JP2019207039A - 環境調整システム及び環境調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エリアの環境が予め設定した環境値に変わるだけでは、エリアに滞在する人物にとって快適でないことがあった。【解決手段】環境調整システムは、エリアを移動可能なロボットと、エリアに滞在する人物に対して、エリアの環境に対する質問をロボットに行わせる質問部112eと、ロボットが質問を行った人物から取得した回答結果を処理する回答結果処理部112fと、処理された回答結果に基づいて、エリアの環境を調整する環境調整機器の動作を制御する環境制御機器に対して、エリアの環境値の変更を指示する変更指示部112gと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、環境調整システム及び環境調整方法に関する。
建物の内部を巡回し、建物に滞在する人物の要求に応える動作を行うロボットが用いられつつある。このロボットは、例えば、人物が滞在する場所を巡回して、各滞在場所の気温を測定し、測定した気温が基準値と異なっていれば、温度が基準値に一致するように空調設備の動作を制御することが可能であった。
このように自律的に巡回するロボットの例として、特許文献1には、各種センサを含み、温度、湿度、床の汚れ、空気の汚れなどの環境状況を検出するロボットが開示されている。特許文献1に開示されたロボットは、環境状況を検出した結果が設定した条件(設定温度、設定湿度、汚れ基準値、臭い基準値など)と異なるとき、環境状況を調整するための電気機器を制御する。
特開2007−147217号公報
ところで、人物が暑いと感じるか、寒いと感じるかは、人物がいる場所を流れる風の風速や日当たり、人物の活動量等に依存する。例えば、空調機の吹き出し口の近くにいる人物は、吹き出し口から吹き付ける冷風により寒く感じるが、日当たりのいい場所にいる人物は暑く感じやすい。このため、ロボットがある場所で測定した気温に基づいて、空調機の温度設定を一律に変更しても、その変更された温度が人物にとって快適な温度であるとは限らなかった。
また、室内に温度センサを設置した場合、その温度センサは設置された場所の周囲の温度しか測定できず、人物が滞在する場所の温度を全て測定できるわけではない。同じ室内であっても、複数の人物が集中して滞在する場所がある一方で、書棚や壁際等のため人物が滞在しない場所もある。また、室内の温度が予め設定した温度に保たれたとしても、人物によって快適さを感じる温度が異なるため、ある人物にとっては快適な温度であっても、別の人物にとっては不快な温度となっていた。このように人物が滞在する所定のエリアの環境が予め設定した環境値に変わるだけでは、人物にとって快適でないことがあった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、エリアに滞在する人物に合わせて環境値を変更することを目的とする。
本発明に係る環境調整システムは、所定のエリアを移動可能なロボットと、エリアに滞在する人物に対して、エリアの環境に対する質問をロボットに行わせる質問部と、ロボットが質問を行った人物から取得した回答結果を処理する回答結果処理部と、処理された回答結果に基づいて、エリアの環境を調整する環境調整機器の動作を制御する環境制御機器に対して、エリアの環境値の変更を指示する変更指示部と、を備える。
本発明によれば、所定のエリアの環境を、エリアに滞在する人物に合わせて調整することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態に係る環境調整システムの全体構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るロボットが巡回監視するエリアの例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るロボットの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るロボット制御装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るロボット監視サーバの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るユーザー管理テーブルの構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るゲスト管理テーブルの構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るエリア環境管理テーブルの構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るサイト情報テーブルの構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係るブラウザに表示されるエリア毎環境設定画面の表示例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る環境調整システムにて行われるロボット制御処理の例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
図1は、環境調整システム1の全体構成例を示す説明図である。環境調整システム1は、エリアに滞在する人物の意向に沿ってエリア毎に空調及び照明を制御可能である。
環境調整システム1は、ロボット100、ロボット制御装置110、ロボット監視サーバ121、設備制御装置130、空調・照明設備131、情報端末140を備える。ロボット100がサービスを提供する建物などの場所をサイト300と呼び、ロボット100が巡回監視する場所をフロア200と呼ぶ。
サイト300には、空調・照明設備131の動作を制御する環境制御機器の一例としての設備制御装置130が設置される。また、フロア200には、エリアの環境を調整する環境調整機器の一例としての空調・照明設備131が設置される。フロア200は、所定の大きさの複数のエリアに分割されており、エリア毎に一又は複数の空調・照明設備131が設置される。そして、フロア200毎にロボット100が配置される。また、フロア200毎、又はサイト300毎にロボット制御装置110が設置される。ロボット100とロボット制御装置110は、無線回線を介して互いに通信することが可能である。
