JP7450448B2 - 管理装置、空調システム、及び、空調機設定方法 - Google Patents

管理装置、空調システム、及び、空調機設定方法 Download PDF

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Description

本開示は、管理装置、空調システム、及び、空調機設定法に関する。
オフィスビルに代表される建物内のフロアには、例えば、複数の空調機と、それらの空調機を管理する管理装置とを含んだ空調システムが導入されている。
近年、このような空調システムでは、フロア全体の省エネ、及び、快適性を求めるのではなく、フロアを細かいエリアに分割し、エリア内のユーザが希望する温熱環境を提供することが求められている。
このような空調システムの先行技術として、例えば、特許文献1には、ユーザの現在位置を推定し、その現在位置に対応するエリアの空調機に対して、制御要求を行う空調システムの発明が開示されている。
この特許文献1に記載の空調システムでは、社長、VIPゲスト、一般ユーザといったユーザの属性に応じた優先度設定がなされており、同一エリア内に複数のユーザが存在する場合に、優先度が高いユーザの制御要求を優先している。
特開2014-016091号公報
上述した特許文献1に記載の空調システムでは、ユーザの属性に応じた優先度設定がなされているため、優先度の高いユーザが固定されてしまい、そのような優先度の高いユーザの制御要求に沿った空調制御が日常的に行われることになる。
そのため、優先度の高いユーザが、極端な制御要求を行ってしまう場合でも、その制御要求に沿った空調制御が行われてしまうことになる。
例えば、冬季において、フロア内の空調環境が適切に暖かい温度に維持されていても、屋外からフォアに入室した直後では、肌寒く感じてしまう場合がある。そして、優先度の高いユーザが、入室した直後にそう感じてしまうと、極端に設定温度を上げてしまい、フロア内に長時間在席しているユーザにとって、暑すぎる空調環境となってしまう場合があった。
しかも、フロア内の多くのユーザが設定温度を下げようとしても、極端な制御要求を行ったユーザよりも、優先度が低ければ、何ら反映されないことになる。
そのため、ユーザの属性といった固定的な優先度を用いるのではなく、状況に応じて動的に変化する優先度に基づいて、適切な空調制御を制御要求することのできる技術が求められていた。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、適切な空調制御を制御要求することのできる管理装置、空調システム、及び、空調機設定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る管理装置は、
室内に設置された複数の空調機に目標値を設定して、複数のエリアのそれぞれを個別に空気調和させる管理装置であって、
前記複数のエリアのうち、ユーザが在席している在席エリアを特定する在席エリア特定手段と、
特定された前記在席エリアに在席している複数のユーザがそれぞれ希望する空調環境への要求のうちから、動的に変化する各ユーザに関する情報に応じた優先度に従って、何れかのユーザの前記要求を採用し、前記在席エリアを空気調和する前記空調機に設定するための前記目標値を決定する目標値決定手段と、
前記目標値決定手段が前記要求を採用しなかったユーザを、前記複数のエリアのうち、前記在席エリアとは異なるエリアに誘導し、前記在席エリア内での競合を解消する競合解消手段と、
を備える。
本開示に係る管理装置において、
在席エリア特定手段は、複数のエリアのうち、ユーザが在席している在席エリアを特定する。そして、目標値決定手段は、特定された在席エリアに在席している複数のユーザがそれぞれ希望する空調環境への要求のうちから、動的に変化する各ユーザに関する情報に応じた優先度に従って、何れかのユーザの要求を採用し、在席エリアを空気調和する空調機に設定するための目標値を決定する。
この結果、適切な空調制御を制御要求することができる。
本開示の実施形態1に係る空調システムの全体構成の一例を示す図 操作端末の構成の一例を示す図 位置管理装置の構成の一例を示す図 エリア情報の一例を示す図 ユーザ情報の一例を示す図 在席エリアを特定するための3点測定方法を説明するための図 操作端末に送信する誘導画像の一例を示す図 空調システムの各構成における動作の連携を説明するためのシーケンス図 位置管理装置が実行する在席エリア特定処理の詳細を説明するためのフローチャート 位置管理装置が実行する目標値決定処理の詳細を説明するためのフローチャート 位置管理装置が実行する競合解消処理の詳細を説明するためのフローチャート 本開示の実施形態2に係る空調システムの全体構成の一例を示す図
以下、本開示の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、空調システムが建物の一例として、オフィスビルに設置される場合について説明するが、他に、作業施設、教育施設等の建物に空調システムが設置される場合にも、同様に本開示を適用することができる。すなわち、以下に述べる実施形態は説明のためのものであり、本開示の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本開示の範囲に含まれる。つまり、本開示は、以下に説明する実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
また、以下の実施形態で説明する各図においては、共通する要素に同一の符号を付けるものとする。
(実施形態1)
図1は、本開示の実施形態1に係る空調システム1の全体構成の一例を示す図である。この空調システム1は、例えば、オフィスビルのフロアFLを、複数台の空調機11にて空気調和を行う空調システムである。
図1に示すように、空調システム1は、空調管理装置10と、空調機11(11a~11d)と、無線アダプタ12(12a~12d)と、無線計測センサ13(13a~13d)と、操作端末20と、位置管理装置30とを備え、フロアFL内のエリアA~Dを空気調和する。
