JP2015039716A - バーリング加工方法及びバーリング加工装置 - Google Patents

バーリング加工方法及びバーリング加工装置 Download PDF

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聡 白神
水村 正昭
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正昭 水村
吉田 亨
Toru Yoshida
亨 吉田
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Abstract

【課題】対向配置された第1壁部と第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を効率的に成形することが可能なバーリング加工方法及びバーリング加工装置を提供すること。【解決手段】第1壁部及び第2壁部に互いに外方に延在する一対のバーリング形状部を成形するバーリング加工装置50であって、一端側に第1バーリング成形部71Pが形成された第1中パンチ71と、他端側に第2バーリング成形部72Pが形成された第2中パンチ72と、第1中パンチ71の第1従動テーパ部71Tと係合して第1中パンチ71を第1壁部側に移動させる第1駆動テーパ部81Tと、第2中パンチ72に形成された第2従動テーパ部72Tと係合することで第2中パンチ72を第2壁部側に移動させる第2駆動テーパ部82Tとを有する中パンチ駆動部材80とを備えることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、対向配置された一対の壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を加工するためのバーリング加工方法及びバーリング加工装置に関するものである。
周知のように、複数の対象物を連結するリンク構造部材として、リンク構造部材の端部や中間位置に結合部が形成されたものが実用化されており、建築構造用のリンク構造部材や自動車のサスペンション用として、種々の用途に用いられている。
例えば、自動車のサスペンション装置は、種々の形式のものが実用化されており、例えば、5リンク式のサスペンションでは、ロアリンク、アッパーリンク、ラテラルリンク等のサスペンションリンクが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなリンク構造部材において、例えば、特許文献1の図1に示されるようなサスペンションリンクは、円筒状に形成された結合部111と、U字状に形成され対向配置された壁部からなる結合部112が、ロッド部113により接続された構成とされていて、結合部111は、孔にブッシュ等を嵌挿して、嵌挿されたブッシュに軸部材等を挿通することにより車軸と連結され、結合部112は、締結孔に挿通したボルトによって車体と連結されている。
このようなサスペンションリンクでは、例えば、ラテラルリンクのように、車体から受ける負荷が必ずしも大きくなく強度的には薄肉化が可能であるものもあるが、結合部をロッド部に溶接によって連結しようとすると、溶接部分に充分な強度を得るために肉厚を厚くする必要がある場合があり、その結果として、リンク構造部材の重量が大きくなるという問題があった。
一方、リンク構造部材の軽量化を目的として、金属管の端部に互いに対向する壁部を有する結合部を一体成形する場合には、結合部の肉厚は成形する金属管の肉厚に応じて設定されることとなり、結合部を構成している対向壁部の肉厚範囲でブッシュ等を安定して保持する必要があり、ブッシュ等を安定して保持するのは容易ではない。このことは、金属管の端部を拡管して、大きなブッシュが嵌挿可能なブッシュ保持部を成形する場合にはなおさらである。
そこで、ブッシュ保持部をはじめとする結合部では、対向壁部に形成されたブッシュ保持孔等の周縁部に、立ち上がり壁部を形成してブッシュ保持孔内周における保持面積を大きくするために、ブッシュ保持孔等にバーリング形状部を成形するためのバーリング加工技術が広く用いられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007−076547号公報 特開2005−246474号公報
しかしながら、例えば、特許文献2に記載されるようなバーリング加工装置を用いる場合、対向配置された壁部に、一対のバーリング形状部を成形するためには、対向する壁部の一方にバーリング加工した後に、他方の壁部に対してバーリング加工することが必要であり、バーリング加工を2回に分けて行う必要があることから、作業効率が低くなるという問題があった。
また、2回に分けてバーリング加工したとしても、対向壁部に互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を成形することは、従来のバーリング加工方法では困難であり、例えば、対向壁部をU字状に曲げ成形する前にバーリング加工する場合には、ブッシュ等を嵌挿するうえで重要とされるバーリング形状部により構成されるブッシュ保持孔同士を同軸とすることは容易ではなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、対向配置された第1壁部及び第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を効率的に成形することが可能なバーリング加工方法及びバーリング加工装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、対向配置された第1壁部及び第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を成形するバーリング加工方法であって、前記第1壁部と前記第2壁部を通過する軸線の一端側に前記第1壁部から外方に向かって延在する第1バーリング形状部と対応する第1成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第1中パンチと、前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