サイト300に配置されるロボット100を管理するロボット監視サーバ121は、サイト300から離れた遠隔地にあるロボット監視センター120に設置される。ロボット監視サーバ121、ロボット制御装置110、設備制御装置130、及び情報端末140は、インターネット等のネットワークを介して接続され、互いに通信することが可能である。
ロボット100は、フロア200を分割した所定のエリア(後述する図2を参照)を自律して移動可能であり、エリアに滞在する人物に対して各種の案内を行い、サービスを提供する。本実施の形態に係るロボット100は、エリアに滞在する人物に対して、エリアの環境が快適であるかを質問し、この人物から取得した回答結果をロボット制御装置110に送信する。例えば、ロボット100は、「暑いですか?」という質問を人物に行い、人物から「暑い」又は「寒い」といった回答結果を得ることができる。ロボット制御装置110は、回答結果に応じて、人物が滞在するエリアに設置される空調・照明設備131の動作を制御するための処理を行う。これにより、環境調整システム1全体として、質問に回答した人物が快適さを感じるようにフロア200の環境を調整することが可能となる。
ロボット100は、エリア内の環境を測定するためのカメラ103a、温度センサ103c、照度センサ103dを備える。
カメラ103a(撮影部の一例)は、ロボット100が移動したエリアにて、エリア内を撮影し、画像データを生成する。画像データは、静止画像又は動画像のいずれであってもよい。
温度センサ103c、照度センサ103dは、共に、エリア内の環境値を測定する環境測定部の一例として用いられる。温度センサ103cは、エリアの環境値として気温を測定する。また、照度センサ103dは、エリアの環境値として照度を測定する。
ロボット100は、カメラ103aが生成した画像データ、温度センサ103c及び照度センサ103dが測定したエリア内の環境値を、ロボット制御装置110に無線送信する。
ロボット制御装置110は、ロボット100にシナリオを送信し、ロボット100にシナリオに従った動作を行わせる。また、ロボット制御装置110は、ロボット100に移動の指示を行ったり、ロボット100が備えるスピーカ103e(後述する図3を参照)からメッセージを放音させる指示を行ったりするための司令信号をロボット100に送信する。また、ロボット制御装置110は、設備制御装置130に対して、空調・照明設備131の動作を制御するための制御信号を送信する。
ロボット監視サーバ121は、ロボット制御装置110を通じてロボット100を監視する。例えば、ロボット監視サーバ121は、各サイト300に設置されたロボット制御装置110からロボット100の使用状況に関する情報を収集する。そして、どのサイト300に何台のロボット100が配置されているか、ロボット100がどのように稼働しているかを監視する。
情報端末140は、ブラウザ141を起動して、ロボット監視サーバ121にアクセス可能である。ブラウザ141は、情報端末140が備えるタッチパネルディスプレイ等からなる表示部に表示される。情報端末140は、ロボット監視センター120にいる保守員が使用してもよいし、サイト300にいる保守員が使用してもよい。そして、情報端末140は、ロボット100がエリアに滞在する人物に質問した内容、その質問に対する回答、空調・照明設備131の動作状況等をブラウザ141に表示することができる。
図2は、ロボット100が巡回監視する複数のエリア201〜208の例を示す説明図である。フロア200は、空調・照明設備131が空調可能な範囲で区切られる。例えば、1つのフロア200は、エリア201〜208に8分割されたとする。エリア201〜208は、壁、衝立等で仕切られた空間であってもよいし、一部が開放された空間であってもよい。
ロボット100は、フロア200内のエリア201〜208を移動して巡回監視する。例えば、ロボット100は、エリア201から巡回を開始し、エリア202,203の順にエリア208まで巡回する。そして、ロボット100がエリア208まで巡回し終えると、再び最初のエリア201に移動し、巡回を継続する。
ロボット100がエリア201〜208をどのように巡回するかは、後述する図4に示すロボット制御装置110のシナリオ司令部112bからロボット100に送信されるシナリオにより決定される。そして、後述する図3に示すシナリオ実施部102dがシナリオを実施することで、ロボット100がエリア201〜208を巡回する。ロボット100は、移動した各エリアにおいて、温度センサ103cを用いてエリア内の温度を計測する。そして、ロボット100は、エリア内に滞在する人物に対してエリアの環境に関する質問を行う。質問への回答結果に応じて、エリアの環境値が変更される。
図3は、ロボット100の構成例を示すブロック図である。
ロボット100は、各種の処理を行うCPU101、各種の制御を実施する制御装置102、エリアに滞在する人物に対する各種の情報を入出力する入出力装置103、ロボット制御装置110と通信可能な通信インターフェース104を備える。
制御装置102は、駆動制御部102a、対話制御部102b、入出力部102c、シナリオ実施部102d、及び顔認識部102eを備える。
駆動制御部102aは、ロボット100を自律移動させる駆動制御を行う。このため、駆動制御部102aは、ロボット100がエリア内を移動する際にカメラ103aから入力する画像データに基づいて検出した周囲の状況に応じてロボット100の駆動を制御する。例えば、ロボット100の進行方向に障害物があった場合、駆動制御部102aは画像データから障害物を検知して、ロボット100が障害物を避けるように駆動機構103fを駆動させる制御を行う。
対話制御部102bは、マイクロフォン103bが集音する音声、及びスピーカ103eが放音する音声によって、ロボット100が人物と行う対話を制御する。
入出力部102cは、ロボット制御装置110が備える入出力データ処理部112a(後述する図4を参照)に対するデータの入出力処理を実行する。なお、入出力部102cが、ロボット制御装置110の入出力データ処理部112aとの間で実行するデータの入出力は、ロボット100の通信インターフェース104を介して行われる。
