属マグネシウムに戻す工程である。
上記電解工程においては、溶融塩電解槽により例えば金属マグネシウムを製造し続けると、溶融塩電解槽内にスラッジが堆積していく。これにより溶融塩電解槽に収容できる溶融塩浴量が制限されることがある。また、溶融塩電解槽の電極に通電して溶融塩電解を行う際に、堆積したスラッジの一部の電解浴への巻き込みに起因して電流効率の低下を招くことがある。溶融塩電解槽内でのこのようなスラッジの堆積に起因する電流効率の低下を抑制するという観点から、様々な技術開発が行われている。
例えば、特許文献1には、「金属マグネシウム製造用電解装置を定常条件で運転している途中に、前記電解槽内の電解浴温度を金属マグネシウムの融点以上の温度に保持した状態で、前記電解槽への通電を一定時間停止し、該停止後に定常条件で運転を再開することを特徴とする金属マグネシウム製造用電解装置の運転方法」が提案されている。該運転方法によれば、電解槽内は、電解浴の流動が停止され且つ所定温度に保たれた状態となる。この状態下では、電解槽内に堆積して電流効率低下の一因となるスラッジが焼結されて、電解浴中へのまき込みが抑制される。
特開2003-193281号公報
上記特許文献1に示す方法においては、電解浴中へのまき込みを抑制するために、意図的に堆積したスラッジを硬くしている。しかしながら、堆積したスラッジは溶融塩浴の成分を含むため吸湿し、高い硬度だけでなく粘性も有する。また、堆積したスラッジは金属マグネシウムも含み、金属マグネシウムは靭性を示す。以上より、堆積したスラッジは粘性(粘り)を示すため、堆積したスラッジを破壊して溶融塩電解槽内から除去することは大きな作業負荷となっていた。特に品位の高い金属マグネシウムを製造した場合は、スラッジが高い粘性を有するものとなり、炉修時や炉解体時においてスラッジ除去の負荷が更に大きくなるという問題があった。つまり、溶融塩電解槽内からスラッジを除去する作業は、多くの時間を要するとともに、作業者の負担が極めて大きい。
そこで、本発明は、炉修・炉解体時において堆積したスラッジの除去負荷を軽減することができる溶融塩電解槽、金属の製造方法、及び溶融塩電解槽の使用方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は一側面において、壁部と、前記壁部により区画され、陽極及び陰極を含む電極を有する電解室と、前記壁部により区画され、前記電解室と連通する金属回収室とを備え、前記壁部の内面に設けられたレンガ製突起をさらに備える、溶融塩電解槽である。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記レンガ製突起は、少なくとも金属回収室の壁部の内面に設けられる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記レンガ製突起は、前記金属回収室及び/又は電解室の少なくとも底部の壁部の内面に設けられる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記金属回収室の底部の壁部の内面に複数のレンガ製突起が設けられており、前記複数のレンガ製突起の高さは、前記電解室に近づくにつれ低くなる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、当該溶融塩電解槽は、前記壁部で区画され、前記金属回収室及び前記電解室とそれぞれ連通する熱交換室を更に備え、
前記レンガ製突起は、少なくとも金属回収室及び熱交換室の壁部の内面に設けられる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記レンガ製突起は、前記金属回収室及び熱交換室の少なくとも底部の壁部の内面に設けられる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記熱交換室の底部の壁部の内面に複数のレンガ製突起が設けられており、前記複数のレンガ製突起の高さは、前記電解室に近づくにつれ低くなる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記レンガ製突起は、前記電解室から最も離れた壁部の内面に設けられる。
本発明に係る溶融塩電解槽の一実施形態においては、前記レンガ製突起の嵩密度が0.7~3.4g/cm3である。
また、別の側面において、上記いずれかの溶融塩電解槽を用いて金属を製造する製造工程を含む、金属の製造方法である。
