JP7446768B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、簡単に変速ショックを低減することができる作業機を提供することを目的とする。
作業機は、原動機と、前記原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、第1速度にて回転する大容量状態と、前記第1速度よりも高い第2速度にて回転する小容量状態とに切換可能な可変容量型の走行モータと、前記走行モータの容量を前記大容量状態と前記小容量状態とに切り換える油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータを油圧制御して、前記走行モータを前記第1速度で回転させる第1状態と、前記走行モータを前記第2速度で回転させる第2状態とに切換可能な走行切換弁と、前記原動機の動力によって作動し且つ前記走行切換弁を前記第1状態と前記第2状態とに切り換えるためのパイロット油を吐出する油圧ポンプと、前記原動機の第1目標回転数を設定するアクセルと、前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、前記第1状態から前記第2状態に切り換える増速、及び、前記第2状態から前記第1状態に切り換える減速のいずれかを行う場合において、前記原動機に指令する指令回転数を前記第1目標回転数よりも低い第2目標回転数に徐々に近づける低下制御を行う制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記第1目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ量が閾値以上であって、前記増速を行う場合には、前記指令回転数を前記第1目標回転数よりも低く前記第2目標回転数よりも高い第3目標回転数に設定した後、前記低下制御によって前記実回転数を前記第2目標回転数に低下させ、当該低下制御による前記実回転数の低下中に前記増速を行い、前記ドロップ量が前記閾値以上であって、前記減速を行う場合には、前記指令回転数を前記第3目標回転数に設定した後、前記低下制御によって前記実回転数を前記第2目標回転数に低下させ、当該低下制御後に前記指令回転数を前記第1目標回転数に設定して前記実回転数を復帰させる間に前記減速を行う。
前記制御装置は、前記増速及び前記減速のいずれも行わない場合は、前記指令回転数を前記第1目標回転数に設定する。
作業機は、前記原動機、走行ポンプ及び走行モータが設けられた機体と、前記機体の左側に設けられた第1走行装置と、前記機体の右側に設けられた第2走行装置と、を備え、前記走行モータは、前記第1走行装置に走行の動力を伝達する第1走行モータ及び前記第2走行装置に走行の動力を伝達する第2走行モータであり、前記走行ポンプは、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータを作動可能であり、前記走行切換弁は、前記第1状態にて、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータをともに前記第1速度で回転させるように前記油圧アクチュエータに作用するパイロット油を制御し、前記第2状態にて、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータをともに前記第2速度で回転させるように前記油圧アクチュエータに作用するパイロット油を制御する。
前記走行モータは、斜板を備え、前記油圧アクチュエータは、前記斜板の角度を変更して、前記斜板を、前記走行モータを前記大容量状態にする第1速度位置と、前記走行モータを前記小容量状態にする第2速度位置とに切り換える。
図5は、本発明に係る作業機の側面図を示している。図5では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
ブーム10は、キャビン3の右側及び左側に上下揺動自在に設けられている。作業具11は、例えば、バケットであって、当該バケット11は、ブーム10の先端部(前端部)に上下揺動自在に設けられている。リフトリンク12及び制御リンク13は、ブーム10が上下揺動自在となるように、ブーム10の基部(後部)を支持している。ブームシリンダ14は、伸縮することによりブーム10を昇降させる。バケットシリンダ15は、伸縮することによりバケット11を揺動させる。
リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部(一端側)は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16(枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部(他端側)は、機体2の後部寄りに枢支軸17(枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。枢支軸17は、枢支軸16の下方に設けられている。