シナリオ実施部102dは、ロボット制御装置110が備えるシナリオ司令部112b(後述する図4を参照)から受け取ったシナリオを実施する。シナリオ実施部102dがシナリオを実施することで、ロボット100は複数のエリアを巡回したり、エリア内を移動して、エリア内に滞在する人物に接近し質問を行ったりする動作を実現することができる。
顔認識部102eは、カメラ103aが取得した画像データに基づいて、エリアに滞在する人物の顔を認識する。
入出力装置103は、カメラ103a、マイクロフォン103b、温度センサ103c、照度センサ103d、スピーカ103e、及び駆動機構103fを備える。
カメラ103aは、ロボット100が移動するエリア内を撮影し、顔認識部102eに画像データを出力する。
マイクロフォン103bは、ロボット100が移動するエリア内で発せられる音声を集音し、対話制御部102bに音声データを出力する。
温度センサ103cは、ロボット100が移動するエリア内の温度を測定し、温度データを入出力部102cに出力する。温度データは、入出力部102cを通じてロボット制御装置110に送信される。
照度センサ103dは、ロボット100が移動するエリア内の照度を測定し、照度データを入出力部102cに出力する。照度データは、入出力部102cを通じてロボット制御装置110に送信される。
スピーカ103eは、対話制御部102bの制御により、ロボット制御装置110から指示された質問内容をロボット100が対面する人物に発話するための音声を放音する。
駆動機構103fは、例えば、ロボット100が備えるホイール等であって、駆動制御部102aの制御により駆動する。
通信インターフェース104は、入出力部102cから入力する各種のデータをロボット制御装置110に無線送信する。例えば、通信インターフェース104は、ロボット制御装置110に対して、温度データ、照度データ、画像データ及び音声データを出力する。また、通信インターフェース104は、ロボット制御装置110から無線受信するシナリオ等のデータを入出力部102cに出力する。
図4は、ロボット制御装置110の構成例を示すブロック図である。
ロボット制御装置110は、各種の処理を行うCPU111、各種の制御を実施する制御装置112、各種の情報を記憶する主記憶装置113、及び通信インターフェース114を備える。通信インターフェース114は、ロボット100、ロボット監視センター120及び設備制御装置130と通信可能である。
制御装置112は、入出力データ処理部112a、シナリオ司令部112b、顔解析部112c、滞在時間算出部112d、質問部112e、回答結果処理部112f及び変更指示部112gを備える。
入出力データ処理部112aは、通信インターフェース114を介して各装置との間で送受信するデータを、CPU111及び主記憶装置113に入出力する処理を行う。
シナリオ司令部112bは、ロボット100が備えるシナリオ実施部102dに向けてシナリオを送り、シナリオの実施を司令する。
顔解析部112cは、通信インターフェース114を介してロボット100から受信した画像データを解析して、ロボット100の周囲にいる人物の顔を認識する。本実施の形態では、人物の特定部位として画像データから人物の顔を認識する例を示すが、他にも人物が衣服に取付けるIDカード、人物の衣服の特徴等を特定部位として認識してもよい。
滞在時間算出部112dは、顔解析部112cが認識した人物毎にエリアに滞在する滞在時間を算出する。例えば、IDカードをカードリーダーにかざすことで入退室が制限されるエリアであれば、滞在時間算出部112dは、カードリーダーから受信した入退室の時刻に基づいて人物毎に滞在時間を算出してもよい。
質問部112eは、ロボット100が移動したエリアに滞在する人物に対して、エリアの環境に対する質問をロボット100に行わせる。このため、質問部112eは、ロボット100から受信した画像データから顔解析部112cにより認識される人物の顔データ(特定部位の情報の一例)に基づいて、ロボット100が質問を行う人物を選択する。
そして、質問部112eは、主記憶装置113が備えるユーザー管理テーブル113a又はゲスト管理テーブル113bを参照して、ロボット100の周囲にいる人物を特定する。そして、質問部112eは、エリア環境管理テーブル113cから得た、現在のエリアにおける設定温度とロボット100が持つ温度センサ103cで測定した値の差を算出し、差が所定値以上の場合に人物に対してロボット100に質問を行わせてもよい。所定値は、例えば、保守員等により予め任意に設定される値である。そして、質問部112eは、ロボット100が人物に質問するための質問内容を入出力データ処理部112aに出力することで、通信インターフェース114を通じてロボット100に送信する。
回答結果処理部112fは、入出力データ処理部112aが通信インターフェース114を通じてロボット100から受信した回答結果を得る。そして、回答結果処理部112fは、この回答結果をユーザー管理テーブル113a又はゲスト管理テーブル113bに記録する。また、回答結果処理部112fは、入出力データ処理部112aに回答結果を出力することで、通信インターフェース114を通じてロボット監視サーバ121に回答結果を送信する。
また、回答結果処理部112fは、回答結果を処理する。例えば、人物の回答結果が長ければ、回答結果処理部112fは、質問に対する回答結果として適切な部分だけを回答結果から抽出したり、この部分を適切な語句に置き換えたりする処理を行う。また、回答結果の処理として、例えば、回答結果処理部112fが回答結果の内容毎に集計する処理がある。回答結果処理部112fが集計した回答結果は、例えば、エリア毎環境設定画面W1(後述する図10を参照)の回答集計欄144に、「暑い」と回答した人物の人数が2名、「寒い」と回答した人物の人数が1名であると表示される。
変更指示部112gは、回答結果処理部112fにより処理された回答結果に基づいて、設備制御装置130に対して、エリアの環境値の変更を指示する。この変更の指示は、例えば、変更指示部112gが入出力データ処理部112aに出力した変更指示情報が、通信インターフェース114を通じて設備制御装置130に送信されることで行われる。そして、設備制御装置130は、変更指示情報に基づいて空調・照明設備131に設備制御信号を出力し、空調・照明設備131の空調温度又は照度を変更する。
