JP2007132621A - 空調管理装置、空調制御システム、空調管理方法および空調管理プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空調管理装置1は、複数の利用者が出入りする一以上の領域7の空調を管理し、識別情報取得部12、22と、入出時間情報取得部13、23と、個別適温情報保持部25と、滞在時間演算部31と、空調設定温度演算部32とを備える。識別情報取得部12、22は、利用者を識別する識別情報を取得する。入出時間情報取得部13、23は、利用者が領域7に出入りする時間情報である入出時間情報を取得する。個別適温情報保持部25は、利用者に適する温度情報である個別適温情報を格納する。滞在時間演算部31は、入出時間情報に基づき、領域7における利用者ごとの滞在時間を演算する。空調設定温度演算部32は、個別適温情報と滞在時間に関する優先度とに従い、領域7の空調設定温度を演算する。
【選択図】図1
Description
この空調管理装置では、利用者の個別適温情報だけでなく、滞在時間に関する優先度に従って領域内の空調設定温度を演算し、この空調設定温度に従い、空調制御がなされる。これにより、個々の利用者を考慮した温度設定を行うことができ、エネルギー消費効率のよい空調制御を実現できる。
この空調管理装置では、滞在時間の長い利用者または滞在時間の短い利用者が優先された空調設定温度とすることが可能となる。
この空調管理装置では、滞在時間の長さによる優先度が過度に適用されることを防止することができ、より具体的に個々の利用者に合わせた空調設定温度とすることが可能となる。たとえば、滞在時間が極めて短い利用者や滞在時間が極めて長い利用者などの優先度が高くならないように調整される。
この空調管理装置では、現在の領域における環境を考慮した温度設定が可能能となり、利用者にとってより快適な空調制御を実現できる。
この空調管理装置では、各利用者は、自らの嗜好だけでなく領域内の環境に応じた適温情報を演算、生成することができる。
第6発明にかかる空調管理装置は、利用者の予定滞在時間を保持する予定滞在時間保持部をさらに備える。さらに、滞在時間演算部は、予定滞在時間に基づき滞在時間を演算する。
この空調管理装置では、無線タグからの送信或いは予め把握された各利用者の予定滞在時間に基づき空調設定温度を求める。これにより、予め決められたスケジュールを利用でき、利便性が向上する。
この空調制御システムでは、個々の利用者にとって快適な空調設定温度に制御することができ、エネルギー消費効率のよい空調制御を行うことができる。
この空調制御システムでは、無線タグから識別情報を空調管理装置へ送信できるため、不特定多数の利用者に対応することができ、利便性が向上する。
第9発明にかかる空調制御システムでは、無線タグは、領域における環境情報を取得するセンサを含む。さらに無線タグは、環境情報を空調管理装置へ送信する。
この空調制御システムでは、領域内の環境情報を取得して空調管理装置へ送信する。これにより、領域内の環境を考慮した温度設定が可能となり、利用者にとってより快適な空調制御を実現できる。
この空調制御システムでは、空調機のコントローラが、空調管理装置において演算された空調設定温度に従って空調制御を行う。
この空調管理方法では、上記空調管理装置と同様に、個々の利用者にとって快適な空調設定温度に制御することができ、エネルギー消費効率のよい空調制御を行うことができる。
本発明の第1実施形態にかかる空調制御システム100の概略構成図を図1に示す。
<空調制御システムの概略構成>
図1に示すように、空調制御システム100は、主として、空調管理装置1、複数の空調機6および複数の無線タグ5を備える。
空調機6は、空調を行う領域である空調対象領域7の空調制御を行う。空調機6は、空調対象領域7内に出入りする利用者が携行する無線タグ5と無線通信により通信可能である。なお、本実施形態では、一の空調対象領域7には一機の空調機6が配置されているが、複数の空調機6が配置されていてもよい。また、空調対象領域7は、一室内の閉空間であっても、一室内を複数に区画したうちの一領域であってもよい。
図2は、空調管理装置1の概略構成図を示す。空調管理装置1は主に、受信部10と、記憶部20と、演算処理部30と、送信部40とを備える。
(1)受信部
受信部10は、各空調機6から送信される情報を受信する。受信部10は、位置情報受信部11と、識別情報受信部12と、入出時間情報受信部13とを含む。
