JP7020587B2 - リンク部品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

この発明は、リンク部品の製造方法及び製造装置に関する。
本願は、2019年4月15日に、日本国に出願された特願2019-077157号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
周知のように、複数の対象物間を連結する構造部品として、その端部や中間位置に結合部が形成されたリンク部品がある。リンク部品は、例えば、建築構造用や自動車のサスペンション用など、種々の用途に用いられている。
例えば、自動車のサスペンション装置においては、ロアリンク、アッパーリンク、ラテラルリンク等のサスペンションリンクが用いられている。これらリンク部品は、他の構造部品と結合するための軸体を通す連結穴を有する。リンク部品の製造方法は、大きく分けて2通りがある。
そのうちの一つは、中空素管を成形加工して製品形状を得た後、ピアッシング加工により下穴を開ける方法である。この場合、下穴をそのまま前記連結穴として用いる場合もあるし、または、下穴にさらにバーリング加工を加えて前記連結穴とする場合もある。同製造方法でバーリング加工を行う場合、フロードリル等を用いた特殊な加工が必要となる。
そこで、他の製造方法として、平板素材に対して先に前記連結穴を形成しておき、その後に成形加工を加えて中空管状に成形し、製品形状を得る方法がある。この製造方法では、前記連結穴を平板素材の時点で形成するため、バーリング加工をする場合も特殊な加工を必要としない。
平板素材よりリンク部品を得る製造方法の一例が、特許文献1に開示されている。
この製造方法は、
(1)他部材連結部ABに対応した一対の第1板材部分PA1と、この第1板材部分PA1に一体に連続しアーム本体AMに対応する第2板材部分PA2とを少なくとも含む板材としてのワークPを得る第1工程と、
(2)ワークPの各々の第1板材部分PA1にバーリング加工により円筒状のブッシュ保持部Hを成形する第2工程と、
(3)ワークPの第2板材部分PA2に対して、該第2板材部分PA2の幅方向中央部を基点としてその両側部分を筒状に巻くようにプレス成形することで、背板部1及び一対の巻き曲げ部2,3を一体に有したアーム本体AMを成形すると共に、両巻き曲げ部2,3の、ブッシュ保持部H側の端縁2e,3eの各一部に形成した円弧面2r,3rと、巻き曲げ部2に一体の重合接続片2sの側縁に形成した円弧面2srとを、ブッシュ保持部Hのアーム本体AM側の外周面Hrに突き合わせる第3工程と、
(4)一対の巻き曲げ部2,3及び重合接続片2sの前記円弧面2r,3r,2srと、ブッシュ保持部Hのアーム本体AM側の外周面Hrとの間を溶接w1すると共に、重合接続部2を他方の巻き曲げ部3の外面に溶接w2する第4工程と
を少なくとも含み、これら第1~第4工程が順次実行される。
特許文献1によれば、上記製造法により、筒状の中空アーム本体AMの両端部AMeに、円筒状ブッシュ保持部Hを有する他部材連結部ABを一体化してなる高強度・高剛性のアッパアームAを、ワークPの個々の被成形領域R1~Rnに対するバーリング加工とプレス成形(曲げ加工)とを組み合わせることで極めて低コストで製造することができ、またそのアッパアームAがワンピース構造となるため部品管理を簡便化できる、とされている。
日本国特開2010-126095号公報
上記従来の製造法では、第2工程で円筒状ブッシュ保持部Hを形成した後、第3工程のプレス成形や第4工程の溶接が行われる。しかしながら、これら後工程の加工が円筒状ブッシュ保持部Hの寸法精度に与える影響については全く考慮されていない。すなわち、前記連結穴の形成に続く後加工が連結穴の寸法精度に影響しないことを前提としている。しかしながら、このような前提は実用化に際しての課題を残す。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い寸法精度の連結穴を有するリンク部品が得られる、リンク部品の製造方法及び製造装置の提供を目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用している。
(1)本発明の一態様に係るリンク部品の製造方法は、少なくとも一端部にそれぞれ下穴を有しかつ互いに対向配置された第1側壁及び第2側壁と、前記第1側壁の一方の側縁及び前記第2側壁の一方の側縁間を繋ぐ連結壁と、を有する一方向に沿って長い中間部品より、連結穴を有し前記一方向に沿った一方側に設けられた一端部と、前記一方向に沿った他方側に設けられた他端部とを備えたリンク部品を製造する方法であって、前記下穴に、芯金を入れる補強工程と;前記補強工程よりも後に、前記第1側壁の他方の側縁と前記第2側壁の他方の側縁とを互いに当接させるように、前記第1側壁及び前記第2側壁をO曲げするO曲げ工程と;を有する。
上記(1)に記載の態様によれば、O曲げ工程で第1側壁及び第2側壁に外力を与えても、その前に、芯金によって下穴がその内方より予め補強されているので、下穴の変形が効果的に抑えられる。なお、芯金を下穴に入れる形態としては、「挿入」と「圧入」がある。本願明細書において「挿入」とは、下穴の内形あるいは内径を、芯金を入れることによって元の寸法以上に大きくしない、芯金の入れ方を言う。一方、本願明細書において「圧入」とは、下穴の内形あるいは内径を、芯金を入れることによって元の寸法を超えて大きくする、芯金の入れ方を言う。ここで、挿入または圧入は、下穴の内形あるいは内径に対する、芯金の外形あるいは外径の大小関係を設定することによって決まる。
補強工程で、芯金を例えば「圧入」した場合には、芯金によって下穴の縁部に沿った引っ張り力が下穴に加わる。この引っ張り力によって下穴がその内方より予め補強されているので、下穴の変形がより効果的に抑えられる。例えば下穴が円形の場合には、前記引っ張り力は下穴に加わるフープ力となる。
なお、下穴の形状は、円形のみに限らず、非円形であってもよい。さらに、下穴としては、完全に閉じた周面により囲まれて形成されたもののみに限らず、その一部分が開放されていてもよい。よって、下穴は、例えば、開放された半円形であってもよい。下穴が半円形の場合も、芯金によって下穴がその内方より予め補強されるので、下穴の変形が効果的に抑えられる。さらに、補強工程で芯金を例えば「圧入」した場合には、芯金によって半円形の下穴の縁部に沿った引っ張り力が下穴に加わる。この引っ張り力によって下穴がその内方より予め補強されるので、後加工における下穴の変形が効果的に抑えられる。
また、下穴が円形の場合、芯金は、リング形状の治具でもよいし、中実円柱状の治具であってもよい。芯金は一体物が基本であるが、一対に分かれていてもよい。
また、下穴は、第1側壁及び第2側壁の両方に形成されていてもよいし、あるいは片方のみに形成されていてもよい。
(2)上記(1)に記載の態様において、前記補強工程よりも後でかつ前記O曲げ工程よりも前に、前記中間部品の前記連結壁の内面と、前記芯金の外周面との双方に外力を同時に加えることで、前記第1側壁を対向視したときに前記連結壁が凹状をなすように、前記中間部品を軸曲げする軸曲げ工程をさらに有してもよい。
上記(2)に記載の態様の場合、連結壁と芯金の両方に対して外力を同時に加えるので、連結壁の軸曲げ変形に遅れることなく芯金が追従していく。そのため、連結壁と一体をなす第1側壁及び第2側壁の変形に対しても芯金が追従できるので、芯金の移動が遅れて下穴を変形させることがない。
(3)上記(2)に記載の態様において、前記軸曲げ工程で、側面視で直線状をなす加圧面を前記連結壁の内面に押し当てることにより、前記軸曲げを行ってもよい。
上記(3)に記載の態様の場合、側面視で直線状の加圧面により連結壁の内面を加圧するので、連結壁の内面が直線状を保ったまま軸曲げできる。一方、例えば側面視で凸曲線状をなす加圧面により連結壁の内面を加圧する場合は、連結壁の内面が凸曲線状の加圧面に応じた凹曲面に変形するため、連結壁に連なる第1側壁及び第2側壁も、連結壁の凹曲面に引っ張られる。これに対し、本態様によれば、凹曲面が連結壁に生じないので、下穴の周囲部分に対して部分的な引っ張りが加わるのを抑制することができ、下穴により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(4)上記(1)~(3)の何れか一項に記載の態様において、前記O曲げ工程で、前記O曲げをする前に、前記第1側壁及び前記第2側壁間に挟まれてかつ、前記芯金の外周面及び前記連結壁の内面間に挟まれる中子を、前記中間部品の端部に入れておいてもよい。
上記(4)に記載の態様の場合、中子によって第1側壁及び第2側壁間の間隔及び平行度が一定に保持され、また、連結壁及び芯金間の間隔が一定に保持される。よって、O曲げ工程でO曲げする外力を加えても下穴の寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品を製造することができる。
(5)上記(1)~(4)の何れか一項に記載の態様において、前記芯金の外径を前記下穴の内径で除して算出される径比が1.000より大きくてもよい。
上記(5)に記載の態様の場合、芯金を下穴に圧入できる。
(6)上記(1)に記載の態様において、以下のようにしてもよい:前記補強工程よりも前に、前記下穴に、バーリング縦壁を有するバーリング加工穴を形成するバーリング加工工程を行い;前記補強工程で、前記下穴に代わり、前記バーリング加工穴に前記芯金を入れる。
上記(6)に記載の態様の場合も、上記(1)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、O曲げ工程で第1側壁及び第2側壁に外力を与えても、補強工程で入れた芯金によってバーリング加工穴が予め補強されているので、バーリング加工穴の変形が効果的に抑えられる。
なお、バーリング加工穴の形状は、円形のみに限らず、非円形であってもよい。さらに、バーリング加工穴としては、完全に閉じた周面により囲まれて形成されたもののみに限らず、その一部分が開放されていてもよい。よって、バーリング加工穴は、例えば、開放された半円形であってもよい。
(7)上記(6)に記載の態様において、前記補強工程よりも後でかつ前記O曲げ工程よりも前に、前記中間部品の前記連結壁の内面と、前記芯金を入れた状態の前記バーリング縦壁の外周面との双方に外力を同時に加えることで、前記第1側壁を対向視したときに前記連結壁が凹状をなすように、前記中間部品を軸曲げする軸曲げ工程をさらに有してもよい。
上記(7)に記載の態様の場合も、上記(2)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、連結壁とバーリング縦壁の両方に対して外力を同時に加えるので、連結壁の軸曲げ変形に遅れることなくバーリング縦壁及び芯金が追従していく。そのため、連結壁と一体をなす第1側壁及び第2側壁の変形に対してもバーリング縦壁及び芯金が追従できるので、芯金の移動が遅れてバーリング加工穴を変形させることがない。
(8)上記(7)に記載の態様において、前記軸曲げ工程で、側面視で直線状をなす加圧面を前記連結壁の内面に押し当てることにより、前記軸曲げを行ってもよい。
上記(8)に記載の態様の場合も、上記(3)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、凹曲面が連結壁に生じないので、バーリング加工穴の変形をより抑制することができ、同バーリング加工穴により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(9)上記(6)~(8)の何れか一項に記載の態様において、前記O曲げ工程で、前記O曲げをする前に、前記第1側壁及び前記第2側壁間に挟まれてかつ、前記バーリング縦壁の外周面及び前記連結壁の内面間に挟まれる中子を、前記中間部品の前記一端部に入れておいてもよい。
上記(9)に記載の態様の場合も、上記(4)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、中子によって第1側壁及び第2側壁間の間隔及び平行度が一定に保持され、また、連結壁及びバーリング縦壁間の間隔が一定に保持される。よって、O曲げ工程でO曲げする外力を加えてもバーリング加工穴の寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品を製造することができる。
(10)上記(6)~(9)の何れか一項に記載の態様において、前記芯金の外径を前記バーリング加工穴の内径で除して算出される径比が1.000より大きくてもよい。
上記(10)に記載の態様の場合、芯金をバーリング加工穴に圧入できる。
(11)上記(1)に記載の態様において以下を採用しても良い:前記補強工程よりも後でかつ前記O曲げ工程よりも前に、前記下穴に入れた前記芯金の位置を定位置に固定してかつ、前記連結壁のうちで前記リンク部品の前記一端部になる第1端部と前記他端部になる第2端部との間の任意の位置を支持した状態で、前記第2端部に外力を加えることで、前記第1側壁を対向視したときに前記連結壁が凹状をなすように、前記中間部品を軸曲げする軸曲げ工程をさらに有する。
上記(11)に記載の態様の場合、中間部品を軸曲げする間、入れた芯金によって下穴の形状が常に保たれる。
(12)上記(11)に記載の態様において以下を採用しても良い:前記補強工程よりも前に、前記下穴に、バーリング縦壁を有するバーリング加工穴を形成するバーリング加工工程を行い;前記補強工程で、前記下穴に代わり、前記バーリング加工穴に前記芯金を入れる。
上記(12)に記載の態様の場合、中間部品を軸曲げする間、入れた芯金によってバーリング加工穴の形状が常に保たれる。
(13)上記(1)~(12)の何れか一項に記載の態様において、前記補強工程よりも前に、前記第1側壁となる部分と、前記第2側壁となる部分と、前記連結壁となる部分と、を有する平板素材を準備する素材準備工程と;前記連結壁となる部分を境として、前記第1側壁となる部分と前記第2側壁となる部分とが互いに対向するように、前記平板素材を折り曲げるU曲げ工程と;を行ってもよい。
上記(13)に記載の態様の場合、素材準備工程後のU曲げ工程により、下穴を有する中間部品を得ることが出来る。さらには、U曲げ工程前に、下穴にバーリング加工を行い、バーリング加工穴を区画するバーリング縦壁を形成してもよい。
(14)上記(1)~(13)の何れか一項に記載の態様において、前記芯金を前記リンク部品の一部とし、前記芯金の開口を前記連結穴としてもよい。
上記(14)に記載の態様の場合、リンク部品より芯金を外す工程と、リンク部品の下穴、又は、バーリング加工穴を補強する後工程とが不要になる。よって、さらに生産性を高めることが可能になる。
