JP2016156511A - 空気調和機の監視制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】居室の間取りと、居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力と、居室内の在席者情報を考慮することで、各居室についての個別調整を不要とし、また簡易なシステム構成で、居室内にいる個々の利用者の快適度を満たすよう空気調和機の設定を変更することを目的とする。
【解決手段】居室内に備えられた複数の空気調和器を監視制御装置により監視制御して、要求された居室環境を実現する空気調和機監視制御システムであって、監視制御装置は、空気調和機が設置された居室の間取り情報を管理する居室属性管理部と、各空気調和機の配置および空気調和能力情報を管理する空気調和機属性管理部と、各空気調和機の設定内容を決定する設定内容決定部から成り、設定内容決定部は、要求された居室環境が達成できることを居室属性管理部と、空気調和機属性管理部から得た各情報を基に確認し、要求された居室環境が達成できる各空気調和機の設定内容を決定し、各空気調和機を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】居室内に備えられた複数の空気調和器を監視制御装置により監視制御して、要求された居室環境を実現する空気調和機監視制御システムであって、監視制御装置は、空気調和機が設置された居室の間取り情報を管理する居室属性管理部と、各空気調和機の配置および空気調和能力情報を管理する空気調和機属性管理部と、各空気調和機の設定内容を決定する設定内容決定部から成り、設定内容決定部は、要求された居室環境が達成できることを居室属性管理部と、空気調和機属性管理部から得た各情報を基に確認し、要求された居室環境が達成できる各空気調和機の設定内容を決定し、各空気調和機を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気調和機の監視制御システムに係り、特に多数の人が居室を利用する場合に好適な空気調和機の監視制御システムに関する。
会社の事務室など、多数の人が居室を利用する場合に、個々の利用者の快適度を満たすよう居室内の環境を制御する空気調和機の監視制御システムが提案されている。
例えば特許文献1には、居室の利用者がそれぞれ携帯する携帯端末の位置情報と、この居室に対する利用者の快適度情報を用いて、快適度の低い利用者の快適度を高く、かつ快適度の高い利用者の快適度を維持するよう、空気調和機や照明機器によって環境を制御することについて記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の空気調和機の監視制御システムは、居室の間取りや居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力を考慮せず、利用者の位置情報のみで周囲の環境制御を行っている。この空気調和機の監視制御システムを導入する場合は、設置されている空気調和機によって異なる環境制御の影響範囲を各居室について個別に調整する必要があり、煩雑な作業が必要になる。
また利用者の位置情報を特定するために携帯端末や電波受信装置も必要であり、初期導入費用の増加や空気調和機の監視制御システムの複雑化といった問題もある。
そこで本発明では、居室の間取りと、居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力と、居室内の在席者情報を考慮することで、各居室についての個別調整を不要とし、また簡易なシステム構成で、居室内にいる個々の利用者の快適度を満たすよう空気調和機の設定を変更することを目的とする。
以上のことから本発明においては、上記目的を達成するために、居室内に備えられた複数の空気調和器を監視制御装置により監視制御して、要求された居室環境を実現する空気調和機監視制御システムであって、監視制御装置は、空気調和機が設置された居室の間取り情報を管理する居室属性管理部と、各空気調和機の配置および空気調和能力情報を管理する空気調和機属性管理部と、各空気調和機の設定内容を決定する設定内容決定部から成り、設定内容決定部は、要求された居室環境が達成できることを居室属性管理部と、空気調和機属性管理部から得た各情報を基に確認し、要求された居室環境が達成できる各空気調和機の設定内容を決定し、各空気調和機を制御する。