主記憶装置113は、ユーザー管理テーブル113a、ゲスト管理テーブル113b、エリア環境管理テーブル113c及びサイト情報テーブル113dを備える。
ユーザー管理テーブル113aは、予め登録された人物をユーザーとして管理するテーブルである。
ゲスト管理テーブル113bは、ユーザー管理テーブル113aに登録されていない人物をゲストとして管理するテーブルである。
エリア環境管理テーブル113cは、ロボット100が巡回したエリア毎に温度センサ103cが測定した温度と、各エリアの設定温度を管理するテーブルである。
サイト情報テーブル113dは、例えば、フロア200の地図情報をサイトデータとして格納する。サイト300にロボット100が移動可能なフロア200が複数あれば、複数のフロア200について、それぞれの分割されたエリアの場所を示すサイトデータが格納される。
図5は、ロボット監視サーバ121の構成を示すブロック図である。
ロボット監視サーバ121は、各種の処理を行うCPU122、各種データを処理する制御装置123、各種の情報を記憶する主記憶装置124、ロボット制御装置110と通信可能な通信インターフェース125を備える。
制御装置123は、入出力データ処理部123a及び質問内容選択部123bを備える。
入出力データ処理部123aは、通信インターフェース125を介して各装置との間で送受信するデータを、CPU122及び主記憶装置124に入出力する処理を行う。
質問内容選択部123bは、ロボット制御装置110から依頼される、質問部112eにより選択された人物に合わせた質問の質問内容を選択し、質問をロボット100に行わせる。質問内容の選択は、ロボット制御装置110からの依頼に基づいて行われる。
主記憶装置124は、回答結果格納部124a及びロボット管理部124bを備える。
回答結果格納部124aは、ロボット制御装置110から通信インターフェース125を介して受信した回答結果を格納する。
ロボット管理部124bは、複数のサイト300に配置されるロボット100を管理する。ロボット管理部124bは、あるサイト300に配置されるロボット100に提供させるサービスと同様のサービスを、他のサイト300に配置されるロボット100にも提供させることが可能である。
図6は、ユーザー管理テーブル113aの構成例を示す説明図である。ユーザー管理テーブル113aは、特定の組織に所属する人物に関する情報が登録される所属情報テーブルの一例として用いられる。
例えば、入室が制限されるエリアであれば、このエリアに滞在する人物は、ロボット制御装置110で管理される従業員等である。このように予めユーザー管理テーブル113aに登録された従業員等の人物がユーザーとして管理される。このため、ユーザー管理テーブル113aは、ユーザーに関するユーザーID、ユーザー滞在エリア、ユーザー年齢、性別、顔データ、カードID、入室時刻、回答結果、質問時刻などの人物を特定するための項目を備える。
ユーザーID項目には、人物毎に一意に付されるユーザーIDが格納される。例えば、図6では「a」から始まるIDが人物に割当てたユーザーIDであることを表す。
ユーザー滞在エリア項目には、人物が滞在するエリアの名称が格納される。例えば、図2に示したフロア200を区分したエリア201〜208のいずれかがエリアの名称としてユーザー滞在エリア項目に格納される。
ユーザー年齢項目には、人物の年齢が格納される。
性別項目には、人物の性別が格納される。
顔データ項目には、予め撮影された人物の顔写真のデータが顔データとして格納される。
カードID項目には、人物にカードIDが割り振られているか否かを示す情報が格納される。カードIDが割り振られている人物は、IDカードを持つ。一方、カードIDが割り振られていない人物は、IDカードを持たない。
入室時刻項目には、人物がエリアに入室した入室時刻が格納される。入室時刻は、エリアの入口に設置されたカードリーダー等に人物がIDカードを読込ませた時刻である。
回答結果項目には、人物がロボット100からの質問に対して回答した回答結果が格納される。例えば、人物の回答結果として、「暑い」、「普通」、「無回答」等が格納される。
質問時刻項目には、ロボット100が人物に質問した質問時刻が格納される。
例えば、人物がエリアへの入室時にIDカード等を使用して入室する場合、入室時刻がユーザー管理テーブル113aに記録される。このため、滞在時間算出部112dは、ユーザー管理テーブル113aを参照して得た入室時刻を現在時刻から減じることで、エリアに滞在する人物の滞在時間を算出できる。
一般に滞在時間の長い人物は、滞在時間の短い人物よりもエリア内の環境に影響を受ける時間が長いと考えられる。そこで、質問部112eは、滞在時間算出部112dが算出した滞在時間に基づいて、ロボット100に質問を行わせる人物として、予め定められた時間以上、エリアに滞在する人物を選択する。そして、ロボット100は、滞在時間の長い人物に対して、滞在時間の短い人物よりも優先して質問を実施する。そして、ロボット100が質問を実施した人物から得た回答結果と、質問時刻が、入出力データ処理部112aによってユーザー管理テーブル113aに格納される。
また、質問部112eは、ユーザー管理テーブル113aに登録されていない人物に対してロボット100に質問を行わせてもよい。このような人物が入室が制限されるエリアに滞在していれば、この人物にロボット100が積極的に質問することで、この人物の移動を制限したり、周囲に注意喚起を促したりすることができる。
また、例えば、不特定多数の人物が滞在する空港等の場所に勤務する従業員等に関する情報がユーザー管理テーブル113aに登録されていてもよい。これによりロボット100は、従業員だけに必要な質問を行うことができる。
図7は、ゲスト管理テーブル113bの構成例を示す説明図である。ユーザー管理テーブル113aに登録されるユーザー以外の人物がエリアに滞在している場合、この人物をゲストと呼ぶ。そして、ゲスト管理テーブル113bには、ゲストに関する情報が記録される。
ゲスト管理テーブル113bは、ゲストID、ゲスト滞在エリア、ゲスト年齢、性別、顔データ、回答結果、質問時刻などのゲストの個人情報を特定するための項目を備える。