(15)本発明の一態様に係るリンク部品の製造装置は、少なくとも一端部にそれぞれ下穴を有しかつ互いに対向配置された第1側壁及び第2側壁と、前記第1側壁の一方の側縁及び前記第2側壁の一方の側縁間を繋ぐ連結壁と、を有する一方向に沿って長い中間部品より、連結穴を有し前記一方向に沿った一方側に設けられた一端部と、前記一方向に沿った他方側に設けられた他端部とを備えたリンク部品を製造する装置であって、前記下穴に入れる芯金と;前記中間部品を受け入れてかつ、前記リンク部品の外形に合致する形状の第1凹面を有する第1金型と;前記第1金型と共に前記中間部品を収容し、前記第1側壁の他方の側縁及び前記第2側壁の他方の側縁の双方に当接して互いに接近させる第2凹面を有する第2金型と;前記第1金型及び前記第2金型間の相対位置を接近及び離間させる第1駆動機構と;を備える。
上記(15)に記載の態様によれば、まず、下穴に芯金を入れる。その後、芯金によって下穴が補強された中間部品を、そのまま第1金型の第1凹面内に載置する。その後、中間部品を収容するように、第1駆動機構により第2金型及び第1金型間の相対位置を近付け、そして両者を合致させる。その際、第2金型の第2凹面が、第1側壁の他方の側縁及び第2側壁の他方の側縁の双方に当接して両者を互いに接近させ、そして合致させる。このO曲げにより、長手方向に垂直な断面が閉断面形状をなすリンク部品を得ることが出来る。しかも、O曲げの際も下穴の補強は芯金によって継続して行われる。よって、O曲げするために第1側壁及び第2側壁に外力を与えても、先に入れた芯金によって下穴が予め補強されているので、下穴の変形が効果的に抑えられる。
(16)上記(15)に記載の態様において、前記連結壁の外面に接する凸状の第1円弧面、前記第1側壁の外面に接する第1側面、前記第2側壁の外面に接する第2側面、を有する第3金型と;前記連結壁の内面に接する凹状の第2円弧面、前記第1側壁の内面に接する第3側面、前記第2側壁の内面に接する第4側面、前記芯金の外周面に接する芯金抑え面、を有する第4金型と;前記第3金型及び前記第4金型間の相対位置を接近及び離間させる第2駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(16)に記載の態様の場合、連結壁の外面が第1円弧面に接し、第1側壁の外面が第1側面に接し、第2側壁の外面が第2側面に接するように、中間部品を第3金型内に配置する。そして、第2駆動機構の駆動力によって第3金型及び第4金型間の相対位置を近付けていく。これにより、第2円弧面が連結壁の内面に当接し、第3側面が第1側壁の内面に摺接し、第4側面が第2側壁の内面に摺接し、そして芯金抑え面が芯金の外周面に当たる。第3金型及び第4金型間の相対位置をさらに近付けていくと、連結壁が第1円弧面及び第2円弧面の形状に合わせて曲げられていく。そして、連結壁の変形に伴って第1側壁および第2側壁も曲げられていく。このようにして、中間部品の軸曲げが完了する。
この軸曲げの際、連結壁と芯金の両方に対して第2駆動機構の力を同時に加えることができるので、連結壁の軸曲げの変形動作に遅れることなく芯金を追従させられる。そのため、連結壁と一体をなす第1側壁及び第2側壁の変形に対しても芯金が追従していくので、芯金の移動が遅れて下穴を変形させることがない。
(17)上記(16)に記載の態様において、以下のようにしてもよい:前記第1円弧面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を受ける受圧部が、前記第1円弧面の延在方向を含む縦断面で見て直線状であり;前記第2円弧面のうち、前記連結壁を介して前記受圧部に対向する第1加圧部が、前記縦断面で見て直線状である。
上記(17)に記載の態様の場合、縦断面で見て互いに直線状をなす受圧部及び第1加圧部間に、中間部品の連結壁のうちでリンク部品の一端部となる部分が挟み込まれるので、連結壁の内面が直線状を保ったまま軸曲げできる。よって、凹曲面が連結壁に生じないので、下穴の周囲が部分的に引っ張られて変形することをより抑制することができる。よって、下穴により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(18)上記(17)に記載の態様において、前記第2凹面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を加圧する第2加圧部が、前記第2凹面の延在方向を含む縦断面で見て直線状であってもよい。
上記(18)に記載の態様の場合、第2金型の第2凹面によって第1側壁の他方の側縁及び第2側壁の他方の側縁を互いに合致させるO曲げを行った結果、この合致した部分が、第2凹面の形状に従い、側面視で直線状をなす。これにより、合致した部分の内側を例えば中子で押しても凹曲面が生じないので、下穴の周囲が部分的に引っ張られて変形することをより抑制することができる。よって、下穴により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(19)上記(15)~(18)の何れか一項に記載の態様において、前記第1側壁及び前記第2側壁間と、前記芯金の外周面及び前記連結壁の内面間とに入れる中子と;前記中子を前記第1金型及び前記第2金型に対して挿抜する第3駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(19)に記載の態様の場合、第3駆動機構の駆動力を受け、第1側壁及び第2側壁間と、芯金の外周面及び連結壁の内面間とに中子が入れられる。そして、中子によって第1側壁及び第2側壁間の間隔及び平行度が一定に保持され、また、連結壁及び芯金間の間隔が一定に保持される。よって、O曲げする外力を第1側壁及び第2側壁に加えても下穴の寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品を製造することができる。
(20)上記(15)に記載の態様において、以下のようにしてもよい:前記中間部品の前記下穴に、バーリング縦壁を有するバーリング加工穴を形成するバーリング加工機をさらに備え;前記芯金が、前記バーリング加工穴に入れられる。
上記(20)に記載の態様の場合も、上記(15)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、O曲げの際も一対のバーリング加工穴の補強が芯金によって継続して行われる。よって、O曲げするために第1側壁及び第2側壁に外力を与えても、前もって入れた芯金によってバーリング加工穴が予め補強されているので、バーリング加工穴の変形が効果的に抑えられる。
(21)上記(20)に記載の態様において、前記連結壁の外面に接する凸状の第1円弧面、前記第1側壁の外面に接する第1側面、前記第2側壁の外面に接する第2側面、を有する第3金型と;前記連結壁の内面に接する凹状の第2円弧面、前記第1側壁の内面に接する第3側面、前記第2側壁の内面に接する第4側面、前記バーリング縦壁を介して前記芯金の外周面に当たる芯金抑え面、を有する第4金型と;前記第3金型及び前記第4金型間の相対位置を接近及び離間させる第2駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(21)に記載の態様の場合も、上記(16)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、連結壁の外面が第1円弧面に接し、第1側壁の外面が第1側面に接し、第2側壁の外面が第2側面に接するように、中間部品を第3金型内に配置する。そして、第2駆動機構の駆動力によって第3金型及び第4金型間の相対位置を近付けていく。これにより、第2円弧面が連結壁の内面に当接し、第3側面が第1側壁の内面に摺接し、第4側面が第2側壁の内面に摺接し、そして芯金抑え面がバーリング縦壁の外周面に当たる。第3金型及び第4金型間の相対位置をさらに近付けていくと、連結壁が第1円弧面及び第2円弧面の形状に合わせて曲げられていく。そして、連結壁の変形に伴って第1側壁および第2側壁も曲げられていく。このようにして、中間部品の軸曲げが完了する。
この軸曲げの際、連結壁とバーリング縦壁の両方に対して第2駆動機構の力を同時に加えることができるので、連結壁の軸曲げの変形動作に遅れることなくバーリング縦壁を追従させられる。そのため、連結壁と一体になって変形動作をする第1側壁及び第2側壁にも追従するので、芯金がバーリング縦壁を変形させることがない。
(22)上記(21)に記載の態様において、以下のようにしてもよい:前記第1円弧面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を受ける受圧部が、前記第1円弧面の延在方向を含む縦断面で見て直線状であり;前記第2円弧面のうち、前記連結壁を介して前記受圧部に対向する第1加圧部が、前記縦断面で見て直線状である。
上記(22)に記載の態様の場合も、上記(17)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、凹曲面が連結壁に生じないので、バーリング加工穴の変形を抑制することができ、バーリング加工穴により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(23)上記(22)に記載の態様において、前記第2凹面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を加圧する第2加圧部が、前記第2凹面の延在方向を含む縦断面で見て直線状であってもよい。
上記(23)に記載の態様の場合も、上記(18)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、下穴により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(24)上記(20)~(23)の何れか一項に記載の態様において、前記第1側壁及び前記第2側壁間と、前記バーリング縦壁の外周面及び前記連結壁の内面間とに入れる中子と;前記中子を前記第1金型及び前記第2金型に対して挿抜する第3駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(24)に記載の態様の場合も、上記(19)に記載の態様と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、O曲げする外力を第1側壁及び第2側壁に加えてもバーリング加工穴の寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品を製造することができる。
(25)上記(15)に記載の態様において、前記連結壁の外面に接してかつ縦断面視で凸状をなす第3円弧面、前記第1側壁の外面に接する第5側面、前記第2側壁の外面に接する第6側面、前記第5側面及び前記第6側面を同軸に貫く一対の貫通穴、を有する第5金型と;前記連結壁の内面に接してかつ縦断面視で凹状をなす第4円弧面、前記第1側壁の内面に接する第7側面、前記第2側壁の内面に接する第8側面、を有する第6金型と;前記第5金型及び前記第6金型間の相対位置を接近及び離間させる第4駆動機構と;前記芯金を前記一対の貫通穴に対して挿抜させる第5駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(25)に記載の態様の場合、まず、連結壁の外面が第3円弧面に接し、第1側壁の外面が第5側面に接し、第2側壁の外面が第6側面に接するように、中間部品を第5金型内に配置する。続いて、一対の貫通穴の一方、中間部品の一対の下穴の一方、中間部品の一対の下穴の他方、一対の貫通穴の他方の全てを貫くように、芯金を、中間部品の一対の下穴に入れる。これにより、中間部品のうちで前記一端部となる第1端部と前記他端部となる第2端部との間の位置において、連結部が芯金により第5金型内の定位置に固定され、なおかつ連結壁のうちで第1端部及び第2端部間の一部が凸状の第3の円弧面に当たって支持された状態になる。このように中間部品を第5金型内に2点支持した状態で、第5駆動機構の駆動力によって第5金型及び第6金型間の相対位置を近付けていく。すると、第4円弧面が連結壁の第2端部側の内面に当接し、ここを押し下げていく。その結果、連結壁の外面のうちで第3の円弧面により支持した一部を支点として、中間部品が軸曲げされる。この軸曲げを行っても、予め入れた芯金によって一対の下穴が補強されているので、これらの寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できる。
(26)上記(25)に記載の態様において、以下の構成を採用してもよい:前記芯金が、前記第5側面の前記貫通穴に挿抜される第1分割芯金と、前記第6側面の前記貫通穴に挿抜されてかつ前記第1分割芯金と同軸をなす第2分割芯金と、を有し;前記第5駆動機構が、前記第1分割芯金を前記第5側面の前記貫通穴に挿抜させる第1駆動部と、前記第2分割芯金を前記第6側面の前記貫通穴に挿抜させる第2駆動部と、を有する。
上記(26)に記載の態様の場合、一対の貫通穴の一方、中間部品の一対の下穴の一方、中間部品の一対の下穴の他方、一対の貫通穴の他方が全て同軸をなすように、中間部品を第5金型内に配置する。続いて、第1駆動部によって第1分割芯金を、一対の貫通穴の一方を介して、中間部品の一対の下穴の一方に入れる。同様に、第2駆動部によって第2分割芯金を、一対の貫通穴の他方を介して、中間部品の一対の下穴の他方に入れる。第1分割芯金を入れることと第2分割芯金を入れることとは、同時に行ってもよいし、どちらか一方を先に行って他方をその後に行ってもよい。以上の工程により、一対の下穴が第1分割芯金及び第2分割芯金によって補強される。
(27)上記(15)~(26)の何れか一項に記載の態様において、前記第1側壁となる部分と、前記第2側壁となる部分と、前記連結壁となる部分と、を有する平板素材のうちの、前記連結壁となる部分に合致する凹溝を有する第7金型と;前記平板素材を間に挟んで前記凹溝に挿抜される第8金型と;前記第7金型及び前記第8金型間の相対位置を接近及び離間させる第3駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(27)に記載の態様の場合、連結壁となる部分が凹溝上に重なるよう、第7金型上に平板素材を載置する。そして、第3駆動機構の駆動力により、第7金型及び第8金型間を相対的に接近させる。そして、第8金型が凹溝内に入ることで平板素材がU曲げされる。その結果、下穴、又は、バーリング加工穴を有する中間部品を得ることが出来る。
上記各態様のリンク部品の製造方法及び製造装置によれば、高い寸法精度の連結穴を有するリンク部品を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係るリンク部品の製造方法及び製造装置により製造された、リンク部品の斜視図である。 同リンク部品の製造方法を示す図であって、(a)~(h)の順に各工程が進められる。 同リンク部品の製造方法で用いられるリンク部品の製造装置のうち、図2の(b)及び(c)に示すU曲げ工程で用いられる金型を示す斜視図である。 同リンク部品の製造方法で用いられるリンク部品の製造装置のうち、図2の(e)及び(f)に示す軸曲げ工程で用いられる金型を示す斜視図である。 図4の金型を示す図であって、図2(f)の断面において内部を対向視した縦断面図である。 同リンク部品の製造方法で用いられるリンク部品の製造装置のうち、図2の(g)に示すO曲げ工程で用いられる金型を示す斜視図である。 同リンク部品の変形例を示す側面図である。 同リンク部品の他の変形例を示す部分拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るリンク部品の製造方法及び製造装置を示す図であって、図2(f)に示す軸曲げ工程に代わる工程を示す縦断面図である。 同リンク部品の製造装置を示す図であって、図9のA-A断面図である。 本発明の第3実施形態に係るリンク部品の製造方法及び製造装置を示す図であって、(a)~(h)の順に各工程が進められる。 本発明の第4実施形態に係るリンク部品の製造方法及び製造装置を示す図であって、(a)~(e)の順に各工程が進められる。