本発明により、設定内容決定部は、居室属性管理部と、空気調和機属性管理部と、居室在席者管理部と、消費電力管理部から得た各情報を基に、各人の快適環境設定を維持するよう各空気調和機の設定内容を決定し、前記監視制御部へ通知することができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、図面において、同一符号は、同一または相当部分を示す。また、本発明は、図示例に限定されるものではない。
実施例1の空気調和機の監視制御システムについて、図1から図7を用いて説明する。
実施例1の空気調和機の監視制御システムでは、居室内にいる人が自身の希望する快適環境設定を変更した場合に、居室の間取りと、居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力と、居室内の在席者情報を考慮することで、居室内にいる個々の利用者の快適度を満たすよう空気調和機の設定を変更する。特に本発明の実施例1では、居室の間取りと、居室に設置された各空気調和機の配置を考慮している点に特徴を有する。
図1は実施例1に係る空気調和機の監視制御システムのシステム構成例を示す図である。同図において、10は居室内に複数設置された空気調和器1(1Aから1N)を共通に監視制御する空気調和器監視制御装置である。監視制御装置10の機能は、居室属性管理部3、空気調和機属性管理部4、居室在席者管理部5、快適環境設定管理部6で構成された設定機能部と、設定内容決定部8による決定機能部と、監視制御部2、消費電力管理部7で構成された監視制御機能部と、表示装置11などの出力/表示部で形成されている。
空気調和機1は、室内機と室外機で構成されており、それぞれが冷媒配管により接続されている。室内機は居室内の各領域に設置されており、主に設置場所周辺の温度、湿度を制御する。また機種によって調和空気の温度範囲、到達範囲、吹出量や吹出方向が異なる。
監視制御部2は、空気調和機1(1Aから1N)に対し、運転停止切り替え、温度変更、冷暖房切り替え、風速切り替え、風向切り替えなどの設定変更要求S1(S1AからS1N)を送信する。また空気調和機1から送信される各種情報を管理し、液晶画面などの表示装置11に表示する。
監視制御部2から空気調和機1に対して送信される設定変更要求S1(S1AからS1N)は、設定機能部における各種の設定を反映したものである。
設定機能部における設定のなかの居室属性管理部3は、空気調和機1が設置された居室の間取り情報を管理する。間取り情報は、例えば居室の平面図を電子的に取り込んで、そこに幅、奥行、高さを付記したものであるが、付記内容は特にこれらに制限せず、居室内の窓や扉の配置、サーバやパソコンといった熱源の配置、居室の緯度、経度、方角などの地理情報などを管理してもよい。
これらの間取り情報は、入力手段I1を介して居室属性管理部3に設定入力される。入力手段I1による入力は、多くの場合に空気調和器1を当該居室に設置する施工業者の手によって行われることが多いと考えられる。また間取り情報は、手入力されてもよいが居室のCAD情報が存在する場合にはこれを利用するのがよい。
また入力手段I1を介して居室属性管理部3に間取り情報を設定入力するときには、空気調和器監視制御装置10内の表示部11に入力内容が反映され、表示される。この表示は寸法を表示したものであっても、また3次元表示されたものであってもよい。さらには出力表示機能部に外部出力手段を備えていて、外部の表示手段へのデータ出力並びに表示、あるいは紙出力されるようにされていてもよい。なお以後特に説明しないが、設定機能部における他の設定の場合にも同様にして、表示、出力が行われ、設定内容が確認可能とされる。
詳細な居室属性を管理することで、例えば窓、扉や熱源の配置による居室内気流への影響を考慮することができる。また地理情報に基づき、日照による居室内温度への影響を考慮することができる。
図2は、入力手段I1を介して居室属性管理部3に取り込まれた居室の間取り情報の例である。この図から居室の寸法や形状、窓や扉の配置、さらには居室内の机や椅子の配置、日の射す方向などがわかる。
設定機能部における設定のなかの空気調和機属性管理部4は、各空気調和機1(1Aから1N)の配置および各空気調和機から吹き出す調和空気の到達範囲における各領域の温度、湿度、風速、風向および各設定における消費電力値を管理する。
これらの空気調和機属性情報は、入力手段I1を介して空気調和機属性管理部4に設定入力される。入力手段I1による入力は、多くの場合に空気調和器1を当該居室に設置する施工業者の手によって行われることが多いと考えられる。空気調和機の配置は施工業者によって行われ、かつ施工業者はその場所に取り付ける空気調和器の型式などを通じて、空気調和器の性能(空気調和機から吹き出す調和空気の到達範囲における各領域の温度、湿度、風速、風向および各設定における消費電力値)を熟知していることによる。この時の入力は多くの場合に、取り付け位置と形式の入力を行うのみでよく、空気調和器の性能は形式に付随して自動入手することが可能である。