識別情報受信部12は、各利用者を特定する情報である識別情報を無線タグ5から受信する。この識別情報とは、利用者のID番号、氏名、電話番号など利用者を特定する情報の他、利用者の性別、年齢、利用者の嗜好する温度や着衣量など利用者の特性情報を含んでいてもよい。
入出時間情報受信部13は、空調対象領域7内に利用者が入った時間と出た時間とを受信する。なお、これらの時間は、その空調対象領域7内の無線タグ5から発信される電波により把握され得る。
記憶部20は、空調機6から送信される情報や直接入力された情報などを記憶する記憶装置である。記憶部20は、位置情報記憶部21と、識別情報記憶部22と、入出時間情報記憶部23と、個別適温情報記憶部25とを含む。位置情報記憶部21、識別情報記憶部22および入出時間情報記憶部23はそれぞれ、上記各受信部11、12および13で受信した位置情報、識別情報および入出時間情報を格納する。
演算処理部30は、空調機6から送信される情報を演算処理するCPUなどの装置である。演算処理部30は、滞在時間演算部31と空調設定温度演算部32とを含む。
滞在時間演算部31は、上記入出時間から、空調対象領域7内における各利用者の滞在時間を演算する。演算した滞在時間は、空調管理装置1の記憶部20に格納し、一日ごとにゼロリセットする。また、滞在時間演算部31は、後述するように、滞在時間の長さや滞在時間の上下限を示す閾値の設定など、空調設定温度の演算において盛り込むべき優先度に応じて演算処理を行う。
空調設定温度演算部32は、全ての利用者に関し演算して求めた滞在時間と個別適温情報に基づき、空調対象領域7の空調設定温度を求める。なお、この空調設定温度の演算方法については後述する。
送信部40は、命令送信部41を含む。命令送信部41は、演算した空調設定温度に従い、空調機6に空調制御命令を送信する。
図1に示すように、空調機6は空調管理装置1から送信される空調制御命令を受信するコントローラ61を有する。コントローラ61は、空調対象領域7の空調制御を行う空調制御部61aを有する。
また、コントローラ61は、無線タグ5からの電波を受信し、受信した情報を空調管理装置1に送信する。
図3は、無線タグ5の概略構成図を示す。無線タグ5は、各利用者が携行する。無線タグ5は、ICチップ51内の情報記録部52およびアンテナ53を備える。
情報記録部52は、上述した各利用者の識別情報を記録する。
アンテナ53は、情報記録部52に記録された情報などを、空調機6を介して空調管理装置1へ送信する。
図4Aおよび図4Bは、空調制御システム100による空調制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、一の空調対象領域7に対する処理を表し、主に空調管理装置1の上記各部において行われる処理である。
S101ステップにおいて、空調機6のコントローラ61を介して無線タグ5からの電波が受信されたかどうかが確認され、利用者が空調対象領域7内にいるかどうかを判断する。利用者が空調対象領域7内にいない場合は、処理は終了し、いる場合はS101aステップに進む。
S102ステップにおいて、各利用者の識別情報を取得する。この識別情報は、空調管理装置1の識別情報記憶部22に格納された識別情報を読み込むことにより取得する。
S103ステップにおいて、各利用者の入出時間情報を取得する。この入出時間情報の取得は、空調管理装置1の入出時間情報記憶部23に格納された入出時間情報を読み込むことにより行う。次いで、S104ステップに進む。
S105ステップにおいて、各利用者の滞在時間を演算する。具体的には、S103で取得した入出時間情報から、空調対象領域7内における各利用者の滞在時間を演算する。次いで、S105aステップに進む。
S105bステップにおいて、滞在時間が0.5時間未満の利用者を空調設定温度の演算対象の利用者から外し、S105cステップに進む。これにより、滞在時間が短い利用者のための適温が全体の空調設定温度に影響を及ぼさないようにすることができる。
S106ステップにおいて、空調設定温度演算部32が、滞在時間が0.5時間を越える有効利用者がいる場合の空調設定温度を、以下の式により求める。
(式1)
空調設定温度=各有効利用者の適温×(有効利用者の各滞在時間/有効利用者の滞在時の合計)の和
次いで、S107に進む。
<空調設定温度のグラフ>