更に、別の側面において、上記の金属の製造方法により金属を製造した後、前記電解室の底部、前記金属回収室の底部、及び/又は熱交換室の壁部の底部に堆積したスラッジを除去する際に前記レンガ製突起を破壊するスラッジ除去工程を含む、溶融塩電解槽の使用方法である。
本発明の一実施形態によれば、炉修・炉解体時において堆積したスラッジの除去負荷を軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る溶融塩電解槽を示す概略断面図である。 図1Aの溶融塩電解槽の電解室の電極の配置例である。 図1Aの切断線I-Iにおける模式的な概略断面図である。 図1Aに示す溶融塩電解槽の変形例であり、図1Cと同様の模式的な概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る溶融塩電解槽を示す概略断面図である。 図2Aの切断線II-IIにおける模式的な概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る溶融塩電解槽を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る溶融塩電解槽を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る溶融塩電解槽を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る溶融塩電解槽を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る溶融塩電解槽を用いて電気分解を行った後の溶融塩電解槽内の状態を説明するための概略断面図である。
本発明は以下に説明する各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。なお、図1A、図1B、図2A、図3~図7においては、外壁11の底部側から上蓋20に向かう方向を「上方」とし、上蓋20から外壁11の底部側に向かう方向を「下方」とする。
[1.溶融塩電解槽]
図1Aに示す溶融塩電解槽100は、壁部10と上蓋20と電解室30と金属回収室40とを備えるものである。電解室30及び/又は金属回収室40を区画する壁部10の内面12には、レンガ製突起50が設けられる。なお、レンガ製突起の数は適宜決定すればよく、1つであってもよいし複数であってもよい。
従来、溶融塩電解槽内に堆積したスラッジ(以下、「堆積物」とも称する。)を除去する作業にはブレーカー等を使用している。例えば合計10トン前後のスラッジを除去する場合、2週間程度の作業期間を要している。この理由としては、堆積したスラッジは溶融塩成分や金属酸化物等の多様な成分を含み、非常に高い粘性を示し、運搬等に適した小型の破壊物とすることが困難であることが挙げられる。そのため、除去作業期間の短縮だけでなく、作業者の負担軽減の観点から、堆積物の除去に関し改善が求められていた。
本発明者は鋭意検討し、レンガが堆積物よりもブレーカー等により衝撃破壊されやすいことに着目した。従来の堆積物の除去作業では、堆積物が大きな塊として存在し、ブレーカー等による衝撃付与部位の内部に堆積物が密に充填されているため、ただでさえ破壊されにくい堆積物を表面側から徐々に破壊しなければならないという作業工程上の問題があった。これに対し、堆積物の厚さが薄くなれば又は堆積物が動きやすくなれば堆積物の破壊・小型化が容易となり、その破壊後に堆積物を溶融塩電解槽内から除去することも容易となる。
しかしながら、生産効率の観点から、溶融塩電解槽の操業条件の変更ないし制御によって堆積物量を調整することは困難である。また、溶融塩電解槽の操業においては堆積物量の低減を追及しすぎると不可避的に生じる不純物が堆積せずに回収対象である金属、例えば金属マグネシウム中にも混ざってしまう懸念がある。不純物を多く含む金属マグネシウムはスポンジチタンの製造には不適切である。
そこで、本発明者は、溶融塩電解槽の壁部に、その壁部の内面から突起するレンガ製突起を設けることを案出した。レンガは溶融塩電解槽の外壁に使用されうる材料であり、スラッジが堆積してもその形状を適切に維持することが可能である。他方、レンガは、ブレーカー等により衝撃を加えた場合に堆積物よりも容易に破壊される。溶融塩電解槽の壁部の内面にレンガ製突起を設けた場合、堆積物は、溶融塩電解槽内でレンガ製突起を内側に含むように形成されうる。それにより、破壊されにくい堆積物の塊内部に破壊されやすいレンガが埋め込まれ、このレンガを破壊すれば空間が生まれるので、前記堆積物の塊において厚みが薄い部位を形成することができる。たとえ外観が堆積物の塊であったとしても、内部に埋まっているレンガ製突起を一部露出させて優先的にレンガ製突起を破壊すると、薄肉化等により小型化容易の部分が形成されるため堆積物の破壊が容易になる。また、レンガ製突起はレンガ製であることから、電気分解により生成する金属マグネシウムや塩素ガスに対する不純物混入のリスクが小さい。
