JP7445479B2 - 空力特性を改善する車両 - Google Patents
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しかしながら、本発明では、さらに側凸部材による車体の外表面に、複数の凹部を有する特殊加工面を形成する。これにより、車体についての外表面において突出する側凸部材の近くを流れる気流の一部は、特殊加工面に形成されている複数の凹部により微小な渦流を生成する。複数の凹部が形成されている特殊加工面の近くには、乱流境界層が形成される。その結果、側凸部材の近くを流れる気流は、特殊加工面に近づいて、特殊加工面に沿って側凸部材の後方へ流れるようになる。走行する車体についての外表面に沿って流れる気流は、側凸部材においても車体の外表面から剥離し難くなる。走行する車体についての外表面に沿って流れる気流は、側凸部材が突出して形成されていない車体の外表面に沿って流れる場合と同様に、側凸部材を通過した後においても、側凸部材が突出して形成される車体の外表面に沿って、車体の外表面の近くを流れることができる。
このように、本発明では、側凸部材を、走行する車体についての外表面から突出させているにもかかわらず、側凸部材が突出して形成されていない車体と同等の空力特性を得ることが可能となる。本発明では、側凸部材を、車体についての外表面に突出するように設けて力強い印象となる意匠を採用できるようにしつつ、側凸部材が突出して形成されていない車体と同等の空力特性を得ることが可能となる。車両の空力特性のために、側凸部材による車体の外表面の段差を制限することなく、良好な車両の空力特性を得ることが可能となる。空力特性の改善のために、車体の形状が制限され難くなる。車両の空力特性への影響を抑えつつ、力強い印象となる意匠を採用することが可能となる。
このように本発明による車両では、車両の空力特性への影響を抑えつつ、力強い印象となる意匠を採用することができる。
図2は、図1の自動車1の上面図である。
図3は、図1の自動車1の前側のホイールハウス7およびアーチガーニッシュ8の周辺の拡大図である。
車体2は、乗員の乗員室3の前にエンジンや補器を収容するための前室4を突出させた、複数のボックスを組み合わせた基本形状を有する。
また、本実施形態の車体2には、左側面5の前側のアーチガーニッシュ8と後側のアーチガーニッシュ8との間に、乗員室3の左側面5の下縁に沿って延在する左側のサイドステップ9が設けられる。右側面6の前側のアーチガーニッシュ8と後側のアーチガーニッシュ8との間に、乗員室3の右側面6の下縁に沿って延在する右側のサイドステップ9が設けられる。
これらアーチガーニッシュ8およびサイドステップ9が、車体2の左側面5および右側面6から突出して設けられることにより、自動車1の意匠性を向上できる。自動車1は、力強い印象が得られる意匠となり得る。
このように自動車1では、自動車1の空力特性への影響を抑えつつ、力強い印象が得られる意匠を採用できるようにすることが求められている。
図4(A)は、特殊加工面20を、その正面から見た図である。図4(B)は、特殊加工面20が形成されているアーチガーニッシュ8の横断面を上から見た拡大説明図である。特殊加工面20は、円弧形状のアーチガーニッシュ8についてのその全面に形成される。
本実施形態では、前側のアーチガーニッシュ8の表面に全面的に特殊加工面20が形成されているため、左側面5に沿って流れる気流は、前側のアーチガーニッシュ8において車体2の側面から剥離することなく、前側のアーチガーニッシュ8の後側においても左側面5に沿って流れることができる。このため、前側のホイールハウス7からは、気流がほとんど噴き出さなくなる。その結果、左側面5に沿って流れる気流は、前側のアーチガーニッシュ8の後側においても、左側面5に沿って流れることができる。
また、前側のアーチガーニッシュ8の後側において左側面5に沿って流れる気流は、左側のサイドステップ9により後側のアーチガーニッシュ8において車体2の側面から剥離することなく、後側のアーチガーニッシュ8の後側においても左側面5に沿って流れることができる。このため、後側のホイールハウス7からは、気流がほとんど噴き出さなくなる。その結果、左側面5に沿って流れる気流は、後側のアーチガーニッシュ8の後側においても、左側面5に沿って流れることができる。
このように左側面5に沿って流れる気流は、車体2の左側面5からアーチガーニッシュ8およびサイドステップ9が突出して設けられているにもかかわらず、車体2の左側面5の近くを、車体2の左側面5に沿って前から後ろへ流れることができる。しかも、その結果として、前側のホイールハウス7および後側のホイールハウス7から、気流がほとんど噴き出さなくなる。
この場合、左側面5に沿って流れる気流は、前側のアーチガーニッシュ8により車体2の側面から剥離するように外へ曲がり、前側のホイールハウス7から噴き出される気流によりさらに外向きに曲がる。また、側面に沿って流れる気流が側面から離れることにより、前側のホイールハウス7から気流が外向きに勢いよく噴出す。そして、これらの気流は、前側のホイールハウス7の後側において混合する。外へ曲がりながら前側のホイールハウス7を通過した気流は、前側のホイールハウス7から噴き出される気流と混合した後、後側のホイールハウス7から勢いよく噴き出される気流によりさらに外へ曲がる。後側のホイールハウス7から気流が外向きに勢いよく噴出す。その結果、後側のホイールハウス7より後方では、左側面5に沿って流れる気流は、車体2の左側面5から大きく離れるように流れる。また、これらの間に、後側のホイールハウス7から勢いよく噴出した気流が流れる。