置可能とされ、前記軸線の他端側に前記第2壁部から外方に向かって延在する第2バーリング形状部と対応する第2成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第2中パンチと、を前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置し、前記第1中パンチに形成された第1従動テーパ部と係合することで前記第1中パンチを前記第1壁部側に移動させるとともに前記第1壁部から突出させる第1駆動テーパ部と、前記第2中パンチに形成された第2従動テーパ部と係合することで前記第2中パンチを前記第2壁部側に移動させるとともに前記第2壁部から突出させる第2駆動テーパ部と、を有する中パンチ駆動部材を、前記軸線方向と交差する方向に移動させることにより、前記第1バーリング形状部及び前記第2バーリング形状部を成形することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、対向配置された第1壁部及び第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を成形するバーリング加工装置であって、前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置可能とされ、前記第1壁部と第2壁部を通過する軸線の一端側に前記第1壁部から外方に向かって延在する第1バーリング形状部と対応する第1成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第1中パンチと、前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置可能とされ、前記軸線の他端側に前記第2壁部から外方に向かって延在する第2バーリング形状部と対応する第2成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第2中パンチと、前記軸線方向と交差する方向に進退可能とされ、前記第1中パンチに形成された第1従動テーパ部と係合することで前記第1中パンチを前記第1壁部側に移動させるとともに前記第1壁部から突出させる第1駆動テーパ部と、前記第2中パンチに形成された第2従動テーパ部と係合することで前記第2中パンチを前記第2壁部側に移動させるとともに前記第2壁部から突出させる第2駆動テーパ部と、を有する中パンチ駆動部材とを備えることを特徴とする。
この発明に係るバーリング加工方法及びバーリング加工装置によれば、第1壁部と第2壁部の間に配置され、第1バーリング形状部と対応する第1成形部が形成された第1中パンチと第2バーリング形状部と対応する第2成形部が形成された第2中パンチに対して、中パンチ駆動部材が進退することにより、中パンチ駆動部材の第1駆動テーパ部及び第2駆動テーパ部が、第1中パンチの第1従動テーパ部及び第2従動テーパ部と係合して、第1中パンチ及び第2中パンチを、軸線方向において互いに反対側に向かって移動させるとともに、第1壁部及び第2壁部から外方に向かって突出させる。
その結果、対向配置された第1壁部及び第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を容易に加工することができる。
また、中パンチ駆動部材が進退することで、第1中パンチ及び第2中パンチが、軸線方向において往復して、第1壁部及び第2壁部に、第1バーリング形状部及び第2バーリング形状部を工することが可能であるので、一対のバーリング形状部を効率的に加工することができる。
この明細書において、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部とは、第1壁部から第2壁部と反対側に向かって延在する壁部を有するバーリング形状部と、第2壁部から第1壁部と反対側に向かって延在する壁部を有するバーリング形状部により構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のバーリング加工装置であって、前記中パンチを前記第1壁部と前記第2壁部の中間位置に復帰する中パンチ復帰機構を備えることを特徴とする。
この発明に係るバーリング加工装置によれば、中パンチを第1壁部と第2壁部の中間位置に復帰する中パンチ復帰機構を備えているので、バーリング加工が完了した後に、中パンチを、第1バーリング形状部及び第2バーリング形状部と干渉しない位置に復帰させることが可能とされ、バーリング加工後の製品をスムースに取り出すとともに、バーリング加工対象の中間品の対向壁部の間に、効率的に中パンチを配置することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のバーリング加工装置であって、前記第1成形部と前記第2成形部のいずれか一方又は双方の先端側に、前記第1壁部と前記第2壁部のいずれか一方又は双方にバーリング加工前の孔を穿孔する打ち抜きパンチが形成されていることを特徴とする。
この発明に係るバーリング加工装置によれば、第1成形部と前記第2成形部のいずれか一方又は双方の先端側に、第1壁部と第2壁部のいずれか一方又は双方にバーリング加工前の孔を穿孔する打ち抜きパンチが形成されているので、バーリング加工前のトリミング等において第1、第2壁部側のバーリング加工前の孔を省略することが可能となり、製造工程全体における生産性を向上することができる。
この発明に係るバーリング加工方法及びバーリング加工装置によれば、対向配置された第1壁部と第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を効率的に成形することができる。
