JP7443771B2 - 変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変速装置に関するものである。
車両には適切なトルクと回転速度に変速するための変速装置が搭載されている。近年の車両の多機能化に伴い、変速装置に新たな機能部品を取り付けることが必要な場合がある。特許文献1には後輪駆動用の変速装置が開示されている。後輪駆動用の変速装置は、一般的に車両のフロアパネルの下側に設置される。
特許第6308060号公報
後輪駆動用の変速装置に新たな機能部品を取り付ける場合、機能部品を取り付ける取付構造によっては変速装置が大型化してしまい、車両のフロパネルとの干渉を防止するためのクリアランスを確保することができない虞がある。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、変速装置に機能部品を追加する場合でも変速装置の大型化を抑制することを目的とする。
本発明は、車両の前後方向に延びて内燃機関から動力が伝達される回転軸を収容すると共に、上側に開口部を有する変速機ケースと、前記開口部を覆い、前記変速機ケースの内部と連通する空間を有するシフトケースと、車幅方向に延びる中心軸線を有し、中心軸線の軸線方向に沿って移動自在かつ中心軸線を中心として回動自在に前記シフトケースに支持されるシフトアンドセレクト軸と、前記シフトアンドセレクト軸と一体で移動し、シフト装置を動作させるフィンガー部を有する中間部材と、前記シフトアンドセレクト軸と軸線方向にのみ一体で動作するインターロック部材と、を備える変速装置であって、前記変速装置は、前記中間部材と一体に設けられたディテント側カムと、前記シフトアンドセレクト軸と一体で移動し、前記ディテント側カムおよび前記シフトアンドセレクト軸と別体のスイッチ側カムと、前記スイッチ側カムとの接触に応じて変速段を検出する変速スイッチと、前記ディテント側カムに接触してシフト荷重を付与するディテント部材と、を備え、前記スイッチ側カムは、前記シフトアンドセレクト軸の径方向に突出して形成され、前記シフトケースは、前記シフトアンドセレクト軸の軸線方向から見て、前記回転軸に直交する直交面に対して傾斜する傾斜壁を有し、前記変速スイッチおよび前記ディテント部材は、前記傾斜壁に対して垂直に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、変速装置に機能部品を追加する場合でも変速装置の大型化を抑制することができる。
図1は、変速装置の構成の一例を示す側面図である。 図2は、変速装置の構成の一例を示す平面図である。 図3は、図2に示すI-I線に沿って切断した断面図である。 図4は、シフトケースの周辺の構成を拡大した拡大図である。 図5は、図2に示すII-II線に沿って切断した断面図である。 図6は、図2に示すIII-III線に沿って切断した断面図である。 図7は、変換機構を省略したシフトケースの断面図である。 図8は、シフトケースを下側から見た図である。 図9は、変換機構を前側から見た構成を示す斜視図である。 図10は、変換機構を後側から見た構成を示す斜視図である。
本発明に係る実施形態では、車両の前後方向に延びてエンジン1から動力が伝達される入力軸13を収容すると共に、上側に開口部12dを有する変速機ケース11と、開口部12dを覆い、変速機ケース11の内部と連通する空間を有するシフトケース31と、車幅方向に延びる中心軸線Oを有し、中心軸線Oの軸線方向に沿って移動自在かつ中心軸線を中心として回動自在にシフトケース31に支持されるシフトアンドセレクト軸41と、シフトアンドセレクト軸41と一体で移動し、シフト装置を動作させるフィンガー部50を有する中間部材44と、シフトアンドセレクト軸41と軸線方向にのみ一体で動作するインターロック部材52と、を備える変速装置10であって、変速装置10は、中間部材44と一体に設けられたディテント側カム48と、シフトアンドセレクト軸41と一体で移動するスイッチ側カム59と、スイッチ側カム59との接触に応じて変速段を検出するニュートラルスイッチ71と、ディテント側カム48に接触してシフト荷重を付与するディテント部材73と、を備え、シフトケース31は、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向から見て、入力軸13に直交する直交面に対して傾斜する前側の側壁32aを有し、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、前側の側壁32aに対して垂直に取り付けられている。ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73が、前側の側壁32aに対して垂直に取り付けられていることから、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73がシフトケース31の外側に突出してしまうことを抑制でき、変速装置10が大型化するのを抑制することができる。