ゲストID項目には、ゲスト毎に一意に付されるゲストIDが格納される。
ゲスト滞在エリア項目には、ゲストが滞在するエリアの名称が格納される。
ゲスト年齢項目には、顔データから推測されたゲストの年齢が格納される。
性別項目には、顔データから推測されたゲストの性別が格納される。
顔データ項目には、カメラ103aが撮影したゲストの顔写真のデータが顔データとして格納される。
回答結果項目には、ゲストがロボット100からの質問に対して回答した回答結果が格納される。例えば、ゲストの回答結果として、「暑い」、「普通」、無回答等が格納される。
質問時刻項目には、ロボット100がゲストに質問した質問時刻が格納される。
ロボット100が備える顔認識部102eが画像データから認識した人物の顔データが、ユーザー管理テーブル113a内に保存されている顔データの全てと一致しない場合に、ゲスト管理テーブル113bが使用される。
図4に示した顔解析部112cは、ユーザー管理テーブル113a内の顔データと不一致であった顔データに対して、ゲストIDを割り当てて登録していく。例えば、図7では「b」から始まるIDがゲストに割当てたゲストIDであることを表す。また、顔解析部112cは、顔データに基づいてゲストの年齢と性別を推定し、ゲスト管理テーブル113bのゲスト年齢項目と性別項目にそれぞれ推定したゲストの年齢と性別を記録する。
また、ロボット100がゲストに対して質問を実施した場合、質問時刻が質問時刻に記録され、ゲストからの回答内容が回答結果項目に記録される。
ゲスト管理テーブル113bに記録されるゲストに関する情報は、質問時刻から所定時間以上が経過した後、ゲスト管理テーブル113bから自動的に削除される。例えば、商業施設や空港などにおいては、ユーザー管理テーブル113aに従業員を登録しておくことで、ゲスト管理テーブル113bは来客者用のテーブルとして使用することが可能となる。
図8は、エリア環境管理テーブル113cの構成例を示す説明図である。
エリア環境管理テーブル113cは、エリア、設定温度、測定温度、差などのエリア毎の環境値を管理するための項目を備える。
エリア項目には、エリア名称が格納される。
設定温度項目には、エリアに予め設定される設定温度が格納される。
測定温度項目には、ロボット100の温度センサ103cが測定したエリア内の測定温度が格納される。
差項目には、設定温度と測定温度との差が格納される。
例えば、回答結果処理部112fは、エリア環境管理テーブル113cを参照して算出した設定温度と実測温度の差が、所定の温度差以上である場合、設定温度を変更可能と判定する。なお、所定の温度差は予め主記憶装置113に登録されているものとする。
図9は、サイト情報テーブル113dの構成例を示す説明図である。
サイト情報テーブル113dは、フロア、地図データなどのフロア200毎の地図を管理するための項目を備える。
フロア項目には、フロア200を特定するフロア名称が格納される。例えば、図2に示すフロア200に付けられたフロア名称として「フロア200」が格納される。
地図データ項目には、フロアの地図を表す地図データが格納される。例えば、図2に示すフロア200のエリア201〜208の場所を示す「フロア200地図データ」が地図データ項目に格納される。
図10は、ブラウザ141に表示されるエリア毎環境設定画面W1の表示例を示す説明図である。エリア毎環境設定画面W1は、エリア201〜208毎に異なる情報が表示される画面である。
ここでは、エリア毎環境設定画面W1にエリア201の情報が表示されているものとする。なお、他のエリア202〜208についても、エリア毎環境設定画面W1によって各エリアの情報が表示される。エリア毎環境設定画面W1は、空調・照明設備131の設定状況一覧142、回答結果一覧143及び回答集計欄144を備える。
設定状況一覧142には、空調・照明設備131の設定状況として、例えば、エリア201内の設定温度、温度センサ103cにより測定されたエリア201内の測定温度、エリア201内の設定温度と測定温度の温度差が表示される。また、設定状況一覧142には、空調・照明設備131の調整可能な温度範囲を表す調整可能範囲と、ロボット制御装置110が設備制御装置130を介して空調・照明設備131の空調を調整した後に温度センサ103cにより測定されたエリア201内の調整後の温度が表示される。
回答結果一覧143には、エリア201に滞在する人物に割り振られたユーザーID又はゲストID、ロボット100がユーザーID又はゲストIDで特定される人物に質問した質問時刻、この人物の回答結果が表示される。例えば、ユーザーIDが「a001」、ゲストIDが「b001」で特定される2人の人物が「暑い」と回答し、ユーザーIDが「a002」で特定される1人の人物が「普通」と回答したことが回答結果一覧143から示される。
回答集計欄144には、エリア201に滞在する人物からの回答結果を集計した値が表示される。例えば、回答集計欄144には、「暑い」、「普通」、「寒い」の3種類の回答結果と、各回答結果の人数とが格納される。回答結果一覧143に示したように、「暑い」と回答した人物は2人であり、「普通」と回答した人物は1人である。このため、回答集計欄144の「暑い」には「2」が表示され、「普通」には「1」が表示される。
設備制御装置130がエリア内の温度を制御可能な設備として空調機及び換気扇がある。このため、ロボット100がエリア内の人物から「暑い」という回答結果を得た場合であっても、設備制御装置130は、単に空調機を動作させてエリア内の温度を下げるだけでなく、換気扇を動作させて温度の低いエリアから、人物が滞在しているエリアに空気の流れを発生させる換気や送風を行うことも可能である。逆に、ロボット100がエリア内の人物から「寒い」という回答結果を得た場合であれば、設備制御装置130は、人物が滞在しているエリアに発生した空気の流れを止めるために、換気扇をオフして換気や送風を停止することも可能である。
このため、空調設備動作状況欄145には、エリア201に設置される空調・照明設備131のうち、空調機及び換気扇の動作状況が表示される。例えば、設備制御装置130により空調機の電源がオンされた場合には、空調機の欄に「ON」と表示され、空調機の電源がオフされた場合には、空調機の欄に「OFF」と表示される。同様に、設備制御装置130により換気扇の電源がオンされた場合には、換気扇の欄に「ON」と表示され、換気扇の電源がオフされた場合には、換気扇の欄に「OFF」と表示される。