つまり、フロアFL内は、一例として、4つのエリアに区分けされており、空調機11aがエリアAを空気調和し、空調機11bがエリアBを空気調和し、空調機11cがエリアCを空気調和し、そして、空調機11dがエリアDを空気調和する。
なお、空調機11、無線アダプタ12、無線計測センサ13、及び、空調対象となるエリアの数は、一例であり、フロアFLの大きさに応じて、適宜変更可能である。
また、フロアFL内において、オフィスの従業者であるユーザが、フリーアドレス形式で作業する場合を一例として説明する。つまり、ユーザが使用する机、テーブル等が予め決まっておらず、フロアFL内に配置された何れかの机、テーブル等をユーザが自由に選んで使用できるようになっている。そして、ユーザは、各自、操作端末20を携帯している。なお、図1では、一例として、1台の操作端末20だけを示しているが、実際の空調システム1では、フロアFLを利用するユーザの人数に応じて、複数台の操作端末20が使用されるようになっている。
最初に、空調システム1の各構成について簡単に説明し、その後で、最も特徴的である操作端末20、及び、位置管理装置30について、詳細に説明する。
空調管理装置10は、例えば、コントロールパネルであり、各空調機11を制御する。
具体的に、空調管理装置10は、各空調機11へ指令する空調の目標値を、位置管理装置30から設定するための入力I/F(インタフェース)部を備えている。空調管理装置10は、目標値の設定変更を位置管理装置30から受け付けると、対象の空調機11に対して、受け付けた目標値を目指した運転を指令する。
また、空調管理装置10は、各空調機11が目標値に達するまでに必要となる消費電力量を予測し、その予測値を位置管理装置30へ通知する。
空調機11(11a~11d)は、例えば、フロアFLの天井に設置された室内機であり、屋外に設置された図示せぬ室外機と配管を通じて接続されている。空調機11は、一例として、膨張弁、及び、熱交換器を有しており、配管を通じて室外機から送られた冷媒を、熱交換器において蒸発または凝縮させることにより、対象エリアの空気調和を行う。
なお、各空調機11は、空調管理装置10と通信可能に接続されており、空調管理装置10から送られる指令に応じて、空気調和を行う。また、各空調機11には、固有の空調機IDがそれぞれ割り当てられている。
無線アダプタ12(12a~12d)は、例えば、空調機11に取り付けられて使用される付属機器であり、無線計測センサ13から定期的に無線送信される環境値を受信する。なお、後述するように、環境値は、温度、湿度等である。
また、無線アダプタ12は、定期的に、ビーコン信号をフロアFL内に無線送信する。例えば、無線アダプタ12は、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)、Wi-Fi等の無線規格に沿ったビーコン信号を発信する。このビーコン信号には、無線アダプタ12を識別するためのビーコンIDが含まれている。
無線計測センサ13(13a~13d)は、例えば、フロアFL内における温度、湿度等の環境値を計測するセンサであり、エリアA~Dにそれぞれ設置されている。
具体的に、エリアAには、無線計測センサ13aが設置されており、無線アダプタ12aと対応付けられている。また、エリアBにには、無線計測センサ13bが設置されており、無線アダプタ12bと対応付けられている。また、エリアCには、無線計測センサ13cが設置されており、無線アダプタ12cと対応付けられている。そして、エリアDには、無線計測センサ13dが設置されており、無線アダプタ12dと対応付けられている。つまり、無線計測センサ13は、それぞれのエリアで計測した環境値を、対応付けられた無線アダプタ12へ、定期的に無線送信する。
操作端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット等の端末であり、フロアFL内を利用するユーザに携帯されている。詳細については後述するが、操作端末20は、固有のユーザIDと、空調についてユーザが要望するユーザ要求値とを保持している。なお、ユーザ要求値は、後述するように、設定温度、設定風量等であり、ユーザの操作に従って、その値を適宜変更可能となっている。
また、フロアFL内において、操作端末20は、各無線アダプタ12から送信されるビーコン信号をそれぞれ受信し、受信した各ビーコン信号の電波強度をそれぞれ計測する。
そして、操作端末20は、ユーザID、ユーザ要求値、電波強度等の情報を、位置管理装置30に無線通信する。
位置管理装置30は、例えば、サーバ装置であり、操作端末20から送信される情報を受信して、ユーザが在席する在席エリアを特定すると共に、必要に応じて、目標値の設定変更を、空調管理装置10へ通知する。なお、詳細については後述するが、位置管理装置30は、操作端末20から受信した情報に含まれるユーザID及び電波強度を用いて、フロアFL内における操作端末20の位置、つまり、ユーザがどのエリアに在席しているかを特定する。また、位置管理装置30は、ユーザが在席しているエリア毎に、ユーザ要求値を取りまとめ、動的に変化する優先度に従って1つのユーザ要求値を決定する。そして、位置管理装置30は、決定したユーザ要求値を、そのエリアの目標値として空調管理装置10に設定する。
続いて、操作端末20の詳細について、図2を参照して説明する。図2は、操作端末20の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、操作端末20は、ビーコン受信部21と、電波強度計測部22と、記憶部23と、制御部24と、通信部25と、操作部26と、表示部27とを備える。
ビーコン受信部21は、例えば、無線アンテナであり、フロアFL内で各無線アダプタ12から送信されるビーコン信号をそれぞれ受信する。
電波強度計測部22は、例えば、無線信号受信ユニットであり、ビーコン受信部21が受信した各ビーコン信号の電波強度をそれぞれ計測する。