本発明の一実施形態に係るバーリング加工方法を適用して成形されるラテラルリンクの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工方法を適用したラテラルリンクの概略構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るラテラルリンクのバーリング加工方法を適用したブッシュ保持壁部の断面を示す図であり、図2に示したロッド部の長手方向に矢視した図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工を適用する鋼管の端部にブッシュ保持部を一体成形することによりラテラルリンクを製造するフローチャートの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管の端部にブッシュ保持部を一体成形することによりラテラルリンクを製造する製造工程を説明する図であり、ブッシュ保持部を成形する際に、予備成形により鋼管の周壁部を拡管した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管の端部にブッシュ保持部を一体成形することによりラテラルリンクを製造する製造工程を説明する図であり、ブッシュ保持部を成形する際に、予備成形した鋼管にスリットを成形した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管の端部にブッシュ保持部を一体成形することによりラテラルリンクを製造する製造工程を説明する図であり、ブッシュ保持部を成形する際に、予備成形されたスリット付き鋼管をプレス金型にセットした状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管の端部にブッシュ保持部を一体成形することによりラテラルリンクを製造する製造工程を説明する図であり、ブッシュ保持部を成形する際に、ダイに挿入されたスリット付き鋼管に対してパンチが前進する状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る鋼管の端部にブッシュ保持部を一体成形することによりラテラルリンクを製造する製造工程を説明する図であり、ブッシュ保持部を成形する際に、パンチが前進端まで前進して、塑性変形によりトリミング前のブッシュ保持部が成形された状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工を説明する図であり、トリミング後のバーリング加工前のブッシュ保持壁部を、バーリング加工装置にセットした状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工を説明する図であり、中パンチ駆動部材を移動させて、第1中パンチ及び第2中パンチを第1壁部側及び第2壁部側に移動させる状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工を説明する図であり、中パンチ駆動部材を移動させて第1中パンチ及び第2中パンチを第1壁部及び第1壁部側から突出させることにより、第1バーリング形状部及び第2バーリング形状部を成形する状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工を説明する図であり、第1押圧部材、第2押圧部材が後退した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るバーリング加工を説明する図であり、第1押圧部材、第2押圧部材が後退して、ブッシュ保持部をバーリング加工装置から取出す状態を示す図である。
以下、図1から図7Eを参照して、本発明の一実施形態に係るバーリング加工装置及びバーリング加工方法について説明する。
図1は、一実施形態に係る鋼管(金属管)の端部を成形することによりブッシュ保持部が形成されたラテラルリンク(リンク構造部材)の概略構成を示す斜視図であり、符号1はラテラルリンクを示している。図2は、ラテラルリンク1の概略を示す正面図である。また、図3は、一実施形態に係るラテラルリンクのブッシュ保持部の断面を示す図であり、図3(A)、(B)、(C)、(D)は、図2に示したブッシュ保持部20をロッド部の長手方向に見たA−A、B−B、C−C、D−D矢視と対応している。
ラテラルリンク1は、図1、図2に示すように、ロッド部10と、ロッド部10の一端側に接続されるブッシュ保持部20と、ロッド部10の他端側に接続される締結部30とを備え、例えば、ブッシュ保持部20は、ブッシュ(不図示)を介して嵌挿された軸部材等により車軸と連結可能とされ、締結部30は、ボルト等により車体(不図示)と連結可能とされている。
ロッド部10は、長手方向と直交する断面が閉断面とされた中空の鋼管(金属管)により構成されていて、鋼管の両端側をプレス成形により塑性変形することにより、ブッシュ保持部20及び締結部30がロッド部10と一体成形されて接続されている。この実施形態において、ロッド部10は、例えば、長手方向と直交する断面が円形の周壁部を有している。
ブッシュ保持部20は、拡管テーパ部11と、ストレート部12と、ブッシュ保持壁部(対向壁部)21と、拡幅接続部22とを備え、ブッシュ保持壁部21は、拡幅接続部22を介してロッド部10と接続され、拡幅接続部22はブッシュ保持壁部21とロッド部10とを接続する接続形状部とされている。
拡管テーパ部11は、材料の鋼管を成形して、例えば、基端側から先端側に向かって塑性変形により円錐状に拡径されたテーパを有し先端側がロッド部10の内径より大きく開口されていて、拡管テーパ部11の周壁部は、材料となる鋼管よりも薄肉に形成されている。
ストレート部12は、拡管テーパ部11の先端側に接続されていて、拡管テーパ部11の開口側端部と同一径かつ同じ肉厚に形成されている。
ブッシュ保持壁部21は、先端側に互いに対向する平坦部を有する一対の対向壁部を有して構成され、この実施形態において、基端側(ロッド部10側)から先端側を見た場合のブッシュ保持壁部21の先端側には、図3(A)に示すように、幅全体にわたって平坦部が形成されている。
また、ブッシュ保持壁部21の幅方向の中央には、ブッシュ保持孔(取付孔)24が形成され、ブッシュ保持孔24の周縁部にはバーリング形状部25が形成されている。
この実施形態において、バーリング形状部25は、ブッシュ保持壁部(第1壁部211、第2壁部212)21から互いに外方する側に延在して構成されるとともに、第1壁部211及び第2壁部212からの立ち上り長さ及び内周径が同一に形成されている。