以下、本発明に係る変速装置の実施例について、図面を参照して説明する。
図1は、変速装置10の構成の一例を示す側面図である。図2は、変速装置10の構成の一例を示す平面図である。図3は、図2に示すI-I線に沿って切断して矢印方向から見た断面図である。なお、図1~図3を含む図面や説明には、変速装置10を車両に搭載した状態を基準として、車両の前進側を前側とし、前側を矢印「前」で示し、その逆を後側とする。また、左側を矢印「左」で示し、その逆を右側とする。また、上側を矢印「上」で示し、その逆を下側とする。
変速装置10は、前側に内燃機関としてのエンジン1が結合された状態で、例えば車両のフロアパネルFLの下方に配置されている。エンジン1から伝達された駆動力は、変速装置10が変速してプロペラシャフト、デファレンシャル装置を介してそれぞれ後輪に出力される。本実施例の変速装置10は、後輪駆動車両用である。また、本実施例の変速装置10が搭載される車両は、アイドリングストップの機構を導入するために、変速装置10にはニュートラル状態を検出することができる後述するニュートラルスイッチ71が新たに追加されている。
変速装置10は、変速機ケース11を備える。変速機ケース11は、複数のケースが一体的に結合され、上下方向および左右方向よりも前後方向に長くなるように構成される。具体的に、変速機ケース11は、前側に位置して図示しないクラッチを収容するフロントケース12a、フロントケース12aの後端に結合されるリヤケース12b、リヤケース12bの後端に結合されるエクステンションケース12cを有する。図1に示すように側面視において、変速機ケース11は、フロントケース12aの上下方向の高さがリヤケース12bよりも大きく、リヤケース12bの上下方向の高さがエクステンションケース12cよりも大きい。すなわち、変速機ケース11は、前側から後側に向かうにしたがって上下方向の高さが徐々に小さくなる。
図3に示すように、変速機ケース11は入力軸13および出力軸15を収容する。入力軸13は、回転軸の一例に対応する。入力軸13は、車両の前後方向に延びておりエンジン1から動力が伝達される。入力軸13は、軸線が前端部から後端部に向かうにしたがって下方に傾斜して配置される。入力軸13は、前端部がフロントケース12aの隔壁にベアリングを介して回転自在に支持され、後端部が出力軸15により回転自在に支持される。出力軸15は、入力軸13よりも後側で車両の前後方向に延びており、軸線が入力軸13の軸線と同一軸線上になるように配置される。出力軸15は、リヤケース12bおよびエクステンションケース12cの隔壁にベアリングを介して回転自在に支持される。
入力軸13には、複数の変速ギアが設けられる。本実施例の入力軸13は、前側から1速入力ギア14a、リバース入力ギア14b、2速入力ギア14c、4速入力ギア14dおよび3速入力ギア14eの順に配置される。1速入力ギア14a、リバース入力ギア14bおよび2速入力ギア14cは、入力軸13に固定される。また、4速入力ギア14dおよび3速入力ギア14eは、入力軸13に回転自在に設けられる。
出力軸15には、複数の変速ギアが設けられる。本実施例の出力軸15は、前側から5速入力ギア16a、カウンタドリブンギア16bの順に配置される。5速入力ギア16aおよびカウンタドリブンギア16bは、出力軸15に固定される。
また、変速機ケース11はカウンタ軸17を収容する。カウンタ軸17は、入力軸13と平行に車両の前後方向に延びている。カウンタ軸17は、フロントケース12aおよびリヤケース12bにより回転自在に支持される。カウンタ軸17は、複数の変速ギアが設けられる。本実施例のカウンタ軸17は、前側から1速カウンタギア18a、リバース出力ギア18b、2速カウンタギア18c、4速カウンタギア18d、3速カウンタギア18eおよびカウンタドライブギア18fの順に配置される。1速カウンタギア18aおよび2速カウンタギア18cは、カウンタ軸17に回転自在に設けられる。リバース出力ギア18bは、カウンタ軸17の軸線方向に移動自在に設けられる。4速カウンタギア18d、3速カウンタギア18eおよびカウンタドライブギア18fは、カウンタ軸17に固定される。カウンタドライブギア18fは、カウンタドリブンギア16bと噛合する。
また、変速機ケース11は図示しないリバースアイドラ軸を収容する。リバースアイドラ軸は、図示しない変速ギアとしてのリバースアイドラギアが回転自在で、かつリバースアイドラ軸の軸線方向に移動自在に設けられる。リバースアイドラギアは、車両の後進時にリバース入力ギア14bおよびリバース出力ギア18bと噛合する。リバースアイドラギアがリバース入力ギア14bおよびリバース出力ギア18bに噛合することで、出力軸15の回転方向を車両の前進時の回転方向に対して逆方向に回転させることができる。