[第1実施形態]
本発明のリンク部品の製造方法及び製造装置の第1実施形態について、図面を参照しながら以下に説明を行う。まず始めに、本実施形態で製造されるリンク部品Lについて図1を参照しながら以下に説明する。
図1に示すように、リンク部品Lは、その軸線方向に沿って長く、なおかつ前記軸線方向の各位置で前記軸線に垂直な断面が閉断面形状を有する。リンク部品Lは、前記軸線方向の一方側に設けられた一端部LAと、前記軸線方向の他方側に設けられた他端部LBと、これら一端部LA及び他端部LB間を繋ぐ中央部LCと、を有する。
一端部LAは、一対のバーリング加工穴a1,b1を有する。これらバーリング加工穴a1,b1は、それぞれ内向きに形成されたバーリング縦壁a,bによって区画された、互いに同一の内径寸法を有する円形貫通穴である。バーリング加工穴a1,b1は、互いに同軸かつ平行に配置され、平面視で、その中心軸線がリンク部品Lの前記軸線方向に対して直交する。バーリング縦壁a,bは、それぞれ、略一定の幅寸法を持つ円環形状を有し、その内周面が、周方向に沿って幅寸法が略一定のバーリング加工穴a1,b1となっている。バーリング縦壁a,bの外周面a2,b2も、それぞれ円環形状をなし、周方向に沿って幅寸法が略一定となっている。これら外周面a2,b2も、互いに同軸かつ平行に配置され、同一の外径寸法を有している。バーリング加工穴a1,b1は、図示されない軸体を介して、図示されない他の部品に連結される。なお、バーリング縦壁を、バーリング加工穴のフランジなどという場合もあるが、本発明ではバーリング縦壁という。
他端部LBは、一対の貫通穴c1,d1を有する。これら貫通穴c1,d1は、互いに同一の内径寸法を有する円形貫通穴である。貫通穴c1,d1は、互いに同軸かつ平行に配置され、平面視で、その中心軸線がリンク部品Lの前記軸線方向に対して直交する。貫通穴c1,d1は、図示されない軸体を介して、他の部品に対して連結される。貫通穴c1,d1の代わりに一対のバーリング加工穴を形成してもよい。
中央部LCは、前記軸線方向に沿った中央位置で外形寸法が最も細く、一端部LAに向かって外形寸法が徐々に大きくなっている。同様に、中央部LCは、他端部LBに向かって外形寸法が徐々に大きくなっている。
リンク部品Lの製造方法の詳細については後述するが、まず、一枚の平板を型抜きして、第1下穴(下穴)及び第2下穴(下穴)を有する平板素材を得る。そして、必要に応じて、第1下穴及び第2下穴にバーリング加工を施して前記バーリング加工穴a1,b1を形成した後、この平板素材をU曲げして、断面形状が略U字形の中間部品を得る。続いて、中間部品に芯金を通してバーリング加工穴a1,b1(バーリング加工をしない場合には第1下穴及び第2下穴)を予め補強する。その後、中間部品を軸曲げして長手方向に対して反らせ、最後にO曲げをして閉断面形状を得る。その結果、図1に示すリンク部品Lが得られる。
このように、リンク部品Lは一枚の平板を型抜きして曲げ加工をすることにより得られるので、各壁部が互いに一体に連なっている。具体的に言うと、リンク部品Lは、互いに対向する第1側壁部e及び第2側壁部fと、これら第1側壁部e及び第2側壁部fの下端縁間を繋ぐ底壁部gと、第1側壁部e及び第2側壁部fの上端縁同士を繋ぐ第1上壁部h及び第2上壁部iと、を有する。そして、第1上壁部hは第1側壁部eに一体に連なり、第1側壁部eは底壁部gに一体に連なり、底壁部gは第2側壁部fに一体に連なり、第2側壁部fは第2上壁部iに一体に連なっている。そして、第1上壁部hの上端縁と第2上壁部iの上端縁とが、リンク部品Lの軸線方向に沿って接している。この接続部分を突き合わせのまま(つまり、互いに接しているまま)としてもよいし、または、溶接で接合してもよい。この場合の溶接としては、アーク溶接またはレーザー溶接を好適に用いることができる。なお、溶接しない場合には、軸方向の剛性を維持しつつ軸線回りの捻りに柔軟性を持たせることができる。リンク部品Lは、その両端縁を除き、軸線方向に沿った各位置において、前記軸線に垂直な断面形状が閉断面形状となっている。
上記リンク部品Lを製造するために、本実施形態に係るリンク部品の製造装置は、平板を型抜きして平板素材を得る型抜き加工機と、平板素材の第1下穴及び第2下穴にバーリング加工を施すバーリング加工機と、平板素材をU曲げして中間部品を得るU曲げ加工機と、中間部品に芯金を入れる芯金抜入機と、中間部品を軸曲げする軸曲げ加工機と、中間部品をO曲げするO曲げ加工機と、を備える。
前記型抜き加工機は、図示を省略するが、図2(a)に示す平板素材Pと同じ形状の凹部を有するダイと、平板素材Pと同じ形状の凸部を有するパンチと、これらパンチ及びダイ間を相対的に接近離間させるパンチ駆動機構と、を備える。この型抜き加工機によれば、凹部上に平板を重ねた状態で、パンチ駆動機構によりダイ及びパンチ間を接近させることで、パンチの凸部が平板を打ち抜き、平板素材Pの外形が形成される。
前記バーリング加工機は、図示を省略するが、前記型抜き加工機で形成した第1下穴及び第2下穴よりも大きい内径寸法の凹部を有するダイと、この凹部に挿通されるパンチと、これらパンチ及びダイ間を相対的に接近離間させるパンチ駆動機構と、を備える。このバーリング加工機によれば、ダイ上に平板素材Pを載置した後、パンチ駆動機構によりパンチを第1下穴及び第2下穴に通すことで、図2(a)に示すバーリング加工穴a1,b1を有する平板素材Pが得られる。この平板素材Pには、前記底壁g(連結壁)となる部分P1と、前記第1側壁部e及び前記第1上壁部h(第1側壁)となる部分P2と、前記第2側壁部f及び前記第2上壁部i(第2側壁)となる部分P3と、が含まれる。
前記U曲げ加工機は、図2(b)及び図3に示すように、前記部分P1に対応した凹溝11を有するダイ10と、凹溝11内に挿抜されるパンチ20と、これらダイ10及びパンチ20間を相対的に接近離間させるパンチ駆動機構(図示略)と、を備える。
図3に示す凹溝11は、平面視でリンクLの外形に略合致する形状を有する。すなわち、前記一端部LAに対応する溝幅寸法の一端部11aと、前記他端部LBに対応する溝幅寸法の他端部11bと、前記中央部LCに対応する溝幅寸法の中央部11cと、を有する。一端部11a及び他端部11bの溝幅寸法は、中央部11cの溝幅寸法よりも広い。また、中央部11cの溝幅寸法は、その長手方向の中央位置で最も狭く、そして一端部11a及び他端部11bに近付くにつれて徐々に広くなっている。凹溝11は、部分P1及び部分P2が互いに平行をなすまで折り曲げるために十分な深さを有している。
図3に示すように、パンチ20は、平板素材PをU曲げする際、前記部分P1をその上方より加圧する加圧面21と、前記部分P2に接する側面22と、前記部分P3に接する側面23と、を有する。加圧面21は、前記凹溝11を平面視した形状と同じ形状でかつ凹溝11よりも一回り小さい寸法を有している。側面22,23は、それぞれ平面視で、凹溝11の一端部11a,中央部11c,そして他端部11bに対応した凹凸形状を有している。
上記U曲げ加工機によれば、図2(b)に示すように平板素材Pをダイ10上に載置し、この平板素材Pをパンチ20で凹溝11内に押し込むことにより、前記部分P1を境として前記部分P2及び前記部分P3が互いに対向するように折り曲げられる。そして、このように折り曲げられた平板素材Pをダイ10の凹溝11より取り出すことにより、図2(c)に示す中間部品Wが得られる。
図2(c)に示すように、中間部品Wは、バーリング加工穴a1を有する第1側壁W2と、バーリング加工穴b1を有し第1側壁W2に対して対向配置された第2側壁W3と、第1側壁W2の下縁(一方の側縁)及び第2側壁W3の下縁(一方の側縁)間を繋ぐ連結壁W1と、を有する。中間部品Wは、一方向に沿って長い。連結壁W1は、側面視で直線状をなしている。第1側壁W2及び第2側壁W3間の間隔は、中間部品Wの長手方向に沿って見た場合、中央位置で最も細く、この中央位置から両端位置に向かうに従って徐々に広くなっている。バーリング加工穴a1,b1は、互いに同軸をなすように対向配置されている。
前記芯金抜入機は、図2(c)に示すU曲げ後の中間部品Wを保持する第1保持機構(図示略)と、図2(d)に示す芯金30と、芯金30を同軸に保持する第2保持機構(図示略)と、同保持機構を駆動する駆動機構(図示略)と、を備える。
芯金30は、所定幅寸法を有する環状体であり、中間部品Wのバーリング加工穴a1,b1よりも若干大きめの外径寸法を有する外周面と、前記第1保持機構によって保持される内周面とを有する構成を採用してもよい。なお、本実施形態の芯金30は、リンク部品Lを得る最終工程で取り外されるが、リンク部品Lの一部として圧入したままにしてもよい。一方、芯金30をリンク部品Lの一部としない場合には、環状体ではなく円柱体などとしてもよい。
この芯金抜入機によれば、まず中間部品Wを前記第1保持機構に固定する。続いて、芯金30を前記第2保持機構に装着した後、前記駆動機構の駆動力をもって前記第2保持機構を移動させ、芯金30を中間部品Wのバーリング加工穴a1,b1に同軸に入れる。これにより、図2(d)に示すように芯金30が中間部品Wに固定され、バーリング加工穴a1,b1の補強が完了する。
芯金は、リング形状の治具でもよいし、中実円柱状の治具であってもよい。2つのバーリング加工穴をそれぞれに分かれた芯金であってもよいが、バーリング加工穴の同軸度を向上させるためには、2つの芯金が一体化した芯金(一体化した結果、1つの心金となる。)とすることが好ましい。
前記軸曲げ加工機は、図2の(e),(f)に示すように、前記部分P1に対応した凹溝11を有するダイ10と、凹溝11内に挿抜されるパンチ40と、ダイ10に対してパンチ40を挿抜させるパンチ駆動機構(図示略)と、を有する。
なお、本実施形態では、中間部品Wを保持固定する金型として、前記U曲げ加工機のダイ10(図3)を兼用しているが、この形態のみに限らず、軸曲げ加工機の専用として他のダイを用いてもよい。一方、ダイ10を兼用してU曲げをする際(図2の(b),(c)の工程)には、凹溝11の底面に着くまで中間部品Wを押し下げないが、軸曲げをする際(図2の(e),(f)の工程)には、中間部品Wが凹溝11の底面に着くまで押し下げる。
また、図2(e)に示す軸曲げ加工機の前記パンチ駆動機構と、図2(b)に示したU曲げ加工機の前記パンチ駆動機構も、兼用としてもよいし、それぞれ専用に設けてもよい。
図5に示すように、凹溝11の底面11dは、その延在方向に沿った縦断面で見て、延在方向の中央位置が最も高く、そして中央位置より両端位置に向かうに従って徐々に低くなる凸面となっている。底面11dの形状は、リンク部品Lの底部外形状と合致している。すなわち、図3に示した、一端部11a及び他端部11bに対応する位置の底面幅寸法は、中央部11cに対応する位置の底面幅寸法よりも広い。また、中央部11cに対応する位置の底面幅寸法は、その長手方向の中央位置で最も狭く、そして一端部11a及び他端部11bに対応する位置に近付くにつれて徐々に広くなっている。
パンチ40は、図4に示すように、中間部品Wを軸曲げする際に、連結壁W1の内面をその上方より加圧する加圧面41と、第1側壁W2の内面に摺接する側面42と、第2側壁W3の内面に摺接する側面43と、バーリング縦壁aの外周面a2及びバーリング縦壁bの外周面b2の双方を押さえ付ける抑え面44と、を有する。
加圧面41は、前記凹溝11の底面11dに対応した形状を有する。すなわち、加圧面41は、図5に示すようにその延在方向に沿った縦断面で見て、延在方向の中央位置が最も高く、そして中央位置より両端位置に向かうに従って徐々に低くなる凹面となっている。そして、加圧面41は、バーリング縦壁a,bとの干渉を避けるために、バーリング縦壁a,bの位置を避けて形成されている。加圧面41の底面視における形状は、加圧面41をその長手方向に沿って見た場合、底面幅寸法が長手方向中央位置で最も細く、そして長手方向両端位置に近付くにつれて徐々に太くなっている。
抑え面44は、図5に示すように側面視で直線状をなしており、その幅寸法が長手方向の各位置で一定になっている。この抑え面44は、バーリング縦壁a及びバーリング縦壁bの各外周面a2,b2に当接するよう、加圧面41よりも高い位置に配置されている。すなわち、抑え面44と加圧面41との間には、バーリング縦壁a及びバーリング縦壁bを避ける段差が設けられている。
側面42,43は、それぞれ平面視で、凹溝11の一端部11a,中央部11c,そして他端部11bに対応した凹凸形状を有している。平面視における側面42,43間の間隔は、パンチ40の長手方向中央位置で最も狭く、長手方向両端位置に近付くに従って徐々に広くなっている。そして、側面42,43は、長手方向両端位置において互いに平行となっている。
以上説明の構成を有する軸曲げ加工機によれば、図2(e)に示すように型開きした状態で、まずダイ10の凹溝11内に中間部品Wを入れて配置する。そして、パンチ駆動機構によりパンチ40を押し下げていき、その加圧面41によって中間部品Wの連結壁W1の内面を加圧する。その際、同時に、抑え面44により、芯金30を入れた状態のバーリング縦壁a,bの各外周面a2,b2も押し下げていく。もし抑え面44が無い場合、芯金30が凹溝11の内側面との摩擦により連結壁W1の変形動作(下降動作)に追従できず、その結果として芯金30がバーリング加工穴a1,b1に不要な力を加える可能性がある。一方、本実施形態では抑え面44を有するため、その可能性がない。
以上により軸曲げ加工が行われるが、まだO曲げ加工を行う前であるので、第1側壁W2及び第2側壁W3の各上端縁同士は接合されていない。
前記O曲げ加工機は、図2(g)及び図6に示すように、軸曲げ後の中間部品Wを受け入れる下型50と、下型50と共に閉断面空間を形成し、この閉断面空間内に中間部品Wを収容する上型60と、上型60を下型50に対して接近離間させる金型駆動機構(図示略)と、中間部品W内の一端側に対して挿抜される第1中子70と、中間部品W内の他端側に対して挿抜される第2中子80と、第1中子70及び第2中子80のそれぞれを中間部品Wに対して接近離間させる中子駆動機構(第3駆動機構。図示略)と、を備える。