このバーリング形状部25及びブッシュ保持孔24の内周に形成されたブッシュ保持面25A(図3(A)参照)にブッシュ(不図示)を挿入して、このブッシュに、軸部材等を挿通することにより、ブッシュ保持部20は車軸と、ブッシュを介して連結されるようになっている。また、バーリング形状部25が立上壁部を有していて、バーリング形状部25に形成されたブッシュ保持孔24の内周面の面積を大きく確保することができるので、ブッシュ等を安定して保持することができる。
拡幅接続部22は、図2、図3(B)に示すように、両端にロッド部10と直交する断面が互いに近接する屈曲部が形成された略チャネル形状の一対の壁部を有しており、先端側がブッシュ保持壁部21と接続されるとともに基端側がストレート部12の先端部に接続されている。
また、拡幅接続部22は、正面視して基端側から先端側に向かうにつれてV字状の間隙が形成されるとともに、両端の屈曲部が短縮されて、平坦部が漸次拡幅されるように塑性変形されている。
その結果、拡幅接続部22は、断面略チャネル形状に形成されて、基端側から先端側に向かって拡幅しながら、断面チャネル形状から平坦部へと漸次形状変更するように形成されている。
図3(C)は、ストレート部12からブッシュ保持部20をロッド部10の長手方向に見た断面を示している。また、図3(D)は、ロッド部10からブッシュ保持部20をロッド部10の長手方向に見た断面を示している。
また、ブッシュ保持壁部21、拡幅接続部22を構成する一対の壁部は、ロッド部10と直交する断面における長さが、鋼管が拡管されたストレート部12(製造過程で形成されたスリットの幅分を除く)の周壁部の周長と同一長さとされている。
締結部30は、図2に示すように、締結壁部(対向壁部)31と、第1離隔接続部32と、第2離隔接続部33とを備え、締結壁部31は、第1離隔接続部32及び第2離隔接続部33を介してロッド部10と接続されていて、第1離隔接続部32及び第2離隔接続部33は、締結壁部31とロッド部10とを接続する接続形状部とされている。
締結壁部31は、先端側に互いに対向する平坦部を有する一対の対向壁部を有していて、例えば、基端側(ロッド部10側)から先端側を見た場合に、幅全体にわたって平坦部が形成されている。また、締結壁部31の幅方向の中央には、取付孔34が形成されている。
第1離隔接続部32は、例えば、ロッド部10と直交する断面が、両端において互いに近接する屈曲部を有するチャネル形状の一対の壁部を有し、先端側に締結壁部31が接続されるとともに基端側に第2離隔接続部33が接続されている。
また、第1離隔接続部32は、基端側から先端側に向かうにつれて、正面視V字状の間隙が形成され、両端の屈曲部が縮小されながら漸次平坦部が拡幅されるように塑性変形されている。また、第1離隔接続部32の幅方向中央側には、外方から内方に膨らみ長手方向に延在する補強ビードが形成されている。
第2離隔接続部33は、ロッド部10と直交する断面が、両端に互いに近接する屈曲部が形成された略チャネル形状の一対の壁部を有し、先端側に第1離隔接続部32が接続されるとともに基端側にロッド部10と接続され、断面が両端に形成された屈曲部が互いに近接する略チャネル形状とされ、基端側から先端側に向かって一対の壁部の互いの距離が漸次離隔して正面視V字状に形成されている。
また、第2離隔接続部33の幅方向中央には、内方から外方に膨らみ長手方向に延在するひとつの補強ビードが形成されている。
その結果、接続形状部は、第2離隔接続部33は断面が略チャネル形状とされ、基端側から先端側に向かって互いに離隔しながら第1離隔接続部32に接続されるとともに第1離隔接続部32は断面が略チャネル形状とされていて、基端側から先端側に向かう断面が、チャネル形状から平坦部へと漸次形状変更するようになっている。
なお、締結壁部31、第1離隔接続部32、第2離隔接続部33を構成する一対の壁部は、ロッド部10と直交する断面における長さが、鋼管(製造過程で形成されたスリットの幅分を除く)の周壁部の周長と同一長さとされている。
次に、図4、図5A〜図5Eを参照して、ブッシュ保持部20の成形方法について説明する。図4は、一実施形態に係るバーリング加工を適用する鋼管の端部にブッシュ保持部20を一体成形することによりラテラルリンクを形成するラテラルリンクの製造工程を示すフローチャートの一例を示す図であり、図5A〜図5Eは、一実施形態に係るブッシュ保持部20を一体成形する製造工程を説明する図である。
(1)まず、ロッド部10を構成する鋼管10Mに、例えば、拡管パンチ(不図示)を挿入して、ブッシュ保持部20を成形するための成形予定部20Aを成形する(S1)。
成形予定部20Aは、図5Aに示すように、拡管パンチ等で鋼管10Mの基端側から先端側に向かって円錐状に拡径された拡管テーパ部11と、ストレート部12と、ブッシュ保持部20を成形する成形予定壁部210とを有しており、成形予定部20Aは、鋼管10Mよりも周長が長く、鋼管10Mよりも薄肉に形成されている。
(2)次に、鋼管10Mに、長手方向に伸びる2つのスリット210Sを成形して、周方向長さが等しいふたつの壁部210Aを設けて、ブッシュ保持部20と対応する分割壁部20Bを形成する(S2)。
この実施形態では、例えば、図5Bに示すように、成形予定壁部210の中心軸に対称な周方向位置に、2つのスリット210Sを成形することで、同一形状の一対の対向するプレス成形前壁部210Aが形成される。
(3)次に、プレス成形前壁部210Aをプレス成形して、プレス成形前壁部210Aをプレス成形後ブッシュ保持壁部210Cに塑性変形する(S3)。
プレス成形は、例えば、図5C〜図5Eに示すような手順で行なわれる。
1)まず、図5Cに示すように、プレス金型K1にセットし、パンチK2を鋼管10Mの軸線方向に前進させて、プレス成形前壁部210A間に挿入する。
2)次に、パンチK2を前進させることにより、図5Dに示すように、スリット210Sを略V字状のスリット210Tに成形するとともに、壁部210Aを、幅方向両端に屈曲部が形成され先端側が向かうにつれて屈曲部が短くなり平坦部へと形状変化する中間形状壁部210Bに塑性変形させ、ブッシュ保持部20の中間壁部20Cとする。