左側のブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、ブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的には、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
左側及び右側の各走行装置5(第1走行装置5L、第2走行装置5R)は、本実施形態ではクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置が採用されている。なお、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。
次に、作業機の油圧システムについて説明する。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、走行装置5を駆動することが可能である。作業機の油圧システムは、第1走行ポンプ53Lと、第2走行ポンプ53Rと、第1走行モータ36Lと、第2走行モータ36Rとを備えている。
第1走行モータ36Lは、機体2の左側に設けられた走行装置5の駆動軸に動力を伝達するモータである。第1走行モータ36Lは、第1走行ポンプ53Lから吐出した作動油により回転が可能であり、作動油の流量によって、回転速度(回転数)を変更することができる。第1走行モータ36Lには、斜板切換シリンダ37Lが接続され、当該斜板切換シリンダ37Lを一方側或いは他方側に伸縮させることによっても第1走行モータ36Lの回転速度(回転数)を変更することができる。即ち、斜板切換シリンダ37Lを収縮した場合には、第1走行モータ36Lの回転数は低速(第1速度)に設定され、斜板切換シリンダ37Lを伸長した場合には、第1走行モータ36Lの回転数は高速(第2速度)に設定される。つまり、第1走行モータ36Lの回転数は、低速側である第1速度と、高速側である第2速度とに変更が可能である。
第1切換弁71Lは、第1走行モータ36Lの斜板切換シリンダ37Lに油路を介して接続されていて、第1位置71L1及び第2位置71L2に切り換わる二位置切換弁である。第1切換弁71Lは、第1位置71L1である場合、斜板切換シリンダ37Lを収縮し、第2位置71L2である場合、斜板切換シリンダ37Lを伸長する。
第2切換弁72は、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを切り換える電磁弁であって、励磁により第1位置72aと第2位置72bとに切り換え可能な二位置切換弁である。第2切換弁72、第1切換弁71L及び第1切換弁71Rは、油路41により接続されている。第2切換弁72は、第1位置72aである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第1位置71L1、71R1に切り換え、第2位置72bである場合に第1切換弁71L及び第1切換弁71Rを第2位置71L2、71R2に切り換える。
走行モータにおける第1速度と、第2速度との切換は、切換部によって行うことができる。切換部は、例えば、制御装置60に接続された切換スイッチ61であり、作業者等が操作することができる。切換部(切換スイッチ61)は、第1速度(第1状態)から第2速度(第2状態)に切り換える増速と、第2速度(第2状態)から第1速度(第1状態)に切り換える減速とのいずれかに切り換えることができる。
さて、作業機の油圧システムは、第1油圧ポンプP1と、第2油圧ポンプP2、操作装置54とを備えている。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に制御に用いる作動油を吐出する。説明の便宜上、作動油を貯留するタンク22のことを作動油タンクということがある。また、第1油圧ポンプP1から吐出した作動油のうち、制御用として用いられる作動油のことをパイロット油、パイロット油の圧力のことをパイロット圧ということがある。
操作レバー59は、操作弁55に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作レバーである。即ち、操作レバー59は、中立位置Nを基準とすると、中立位置Nから右方及び左方に操作可能であると共に、中立位置Nから前方及び後方に操作可能である。言い換えれば、操作レバー59は、中立位置Nを基準に少なくとも4方向に揺動することが可能である。尚、説明の便宜上、前方及び後方の双方向、即ち、前後方向のことを第1方向という。また、右方及び左方の双方向、即ち、左右方向(機体幅方向)のことを第2方向ということがある。
走行油路45は、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dと、第5走行油路45eとを有している。第1走行油路45aは、走行ポンプ53Lの前進用受圧部53aに接続された油路である。第2走行油路45bは、走行ポンプ53Lの後進用受圧部53bに接続された油路である。第3走行油路45cは、走行ポンプ53Rの前進用受圧部53aに接続された油路である。第4走行油路45dは、走行ポンプ53Rの後進用受圧部53bに接続された油路である。第5走行油路45eは、操作弁55、第1走行油路45a、第2走行油路45b、第3走行油路45c、第4走行油路45dを接続する油路である。