下型50は、一方向に沿って長い凹溝51を有する。凹溝51は、上方に向かって開口しており、軸曲げ後の中間部品Wの底部外形状に合致する凹面形状を有する。すなわち、凹溝51は、リンク部品Lの底部外形状に合致する凹面形状を有する。凹溝51は、その長手方向中央位置で溝幅が最も狭くかつ溝深さも最も浅くなっている。凹溝51は、その長手方向中央位置から両端位置に向かうに従って、溝幅が徐々に広がり、なおかつ溝深さも徐々に深くなっている。凹溝51は、その両端位置において、溝幅と溝深さが長手方向に沿って略一定になっている。
上型60は、一方向に沿って長い凹溝61を有する。凹溝61は、下方に向かって開口しており、軸曲げ後の中間部品Wの第1側壁W2の上端縁及び第2側壁W3の上端縁に当接して曲げ加工を加える。凹溝61は、リンク部品Lの上部外形状に合致する凹面形状を有する。凹溝61は、その長手方向中央位置で溝幅が最も狭くかつ溝高さも最も浅くなっている。凹溝61は、その長手方向中央位置から両端位置に向かうに従って、溝幅が徐々に広がり、なおかつ溝高さも徐々に深くなっている。凹溝61は、その両端位置において、溝幅と溝深さが長手方向に沿って略一定になっている。
前記金型駆動機構は、定位置に固定された下型50に対し、その上方から上型60を接近離間させる。下型50に上型60を合致させることで、凹溝51と凹溝61とが互いに合致してこれらの内部に閉断面空間を形成する。
第1中子70は、図6に示すように、バーリング縦壁aの外周面a2及びバーリング縦壁bの外周面b2に合致する凹曲面71と、中間部品Wの長手方向一端側の内部底面に合致する下面72と、リンク部品Lの一端部LAの内部上面に合致する上面73と、を有する。さらに、第1中子70は、中間部品Wの第1側壁W2に合致する第1側面74と、第2側壁W3に合致する第2側面75と、を有する。そして、第1中子70は、前記中子駆動機構によって矢印Fa方向に駆動されることで、第1側壁W2及び第2側壁W3間と、バーリング縦壁a,bの両外周面及び連結壁W1の内面間とに入れられる。
第2中子80は、図6に示すように、円錐台形状の外周面81と、この外周面81に連なり互いに平行をなす一対の側面82,83と、を有する。外周面81は、リンク部品Lの他端部LBの内周面に合致する。側面82,83も、リンク部品Lの他端部LBの内周面に合致する。そして、第2中子80は、前記中子駆動機構によって矢印Fb方向に駆動されることで、第1側壁W2及び第2側壁W3間に入れられる。
上記構成のO曲げ加工機によれば、まず、中間部品Wを下型50の凹溝51内に収容する。その後、中子駆動機構によって第1中子70及び第2中子80のそれぞれを第1側壁W2及び第2側壁W3間に入れる。その後、金型駆動機構によって上型60を下型50に向けて下げていき、その凹溝61を第1側壁W2及び第2側壁W3の各上端縁に当てながら加圧していく。その結果、第1側壁W2及び第2側壁W3の各上端縁が互いに近付くようにO曲げ加工がなされる。そして、各上端縁が合致することで、中間部品Wに閉断面形状が形成される。
続いて、以上説明の構成を有するリンク部品の製造装置を用いた、リンク部品の製造方法について以下に説明する。
このリンク部品の製造方法は、型抜き工程(素材準備工程)と、バーリング加工工程と、U曲げ工程と、補強工程と、軸曲げ工程と、O曲げ工程と、貫通穴形成工程と、芯金抜出工程と、を有する。
型抜き工程では、用意した平板を前記型抜き加工機の凹溝上に固定する。そして、型抜き加工機のパンチ駆動機構によりダイ及びパンチ間を接近させることで、パンチの凸部が平板を打ち抜き、平板素材Pが形成される。なお、パンチとダイの組み合わせによる型抜きに代えて、レーザー切断機などによる切断を行ってもよい。
バーリング加工工程では、型抜き加工等で得られた平板素材Pをバーリング加工機のダイ上に固定する。そして、バーリング加工機のパンチ駆動機構により、パンチを第1下穴及び第2下穴に通すことで、これら第1下穴及び第2下穴のそれぞれにバーリング加工穴a1,b1が形成される。このようにして得られた平板素材Pを図2(a)に示す。
U曲げ工程では、図2(b)に示すように、バーリング加工工程後の平板素材Pをダイ10上に載置し、U曲げ加工機のパンチ駆動機構によってパンチ20で平板素材Pを加圧し、凹溝11内に押し込む。その結果、平板素材Pの部分P1を境として部分P2及び部分P3が互いに対向するように折り曲げられる。凹溝11より取り出して得られた中間部品Wを図2(c)に示す。このようなU曲げ工程によらず、平板素材Pに2箇所で90°曲げを施すことなど公知の方法により、図2(c)に示すような断面形状が略U字形の中間部品Wとしてもよい。
補強工程では、U曲げ工程で得られた中間部品Wを芯金抜入機の第1保持機構に固定する。続いて、駆動機構の駆動力を保持機構に与えて移動させ、芯金30を中間部品Wのバーリング加工穴a1,b1に同軸に入れる。芯金30を入れた後の中間部品Wを図2(d)に示す。
なお、芯金30をバーリング加工穴a1,b1に入れる形態としては、「挿入」と「圧入」がある。本実施形態において「挿入」とは、バーリング加工穴a1,b1の内形あるいは内径を、芯金30を入れることによって元の寸法以上に大きくしない、芯金30の入れ方を言う。一方、本実施形態において「圧入」とは、バーリング加工穴a1,b1の内形あるいは内径を、芯金30を入れることによって元の寸法を超えて大きくする、芯金30の入れ方を言う。ここで、挿入または圧入は、バーリング加工穴a1,b1の内形あるいは内径に対する、芯金30の外形あるいは外径の大小関係を設定することによって決まる。
補強工程で芯金30を圧入した場合、バーリング加工穴a1,b1の内周面に沿った引っ張り力がバーリング加工穴a1,b1に加わる。
芯金の外径(又は芯金外面の周長)をバーリング加工穴の内径(又は、バーリング加工穴内面の周長)とほぼ同じとしてもよい。例えば、径比(芯金の外径/バーリング穴の内径)又は周長比(芯金の外面の周長/バーリング穴の内面の周長)を1.000±0.005、1.000±0.003又は1.000±0.001の範囲としてもよい。しかし、芯金の外径(又は芯金外面の周長)をバーリング加工穴の内径(又は、バーリング加工穴内面の周長)よりやや大きい方が好ましい。例えば、径比(芯金の外径/バーリング穴の内径)又は周長比(芯金の外面の周長/バーリング穴の内面の周長)を1.000より大きくするか、または1.001以上としてもよい。この場合、芯金の外径とバーリング加工穴の内径の差により、バーリング加工穴の内面に引張応力が生じる。この引張応力によってバーリング加工穴a1,b1がその内方より補強されるので、バーリング加工穴a1,b1の変形が効果的に抑えられるためである。バーリング加工穴a1,b1は円形であるので、前記引張応力は、バーリング加工穴a1,b1に加わるフープ力となる。上記の径比又は周長比の下限を、1.002、1.003又は1.005としてもよい。バーリング加工穴に芯金が入れられる限り、その径比又は周長比の上限を規定する必要はないが、1.050、1.040又は1.030としてもよい。また、必要に応じて、芯金をバーリング加工穴a1,b1に容易に入れられるように、芯金の断面がテーパー形状としてもよい。この場合、上記の径比又は周長比は、芯金の最大径から算出される値とする。
なお、芯金30としては、その外周面がバーリング加工穴a1,b1の内周面に隙間無く密着すればよく、圧入ではなく単に挿入してもよい。
軸曲げ工程では、補強工程で得られた中間部品Wを、図2(e)に示すように型開きしたダイ10の凹溝11内に配置する。そして、軸曲げ加工機のパンチ駆動機構によりパンチ40を押し下げていき、中間部品Wを凹溝11内で軸曲げさせる。すなわち、軸曲げ前の中間部品Wはその底部が側面視で直線形状となっているが、この底部が側面視で凹形状となるように中間部品Wを軸曲げしていく。この軸曲げの際、中間部品Wのバーリング加工穴a1,b1は常に芯金30によって内周面が支えられているので、その加工精度が損なわれることなく維持される。
軸曲げ工程後の中間部品Wは、その上部形状及び下部形状が概ね対称形状となっているが、第1側壁W2の上端縁と第2側壁W3の上端縁とが合致していないため、この時点ではまだ閉断面形状が形成されていない。
O曲げ工程では、軸曲げ工程で得られた中間部品Wを、図2(g)に示すように下型50の凹溝51内に収容する。そして、中子駆動機構によって第1中子70及び第2中子80のそれぞれを第1側壁W2及び第2側壁W3間に入れる。
続いて、金型駆動機構によって上型60を下型50に向けて下げていき、その凹溝61によって第1側壁W2及び第2側壁W3の各上端縁が互いに近付くようにO曲げ加工する。各上端縁が互いに合致することで、中間部品Wの長手方向各位置において、同長手方向に垂直な断面が閉断面形状となり、O曲げ工程が完了する。さらに、前記各上端縁同士を溶接等により接合してもよい。
O曲げ加工の際、中間部品Wのバーリング加工穴a1,b1の内周面は常に芯金30によって支持されているので、その加工精度が損なわれることなく維持される。
なお、中間部品Wの一端部及び他端部において、第1側壁W2の上端縁と第2側壁W3の上端縁との合わせ部分が、前記長手方向に垂直な断面で見て円形または楕円形である場合は、第1中子70及び第2中子80を入れる工程を省略してもよい。
貫通穴形成工程では、O曲げ工程で得られた中間部品W(図2(h))に貫通穴c1,d1を同軸に形成する。貫通穴c1,d1は、バーリング加工穴a1,b1に比べて小径であるため、O曲げ工程後に形成することができるが、型抜き工程の時点で予め形成しておいてもよい。なお、貫通穴c1,d1もバーリング加工穴としてもよい。その場合、図2(a)に示す平板素材Pを得る段階で、バーリング加工穴a1,b1と同様の方法により、バーリング加工を行うことが好ましい。加えて、図2(d)に示す中間部品Wの段階で、他の芯金をバーリング加工穴に入れることがより好ましい。
芯金抜出工程では、バーリング加工穴a1,b1より芯金30を抜き出す。その結果、図1に示すリンク部品Lが完成する。なお、芯金30をリンク部品Lの一部としてそのまま用いる場合には、この芯金抜出工程を省略する。
以上説明のリンク部品の製造装置及び製造方法によれば、図2の(e),(f)に示す軸曲げや図2の(g),(h)に示すO曲げを行うための外力を中間部品Wに加えても、常に、バーリング加工穴a1,b1の真円度及び軸芯精度(同軸度)が芯金30によって維持される。したがって、高い寸法精度のバーリング加工穴a1,b1(連結穴)を有するリンク部品Lを得ることができる。
なお、図2に示した製造工程では、連結穴としてバーリング加工穴a1,b1を形成する場合について例示した。しかし、本発明はこの形態のみに限らず、前記バーリング加工工程を省略してもよい。この場合、前記型抜き工程で平板素材Pを得た後、前記バーリング加工工程を行わずに、前記U曲げ工程を行うことになる。そして、前記型抜き工程で得た前記第1下穴及び第2下穴が、前記連結穴となる。
以上に説明の実施形態は本発明の一例であり、必要に応じて適宜の変更が可能である。
例えば、リンク部品Lの一端部LAから中央部LCにかけての縦断面形状は、図1に示した形状のみに限られない。すなわち、上記実施形態では、縦断面形状が、底壁部gのうち一端部LAの位置では下方に膨らみ、一端部LA及び中央部LC間の繋ぎ位置では上方に凹む形状とした。一方、例えば図7に示すように、バーリング加工穴a1,b1の上下面が側面視で平坦(直線状)であるリンク部品L1を採用してもよい。
このリンク部品L1の製造に際しては、図2の(e),(f)に示す軸曲げや図2の(g),(h)に示すO曲げで用いる各金型形状を変更することで対応可能である。より具体的には、軸曲げに際しては、図5に示すダイ10の底面11dの縦断面形状と、パンチ40の加圧面41の縦断面形状とを変更する。すなわち、ダイ10の底面11dのうち、図5に示す符号M1の範囲を、長手方向中央位置から端縁位置に向かって下がる直線状の傾斜面とする。また、パンチ40の加圧面41も、図5に示す符号M2の範囲を、長手方向中央位置から端縁位置に向かって下がる直線状の傾斜面とする。このような直線形状に合致させるように中間部品Wの連結壁W1を加圧面41及び底面11d間に挟み込んで直線状に成形する。
また、O曲げに際しては、図6に示す下型50の凹溝51の縦断面形状と、上型60の凹溝61の縦断面形状と、第1中子70における下面72及び上面73の縦断面形状を変更する。すなわち、凹溝51のうち、図6の符号M3の範囲を、長手方向中央位置から端縁位置に向かって上がる直線状の傾斜面とする。また、凹溝61も、図6に示す符号M4の範囲を、長手方向中央位置から端縁位置に向かって上がる直線状の傾斜面とする。さらに、下面72の縦断面形状を、凹溝51の傾斜面に対応する直線状の傾斜面とする。同様に、上面73の縦断面形状を、凹溝61の傾斜面に対応する直線状の傾斜面とする。
そして、凹溝51と下面72との間に連結壁W1を挟み込み、さらに、凹溝61と上面73との間に第1側壁W2の上端縁と第2側壁W3の上端縁とを挟み込んでO曲げすることにより、図7に示すリンク部品L1を得ることができる。このリンク部品L1をその長手方向に沿って見た場合、一端部LAより、この一端部LA及び中央部LC間の接続部分にかけての範囲M5の上部下部が、側面視で直線形状をなしている。このようにバーリング加工穴a1,b1の上部下部を側面視で平坦形状とすることにより、芯金30の使用による効果に加えて、バーリング加工穴a1,b1の加工精度をさらに高めることが可能になる。
この点について、芯金30を圧入した場合を例に説明すると、まず軸曲げ工程の開始時には、図5に示すように、パンチ40の加圧面41のうち、最も端にある点Pr1が最初に連結壁W1の内面に当たって矢印F1方向に加圧する。このような点接触による加圧力は、バーリング加工穴a1,b1の周囲部分のうち、点Pr1に最も近い部分を矢印F2に示すように引っ張る力を発生させる。このような力が生じても、前もって圧入された芯金30がバーリング加工穴a1,b1に圧入されたことによって内周面に生じたフープ応力により、支えることが出来る。
一方、図7に示す変形例においては、軸曲げのためにパンチ40で連結壁W1の内面を加圧する際、部分的に膨らませずに真っ直ぐな状態を保ったまま軸曲げをするので、矢印F2に示した力を生じない。よって、芯金30による補強効果に加えて、より高い加工精度を得ることが可能になる。
また、O曲げ加工工程では、図6に示した第1中子70の上面73が第1側壁W2の上端縁及び第2側壁W3の上端縁をそれらの内方より押圧して外形を凸状に変形させるため、軸曲げのときと同じ理由により、バーリング加工穴a1,b1の周囲部分に対して部分的な引張が多少加わる。これに対し、図7に示す変形例においては、上面73の縦断面形状を、凹溝61の傾斜面に対応する直線状の傾斜面とするので、バーリング加工穴a1,b1の周囲部分に対して部分的な引張を加えない。よって、芯金30による補強効果に加えて、より高い加工精度を得ることが可能になる。
また、上述したように、本実施形態では、バーリング加工穴a1,b1を形成するものとしたが、この形態のみに限らない。前記バーリング加工工程を省略してバーリング加工穴a1,b1を形成しなくてもよい。この場合、前記型抜き工程で形成した貫通穴である前記第1下穴及び第2下穴を、リンク部品Lの連結穴として用いてもよい。より具体的な説明は、後述の第3実施形態で説明する。また、連結穴は円形のみにかぎらず、例えば半円形の穴としてもよいし、楕円形や四角形等、その他の穴形状としてもよい。