詳細には説明しないが、空気調和機属性情報も空気調和器監視制御装置10内の表示部11に入力内容が反映され、表示される。表示の時期は、入力時であっても、あるいはその後の表示出力の指令を受けて表示を行うものであってもよい。
空気調和機属性管理部4に設定入力される各空気調和機の配置は、例えば、居室の平面図を電子的に取り込んで、そこに空気調和機の配置を付記したものである。図3は、各空気調和機の配置の例である。この図から居室内には4方向の吹出口を持つ空気調和機が4台(1Aから1D)、1方向の吹出口を持つ空気調和機が2台(1E、1F)設置され、また居室内におけるそれらの位置関係もわかる。
空気調和機属性管理部4に設定入力される各空気調和機の性能(各空気調和機から吹き出す調和空気の到達範囲における各領域の温度、湿度、風速、風向)などは、各空気調和機によって異なり、事前に実験により得られた情報である。これらの情報はその多くが、空気調和器型式に応じて実験などにより一意に定められる。
吹出口が1方向の空気調和機(1E、1F)について、暖房時の温度の位置的分布を示すのが図4aであり、暖房時の風速の位置的分布を示すのが図4bである。これらの図は、横軸に空気調和機吹出口からの距離、縦軸に空気調和機吹出口の高さ位置を示し、温度、風速がこの空間内にどのように分布するかを示している。空気調和機属性管理部4は、各空気調和機の各設定について、このような実験結果をデータベースとして管理する。
設定機能部における設定のなかの居室在席者管理部5は、居室内の人員配置および各人の在席有無を管理する。
このうち居室内の人員配置は、例えば、居室の平面図を電子的に取り込んで、そこに居室を利用する人員の配置を付記したものであるが、付記内容は特にこれらに制限せず、各人の役職や体調の良しあしによる優先度などを管理してもよい。各人の優先度を管理することで、例えば優先度の高い人の快適環境設定を優先的に考慮することができる。
また各人の在席有無は、例えば、居室内にあるタイムレコーダーの出退社情報や各人が使用するパソコンのログイン情報で確認可能あるが、特にこれらに制限せず、各人の携帯端末が発する電波を受信したり、入退室時に居室内に設置したICカードリーダに身分証を読み取らせたり、居室内に掲げられた行動予定表における各人の出退社状況を電子的に取り込んだりするなどにより管理してもよい。
居室在席者管理部5が管理する居室内の人員配置および各人の在席有無の情報は、入力手段I2を通じて行われる。この場合の入力手段I2は、タイムレコーダー、パソコン、携帯端末、ICカードリーダ、出退社状況などがこれに該当する。入力手段I1が専門家(施工業者)による事前設定的なものであるに対し、入力手段I2は居室利用者、管理者による日常的な入力を扱うものではあるが、管理者による一元管理的な要素が多いという点で相違している。
居室内の人員配置および各人の在席有無も、空気調和器監視制御装置10内の表示部11に入力内容が反映され、表示可能とされる。
図5は、居室内の人員配置および各人の在席有無の例である。この図から居室内の人員がどのように配置され、また各人の在席有無状況がわかる。各人には管理番号と優先度が付記される。黒丸が在籍中、白丸が不在を示している。また単なる配置、在籍ではなく、各人の状態を反映した付記情報とするのがよい。例えば部長、課長などは高齢者であることが多いことから、優先度を高くした局所冷暖房を実施し、健康に留意した環境とする。あるいは体調がすぐれない人に対する優先度を高くするなどである。
設定機能部における設定のなかの快適環境設定管理部6は、居室内に席がある各人が設定した調和空気の温度範囲、湿度範囲、風速範囲、風向範囲を管理する。快適環境設定は、例えば自身が使用するパソコンや監視制御部2の画面から設定するが、設定方法は特にこれらに制限せず、各人が使用する携帯端末や空気調和機に接続されるリモコン(図示しない)の画面から設定してもよい。
このように快適環境設定管理部6に設定入力を与える入力手段I3は、多くの場合にパソコンや携帯などの端末機器、リモコンであり、個人設定の対象となるものであるという点で、入力手段I1、入力手段I2とは相違している。
図6は、快適環境設定画面の例である。この図では、各人が希望する居室環境の条件として温度範囲、湿度範囲、風速範囲、風向範囲の各項目を上限値および下限値で設定する。この指定はすくなくとも1要件について与えられる。なお快適環境設定画面には、当初初期設定が与えられているので、設定を変更しない人がいたとしても、これは初期設定で運用することを希望するという意味での設定を行ったことを意味している。これらを上限値および下限値で設定する目的については後述する。