また、変速機ケース11はシフト装置を収容する。
シフト装置は、3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21B、5速-リバースシフト軸21Cを有する(後述する図6を参照)。3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21Bおよび5速-リバースシフト軸21Cは、変速機ケース11内において上側に配置される。また、3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21Bおよび5速-リバースシフト軸21Cは、それぞれ入力軸13と平行に車両の前後方向に延び、左右方向に一定の間隔を空けて並列した状態で変速機ケース11に支持される。また、3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21Bおよび5速-リバースシフト軸21Cはそれぞれ独立して入力軸13の軸線方向と平行に移動自在である。
図3に示すように、3速-4速シフト軸21Aには、シフトヨーク22Aと、シフトフォーク23Aとが溶接等により一体的に固定して取り付けられる。したがって、3速-4速シフト軸21A、シフトヨーク22Aおよびシフトフォーク23Aは、常に一体で移動する。シフトヨーク22Aは、変換機構40によって後述するフィンガー部50と選択的に係合されて、変換機構40によって押圧されることで3速-4速シフト軸21Aの軸線方向に沿った前側または後側に移動する。シフトヨーク22Aには、フィンガー部50が係合する略U字状の凹部24を有する(図4を参照)。シフトヨーク22Aが移動することで、3速-4速シフト軸21Aおよびシフトフォーク23Aが3速-4速シフト軸21Aの軸線方向に沿ってシフトヨーク22Aと同方向に移動する。
シフトフォーク23Aは、シンクロ部材25Aに接続される。シンクロ部材25Aは、入力軸13と一体的に回転すると共に、入力軸13の軸線方向に移動自在に設けられる。3速-4速シフト軸21Aおよびシフトフォーク23Aの後側への移動に伴って、シンクロ部材25Aが入力軸13の軸線方向に沿って後側に移動することにより、3速入力ギア14eと3速カウンタギア18eの動力伝達が生じ、前進3速段を成立させる。この場合、入力軸13の回転は、3速入力ギア14eと3速カウンタギア18eとを介してカウンタ軸17に伝達される。一方、3速-4速シフト軸21Aおよびシフトフォーク23Aの前側への移動に伴って、シンクロ部材25Aが入力軸13の軸線方向に沿って前側に移動することにより、4速入力ギア14dと4速カウンタギア18dの動力伝達が生じ、前進4速段を成立させる。この場合、入力軸13の回転は、4速入力ギア14dと4速カウンタギア18dとを介してカウンタ軸17に伝達される。カウンタ軸17の回転は、カウンタドライブギア18fおよびカウンタドリブンギア16bを介して出力軸15に伝達される。
1速-2速シフト軸21Bには、シフトヨーク22Bと、図示しないシフトフォーク23Bとが溶接等により一体的に固定して取り付けられる(図6を参照)。したがって、1速-2速シフト軸21B、シフトヨーク22Bおよびシフトフォーク23Bは、常に一体で移動する。シフトヨーク22Bは、変換機構40によってフィンガー部50と選択的に係合されて、変換機構40によって押圧されることで前側または後側に移動する。シフトヨーク22Bには、フィンガー部50が係合する略U字状の凹部24を有する。シフトヨーク22Bが移動することで、1速-2速シフト軸21Bおよびシフトフォーク23Bが1速-2速シフト軸21Bの軸線方向に沿ってシフトヨーク22Bと同方向に移動する。
図示しないシフトフォーク23Bは、シンクロ部材25Bに接続される(図3を参照)。シンクロ部材25Bは、入力軸13と一体的に回転すると共に、入力軸13の軸線方向に移動自在に設けられる。1速-2速シフト軸21Bおよびシフトフォーク23Bの後側への移動に伴って、シンクロ部材25Bが入力軸13の軸線方向に沿って後側に移動することにより、2速入力ギア14cと2速カウンタギア18cの動力伝達が生じ、前進2速段を成立させる。この場合、入力軸13の回転は、2速入力ギア14cと2速カウンタギア18cとを介してカウンタ軸17に伝達される。一方、1速-2速シフト軸21Bおよびシフトフォーク23Bの前側への移動に伴って、シンクロ部材25Bが入力軸13の軸線方向に沿って前側に移動することにより、1速入力ギア14aと1速カウンタギア18aの動力伝達が生じ、前進1速段を成立させる。この場合、入力軸13の回転は、1速入力ギア14aと1速カウンタギア18aとを介してカウンタ軸17に伝達される。カウンタ軸17の回転は、カウンタドライブギア18fおよびカウンタドリブンギア16bを介して出力軸15に伝達される。