例えば、連結穴を、図8に示す開口した半円形の下穴a3,a4とするリンク部品L2の場合、芯金30と第1中子70を兼ねた治具90を用いることができる。この治具90のうち、治具本体170が第1中子70に対応する部分となり、また、一対の凸部130が芯金30に対応する部分となる。一対の凸部130の外形寸法は、半円形の下穴a3,a4よりも少し大きめに形成されている。
この場合、O曲げ工程で第1側壁W2及び第2側壁W3に外力を与えても、その前に一対の凸部130を圧入することによって、半円形の下穴a3,a4それぞれの縁部に沿った引っ張り力が下穴a3,a4に加わる。この引っ張り力によって下穴a3,a4がその内方より予め補強されるので、後加工による、下穴a3,a4の変形及び軸ずれが効果的に抑えられる。
[第2実施形態]
続いて、図9及び図10を参照しながら本発明の第2実施形態について以下に説明する。本実施形態では、上記第1実施形態で用いた芯金30の代わりに、図9及び図10に示すように、ダイ10に一対の芯金230を同軸配置し、凹溝11内外に挿抜させる点が、上記第1実施形態と異なっている。すなわち、一対の芯金230はダイ10の一部であり、リンク部品Lの製造後に抜出される。以下、上記第1実施形態との相違点を主に説明し、その他事項については上記第1実施形態と同じであるとして、重複説明を省略する。
本実施形態のリンク部品の製造装置は、ダイ(第5金型)10と、パンチ(第6金型)40と、これらダイ10及びパンチ40間の相対位置を接近及び離間させる第4駆動機構(不図示)と、一対の芯金230をダイ10に備わる一対の貫通穴10A1,10B1に対して挿抜させる第5駆動機構(不図示)と、を備える。
ダイ10は、図9及び図10に示すように、連結壁W1の外面に接してかつ縦断面視で凸状をなす円弧面(第3円弧面)11A、第1側壁W2の外面に接する内側面11B(第5側面)、第2側壁W3の外面に接する内側面(第6側面)11C、これら内側面11B,11Cを同軸に貫く一対の貫通穴10A1,10B1、を有する。貫通穴10A1,10B1は、円形のみにかぎらず、例えば半円形の穴としてもよいし、楕円形や四角形等、その他の穴形状としてもよい。
また、パンチ40は、図9に示すように、連結壁W1の内面に接してかつ縦断面視で凹状をなす円弧面(第4円弧面)40A、第1側壁W2の内面に接する外側面(第7側面)40B、第2側壁W3の内面に接する外側面(第8側面)40C、を有する。
一対の芯金230が、内側面(第5側面)11Bの貫通穴10A1に挿抜される芯金(第1分割芯金)230aと、内側面(第6側面)11Cの貫通穴10B1に挿抜されてかつ芯金230aと同軸をなす芯金(第2分割芯金)230bと、を有する。
前記第5駆動機構は、芯金230aを貫通穴10A1に挿抜させる第1駆動部(不図示)と、芯金230bを貫通穴10B1に挿抜させる第2駆動部(不図示)と、を有する。
上記装置構成で軸曲げ工程を行う場合、まず凹溝11内に中間部品Wを配置し、そしてバーリング加工穴a1,b1に芯金230をそれぞれ通す。このようにして中間部品Wの一端側をダイ10内に固定した状態が図9である。この図9に示すように、凹溝11の底面形状は、その長手方向に沿った縦断面で見た場合、長手方向中央部分が盛り上がった凸断面形状を有している。そのため、中間部品Wの一端側を、芯金230によって凹溝11の底面近くに固定した場合、中間部品Wの他端側は、凹溝11の底面から離れる。その結果、中間部品Wは、その一端側が相対的に低くてかつ、他端側が相対的に高くなるように傾斜配置される。
このように傾斜配置された中間部品Wに対し、その上方からパンチ40を下げていく。すると、パンチ40が中間部品Wのまず前記他端側に当たり、これを鉛直下方に押し下げていく。その結果、中間部品Wの他端側が矢印Fdに示すようにパンチ40によって押し下げられていく。このとき、中間部品Wの長手方向中央部分の底面は、凹溝11の底面が持つ凸断面形状に合致するように曲げられていく。そして、中間部品Wの底壁が、凹溝11の底面とパンチ40の下面との間に完全に挟み込まれて軸曲げが完了する。
軸曲げ工程の完了後、まず芯金230a,230bを中間部品Wから抜出する抜出工程を行い、その後、パンチ40を上げてからダイ10内より取り出す。その後、第1の実施形態と同様にO曲げ工程などを行うことにより、リンク部品Lが得られる。
[第3実施形態]
続いて、図11を参照しながら本発明の第3実施形態について以下に説明する。本実施形態では、バーリング加工穴a1,b1の代わりに下穴を有するリンク部品を製造する点が、上記第1実施形態と異なっている。そのため、上記第1実施形態との相違点を主に説明し、その他事項については上記第1実施形態と同じであるとして、重複説明を省略する。
本実施形態のリンク部品の製造方法では、上記第1実施形態のバーリング加工工程が省略される。よって、本実施形態のリンク部品の製造方法は、型抜き工程(素材準備工程)と、U曲げ工程と、補強工程と、軸曲げ工程と、O曲げ工程と、貫通穴形成工程と、芯金抜出工程と、を有する。
型抜き工程では、用意した平板を前記型抜き加工機の凹溝上に固定する。そして、型抜き加工機のパンチ駆動機構によりダイ及びパンチ間を接近させることで、パンチの凸部が平板を打ち抜き、図11(a)に示す平板素材Paが形成される。この平板素材Paには、第1下穴a1a及び第2下穴b1aが形成されている。
なお、パンチとダイの組み合わせによる型抜きに代えて、レーザー加工による型抜きを行ってもよい。
U曲げ工程では、図11(b)に示すように、型抜き工程後の平板素材Paをダイ10上に載置し、U曲げ加工機のパンチ駆動機構によってパンチ20で平板素材Paを加圧し、凹溝11内に押し込む。その結果、図11(a)に示す平板素材Paの部分P1aを境として部分P2a及び部分P3aが互いに対向するように折り曲げられる。凹溝11より取り出された中間部品Waを図11(c)に示す。
中間部品Waは、第1下穴a1aを有する第1側壁W2aと、第2下穴b1aを有し第1側壁W2aに対して対向配置された第2側壁W3aと、第1側壁W2aの下縁(一方の側縁)及び第2側壁W3aの下縁(一方の側縁)間を繋ぐ連結壁W1aと、を有する。中間部品Waは、一方向に沿って長い。連結壁W1aは、側面視で直線状をなしている。第1側壁W2a及び第2側壁W3a間の間隔は、中間部品Waの長手方向に沿って見た場合、中央位置で最も細く、この中央位置から両端位置に向かうに従って徐々に広くなっている。第1下穴a1a及び第2下穴b1aは、互いに同軸をなすように対向配置されている。
U曲げ工程に続く補強工程では、中間部品Waを前記芯金抜入機の第1保持機構に固定する。続いて、駆動機構の駆動力を前記第1保持機構に与えて移動させ、芯金30を中間部品Waの第1下穴a1a及び第2下穴b1aに同軸に入れる。芯金30は、中間部品Wの第1下穴a1a及び第2下穴b1aよりも若干大きめの外径寸法を有する外周面と、前記第1保持機構によって保持される内周面とを有する。この場合、芯金30の入れ方は「圧入」となる。圧入後の中間部品Waを図11(d)に示す。
第1実施形態と同様に、芯金の外径(又は芯金外面の周長)を下穴の内径(又は、下穴内面の周長)とほぼ同じとしてもよい。例えば、径比(芯金の外径/下穴の内径)又は周長比(芯金の外面の周長/下穴の内面の周長)を1.000±0.005、1.000±0.003又は1.000±0.001の範囲としてもよい。しかし、芯金の外径(又は芯金外面の周長)を下穴の内径(又は、下穴内面の周長)よりやや大きい方が好ましい。例えば、径比(芯金の外径/下穴の内径)又は周長比(芯金の外面の周長/下穴の内面の周長)を1.000より大きくするか、または1.001以上としてもよい。この場合、芯金の外径と下穴の内径の差により、下穴の内面に引張応力が生じる。この補強工程で入れた芯金30によって第1下穴a1a及び第2下穴b1aの縁部に沿った引張応力が第1下穴a1a及び第2下穴b1aに加わる。この引張応力によって第1下穴a1a及び第2下穴b1aがその内方より補強されるので、第1下穴a1a及び第2下穴b1aの変形及び軸ずれが効果的に抑えられる。第1下穴a1a及び第2下穴b1aは円形であるので、前記引張応力は、第1下穴a1a及び第2下穴b1aに加わるフープ力となる。なお、上記の径比又は周長比の下限を、1.002、1.003又は1.005としてもよい。下穴に芯金が入れられる限り、その径比又は周長比の上限を規定する必要はないが、1.050、1.040又は1.030としてもよい。また、必要に応じて、芯金を下穴に容易に入れられるように、芯金の断面がテーパー形状としてもよい。この場合、上記の径比又は周長比は、芯金の最大径から算出される値とする。
芯金は、リング形状の治具でもよいし、中実円柱状の治具であってもよい。2つのバーリング加工穴をそれぞれに分かれた芯金であってもよいが、バーリング加工穴の同軸度を向上させるためには、2つの芯金が一体化した芯金(一体化した結果、1つの心金となる。)とすることが好ましい。
軸曲げ工程では、補強工程で得られた中間部品Wを、図11(e)に示すように型開きしたダイ10の凹溝11内に配置する。そして、軸曲げ加工機のパンチ駆動機構によりパンチ40を押し下げていき、中間部品Waを凹溝11内で軸曲げさせる。なお、本実施形態のパンチ40は、上記第1実施形態で説明したパンチ40と異なり、前記段差を有していない。
軸曲げ前の中間部品Waはその底部が側面視で直線形状となっているが、本軸曲げ工程では、この底部が側面視で凹形状となるように中間部品Waを軸曲げしていく。この軸曲げの際、中間部品Waの第1下穴a1a及び第2下穴b1aは常に芯金30によって支えられているので、その加工精度(真円精度及び同軸精度)が損なわれることなく維持される。
軸曲げ工程後の中間部品Waは、その上部形状及び下部形状が概ね対称形状となっているが、第1側壁W2aの上端縁と第2側壁W3aの上端縁とが合致していないため、この時点ではまだ閉断面形状が形成されていない。
O曲げ工程では、軸曲げ工程で得られた中間部品Waを、図11(g)に示すように下型50の凹溝51内に収容する。そして、中子駆動機構によって第1中子70及び第2中子80のそれぞれを第1側壁W2及び第2側壁W3間に入れる。
続いて、金型駆動機構によって上型60を下型50に向けて下げていき、その凹溝61によって第1側壁W2a及び第2側壁W3aの各上端縁が互いに近付くようにO曲げ加工する。各上端縁が互いに合致することで、中間部品Waの長手方向各位置において、同長手方向に垂直な断面が閉断面形状となり、O曲げ工程が完了する。さらに、前記各上端縁同士を溶接等により接合してもよい。
O曲げの際、中間部品Waの第1下穴a1a及び第2下穴b1aは常に芯金30によって支持されているので、その加工精度(真円精度及び同軸精度)が損なわれることなく維持される。
なお、中間部品Waの一端部及び他端部において、第1側壁W2aの上端縁と第2側壁W3aの上端縁との合わせ部分が、前記長手方向に垂直な断面で見て円形または楕円形である場合は、第1中子70及び第2中子80を入れる工程を省略してもよい。
貫通穴形成工程では、O曲げ工程で得られた中間部品W(図11(h))に貫通穴c1,d1を同軸に形成する。貫通穴c1,d1は、第1下穴a1a及び第2下穴b1aに比べて小径であるため、O曲げ工程後に形成することができるが、型抜き工程の時点で予め形成しておいてもよい。
芯金抜出工程では、第1下穴a1a及び第2下穴b1aより芯金30を抜き出す。その結果、リンク部品が完成する。なお、芯金30をリンク部品の一部としてそのまま用いる場合には、この芯金抜出工程を省略する。
以上説明のリンク部品の製造装置及び製造方法によれば、図11の(e),(f)に示す軸曲げや図11の(g),(h)に示すO曲げを行うための外力を中間部品Waに加えても、常に、第1下穴a1a及び第2下穴b1aの形状寸法が芯金30によって維持される。したがって、高い寸法精度(真円精度及び同軸精度)の第1下穴a1a及び第2下穴b1a(連結穴)を有するリンク部品を得ることができる。
なお、以上に説明の第2実施形態は本発明の一例であり、必要に応じて適宜の変更が可能である。例えば図7で示したように、上下面が側面視で平坦(直線状)であるリンク部品を採用してもよい。この場合、軸曲げのためにパンチ40で連結壁W1aの内面を加圧する際、部分的に膨らませずに真っ直ぐな状態を保ったまま軸曲げをするので、第1下穴a1a及び第2下穴b1aを部分的に径方向外側に引っ張る力を生じない。よって、芯金30による補強効果に加えて、より高い加工精度を得ることが可能になる。
[第4実施形態]
続いて、図12を参照しながら本発明の第4実施形態について以下に説明する。本実施形態では、軸曲げ工程及び貫通穴形成工程を省略し、真っ直ぐな軸線を持つテーパー管形状のリンク部品を製造する点が、上記第1実施形態と異なっている。そのため、上記第1実施形態との相違点を主に説明し、その他事項については上記第1実施形態と同じであるとして、重複説明を省略する。
本実施形態のリンク部品の製造方法では、上記第1実施形態の軸曲げ工程が省略される。よって、本実施形態のリンク部品の製造方法は、型抜き工程(素材準備工程)と、バーリング加工工程と、U曲げ工程と、補強工程と、O曲げ工程と、芯金抜出工程と、を有する。
型抜き工程では、用意した平板を前記型抜き加工機の凹溝上に固定する。そして、型抜き加工機のパンチ駆動機構によりダイ及びパンチ間を接近させることで、パンチの凸部が平板を打ち抜き、平板素材Pbが形成される。平板素材Pbは、図12(c)の第1側壁W2bとなる部分P2bと、第2側壁W3bとなる部分P3bと、連結壁W1bとなる部分P1bと、を有する。この時点では、第1下穴及び第2下穴と、一対の貫通穴c1b,d1bが形成されたままになっている。
なお、パンチとダイの組み合わせによる型抜きに代えて、レーザー加工による型抜きを行ってもよい。
バーリング加工工程では、型抜き加工で得られた平板素材Pbをバーリング加工機のダイ上に固定する。そして、バーリング加工機のパンチ駆動機構により、パンチを前記第1下穴及び前記第2下穴に通すことで、これら第1下穴及び第2下穴のそれぞれにバーリング加工穴a1b,b1bが形成される。このようにして得られた平板素材Pbを図12(a)に示す。なお、貫通穴c1b,d1bにバーリング加工穴を行ってもよい。
U曲げ工程では、図12(b)に示すように、バーリング加工工程後の平板素材Pbをダイ10b上に載置し、U曲げ加工機のパンチ駆動機構によってパンチ20bで平板素材Pbを加圧し、凹溝11bb内に押し込む。その結果、平板素材Pbの部分P1bを境として部分P2b及び部分P3bが互いに対向するように折り曲げられる。その後、中間部品Wbを凹溝11bbより取り出す。
補強工程では、U曲げ工程で得られた中間部品Wbを芯金抜入機の第1保持機構に固定する。続いて、駆動機構の駆動力を第1保持機構に与えて移動させ、芯金30bを中間部品Wbのバーリング加工穴a1b,b1bに同軸に入れる。芯金30bを入れた後の中間部品Wbを図12(c)に示す。
