JP7448787B2 - バーリング加工材の製造方法、バーリング加工用中子及びバーリング加工装置 - Google Patents

バーリング加工材の製造方法、バーリング加工用中子及びバーリング加工装置 Download PDF

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本願はバーリング加工材の製造方法、バーリング加工用中子及びバーリング加工装置を開示する。
特許文献1~4に開示されているように、部材の内部に金型としての保持材を挿入したうえでバーリング加工を行う技術が知られている。図1に示されるように、従来技術においては、バーリング加工を行う前に部材の内部に保持材を配置しておき、当該保持材に対して先細り型(楔型)の駆動材を挿入して保持材に押し付け、部材の内壁に向かって保持材を移動させて、部材の内壁に保持材を当接させる。
特開2015-039716号公報 国際公開第2015/115514号 特開2016-022517号公報 特開2012-024768号公報
従来技術のように、部材の内部に予め配置された保持材に対して先細り型の駆動材を挿入して、駆動材を保持材に押し付ける場合、駆動材の先細り部の折れが懸念される。また、バーリング加工を施すべき部材の形状によっては、先細り型の駆動材に十分な傾斜角を確保できない場合がある。この場合、保持材に駆動材を挿入して押し付けたとしても、部材の内壁に向かって保持材を適切に移動させることができず、部材の内壁に保持材を適切に当接させることができない虞がある。
本願は上記課題を解決するための手段の一つとして、
部材の内部に第1中子と第2中子とを挿入し、前記部材の内部で前記第1中子の先端部と前記第2中子の先端部とを突き合せる第1工程と、前記部材の内部において前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた状態で前記部材に対してバーリング加工を施してバーリング加工材を得る第2工程と、前記バーリング加工材から前記第1中子及び前記第2中子を抜き出す第3工程と、を備える、バーリング加工材の製造方法であって、
前記部材が、断面形状において、互いに平行な第1壁部及び第2壁部を有し、前記第1壁部及び前記第2壁部の一端側に第1開口部を有するとともに、他端側に第2開口部を有し、
前記第1中子が、前記第1壁部と接触する第1接触面と、第2壁部と接触する第2接触面と、前記第1中子の前記先端部に設けられた第1凹部とを有し、前記第1接触面と前記第2接触面とが互いに平行であり、
前記第2中子が、前記第1壁部と接触する第3接触面と、第2壁部と接触する第4接触面と、前記第2中子の前記先端部に設けられた第2凹部とを有し、前記第3接触面と前記第4接触面とが互いに平行であり、
前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた場合に前記第1凹部と前記第2凹部とによって孔が形成され、前記孔の中心軸が前記第1接触面、前記第2接触面、前記第3接触面及び前記第4接触面に対して垂直であり、
前記第1工程において、前記第1中子の前記第1接触面を前記第1壁部に接触させ、且つ、前記第1中子の前記第2接触面を前記第2壁部に接触させながら、前記部材の一端側の前記第1開口部を介して、前記第1中子の前記先端部を前記第1壁部と前記第2壁部との間に押し込み、
前記第1工程において、前記第2中子の前記第3接触面を前記第1壁部に接触させ、且つ、前記第2中子の前記第4接触面を前記第2壁部に接触させながら、前記部材の他端側の前記第2開口部を介して、前記第2中子の前記先端部を前記第1壁部と前記第2壁部との間に押し込み、
前記第2工程において、前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せて構成された前記孔を利用して、前記第1壁部に第1バーリング加工孔を設け、前記第2壁部に第2バーリング加工孔を設け、ここで、前記第1バーリング加工孔は前記第2壁部に向かって伸びる立ち上がり部を有し、前記第2バーリング加工孔は前記第1壁部に向かって伸びる立ち上がり部を有し、
前記第3工程において、前記第1開口部を介して前記第1中子を前記バーリング加工材の内部から外部へと引き抜き、前記第2開口部を介して前記第2中子を前記バーリング加工材の内部から外部へと引き抜く、
バーリング加工材の製造方法
を開示する。
本開示の製造方法において、前記部材の内部に前記第1中子及び前記第2中子を挿入する前において、前記第1接触面と前記第2接触面との距離X1が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長くてもよく、前記第3接触面と前記第4接触面との距離X2が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長くてもよく、前記第1工程において、前記第1壁部及び前記第2壁部の間へと前記第1中子及び前記第2中子を押し込むことで、前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yを拡大させてもよい。
本願は上記課題を解決するための手段の一つとして、
断面形状において、互いに平行な第1壁部及び第2壁部を有し、前記第1壁部及び前記第2壁部の一端側に第1開口部を有するとともに、他端側に第2開口部を有する部材に対して、バーリング加工を施す際に、前記第1壁部及び前記第2壁部の間に挿入されるバーリング加工用中子であって、
前記第1開口部から挿入される第1中子と、前記第2開口部から挿入される第2中子とを備え、
前記第1中子が、前記第1壁部と接触する第1接触面と、第2壁部と接触する第2接触面と、前記第1中子の先端部に設けられた第1凹部とを有し、前記第1接触面と前記第2接触面とが互いに平行であり、