5速-リバースシフト軸21Cには、シフトヨーク22Cと、シフトフォーク23Cとが溶接等により一体的に固定して取り付けられる(図3、図6を参照)。したがって、5速-リバースシフト軸21C、シフトヨーク22Cおよびシフトフォーク23Cは、常に一体で移動する。また、5速-リバースシフト軸21Cには、図示しない連結部材が取り付けられ、連結部材がリバースアイドラギアに接続される。シフトヨーク22Cは、変換機構40によってフィンガー部50と選択的に係合されて、変換機構40によって押圧されることで前側または後側に移動する。シフトヨーク22Cには、フィンガー部50が係合する略U字状の凹部24を有する。シフトヨーク22Cが移動することで、5速-リバースシフト軸21C、シフトフォーク23Cおよび連結部材は5速-リバースシフト軸21Cの軸線方向に沿ってシフトヨーク22Cと同方向に移動する。
シフトフォーク23Cは、シンクロ部材25Cに接続される(図3を参照)。シンクロ部材25Cは、入力軸13と一体的に回転すると共に、入力軸13の軸線方向に移動自在に設けられる。5速-リバースシフト軸21Cおよびシフトフォーク23Cの後側への移動に伴って、シンクロ部材25Cが入力軸13の軸線方向に沿って後側である出力軸15の5速入力ギア16a側に移動し、シンクロ部材25Cと5速入力ギア16aが係合することにより、出力軸15を入力軸13に直結させて前進5速段を成立させる。この場合、入力軸13の回転は、カウンタ軸17を介さずに出力軸15に伝達される。一方、5速-リバースシフト軸21Cの前側への移動に伴って、連結部材が入力軸13の軸線方向に沿った前側に移動することにより、リバースアイドラギアがリバース入力ギア14bおよびリバース出力ギア18bに噛合して後進段を成立させる。この場合、入力軸13の回転は、リバース入力ギア14b、リバースアイドラギア、リバース出力ギア18bの順に介してカウンタ軸17に伝達されることから、カウンタ軸17の回転方向はリバースアイドラギアを介さない場合の回転方向に対して逆方向に回転する。カウンタ軸17の回転は、カウンタドライブギア18fおよびカウンタドリブンギア16bを介して出力軸15に伝達される。出力軸15はリバースアイドラギアを介さない場合の回転方向に対して逆方向に回転する。
このように変速装置10は、3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21Bおよび5速-リバースシフト軸21Cの何れかが入力軸13の軸線方向に移動する場合、変速ギアを介して入力軸13の回転が出力軸15に伝達され、前進1速段~前進5速段、後進段の何れかに変速させる。一方、変速装置10は、3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21Bおよび5速-リバースシフト軸21Cが入力軸13の軸線方向に移動しない場合、入力軸13の回転が出力軸15に伝達されないことでニュートラル状態となる。
また、変速装置10は、変換機構40と、変換機構40の一部を収容するシフトケース31を備える。図1~図3に示すように、シフトケース31は、変速機ケース11のリヤケース12bの上部に取り付けられる。
図4は、図3に示すシフトケース31の周辺の構成を拡大した拡大図である。図5は、図2に示すII-II線に沿って切断して矢印方向から見た断面図である。図6は、図2に示すIII-III線に沿って切断して矢印方向から見た断面図である。
シフトケース31は、リヤケース12bの上部に形成された開口部12dを上側から覆う。具体的に、シフトケース31は、前側の側壁32a、右側の側壁32b、左側の側壁32c、後側の側壁32d、上側の上側壁32eを有する。前側の側壁32aは、傾斜壁の一例に対応する。後側の側壁32dは、傾斜壁に対向する側壁の一例に対応する。シフトケース31は、前側の側壁32a、右側の側壁32b、左側の側壁32c、後側の側壁32d、上側の上側壁32eにより囲まれることで内部に空間が形成される。シフトケース31の内部の空間は開口部12dを介して変速機ケース11の内部と連通する。
変換機構40は、車両の運転者による図示しないシフトノブを介した変速操作を、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向の移動と軸線周りの回転に変換し、3速-4速シフト軸21A、1速-2速シフト軸21Bまたは5速-リバースシフト軸21Cを軸線方向に移動させる。
図9および図10は、変換機構40の構成をシフトケース31から抜き出して示した斜視図である。図9は変換機構40を前側から見た斜視図であり、図10は変換機構40を後側から見た斜視図である。
変換機構40は、シフトアンドセレクト軸41、中間部材44、インターロック部材52、スイッチ側カム部材57を有する。