情報端末140を使用する保守員は、ブラウザ141に表示されるエリア毎環境設定画面W1を見ることで、エリア毎の空調機器の設定状況と、ロボット100が収集した質問の集計結果と、回答結果者の一覧と、空調・照明設備131の動作状況を確認可能である。そして、エリア201内の温度を「暑い」又は「寒い」のように不快に感じる人物が多ければ、ロボット制御装置110により空調・照明設備131の設定を変更する処理が行われる。ロボット制御装置110は、予め設定された調整可能範囲で示される範囲内で設備制御装置130に設定調整信号を送信する。そして、設備制御装置130は、受信した設定調整信号に従って空調・照明設備131の設定を変更する。これによりエリア201内の空調が、エリア201にいる人物にとって最適な温度に調整される。エリア201内のどの機器がオンされたかは、保守員が空調設備動作状況欄145を見て確認することが可能となる。
次に、ロボット制御装置110及びロボット監視サーバ121がロボット100を制御する処理について説明する。
図11は、環境調整システム1にて行われるロボット制御処理の例を示すフローチャートである。本実施の形態に係るロボット制御処理は、環境調整方法を実現するための処理である。
ロボット100は、シナリオ実施部102dにより実施されるシナリオに従って、駆動制御部102aが制御する駆動機構103fが駆動することにより、図2に示したエリア201〜208を巡回移動する。そして、ロボット100の顔認識部102eは、カメラ103aを用いて撮影したエリア内の画像データを解析して、画像データ内の顔を認識することで、エリア201〜208に人物が滞在しているか否かをエリア毎に判断する(SA100)。顔認識部102eが画像データから顔を認識できなければ、ロボット100がいるエリアには人物がいないので(SA100のNO)、ロボット100は、シナリオに従って次のエリアに移動し、ステップSA100の処理を繰り返す。
顔認識部102eが画像データから顔を認識できれば、エリアに人物が1人以上いる(SA100のYES)。このため、ロボット100のCPU101は、通信インターフェース104を通じた無線通信により、ロボット制御装置110に顔データを送信する(SA101)。
ロボット制御装置110のCPU111は、ロボット100から送信された顔データを受信すると(SB100)、顔解析部112cを起動する。顔解析部112cは、ロボット100の顔認識部102eで画像データから認識された顔データと、ユーザー管理テーブル113aに格納されている顔データとを照合し(SB101)、エリアに滞在する人物を特定する(SB102)。
顔解析部112cが照合しても、ロボット100から送信された顔データから人物を特定できなければ、顔解析部112cは、ロボット100から送信された顔データをゲスト管理テーブル113bに記録する。そして、顔解析部112cは、ゲスト管理テーブル113bに記録した顔データに対して、ゲストIDを自動的に割り振る。その際、顔解析部112cは、顔データを解析して、ゲストとして保存される人物の推定年齢と性別をゲスト管理テーブル113bに記録する。これら一連のユーザー管理テーブル113aを参照した確認処理、及びゲスト管理テーブル113bに対する記録処理は、ロボット制御装置110がロボット100から顔データを取得する度に行われる。
エリアに滞在する全ての人物の顔データに対してユーザー管理テーブル113aの確認処理、及びゲスト管理テーブル113bへの記録処理が行われた後、CPU111は、滞在時間算出部112dを起動する。滞在時間算出部112dは、ユーザー管理テーブル113aに記録される、エリアへの入室時刻と現在時刻との差、又は質問時刻と現在時刻との差に基づいてエリア内の滞在時間を人物毎に算出する(SB103)。
次に、CPU111は、質問部112eを起動する。質問部112eは、ユーザー管理テーブル113a又はゲスト管理テーブル113bから算出された人物毎の滞在時間、及びユーザーID又はゲストIDを、通信インターフェース114を介してロボット監視サーバ121に送信する。また、質問部112eは、ロボット監視サーバ121に対して、ロボット100が各人物に質問するための質問内容の選定を依頼する(SB104)。
質問部112eは、ゲスト管理テーブル113bに記録された滞在時間の長い人物を、質問対象として優先して選定する。同様に、質問部112eは、ゲスト管理テーブル113bに記録され、滞在時間が長い人物を、質問対象として優先して選定する。
ロボット監視サーバ121は、ロボット制御装置110から質問内容の選定依頼を受け取ると(SC100)、CPU122が入出力データ処理部123aを起動する。そして、入出力データ処理部123aは、ロボット制御装置110から、人物毎の推定年齢、性別を含む人物情報を受信する。
次に、CPU122は、質問内容選択部123bを起動する。質問内容選択部123bは、入出力データ処理部123aから受信した人物情報に基づいて、主記憶装置124に予め格納されている質問内容を選択する(SC101)。ここで選択される質問内容は、エリアの空調・照明設備131に設定された温度に対して、ロボット100の温度センサ103cが測定した温度が高い場合に、ロボット100がエリアに滞在する人物に対して「暑くありませんか?」などの、現在の空調設定に対しての快適性を確認するメッセージとする。
次に、入出力データ処理部123aは、質問内容選択部123bにより選択された質問内容を、通信インターフェース125を介してロボット制御装置110に送信する(SC102)。
次に、ロボット制御装置110は、通信インターフェース114を介してロボット監視サーバ121から質問内容を取得すると(SB105)、質問部112eは、通信インターフェース114を介してロボット100に質問内容の音声データを送信する(SB106)。
ロボット100の通信インターフェース104は、ロボット制御装置110から質問内容の音声データを受信する(SA102)。そして、ロボット100のCPU101は、対話制御部102bを起動する。対話制御部102bは、エリアに滞在する人物に対して、質問を実施する(SA103)。このとき、対話制御部102bは、スピーカ103eから音声データに基づく質問の音声を放音させる。そして、対話制御部102bは、質問した人物からの回答結果を待つ。