前記第2中子が、前記第1壁部と接触する第3接触面と、第2壁部と接触する第4接触面と、前記第2中子の先端部に設けられた第2凹部とを有し、前記第3接触面と前記第4接触面とが互いに平行であり、
前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた場合に前記第1凹部と前記第2凹部とによって孔が形成され、前記孔の中心軸が前記第1接触面、前記第2接触面、前記第3接触面及び前記第4接触面に対して垂直である、
バーリング加工用中子
を開示する。
本開示の中子において、前記部材の内部に前記第1中子及び前記第2中子を挿入する前において、前記第1接触面と前記第2接触面との距離X1が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長くてもよく、前記第3接触面と前記第4接触面との距離X2が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長くてもよい。
本願は上記課題を解決するための手段の一つとして、上記本開示の中子を備えるバーリング加工装置を開示する。
本開示の装置は、前記第1中子に接続された第1シリンダーと、前記第2中子に接続された第2シリンダーと、を備えていてもよく、前記第1シリンダーによって前記第1中子が前記第1接触面及び前記第2接触面と平行な方向に移動できるように構成されていてもよく、前記第2シリンダーによって前記第2中子が前記第3接触面及び前記第4接触面と平行な方向に移動できるように構成されていてもよい。
本開示の技術によれば、部材にバーリング加工を施すにあたって部材の内部に中子を挿入する際、中子が折れ難い。また、中子と部材の内壁との間に隙間が生じ難く、部材の内壁に中子を適切に当接させることができる。
従来技術を説明するための図である。 バーリング加工材の製造方法の第1工程を説明するための図である。部材10、第1中子21及び第2中子22の断面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。 バーリング加工材の製造方法の第1工程を説明するための図である。部材10、第1中子21及び第2中子22の平面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。 バーリング加工材の製造方法の第2工程を説明するための図である。部材10、第1中子21、第2中子22及びバーリング加工材30の断面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。 バーリング加工材の製造方法の第2工程を説明するための図である。部材10、第1中子21、第2中子22及びバーリング加工材30の平面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。 バーリング加工材の製造方法の第3工程を説明するための図である。第1中子21、第2中子22及びバーリング加工材30の断面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。 バーリング加工材の製造方法の第3工程を説明するための図である。第1中子21、第2中子22及びバーリング加工材30の平面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。 部材の形状の一例について説明するための図である。部材の外観構成を概略的に示している。 部材の形状の一例について説明するための図である。部材の平面構成を概略的に示している。 部材の形状の一例について説明するための図である。部材の外観構成を概略的に示している。 部材の形状の一例について説明するための図である。部材の外観構成を概略的に示している。 部材の形状の一例について説明するための図である。部材の断面構成を概略的に示している。 部材の形状の一例について説明するための図である。部材の断面構成を概略的に示している。 第1中子及び第2中子の形状の一例について説明するための図である。第1中子21及び第2中子を突き合わせた状態の断面構成を概略的に示している。 第1中子及び第2中子の形状の一例について説明するための図である。第1中子21及び第2中子を突き合わせた状態の平面構成を概略的に示している。 第1中子及び第2中子の形状の一例について説明するための図である。第1中子21及び第2中子を突き合わせた状態の断面構成を概略的に示している。 第1中子及び第2中子の形状の一例について説明するための図である。第1中子21及び第2中子を突き合わせた状態の平面構成を概略的に示している。 第1工程の一例について説明するための図である。部材10及び第1中子21の断面構成を概略的に示している。 バーリング加工装置の一例について説明するための図である。装置の断面構成を概略的に示している。説明の便宜上、外金型の存在を省略して示している。
1.バーリング加工材の製造方法
図2~4に示されるバーリング加工材の製造方法は、部材10の内部に第1中子21と第2中子22とを挿入し、部材10の内部で第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとを突き合せる第1工程と、部材10の内部において第1中子21の先端部21c及び第2中子22の先端部22cとを突き合せた状態で部材10に対してバーリング加工を施してバーリング加工材30を得る第2工程と、バーリング加工材30から第1中子21及び第2中子22を抜き出す第3工程とを備える。
図2~4に示されるように、部材10は、断面形状において、互いに平行な第1壁部1及び第2壁部2を有し、第1壁部1及び第2壁部2の一端側に第1開口部3aを有するとともに、他端側に第2開口部3bを有する。
図2~4に示されるように、第1中子21は、第1壁部1と接触する第1接触面21aと、第2壁部2と接触する第2接触面21bと、第1中子21の先端部21cに設けられた第1凹部21dとを有する。第1接触面21aと第2接触面21bとは互いに平行である。