記憶部23は、例えば、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等であり、固有のユーザID、及び、空調についてのユーザ要求値を記憶する。なお、ユーザ要求値は、ユーザがフロアFL内で希望する温熱環境を示す値であり、一例として、設定温度、及び、設定風量が含まれている。
制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えた演算ユニットであり、操作端末20全体を制御する。
具体的に、制御部24は、電波強度計測部22が計測したビーコン信号の電波強度と、記憶部23に記憶されるユーザID及びユーザ要求値とを含む情報を、通信部25を通じて、定期的に位置管理装置30へ送信する。
また、後述するように、位置管理装置30から、他のエリアへユーザを誘導する情報が送られると、通信部25を通じて受信し、表示部27にその情報を表示する。
操作部26は、例えば、タッチパネルであり、ユーザからの操作を受け付ける。
例えば、操作部26は、保持しているユーザ要求値を変更するための操作を受け付ける。なお、操作部26が、ユーザ要求値を変更する操作を受け付けると、制御部24によって、記憶部23に記憶されているユーザ要求値が更新される。
表示部27は、例えば、液晶、有機EL(Electro Luminescence)等の表示デバイスであり、種々の情報を表示する。
例えば、表示部27は、後述するように、他のエリアへユーザを誘導するための情報を表示する。
次に、位置管理装置30の詳細について、図3を参照して説明する。図3は、位置管理装置30の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、位置管理装置30は、記憶部31と、無線I/F部32と、制御部33と、有線I/F部34とを備えている。
記憶部31は、例えば、SSD、ハードディスク等であり、エリア情報311及びユーザ情報312を含む情報を記憶する。
エリア情報311は、空調対象となる各エリアを管理するための情報であり、例えば、図4に示すように、エリア名311a、空調機ID311b、ビーコンID311c、座標範囲311d、アダプタ座標311e、及び、目標値311fが含まれている。
エリア名311aは、そのエリアの名称を示している。
空調機ID311bは、そのエリアの温熱環境を制御する空調機11の識別情報である。
ビーコンID311cは、そのエリアの空調機11に取り付けられている無線アダプタ12の識別情報である。
座標範囲311dは、フロアFL内でのそのエリアの範囲を示している。
アダプタ座標311eは、そのエリアの空調機11に取り付けられている無線アダプタ12の設置位置を示している。
そして、目標値311fは、そのエリアの空調機11に設定している目標値、若しくは、これから設定する目標値を示している。
また、ユーザ情報312は、フロアFL内に存在するユーザを管理するための情報であり、例えば、図5に示すように、ユーザID312a、在席エリア名312b、エリア在席時間312c、ユーザ要求値312d、及び、競合フラグ312eが含まれている。
ユーザID312aは、ユーザが携帯する操作端末20に割り当てられた識別情報である。
在席エリア名312bは、フロアFL内において、ユーザが在席している在席エリアの名称を示している。
エリア在席時間312cは、ユーザが同一エリア内に継続して在席している時間を示している。
ユーザ要求値312dは、ユーザが希望する温熱環境を示す値である。
そして、競合フラグ312eは、同一エリアにおいて他のユーザとの間で要求の競合が生じているか否かを示すフラグである。つまり、要求の競合が生じていれば、ONに設定され、また、要求の競合が生じていなければ、OFFに設定される。
図3に戻って、無線I/F部32は、例えば、無線通信ユニットであり、フロアFL内の操作端末20と無線通信を行うための通信手段となる。
制御部33は、例えば、CPU、RAM、ROM等を備えた演算ユニットであり、位置管理装置30全体を制御する。
具体的に、制御部33は、CPUが、RAMをワークメモリとして用い、ROMに記憶されているプログラムを適宜実行することにより、在席エリア特定手段331、目標値決定手段332、及び、競合解消手段333が実現される。
在席エリア特定手段331は、操作端末20が計測した各ビーコン信号の電波強度に基づいて、その操作端末20を携帯するユーザが在席している在席エリアを特定する。
具体的に、在席エリア特定手段331は、上述したエリア情報311におけるアダプタ座標311eと、操作端末20から受信した各ビーコン信号の電波強度とに基づき、3点測定法によりそのユーザが在席する在席エリアを特定する。
この3点測定法について、図6を参照して、より詳細に説明する。
ビーコン信号を受信した際の電波強度は、操作端末20と無線アダプタ12との距離の二乗に反比例する特徴をもつ。そのため、図6に示すように、各無線アダプタ12に対応するアダプタ座標311eを中心として、対応するビーコンIDの電波強度に応じた距離を半径とする最大4つの円形が描かれることになる。そして、3点以上の電波強度を計測できれば、在席エリア特定手段331は、各円形の重なり合った場所から、操作端末20の位置、つまり、ユーザの位置が特定可能となる。そして、特定した位置がエリア情報311におけるどのエリアの座標範囲311dに含まれるかを判別することで、在席エリア特定手段331は、ユーザが在席している在席エリアについても特定できる。
在席エリア特定手段331は、同様に、フロアFL内の他のユーザについても、在席エリアを特定する。そして、在席エリア特定手段331は、上述したユーザ情報312の値を更新する。つまり、在席エリア特定手段331は、特定したユーザ毎に、在席エリア名312b、エリア在席時間312c等を更新する。なお、エリア在席時間312cについては、特定したユーザの在席エリアが、そのユーザの更新前の在席エリア名312bから変化していない場合に、前回特定してからの経過時間を加算してエリア在席時間312cを更新する。一方、特定したユーザの在席エリアが、そのユーザの更新前の在席エリア名312bから変化している場合に、在席エリア特定手段331は、エリア在席時間312cをゼロクリアする。