図5は、上記処理に沿って出された空調設定温度の変化を示すグラフである。ここでは、当該空調対象領域7にA,B,Cの3名が出入りした場合のデータを示している。
影響温度は、各利用者の適温×当該利用者の各滞在時間/当該利用者の滞在時間の合計で求められる温度であって、空調設定温度のうちに占める各利用者の温度比率を示す。
図5における各利用者の条件は以下の通りである。
A:0時間後(全体の滞在時間の開始)
B:1.3時間後
C:1.0時間後
適温
A:25.0℃
B:21.0℃
C:22.0℃
図5に示すように、滞在時間の開始から、1.4時間が経過するまで、Aの適温である25.0℃が空調設定温度となっている。これは、B、Cのいずれも空調対象領域7に入ってから0.5時間未満であるため、B、Cは空調設定温度の演算対象から外されているためである(図4のS105ステップ、S105a〜S105cステップを参照)。
空調設定温度=25.0×(1.5/1.5+0.5)+22.0×(0.5/1.5+0.5)≒24.3(℃)
となる。
滞在時間が1.8時間を経過すると、Bの滞在時間は0.5時間を越えることになるため、Bの適温である21.0℃が全体の空調設定温度に影響を及ぼす。よって、上記式1より、空調設定温度は23.6度となる。なお、この時点でのAの影響温度は14.5℃、Bの影響温度は3.4℃、Cの影響温度は5.7℃である。
(1)
空調制御システム100の空調管理装置1では、空調設定温度演算部32は、個別適温情報と滞在時間に関する優先度とに従い、空調対象領域7の空調設定温度を演算する。さらに空調制御システム100は、空調管理装置1と通信可能なコントローラ61を有する空調機6と、空調機6を介して空調管理装置1と通信可能なアンテナ53を有する無線タグ5とを備える。したがって、この空調制御システム100は、各利用者の滞在時間をキーとして全体の空調設定温度を求め、それに従った空調制御を行っているため、個々の利用者に快適な温度設定を行うことができるとともに、エネルギー消費効率のよい空調制御が可能となる。
空調制御システム100の空調管理装置1は、滞在時間に関する優先度を設けている。この優先度は、利用者の滞在時間の長い利用者ほど優先される。さらに、滞在時間が短すぎる場合には空調設定温度の演算対象から外し、退出時間が短い場合は先の滞在時間を加算するなど、滞在時間の閾値による調整を行っている。したがって、この空調管理装置1は、滞在時間の長い利用者を優先した温度設定を行うことが可能となるとともに、滞在時間の短い利用者の適温の影響力を排除できる。その結果、個々の利用者にとってより快適な温度設定がなされる。
(A)第1変形例
図6Aおよび図6Bのフローチャートに示すように、滞在時間に上限を設けてもよい。ここでは、滞在時間の上限を2時間とし、2時間を越える時間については切り捨てることとする。
S115eステップにおいて、各利用者の滞在時間が2時間を越えるかどうかを判断する。2時間以上であれば、S115fステップに進み、2時間以下であればS116ステップに進む。
S116以降の手順は、上記第1実施形態のS106ステップ以降と同一手順である。
図7は、上記変形例1による処理に沿って空調設定温度を設定した結果のデータのグラフである。なお、各利用者A、B、Cの条件は、上記第1実施形態と同様である。
この変形例の適用は、たとえば複数の利用者の滞在時間が長い場合が考えられる。この変形例によれば、各利用者の滞在時間が一定以上長い場合は、各利用者の適温が平均的に反映されることになり、各利用者にとって快適であるとともに、公平な温度設定が行える。
図8Aおよび図8Bのフローチャートに示すように、滞在時間が短い利用者の優先度を高くしてもよい。
S125bステップでは、2時間以上滞在した利用者について、空調設定温度に対する影響力を排除するため、有効利用者(空調設定演算対象となる利用者)から外す。
S125dステップでは、空調設定温度演算部32は、滞在時間が2時間以上の利用者の適温の平均を空調設定温度とする。次いで、S127ステップに進む。
S126ステップにおいて、滞在時間が2時間未満の利用者(すなわち有効利用者)がいる場合の空調設定温度を、以下の式により求める。
(式2)
空調設定温度=有効利用者の適温×(2h−当該利用者の各滞在時間)/(2h×有効利用者数−有効利用者の滞在時間の合計)の和
次いで、S127ステップに進む。
図9は、上記第2変形例による処理に沿って出された空調設定温度の変化を示すグラフである。