図2~4に示されるように、第2中子22は、第1壁部1と接触する第3接触面22aと、第2壁部2と接触する第4接触面22bと、第2中子22の先端部22cに設けられた第2凹部22dとを有する。第3接触面22aと第4接触面22bとは互いに平行である。
図2~4に示されるように、第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとを突き合せた場合、第1凹部21dと第2凹部22dとによって孔23が形成される。孔23の中心軸は、第1接触面21a、第2接触面21b、第3接触面22a及び第4接触面22bに対して垂直である。
図2A及びBに示されるように、第1工程においては、第1中子21の第1接触面21aを第1壁部1に接触させ、且つ、第1中子21の第2接触面21bを第2壁部2に接触させながら、部材10の一端側の第1開口部3aを介して、第1中子21の先端部21cを第1壁部1と第2壁部2との間に押し込む。
図2A及びBに示されるように、第1工程においては、第2中子22の第3接触面22aを第1壁部1に接触させ、且つ、第2中子22の第4接触面22bを第2壁部2に接触させながら、部材10の他端側の第2開口部3bを介して、第2中子22の先端部22cを第1壁部1と第2壁部2との間に押し込む。
図3A及びBに示されるように、第2工程においては、第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとを突き合せて構成された孔23を利用して、第1壁部1に第1バーリング加工孔11aを設け、第2壁部2に第2バーリング加工孔12aを設ける。ここで、第1バーリング加工孔11aは第2壁部2に向かって伸びる立ち上がり部11bを有し、第2バーリング加工孔12aは第1壁部1に向かって伸びる立ち上がり部12bを有する。
図4A及びBに示されるように、第3工程においては、第1開口部3aを介して第1中子21をバーリング加工材30の内部から外部へと引き抜き、第2開口部3bを介して第2中子22をバーリング加工材30の内部から外部へと引き抜く。
1.1 部材
部材10は、断面形状において、互いに平行な第1壁部1及び第2壁部2を有し、第1壁部1及び第2壁部2の一端側に第1開口部3aを有するとともに、他端側に第2開口部3bを有する。本願において「平行」とは、完全な平行に限定されるものではなく、実質的に平行であればよい。すなわち、第1壁部1と第2壁部2とが完全な平行ではない場合においても、工業生産上許容される誤差の範囲内であれば平行とみなす。具体的には、第1壁部1と第2壁部2とのなす角が0°±1°の場合、当該第1壁部1と第2壁部2とは平行であるものとみなす。後述の第1中子21及び第2中子22における「平行」についても同様である。尚、部材10は、中子20を挿入する際、或いは、挿入後、撓み等が生じてもよい。
部材10において、第1壁部1及び第2壁部2は、各々の壁面全体があらゆる方向において互いに平行である必要はなく、断面形状において互いに平行であればよい。断面形状において互いに平行であれば、平行な壁部1、2に沿って第1中子21及び第2中子22を挿入することができる。例えば、部材10が円筒状等の開口形状が曲面形状である場合においても、断面形状において第1壁部1及び第2壁部2を認定でき、且つ、断面形状において当該第1壁部1及び第2壁部2が互いに平行となり得る。
図2A及びBに示されるように、部材10は、第1壁部1及び第2壁部2の一端側に第1開口部3aを有し、他端側に第2開口部3bを有する。これら開口部3a、3bを介して、第1中子21及び第2中子22を第1壁部1及び第2壁部2の間へと挿入することができる。図2Aに示されるように、断面形状において、第1開口部3aの開口高さは、第1壁部1と第2壁部2との距離Yと同じであってよい。同様に、断面形状において、第2開口部3bの開口高さは、第1壁部1と第2壁部2との距離Yと同じであってよい。
図5に部材10の形状の一例を示す。図5に示されるように、部材10は、互いに対向する第1壁部1及び第2壁部2と、第1壁部1及び第2壁部2を連結する側壁部4、5とを備えていてもよい。また、部材10は、第1壁部1、第2壁部2及び側壁部4、5の一端側に第1開口部3aを備え、他端側に第2開口部3bを備えてもよい。すなわち、部材10は管状(中空状)部材であってもよい。開口部3の開口形状は特に限定されず、図5に示されるような四角形状であってもよいし、或いは、四角形以外の多角形状であってもよいし、円形状であってもよいし、これら以外の形状であってもよい。図5に示されるように、第1壁部1及び第2壁部2は互いに平行である。一方、側壁部4と側壁部5とは、図5Aに示されるように互いに平行であってもよいし、図5B及び図5Cに示されるように平行でなくてもよい。すなわち、図5Bに示されるように、平面形状において、側壁部4、5が平行でなくてもよいし、或いは、図5Cに示されるように、開口形状において側壁部4、5が平行でなくてもよい。
図5に示される部材10において、第1開口部3a及び第2開口部3bに加えて、側壁部4、5にさらに開口部(不図示)が設けられていてもよい。
図6に部材10の形状のその他の例を示す。図6に示されるように、部材10は、互いに対向する第1壁部1及び第2壁部2と、第1壁部1及び第2壁部2を連結する側壁部4とを備えていてもよい。この場合、第1壁部1及び第2壁部2は側壁部4のみによって所定の間隔にて保持される。図6に示される部材10においても、第1壁部1及び第2壁部2は互いに平行であり、第1壁部1及び第2壁部2の一端側に第1開口部3a、他端側に第2開口部3bが設けられる。このように、本願において部材10に設けられた「開口部」は、一つの閉じられた領域によって開口形状が画定されるものである必要はなく、図6に示されるような開口形状の一部が途切れているものであってもよい。