以上の知見に基づき本発明者はさらに検討を重ねて本発明を完成させた。
(壁部)
壁部10は、外壁11と、電解室30及び金属回収室40を区画する第1の隔壁15及び第2の隔壁16とを備える。外壁11は、上側に上面開口部が形成された容器形状であり、例えば主としてAl23等の成分を含む耐火レンガその他の適切な材料からなる。操業時において、この外壁11には、その内部に供給された金属塩化物を含む溶融塩からなる溶融塩浴が貯留されている。また、電解室30の内部には、溶融塩浴の深さ方向(図1Aでは上下方向)と平行に電解面を有する陽極31及び陰極32を含む電極が配置されている。
たとえば、溶融塩に塩化マグネシウム(MgCl2)が含まれる場合、塩化マグネシウムの電気分解により、溶融金属として金属マグネシウム(Mg)が生成されるとともに、ガスとして塩素ガス(Cl2)が発生する。溶融塩には、上記の塩化マグネシウム(MgCl2)の他、支持塩として、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、塩化カリウム(KCl)及び/又は、フッ化カルシウム(CaF2)等を含ませる場合がある。支持塩として使用される成分は、塩化マグネシウム等の電気分解対象成分より電気分解される電圧が高いものを使用することが好ましい。金属マグネシウムは、金属チタンを製造するクロール法における四塩化チタンの還元に、また塩素ガスは、チタン鉱石の塩化にそれぞれ用いることができる。この電気分解の原料である塩化マグネシウムとしては、クロール法で副次的に生成されるものを使用可能である。
(第1の隔壁、第2の隔壁)
第1の隔壁15は、電解室30と金属回収室40とを区画するため、電解室30と金属回収室40との間に設けられる。また、第2の隔壁16は、電解室30と金属回収室40との間に、溶融塩浴の深さ方向において第1の隔壁15の下面の高さ位置よりも低い位置に第1の隔壁15から離れて配置される。溶融塩電解槽100は、第1の隔壁15と第2の隔壁16との間に、流通口17を形成したことで、矢印Aに示す溶融塩浴の流動(電解室30から流出する流動)を確保することができる。また、第2の隔壁16の下面側にも溶融塩浴の流動が可能な通路が形成されており、矢印Bの流動(電解室30に流入する流動)を確保することができる。上記流動を確保できる範囲内において、第1の隔壁15や第2の隔壁16の形状は適宜変更可能である。
(上蓋)
上蓋20は外壁11の上面開口部を覆う。上蓋20は、溶融塩浴が高温であることから溶融塩電解槽100の外部に対する断熱の役割を果たす。また、上蓋20により外壁11の上面開口部を適切に閉じているため溶融塩電解槽100内を負圧にすることができ、上蓋20は塩素ガスの漏洩防止にも寄与している。
(電解室)
電解室30は、溶融塩中の金属塩化物を電気分解して、該電気分解により溶融金属を生成する機能を持つ。塩化マグネシウムの電気分解では、溶融金属マグネシウムの他、塩素ガスが生成する。電解室30は、電極と第1のガス回収口21とを有する。
(電極)
電極は、少なくとも、電源に接続された陽極31及び陰極32を有する。これらの陽極31及び陰極32では、例えば下記式(1)等といった所定の反応に基づいて、陽極31の溶融塩中に浸漬した表面で酸化反応により塩素等のガスが生じるとともに、陰極32の溶融塩中に浸漬した表面で還元反応により金属マグネシウム等の溶融金属が生成される。
MgCl2→Mg+Cl2・・・式(1)
電極は、少なくとも陽極31及び陰極32を有するものであれば、溶融塩中の金属塩化物の電気分解を行うことができる。更に、電解室30は、電気分解の生産効率を向上させるという観点から、電極を複数対有してもよい。また、電極は、電気分解の生成効率向上等の観点より、図1Bに示すように、陽極31と陰極32との間に、陽極31及び陰極32間への電圧の印加によって分極する一枚以上のバイポーラ電極33a、33bをさらに有することが好ましい。この例では、バイポーラ電極33a、33bは二枚としているがバイポーラ電極33a、33bの数は適宜調整可能である。但し、このようなバイポーラ電極は必ずしも必要ではない。なお、陽極31とバイポーラ電極33a、陰極32とバイポーラ電極33b、バイポーラ電極33aともう一方のバイポーラ電極33bの極間距離はそれぞれ、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