すなわち、操作レバー59を左斜め前方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら左旋回し、操作レバー59を右斜め前方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が前進しながら右旋回し、操作レバー59を左斜め後方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら左旋回し、操作レバー59を右斜め後方に揺動操作すると該操作レバー59の揺動角度に対応した速度で作業機1が後進しながら右旋回する。
さて、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える際に、即ち、走行モータの回転速度を第1速度から第2速度に増速する場合に原動機回転数を低下させる。
図2Aに示すように、制御装置60は、時点Q1において、切換スイッチ(切換SW)61が操作され、当該制御装置60は、第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)にする増速指令(2速指令)を取得したとする。制御装置60は、2速指令を取得すると、アクセル65で設定された目標回転数(第1目標回転数)W2と、回転検出装置66によって検出された実回転数とのドロップ量ΔD2を演算する。制御装置60は、第1目標回転数W2と実回転数W1とのドロップ量ΔD2が閾値以上であるときは、原動機32に指令する指令回転数K1を、第1目標回転数W2よりも低く第2目標回転数W3よりも高い第3目標回転数W5に急峻に変更した後、指令回転数K1を第2目標回転数W3にすることで、実回転数を第2目標回転数W3に低下させる低下制御を行う。例えば、制御装置60は、切換スイッチ(切換SW)61が操作された時点Q1の付近の実回転数と同じ回転数に第3目標回転数W5を設定する。より詳しくは、制御装置60は、時点Q1の実回転数、時点Q1よりも所定時間前(例えば、1秒以内)の実回転数W1の平均値、或いは、時点Q1から遡って0.1秒以内の実回転数のいずれかに、第3目標回転数W5を設定する。
制御装置60は、切換スイッチ61が第1速度から第2速度に切り換えられたか否かを判断する(S1)。切換スイッチ61が第2速度に切り換えられていない場合、即ち、第1速度に維持されている場合(S1、No)、制御装置60は、指令回転数K1を第1目標回転数W2に設定する(S2)。切換スイッチ61が第1速度から第2速度に切り換えられた場合(S1、Yes)、制御装置60は、ドロップ量ΔD2を演算する(S3)。ドロップ量ΔD2が閾値以上である場合(S4、Yes)、指令回転数K1を瞬時に第3目標回転数W5に変更する(S5)。その後、指令回転数K1を徐々に第2目標回転数W3に近づける低下処理(低下制御)を行う(S6)。制御装置60は、実回転数W1が第2目標回転数W3に達する前に、制御装置60は、走行切換弁34を第1状態(第1速度)から第2状態(第2速度)に切り換える(S7)。制御装置60は、実回転数W1が第2目標回転数W3に達しているか否かを判断し(S8)、実回転数W1が第2目標回転数W3に達すると(S8、Yes)、指令回転数K1を第1目標回転数W2に設定する(S9)。なお、実回転数W1が第2目標回転数W3に達していない場合(S8、No)、制御装置60は、S5の低下処理(低下制御)に戻り、実回転数を低下させる。
制御装置60は、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える際に、即ち、走行モータの回転速度を第2速度から第1速度に切り換える際に原動機回転数を低下させる。
図2Bに示すように、制御装置60は、時点Q11において、切換スイッチ(切換SW)61が操作され、当該制御装置60は、第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)にする減速指令(1速指令)を取得したとする。制御装置60は、1速指令を取得すると、第1目標回転数W2と、実回転数とのドロップ量ΔD2を演算する。制御装置60は、第1目標回転数W2と実回転数W1とのドロップ量ΔD2が閾値以上であるときは、原動機32に指令する指令回転数K1を、第1目標回転数W2よりも低く第2目標回転数W3よりも高い第3目標回転数W5に変更した後、指令回転数K1を第2目標回転数W3にすることで、実回転数を第2目標回転数W3に低下させる低下制御を行う。