領域入り時間(図9中の矢印で表示)
A:0.2時間後
B:0時間後(全体の滞在時間の開始)
C:1.5時間後
適温
A:25.0℃
B:21.0℃
C:22.0℃
図9に示すように、各利用者の影響温度は、滞在時間の開始直後が最も高く、滞在時間が長くなるにつれて低くなる。滞在時間が2時間経過すると、影響温度は0℃となる。
この変形例の適用は、たとえば店舗が考えられる。店舗における空調制御の場合、滞在時間が長い利用者はその領域から立ち去る可能性が高いと考えられるため、滞在時間の短い利用者の適温を優先することで、各利用者にとって快適であるとともに、ニーズにあった温度設定が行える。
滞在時間は、リセットされることなく一定期間累積させてもよい。この累積滞在時間に基づき空調設定温度を演算することにより、利用者が常時利用する空調対象領域7については、その利用者に適した空調環境を提供することができる。
第1実施形態では、識別情報は無線タグ5に格納されたものを空調管理装置1が取得するが、識別情報は空調管理装置1に直接入力され格納されていてもよい。
また、無線タグ5は利用者が携行するものに限定されず、座席などに固定されたものであってもよい。
本発明の第2実施形態にかかる空調制御システムについて説明する。なお、この空調制御システムの概略構成は、図1に示す第1実施形態にかかる空調制御システム100と同様であるので、その図示および説明は省略する。また、空調機の構成についても、第1実施形態と同様であるので、その図示および説明は省略し、符号は第1実施形態と同一とする。
図10は、第2実施形態にかかる空調管理装置2の概略構成図を示す。空調管理装置2は主に、受信部210と、記憶部220と、演算処理部230と、送信部240とを備える。
(1)受信部
受信部210は、各空調機6から送信される情報を受信する。受信部210は、位置情報受信部211と、識別情報受信部212と、入出時間情報受信部213と、環境情報受信部214とを含む。
識別情報受信部212は、各利用者を特定する情報を無線タグ250から受信する。この識別情報とは、利用者のID番号、氏名、電話番号など利用者を特定する情報の他、利用者の性別、年齢、利用者の嗜好する温度や着衣量など利用者の特性情報を含んでいてもよい。
環境情報受信部214は、空調対象領域7の温度、湿度、ダストなどの情報を受信する。この環境情報は、後述する無線タグ250が有する環境センサ254に感知され、空調機6を介して環境情報受信部214に送信される。
記憶部220は、空調機6から送信される情報や直接入力された情報などを記憶する記憶装置である。記憶部220は、位置情報記憶部221と、識別情報記憶部222と、入出時間情報記憶部223と、環境情報記憶部224と、個別適温情報記憶部225と、予定滞在時間記憶部226とを含む。位置情報記憶部221、識別情報記憶部222、入出時間情報記憶部223および環境情報記憶部224はそれぞれ、上記各受信部211、212、213および214で受信した位置情報、識別情報、入出時間情報および環境情報を格納する。
予定滞在時間記憶部226は、会議など各利用者の滞在時間が定まっている場合の滞在時間を格納する。この予定滞在時間の情報は、予め空調管理装置2に各利用者のスケジュールを入力、格納したものであってもよいし、或いは識別情報の一部として無線タグ250から空調機6を介して送信されたものであってもよい。
演算処理部230は、空調機6から送信される情報を演算処理するCPUなどの装置である。演算処理部230は、滞在時間演算部231と、空調設定温度演算部232と、個別適温演算部235とを含む。
滞在時間演算部231は、上記予定滞在時間を各利用者の滞在時間として演算する。
個別適温演算部235は、無線タグ250から得られた環境情報や識別情報に基づき、各利用者に適した温度である個別適温を演算して情報を生成する。たとえば、環境情報として得られた気温や湿度や、識別情報に含まれる利用者の年齢や性別から、その利用者の適温を演算して情報を生成する。
送信部240は、命令送信部241を含む。命令送信部241は、演算した空調設定温度に従い、空調機6に空調制御命令を送信する。
<無線タグ>
図11は、無線タグ250の論理的な構成図を示す。無線タグ250は、ICチップ251内の情報記録部252および環境センサ254と、アンテナ253とを備える。
環境センサ254は、空調対象領域7の温度、湿度、ダストなどを感知し、環境情報として空調管理装置2へ送信する。