図3に戻って、目標値決定手段332は、在席エリア特定手段331が更新した後のユーザ情報312に基づいて、各エリアの空調機11に設定すべき目標値を決定する。
例えば、目標値決定手段332は、図5に示すようなユーザ情報312から、在席エリア名312bが同一であるユーザのユーザ要求値312dを取りまとめて、各エリアにつき、1つのユーザ要求値を目標値に決定する。
具体的に目標値決定手段332は、あるエリアで、複数のユーザ要求値312dが全て同じであれば、そのままユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定する。一方、あるエリアで、複数のユーザ要求値312dにおいて、一部、若しくは、全部が異なることで、要求が競合した場合に、目標値決定手段332は、それら要求が競合したユーザの競合フラグ312eに、ONを設定する。そして、目標値決定手段332は、その中で、エリア在席時間312cが最も長いユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定する。つまり、目標値決定手段332は、動的に変化するエリア在席時間312cを活用して、その時間が長いユーザほど優先度を高くし、最も優先度の高いユーザのユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定する。
なお、エリア在席時間312cが長いほど優先度を高くするのは、例えば、屋外からフロアFL内に入室した直後のように、エリア在席時間312cが短いと、極端なユーザ要求を設定してしまう場合があるためである。
また、目標値決定手段332は、エリアの目標値に決定したユーザの競合フラグ312eを、OFFにする。つまり、要求が競合した各ユーザにおいて、ユーザ要求値312dが採用されたユーザの競合フラグ312eをOFFにし、ユーザ要求値312dが採用されなかったユーザの競合フラグ312eだけが、ONのまま残ることになる。
また、あるエリアに誰も在席していない場合に、目標値決定手段332は、その不在エリアの目標値を「停止」に決定する。
このようにして、各エリアの空調機11に設定すべき目標値を決定すると、目標値決定手段332は、エリア情報311を参照し、そのエリアの空調機11に設定されている目標値311fと、決定した目標値とが、異なっているかどうかを判別する。なお、異なっていても、予め規定された許容範囲内であれば、一致していると判別してもよい。この許容範囲は、一例として、温度であれば、±0.5℃以内である。
目標値決定手段332は、目標値311fと、決定した目標値とが、異なっている場合、つまり、空調機11に設定すべき目標値が変更された場合に、そのエリアの目標値311fを決定した目標値で更新すると共に、有線I/F部34を通じて、更新した目標値を、空調管理装置10に設定する。
競合解消手段333は、上記の目標値決定手段332で競合フラグ312eが、ONにセットされているユーザが存在する場合に、そのユーザを他のエリアに誘導して、競合を解消する。
なお、誘導する他のエリアは、一例として、以下の様に決定される。
例えば、競合フラグ312eがONにセットされたユーザのユーザ要求値312dと、同一の目標値、若しくは、許容範囲内の目標値のエリアが他のエリアにあれば、競合解消手段333は、そのエリアを誘導先に決定する。
一方、同一の目標値、若しくは、許容範囲内の目標値のエリアがなければ、競合解消手段333は、誰も在席していない不在エリアの検索を試みる。そして、不在エリアが検索された場合に、競合解消手段333は、その不在エリアを誘導先に決定する。なお、不在エリアが複数検索された場合に、競合解消手段333は、競合フラグ312eがONにセットされたユーザのユーザ要求値312dを目標値とし、その目標値まで達するまでに必要となる消費電力量の予測値を、不在エリアごとに空調管理装置10に問い合わせる。そして、競合解消手段333は、空調管理装置10から通知された各不在エリアの予測値の中で、値が最も小さい不在エリアを誘導先に決定する。この他にも、競合解消手段333は、エリア在席時間312cが規定された下限値よりも短いユーザ、若しくは、新規に検出されたユーザに対しては、在席エリアから最も距離が遠い不在エリアを、誘導先に決定するようにしてもよい。
また、不在エリアが1つも検索されなかった場合に、競合解消手段333は、競合フラグ312eがONにセットされたユーザのユーザ要求値312dと、最も値の近い目標値となる他のエリアを、誘導先に決定する。
このようにして、誘導する他のエリアを決定すると、競合解消手段333は、無線I/F部32を通じて、対象ユーザの操作端末20に、他のエリアへ誘導するための情報を送信する。例えば、競合解消手段333は、図7に示すような誘導画像UGを対象ユーザの操作端末20へ送信する。この誘導画像UGでは、フロアFLの間取り図上において、在席エリアが現在位置を示すアイコンで示されており、そこから移動を推奨するエリアを矢印画像で示している。なお、このような誘導画像UGの代わりに、移動を推奨する他のエリアへ誘導を促すテキスト情報を、プッシュ通知で対象ユーザの操作端末20へ送信するようにしてもよい。
また、対象ユーザが、誘導先のエリアに移動した場合に、ユーザ情報312におけるそのユーザのエリア在席時間312cについては、ゼロクリアせずに、在席時間のカウントを継続させるようにしてもよい。
図3に戻って、有線I/F34は、例えば、有線通信ユニットであり、空調管理装置10と有線通信を行うための通信手段となる。
以下、このような構成の空調システム1の動作について、図8~11を参照して説明する。図8は、空調システム1の各構成における動作の連携を説明するためのシーケンス図である。また、図9は、位置管理装置30が実行する在席エリア特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。また、図10は、位置管理装置30が実行する目標値決定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。そして、図11は、位置管理装置30が実行する競合解消処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