シフトアンドセレクト軸41は、左右方向(車幅方向)に延びる中心軸線Oを有する。図6に示すように、シフトアンドセレクト軸41は、右側の側壁32bおよび左側の側壁32cによって、中心軸線Oの軸線方向に沿って移動自在かつ中心軸線Oを中心として回動自在に支持される。シフトアンドセレクト軸41の右側(一方側)の端部には、セレクトレバー42と、シフトレバー43とが連結される。運転者がシフトノブを左右方向に移動させることで、図示しないセレクトケーブルを介してセレクトレバー42が図10に示す回動軸Ocを中心にして矢印R1方向に回動する。セレクトレバー42が矢印R1方向に回動することで、シフトアンドセレクト軸41が軸方向に沿って移動する。したがって、例えば、運転者が前進1速段あるいは前進2速段に変速するためにシフトノブを左右方向の左側に移動させたり、前進3速段あるいは前進4速段に変速するためにシフトノブを左右方向の中央に移動させたり、前進5速段あるいは後進段に変速するためにシフトノブを左右方向の右側に移動させたりすることで、シフトアンドセレクト軸41が軸方向に沿って移動する。
一方、運転者がシフトノブを前後方向に移動させることで、図示しないシフトケーブルを介してシフトレバー43がシフトアンドセレクト軸41の中心軸線Oを中心にして図9に示す矢印R2方向に回動する。シフトレバー43が矢印R2方向に回動することで、シフトレバー43が固定されたシフトアンドセレクト軸41も中心軸線Oを中心に回動する。したがって、例えば、運転者が前進1速段、前進3速段、前進5速段の何れかに変速するためにシフトノブを前側に移動させたり、前進2速段、前進4速段、後進段の何れかに変速するためにシフトノブを後側に移動させたりすることで、シフトアンドセレクト軸41が中心軸線Oを中心にして回動する。
中間部材44は、シフトケース31内に位置し、シフトアンドセレクト軸41の左右方向の略中央に固定される。すなわち、中間部材44は、シフトアンドセレクト軸41と一体で移動する。具体的には、中間部材44は、シフトアンドセレクト軸41が軸方向に移動することで同方向に移動し、シフトアンドセレクト軸41が中心軸線Oを中心として回動することで同方向に回動する。
また、中間部材44は、本体部45、被規制部47、ディテント側カム48、フィンガー部50を有する。本体部45はブロック状であって、インターロック部材52の内部に配置される。また、本体部45は、シフトアンドセレクト軸41が挿通する左右方向に沿った貫通孔を有する。被規制部47は、本体部45の上面のうち左側(他方側)に偏倚した位置から上側に突出して形成される。運転者がシフトノブを前進5速段から直接、後進段への変速操作に対応するシフトアンドセレクト軸41の回動に対して、被規制部47が図示しない規制部と当接することでシフトアンドセレクト軸41の回動を規制する。したがって、被規制部47および規制部により前進5速段から直接、後進段へ変速することが規制される。
ディテント側カム48は本体部45の前面のうち上側かつ右側(一方側)に偏倚した位置から前側に突出して形成される(図5も参照)。ディテント側カム48は、前面に左右方向に沿った溝49が形成される。ニュートラル状態において、溝49に後述するディテント部材73の先端部74が嵌まり込むことで中間部材44が位置決めされる。フィンガー部50は、本体部45の下面のうち左右方向の略中央から下側に突出して形成される。フィンガー部50は下端が変速機ケース11内でシフト装置の一部であるシフトヨーク22A、22B、22Cの何れかと係合する。具体的には、フィンガー部50は、左右方向の厚みがシフトヨーク22A、22B、22Cの左右方向の各厚みと略同一である。フィンガー部50は、シフトヨーク22A、22B、22Cの何れかの凹部24に入り込むことでシフトヨーク22A、22B、22Cと係合する。フィンガー部50は、シフトアンドセレクト軸41が中心軸線Oを中心として回動することで同方向に回動する。
インターロック部材52は、シフトケース31内に位置し、シフトアンドセレクト軸41の左右方向の略中央であって、本体部45を左右および後側から包囲する。インターロック部材52は、中間部材44と同様、シフトアンドセレクト軸41が軸方向に移動することで同方向に移動する。一方、インターロック部材52は、中間部材44と異なり、シフトアンドセレクト軸41が中心軸線Oを中心として回動しても回動しない。すなわち、インターロック部材52は、シフトアンドセレクト軸41と軸線方向にのみ一体で動作する。