アンテナ253は、情報記録部252に記録された情報や環境情報を、空調機6を介して空調管理装置2へ送信する。
図12Aおよび図12Bは、第2実施形態にかかる空調制御システムの処理の流れを示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、一の空調対象領域7に対する処理を表し、主に空調管理装置2の上記各部において行われる処理である。
S201ステップにおいて、空調機6のコントローラ61を介して無線タグ5からの電波が受信されたかどうかが確認され、利用者が空調対象領域7内にいるかどうかを判断する。利用者が空調対象領域7内にいない場合は、処理は終了し、いる場合はS201aステップに進む。
S202ステップにおいて、各利用者の識別情報を取得する。この識別情報は、空調管理装置2の識別情報記憶部222に格納された識別情報を読み込むことにより取得する。
S204ステップにおいて、空調対象領域7の環境情報を取得する。この環境情報は、温度、湿度、ダストなどの情報であり、無線タグ250の環境センサ254に感知され、空調機6を介して環境情報受信部214に送信されるものである。
S205ステップにおいて、各利用者の滞在時間を演算する。具体的には、S203で取得した入出時間情報から、空調対象領域7内における各利用者の滞在時間を演算する。次いで、S205aステップに進む。
S205bステップにおいて、滞在時間が予定滞在時間以上の利用者を有効利用者(空調設定温度の演算対象の利用者)から外し、S205cステップに進む。これにより、予定滞在時間を越えて滞在する利用者のための適温が、全体の空調設定温度に影響を及ぼすことを避けることができる。
S205dステップにおいて、空調設定温度演算部232は、滞在時間が予定滞在時間を越えた利用者の適温の平均を空調設定温度とする。次いで、S207ステップに進む。
S206ステップにおいて、有効利用者(滞在時間が予定滞在時間未満の利用者)がいる場合、空調設定温度を、以下の式により求める。
(式3)
空調設定温度=各有効利用者の適温×(各有効利用者の滞在予定時間−各有効利用者の滞在時間)/(滞在予定時間の合計−有効利用者の滞在時間の合計) の和
次いで、S207に進む。
S207ステップにおいては、S206ステップまたはS205dステップにおいて求められた空調設定温度となるよう、命令送信部241から空調機6に制御命令を送信する。そして、処理は終了する。
(1)
空調管理装置2は、第1実施形態の構成に加え、予定滞在時間記憶部226を有し、各利用者の予定滞在時間を格納している。この予定滞在時間を用いて、残りの滞在時間が長い利用者を優先することにより、退出するまでの時間が長い利用者の適温を空調設定温度に強く反映させることができる。したがって、個々の利用者のニーズに合った快適な温度設定がなされる。
無線タグ250は環境センサ254を備え、空調管理装置2は、環境情報受信部214と環境情報記憶部224とを備えている。空調管理装置2はまた、個別適温演算部235を備えている。この取得した環境情報と識別情報とに基づき、個別適温演算部235により各利用者の適温を演算する。これにより、利用者が嗜好する温度情報に限らず、利用者の年齢、性別、着衣量などの特性情報と、空調対象領域7の環境(温度、湿度、ダストなど)に応じて各利用者の適温を設定できる。
予定滞在時間は、空調管理装置2の記憶部220に格納された各利用者の行動履歴から算出してもよい。
10、210 受信部
11、211 位置情報受信部
12、212 識別情報受信部(識別情報取得部)
13、213 入出時間情報受信部(入出時間情報取得部)
20、220 記憶部
21、221 位置情報記憶部
22、222 識別情報記憶部(識別情報取得部)
23、223 入出時間情報記憶部(入出時間情報取得部)
25、225 個別適温情報記憶部(個別適温情報保持部)
30、230 演算処理部
31、231 滞在時間演算部
32、232 空調設定温度演算部
40、240 送信部
41、241 命令送信部
5、250 無線タグ
51、251 ICチップ
52、252 情報記録部
53、253 アンテナ
6 空調機
61 コントローラ
61a 空調制御部
7 空調対象領域(領域)
100 空調制御システム
214 環境情報受信部(環境情報取得部)
224 環境情報記憶部(環境情報取得部)
226 予定滞在時間記憶部(予定滞在時間保持部)