図7に部材10の形状のその他の例を示す。図7A及びBに示されるように、部材10は、断面形状において、互いに対向する壁部間の距離が拡大した拡大部8を有していてもよい。或いは、部材10は、断面形状において、第1壁部1及び第2壁部2以外の部分が曲面により構成されていてもよい。このような場合においても、部材10は、少なくともバーリング加工を施す部分において互いに平行な第1壁部1及び第2壁部2を備えるとともに、第1壁部1及び第2壁部2の一端側に第1開口部3a、他端側に第2開口部3bを備えることで、第1中子21及び第2中子22を、第1壁部1及び第2壁部2へと接触させながら、第1壁部1及び第2壁部2の間に挿入することができる。
図2及び3に示されるように、部材10は、中子20が挿入される前において、第1壁部1に第1下孔1aを有していてもよく、第2壁部2に第2下孔2aを有していてもよく、第1下孔1aと第2下孔2aとが中心軸を共有していてもよく、中心軸は第1壁部1及び第2壁部2に対して垂直であってもよい。或いは、第1中子21及び第2中子22を部材10の内部に挿入した後で、部材10に対して下孔1a、2aを設けてもよい。下孔1a、2aを設ける方法は特に限定されず、例えば、パンチを用いて第1壁部1や第2壁部2を打ち抜く方法が挙げられる。下孔1a、2aの大きさや形状については特に限定されるものではなく、バーリング加工孔11a、12aの形状や立ち上がり部11b、12bの高さ等を考慮して適宜決定されればよい。
図2に示されるように、部材10においては第1壁部1と第2壁部2との間に所定の間隔が設けられる。部材10において、第1壁部1と第2壁部2との距離Yの具体的な値は特に限定されるものではない。本開示の技術は、距離Yが小さい場合でも大きい場合でも効果を発揮するが、特に距離Yが小さい場合により顕著な効果を発揮するものと考えられる。すなわち、従来の先細り型の駆動材を用いる場合、距離Yが小さいと、当該駆動材に十分な傾斜角を確保できない。そのため、保持材に駆動材を挿入して押し付けたとしても、部材の内壁に向かって保持材を適切に移動させることができず、部材の内壁に対して保持材を適切に当接できない虞がある。これに対し、本開示の技術においては、部材10の外部から内部へと第1中子21及び第2中子22を挿入する際、当該第1中子21及び第2中子22を部材10の内壁に接触させつつ摺動させることから、第1中子21及び第2中子22を部材10の内壁に適切に当接させることができる。
部材10はバーリング加工可能な材質からなる。例えば、部材10は金属材であってもよいし、鋼材であってもよい。第1壁部1及び第2壁部2の厚み(厚みT1及びT2、図10参照)は特に限定されるものではない。
1.2 第1中子
図2~4に示されるように、第1中子21は、第1壁部1と接触する第1接触面21aと、第2壁部2と接触する第2接触面21bとを有する。第1接触面21aと第2接触面21bとは互いに平行である。よって、部材10の内部に第1中子21を挿入した状態において、部材10の第1壁部1及び第2壁部2と、第1中子21の第1接触面21a及び第2接触面21bとが互いに平行となる。従来においては傾斜部を有する先細り型(楔型)の駆動体が用いられていたのに対し、本開示の第1中子21は第1接触面21aと第2接触面21bとが平行である。よって、従来の駆動体と比較して、第1中子21は、一端から他端の全体に亘って剛性を確保し易い。そのため、第1中子21を部材10の内部に挿入する際、第1中子21が折れ難い。
図2~4に示されるように、第1中子21は、その先端部21cに第1凹部21dを有する。第1凹部21dは、後述の第2凹部22dと組み合わされて孔23を構成することが可能なもので、且つ、バーリング加工後においてバーリング加工孔11a、12aの立ち上がり部11b、12bから第1中子21を外すことが可能なものであれば、その形状は特に限定されるものではない。例えば、図2~4に示されるように、第1凹部21dは、平面形状において、一端(第1中子21の先端)から他端(第1中子21の先端とは反対側の端)に向かって凹む半円状の凹部であってもよい。
第1中子21の全体としての形状は部材10の内部の形状に応じて適宜決定することができる。例えば、部材10が互いに対向する第1壁部1及び第2壁部2と、第1壁部1及び第2壁部2を連結する側壁部4、5とを備える場合(図5参照)、第1中子21は、部材10の内部に挿入される際、第1接触面21aが第1壁部1と接触し、且つ、第2接触面21bが第2壁部2と接触するとともに、第1中子21の側面が側壁部4、5と接触するようにしてもよい。すなわち、部材10の内部に第1中子21を挿入した状態において、第1中子21は、部材10の部分のうち第1壁部1及び第2壁部2以外の部分と当接していてもよい。
第1中子21は必要な剛性等を有する材質からなる。例えば、第1中子21は金属からなるものであってもよいし、セラミックからなるものであってもよいし、樹脂からなるものであってもよい。また、第1中子21が部材10より硬質である場合、第1中子21に疵が付くことを抑制することができる。
1.3 第2中子
図2~4に示されるように、第2中子22は、第1壁部1と接触する第3接触面22aと、第2壁部2と接触する第4接触面22bとを有する。第3接触面22aと第4接触面22bとは互いに平行である。よって、部材10の内部に第2中子22を挿入した状態において、部材10の第1壁部1及び第2壁部2と、第2中子22の第3接触面22a及び第4接触面22bとが互いに平行となる。従来においては傾斜部を有する先細り型(楔型)の駆動体が用いられていたのに対し、本開示の第2中子22は第3接触面22aと第4接触面22bとが平行である。よって、従来の駆動体と比較して、第2中子22は、一端から他端の全体に亘って剛性を確保し易い。そのため、第2中子22を部材10の内部に挿入する際、第2中子22が折れ難い。