制御装置60は、切換スイッチ61が第2速度から第1速度に切り換えられたか否かを判断する(S10)。切換スイッチ61が第1速度に切り換えられていない場合、即ち、第2速度に維持されている場合(S10、No)、制御装置60は、指令回転数K1を第1目標回転数W2に設定する(S11)。切換スイッチ61が第2速度から第1速度に切り換えられた場合(S10、Yes)、制御装置60は、ドロップ量ΔD2を演算する(S12)。ドロップ量ΔD2が閾値以上である場合(S13、Yes)、指令回転数K1を瞬時に第3目標回転数W5に変更する(S14)。その後、指令回転数K1を徐々に第2目標回転数W3に近づける低下処理(低下制御)を行う(S15)。制御装置60は、実回転数W1が第2目標回転数W3に達しているか否かを判断し(S16)、実回転数W1が第2目標回転数W3に達すると(S16、Yes)、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える(S17)。即ち、制御装置60は、実回転数W1が第2目標回転数W3に達した後、制御装置60は、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換える。また、制御装置60は、指令回転数K1を第1目標回転数W2に設定する(S18)。なお、実回転数W1が第2目標回転数W3に達していない場合(S16、No)、制御装置60は、S5の低下処理(低下制御)に戻り、実回転数を低下させる。なお、制御装置60において、実回転数W1を第2目標回転数W3に向けて低下させる処理と、走行切換弁34を切り換える処理とを個別に並列に処理してもよい。
図4は、減速及び増速の操作時における実回転数W1と、低下時間T1、T11、切換時間Z10、Z11の関係を示した図である。図4において、横軸の実回転数の最小値は、アイドリング回転数よりも大きな値である。
低下時間T1及び切換時間Z10を示すラインは、低下時間T11及び切換時間Z11を示すラインに比べてなだらか増減の傾きが小さい。即ち、低下時間T11及び切換時間Z11を示すラインは、低下時間T1及び切換時間Z10を示すラインよりも傾いていて増減の傾きが大きい。
図4に示すように、例えば、制御装置60は、減速及び増速を行うに際して、操作時の実回転数W1が高くなるにつれて、実回転数を低下させてから復帰を始めるまでの低下時間T1、T11を次第に長くし、且つ、増速及び減速のいずれかの操作から走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間Z10,Z11を次第に長くする。言い換えれば、制御装置60は、減速及び増速を行うに際して、実回転数W1が低い程、低下時間T1、T11を短くし且つ、減速及び増速のいずれかの操作がされてから走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間Z10,Z11を短くする。
作業機1は、原動機32と、原動機32の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)が吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、原動機32、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)及び走行モータが設けられた機体2と、走行モータの回転速度を第1速度にする第1状態と、走行モータの回転速度を第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁34と、原動機32の第1目標回転数W2を設定するアクセル65と、原動機32の実回転数W1を検出する回転検出装置66と、第1状態から第2状態に切り換える増速、及び、第2状態から第1状態に切り換える減速のいずれかに切り換える場合において、原動機32の回転数を低下させる制御装置60と、を備え、制御装置60は、増速及び減速のいずれかを行う際に、実回転数W1を低下後、実回転数W1を第1目標回転数W2に向けて復帰を始める復帰タイミングと、走行切換弁34を増速側及び減速側のいずれかに切り換える切換タイミングと、を対応付ける。これによれば、復帰タイミングと切換タイミングとを対応付けることによって、実回転数W1がどのような状態であっても変速ショックを低減することができる。
これによれば、実回転数W1が低くなるにつれて低下時間T1,T11を次第に短く、走行切換弁34を切り換えるまでの切換時間Z10,Z11を短くしているため、走行切換弁34を安定して切り換えられることができ、変速ショックを低減することができる。
制御装置60は、機体2が走行している場合に減速の操作が行われると、原動機32の回転数を低下させ、機体2が停止している場合に減速の操作が行われると、原動機32の回転数の低下を行わない。これによれば、機体2が走行している状態において変速ショックを低減しながら走行及び作業を継続する一方、機体2が停止している状態においては原動機32の回転数の低下を行わないので作業性を維持することができる。
上述した実施形態では、切換部を作業者等が手動などで操作することができる切換スイッチ61で構成していたが、制御装置60に内蔵してもよい。制御装置60に内蔵した場合、切換部は、当該制御装置60に格納されたプログラム、電気、電子部品(電子電子回路)で構成される。この場合、制御装置60の切換部は、作業機1に設けた様々な検出装置、例えば、センサからの検出情報に基づいて1速状態と2速状態とに切り換えるか判断し、判断結果に基づいて、走行切換弁34に制御信号を出力する。走行切換弁34は、1速状態の制御信号を取得した場合には、1速状態に切り換わり、2速状態の制御信号を取得した場合には、2速状態に切り換わる。