235 個別適温演算部
254 環境センサ
Claims (12)
- 複数の利用者が出入りする一以上の領域(7)の空調を管理する空調管理装置(1)であって、
前記利用者を識別する識別情報を取得する識別情報取得部(12、22)と、
前記利用者が前記領域(7)に出入りする時間情報である入出時間情報を取得する入出時間情報取得部(13、23)と、
前記利用者に適する温度情報である個別適温情報を格納する個別適温情報保持部(25)と、
前記入出時間情報に基づき、前記領域(7)における前記利用者ごとの滞在時間を演算する滞在時間演算部(31)と、
前記個別適温情報と前記滞在時間に関する優先度とに従い、前記領域(7)の空調設定温度を演算する空調設定温度演算部(32)と、
を備える空調管理装置。 - 前記滞在時間に関する優先度は、滞在時間の長さに基づくものである、
請求項1に記載の空調管理装置。 - 前記滞在時間に関する優先度は、滞在時間の閾値を設定することにより制限される、
請求項2に記載の空調管理装置。 - 前記領域(7)における環境情報を取得する環境情報取得部(14、24)、
をさらに備える、請求項1に記載の空調管理装置。 - 前記環境情報に基づき、前記個別適温情報を演算する個別適温演算部(235)、
をさらに備える、請求項2に記載の空調管理装置。 - 前記利用者の予定滞在時間を保持する予定滞在時間保持部(226)をさらに備え、
前記滞在時間演算部(31)は、前記予定滞在時間に基づき前記滞在時間を演算する、
請求項1に記載の空調管理装置。 - 請求項1から6のいずれかに記載の空調管理装置(1)と、
前記空調管理装置(1)と通信可能なコントローラ(61)を有する空調機(6)と、
前記空調機(6)を介して前記空調管理装置(1)と通信可能な通信部(54)を有する無線タグ(5)と、
を備えてなる、空調制御システム。 - 前記無線タグ(5)は、
少なくとも前記識別情報を記録する情報記録部(52)を含み、
少なくとも前記識別情報を前記空調管理装置(1)へ送信する、
請求項7に記載の空調制御システム。 - 前記無線タグ(5)は、
前記領域(7)における環境情報を取得するセンサ(54)を含み、
前記環境情報を前記空調管理装置(1)へ送信する、
請求項7に記載の空調制御システム。 - 前記空調機(6)の前記コントローラ(61)は、前記空調設定温度に従い前記領域(7)における空調制御を行う空調制御部(61a)を含む、
請求項7に記載の空調制御システム。 - 複数の利用者が出入りする一以上の領域(7)の空調を管理するための空調管理方法であって、
前記利用者を識別する識別情報を取得する識別情報取得ステップ(S102、S112、S122、S202)と、
前記利用者が前記領域(7)に出入りする時間情報である入出時間情報を取得する入出時間情報取得ステップ(S103、S113、S123、S203)と、
前記利用者に適する温度情報である個別適温情報を取得する個別適温情報取得ステップ(S104、S114、S124)と、
前記入出時間情報に基づき、前記領域(7)における前記利用者ごとの滞在時間を演算する滞在時間演算ステップ(S105、S115、S125、S205)と、
前記個別適温情報と前記滞在時間に関する優先度とに従い、前記領域(7)の空調設定温度を演算する空調設定温度演算ステップ(S106、S116、S126、S206)と、
を備える空調管理方法。 - 複数の利用者が出入りする一以上の領域(7)の空調を管理するための空調管理プログラムであって、
前記利用者を識別する識別情報を取得する識別情報取得ステップ(S102、S112、S122、S202)と、
前記利用者が前記領域(7)に出入りする時間情報である入出時間情報を取得する入出時間情報取得ステップ(S103、S113、S123、S203)と、
前記利用者に適する温度情報である個別適温情報を取得する個別適温情報取得ステップ(S104、S114、S124)と、
前記入出時間情報に基づき、前記領域(7)における前記利用者ごとの滞在時間を演算する滞在時間演算ステップ(S105、S115、S125、S205)と、
前記個別適温情報と前記滞在時間に関する優先度とに従い、前記領域(7)の空調設定温度を演算する空調設定温度演算ステップ(S106、S116、S126、S206)と、
をコンピュータに実行させる空調管理プログラム。
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