以上、空気調和器監視制御装置10における設定機能部について、居室属性管理部3、空気調和機属性管理部4、居室在席者管理部5、快適環境設定管理部6の各機能を説明した。ここまでに説明した居室属性管理部3、空気調和機属性管理部4、居室在席者管理部5、快適環境設定管理部6、消費電力管理部7は、主に各管理部が管理する情報とそれらの書き込みや読み出しを行うプログラムで構成され、それらは例えば不揮発性メモリであるFlash ROM、EEPROM、HDDなどに保存される。
次に空気調和器監視制御装置10における監視制御機能部のうち、消費電力管理部7について説明する。消費電力管理部7は、各空気調和機1(1Aから1N)の電力消費状況および空気調和機全体で消費可能な電力値を管理する。
各空気調和機1(1Aから1N)の電力消費状況は、各空気調和機に接続された電力計測器(図示しない)から得られた情報を管理する。電力計測器は、空気調和機の電圧、電流、力率などから消費電力を計測する。空気調和機1全体で消費可能な電力値は、例えば空気調和機の管理者が監視制御部2の入力ツールから設定し、消費電力管理部7へ送信される値であるが、設定方法は特にこれに制限せず、各時間または各日にちで消費可能な電力値を電子的に消費電力管理部7へ読み込ませてもよい。
次に空気調和器監視制御装置10における決定機能部である設定内容決定部8について、説明する。設定内容決定部8は、設定機能部の居室属性管理部3と空気調和機属性管理部4と居室在席者管理部5から得た居室の間取り情報と空気調和機の配置および空気調和能力情報と居室内の在席者情報を用いて、居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向を計算する。
さらに計算した居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向と、居室内にいる各人が設定機能部の快適環境設定管理部6を介して設定した快適環境設定を比較し、各人が設定した調和空気の温度範囲、湿度範囲、風速範囲、風向範囲に入るために必要な各空気調和機の再設定内容を決定する。設定内容決定部8は、前記の各種処理を行うものであり、例えば、集積回路によるメモリやCPUやMPU、ゲートアレイ等およびプログラムによって実現できる。
図7は、居室内にいる人が自身の希望する快適環境設定を変更した場合に、居室の間取りと、居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力と、居室内の在席者情報を考慮することで、居室内にいる個々の利用者の快適度を満たすよう空気調和機の設定を変更する処理のフローチャートの例である。
図7の処理は、処理ステップS101において居室内の在席者が、自身が使用するパソコンや監視制御部2に付属する入力ツールなどから快適環境設定を変更したところから開始される。設定変更すると、その情報は快適環境設定管理部6へ送信される。快適環境設定管理部6はその情報を更新し、快適環境設定が変更されたことを設定内容決定部8へ通知する。なお以降の処理は設定内容決定部8において実施される。
処理ステップS102では、設定内容決定部8への通知を受けて、居室属性管理部3から、居室の間取り情報を取得する。同様に処理ステップS103では、空気調和機属性管理部4から、居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力を取得する。処理ステップS104では、居室在席者管理部5から、居室内の在席者情報を取得する。処理ステップS105では、快適環境設定管理部6から、各人が設定した快適環境設定を取得する。
また処理ステップS106において、設定内容決定部8は、消費電力管理部7から、各空気調和機の消費電力と空気調和機全体で消費可能な電力値を取得する。これにより、設定内容決定部8において実施する環境再設定で必要とする情報を全て入手したことになる。
次に設定内容決定部8は、ここまでに取得した居室の間取り情報と空気調和機の配置および空気調和能力情報と居室内の在席者情報を用いて、居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向を、処理ステップS107で計算する。