(金属回収室)
金属回収室40は、電解室30において電気分解により生成した溶融金属を回収する機能を持つ。金属回収室40は、壁部10により区画され、電解室30と連通しており、第2のガス回収口22と、溶融塩及び溶融金属の給排口23とを有する。ここでは図示しないが、金属回収室40はさらに熱交換器を備えることが好ましい。該熱交換器は通常溶融塩浴の温度制御のために備える。
(第2のガス回収口)
第2のガス回収口22は、電解室30において電気分解により生成したガスを回収する機能を持つ。第2のガス回収口22は、金属回収室40が位置する領域における上蓋20に形成されている。第2のガス回収口22は、電気分解で発生したガスのうち、電解室30の第1のガス回収口21で回収されずに金属回収室40に移動した残りのガスの回収に用いられることがある。
(給排口)
給排口23は、電解室30において電気分解により生成した溶融金属を回収し、また溶融塩を供給する機能を併せ持つ。供給される溶融塩は塩化マグネシウムを含んでよい。給排口23は、金属回収室40が位置する領域における上蓋20に形成されている。
(レンガ製突起)
レンガ製突起50は、溶融塩浴の浴面S下に位置し、壁部10の内面から室内に突出して設けられる。そうすることで、先に述べたように、堆積物を容易に破壊可能とするための部位が設けられ、溶融塩電解槽の操業後の炉修・炉解体時において堆積したスラッジを容易に除去することができる。レンガ製突起50は、少なくとも金属回収室40の壁部10の内面12に設けられることが好ましい。金属回収室40は電解室30と異なり浴流れによってスラッジが堆積しやすい。よって、少なくとも金属回収室40の壁部10の内面12にレンガ製突起50を設けることにより、堆積物を除去するための作業効率をより改善することができる。
レンガ製突起50は溶融塩電解槽100の少なくとも底部の壁部10の内面12から突出されていることが好ましい。すなわち、スラッジは溶融塩電解槽の底部から上方に向かって堆積するため、堆積物を深さ方向に沿って薄肉化可能であり、薄肉化部分の形状を制御しやすい。また、堆積物の破壊作業時においては、堆積物の上側からブレーカー等により衝撃を与えることが一般的であることから、底部の壁部10の内面12にレンガ製突起50を設けると、より効率的に溶融塩電解槽100の底部側まで破壊衝撃を伝播することができる。
レンガ製突起50の嵩密度は特に限定されないが、衝撃による破壊が容易であるという観点から外壁11の嵩密度よりも低いのが好ましく、例えば0.7~3.4g/cm3である。上記嵩密度の上限側としては、例えば3.2g/cm3以下としてよい。また、上記嵩密度の下限側としては、溶融塩電解槽の底部位置での使用における強度維持(崩れ抑制)という観点から、例えば2.0g/cm3以上としてよい。
なお、レンガ製突起50の嵩密度については下記式(1)に従って測定することができる。
嵩密度(g/cm3)=レンガ片の質量(g)/レンガ片の体積(cm3)・・・式(1)
上記式(1)中において、レンガ片の質量は、レンガ製突起50に使用したレンガを直方体に切り出した片を測定した質量(g)である。また、レンガ片体積は、上記切り出した片の縦、横、高さを計測し各々を掛け合わせて求めた値(cm3)である。
また、レンガ製突起50の材質としては特に限定されないが、衝撃による破壊容易の観点から、粘土質でない焼成レンガが好ましく、例えばムライトレンガ、シャモットレンガ等が挙げられる。
また、レンガ製突起50の形状としては特に限定されないが、例えば角柱、円柱、角錐、円錐、角錐台、及び円錐台等が挙げられる。レンガ製突起50の形状は炉修や炉の解体の工程等を鑑み適宜決定すればよい。
当該溶融塩電解槽100の底部の壁部10の内面12に複数のレンガ製突起50を設ける場合その数や形状は適宜決定すればよく、例えば図1Cに示すように、底部の平面視で、複数のレンガ製突起50を、縦方向(図1Cの上下方向)及び横方向(図1Cの左右方向)に等間隔に整列させて格子状に配列してもよい。このとき、金属回収室40の底部の壁部10の内面12上で縦方向又は横方向に隣り合うレンガ製突起50同士の最短離間距離D1は適宜調整可能であるが、例えば50cm以下であればよい。レンガ製突起50を塀状又は板状にしても良い。