最初に、図8のシーケンス図を参照して、空調システム1の各構成における動作の連携について説明する。
まず、無線アダプタ12(12a~12d)は、ビーコン信号をフロアFL内に無線送信する(SQ1)。
操作端末20は、電波強度を計測する(SQ2)。
すなわち、電波強度計測部22は、ビーコン受信部21が受信した各ビーコン信号の電波強度を計測する。
操作端末20は、ユーザ要求値、電波強度等の情報を位置管理装置30に送信する(SQ3)。
すなわち、制御部24は、上記のSQ2にて計測した電波強度と、記憶部23に記憶されるユーザID及びユーザ要求値とを含む情報を、通信部25を通じて、位置管理装置30へ送信する。
位置管理装置30は、在席エリア特定処理を実行する(SQ4)。
すなわち、制御部33の在席エリア特定手段331は、上記のSQ3にて情報を送信した操作端末20を携帯するユーザが、フロアFL内のどのエリアに在席するかを特定すると共に、ユーザ情報312を更新する。
位置管理装置30は、目標値決定処理を実行する(SQ5)。
すなわち、制御部33の目標値決定手段332は、更新されたユーザ情報312に基づいて、各エリアの空調機11に設定すべき目標値を決定する。なお、同じエリアにおいて他のユーザとの間で要求が競合した場合に、ユーザ情報312におけるそのユーザの競合フラグ312eがONにセットされる。
位置管理装置30は、空調機ID、目標値等の情報を空調管理装置10に送信する(SQ6)。
すなわち、制御部33の目標値決定手段332は、上記のSQ5にて、空調機11に設定すべき目標値が変更された場合に、空調機ID、目標値等を含む情報を、有線I/F34を通じて、空調管理装置10に送信する。
なお、空調管理装置10は、空調機IDで指定された空調機11に向けて、目標値を目指した運転を指令する。
位置管理装置30は、競合解消処理を実行する(SQ7)。
すなわち、制御部33の競合解消手段333は、上記のSQ5にて、要求が競合した場合に、ユーザ情報312における競合フラグ312eがONにセットされたユーザを、誘導するための他のエリアを決定する。
位置管理装置30は、他のエリアに誘導する情報を操作端末20に送信する(SQ8)。
すなわち、制御部33の競合解消手段333は、要求が競合したユーザを他のエリアに誘導する情報を、無線I/F32を通じて、対象ユーザの操作端末20へ送信する(SQ8)。
続いて、上述した図8のSQ4にて説明した在席エリア特定処理の詳細について、図9を参照して説明する。
まず、制御部33は、操作端末20からの情報を受信したか否かを判別する(ステップS101)。
すなわち、在席エリア特定手段331は、無線I/F部32を通じて、操作端末20から送られるユーザID、ユーザ要求値、電波強度等の情報を受信したかどうかを判別する。
制御部33は、情報を受信していないと判別すると(ステップS101;No)、ステップS101を繰り返し実行し、操作端末20からの情報を待機する。
一方、情報を受信したと判別した場合(ステップS101;Yes)に、制御部33は、操作端末20の位置を特定する(ステップS102)。
すなわち、在席エリア特定手段331は、上記のステップS101にて受信した電波強度を基に、上述した図6に示すように、各無線アダプタ12の座標位置を中心として、対応するビーコンIDの電波強度から導かれる距離を半径とする4つの円形を描き、各円形の重なり合った場所から、操作端末20の位置を特定する。
制御部33は、在席エリアを特定する(ステップS103)。
すなわち、在席エリア特定手段331は、上記のステップS102にて特定した操作端末20の位置が、エリア情報311におけるどのエリアの座標範囲311dに含まれるかを判別することで、操作端末20を携帯するユーザが在席している在席エリアを特定する。なお、このステップS103が、在席エリア特定ステップの一例である。
制御部33は、ユーザ情報312を更新する(ステップS104)。
すなわち、在席エリア特定手段331は、上記のステップS103にて特定した在席エリアに基づいて、特定したユーザの在席エリア名312b、エリア在席時間312c等を更新する。
なお、エリア在席時間312cについては、特定したユーザの在席エリアが、そのユーザの更新前の在席エリア名312bから変化していない場合に、前回の特定からの経過時間を加算して更新する。一方、特定したユーザの在席エリアが、そのユーザの更新前の在席エリア名312bから変化している場合に、在席エリア特定手段331は、エリア在席時間312cをゼロクリアする。
このような在席エリア特定処理によって、操作端末20の位置を特定し、それに伴い、操作端末20を携帯しているユーザが在席している在席エリアを適切に特定することができる。
続いて、上述した図8のSQ5にて説明した目標値決定処理の詳細について、図10を参照して説明する。
まず、制御部33は、変数nに1をセットする(ステップS201)。
すなわち、目標値決定手段332は、フロアFL内のエリアをカウントするための変数nに、初期値の1をセットする。
制御部33は、n番目のエリアについてのユーザ要求値を、ユーザ情報312から抽出する(ステップS202)。
すなわち、目標値決定手段332は、ユーザ情報312の在席エリア名312bを参照し、n番目のエリアの名称と一致するユーザのユーザ要求値312dを抽出する。
制御部33は、ユーザ要求値が抽出されたか否かを判別する(ステップS203)。
制御部33は、ユーザ要求値が抽出されなかったと判別すると(ステップS203;No)、後述するステップS211に処理を進める。
一方、ユーザ要求値が抽出されたと判別した場合(ステップS203;Yes)に、制御部33は、複数のユーザ要求値が抽出されたか否かを判別する(ステップS204)。
制御部33は、複数のユーザ要求値が抽出されなかった、つまり、1つのユーザ要求値だけが抽出されたと判別すると(ステップS204;No)、抽出されたユーザ要求値をn番目のエリアの目標値に決定する(ステップS205)。そして、制御部33は、後述するステップS209に処理を進める。