図2~4に示されるように、第2中子22は、その先端部22cに第2凹部22dを有する。第2凹部22dは、上述の第1凹部21dと組み合わされて孔23を構成することが可能なもので、且つ、バーリング加工後においてバーリング加工孔11a、12aの立ち上がり部11b、12bから第2中子22を外すことが可能なものであれば、その形状は特に限定されるものではない。例えば、図2~4に示されるように、第2凹部22dは、平面形状において、一端(第2中子22の先端)から他端(第2中子22の先端とは反対側の端)に向かって凹む半円状の凹部であってもよい。
第2中子22の全体としての形状は部材10の内部の形状に応じて適宜決定することができる。例えば、部材10が互いに対向する第1壁部1及び第2壁部2と、第1壁部1及び第2壁部2を連結する側壁部4、5とを備える場合(図5参照)、第2中子22は、部材10の内部に挿入される際、第3接触面22aが第1壁部1と接触し、且つ、第4接触面22bが第2壁部2と接触するとともに、第2中子22の側面が側壁部4、5と接触するようにしてもよい。すなわち、部材10の内部に第2中子22を挿入した状態において、第2中子22は、部材10の部分のうち第1壁部1及び第2壁部2以外の部分と当接していてもよい。
第2中子22は必要な剛性等を有する材質からなる。例えば、第2中子22は金属からなるものであってもよいし、セラミックからなるものであってもよいし、樹脂からなるものであってもよい。また、第2中子22が部材10より硬質である場合、第2中子22に疵が付くことを抑制することができる。第1中子21と第2中子22とは、互いに同じ材質からなるものであってもよく、互いに異なる材質からなるものであってもよい。
1.4 第1中子の先端部と第2中子の先端部とが突き合わされた場合
第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとが突き合わされた場合、第1凹部21d及び第2凹部22dによって孔23が形成される。孔23の中心軸は第1接触面21a、第2接触面21b、第3接触面22a及び第4接触面22bに対して垂直である。孔23の形態(開口形状)はバーリング加工孔11a、12aの形状に応じて適宜決定されればよい。例えば、図2及び3に示されるように、孔23の開口形状を円形状とすることができる。孔23の深さも特に限定されるものではなく、バーリング加工孔の立ち上がり部11b、12bの高さ等に応じて適宜決定されればよい。
図8A及びBに示されるように、孔23は、第1接触面21aと第2接触面21bとの間(及び、第3接触面22aと第4接触面22bとの間)を連通していてもよい。すなわち、第1凹部21dと第2凹部22dとによって一つの貫通孔が形成されてもよい。
或いは、孔23は、中子の表裏に設けられた凹部であってもよい。すなわち、図9A及びBに示されるように、第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとを突き合わせた場合、第1接触面21a及び第3接触面22a側に孔23として凹部23aが設けられ、第2接触面21b及び第4接触面22b側に孔23として凹部23bが設けられてもよい。この場合も、凹部23aと凹部23bとは中心軸を共有する。
1.5 第1工程
図2A及びBに示されるように、第1工程においては、第1中子21の第1接触面21aを第1壁部1に接触させ、且つ、第1中子21の第2接触面21bを第2壁部2に接触させながら、部材10の一端側の第1開口部3aを介して、第1中子21の先端部21cを第1壁部1と第2壁部2との間に押し込む。また、第2中子22の第3接触面22aを第1壁部1に接触させ、且つ、第2中子22の第4接触面22bを第2壁部2に接触させながら、部材10の他端側の第2開口部3bを介して、第2中子22の先端部22cを第1壁部1と第2壁部2との間に押し込む。すなわち、第1工程において、第1中子21及び第2中子22の双方とも、第1壁部1及び第2壁部2に同時に接触する。これにより、部材10の内壁に第1中子21及び第2中子22を適切に当接させることができる。尚、図示していないが、第1工程において、部材10を外金型によって外側から拘束してもよい。
第1工程においては、第1中子21及び第2中子22を部材10に挿入する際、第1中子21及び第2中子22によって部材10の第1壁部1及び第2壁部2を押し広げるようにしてもよい。例えば、図2A及び10に示されるように、部材10の内部に第1中子21及び第2中子22を挿入する前において、第1接触面21aと第2接触面21bとの距離X1が第1壁部1と第2壁部2との距離Yよりも長く、第3接触面22aと第4接触面22bとの距離X2が第1壁部1と第2壁部2との距離Yよりも長く、第1工程において、第1壁部1及び第2壁部2の間へと第1中子21及び第2中子22を押し込むことで、第1壁部1と第2壁部2との距離Yを拡大させるようにしてもよい。この場合、距離Xと距離Yとの比は特に限定されるものではない。部材10の厚みT1及びT2等にもよるが、例えば、距離Xを距離Yの1.01倍以上としてもよいし、1.02倍以上としてもよく、1.25倍以下としてもよいし、1.10倍以下としてもよい。このように、第1中子21及び第2中子22を部材10に挿入する際、中子21、22によって部材10の内部を押し広げることで、バーリング加工後に得られるバーリング加工材30の面性状や外観が一層良好なものとなる。また、バーリング加工時において部材10の不要な変形等を一層抑えることもできる。尚、図10に示されるように、中子21、22によって部材10の内部を押し広げる場合、中子21、22を第1壁部1及び第2壁部2の間にスムーズに挿入できるように、中子21、22の先端部の角にテーパ(又は丸み)が設けられていてもよい。