一般に、金属回収室40内に蓄積可能のスラッジ量が多いことは溶融塩電解槽の連続運転時間の長期化に繋がるため製造効率の観点から好ましい。金属回収室40でのスラッジ堆積可能量を可能な限り減じないという観点から、金属回収室40の底部の壁部10の内面12においては、下記式(2)に示される平面視のレンガ製突起50の面積率Aは典型的に0.5以下であり、より典型的に0.3以下である。スラッジ除去工程における作業負荷をより低減する観点から、上記面積率Aは、典型的に0.05以上である。
A=S1/S・・・式(2)
S1:金属回収室の底部の壁部の内面におけるレンガ製突起の合計面積
S:金属回収室の底部の壁部の内面の面積
なお、当該溶融塩電解槽においては、図1Dに示すように、複数のレンガ製突起を千鳥状に配列してもよい。
また、図2A及び図2Bに示す溶融塩電解槽102において、レンガ製突起52は、溶融塩電解槽102内に堆積したスラッジを効率良く除去するという観点から、電解室30から最も離れた壁部10の内面13に設けられている。外壁11の複数の面にレンガ製突起を配置することで、部屋の角部や隅部およびその周辺に堆積したスラッジを効率良く除去することができる。
なお、内面13上の複数のレンガ製突起52は、壁部10の内面13に格子状又は千鳥状に配列されている。なお、内面13上に設置するレンガ製突起52の数、配置、形状等は炉修や炉の解体の工程等を鑑み適宜決定すればよい。
図3に示す溶融塩電解槽104は、金属回収室40の底部の壁部10の内面12に複数のレンガ製突起50が設けられ、該複数のレンガ製突起50の高さは、電解室30に近づくにつれ低くなる。例えば、溶融塩電解槽の操業後、堆積物は、図7に示すように、金属回収室40から電解室30に向かって溶融塩浴の深さ方向における高さが低くなるように形成されることがある。そのため、複数のレンガ製突起50の高さを、電解室30に近づくにつれ低くすれば、溶融塩電解槽104内のスラッジの堆積形態に合わせて該スラッジ内に複数のレンガ製突起50を埋め込ませることができる。その結果、堆積物の除去における作業がより効率的となる。また、上記のように複数のレンガ製突起50の高さが調整されていれば、溶融塩浴の流れが阻害されにくい。
図4に示す溶融塩電解槽200は、壁部10と、上蓋20と、電解室30と、金属回収室40と、熱交換室60とを備えている。当該溶融塩電解槽200において、レンガ製突起50は少なくとも熱交換室60の壁部10の内面12に設けられ、更なるレンガ製突起54は少なくとも第2の隔壁16の内面14に設けられる。図4に示す実施形態では、第2の隔壁16の内面14が金属回収室40の底部に該当する。なお、当該溶融塩電解槽200においては、電解室30、金属回収室40、及び熱交換室60が、図示の横方向にこの順でそれぞれ並んで位置している。なお、電解室30、金属回収室40、熱交換室60を溶融塩浴が順次経由・循環できるように構成されれば図示以外の構成を採用することも可能である。このように配置することで、例えば、電気分解により生じた金属マグネシウムMは金属回収室40で回収され、電気分解により不足した塩化マグネシウムは熱交換室60から補充することが可能となる。よって、溶融塩浴に塩化マグネシウムを補充する際、溶融塩浴の浴面S側に浮上した金属マグネシウムMが溶融塩浴中に再度撹拌されることを抑制可能である。なお、溶融塩電解槽200は熱交換室60を備える点で図1Aに示す溶融塩電解槽100と大きく異なる。矢印Aに示す溶融塩浴の流動は、電解室30から流出後さらに金属回収室40から流出する流動を示す。
本発明者は、レンガ製突起を設けずに、壁部と、上蓋と、電解室と、金属回収室と、熱交換室とを備えた溶融塩電解槽を用いて溶融金属マグネシウムの電気分解を行うと、スラッジが金属回収室及び熱交換室に経時的に堆積していくことを知見した。そこで、本発明者は、レンガ製突起50、54を金属回収室40及び熱交換室60の壁部10の内面12、14に設けることで、炉修・炉解体時において堆積したスラッジを容易に除去することができることを見出した。
図4では、壁部10は、外壁11と、第1の隔壁15と、第2の隔壁16と、第3の隔壁18とを備える。第2の隔壁16は、金属回収室40を区画するように、図示の断面で略L字状に設けられている。第3の隔壁18は、熱交換室60と金属回収室40とを区画するため、熱交換室60と金属回収室40との間に設けられている。当該溶融塩電解槽200においては、第3の隔壁18の下面の高さ位置は、高さ方向において第1の隔壁15の下面の高さ位置よりも底部側に位置される。金属マグネシウムMは溶融塩浴の上方に浮上するため、このような構成を採用することで金属マグネシウムの回収率を向上することができる。