また、インターロック部材52は、一対の側部53a、53b、連結部54、一対のロック部56a、56bを有する。一対の側部53a、53bは、それぞれ略板状であって、中間部材44の本体部45の左右両側に位置する。また、一対の側部53a、53bは、シフトアンドセレクト軸41が挿通する孔を有する。連結部54は、略板状であって、中間部材44の後側で側部53aと側部53bとを連結する。連結部54には、左右方向に沿って長い長孔55を有する。長孔55にはシフトケース31の後側の側壁32dに挿通された軸状のガイドピン62の先端が挿入される。したがって、インターロック部材52は、ガイドピン62によって長孔55に沿った左右方向の移動、すなわちシフトアンドセレクト軸41の軸方向に沿った移動がガイドされる。一方、インターロック部材52は、長孔55がガイドピン62に当接することで、シフトアンドセレクト軸41の中心軸線Oを中心とした回動が規制される。一対のロック部56a、56bは、それぞれ略板状であって、中間部材44のフィンガー部50の左右両側に位置する。具体的には、一対のロック部56a、56bはそれぞれ一対の側部53a、53bの下端からフィンガー部50側に向かって延出する。一対のロック部56a、56bは、シフトヨーク22A、22B、22Cの凹部24に嵌まり込む。例えば、図6に示すように、中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Aの凹部24と係合した場合には、ロック部56aがシフトヨーク22Bの凹部24に嵌まり込み、ロック部56bがシフトヨーク22Cの凹部24に嵌まり込む。ここで、例えば、フィンガー部50がシフトヨーク22Aとシフトヨーク22Bとの間に跨った状態、あるいはシフトヨーク22Aとシフトヨーク22Cとの間に跨った状態のまま回動したとする。この場合、一対のロック部56a、56bは、回動せずにシフトヨーク22Bあるいはシフトヨーク22Cに嵌まり込んだままであるために、隣接する2つのシフトヨークが同時に軸方向に移動してしまうことを防止する。
スイッチ側カム部材57は、シフトケース31内に位置し、シフトアンドセレクト軸41の左右方向の左側(他方側)に固定される。すなわち、スイッチ側カム部材57は、シフトアンドセレクト軸41と一体で移動する。具体的には、スイッチ側カム部材57は、シフトアンドセレクト軸41が軸方向に移動することで同方向に移動し、シフトアンドセレクト軸41が中心軸線Oを中心として回動することで同方向に回動する。
また、スイッチ側カム部材57は、本体部58、スイッチ側カム59を有する。本体部58は、円柱状であって、シフトアンドセレクト軸41が挿通する左右方向に沿った貫通孔を有する。スイッチ側カム59は本体部58から前側に突出して形成される(図4も参照)。スイッチ側カム59は、前面に左右方向に沿った溝60が形成される。ニュートラル状態において、溝60はニュートラルスイッチ71の先端部72が嵌まり込むことでニュートラルスイッチ71がニュートラル状態を検出する。
また、変速装置10は、ニュートラルスイッチ71と、ディテント部材73とを備える。
ニュートラルスイッチ71は、ニュートラル状態を検出するために新たに追加された機能部品である。ニュートラルスイッチ71は、スイッチ側カム59との接触に応じて変速段を検出する変速スイッチの一例に対応する。なお、車両に搭載された図示しないECUは、ニュートラルスイッチ71がニュートラル状態を検出されることを一つの条件としてアイドリングストップを実行する。ニュートラルスイッチ71は、略円柱状であり、先端部72がシフトケース31内に位置するようにシフトケース31に取り付けられる。先端部72は略球状であり、スイッチ側カム59の溝60に嵌まり込むことで溝60に係合する。ニュートラルスイッチ71は、ニュートラル状態で先端部72がスイッチ側カム59の溝60に係合する。先端部72は、常に突出する方向に付勢され、外部から押圧されることで突出する方向とは反対側に後退する。
ディテント部材73は、ディテント側カム48に接触してシフト荷重を付与する。シフト荷重が付与されることで、運転者がシフトノブを介して変速操作するときに抵抗が生じる。ディテント部材73は、略円柱状であり、先端部74がシフトケース31内に位置するようにシフトケース31に取り付けられる。先端部74は略球状であり、ディテント側カム48の溝49に嵌まり込むことで溝49と係合する。先端部74は、常に外側に向かって突出する方向に付勢され、外部から押圧されることで突出する方向とは反対側に後退する。
運転者がニュートラル状態においてシフトノブを左右方向に移動させることで、シフトアンドセレクト軸41が軸方向に沿って移動し、同方向に中間部材44およびスイッチ側カム部材57も移動する。中間部材44の移動によってディテント部材73の先端部74はディテント側カム48の溝49に係合したまま相対的に溝49に沿って摺動する。このように、シフトノブを左右に移動させる場合には、ディテント部材73の先端部74がディテント側カム48の溝49に係合した状態のままである。また、中間部材44の移動によって、シフトヨーク22A、22B、22Cの凹部24のうちフィンガー部50が係合する凹部24が変動する。また、スイッチ側カム部材57の移動によってニュートラルスイッチ71の先端部72はスイッチ側カム59の溝60に係合したまま相対的に溝60に沿って摺動する。