次に、対話制御部102bは、ロボット100のマイクロフォン103bが集音した人物が回答した質問への回答結果を取得する(SA104)。回答結果は、マイクロフォン103bにより音声データとして対話制御部102bに出力される。対話制御部102bは、通信インターフェース104を介して、ロボット制御装置110に回答結果を送信する(SA105)。
ロボット制御装置110内のCPU111は、回答結果処理部112fを起動する。回答結果処理部112fは、通信インターフェース114を介してロボット100から回答結果を受信する(SB107)。そして、回答結果処理部112fは、回答結果を処理し、回答結果に応じたデータをユーザー管理テーブル113a又はゲスト管理テーブル113bに記録する。例えば、回答結果処理部112fは、人物から「暑い」という音声データを回答結果として取得した場合、ユーザーID又はゲストIDによって特定されるテーブルの回答結果欄に「暑い」と記録する。
次に、回答結果処理部112fは、エリアに質問対象となる他の人物がいるか否かを判断する(SB108)。なお、一つのエリアに多数の人物が滞在することも想定されるため、ロボット100が質問を実施する人数を最大5人とする。ただし、ロボット100が質問を実施する人数の最大値は任意に設定可能とする。
ロボット100が質問しておらず、回答結果を取得していない人物がエリアにいれば(SB108のYES)、回答結果処理部112fは、ステップSB105に戻って、ロボット100に質問を実施させるための処理を繰り返す。例えば、エリアに6人の人物がいた場合、最大値である5人の人物に対してロボット100が質問を実施するために、ステップSB105以降の処理を繰り返す。
一方、ロボット100が、エリアに滞在する全ての人物、又は最大人数の人物に対して質問を実施し、回答結果を取得していれば、回答結果処理部112fは、エリアに質問対象となる他の人物がいないと判断する(SB108のNO)。
次に、回答結果処理部112fは、ユーザー管理テーブル113a及びゲスト管理テーブル113bを参照してエリア毎に回答結果を集計する。そして、回答結果処理部112fは、回答結果に基づいて、エリア内の設定温度を変更する必要があるか否か判断する(SB109)。例えば、回答結果処理部112fは、集計した回答結果に基づいて、過半数となる回答結果を確認する。過半数となる回答結果として「普通」があれば、回答結果処理部112fは、エリア内の設定温度を変更する必要がないと判断する(SB109のNO)。
一方、回答結果処理部112fは、過半数となる回答結果として「暑い」又は「寒い」のいずれかがあれば、エリア内の設定温度を変更する必要があると判断する(SB109のYES)。このため、CPU111は、変更指示部112gを起動する。変更指示部112gは、設備制御装置130に対して、空調・照明設備131の設定温度を変更するための変更指示情報を送信する(SB110)。ロボット制御装置110から変更指示情報を受信した設備制御装置130は、空調・照明設備131に設備制御信号を出力して、空調・照明設備131の設定温度を変更する。
以上説明した一実施の形態に係る環境調整システム1では、ロボット100が質問した、エリアに滞在する人物の意見に基づいて、空調・照明設備131の設定温度を変更するので、そのエリアに滞在する人物にとって快適な環境を提供することが可能となる。
なお、上述した一実施の形態では、空調・照明設備131のうち、空調機の設定温度を変更する処理について説明した。しかし、エリアに滞在している人物にロボット100が「暑いですか?」と質問した場合に、人物から「暑くはないけど、暗いね。」といった回答結果を得る場合もある。ロボット100がこのような回答結果を得た場合には、空調・照明設備131のうち、照明設備について照度を変更してもよい。
従来では、照度センサが設置される位置が日陰であればエリア内が暗過ぎると判断したり、逆に照度センサが設置される位置が日なたであればエリア内が明るすぎると判断したりすることで過剰に照明設備の設定が変更されることがあった。しかし、環境調整システム1では、ロボット100がエリア内を移動可能である。このため、ロボット100が人物に対して質問し、回答結果を得ることにより、ロボット制御装置110は、エリアに滞在する人物の回答結果、及び人物がいるエリア内の場所に応じて適切な照度であるかを判断することができる。エリア毎の照度を管理するためには、ユーザー管理テーブル113a、ゲスト管理テーブル113b、エリア環境管理テーブル113c、エリア毎環境設定画面W1にそれぞれ照度に関する項目を追加する。そして、回答結果処理部112fは照度に関する項目に応じて、エリアが明るすぎる、又は暗すぎる等の回答結果を集計し、エリアに合わせて空調・照明設備131の照度の設定を変更する。これにより、エリア内の人物に快適な照度とすることができる。
[変形例]
なお、上述した実施の形態では、ユーザー管理テーブル113aにユーザーID毎の顔データが予め登録されていることを前提とする。しかし、ロボット100の顔認識部102eが認識したエリアに滞在する人物の顔データが、ユーザー管理テーブル113aに保存されているか否かを判断することで、エリアへの入室が許可される社員であるか、入室が許可されない非社員であるかを切り分け、ロボット100に対して社員しか知らない質問をエリア内の人物に実施するよう制御することができる。これにより、環境調整システム1は、入室が許可されない非社員が不正な方法でエリアに入室することで発生する可能性のある犯罪を防ぐことも可能となる。
また、図10のステップSB100、SB101の間に、エリア内の設定温度と測定温度の温度差が所定値以内であるか否かを判断する処理を加えてもよい。この処理では、ロボット制御装置110内のCPU111は、ロボット100から受信したエリア内の測定温度を示す情報を受信し、エリア環境管理テーブル113cにエリア内の測定温度を保存する。また、CPU111は、エリア環境管理テーブル113cを参照して、エリア内の設定温度と測定温度の温度差を算出し、エリア環境管理テーブル113cに温度差も保存する。そして、回答結果処理部112fは、エリア環境管理テーブル113cに保存された温度差の値が、予め定められた所定値(ここでは2℃とする)以内であるか否かを判断してもよい。