3)次いで、図5Eに示すように、パンチK2を前進端まで前進させて、スリット210Tをスリット210Uに成形するとともに中間形状壁部210Bをプレス成形後ブッシュ保持壁部210Cに成形し、先端側が拡管された鋼管10Mの外径と略等しい間隔で離間するブッシュ保持部20と対応するトリミング前ブッシュ保持部20Dを成形する。
(4)次いで、トリミングプレス等により、トリミング前ブッシュ保持部20Dをトリミングして、外形の余肉を除去するとともにバーリング加工前ブッシュ保持孔211H、212H(図6参照)が形成されたバーリング加工前の第1、第2壁部211A、212A(図6参照)を成形する(S4)。
(5)次に、第1バーリング加工予定部211P、第2バーリング加工予定部212Pをバーリング加工してバーリング形状部25を成形する(S5)。
次に、図6、図7A〜図7Eを参照して、一実施形態に係るバーリン加工装置及びバーリング加工方法について説明する。図6に示す符号50は、バーリング加工装置を示している。
バーリング加工装置50は、第1壁部211側を外方から押圧する第1押圧部材51と、第1壁部212側を外方から押圧する第2押圧部材52と、中間押圧部材60と、第1中パンチ71と、第2中パンチ72と、中パンチ駆動部材80と、中パンチ復帰機構とを備えている。
ここで、ブッシュ保持壁部21は、図7C、図7Dに示すように、第1ブッシュ保持壁部211と、第2ブッシュ保持壁部212とを備えている。
第1ブッシュ保持壁部211には、第1バーリング形状部251が形成されていて、第1バーリング形状部251にはブッシュ保持孔241が形成されている。
また、第2ブッシュ保持壁部212には、第2バーリング形状部252が形成されていて、第2バーリング形状部252にはブッシュ保持孔242が形成されている。
また、バーリング加工前の第1、第2壁部211A、212Aとは、図7C、図7Dに示すように、第1、第2壁部211、212に加工される前に、トリミング前ブッシュ保持部20Dをトリミング等により外形の余肉が除去されるとともにバーリング加工前ブッシュ保持孔211H、212Hを形成した第1、第2壁部211、212と対応する部分をいい、第1、第2バーリング加工予定部211P、212Pとは、バーリング加工前ブッシュ保持孔211H、212Hの周縁部に位置するバーリング加工される予定部分をいう。
第1押圧部材51、第2押圧部材52、中間押圧部材60、第1中パンチ71と、第2中パンチ72は、対向配置された第1壁部211と第2壁部212のそれぞれに形成されたバーリング形状部251、252のブッシュ保持孔241、242の中心を通過する軸線O1方向に移動することができるようになっている。この実施形態において、軸線O1は、例えば、鉛直方向に形成されている。
第1押圧部材51は、第1バーリング形状部251と対応する加工孔51Hが形成されるとともに上面(一端側の面)に第1押圧面51Aが形成された有孔平板状に形成されていて、この実施形態では、バーリング加工装置50の下部に配置されていて、例えば、図示しないプレス装置に設けられたアクチュエータによって、バーリング加工前の第1壁部211Aに対して進退可能とされている。
加工孔51Hは、内周が、第1バーリング形状部251の外周と対応して形成されていて、第1中パンチ71が下降して成形された第1バーリング形状部251の外周をバックアップするようになっている。
第1押圧面51Aは、例えば、第1壁部211の外側面と対応して形成され、第1押圧面51Aがバーリング加工前の第1壁部211Aに当接、押圧することにより、第1バーリング形状部251が成形される際に、第1壁部211が第1中パンチ71の成形力により変形するのを抑制するようになっている。
第2押圧部材52は、第2バーリング形状部252と対応する加工孔52Hが形成されるとともに下面(他端側の面)に第2押圧面52Aが形成された有孔平板状に形成されていて、この実施形態では、バーリング加工装置50の上部に配置されていて、例えば、図示しないプレス装置に設けられたアクチュエータによって、バーリング加工前の第2壁部212Aに対して進退可能とされている。
加工孔52Hは、内周が、第2バーリング形状部252の外周と対応して形成されていて、第2中パンチ72が上昇して成形された第2バーリング形状部252の外周をバックアップするようになっている。
第2押圧面52Aは、例えば、第2壁部212の外側面と対応して形成され、第2押圧面52Aがバーリング加工前の第2壁部212Aに当接、押圧することにより、第2バーリング形状部252が成形される際に、第2壁部212が第2中パンチ72の成形力により変形するのを抑制するようになっている。
中間押圧部材60は、外形が、バーリング加工前の第1壁部211Aと第2壁部212Aの間に配置可能とされた中空筒体とされ、第1壁部211側(下側)と対応する第1筒部61と、第2壁部212側(上側)と対応する第2筒部62とを有している。
第1筒部61の第1壁部211側(下側)の端部には第1支持壁部61Aが形成され、第2筒部62の第2壁部212側(上側)の端部には第2支持壁部62Aが形成されている。また、中間押圧部材60は、第1筒部61と第2筒部62の間に位置される中空筒体の側部に、中パンチ駆動部材80が挿入可能かつ進退可能な挿入孔60J、60Kが形成されている。
第1支持壁部61Aは、下面(一端側の面)に第1押圧面61Bが形成されるとともに、内周側に、第1中パンチ71の第1バーリング成形部71Pが通過可能な孔61Hが形成されている。
また、第2支持壁部62Aは、上面(他端側の面)に第2押圧面62Bが形成されるとともに、内周側に、第2中パンチ72の第2バーリング成形部72Pが通過可能な孔62Hが形成されている。
また、第1支持壁部61Aと第2支持壁部62Aの間は、軸線O1を中心に、孔61H及び孔62Hから拡径され第1中パンチ71及び第2中パンチ72の外径よりわずかに大きな内径の円筒凹部60Cが形成されている。第1中パンチ71及び第2中パンチ72は、第1支持壁部61Aと第2支持壁部62Aの間を、軸線O1方向に移動可能とされている。