この補強工程で芯金30bを圧入した場合、バーリング加工穴a1b,b1bの内周面に沿った引っ張り力がバーリング加工穴a1b,b1bに加わる。この引っ張り力によってバーリング加工穴a1b,b1bがその内方より補強されるので、バーリング加工穴a1b,b1bの変形が効果的に抑えられる。バーリング加工穴a1b,b1bは円形であるので、前記引っ張り力は、バーリング加工穴a1b,b1bに加わるフープ力となる。
O曲げ工程では、補強工程で得られた中間部品Wbを、図12(d)に示すように下型50bの凹溝51b内に収容する。そして、中子駆動機構によって第1中子70b及び第2中子80bのそれぞれを第1側壁W2b及び第2側壁W3b間に入れる。
続いて、金型駆動機構によって上型60bを下型50bに向けて下げていき、凹溝61bによって第1側壁W2b及び第2側壁W3bの各上端縁が互いに近付くようにO曲げ加工する。各上端縁が互いに合致することで、中間部品Wの長手方向各位置において、同長手方向に垂直な断面が閉断面形状となり、O曲げ工程が完了する。さらに、前記各上端縁同士を溶接等により接合してもよい。
O曲げ加工の際、中間部品Wbのバーリング加工穴a1b,b1bの内周面は常に芯金30bによって支持されているので、その加工精度が損なわれることなく維持される。
なお、中間部品Wbの一端部及び他端部において、第1側壁W2bの上端縁と第2側壁W3bの上端縁との合わせ部分が、前記長手方向に垂直な断面で見て円形または楕円形である場合は、第1中子70b及び第2中子80bを入れる工程を省略してもよい。
芯金抜出工程では、バーリング加工穴a1b,b1bより芯金30bを抜き出す。その結果、真っ直ぐな軸線を持つテーパー管形状のリンク部品が完成する。なお、芯金30bをリンク部品の一部としてそのまま用いる場合には、この芯金抜出工程を省略する。
以上説明のリンク部品の製造装置及び製造方法によれば、図12の(d)に示すO曲げを行うための外力を中間部品Wbに加えても、常に、バーリング加工穴a1b,b1bの真円度及び軸芯精度が芯金30bによって維持される。したがって、高い寸法精度のバーリング加工穴(連結穴)a1b,b1bを有するリンク部品を得ることができる。
なお、連結穴としてバーリング加工穴a1b,b1bを形成する場合について例示した。しかし、本発明はこの形態のみに限らず、さらに前記バーリング加工工程を省略してもよい。この場合、前記型抜き工程で平板素材Pbを得た後、前記バーリング加工工程を行わずに、前記U曲げ工程を行うことになる。そして、前記型抜き工程で得た前記第1下穴及び第2下穴が、前記連結穴となる。
以上説明の各実施形態の骨子を、以下に纏める。
(1)本実施形態リンク部品の製造方法は、第1下穴(下穴)を有する第1側壁W2と、第1下穴と同軸をなす第2下穴(下穴)を有し第1側壁W2に対して対向配置された第2側壁W3と、第1側壁W2の下縁(一方の側縁)及び第2側壁W3の下縁(一方の側縁)間を繋ぐ連結壁W1と、を有する一方向に沿って長い中間部品Wより、連結穴(第1下穴及び第2下穴、又は、バーリング加工穴a1,b1)を有し前記一方向に沿った一方側に設けられた一端部LAと、前記一方向に沿った他方側に設けられた他端部LBとを備えたリンク部品Lを製造する方法である。
そして、本実施形態リンク部品の製造方法は、前記連結穴に、芯金30を同軸に挿入あるいは圧入する補強工程と;補強工程よりも後に、第1側壁W2の上縁(他方の側縁)と第2側壁W3の上縁(他方の側縁)とを互いに当接させるように、第1側壁W2及び第2側壁W3をO曲げするO曲げ工程と;を有する。
上記(1)によれば、O曲げ工程で第1側壁W2及び第2側壁W3に外力を与えても、その前に、補強工程で入れた芯金30によって、連結穴が予め補強されているので、これらの変形が効果的に抑えられる。
なお、第1下穴及び第2下穴の形状は、円形のみに限らず、非円形であってもよい。さらに、第1下穴及び第2下穴としては、完全に閉じた周面により囲まれて形成されたもののみに限らず、その一部分が開放されていてもよい。よって、第1下穴及び第2下穴は、例えば、開放された半円形であってもよい。
(2)上記(1)において、補強工程よりも後でかつO曲げ工程よりも前に、中間部品Wの連結壁W1の内面と、芯金30の外周面との双方に外力を同時に加えることで、第1側壁W2を対向視したときに連結壁W1が凹状の円弧をなすように、中間部品Wを軸曲げする軸曲げ工程をさらに有してもよい。
上記(2)の場合、連結壁W1と芯金30の両方に対して外力を同時に加えるので、連結壁W1の軸曲げ変形に遅れることなく芯金30が追従していく。そのため、連結壁W1と一体をなす第1側壁W2及び第2側壁W3の変形に対しても芯金30が追従できるので、芯金30の移動が遅れて連結穴を変形させることがない。
(3)上記(2)において、軸曲げ工程で、側面視で直線状部分を有する加圧面41を連結壁W1の上面(内面)に押し当てることにより、軸曲げを行ってもよい。
上記(3)の場合、側面視で直線状の加圧面41により連結壁W1の内面を加圧する。連結壁W1の内面を部分的に膨らませることなく真っ直ぐな状態を保ったまま軸曲げするので、連結穴を局所的に引っ張る力を生じない。よって、芯金30による補強効果に加えて、より高い寸法精度のリンク部品L1を得ることが可能になる。
(4)上記(1)~(3)の何れか一項において、O曲げ工程で、O曲げをする前に、第1側壁W2及び第2側壁W3間に挟まれてかつ、芯金30の外周面と連結壁W1の内面との間に挟まれる第1中子70を、中間部品Wの端部に挿入あるいは圧入しておいてもよい。
上記(4)の場合、第1中子70によって第1側壁W2及び第2側壁W3間の間隔及び平行度が一定に保持され、また、連結壁W1及び芯金30間の間隔が一定に保持される。よって、O曲げ工程でO曲げする外力を加えても、連結穴の寸法精度及び位置精度に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品Lを製造することができる。
(5)上記(1)~(4)の何れか一項に記載の態様において、芯金30の外径を第1下穴及び第2下穴の内径で除して算出される径比が1.000より大きくてもよい。
上記(5)に記載の態様の場合、芯金30を第1下穴及び第2下穴に圧入できる。
(6)上記(1)において、以下のようにしてもよい:補強工程よりも前に、第1下穴及び第2下穴のそれぞれに、バーリング縦壁a,bを有するバーリング加工穴a1,b1を形成するバーリング加工工程を行い;補強工程で、第1下穴及び第2下穴に代わり、バーリング加工穴a1,b1に芯金30を同軸に挿入あるいは圧入する。
上記(6)の場合も、上記(1)と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、O曲げ工程で第1側壁W2及び第2側壁W3に外力を与えても、補強工程で挿入あるいは圧入された芯金30によってバーリング加工穴a1,b1が予め補強されているので、連結穴の変形が効果的に抑えられる。
なお、バーリング加工穴a1,b1の形状は、円形のみに限らず、非円形であってもよい。さらに、バーリング加工穴a1,b1としては、完全に閉じた周面により囲まれて形成されたもののみに限らず、その一部分が開放されていてもよい。よって、バーリング加工穴a1,b1は、例えば、開放された半円形であってもよい。
(7)上記(6)において、補強工程よりも後でかつO曲げ工程よりも前に、中間部品Wの連結壁W1の内面と、芯金30が挿入あるいは圧入された状態のバーリング縦壁a,bの各外周面a2,b2との双方に外力を同時に加えることで、第1側壁W2を対向視したときに連結壁W1が凹状の円弧をなすように、中間部品Wを軸曲げする軸曲げ工程をさらに有してもよい。
上記(7)の場合も、上記(2)と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、連結壁W1とバーリング縦壁a,bの両方に対して外力を同時に加えるので、連結壁W1の軸曲げ変形に遅れることなくバーリング縦壁a,b及び芯金30が追従していく。そのため、連結壁W1と一体をなす第1側壁W2及び第2側壁W3の変形に対してもバーリング縦壁a,b及び芯金30が追従できるので、芯金30の移動が遅れてバーリング加工穴a1,b1を変形させることがない。
(8)上記(7)において、軸曲げ工程で、側面視で直線状をなす部分を有する加圧面41を連結壁W1の内面に押し当てることにより、軸曲げを行ってもよい。
上記(8)の場合も、上記(3)と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、凹曲面が連結壁W1に生じないので、バーリング加工穴a1,b1の変形を抑制することができ、同バーリング加工穴a1,b1により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(9)上記(6)~(8)の何れか一項において、O曲げ工程で、O曲げをする前に、第1側壁W2及び第2側壁W3間に挟まれてかつ、バーリング縦壁a,bの外周面a2,b2及び連結壁W1の内面間に挟まれる第1中子70を、中間部品Wの端部に挿入あるいは圧入しておいてもよい。
上記(9)の場合も、上記(4)と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、第1中子70によって第1側壁W2及び第2側壁W3間の間隔及び平行度が一定に保持され、また、連結壁W1及びバーリング縦壁a,b間の間隔が一定に保持される。よって、O曲げ工程でO曲げする外力を加えてもバーリング加工穴a1,b1の寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品L1を製造することができる。
(10)上記(6)~(9)の何れか一項に記載の態様において、芯金30の外径をバーリング加工穴a1,b1の内径で除して算出される径比が1.000より大きくてもよい。
上記(10)に記載の態様の場合、芯金30をバーリング加工穴a1,b1に圧入できる。
(11)図9及び図10を用いて説明した上記第2実施形態のように、上記(1)において以下を採用しても良い:補強工程よりも後でかつO曲げ工程よりも前に、前記下穴(あるいはバーリング加工穴a1,b1)に挿入あるいは圧入した一対の芯金230の位置を定位置に固定してかつ、前記連結壁W1のうちで一端部LAになる第1端部と他端部LBになる第2端部との間の任意の位置を支持した状態で、前記第2端部に外力を加えることで、第1側壁W2を対向視したときに連結壁W1が凹状をなすように、中間部品Wを軸曲げする軸曲げ工程をさらに有する。
上記(11)の場合、中間部品Wを軸曲げする間も、挿入あるいは圧入された一対の芯金230によって下穴(あるいはバーリング加工穴a1,b1)の形状が常に保たれる。
(12)上記(11)において以下を採用しても良い:補強工程よりも前に、下穴に、バーリング縦壁a,bを有するバーリング加工穴a1,b1を形成するバーリング加工工程を行い;補強工程で、前記下穴に代わり、バーリング加工穴a1,b1に芯金230を同軸に挿入あるいは圧入する。
上記(12)の場合、中間部品Wを軸曲げする間、挿入あるいは圧入された芯金230によってバーリング加工穴a1,b1の形状が常に保たれる。
(13)上記(1)~(12)の何れか一項において、補強工程よりも前に、第1側壁W2となる部分P2と、第2側壁W3となる部分P3と、連結壁W1となる部分P1と、を有する平板素材Pを、平板より打ち抜いて準備する型抜き工程(素材準備工程)と;連結壁W1となる部分P1を境として、第1側壁W2となる部分P2と第2側壁W3となる部分P3とが互いに対向するように、平板素材Pを折り曲げるU曲げ工程と;を行ってもよい。
上記(13)の場合、型抜き工程後のU曲げ工程により、互いに同軸をなす第1下穴及び第2下穴を有する中間部品Wを得ることが出来る。さらには、U曲げ工程前に、第1下穴及び第2下穴にバーリング加工を行い、バーリング加工穴a1,b1を区画するバーリング縦壁a,bを形成してもよい。
(14)上記(1)~(13)の何れか一項において、芯金30をリンク部品Lの一部とし、芯金30の開口を連結穴としてもよい。
上記(14)の場合、リンク部品Lより芯金30を外す工程と、リンク部品Lの第1下穴及び第2下穴、又は、バーリング加工穴a1,b1を補強する後工程とが不要になる。よって、さらに生産性を高めることが可能になる。
(15)本実施形態に係るリンク部品の製造装置は、第1下穴を有する第1側壁W2と、第1下穴と同軸をなす第2下穴を有し第1側壁W2に対して対向配置された第2側壁W3と、第1側壁W2の下縁(一方の側縁)及び第2側壁W3の下縁(一方の側縁)間を繋ぐ連結壁W1と、を有する一方向に沿って長い中間部品Wより、連結穴(第1下穴及び第2下穴、又は、バーリング加工穴a1,b1)を有し前記一方向に沿った一方側に設けられた一端部LAと、前記一方向に沿った他方側に設けられた他端部LBとを備えたリンク部品Lを製造する装置である。
そして、このリンク部品の製造装置は、第1下穴及び第2下穴に、同軸に挿入あるいは圧入される芯金30と;中間部品Wを受け入れてかつ、リンク部品Lの外形に合致する形状の凹溝51(第1凹面)を有する下型50(第1金型)と;下型50と共に中間部品Wを収容し、第1側壁W2の上縁(他方の側縁)及び第2側壁W3の上縁(他方の側縁)の双方に当接して互いに接近させる凹溝61(第2凹面)を有する上型60(第2金型)と;下型50及び上型60間の相対位置を接近及び離間させる金型駆動機構(第1駆動機構)と;を備える。
上記(15)によれば、まず、第1下穴及び前記第2下穴に芯金30を同軸に挿入あるいは圧入する。その後、芯金によって第1下穴及び第2下穴が補強された中間部品Wを、そのまま下型50の凹溝51に載置する。その後、下型50と共に中間部品Wを収容するように、金型駆動機構により下型50及び上型60間の相対位置を近付け、そして両者を合致させる。その際、上型60の凹溝61が、第1側壁W2の上縁及び第2側壁W3の上縁の双方に当接して両者を互いに接近させ、そして合致させる。このO曲げにより、長手方向に垂直な断面が閉断面形状をなす中間部品Wを得ることが出来る。しかも、O曲げの際も第1下穴及び第2下穴の補強は芯金30によって継続して行われる。よって、O曲げするために第1側壁W2及び第2側壁W3に外力を与えても、先に挿入あるいは圧入された芯金30によって第1下穴及び第2下穴が予め補強されているので、これら第1下穴及び第2下穴の変形が効果的に抑えられる。
(16)上記(15)において、連結壁W1の外面に接する凸状の底面11d(第1円弧面)、第1側壁W2の外面に接する第1側面、第2側壁W3の外面に接する第2側面、を有するダイ10(第3金型)と;連結壁W1の内面に接する凹状の加圧面41(第2円弧面)、第1側壁W2の内面に接する側面22(第3側面)、第2側壁W3の内面に接する側面23(第4側面)、芯金30の外周面に接する抑え面44(芯金抑え面)、を有するパンチ40(第4金型)と;ダイ10及びパンチ40間の相対位置を接近及び離間させるパンチ駆動機構(第2駆動機構)と;をさらに備えてもよい。