次に設定内容決定部8では、計算した居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向と居室内にいる各人の快適環境設定を比較し、各人が設定した調和空気の温度範囲、湿度範囲、風速範囲、風向範囲に入るために必要な各空気調和機の再設定内容を、処理ステップS108で決定する。
次に設定内容決定部8は、空気調和機属性管理部4に対し、再設定内容を空気調和機に設定した場合の消費電力を要求する。空気調和機属性管理部4は各空気調和機について、再設定内容を空気調和機に設定した場合の消費電力を自己の記憶領域から取得し、合算して設定内容決定部8へ通知する(処理ステップS109)。
次に設定内容決定部8は、再設定内容を空気調和機に設定した場合の消費電力が、空気調和機全体で消費可能な電力値を下回るか否かを判定(処理ステップS110)する。
処理ステップS110の判定がYesの場合、設定内容決定部8は、決定した再設定内容を監視制御部2に対し送信する。監視制御部2は、受信した再設定内容を空気調和機1に設定する(処理ステップS111)。
処理ステップS110の判定がNoの場合、設定内容決定部8は、各人の快適環境設定の範囲内で、空気調和機全体の消費電力値をさらに低減する各空気調和機の設定内容を再決定する(処理ステップS112)。
図6に示したように、各人が希望する温度範囲、湿度範囲、風速範囲、風向範囲の各項目を上限値および下限値で設定させた目的はここ(処理ステップS110)にある。本処理の初回の再設定内容決定では、各人の各項目の中間値(例えば、快適環境設定の温度範囲が上限27℃、下限25℃である場合は、25℃)で消費電力の計算を行う。しかしながらその結果、この再設定内容では空気調和機全体で消費可能な電力値を上回ってしまう場合は、より消費電力が少ない値を上下限値の範囲内で選び直す。
処理ステップS112で各空気調和機の設定内容を再決定したら、再度処理ステップS109から処理ステップS110の処理を行う。
処理ステップS110の判定がYesの場合は、処理ステップS111の処理を行う。
処理ステップS110の判定がNoの場合は、例えば、各人の快適環境設定を優先するために、空気調和機全体で消費可能な電力値を超過して、各人の快適環境設定の範囲内で各空気調和機の設定内容を再決定してよい。または空気調和機全体で消費可能な電力値を優先するために、各人の快適環境設定の範囲を外れて、空気調和機全体の消費電力値をさらに低減する各空気調和機の設定内容を再決定してもよい。
実施例1において、居室在席者管理部5が管理する居室内の人員配置および各人の在席有無、および快適環境設定管理部6が管理する各人の快適環境設定は、望ましい、要求された居室環境に関する設定である。本発明では、この望ましい、要求された居室環境に変化が生じた場合に、当該居室に配置された複数の空気調和器によって要求された居室環境が達成できるかを検証し、達成可能な運転を行うものである。またこの検証の際に当該居室とこの居室に配置された複数の空気調和器による冷暖房能力を示すものとして、間取り、配置、性能を参照するものである。
次に本発明の実施例2について、図8、図9により説明する。実施例2では、空気調和機の設定変更が、居室内にいる人による快適環境設定の変更ではなく、居室内の在席状況が変化した場合を契機に行われる場合について説明する。実施例1と同じ内容は省略する。
図8は居室内の在席状況が変化した場合を示すシステム構成の例である。システム構成としては、入力手段I2を通じて、居室内の在席状況変化が居室在席者管理部5に伝達された点のみが相違している。これにより居室在籍者管理部5は、居室内にいる人の在席状況の変化を検知する。
図9は居室内の在席状況が変化した場合における処理フローを示す図である。ここでは居室内にいる人の在席状況が変化した場合に、居室の間取りと、居室に設置された各空気調和機の配置および空気調和能力と、居室内の在席者情報を考慮することで、居室内にいる個々の利用者の快適度を満たすよう空気調和機の設定を変更する処理のフローチャートの例である。
図9において、居室在席者管理部5は、居室内にいる人の在席状況の変化を検知(処理ステップS113)すると、自己の記憶領域にある室内の人員配置および各人の在席有無の情報を更新し、居室内にいる人の在席状況が変化したことを設定内容決定部8へ通知する。処理ステップS102以降の処理は、実施例1と同じである。
居室内にいる人の在席状況が変化すると、例えば図5において、在席中または不在中を示す状態(図5の●および○)が変化する。実施例1では、居室内にいる人が快適環境設定を変更した場合に、居室内の各在席者(図5の●)の快適環境設定を考慮して空気調和機の設定を変更していた。