部材10への第1中子21及び第2中子22の挿入は手作業で行ってもよいし、シリンダー機構やロボット等を用いて機械的に行ってもよい。従来技術においては、上述したように、先細り型の駆動材を保持材に挿入して、当該保持材を駆動材の挿入方向とは垂直な方向に移動させる必要があった。これに対し、本開示の製造方法においては、第1中子21及び第2中子22を第1壁部1及び第2壁部2に摺動させつつ挿入するだけで第1中子21及び第2中子22を部材10の適切な位置に配置することができる。
1.6 第2工程
図3A及びBに示されるように、第2工程においては、第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとを突き合せて構成された孔23を利用して、第1壁部1に第1バーリング加工孔11aを設け、第2壁部2に第2バーリング加工孔12aを設ける。ここで、第1バーリング加工孔11aは第2壁部2に向かって伸びる立ち上がり部11bを有し、第2バーリング加工孔12aは第1壁部1に向かって伸びる立ち上がり部12bを有する。すなわち、バーリング加工孔11a、12aは部材10の内側に向かって立ち上がり部11b、12bを有する内向きのバーリング加工孔である。尚、図示していないが、第2工程において、部材10を外金型によって外側から拘束してもよい。
第2工程において、壁部1、2に対してバーリング加工孔11a、12aを設ける具体的な方法は特に限定されるものではない。従来の方法によってバーリング加工孔11a、12aを設けることができる。例えば、図3Aに示されるように、壁部1、2の下孔1a、2aの部分をバーリングパンチ41、42によって打ち抜くことで、バーリング加工孔11a、12aを設けることができる。バーリングパンチ41、42による打ち抜きの際は、バーリングパンチ41、42の中心軸と部材10に設けられた下孔1a、2aの中心軸と孔23の中心軸とを一致させるとよい。この場合、第2工程により形成される第1バーリング加工孔11aと第2バーリング加工孔12aとが、中心軸を共有することとなる。
1.7 第3工程
図4A及びBに示されるように、第3工程においては、第1開口部3aを介して第1中子21をバーリング加工材30の内部から外部へと引き抜き、第2開口部3bを介して第2中子22をバーリング加工材30の内部から外部へと引き抜く。第1中子21及び第2中子22の引き抜きは、手作業で行ってもよいし、シリンダー機構やロボット等を用いて機械的に行ってもよい。尚、第1中子21及び第2中子22の引き抜きの際、バーリング加工孔11a、12aの立ち上がり部11b、12bに第1中子21の先端部21c及び第2中子22の先端部22cが引っ掛かる場合があるが、第1中子21及び第2中子22に力を加えることで、立ち上がり部11b、12bから第1中子21及び第2中子22を取り外すことができる。尚、図示していないが、第3工程において、部材10を外金型によって外側から拘束してもよい。
従来技術においては、バーリング加工後、保持材から先細り型の駆動材を抜き出し、保持材同士を互いに近づけるように移動させた後で、バーリング加工孔の立ち上がり部の間を通り抜けるようにして保持材を抜き出す必要があり、構造及び工程が煩雑であった。これに対し、本開示の製造方法においては、第1中子21及び第2中子22を第1壁部1及び第2壁部2に摺動させつつ引き抜くだけで、第1中子21及び第2中子22を部材10の内部から外部へと容易に抜き出すことができる。
1.8 バーリング加工材
以上の通り、部材10、第1中子21及び第2中子22を用い、第1工程~第3工程を経て部材10に対してバーリング加工を施すことで、バーリング加工材30を容易に製造することができる。本開示の技術によれば、部材10と第1中子21との間、及び、部材10と第2中子22との間に隙間が生じ難く、部材10の内壁に第1中子21及び第2中子22を適切に当接させながらバーリング加工を行うことができる。結果として、面性状や外観に優れるバーリング加工材30を得ることができる。
2.バーリング加工用中子
本開示の技術はバーリング加工用中子としての側面も有する。図2~4に示されるように、本開示のバーリング加工用中子は、断面形状において、互いに平行な第1壁部1及び第2壁部2を有し、第1壁部1及び第2壁部2の一端側に第1開口部3aを有するとともに、他端側に第2開口部3bを有する部材10に対して、バーリング加工を施す際に、第1壁部1及び第2壁部2の間に挿入されるバーリング加工用中子である。バーリング加工用中子は、第1開口部3aから挿入される第1中子21と、第2開口部3bから挿入される第2中子22とを備える。第1中子21は、第1壁部1と接触する第1接触面21aと、第2壁部2と接触する第2接触面21bと、第1中子21の先端部21cに設けられた第1凹部21dとを有し、第1接触面21aと第2接触面21bとが互いに平行である。第2中子22は、第1壁部1と接触する第3接触面22aと、第2壁部2と接触する第4接触面22bと、第2中子22の先端部22cに設けられた第2凹部22dとを有し、第3接触面22aと第4接触面22bとが互いに平行である。第1中子21の先端部21cと第2中子22の先端部22cとを突き合せた場合、第1凹部21dと第2凹部22dとによって孔23が形成され、孔23の中心軸が第1接触面21a、第2接触面21b、第3接触面22a及び第4接触面22bに対して垂直である。
中子を構成する第1中子21及び第2中子22の構成については上述した通りである。例えば、部材10の内部に第1中子21及び第2中子22を挿入する前において、第1接触面21aと第2接触面21bとの距離X1が第1壁部1と第2壁部2との距離Yよりも長く、第3接触面22aと第4接触面22bとの距離X2が第1壁部1と第2壁部2との距離Yよりも長くてもよい。
3.バーリング加工装置
本開示の技術はバーリング加工装置としての側面も有する。図11にバーリング加工装置の構成の一例を示す。図11に示されるように、バーリング加工装置100は、上記本開示のバーリング加工用中子(第1中子21及び第2中子22)を備える。