このように左側面5に沿って流れる気流は、車体2の左側面5に沿って、車体2の左側面5の近くを前から後へ流れることはできない。
しかしながら、本実施形態では、さらに側凸部材による車体2の外表面に形成される、複数の凹部21を有する特殊加工面20を形成する。特殊加工面20は、たとえば、側凸部材について全面的に形成する。これにより、車体2についての外表面において突出する側凸部材の近くを流れる気流の一部は、特殊加工面20に形成されている複数の凹部21により微小な渦流を生成する。複数の凹部21が形成されている特殊加工面20の近くには、乱流境界層が形成される。その結果、側凸部材の近くを流れる気流は、特殊加工面20に近づいて、特殊加工面20に沿って側凸部材の後方へ流れるようになる。走行する車体2についての外表面に沿って流れる気流は、側凸部材においても車体2の外表面から剥離し難くなる。特に、アーチガーニッシュ8の前半部分について特殊加工面20を形成することにより、ホイールハウス7からの噴出しを抑制できる。アーチガーニッシュ8の後半部分に対して、アーチガーニッシュ8の前半部分で乱れた気流と、ホイールハウス7からの噴出し流とが合流して供給され難くなる。その結果、アーチガーニッシュ8の後半部分において気流は、アーチガーニッシュ8の後半部分の車体2の外表面に沿って、その外表面の近くを流れることができる。また、アーチガーニッシュ8の後半部分を通過した気流も、走行する車体2についての外表面に沿って流れることができる。走行する車体2についての外表面に沿って流れる気流は、側凸部材が突出して形成されていない車体2の外表面に沿って流れる場合と同様に、側凸部材を通過した後においても、側凸部材が突出して形成される車体2の外表面に沿って、外表面の近くを流れることができる。
これに対して、特殊加工面20に複数の凸部を形成する場合、特殊加工面20の表面近くに、乱流境界層31が形成されない。この場合、アーチガーニッシュ8の上を流れる気流は、アーチガーニッシュ8の表面の近くを、アーチガーニッシュ8の表面へ再付着するように流れない。アーチガーニッシュ8の上を流れる気流は、図4(B)に実線の矢印の例で示すように、アーチガーニッシュ8により外へ曲げられて車体2の表面から離れるように流れようとする。この場合、側面に沿って流れる気流は、図5(B)の場合と同様に、車体2の左側面5から大きく離れるように流れる。
ただし、互いに隣接する複数の凹部21の間に、平面部分を残さないようにするためには、正六角形の開口、または正四角形の開口とするのがよい。平面部分を残さないようにすることで、乱流境界層31の厚さを薄くできる。また、凹部21の内部において気流がスムースに安定的に流れるようにするためには、凹部21の内部を、凹湾曲面の形状、または図4(B)に示すように断面が台形となる形状に形成するとよい。
この他にもたとえば、特殊加工面20は、車体2の外表面となるアーチガーニッシュ8の表面についての一部、たとえば前側半分に形成されてよい。ただし、特殊加工面20を形成する範囲を一部とした場合、特殊加工面20を形成した範囲と、特殊加工面20を形成していない範囲との境界部分において、気流の流れ方が変化し易くなる。気流の流れが変化すると、気流は、アーチガーニッシュ8の表面に沿って流れ難くなる。この場合でも、ホイールハウス7からの噴出しを抑制できることが期待できる。これに対し、上述した実施形態のように特殊加工面20を、アーチガーニッシュ8についての全面に形成する場合、境界部分が無いため、気流は、アーチガーニッシュ8の表面に沿って、アーチガーニッシュ8の表面の近くをスムースに流れ易くなる。
Claims (2)
- 走行可能な車体を有する車両であって、
走行する前記車体についての外表面に突出するように設けられる側凸部材と、
前記側凸部材による前記車体の外表面に形成される、複数の凹部を有する特殊加工面と、
を有し、
前記側凸部材は、
前記車体についての側面において前後に並べて設けられる複数のホイールハウスについて設けられて前後の前記ホイールハウスを囲うように突出するアーチガーニッシュであり、
前記特殊加工面は、前記車体の外表面となる前記側凸部材の表面について全面的に形成され、
複数の前記凹部は、前記特殊加工面に全面的に形成され、
各前記凹部は、前記特殊加工面において正六角形または正四角形の開口に形成される、
空力特性を改善する車両。
- 前記側凸部材は、前記車体についての乗員室の側面の下縁に沿って突出して延在するサイドステップであり、
前記特殊加工面は、前記サイドステップについて形成される、
請求項1記載の空力特性を改善する車両。
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JP2020051553A JP7445479B2 (ja) | 2020-03-23 | 2020-03-23 | 空力特性を改善する車両 |
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Citations (2)
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JP2016186187A (ja) | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | ドア開放装置及びドア開放システム |
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