上記(16)の場合、連結壁W1の外面が底面11dに接し、第1側壁W2の外面が第1側面に接し、第2側壁W3の外面が第2側面に接するように、中間部品Wをダイ10内に配置する。そして、パンチ駆動機構の駆動力によってダイ10及びパンチ40間の相対位置を近付けていく。これにより、加圧面41が連結壁W1の内面に当接し、側面22が第1側壁W2の内面に摺接し、側面23が第2側壁W3の内面に摺接し、そして抑え面44が芯金30の外周面に当たる。ダイ10及びパンチ40間の相対位置をさらに近付けていくと、連結壁W1が底面11d及び加圧面41の形状に合わせて曲げられていく。そして、連結壁W1の変形に伴って第1側壁W2および第2側壁W3も曲げられていく。このようにして、中間部品Wの軸曲げが完了する。
この軸曲げの際、連結壁W1と芯金30の両方に対してパンチ駆動機構の力を同時に加えることができるので、連結壁W1の軸曲げの変形動作に遅れることなく芯金30を追従させられる。そのため、連結壁W1と一体をなす第1側壁W2及び第2側壁W3の変形に対しても芯金30が追従していくので、芯金30の移動が遅れて第1下穴及び第2下穴を変形させることがない。
(17)上記(16)において、以下のようにしてもよい:加圧面41のうち、中間部品Wで一端部LAとなる部分を受ける受圧部が、加圧面41の延在方向を含む縦断面で見て直線状であり;加圧面41のうち、連結壁W1を介して前記受圧部に対向する部分において加圧面41が、前記縦断面で見て直線状である。
上記(17)の場合、縦断面で見て互いに直線状をなす受圧部及び加圧面41間に、中間部品Wの連結壁W1のうちで一端部LAとなる部分が挟み込まれるので、連結壁W1の内面が直線状を保ったまま軸曲げできる。すなわち、連結壁W1の内面を部分的に膨らませることなく真っ直ぐな状態を保ったまま軸曲げするので、連結穴を局所的に引っ張る力を生じない。よって、芯金30による補強効果に加えて、より高い寸法精度を得ることが可能になる。
(18)上記(17)において、凹溝61のうち、中間部品Wで前記一端部となる部分を加圧する凹溝61が、凹溝61の延在方向を含む縦断面で見て直線状であってもよい。
上記(18)の場合、上型60の凹溝61によって第1側壁W2の上縁及び第2側壁W3の上縁を互いに合致させるO曲げを行った結果、この合致した部分が、凹溝61の形状に従い、側面視で直線状をなす。これにより、O曲げの際に第1中子70を中間部品Wの一端部に入れても、前記合致した部分が直線状の凹溝61により支えられているため、芯金30より離れる方向に膨らむ変形が生じない。よって、第1下穴及び第2下穴の寸法精度を損なう虞をより低減できる。
(19)上記(15)~(18)の何れか一項において、第1側壁W2及び第2側壁W3間と、芯金30の外周面及び連結壁W1の内面間とに入れられる第1中子70と;第1中子70を下型50及び上型60に対して挿抜する中子駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(19)の場合、中子駆動機構の駆動力を受け、第1側壁W2及び第2側壁W3間と、芯金30の外周面及び連結壁W1の内面間とに第1中子70の一部が入れられる。そして、第1中子70によって第1側壁W2及び第2側壁W3間の間隔及び平行度が一定に保持され、また、連結壁W1及び芯金30間の間隔が一定に保持される。よって、O曲げする外力を第1側壁W2及び第2側壁W3に加えても第1下穴及び第2下穴の寸法精度及び位置精度に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品Lを製造することができる。
(20)上記(15)において、以下のようにしてもよい:中間部品Wの第1下穴及び第2下穴に、バーリング縦壁a,bを有するバーリング加工穴a1,b1を形成するバーリング加工機をさらに備え;芯金30が、バーリング加工穴a1,b1に同軸に入れられる。
上記(20)の場合も、上記(15)と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、O曲げの際も一対のバーリング加工穴a1,b1の補強が芯金30によって継続して行われる。よって、O曲げするために第1側壁W2及び第2側壁W3に外力を与えても、前もって挿入あるいは圧入された芯金30によってバーリング加工穴a1,b1が予め補強されているので、バーリング加工穴a1,b1の変形が効果的に抑えられる。
(21)上記(20)において、連結壁W1の外面に接する凸状の底面11d(第1円弧面)、第1側壁W2の外面に接する第1側面、第2側壁W3の外面に接する第2側面、を有するダイ10(第3金型)と;連結壁W1の内面に接する凹状の加圧面41(第2円弧面)、第1側壁W2の内面に接する側面42(第3側面)、第2側壁W3の内面に接する側面43(第4側面)、バーリング縦壁a,bを介して芯金30の外周面に当たる抑え面44(芯金抑え面)、を有するパンチ40(第4金型)と;ダイ10及びパンチ40間の相対位置を接近及び離間させるパンチ駆動機構(第2駆動機構)と;をさらに備えてもよい。
上記(21)の場合も、上記(16)と同じ作用効果を得ることが出来る。すなわち、連結壁W1の外面が底面11dに接し、第1側壁W2の外面が第1側面に接し、第2側壁W3の外面が第2側面に接するように、中間部品Wをダイ10内に配置する。そして、パンチ駆動機構の駆動力によってダイ10及びパンチ40間の相対位置を近付けていく。これにより、加圧面41が連結壁W1の内面に当接し、側面42が第1側壁W2の内面に摺接し、側面43が第2側壁W3の内面に摺接し、そして抑え面44がバーリング縦壁a,bの外周面a2,b2に当たる。ダイ10及びパンチ40間の相対位置をさらに近付けていくと、連結壁W1が底面11d及び加圧面41の形状に合わせて曲げられていく。そして、連結壁W1の変形に伴って第1側壁W2および第2側壁W3も曲げられていく。このようにして、中間部品Wの軸曲げが完了する。
この軸曲げの際、連結壁W1とバーリング縦壁a,bの両方に対してパンチ駆動機構の力を同時に加えることができるので、連結壁W1の軸曲げの変形動作に遅れることなくバーリング縦壁a,bを追従させられる。そのため、連結壁W1と一体になって変形動作をする第1側壁W2及び第2側壁W3にも追従するので、芯金30がバーリング縦壁a,bを変形させることがない。
(22)上記(21)において、以下のようにしてもよい:加圧面41のうち、中間部品Wで一端部LAとなる部分を受ける受圧部が、加圧面41の延在方向を含む縦断面で見て直線状であり;加圧面41のうち、連結壁W1を介して前記受圧部に対向する第1加圧部が、前記縦断面で見て直線状である。
上記(22)の場合も、上記(17)と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、凹曲面が連結壁W1に生じないので、バーリング加工穴a1,b1の変形を抑制することができ、バーリング加工穴a1,b1により形成される連結穴の寸法精度をさらに高めることができる。
(23)上記(22)において、凹溝61のうち、中間部品Wで一端部LAとなる部分を加圧する加圧部(第2加圧部)が、凹溝61の延在方向を含む縦断面で見て直線状であってもよい。
上記(23)の場合も、上記(18)と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、バーリング加工穴a1,b1の寸法精度を損なう虞をより低減できる。
(24)上記(20)~(23)の何れか一項において、第1側壁W2及び第2側壁W3間と、バーリング縦壁a,bの外周面a2,b2及び連結壁W1の内面間とに入れる第1中子70(中子)と;第1中子70を下型50及び上型60に対して挿抜する中子駆動機構と;をさらに備えてもよい。
上記(24)の場合も、上記(19)と同じ作用効果を得ることが出来る。よって、本態様によれば、O曲げする外力を第1側壁W2及び第2側壁W3に加えてもバーリング加工穴a1,b1の寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できるので、より高い寸法精度のリンク部品Lを製造することができる。
(25)図9及び図10を用いて説明した上記第2実施形態のように、上記(15)に記載の態様において以下の構成をさらに備えてもよい。
すなわち、リンク部品の製造装置は、ダイ(第5金型)10と、パンチ(第6金型)40と、これらダイ10及びパンチ40間の相対位置を接近及び離間させる第4駆動機構(不図示)と、一対の芯金230をダイ10に備わる一対の貫通穴10A1,10B1に対して挿抜させる第5駆動機構(不図示)と、を備える。
ここで、ダイ10は、連結壁W1の外面に接してかつ縦断面視で凸状をなす円弧面(第3円弧面)11A、第1側壁W2の外面に接する内側面(第5側面)11B、第2側壁W3の外面に接する内側面(第6側面)11C、これら内側面11B,11Cを同軸に貫く一対の貫通穴10A1,10B1、を有する。また、パンチ40は、連結壁W1の内面に接してかつ縦断面視で凹状をなす円弧面(第4円弧面)40A、第1側壁W2の内面に接する外側面(第7側面)40B、第2側壁W3の内面に接する外側面(第8側面)40C、を有する。
上記(25)の場合、まず、連結壁W1の外面が円弧面11Aに接し、第1側壁W2の外面が内側面11Bに接し、第2側壁W3の外面が内側面11Cに接するように、中間部品Wをダイ10内に配置する。続いて、貫通穴10A1、中間部品Wの一対の下穴、貫通穴10B1の全てを貫くように(全てが同軸をなすように)、芯金230を、中間部品Wの一対の下穴に挿入あるいは圧入する。これにより、中間部品Wのうちで一端部LAとなる第1端部と他端部LBとなる第2端部との間の位置において、連結部が芯金により第5金型内の定位置に固定され、なおかつ連結壁W1のうちで第1端部及び第2端部間の一部が凸状の円弧面40Aに当たって支持された状態になる。このように中間部品Wをダイ10内に2点支持した状態で、前記第5駆動機構の駆動力によってダイ10にパンチ40を近付けていく。すると、円弧面40Aが連結壁W1の第2端部側の内面に当接し、ここを押し下げていく。その結果、連結壁W1の外面のうちで円弧面40Aにより支持した位置を支点として、中間部品Wが軸曲げされる。この軸曲げを行っても、予め入れた芯金230によって一対の下穴が補強されているので、これらの寸法精度及び位置に及ぼす影響を抑制できる。
(26)上記(25)において、以下の構成を採用してもよい。
すなわち、芯金230が、内側面(第5側面)11Bの貫通穴に挿抜される芯金(第1分割芯金)230aと、内側面(第6側面)11Cの貫通穴に挿抜されてかつ芯金230aと同軸をなす芯金(第2分割芯金)230bと、を有する。また、前記第5駆動機構が、芯金230aを第1側壁W2の貫通穴に挿抜させる第1駆動部(不図示)と、芯金230bを第2側壁W3の貫通穴に挿抜させる第2駆動部(不図示)と、を有する。
上記(26)の場合、内側面(第5側面)11Bの貫通穴が中間部品Wの一対の下穴の一方と同軸をなし、内側面(第6側面)11Cの貫通穴が中間部品Wの一対の下穴の他方と同軸をなすように、中間部品Wをダイ10内に配置する。続いて、前記第1駆動部によって芯金230aを、内側面11Bの貫通穴を介して、中間部品Wの下穴の一方に挿入あるいは圧入する。同様に、前記第2駆動部によって芯金230bを、内側面11Cの貫通穴を介して、中間部品Wの下穴の他方に挿入あるいは圧入する。これら芯金230a,230bを入れることにより、次工程に移る前に中間部品Wの一対の下穴を補強できる。
(27)上記(15)~(26)の何れか一項において、第1側壁W2となる部分P2と、第2側壁W3となる部分P3と、連結壁W1となる部分P1と、を有する平板素材Pのうち、連結壁W1となる部分に合致する凹溝11を有するダイ(第7金型)10と;平板素材Pを間に挟んで凹溝11に挿抜されるパンチ(第8金型)20と;ダイ10及びパンチ20間の相対位置を接近及び離間させるパンチ駆動機構(第3駆動機構)と;をさらに備えてもよい。
上記(27)の場合、連結壁W1となる部分P1が凹溝11上に重なるよう、ダイ10上に平板素材Pを載置する。そして、パンチ駆動機構の駆動力により、ダイ10及びパンチ20間を相対的に接近させる。その結果、パンチ20が凹溝11内に入ることで平板素材PがU曲げされる。そして、第1下穴及び第2下穴、又は、バーリング加工穴a1,b1を有する中間部品Wを得ることが出来る。
なお、リンク部品の製造に際し、中間部品Wの板厚範囲としては、1.0mm以上4.0mm以下が好ましく、1.4mm以上1.8mm以下であることがより好ましい。
また、中間部品Wの材質は、引っ張り強度が440MPa~980MPaの鋼材、あるいはアルミ材を例示することができる。
中間部品Wよりリンク部品Lを製造した際に、(1)芯金の有無、(2)芯金のタイプ、(3)芯金の周長差比、(4)芯金への外力有無、のそれぞれが連結穴の真円度及び同軸度に及ぼす影響を調べるために、表1に示す実施例No.1~10に示す各条件で、図1に示したリンク部品Lを製造した。
製造に用いた中間部品Wと、製造したリンク部品Lは、板厚を含めて寸法形状を全て同じとした。また、全実施例において、引張強度が440MPaでかつ板厚が2.8mmの鋼材を用いた。
Figure 0007020587000001
(1)芯金の有無
図2の(a)~(h)に示す各工程のうち、(d)に示す補強工程を行った場合には芯金有無を「有り」と表記し、補強工程を行わなかった場合には「無し」と表記した。
(2)芯金のタイプ
図2(d)に示す補強工程を行った実施例のうち、芯金が一体物のリングを用いた場合には「一体型」と表記し、芯金が一対のリングを用いて各バーリング加工穴をそれぞれ個別に補強した場合には「分離型」と表記した。
(3)芯金の周長差比
バーリング加工穴に芯金を入れる際のきつさの度合いを、周長差比により規定した。周長差比が0%である場合は、バーリング加工穴の周長と、芯金の外周面の周長とが等しいことを示す。この場合は「挿入」となる。一方、周長差比が0%を超えている場合は「圧入」となり、その値が大きくなるほど、バーリング加工穴の周長よりも芯金の外周面の周長の方が長く、圧入の度合いがきついことを示している。周長差比は、下式(1)で規定される。
周長差比(%)=((芯金の周長(mm)-バーリング加工穴の周長(mm))/芯金の周長(mm))×100・・・(式1)
(4)芯金への外力有無、
図2(f)に示す軸曲げ工程の際、図5に示したような抑え面44による、芯金を入れた状態でのバーリング加工穴への外力印加を行った場合には「有り」と表記し、外力印加を行わなかった場合には「無し」と表記した。外力印加が「有り」の場合には、図5に示したような形状を持つパンチ40を用いて中間部品Wの軸曲げを行った。一方、外力印加が「無し」の場合には、図5に示すパンチ40のうち、抑え面44に相当する部分がバーリング加工穴の外周面に当たらない別のパンチを用いて中間部品Wの軸曲げを行った。
図2の全工程を終えた後に中間部品Wより芯金を外し、バーリング加工穴の真円度と、バーリング加工穴の同軸度とを測定した。