一方、実施例2では居室内にいる人の在席状況が変化するため、不在中から在席中へ変化した場合は、その人の快適環境設定も考慮して空気調和機の設定変更を行い、また在席中から不在中へ変化した場合は、その人の快適環境設定は考慮せずに空気調和機の設定変更を行う。
次に本発明の実施例3について、図10、図11により説明する。実施例3では、空気調和機の設定変更が、居室内の各領域に設置された環境状態検出器の検出内容が変化した場合を契機に行われる場合について説明する。なお実施例1、2と同じ内容の説明は省略する。
図10は実施例3のシステム構成の例である。計測機能部が新たに追加されており、環境状態検出器9の出力が設定内容決定部8に取り込まれ、設定内容決定部8での処理に反映されている。環境状態検出器9は、居室内の各領域に設置され、当該領域の環境変化を検知する。検知する環境変化は、例えば温度、湿度、風速、風向であるが、特にこれに制限するものではない。
図11は、居室内の各領域に設置された環境状態検出器9の検出内容が変化した場合に、居室内の在席者情報を考慮することで、居室内にいる個々の利用者の快適度を満たすよう空気調和機の設定を変更する処理のフローチャートの例である。
図11の処理フローによれば、環境状態検出器9は、居室内の各領域の環境状態の変化を検知(処理ステップS114)すると、その変化を設定内容決定部8へ通知する。処理ステップS102から処理ステップS106までの各部入力取得処理は、実施例1、2と同じである。
次に設定内容決定部8は、居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向を環境状態検出器9から取得する(処理ステップS115)。処理ステップS108から処理ステップS112までの処理は、実施例1、2と同じである。
実施例1、2では、居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向は、居室の間取り情報と空気調和機の配置および空気調和能力情報と居室内の在席者情報を用いて、計算により求めていた。
一方、実施例3では居室内の各領域に設置された環境状態検出器9から得た環境情報を利用するため、実環境状態に基づいたより高精度の空調機制御を行うことができる。
本発明においては、上記実施例を問わず、施工業者が入力手段I1を介して居室属性管理部3および空気調和機属性管理部4に設定した設定内容が、表示器11などに表示される点に特徴がある。
表示器の表示画面例について説明する。まず居室属性管理部3に対して与えられた間取り情報は、図2のように表示されるのがよい。あるいは寸法のみであってもよい。空気調和機属性管理部4に設定入力される各空気調和機の配置は、図2の間取り情報に追記する形で図3のように表示されるのがよい。空気調和機属性管理部4に設定入力される各空気調和機の属性は、図4a、図4bのような空間上に表示されるのがよい。この場合に、図4a、図4bの表示は、図3の上で特定の空気調和器を指定したときに、当該指定空気調和器の特性が選択されて表示されることになる。
本発明によれば、これらの情報が与えられていることを表示画面の表示内容から確認することが可能である。
1:空気調和機
2:監視制御部
3:居室属性管理部
4:空気調和機属性管理部
5:居室在席者管理部
6:快適環境設定管理部
7:消費電力管理部
8:設定内容決定部
9:環境状態検出器
10:監視制御装置
11:表示装置
2:監視制御部
3:居室属性管理部
4:空気調和機属性管理部
5:居室在席者管理部
6:快適環境設定管理部
7:消費電力管理部
8:設定内容決定部
9:環境状態検出器
10:監視制御装置
11:表示装置
Claims (13)
- 居室内に備えられた複数の空気調和器を監視制御装置により監視制御して、要求された居室環境を実現する空気調和機監視制御システムであって、
前記監視制御装置は、空気調和機が設置された居室の間取り情報を管理する居室属性管理部と、各空気調和機の配置および空気調和能力情報を管理する空気調和機属性管理部と、各空気調和機の設定内容を決定する設定内容決定部から成り、
前記設定内容決定部は、前記要求された居室環境が達成できることを前記居室属性管理部と、前記空気調和機属性管理部から得た各情報を基に確認し、前記要求された居室環境が達成できる各空気調和機の設定内容を決定し、前記各空気調和機を制御することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記要求された居室環境とは、居室に在席する人が指定する温度、湿度、風速、風向の少なくとも一つを含むことを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1または請求項2に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記要求された居室環境とは、居室内の人員配置および各人の在席有無を含むことを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記監視制御装置は、各空気調和機の消費電力値を管理する消費電力管理部を含み、