一方、複数のユーザ要求値が抽出されたと判別した場合(ステップS204;Yes)に、制御部33は、複数のユーザ要求値が全て同じか否かを判別する(ステップS206)。
制御部33は、複数のユーザ要求値が全て同じであると判別すると(ステップS206;Yes)、上述したステップS205に処理を進める。
一方、複数のユーザ要求値のうち、一部、若しくは、全部が異なっていると判別した場合(ステップS206;No)に、制御部33は、それらのユーザの競合フラグをONにする(ステップS207)。
すなわち、目標値決定手段332は、要求が競合したユーザの競合フラグ312eに、ONを設定する。
制御部33は、1つのユーザ要求値をn番目のエリアの目標値に決定する(ステップS208)。
すなわち、目標値決定手段332は、要求が競合したうちで、エリア在席時間312cが最も長いユーザのユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定する。つまり、目標値決定手段332は、動的に変化するエリア在席時間312cを活用し、その時間の長さを優先度として用いて、優先度が最も高いユーザのユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定する。なお、このステップS208が、目標値決定ステップの一例である。
制御部33は、決定した目標値が、エリア情報311の目標値311fと異なっているか否かを判別する(ステップS209)。
すなわち、目標値決定手段332は、エリア情報311を参照し、そのエリアの空調機11に設定されている目標値311fと、上記のステップS208にて決定した目標値とが、異なっているかどうかを判別する。
なお、異なっていても、予め規定された許容範囲内であれば、一致していると判別してもよい。この許容範囲は、一例として、温度であれば、±0.5℃以内である。
制御部33は、決定した目標値が、エリア情報311の目標値311fと異なっていないと判別すると(ステップS209;No)、後述するステップS211に処理を進める。
一方、決定した目標値が、エリア情報311の目標値311fと異なっていると判別した場合(ステップS209;Yes)に、制御部33は、空調ID、目標値等の情報を、空調管理装置10に送信する(ステップS210)。
すなわち、空調機11に設定すべき目標値に変更が生じたため、目標値決定手段332は、そのエリアの目標値311fを決定した目標値で更新すると共に、有線I/F部34を通じて、更新した目標値を、空調管理装置10に設定する。
制御部33は、変数nに1を加える(ステップS211)。
制御部33は、変数nが4より大きいか否かを判別する(ステップS212)。
制御部33は、変数nが4より大きくないと判別すると(ステップS212;No)、上述したステップS202に処理を戻す。
一方、変数nが4より大きいと判別した場合(ステップS212;Yes)に、制御部33は、図10の目標値決定処理を終える。
このような目標値決定処理によって、要求が競合した場合でも、動的に変化するエリア在席時間312cを活用して、その時間が長いユーザほど優先度を高くし、最も優先度の高いユーザのユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定することで、適切な要求に従って、空調管理装置10を通じて空調機11を制御することができる。
続いて、上記のSQ7にて説明した競合解消処理の詳細について、図11を参照して説明する。
まず、制御部33は、競合フラグがONにセットされているユーザ要求値を、1つ抽出する(ステップS301)。
すなわち、競合解消手段333は、ユーザ情報312の競合フラグ312eを参照し、ONに設定されているユーザのユーザ要求値312dを1つ抽出する。
制御部33は、抽出したユーザ要求値と一致する目標値のエリアがあるか否かを判別する(ステップS302)。
制御部33は、ユーザ要求値と一致する目標値のエリアがあると判別すると(ステップS302;Yes)、一致する目標値のエリアを、誘導先に決定する(ステップS303)。そして、制御部33は、後述するステップS311に処理を進める。
一方、ユーザ要求値と一致する目標値のエリアがないと判別した場合(ステップS302;No)に、制御部33は、不在エリアを検索する(ステップS304)。
制御部33は、不在エリアが検索できたか否かを判別する(ステップS305)。
制御部33は、不在エリアが検索できなかったと判別すると(ステップS305;No)、ユーザ要求値と最も値の近い目標値のエリアを、誘導先に決定する(ステップS306)。そして、制御部33は、後述するステップS311に処理を進める。
一方、不在エリアが検索できたと判別した場合(ステップS305;Yes)に、制御部33は、複数の不在エリアが検索できたか否かを判別する(ステップS307)。
制御部33は、複数の不在エリアが検索できなかった、つまり、不在エリアが1つだけ検索できたと判別すると(ステップS307;No)、検索した不在エリアを、誘導先に決定する(ステップS308)。そして、制御部33は、後述するステップS311に処理を進める。
一方、複数の不在エリアが検索できたと判別した場合(ステップS307;Yes)に、制御部33は、各不在エリアにおける消費電力量の予測値を、問い合わせる(ステップS309)。
すなわち、競合解消手段333は、競合フラグ312eがONにセットされたユーザのユーザ要求値312dを目標値とし、その目標値まで達するまでに必要となる消費電力量の予測値を、不在エリアごとに空調管理装置10に問い合わせる。
制御部33は、予測値が最も小さい不在エリアを、誘導先に決定する(ステップS310)。
制御部33は、決定した誘導先へ誘導するための情報を、対象の操作端末20に送信する(ステップS311)。
例えば、競合解消手段333は、上述した図7に示すような誘導画像UGを対象ユーザの操作端末20へ送信する。なお、このような誘導画像UGの代わりに、他のエリアへ誘導を促すテキスト情報を、プッシュ通知で対象ユーザの操作端末20へ送信するようにしてもよい。