真円度の評価に際しては、バーリング加工穴の直径が最大となる箇所と最小となる箇所とで直径を測定し、その差を評価値とする方法により評価した。そして、その評価結果が0.5mmを超える場合には「Bad」、0.3mmを超えて0.5mm以下である場合には「Good」、0.1mmを超えて0.3mm以下である場合には「Very Good」、0.1mm以下である場合には「Excellent」と表記した。
また、同軸度の評価に際しては、一対のバーリング加工穴それぞれの図心の位置を求め、バーリング加工穴を平面視した際の図心同士の距離を評価値とする方法により評価した。そして、その評価結果が0.5mmを超える場合には「Bad」、0.3mmを超えて0.5mm以下である場合には「Good」、0.1mmを超えて0.3mm以下である場合には「Very Good」、0.1mm以下である場合には「Excellent」と表記した。
表1の結果より、芯金を使わない実施例1,10は、真円度及び同軸度の両方において劣った結果となった。
また、周長差比が0.0%であり、芯金を圧入ではなく挿入した実施例2,6では、真円度及び同軸度の両方において必要条件を満たした。
さらに、周長差比を0%超とする芯金を圧入した実施例3~5,7~9では、真円度及び同軸度の両方においてさらに優れた結果を示した。
以上の結果より、周長差比としては0.2%以上であることが好ましいことが分かった。周長差比を高めるほど高いフープ力を得られるが、5.0%超になるとフープ力が強すぎてバーリング加工穴に割れを起こす虞がある。従って、周長差比を0.2%~5.0%の範囲内にすることが好ましい。
また、周長差比を満たすものの、分離型の芯金を用いた実施例5では、一体型の芯金を用いた実施例3,4,7~9に比べて同軸度がやや低めになった。これより、芯金としては分離型よりも一体型の方が軸芯精度の点でより好ましいことが分かった。
本発明のリンク部品の製造方法及び製造装置によれば、高い寸法精度の連結穴を有するリンク部品を得ることができる。よって、産業上の利用可能性は大である。
10 ダイ(第3金型、第5金型、第7金型)
10A1,10B1 貫通穴
11 凹溝
11A 円弧面(第3円弧面)
11B 内側面(第5側面)
11C 内側面(第6側面)
11d 底面(第1円弧面)
20 パンチ(第8金型)
30,230 芯金
40 パンチ(第4金型、第6金型)
40A 円弧面(第4円弧面)
40B 外側面(第7側面)
40C 外側面(第8側面)
41 加圧面(第2円弧面)
42 側面(第3側面)
43 側面(第4側面)
44 抑え面(芯金抑え面)
50 下型(第1金型)
51 凹溝(第1凹面)
60 上型(第2金型)
61 凹溝(第2凹面)
70 第1中子(中子)
230a 芯金(第1分割芯金)
230b 芯金(第2分割芯金)
a,b バーリング縦壁
a1,b1 バーリング加工穴
a1a,b1a 下穴
a2,b2 バーリング縦壁の外周面
L,L1,L2 リンク部品
LA リンク部品の一端部
LB リンク部品の他端部
P 平板素材
P1,P1a,P1b 連結壁となる部分
P2,P2a,P2b 第1側壁となる部分
P3,P3a,P3b 第2側壁となる部分
W,Wa,Wb 中間部品
W1,W1a,W1b 連結壁
W2,W2a,W2b 第1側壁
W3,W3a,W3b 第2側壁

Claims (27)

  1. 少なくとも一端部にそれぞれ下穴を有しかつ互いに対向配置された第1側壁及び第2側壁と、前記第1側壁の一方の側縁及び前記第2側壁の一方の側縁間を繋ぐ連結壁と、を有する一方向に沿って長い中間部品より、連結穴を有し前記一方向に沿った一方側に設けられた一端部と、前記一方向に沿った他方側に設けられた他端部とを備えたリンク部品を製造する方法であって、
    前記下穴に、芯金を入れる補強工程と;
    前記補強工程よりも後に、前記第1側壁の他方の側縁と前記第2側壁の他方の側縁とを互いに当接させるように、前記第1側壁及び前記第2側壁をO曲げするO曲げ工程と;
    を有することを特徴とするリンク部品の製造方法。
  2. 前記補強工程よりも後でかつ前記O曲げ工程よりも前に、前記中間部品の前記連結壁の内面と、前記芯金の外周面との双方に外力を同時に加えることで、前記第1側壁を対向視したときに前記連結壁が凹状をなすように、前記中間部品を軸曲げする軸曲げ工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリンク部品の製造方法。
  3. 前記軸曲げ工程で、側面視で直線状をなす加圧面を前記連結壁の内面に押し当てることにより、前記軸曲げを行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のリンク部品の製造方法。
  4. 前記O曲げ工程で、
    前記O曲げをする前に、前記第1側壁及び前記第2側壁間に挟まれてかつ、前記芯金の外周面及び前記連結壁の内面間に挟まれる中子を、前記中間部品の端部に入れておく
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のリンク部品の製造方法。
  5. 前記芯金の外径を前記下穴の内径で除して算出される径比が1.000より大きいことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のリンク部品の製造方法。
  6. 前記補強工程よりも前に、前記下穴に、バーリング縦壁を有するバーリング加工穴を形成するバーリング加工工程を行い;
    前記補強工程で、前記下穴に代わり、前記バーリング加工穴に前記芯金を入れる;
    ことを特徴とする請求項1に記載のリンク部品の製造方法。
  7. 前記補強工程よりも後でかつ前記O曲げ工程よりも前に、前記中間部品の前記連結壁の内面と、前記芯金を入れた状態の前記バーリング縦壁の外周面との双方に外力を同時に加えることで、前記第1側壁を対向視したときに前記連結壁が凹状をなすように、前記中間部品を軸曲げする軸曲げ工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項6に記載のリンク部品の製造方法。
  8. 前記軸曲げ工程で、側面視で直線状をなす加圧面を前記連結壁の内面に押し当てることにより、前記軸曲げを行う
    ことを特徴とする請求項7に記載のリンク部品の製造方法。
  9. 前記O曲げ工程で、
    前記O曲げをする前に、前記第1側壁及び前記第2側壁間に挟まれてかつ、前記バーリング縦壁の外周面及び前記連結壁の内面間に挟まれる中子を、前記中間部品の前記一端部に入れておく
    ことを特徴とする請求項6~8の何れか一項に記載のリンク部品の製造方法。
  10. 前記芯金の外径を前記バーリング加工穴の内径で除して算出される径比が1.000より大きいことを特徴とする請求項6~9の何れか1項に記載のリンク部品の製造方法。
  11. 前記補強工程よりも後でかつ前記O曲げ工程よりも前に、
    前記下穴に入れた前記芯金の位置を固定してかつ、前記連結壁のうちで前記リンク部品の前記一端部になる第1端部と前記他端部になる第2端部との間の任意の位置を支持した状態で、
    前記第2端部に外力を加えることで、前記第1側壁を対向視したときに前記連結壁が凹状をなすように、前記中間部品を軸曲げする軸曲げ工程
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のリンク部品の製造方法。
  12. 前記補強工程よりも前に、前記下穴に、バーリング縦壁を有するバーリング加工穴を形成するバーリング加工工程を行い;
    前記補強工程で、前記下穴に代わり、前記バーリング加工穴に前記芯金を入れる;
    ことを特徴とする請求項11に記載のリンク部品の製造方法。
  13. 前記補強工程よりも前に、
    前記第1側壁となる部分と、前記第2側壁となる部分と、前記連結壁となる部分と、を有する平板素材を準備する素材準備工程と;
    前記連結壁となる部分を境として、前記第1側壁となる部分と前記第2側壁となる部分とが互いに対向するように、前記平板素材を折り曲げるU曲げ工程と;
    を行うことを特徴とする請求項1~12の何れか一項に記載のリンク部品の製造方法。
  14. 前記芯金を前記リンク部品の一部とし、前記芯金の開口を前記連結穴とする
    ことを特徴とする請求項1~13の何れか一項に記載のリンク部品の製造方法。
  15. 少なくとも一端部にそれぞれ下穴を有しかつ互いに対向配置された第1側壁及び第2側壁と、前記第1側壁の一方の側縁及び前記第2側壁の一方の側縁間を繋ぐ連結壁と、を有する一方向に沿って長い中間部品より、連結穴を有し前記一方向に沿った一方側に設けられた一端部と、前記一方向に沿った他方側に設けられた他端部とを備えたリンク部品を製造する装置であって、
    前記下穴に入れる芯金と;
    前記中間部品を受け入れてかつ、前記リンク部品の外形に合致する形状の第1凹面を有する第1金型と;
    前記第1金型と共に前記中間部品を収容し、前記第1側壁の他方の側縁及び前記第2側壁の他方の側縁の双方に当接して互いに接近させる第2凹面を有する第2金型と;
    前記第1金型及び前記第2金型間の相対位置を接近及び離間させる第1駆動機構と;
    を備えることを特徴とするリンク部品の製造装置。
  16. 前記連結壁の外面に接する凸状の第1円弧面、前記第1側壁の外面に接する第1側面、前記第2側壁の外面に接する第2側面、を有する第3金型と;
    前記連結壁の内面に接する凹状の第2円弧面、前記第1側壁の内面に接する第3側面、前記第2側壁の内面に接する第4側面、前記芯金の外周面に接する芯金抑え面、を有する第4金型と;
    前記第3金型及び前記第4金型間の相対位置を接近及び離間させる第2駆動機構と;
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項15に記載のリンク部品の製造装置。
  17. 前記第1円弧面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を受ける受圧部が、前記第1円弧面の延在方向を含む縦断面で見て直線状であり;
    前記第2円弧面のうち、前記連結壁を介して前記受圧部に対向する第1加圧部が、前記縦断面で見て直線状である;
    ことを特徴とする請求項16に記載のリンク部品の製造装置。
  18. 前記第2凹面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を加圧する第2加圧部が、前記第2凹面の延在方向を含む縦断面で見て直線状である
    ことを特徴とする請求項17に記載のリンク部品の製造装置。
  19. 前記第1側壁及び前記第2側壁間と、前記芯金の外周面及び前記連結壁の内面間とに入れる中子と;
    前記中子を前記第1金型及び前記第2金型に対して挿抜する第3駆動機構と;
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項15~18の何れか一項に記載のリンク部品の製造装置。
  20. 前記中間部品の前記下穴に、バーリング縦壁を有するバーリング加工穴を形成するバーリング加工機をさらに備え;
    前記芯金が、前記バーリング加工穴に入れられる;
    ことを特徴とする請求項15に記載のリンク部品の製造装置。
  21. 前記連結壁の外面に接する凸状の第1円弧面、前記第1側壁の外面に接する第1側面、前記第2側壁の外面に接する第2側面、を有する第3金型と;
    前記連結壁の内面に接する凹状の第2円弧面、前記第1側壁の内面に接する第3側面、前記第2側壁の内面に接する第4側面、前記バーリング縦壁を介して前記芯金の外周面に当たる芯金抑え面、を有する第4金型と;
    前記第3金型及び前記第4金型間の相対位置を接近及び離間させる第2駆動機構と;
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項20に記載のリンク部品の製造装置。
  22. 前記第1円弧面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を受ける受圧部が、前記第1円弧面の延在方向を含む縦断面で見て直線状であり;
    前記第2円弧面のうち、前記連結壁を介して前記受圧部に対向する第1加圧部が、前記縦断面で見て直線状である;
    ことを特徴とする請求項21に記載のリンク部品の製造装置。
  23. 前記第2凹面のうち、前記中間部品で前記リンク部品の前記一端部となる部分を加圧する第2加圧部が、前記第2凹面の延在方向を含む縦断面で見て直線状である
    ことを特徴とする請求項22に記載のリンク部品の製造装置。
  24. 前記第1側壁及び前記第2側壁間と、前記バーリング縦壁の外周面及び前記連結壁の内面間とに入れる中子と;
    前記中子を前記第1金型及び前記第2金型に対して挿抜する第3駆動機構と;
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項20~23の何れか一項に記載のリンク部品の製造装置。
  25. 前記連結壁の外面に接してかつ縦断面視で凸状をなす第3円弧面、前記第1側壁の外面に接する第5側面、前記第2側壁の外面に接する第6側面、前記第5側面及び前記第6側面を同軸に貫く一対の貫通穴、を有する第5金型と;
    前記連結壁の内面に接してかつ縦断面視で凹状をなす第4円弧面、前記第1側壁の内面に接する第7側面、前記第2側壁の内面に接する第8側面、を有する第6金型と;
    前記第5金型及び前記第6金型間の相対位置を接近及び離間させる第4駆動機構と;
    前記芯金を前記一対の貫通穴に対して挿抜させる第5駆動機構と;
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項15に記載のリンク部品の製造装置。
  26. 前記芯金が、前記第5側面の前記貫通穴に挿抜される第1分割芯金と、前記第6側面の前記貫通穴に挿抜されてかつ前記第1分割芯金と同軸をなす第2分割芯金と、を有し;
    前記第5駆動機構が、前記第1分割芯金を前記第5側面の前記貫通穴に挿抜させる第1駆動部と、前記第2分割芯金を前記第6側面の前記貫通穴に挿抜させる第2駆動部と、を有する;
    ことを特徴とする請求項25に記載のリンク部品の製造装置。
  27. 前記第1側壁となる部分と、前記第2側壁となる部分と、前記連結壁となる部分と、を有する平板素材のうちの、前記連結壁となる部分に合致する凹溝を有する第7金型と;
    前記平板素材を間に挟んで前記凹溝に挿抜される第8金型と;
    前記第7金型及び前記第8金型間の相対位置を接近及び離間させる第3駆動機構と;
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項15~26の何れか一項に記載のリンク部品の製造装置。
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