熱交換室60は、熱交換器61で溶融塩浴の温度を調整する機能を持つ。当該熱交換室60は、壁部10で区画され、金属回収室40及び電解室30とそれぞれ連通し、熱交換器61と、塩化マグネシウム等電気分解の対象となる成分を投入するための給液口24とを備える。熱交換室60はさらに撹拌機(不図示)を有してもよい。熱交換室60は、溶融塩電解槽200の底部に設けた溶融塩循環路70を介して、電解室30と連通している。
熱交換器61は、加熱ガス及び冷却用ガスを通すことで、溶融塩の温度を調整できる。この熱交換器61は、外部から上蓋20を貫通して溶融塩電解槽200内に鉛直方向に延在し、溶融塩浴中に浸漬されている。また、熱交換器61は公知のものを適宜使用可能であり、その材質は炭素鋼やステンレス鋼を使用可能である。また、給液口24は、熱交換室60が位置する領域における上蓋20に形成されている。該給液口24から溶融塩を供給すればよい。また、撹拌機は、溶融塩を熱交換器61と効率的に接触させ、又は溶融塩浴の流れを調整することができる。
図5に示す溶融塩電解槽202において、レンガ製突起52は、電解室30から最も離れた壁部10の内面13に設けられる。そうすることで、熱交換室60の角部や隅部およびその周辺に堆積したスラッジを効率良く除去することができる。なお、例えば図5に示すように溶融塩電解槽202内に3つ以上の部屋が存在する場合、「電解室から最も離れた」とは、溶融塩浴の経由順序において最も離れていることを意味する。図5に示す溶融塩電解槽202では電解室30、金属回収室40、熱交換室60の順に溶融塩浴が移動するため熱交換室60は電解室30から最も離れている。さらに、溶融塩電解槽202の内面13は電解室30から最も離れた熱交換室60の壁部10の内面13に該当する。
図6に示す溶融塩電解槽204において、熱交換室60の底部の壁部10の内面12に設けられている複数のレンガ製突起50の高さは、電解室30に近づくにつれ低くなる。そうすることで、溶融塩電解槽204内のスラッジの内部に複数の各レンガ製突起50が適切に位置することになり、堆積物の除去における作業がより効率的となる。また、上記のように複数のレンガ製突起50の高さが調整されていれば、溶融塩浴の流れが阻害されにくい。
[2.金属の製造方法]
本発明の一実施形態に係る金属の製造方法においては、例えば先述した溶融塩電解槽100、102、104、200、202、204を用いて金属を製造する製造工程を含む。一例として、溶融塩電解槽100、102、104、200、202、204内の溶融塩浴にスポンジチタンの生成で得られた溶融塩化マグネシウムを投入して、その溶融塩化マグネシウムを電気分解して金属マグネシウムM(図7参照)を製造する。
[3.溶融塩電解槽の使用方法]
本発明の一実施形態に係る溶融塩電解槽の使用方法においては、レンガ製突起の破壊とスラッジの除去とを行う。例えば先述した金属の製造方法により金属を製造した後、溶融塩電解槽100、102、104、200、202、204内から溶融塩浴を抜き出す。その後、溶融塩電解槽100、102、104、200、202、204内には、抜き出せなかったスラッジが残存する。
その後、スラッジ除去工程で、電解室30、金属回収室40、及び/又は熱交換室60の底部の壁部10の内面12、14に堆積したスラッジを除去する際に、レンガ製突起50、54を破壊する。なお、壁部10の内面13にレンガ製突起52が設けられている場合はこのレンガ製突起52も破壊する。図7に示す例のように、電気分解により金属を製造し溶融塩浴を抜き出した後において、レンガ製突起50、52、54は視認できる場合と視認できない場合とがあり得る。レンガ製突起50、52、54をスラッジにより視認できない場合(すなわち、レンガ製突起50、52、54がスラッジに埋没している場合)、溶融塩電解槽100、102、104、200、202、204を組み立てた際のレンガ製突起50、52、54の配置箇所に従って、作業者は堆積したスラッジの上から下方に存在するレンガ製突起50、52、54に向かってブレーカー等で衝撃を付与する。レンガ製突起50、52、54の破壊を工程の早い段階で実行するとスラッジの薄肉部分が早期に形成され、破壊によりスラッジを小型化しやすくなり、スラッジ除去負荷の軽減効果が大きい。よって、スラッジによりレンガ製突起50、52、54を視認できない場合はレンガ製突起の破壊を優先することが好ましい。一方、レンガ製突起50、52、54の先端が視認できる場合、該レンガ製突起50、52、54をまず破壊し、レンガ製突起50、52、54の周囲に存在するスラッジの外形等を鑑み、容易にスラッジを除去可能の作業工程を立案できる。