図11に示されるように、バーリング加工装置100は、第1中子21に接続された第1シリンダー51と、第2中子22に接続された第2シリンダー52と、を備え、第1シリンダー51によって第1中子21が第1接触面21a及び第2接触面21bと平行な方向に移動できるように構成されており、第2シリンダー52によって第2中子22が第3接触面22a及び第4接触面22bと平行な方向に移動できるように構成されていてもよい。シリンダー51、52の構成は公知のシリンダーと同様の構成とすればよい。
バーリング加工装置100は、本開示の中子(第1中子21及び第2中子22)を備えること以外は、従来と同様の構成を有していてもよい。例えば、バーリング加工装置100は、部材10に対して下孔1a、2aを設けるためのパンチ(不図示)や、部材10に対してバーリング加工孔11a、12aを設けるためのバーリングパンチ41、42(図3A参照)や、部材10を外側から拘束する外金型(不図示)等を備えていてもよい。
4.補足
以下に示す方法であっても、ある程度の効果を奏するものと考えられる。すなわち、本開示の方法は、
部材の内部に第1中子と第2中子とを挿入し、前記部材の内部で前記第1中子の先端部と前記第2中子の先端部とを突き合せる第1工程と、
前記部材の内部において前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた状態で前記部材に対してバーリング加工を施してバーリング加工材を得る第2工程と、
前記バーリング加工材から前記第1中子及び前記第2中子を抜き出す第3工程と、
を備え、
前記部材が、断面形状において、対向する第1壁部及び第2壁部を有し、前記第1壁部及び前記第2壁部の一端側に第1開口部を有するとともに、他端側に第2開口部を有し、
前記第1中子が、前記第1壁部と接触する第1接触面と、第2壁部と接触する第2接触面と、前記第1中子の前記先端部に設けられた第1凹部とを有し、
前記第2中子が、前記第1壁部と接触する第3接触面と、第2壁部と接触する第4接触面と、前記第2中子の前記先端部に設けられた第2凹部とを有し、
前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた場合に前記第1凹部と前記第2凹部とによって孔が形成され、
前記第1工程において、前記第1中子の前記第1接触面を前記第1壁部に接触させ、且つ、前記第1中子の前記第2接触面を前記第2壁部に接触させながら、前記部材の一端側の前記第1開口部を介して、前記第1中子の前記先端部を前記第1壁部と前記第2壁部との間に押し込み、
前記第1工程において、前記第2中子の前記第3接触面を前記第1壁部に接触させ、且つ、前記第2中子の前記第4接触面を前記第2壁部に接触させながら、前記部材の他端側の前記第2開口部を介して、前記第2中子の前記先端部を前記第1壁部と前記第2壁部との間に押し込み、
前記第2工程において、前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せて構成された前記孔を利用して、前記第1壁部に第1バーリング加工孔を設け、前記第2壁部に第2バーリング加工孔を設け、ここで、前記第1バーリング加工孔は前記第2壁部に向かって伸びる立ち上がり部を有し、前記第2バーリング加工孔は前記第1壁部に向かって伸びる立ち上がり部を有し、
前記第3工程において、前記第1開口部を介して前記第1中子を前記バーリング加工材の内部から外部へと引き抜き、前記第2開口部を介して前記第2中子を前記バーリング加工材の内部から外部へと引き抜く、
バーリング加工材の製造方法である。
1 第1壁部
2 第2壁部
3a 第1開口部
3b 第2開口部
4 側壁部
5 側壁部
10 部材
11a 第1バーリング加工孔
11b 立ち上がり部
12a 第2バーリング加工孔
12b 立ち上がり部
21 第1中子
21a 第1接触面
21b 第2接触面
21c 先端部
21d 第1凹部
22 第2中子
22a 第3接触面
22b 第4接触面
22c 先端部
22d 第2凹部
30 バーリング加工材
41、42 バーリングパンチ
51 第1シリンダー
52 第2シリンダー
100 バーリング加工装置

Claims (6)

  1. 部材の内部に第1中子と第2中子とを挿入し、前記部材の内部で前記第1中子の先端部と前記第2中子の先端部とを突き合せる第1工程と、
    前記部材の内部において前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた状態で前記部材に対してバーリング加工を施してバーリング加工材を得る第2工程と、
    前記バーリング加工材から前記第1中子及び前記第2中子を抜き出す第3工程と、
    を備え、
    前記部材が、断面形状において、互いに平行な第1壁部及び第2壁部を有し、前記第1壁部及び前記第2壁部の一端側に第1開口部を有するとともに、他端側に第2開口部を有し、
    前記第1中子が、前記第1壁部と接触する第1接触面と、前記第2壁部と接触する第2接触面と、前記第1中子の前記先端部に設けられた第1凹部とを有し、前記第1接触面と前記第2接触面とが互いに平行であり、
    前記第2中子が、前記第1壁部と接触する第3接触面と、前記第2壁部と接触する第4接触面と、前記第2中子の前記先端部に設けられた第2凹部とを有し、前記第3接触面と前記第4接触面とが互いに平行であり、
    前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた場合に前記第1凹部と前記第2凹部とによって孔が形成され、前記孔の中心軸が前記第1接触面、前記第2接触面、前記第3接触面及び前記第4接触面に対して垂直であり、
    前記第1工程において、前記第1中子の前記第1接触面を前記第1壁部に接触させ、且つ、前記第1中子の前記第2接触面を前記第2壁部に接触させながら、前記部材の一端側の前記第1開口部を介して、前記第1中子の前記先端部を前記第1壁部と前記第2壁部との間に押し込み、