また、円筒凹部60Cには、第1中パンチ71と第1支持壁部61Aの間に第1復帰スプリング61Sが収容されるとともに、第2中パンチ72と第2支持壁部62Aの間に第2復帰スプリング62Sが収容されていて、それぞれ軸線O1方向に伸縮可能とされている。
第1中パンチ71は、この実施形態では、例えば、円筒状に形成された第1中パンチ本体と、第1中パンチ本体の軸線O1方向の他端側(上側)、すなわち中間押圧部材60の軸線O1方向の中央部側において、径方向外方に延在するスプリング支持リブ71Bとを備えている。スプリング支持リブ71Bは、円筒凹部60Cに案内されるように収容されている。また、第1中パンチ71の上面には、第1従動テーパ部71Tが軸線O1と交差する方向に形成されている。
また、第1中パンチ71の下部(一端側)には、第1バーリング形状部251を成形する第1バーリング成形部71Pが形成されており、第1バーリング成形部71Pは、第1バーリング形状部251の内径と対応する外径に形成されている。
また、第1中パンチ本体の周囲には、スプリング支持リブ71Bと第1支持壁部61Aの間に、第1復帰スプリング61Sが配置されていて、第1復帰スプリング61Sは、スプリング支持リブ71Bを第2壁部212側に付勢するように構成されている。
第2中パンチ72は、この実施形態では、例えば、円筒状に形成された第2中パンチ本体と、第2中パンチ本体の軸線O1方向の一端側(下側)、すなわち中間押圧部材60の軸線O1方向の中央部側において、径方向外方に延在するスプリング支持リブ72Bとを備えている。スプリング支持リブ72Bは、円筒凹部60Cに案内されるように収容されている。また、第2中パンチ72の下面には、第2従動テーパ部72Tが軸線O1と交差する方向に形成されている。
また、第2中パンチ72の上部(他端側)には、第2バーリング形状部252を成形する第2バーリング成形部72Pが形成されており、第2バーリング成形部72Pは、第2バーリング形状部252の内径と対応する外径に形成されている。
また、第2中パンチ本体の周囲には、スプリング支持リブ72Bと第2支持壁部62Aの間に、第2復帰スプリング62Sが配置されていて、第2復帰スプリング62Sは、スプリング支持リブ72Bを第2壁部222側に付勢するように構成されている。
この実施の形態において、第1従動テーパ部71Tと第2従動テーパ部72Tとは、軸線O1方向から見て同じ方向に延在し、軸線O1と直交する線に対して同じ傾斜角度で互いに反対側に傾斜して形成されている。したがって、中パンチ駆動部材80が進退することにより、第1中パンチ71と、第2中パンチ72は、ともに移動するようになっている。
なお、第1従動テーパ部71Tと、第2従動テーパ部72Tについて、軸線O1と直交する線に対する傾斜角度を異ならせて、第1バーリング形状部251と、第2バーリング形状部252の立上壁部の高さを相違する高さに成形可能な構成としてもよい。
この実施形態において、スプリング支持リブ71B、スプリング支持リブ72B、第1支持壁部61A、第2支持壁部62A、第1復帰スプリング61S、及び第2復帰スプリング62Sは、第1中パンチ71、第2中パンチ72を軸線O1方向における中間位置に復帰するための中パンチ復帰機構を構成している。
この実施の形態においては、バーリング加工前の第1壁部211A(第1壁部211)側又はバーリング加工前の第2壁部212A(第2壁部212)側に移動された第1中パンチ71及び第2中パンチ72は、軸線O1方向において同じストロークだけ復帰されるように構成されている。
中パンチ駆動部材80は、第1中パンチ71及び第2中パンチ72と係合する駆動テーパ部80Tを備え、中間押圧部材60に形成された挿入孔60Jから挿入されて挿入孔60K側に対して進退可能とされている。この実施形態において、中パンチ駆動部材80は、軸線O1と直交する方向に進退するように構成されている。
駆動テーパ部80Tは、第1中パンチ71に形成された第1従動テーパ部71Tと係合することで第1中パンチ71を第1壁部211側に移動させるとともに第1壁部211から突出させる第1駆動テーパ部81Tと、第2中パンチ72に形成された第2従動テーパ部72Tと係合することで第2中パンチ72を第2壁部212側に移動させるとともに第2壁部212から突出させる第2駆動テーパ部82Tとを備えている。
次に、図7A〜図7Eを参照して、一実施形態に係るバーリング加工方法の一例について説明する。図7A〜図7Eに示したのは、一実施形態に係るバーリング加工方法を説明する図である。
(1)まず、図7Aに示すように、トリミングによって外形及びバーリング加工前ブッシュ保持孔211H、212Hが形成されたバーリング加工前の第1、第2壁部211A、212Aを、矢印F1方向に移動してバーリング加工装置50にセットし、第1押圧部材51を矢印F2方向に、第2押圧部材52を矢印F3方向に移動して、バーリング加工前の第1壁部211A、第2壁部212Aにそれぞれ外方から当接し、押圧する。
(2)次に、図7Bに示すように、中パンチ駆動部材80を矢印F4方向に前進させて、中パンチ駆動部材80の駆動テーパ部80Tが、第1中パンチ71の第1従動テーパ部71T及び第2中パンチ72の第2従動テーパ部72Tを作動する状態とする。
(3)次いで、図7Cに示すように、中パンチ駆動部材80を矢印F4方向にさらに前進させる。その結果、駆動テーパ部80Tを構成している第1駆動テーパ部81Tは、第1中パンチ71の第1従動テーパ部71Tと係合して、第1中パンチ71をバーリング加工前の第1壁部211Aに向かって矢印F5方向に下降する。また、第2駆動テーパ部82Tは、第2中パンチ72の第2従動テーパ部72Tと係合して、第2中パンチ72をバーリング加工前の第2壁部212Aに向かって矢印F6方向に上昇する。
その結果、第1中パンチ71の第1バーリング成形部71Pが、第1バーリング加工予定部211Pに形成されたバーリング加工前ブッシュ保持孔211Hの周縁部を第2壁部212と反対側に向かって折り曲げて、第1バーリング形状部251を成形する。
このとき、第1中パンチ71は、第1復帰スプリング61Sを圧縮して軸線O1方向中間位置側に向かう付勢力が生じる。