なお、当該溶融塩電解槽の使用方法は、例えば溶融塩電解槽100、102、104、200、202、204の修理や解体等に利用することができる。
(高さの比率)
レンガ製突起50、52、54の軸方向長さ(図7等で示す例では上下方向の高さが該当する。また、図2等に示すレンガ製突起52では左右方向の高さが該当する。)は特段限定されず適宜設定すればよい。以下一例を説明する。スラッジの崩しやすさという観点から、金属回収室40の底部の内面12においては、下記式(3)に示される比率Bが下限側として0.2以上を満たばよい。また、上記比率Bは上限側として典型的に1.0以下であり、より典型的に0.8以下である。
B=H2/H1・・・式(3)
H1:軸方向における金属回収室の底部の壁部の内面から溶融塩浴の浴面までの距離。溶融塩浴の浴面位置は溶融塩電解槽の内部体積と投入する溶融塩浴量に基づき求めることができる。
H2:軸方向における金属回収室の底部の壁部の内面からレンガ製突起の先端面までの距離。
本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明する。以下の実施例及び比較例の記載は、あくまで本発明の技術的内容の理解を容易とするための具体例であり、本発明の技術的範囲はこれらの具体例によって制限されるものではない。なお、下記表1に示す比較例1においては溶融塩電解槽内にレンガ製突起を設けなかったので、レンガ製突起の配列の欄は「-」と表記する。
(実施例1)
実施例1においては、図1Aに示す構成を備える溶融塩電解槽100を組み立てた。溶融塩電解槽100は、外壁11、第1の隔壁15、第2の隔壁16の材質がそれぞれAl23を含む定型耐火物(耐火レンガ)とし、上蓋20の材質は蓋裏にキャスタブル耐火物の層を施工した炭素鋼を使用した。この溶融塩電解槽100は、電解室30が15m3、金属回収室40が20m3であるものを用いた。更に、四角柱のレンガ製突起(材質:ムライト製、嵩密度:2.4g/cm3)50は、図1Cに示すように、格子状に9本配列させた。これらのレンガ製突起50としては、角柱(縦30cm×横20cm×高さ70cm)のものを使用した。このとき、隣り合うレンガ製突起同士の最短離間距離D1を20cmとした。なお、図1Cは金属回収室40内におけるレンガ製突起50の配置を例示するためにその概要を描いたものであり、縮尺などは正確ではない。
なお、このレンガ製突起50の嵩密度については、先述した方法で求めた。
次に、溶融塩電解槽100に40tonの溶融塩を投入して、溶融塩の温度を660~700℃に調整した。なお、電気分解開始前の溶融塩の組成については、塩化マグネシウムの平均濃度を20質量%、塩化カルシウムの平均濃度を30質量%、及び塩化ナトリウムの平均濃度を50質量%とした。なお、鉛直方向における溶融塩電解槽100の底部の壁部10の内面12から溶融塩浴の浴面Sまでの距離は、300cmであった。
また、電解室30においては、単位電気分解セルを2つ作製するため、陽極31と陰極32とバイポーラ電極33a、33bをそれぞれ配置した。陽極31の材質は黒鉛とし、陰極32の材質は鉄とした。バイポーラ電極33a、33bの材質は黒鉛とした。陽極31と陰極32間のバイポーラ電極33a、33bの枚数を2枚とした。
<試験条件>
溶融塩浴量:合計40ton
電解中の溶融塩組成:MgCl2量を17~22質量%の範囲内に制御
冷風:1m2当たり5m3/min
電圧を印加して、電気分解を開始した。該電気分解の開始から20ヶ月後、電気分解を停止した。その停止後、溶融塩電解槽100をメンテナンスするため作業員がレンガ製突起50を壊し、さらにスラッジを小さな塊状に適宜分解して溶融塩電解槽100の上方から除去した。このとき、スラッジの全量除去に要した作業時間は、1週間であった。
(実施例2)
実施例2においては、図1Dに示すように、レンガ製突起50の本数を8本とし、そのうち8本を金属回収室40の底部の壁部10の内面12に千鳥状に配列した点を除き、実施例1と同様に電気分解を開始した。
該電気分解の開始から15ヶ月後、停止した。その停止後、溶融塩電解槽100をメンテナンスするため作業員がレンガ製突起50を壊し、さらにスラッジを小さな塊状に適宜分解して溶融塩電解槽100の上方から除去した。このとき、スラッジの全量除去に要した作業時間は、1週間であった。
(実施例3)