前記設定内容決定部は、各空気調和機の消費電力値を用いて前記要求された居室環境が達成できることを確認することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記居室属性管理部は少なくとも幅、奥行、高さから成る居室の寸法および形状を管理することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記空気調和機属性管理部は少なくとも各空気調和機の配置および各空気調和機から吹き出す調和空気の到達範囲における各領域の温度、湿度、風速、風向および各設定における消費電力値を管理することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記設定内容決定部は、前記居室属性管理部と前記空気調和機属性管理部から得た居室の間取り情報と空気調和機の配置および空気調和能力情報と、居室内の在席者情報を用いて、居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向を計算することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項7に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記設定内容決定部は、計算した居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向と前記居室内にいる各人の前記要求された居室環境を比較し、各人が設定した調和空気の温度範囲、湿度範囲、風速範囲、風向範囲に入るために必要な各空気調和機の再設定内容を決定することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項8に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記設定内容決定部は、前記各空気調和機の再設定内容を空気調和機に設定した場合の消費電力を計算し、前記空気調和機全体で消費可能な電力値を下回るよう、前記各空気調和機の再設定内容を補正することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項1に記載の空気調和機監視制御システムであって、
居室内の各領域における温度、湿度、風速、風向を検知する環境状態検出器を備え、前記設定内容決定部は前記環境状態検出器が検出した情報を基に、前記各人の前記要求された居室環境を維持するよう各空気調和機の設定内容を決定することを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 空気調和機が設置された居室の間取り情報を管理する居室属性管理手順と、各空気調和機の配置および空気調和能力情報を管理する空気調和機属性管理手順と、居室内の在席者情報を管理する居室在席者管理手順と、居室内にいる各人の快適環境設定を管理する快適環境設定管理手順と、各空気調和機の消費電力を管理する消費電力管理手順と、前記各情報を基に各空気調和機の設定内容を決定する設定内容決定手順を実行し、
前記設定内容決定手順は、前記居室属性管理手順と、前記空気調和機属性管理手順と、前記居室在席者管理手順と、前記消費電力管理手順から得た各情報を基に、前記各人の快適環境設定を維持するよう各空気調和機の設定内容を決定し、空気調和機全体を監視制御する監視制御部へ通知する手順を実行する空気調和機監視制御システム。 - 居室内に備えられた複数の空気調和器を監視制御装置により監視制御して、要求された居室環境を実現する空気調和機監視制御システムであって、
前記監視制御装置の表示画面に、空気調和機が設置された居室の間取り情報が表示されていることを特徴とする空気調和機監視制御システム。 - 請求項12に記載の空気調和機監視制御システムであって、
前記監視制御装置の表示画面に、空気調和機が設置された居室の間取りに各空気調和機の位置が配置して表示されていることを特徴とする空気調和機監視制御システム。
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