この場合、回答結果処理部112fは、ロボット100が有する温度センサ103c又は照度センサ103dによって測定されたエリアの環境値が、エリアに設定された基準値と所定値以上異なる場合に、エリアの環境値を変更する。例えば、エリア環境管理テーブルのエリア201の設定温度が25.0℃であるのに対して、測定温度が27.5℃であれば、温度差が2.5℃であるため、2℃以上の差がある。エリア環境管理テーブル113cに保存された温度差の値が2℃以上であれば、エリアに滞在する人物が不快さを感じていることが多いため、設定温度の変更が必要と考えられる。しかし、エリアに滞在する人物が全て不快さを感じるかは不明であるため、ロボット100が人物に対してエリア内の環境が不快であるか否かを質問する処理を行う。これにより、エリアに滞在する人物に合わせて、エリア内の空調・照明設備131の設定変更を行うことができる。
また、図10のエリア毎環境設定画面W1に示したように、エリアに滞在する人物の回答結果の集計値が多い方に合わせてエリアの環境値が変更された。しかし、集計値が多い方に合わせるだけでなく、エリアに滞在する人物の性別、年齢等に応じて、エリアの環境値が変更されてもよい。
また、ロボット100は、エリアに滞在する人物に対して質問を放音し、回答結果を集音していた。ただし、静かな環境では、質問されていない他の人物にとって音声による対話を騒がしく感じやすい。このため、ロボット100に、対話用のタッチパネルディスプレイ等を設けて、このディスプレイに質問を表示し、ディスプレイに表示された選択肢から人物が選択した内容を回答結果として得てもよい。このように選択肢から選択された内容を回答結果とすることで、回答結果の管理、及び集計をしやすくなる。
また、上述した実施の形態では、エリアの環境として温度及び照度を考慮したが、湿度を考慮してもよい。例えば、エリアに滞在する人物が乾燥していると回答した場合、ロボット制御装置110が加湿器を動作させてもよい。逆に、エリアに滞在する人物が湿度が高いと回答した場合、ロボット制御装置110が除湿器を動作させてもよい。
また、ロボット100が、ロボット制御装置110が有する制御装置112内の各部の機能、及び主記憶装置113内の各テーブルを有してもよい。これにより、ロボット100は、エリアに滞在する人物への質問及び回答結果の取得をロボット制御装置110の処理を経ずに行うことができる。
また、ロボット制御装置110が、ロボット監視サーバ123が有する質問内容選択部123bの機能を有してもよい。これによりロボット監視サーバ123から送信される質問内容を待たずに、ロボット制御装置110がロボット100に質問内容を送信できる。
本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…環境調整システム、100…ロボット、102a…駆動制御部、102b…対話制御部、102d…シナリオ実施部、102e…顔認識部、103…入出力装置、110…ロボット制御装置、112b…シナリオ司令部、112c…顔解析部、112d…滞在時間算出部、112e…質問部、112f…回答結果処理部、112g…変更指示部、120…ロボット監視センター、121…ロボット監視サーバ、130…設備制御装置、131…空調・照明設備、140…情報端末

Claims (8)

  1. 所定のエリアを移動可能なロボットと、
    前記エリアに滞在する人物に対して、前記エリアの環境に対する質問を前記ロボットに行わせる質問部と、
    前記ロボットが前記質問を行った前記人物から取得した回答結果を処理する回答結果処理部と、
    処理された前記回答結果に基づいて、前記エリアの環境を調整する環境調整機器の動作を制御する環境制御機器に対して、前記エリアの環境値の変更を指示する変更指示部と、を備える
    環境調整システム。
  2. 前記質問部は、前記ロボットが移動した前記エリアにて、前記ロボットが有する撮影部によって撮影された画像データから認識される前記人物の特定部位の情報に基づいて、前記ロボットに前記質問を行わせる前記人物を選択する
    請求項1に記載の環境調整システム。
  3. 前記質問部は、前記ロボットが前記質問を行う前記人物として、予め定められた時間以上、前記エリアに滞在する前記人物を選択する
    請求項2に記載の環境調整システム。
  4. 特定の組織に所属する前記人物に関する情報が登録される所属情報テーブルを備え、
    前記質問部は、前記所属情報テーブルに登録されていない前記人物に対して前記ロボットに質問を行わせる
    請求項3に記載の環境調整システム。
  5. 前記回答結果処理部は、前記ロボットが有する環境測定部によって測定された前記エリアの環境値が、前記エリアに設定された基準値と所定値以上異なる場合に、前記エリアの環境値を変更する
    請求項2に記載の環境調整システム。
  6. 前記ロボットは、前記ロボットの動作を制御するロボット制御装置と共に建物内に配置され、
    前記質問部、前記回答結果処理部及び前記変更指示部は、前記ロボット制御装置に設けられる
    請求項4又は5に記載の環境調整システム。
  7. さらに、前記ロボット制御装置を通じて前記ロボットを監視するロボット監視サーバを備え、
    前記ロボット監視サーバは、前記ロボット制御装置から依頼される、前記質問部により選択された前記人物が滞在する前記エリアの環境に合わせた前記質問の質問内容を選択し、前記質問を前記ロボットに行わせる質問内容選択部を備える
    請求項6に記載の環境調整システム。
  8. 所定のエリアに滞在する人物に対して、前記エリアの環境に対する質問を、前記エリアを移動可能なロボットに行わせるステップと、
    前記ロボットが前記質問を行った前記人物から取得した回答結果を処理するステップと、
    処理された前記回答結果に基づいて、前記エリアの環境を調整する環境調整機器の動作を制御する環境制御機器に対して、前記エリアの環境値の変更を指示するステップと、を含む
    環境調整方法。
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