同様に、第2中パンチ72の第2バーリング成形部72Pが、第2バーリング加工予定部212Pに形成されたバーリング加工前ブッシュ保持孔212Hの周縁部を第1壁部211と反対側に向かって折り曲げて、第2バーリング形状部252を成形する。
このとき、第2中パンチ72は、第2復帰スプリング62Sを圧縮して軸線O1方向中間位置側に向かう付勢力が生じる。
(4)次に、図7Dに示すように、第1バーリング形状部251有する第1壁部211、及び第2バーリング形状部252を有する第2壁部212が形成されたら、中パンチ駆動部材80が矢印F7方向に後退する。
中パンチ駆動部材80が矢印F7方向に後退すると、第1中パンチ71は、第1復帰スプリング61Sの付勢力より軸線O1方向に矢印8方向に移動して中間位置に復帰する。また、第2中パンチ72は、第2復帰スプリング62Sの付勢力より軸線O1方向に矢印9方向に移動して中間位置に復帰する。
あわせて、第1押圧部材51を矢印F10方向に下降させるとともに、第2押圧部材52を矢印F11方向に上昇させる。
(5)その結果、図7Eに示すように、第1バーリング形状部251と、第1中パンチ71及び第1押圧部材51との干渉、第2バーリング形状部252と、第2中パンチ72及び第2押圧部材52との干渉がなくなる。その結果、バーリング加工された製品を、矢印F12方向に移動して、バーリング加工装置50から取り出すことが可能となる。
一実施形態に係るバーリング加工装置50によれば、第1壁部211と第2壁部212の間に、第1バーリング形状部251と対応する第1バーリング成形部71Pが形成された第1中パンチ71と、第2バーリング形状部252と対応する第2バーリング成形部72Pが形成された第2中パンチ72が配置され、中パンチ駆動部材80が進退することにより、中パンチ駆動部材80の駆動テーパ部80Tが、第1中パンチ71の第1従動テーパ部71T及び第2中パンチ72の第2従動テーパ部72Tと係合して、第1中パンチ71及び第2中パンチ72を第1壁部211及び第2壁部212から外方に向かって突出させることにより、対向配置された第1壁部211及び第2壁部212に、互いに外方に向かって延在する一対の第1バーリング形状部251及び第2バーリング形状部252を容易に加工することができる。
また、中パンチ駆動部材80が進退することで、第1中パンチ71及び第2中パンチ72が、軸線O1方向において進退して、第1壁部211及び第2壁部212に、第1バーリング形状部251及び第2バーリング形状部252を加工するので、一対のバーリング形状部を効率的に加工することができる。
また、一実施形態に係るバーリング加工装置50によれば、中パンチ復帰機構を備えているので、バーリング加工が完了した後に、第1中パンチ71、第2中パンチ72を、第1壁部211と第2壁部212の中央側位置に復帰して、バーリング加工後の製品を、第1バーリング形状部251及び第2バーリング形状部252と干渉させずにスムースに取り出すことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、リンク構造部材がラテラルリンク1である場合について説明したが、ラテラルリンク1に代えて、自動車用の他のサスペンションリンクや建築構造物や機械構造物に適用されるリンク構造部材のブッシュ保持壁部をはじめとする結合部にバーリング形状部を加工する場合に適用してもよい。
また、上記実施の形態においては、第1壁部211と第2壁部212が同形状である場合について説明したが、第1壁部211と第2壁部212が異なる形状とされていてもよい。
また、上記実施の形態においては、第1バーリング形状部251と第2バーリング形状部252が同じ内径とされ、外方に向かって同じ長さの立上壁部を有する場合について説明したが、例えば、第1バーリング形状部251と第2バーリング形状部252に形成される立上壁部が異なる高さとされ、又は第1バーリング形状部251と第2バーリング形状部252のブッシュ保持孔241、242が異なる内径とされてもよい。
また、上記実施の形態においては、バーリング加工装置50が、スプリング支持リブ71B、スプリング支持リブ72B、第1支持壁部61A、第2支持壁部62A、第1復帰スプリング61S、及び第2復帰スプリング62Sを備えた中パンチ復帰機構を有し、中パンチ復帰機構により第1中パンチ71及び第2中パンチ72を軸線O方向の中間位置に復帰する場合について説明したが、中パンチ復帰機構を備えない構成としてもよいし、異なる構成の中パンチ復帰機構を備える構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、復帰機構が復帰する第1中パンチ71、第2中パンチ72が、第1壁部211と第2壁部212の間の軸線O1方向における中央よりの等しい中間位置に復帰させる場合について説明したが、中間位置は、第1壁部211と第2壁部212の軸線O1方向における復帰位置は任意に設定することができる。
また、上記実施の形態においては、鋼管10Mが拡管されて鋼管10Mの周長よりも幅広に形成され、ブッシュ保持壁部21がロッド部10と略等しい間隔で離間するブッシュ保持部20に、バーリング形状部を成形する場合について説明したが、拡管により形成されたブッシュ保持壁部21が、ロッド部10よりも広い間隔で離間していてもよいし、拡管をしていない締結部30等に適用することもできる。
また、上記実施の形態においては、バーリング形状部25に円形のブッシュ保持孔が形成される場合について説明したが、例えば、バーリング形状部25に形成される孔を三角形や矩形をはじめとする多角形(正多角形に限定されない)としてもよいことはいうまでもない。
また、上記実施の形態においては、軸線O1が鉛直方向に形成されて、第1中パンチ71、第2中パンチ72が上下方向に進退する場合について説明したが、軸線O1が鉛直方向と交差する方向とされてもよい。
また、バーリング加工装置50において、第1中パンチ71の第1バーリング成形部71Pと第2中パンチ72の第2バーリング成形部72Pのいずれか一方又は双方の先端側にバーリング加工前の穴を穿孔するための打ち抜きパンチが形成して、第1、第2バーリング加工予定部211P、212Pのバーリング加工前ブッシュ保持孔211H、212Hのいずれか一方又は双方を形成するのを省略するように構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、第1壁部と第2壁部が同一形状、同一肉厚とされる場合について説明したが、異なる形状、肉厚としてもよいし、第1壁部と第2壁部のバーリング孔形状及びバーリング形状部が異なる形状とされてもよい。