    前記第1工程において、前記第2中子の前記第3接触面を前記第1壁部に接触させ、且つ、前記第2中子の前記第4接触面を前記第2壁部に接触させながら、前記部材の他端側の前記第2開口部を介して、前記第2中子の前記先端部を前記第1壁部と前記第2壁部との間に押し込み、
    前記第2工程において、前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せて構成された前記孔を利用して、前記第1壁部に第1バーリング加工孔を設け、前記第2壁部に第2バーリング加工孔を設け、ここで、前記第1バーリング加工孔は前記第2壁部に向かって伸びる立ち上がり部を有し、前記第2バーリング加工孔は前記第1壁部に向かって伸びる立ち上がり部を有し、
    前記第3工程において、前記第1開口部を介して前記第1中子を前記バーリング加工材の内部から外部へと引き抜き、前記第2開口部を介して前記第2中子を前記バーリング加工材の内部から外部へと引き抜く、
    バーリング加工材の製造方法。
  2. 前記部材の内部に前記第1中子及び前記第2中子を挿入する前において、前記第1接触面と前記第2接触面との距離X1が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長く、前記第3接触面と前記第4接触面との距離X2が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長く、
    前記第1工程において、前記第1壁部及び前記第2壁部の間へと前記第1中子及び前記第2中子を押し込むことで、前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yを拡大させる、
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 断面形状において、互いに平行な第1壁部及び第2壁部を有し、前記第1壁部及び前記第2壁部の一端側に第1開口部を有するとともに、他端側に第2開口部を有する部材に対して、バーリング加工を施す際に、前記第1壁部及び前記第2壁部の間に挿入されるバーリング加工用中子であって、
    前記第1開口部から挿入される第1中子と、前記第2開口部から挿入される第2中子とを備え、
    前記第1中子が、前記第1壁部と接触する第1接触面と、前記第2壁部と接触する第2接触面と、前記第1中子の先端部に設けられた第1凹部とを有し、前記第1接触面と前記第2接触面とが互いに平行であり、
    前記第2中子が、前記第1壁部と接触する第3接触面と、前記第2壁部と接触する第4接触面と、前記第2中子の先端部に設けられた第2凹部とを有し、前記第3接触面と前記第4接触面とが互いに平行であり、
    前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた場合に前記第1凹部と前記第2凹部とによって孔が形成され、前記孔の中心軸が前記第1接触面、前記第2接触面、前記第3接触面及び前記第4接触面に対して垂直であり、
    前記部材の内部に前記第1中子及び前記第2中子を挿入する前において、前記第1接触面と前記第2接触面との距離X1が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長く、前記第3接触面と前記第4接触面との距離X2が前記第1壁部と前記第2壁部との距離Yよりも長い
    バーリング加工用中子。
  4. 請求項3に記載の中子を備えるバーリング加工装置。
  5. 前記第1中子に接続された第1シリンダーと、
    前記第2中子に接続された第2シリンダーと、
    を備え、
    前記第1シリンダーによって前記第1中子が前記第1接触面及び前記第2接触面と平行な方向に移動できるように構成されており、
    前記第2シリンダーによって前記第2中子が前記第3接触面及び前記第4接触面と平行な方向に移動できるように構成されている、
    請求項4に記載の装置。
  6. バーリング加工装置であって、
    断面形状において、互いに平行な第1壁部及び第2壁部を有し、前記第1壁部及び前記第2壁部の一端側に第1開口部を有するとともに、他端側に第2開口部を有する部材に対して、バーリング加工を施す際に、前記第1壁部及び前記第2壁部の間に挿入されるバーリング加工用中子を備え、
    前記中子は、前記第1開口部から挿入される第1中子と、前記第2開口部から挿入される第2中子とを備え、
    前記第1中子が、前記第1壁部と接触する第1接触面と、前記第2壁部と接触する第2接触面と、前記第1中子の先端部に設けられた第1凹部とを有し、前記第1接触面と前記第2接触面とが互いに平行であり、
    前記第2中子が、前記第1壁部と接触する第3接触面と、前記第2壁部と接触する第4接触面と、前記第2中子の先端部に設けられた第2凹部とを有し、前記第3接触面と前記第4接触面とが互いに平行であり、
    前記第1中子の前記先端部と前記第2中子の前記先端部とを突き合せた場合に前記第1凹部と前記第2凹部とによって孔が形成され、前記孔の中心軸が前記第1接触面、前記第2接触面、前記第3接触面及び前記第4接触面に対して垂直であり、
    前記バーリング加工装置は、前記第1中子に接続された第1シリンダーと、前記第2中子に接続された第2シリンダーと、を備え、
    前記第1シリンダーによって前記第1中子が前記第1接触面及び前記第2接触面と平行な方向に移動できるように構成されており、
    前記第2シリンダーによって前記第2中子が前記第3接触面及び前記第4接触面と平行な方向に移動できるように構成されている、
    バーリング加工装置。
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