制御部33は、ユーザ情報312を更新する(ステップS312)。
すなわち、競合解消手段333は、上記のステップS311にて情報を送信した操作端末20のユーザの競合フラグ312eをOFFにし、また、そのユーザの在席エリア名312bを誘導先のエリアの名称に更新する。
制御部33は、競合フラグがONになっているユーザがあるか否かを判別する(ステップS313)。
制御部33は、競合フラグがONになっているユーザがあると判別すると(ステップ313;Yes)、上述したステップS301に処理を戻す。
一方、競合フラグがONになっているユーザがないと判別した場合(ステップS313;No)に、制御部33は、図11の競合解消処理を終える。
このような競合解消処理によって、要求が競合したユーザを他のエリアへ誘導し、適切に競合を解消することができる。
(実施形態2)
上記の実施形態1では、空調システム1で専用の位置管理装置30を設置し、この位置管理装置30を用いて、操作端末20を携帯するユーザの在席エリアを特定したり、各エリアの目標値を決定したり、そして、競合するユーザを他のエリアに誘導する場合について説明したが、位置管理装置30の機能を外部のサーバに持たせて、この外部のサーバと協働させるようにしてもよい。
以下、本開示の実施形態2に係る空調システム2について、図12を参照して説明する。
図12は、空調システム2の全体構成の一例を示す図である。この空調システム2は、空調管理装置10と、空調機11(11a~11d)と、無線アダプタ12(12a~12d)と、無線計測センサ13(13a~13d)と、操作端末20と、クラウドサーバ40とを備え、フロアFL内のエリアA~Dを空気調和する。
つまり、空調システム2では、図1の空調システム1における位置管理装置30の主な構成をクラウドサーバ40に持たせた点で、空調システム1と異なっている。そのため、空調システム2において、空調管理装置10、空調機11、無線アダプタ12、無線計測センサ13、及び、操作端末20については、空調システム1の構成と同じである。
クラウドサーバ40は、インターネットN上に構築されたサーバ装置である。クラウドサーバ40は、インターネットNを介して、空調管理装置10、及び、操作端末20と通信可能に接続されている。
通信部41は、操作端末20から送られる情報を、インターネットNを介して受信し、また、操作端末20への情報を、インターネットNを介して送信する。この他にも、通信部41は、空調管理装置10への情報を、インターネットNを介して送信する。
記憶部31は、例えば、SSD、ハードディスク等であり、上述した図4に示すようなエリア情報311、及び、上述した図5に示すようなユーザ情報312を記憶する。
制御部33は、例えば、CPU、RAM、ROM等を備えた演算ユニットであり、CPUが、RAMをワークメモリとして用い、ROMに記憶されているプログラムを適宜実行することにより、図1の空調システム1における位置管理装置30と同様に、在席エリア特定手段331、目標値決定手段332、及び、競合解消手段333が実現される。
このような構成の空調システム2においても、クラウドサーバ40を用いて、操作端末20を携帯するユーザの在席エリアを特定したり、各エリアの目標値を決定したり、そして、競合するユーザを他のエリアに誘導することができる。
つまり、要求が競合した場合でも、動的に変化するエリア在席時間312cを活用して、その時間が長いユーザほど優先度を高くし、最も優先度の高いユーザのユーザ要求値312dを、そのエリアの目標値に決定することで、適切な要求に従って、空調管理装置10を通じて空調機11を制御することができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態2では、実施形態1における位置管理装置30の構成をクラウドサーバ40に持たせる場合について説明したが、位置管理装置30の構成を空調管理装置10に持たせるようにしてもよい。
また、上記の実施形態1,2では、要求が競合した場合に、目標値決定手段332が、エリア在席時間が最も長いユーザ要求値を、そのエリアの目標値に決定する場合について説明したが、動的に変化する他の優先度に応じて、1つのユーザ要求値をエリアの目標値に決定するようにしてもよい。
例えば、操作端末20からユーザのバイタル情報を、手動で入力、若しくは、自動的に取得できるようにし、そのバイタル情報をユーザ情報312に含めて管理する。なお、バイタル情報は、一例として、歩数、体温、脈拍数、血圧、心電図等の何れかを含んでいればよい。
そして、要求が競合した場合に、目標値決定手段332は、バイタル情報による優先度が高いユーザのユーザ要求値を、エリアの目標値に決定する。
また、上記の実施形態1,2では、位置管理装置30、若しくは、クラウドサーバ40が、在席エリアを特定する場合について説明したが、操作端末20側で、在席エリアを特定するようにしてもよい。
例えば、操作端末20の記憶部23に、図4に示すようなエリア情報311を記憶するようにし、位置管理装置30、若しくは、クラウドサーバ40の在席エリア特定手段331の機能を、操作端末20の制御部24に持たせるようにする。そして、操作端末20は、在席エリア特定手段331の機能を用いて、在席エリアを特定する。
操作端末20は、在席エリアを特定すると、例えば、ユーザID、在席エリア名、ユーザ要求値等を含む情報を、位置管理装置30、若しくは、クラウドサーバ40に送信する。
また、上記の実施形態1,2では、位置管理装置30、若しくは、クラウドサーバ40における制御部33において、CPUが、RAMをワークメモリとして用い、ROMに記憶されているプログラムを適宜実行することにより、在席エリア特定手段331、目標値決定手段332、及び、競合解消手段333が実現される場合について説明した。
しかし、制御部33の機能部の全部又は一部が、専用のハードウェアで実現されるようにしてもよい。専用のハードウェアとは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせ等である。