走行モータは、第1速度、第2速度との間に中立(ニュートラル)を有するモータであってもよい。
2 :機体
5L,5R:走行装置
32 :原動機
34 :走行切換弁
36 :第1走行モータ
36L、36R:走行モータ
53L、53R :走行ポンプ
60 :制御装置
65 :アクセル
66 :回転検出装置
K1 :指令回転数
W1 :実回転数
W2 :第1目標回転数
W3 :第2目標回転数
W5 :第3目標回転数
ΔD2 :ドロップ量
Claims (5)
- 原動機と、
前記原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、
前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、第1速度にて回転する大容量状態と、前記第1速度よりも高い第2速度にて回転する小容量状態とに切換可能な可変容量型の走行モータと、
前記走行モータの容量を前記大容量状態と前記小容量状態とに切り換える油圧アクチュエータと、
前記油圧アクチュエータを油圧制御して、前記走行モータを前記第1速度で回転させる第1状態と、前記走行モータを前記第2速度で回転させる第2状態とに切換可能な走行切換弁と、
前記原動機の動力によって作動し且つ前記走行切換弁を前記第1状態と前記第2状態とに切り換えるためのパイロット油を吐出する油圧ポンプと、
前記原動機の第1目標回転数を設定するアクセルと、
前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、
前記第1状態から前記第2状態に切り換える増速、及び、前記第2状態から前記第1状態に切り換える減速のいずれかを行う場合において、前記原動機に指令する指令回転数を前記第1目標回転数よりも低い第2目標回転数に徐々に近づける低下制御を行う制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記第1目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ量が閾値以上であって、前記増速を行う場合には、前記指令回転数を前記第1目標回転数よりも低く前記第2目標回転数よりも高い第3目標回転数に設定した後、前記低下制御によって前記実回転数を前記第2目標回転数に低下させ、当該低下制御による前記実回転数の低下中に前記増速を行い、
前記ドロップ量が前記閾値以上であって、前記減速を行う場合には、前記指令回転数を前記第3目標回転数に設定した後、前記低下制御によって前記実回転数を前記第2目標回転数に低下させ、当該低下制御後に前記指令回転数を前記第1目標回転数に設定して前記実回転数を復帰させる間に前記減速を行う作業機。 - 前記制御装置は、前記第3目標回転数を、前記増速又は前記減速を行う操作が行われたときの前記実回転数の付近に設定する請求項1に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記増速及び前記減速のいずれも行わない場合は、前記指令回転数を前記第1目標回転数に設定する請求項1又は2に記載の作業機。
- 前記原動機、走行ポンプ及び走行モータが設けられた機体と、
前記機体の左側に設けられた第1走行装置と、
前記機体の右側に設けられた第2走行装置と、
を備え、
前記走行モータは、前記第1走行装置に走行の動力を伝達する第1走行モータ及び前記第2走行装置に走行の動力を伝達する第2走行モータであり、
前記走行ポンプは、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータを作動可能であり、
前記走行切換弁は、前記第1状態にて、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータをともに前記第1速度で回転させるように前記油圧アクチュエータに作用するパイロット油を制御し、前記第2状態にて、前記第1走行モータ及び前記第2走行モータをともに前記第2速度で回転させるように前記油圧アクチュエータに作用するパイロット油を制御する請求項1~3のいずれかに記載の作業機。 - 前記走行モータは、斜板を備え、
前記油圧アクチュエータは、前記斜板の角度を変更して、前記斜板を、前記走行モータを前記大容量状態にする第1速度位置と、前記走行モータを前記小容量状態にする第2速度位置とに切り換える請求項1~4のいずれかに記載の作業機。
Priority Applications (2)
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JP2019195518A JP7446768B2 (ja) | 2019-10-28 | 2019-10-28 | 作業機 |
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