次に、運転者がニュートラル状態から前進1速段~前進5速段、後進段の変速をするために、ディテント部材73のシフト荷重に抗してシフトノブを前後方向に移動させることで、シフトアンドセレクト軸41が中心軸線Oを中心として回動し、同方向に中間部材44およびスイッチ側カム部材57も回動する。中間部材44の回動によってディテント部材73の先端部74が後退しながらディテント側カム48の溝49を乗り越えて、先端部74と溝49との係合が解除される。同様に、スイッチ側カム部材57の回動によってニュートラルスイッチ71の先端部72が後退しながらスイッチ側カム59の溝60を乗り越えて、先端部72と溝60との係合が解除される。
中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Aの凹部24に係合した状態で中間部材44が一方向に回動した場合には、フィンガー部50によってシフトヨーク22Aが後側に押圧されることで3速-4速シフト軸21Aが入力軸13の軸方向に沿って後側に移動し、上述したように前進3速段が成立する。一方、中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Aの凹部24に係合した状態で中間部材44が他方向に回動した場合には、フィンガー部50によってシフトヨーク22Aが前側に押圧されることで3速-4速シフト軸21Aが入力軸13の軸方向に沿って前側に移動し、上述したように前進4速段が成立する。
また、中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Bの凹部24に係合した状態で中間部材44が一方向に回動した場合には、フィンガー部50によってシフトヨーク22Bが後側に押圧されることで1速-2速シフト軸21Bが入力軸13の軸方向に沿って後側に移動し、上述したように前進2速段が成立する。一方、中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Bの凹部24に係合した状態で中間部材44が他方向に回動した場合には、フィンガー部50によってシフトヨーク22Bが前側に押圧されることで1速-2速シフト軸21Bが入力軸13の軸方向に沿って前側に移動し、上述したように前進1速段が成立する。
また、中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Cの凹部24に係合した状態で中間部材44が一方向に回動した場合には、フィンガー部50によってシフトヨーク22Cが後側に押圧されることで5速-リバースシフト軸21Cが入力軸13の軸方向に沿って後側に移動し、上述したように前進5速段が成立する。一方、中間部材44のフィンガー部50がシフトヨーク22Cの凹部24に係合した状態で中間部材44が他方向に回動した場合には、フィンガー部50によってシフトヨーク22Cが前側に押圧されることで5速-リバースシフト軸21Cが入力軸13の軸方向に沿って前側に移動し、上述したように後進段が成立する。
<機能部品の取付構造>
次に、本実施例では、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73をシフトケース31に取り付ける場合に以下のような取付構造を適用することで、新たな機能部品であるニュートラルスイッチ71を追加する場合でも変速装置10が大型化するのを抑制することができる。以下、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73の取付構造について具体的に説明する。
ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、シフトケース31のうち前側の側壁32aに取り付けられる。図4および図5に示すように、前側の側壁32aは、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向から見て、入力軸13に対して直交する直交面に対して傾斜する。具体的には、前側の側壁32aは、上側に向かうにしたがって後側に位置するように傾斜する。なお、図4および図5には、入力軸13に対して直交する直交面を一点鎖線Fで示している。
前側の側壁32aは、傾斜ができるだけ緩やかになるように、すなわち傾斜が水平に近づくように設定されている。図5に示すように、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向から見て、シフトケース31は、シフトアンドセレクト軸41の中心軸線Oから入力軸13の軸線方向に沿って前側の側壁32aの内側面の下端P1までの長さをL1、シフトアンドセレクト軸41の中心軸線Oから入力軸13の軸線方向に沿って後側の側壁32dの内面の下端P2までの長さをL2とすると、長さL1は長さL2よりも長い。また、前側の側壁32aの内側面の上端P3は、ディテント側カム48およびスイッチ側カム59と車両の前後方向で重なり合っている。このように、前側の側壁32aの内側面の上端P3がディテント側カム48およびスイッチ側カム59と車両の前後方向で重なり合うことで、前側の側壁32aの内側面の上端P3がシフトアンドセレクト軸41の中心軸線側に近づくために前側の側壁32aの傾斜を緩やかに、すなわちより水平に近づけることができる。