また、上記の在席エリア特定処理、目標値決定処理、競合解消処理等の制御プログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、光磁気ディスク(Magneto-Optical Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、HDD等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。
そして、位置管理装置30、若しくは、クラウドサーバ40とは別体の制御装置によってこのような制御プログラムを実行する構成を採用する場合では、上記のように配布したプログラムを特定の又は汎用のコンピュータにインストールすることによって、当該コンピュータを制御装置として機能させることも可能である。また、制御プログラムをインターネット上の他のサーバが有するディスク装置に格納しておき、当該サーバから制御装置に制御プログラムがダウンロードされるようにしてもよい。
本開示は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能である。また、上述した実施形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。つまり、本開示の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
1,2 空調システム、10 空調管理装置、11(11a~11d)空調機、12(12a~12d) 無線アダプタ、13(13a~13d) 無線計測センサ、20 操作端末、21 ビーコン受信部、22 電波強度計測部、23 記憶部、24 制御部、25 通信部、26 操作部、27 表示部、30 位置管理装置、31 記憶部、311 エリア情報、312 ユーザ情報、32 無線I/F部、33 制御部、331 在席エリア特定手段、332 目標値決定手段、333 競合解消手段、34 有線I/F部、40 クラウドサーバ、41 通信部

Claims (8)

  1. 室内に設置された複数の空調機に目標値を設定して、複数のエリアのそれぞれを個別に空気調和させる管理装置であって、
    前記複数のエリアのうち、ユーザが在席している在席エリアを特定する在席エリア特定手段と、
    特定された前記在席エリアに在席している複数のユーザがそれぞれ希望する空調環境への要求のうちから、動的に変化する各ユーザに関する情報に応じた優先度に従って、何れかのユーザの前記要求を採用し、前記在席エリアを空気調和する前記空調機に設定するための前記目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記目標値決定手段が前記要求を採用しなかったユーザを、前記複数のエリアのうち、前記在席エリアとは異なるエリアに誘導し、前記在席エリア内での競合を解消する競合解消手段と、
    を備える管理装置。
  2. 前記在席エリア特定手段は、前記室内におけるユーザの位置で計測された電波強度に従って、ユーザが在席している前記在席エリアを特定する、
    請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記目標値決定手段は、ユーザが前記在席エリアに在席している時間の長さに応じた優先度に従って、何れかのユーザの前記要求を採用し、採用した前記要求を前記目標値に反映させる、
    請求項1又は2に記載の管理装置。
  4. 前記目標値決定手段は、前記在席エリアに在席しているユーザのバイタル情報に応じた優先度に従って、何れかのユーザの前記要求を採用し、採用した前記要求を前記目標値に反映させる、
    請求項1又は2に記載の管理装置。
  5. 前記競合解消手段は、前記複数のエリアのうち、ユーザが在席していない不在エリアに、前記目標値決定手段が前記要求を採用しなかったユーザを誘導する、
    請求項1から4の何れか1項に記載の管理装置。
  6. 前記競合解消手段は、前記不在エリアが複数存在している場合に、前記不在エリアのそれぞれで予想される前記空調機の消費電力量に従った何れかの前記不在エリアへ、前記目標値決定手段が前記要求を採用しなかったユーザを誘導する、
    請求項に記載の管理装置。
  7. 室内に設置された複数の空調機と、当該空調機に目標値を設定して、複数のエリアのそれぞれを個別に空気調和させる管理装置と、ユーザに携帯される操作端末とを含んだ空調システムであって、
    前記管理装置は、
    前記複数のエリアのうち、ユーザが在席している在席エリアを、前記操作端末から送られる情報に従って特定する在席エリア特定手段と、
    特定された前記在席エリアに在席している複数のユーザがそれぞれ希望する空調環境への要求のうちから、動的に変化する各ユーザに関する情報に応じた優先度に従って、何れかのユーザの前記要求を採用し、前記在席エリアを空気調和する前記空調機に設定するための前記目標値を決定する目標値決定手段と
    前記目標値決定手段が前記要求を採用しなかったユーザを、前記複数のエリアのうち、前記在席エリアとは異なるエリアに誘導し、前記在席エリア内での競合を解消する競合解消手段と、を備える、
    空調システム。
  8. 室内に設置された複数の空調機に目標値を設定して、複数のエリアのそれぞれを個別に空気調和させる管理装置の空調機設定方法であって、
    前記複数のエリアのうち、ユーザが在席している在席エリアを特定する在席エリア特定ステップと、
    特定された前記在席エリアに在席している複数のユーザがそれぞれ希望する空調環境への要求のうちから、動的に変化する各ユーザに関する情報に応じた優先度に従って、何れかのユーザの前記要求を採用し、前記在席エリアを空気調和する前記空調機に設定するための前記目標値を決定する目標値決定ステップと、
    前記目標値決定ステップにて前記要求を採用しなかったユーザを、前記複数のエリアのうち、前記在席エリアとは異なるエリアに誘導し、前記在席エリア内での競合を解消する競合解消ステップと、
    を備える空調機設定方法。
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