実施例3においては、図2A~Bに示すように、レンガ製突起50、52の本数を18本とし、そのうち9本のレンガ製突起50を金属回収室40の底部の壁部10の内面12に格子状に配列し、残りの9本のレンガ製突起52を電解室30から最も離れた金属回収室40の壁部10の内面13に格子状に配列した点を除き、実施例1と同様に電気分解を開始した。このとき、該壁部10の内面13に配置したレンガ製突起52は、縦15cm×横15cm×高さ60cmとした。また、鉛直方向における該レンガ製突起52と金属回収室40の底部の壁部10の内面12との離間距離は、30cmとした。
該電気分解の開始から20ヶ月後、停止した。その停止後、溶融塩電解槽100をメンテナンスするため作業員がレンガ製突起50、52を壊し、さらにスラッジを小さな塊状に適宜分解して溶融塩電解槽100の上方から除去した。このとき、スラッジの全量除去に要した作業時間は、3日間であった。
(比較例1)
比較例1においては、レンガ製突起を使用しなかった点を除き、実施例1と同様に電気分解を開始した。該電気分解の開始から19ヶ月後、停止した。その停止後、溶融塩電解槽をメンテナンスするため作業員がスラッジを除去した。このとき、スラッジの全量除去に要した作業時間は、3週間であった。なお、金属回収室の底部の壁部の内面にはスラッジが全面にわたり密着していた。
(実施例による考察)
実施例1~3では、比較例1と比べレンガ製突起50を金属回収室40の底部の壁部10の内面12に設けたことで電気分解により該金属回収室40に堆積したスラッジを除去するのに要する作業時間を低減することができた。特に、実施例3では、レンガ製突起52を金属回収室40の壁部10の内面13に設けたことで作業時間をより低減することができた。
10 壁部
11 外壁
12、13、14 内面
15 第1の隔壁
16 第2の隔壁
17 流通口
18 第3の隔壁
20 上蓋
21 第1のガス回収口
22 第2のガス回収口
23 給排口
24 給液口
30 電解室
31 陽極
32 陰極
33a、33b バイポーラ電極
40 金属回収室
50、52、54 レンガ製突起
60 熱交換室
61 熱交換器
70 溶融塩循環路
100、102、104、200、202、204 溶融塩電解槽
M マグネシウム
S 溶融塩浴の浴面

Claims (11)

  1. 壁部と、
    前記壁部により区画され、陽極及び陰極を含む電極を有する電解室と、
    前記壁部により区画され、前記電解室と連通する金属回収室とを備え、
    前記壁部の内面に設けられたレンガ製突起をさらに備え
    前記レンガ製突起はスラッジを除去する際に破壊されるものである、溶融塩電解槽。
  2. 前記レンガ製突起は、少なくとも金属回収室の壁部の内面に設けられる、請求項1に記載の溶融塩電解槽。
  3. 前記レンガ製突起は、前記金属回収室及び/又は電解室の少なくとも底部の壁部の内面に設けられる、請求項1又は2に記載の溶融塩電解槽。
  4. 前記金属回収室の底部の壁部の内面に複数のレンガ製突起が設けられており、
    前記複数のレンガ製突起の高さは、前記電解室に近づくにつれ低くなる、請求項2又は3に記載の溶融塩電解槽。
  5. 前記溶融塩電解槽は、前記壁部で区画され、前記金属回収室及び前記電解室とそれぞれ連通する熱交換室を更に備え、
    前記レンガ製突起は、少なくとも金属回収室及び熱交換室の壁部の内面に設けられる、請求項1に記載の溶融塩電解槽。
  6. 前記レンガ製突起は、前記金属回収室及び熱交換室の少なくとも底部の壁部の内面に設けられる、請求項5に記載の溶融塩電解槽。
  7. 前記熱交換室の底部の壁部の内面に複数のレンガ製突起が設けられており、
    前記複数のレンガ製突起の高さは、前記電解室に近づくにつれ低くなる、請求項6に記載の溶融塩電解槽。
  8. 前記レンガ製突起は、前記電解室から最も離れた壁部の内面に設けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の溶融塩電解槽。
  9. 前記レンガ製突起の嵩密度が0.7~3.4g/cm3である、請求項1~8のいずれか一項に記載の溶融塩電解槽。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の溶融塩電解槽を用いて金属を製造する製造工程を含む、金属の製造方法。
  11. 請求項10に記載の金属の製造方法により金属を製造した後、前記電解室の底部、前記金属回収室の底部、及び/又は熱交換室の壁部の底部に堆積したスラッジを除去する際に前記レンガ製突起を破壊するスラッジ除去工程を含む、溶融塩電解槽の使用方法。
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