また、上記実施形態においては、鋼管の端部に一体成形されたブッシュ保持壁部にバーリング加工する場合について説明したが、リンク構造部材を構成するロッド部の端部に溶接等によって接続されたブッシュ保持壁部に、バーリング加工してもよいし、ロッド部の中間位置に溶接等により接続されたブッシュ保持壁部にバーリング加工する構成としてもよい。
また、鋼管に代えて、例えば、塑性変形可能なマグネシウム(合金を含む)、アルミニウム(合金を含む)等、他の材料からなる管材を用いてもよい。
この発明に係るバーリング方法及びバーリング加工装置によれば、対向配置された第1壁部と第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を効率的に成形することができるので、産業上利用可能である。
O1 軸線
1 ラテラルリンク(リンク構造部材)
10 ロッド部
11 拡管部
20 ブッシュ保持部(取付部)
21 ブッシュ保持壁部(対向壁部)
24 ブッシュ保持孔(取付孔)
25 バーリング形状部
50 バーリング加工装置
60 中間押圧部材
61A 第1支持壁部(復帰機構)
61S 第1復帰スプリング(復帰機構)
62A 第2支持壁部(復帰機構)
62S 第2復帰スプリング(復帰機構)
71 第1中パンチ
71B、72B スプリング支持リブ(復帰機構)
71P 第1バーリング成形部(第1成形部)
71T 第1従動テーパ部
72 第2中パンチ
72P 第2バーリング成形部(第2成形部)
72T 第2従動テーパ部
80 中パンチ駆動部材
80T 駆動テーパ部
81T 第1駆動テーパ部
82T 第2駆動テーパ部
211 第1壁部(ブッシュ保持壁部)
212 第2壁部(ブッシュ保持壁部)
211A バーリング加工前の第1壁部
212A バーリング加工前の第2壁部
211P 第1バーリング加工予定部
212P 第2バーリング加工予定部
211H バーリング加工前ブッシュ保持孔
212H バーリング加工前ブッシュ保持孔
241 ブッシュ保持孔(第1壁部)
242 ブッシュ保持孔(第2壁部)
251 バーリング形状部(第1壁部)
252 バーリング形状部(第2壁部)

Claims (4)

  1. 対向配置された第1壁部及び第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を成形するバーリング加工方法であって、
    前記第1壁部と前記第2壁部を通過する軸線の一端側に前記第1壁部から外方に向かって延在する第1バーリング形状部と対応する第1成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第1中パンチと、
    前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置可能とされ、前記軸線の他端側に前記第2壁部から外方に向かって延在する第2バーリング形状部と対応する第2成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第2中パンチと、を前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置し、
    前記第1中パンチに形成された第1従動テーパ部と係合することで前記第1中パンチを前記第1壁部側に移動させるとともに前記第1壁部から突出させる第1駆動テーパ部と、前記第2中パンチに形成された第2従動テーパ部と係合することで前記第2中パンチを前記第2壁部側に移動させるとともに前記第2壁部から突出させる第2駆動テーパ部と、を有する中パンチ駆動部材を、前記軸線方向と交差する方向に移動させることにより、前記第1バーリング形状部及び前記第2バーリング形状部を成形することを特徴とするバーリング加工方法。
  2. 対向配置された第1壁部及び第2壁部に、互いに外方に向かって延在する一対のバーリング形状部を成形するバーリング加工装置であって、
    前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置可能とされ、前記第1壁部と第2壁部を通過する軸線の一端側に前記第1壁部から外方に向かって延在する第1バーリング形状部と対応する第1成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第1中パンチと、
    前記第1壁部と前記第2壁部の間に配置可能とされ、前記軸線の他端側に前記第2壁部から外方に向かって延在する第2バーリング形状部と対応する第2成形部が形成されるとともに前記軸線方向に移動可能とされた第2中パンチと、
    前記軸線方向と交差する方向に進退可能とされ、前記第1中パンチに形成された第1従動テーパ部と係合することで前記第1中パンチを前記第1壁部側に移動させるとともに前記第1壁部から突出させる第1駆動テーパ部と、前記第2中パンチに形成された第2従動テーパ部と係合することで前記第2中パンチを前記第2壁部側に移動させるとともに前記第2壁部から突出させる第2駆動テーパ部と、を有する中パンチ駆動部材と、
    を備えることを特徴とするバーリング加工装置。
  3. 請求項2に記載のバーリング加工装置であって、
    前記中パンチを前記第1壁部と前記第2壁部の中間位置に復帰する中パンチ復帰機構を備えることを特徴とするバーリング加工装置。
  4. 請求項2又は3に記載のバーリング加工装置であって、
    前記第1成形部と前記第2成形部のいずれか一方又は双方の先端側に、前記第1壁部と前記第2壁部のいずれか一方又は双方にバーリング加工前の孔を穿孔する打ち抜きパンチが形成されていることを特徴とするバーリング加工装置。
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