ここで、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、前側の側壁32aに対して、詳細には前側の側壁32aの外側面34に対して垂直になるように取り付けられる。
図4に示すように、ニュートラルスイッチ71は、前側の側壁32aのうち左側に偏倚して位置する雌ねじ状の取付孔33aに螺合して取り付けられる。ニュートラルスイッチ71の中心軸線をLaとすると、中心軸線Laと前側の側壁32aの外側面34とが垂直になる。なお、中心軸線Laは厳密に外側面34に対して垂直である場合に限られない。例えば、図4に示すように、中心軸線Laは、外側面34に対して厳密に垂直な直線に対して傾斜角度αが5°の範囲で傾斜している場合でも垂直の範囲に含まれる。また、ニュートラルスイッチ71が前側の側壁32aに取り付けられた状態では、ニュートラルスイッチ71の中心軸線Laを延長させた場合に中心軸線Laがシフトアンドセレクト軸41と交差する。
一方、図5に示すようにディテント部材73は、前側の側壁32aのうち右側に偏倚して位置する雌ねじ状の取付孔33bに螺合して取り付けられる。ディテント部材73の中心軸線をLbとすると、中心軸線Lbと前側の側壁32aの外側面34とが垂直になる。なお、中心軸線Lbは厳密に垂直である場合に限られない。例えば、図5に示すように、中心軸線Lbは、外側面34に対して厳密に垂直な直線に対して傾斜角度βが5°の範囲で傾斜している場合でも垂直の範囲に含まれる。また、ディテント部材73が前側の側壁32aに取り付けられた状態では、ディテント部材73の中心軸線Lbを延長させた場合に中心軸線Lbがシフトアンドセレクト軸41と交差する。
ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を傾斜する前側の側壁32aに対して垂直に取り付けることで、傾斜していない側壁に取り付ける場合よりもニュートラルスイッチ71およびディテント部材73がシフトケース31の外側に突出してしまうことを抑制できる。また、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を傾斜する前側の側壁32aに取り付けることで、ニュートラルスイッチ71の中心軸線Laおよびディテント部材73の中心軸線Lbを延長させた位置にシフトアンドセレクト軸41を配置させた場合に、シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置を低くすることができる。シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置が低くなることで、シフトアンドセレクト軸41およびシフトアンドセレクト軸41の周辺の部品を変速機ケース11に近づけて配置できるために、変速装置10が大型化するのを抑制することができる。また、シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置が低くなることで、フィンガー部50とシフト装置とを上下方向に近づけて配置することができるので、フィンガー部50の上下方向の長さを短くでき剛性を向上させることができる。したがって、フィンガー部50の振動あるいは変形を抑制できることから、変速操作の精度を向上させることができる。
また、上述したように、前側の側壁32aの傾斜は緩やかであることから、前側の側壁32aに対して垂直に取り付けた場合には、ニュートラルスイッチ71の中心軸線Laおよびディテント部材73の中心軸線Lbの傾斜を急峻、すなわちより鉛直に近づけることができる。したがって、ニュートラルスイッチ71の中心軸線Laおよびディテント部材73の中心軸線Lbを延長させた位置にシフトアンドセレクト軸41を配置させた場合に、シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置を更に低くすることができる。シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置が更に低くなることで、変速装置10が大型化するのをより抑制することができる。また、シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置が更に低くなることで、フィンガー部50とシフト装置とを上下方向により近づけて配置することができるので、フィンガー部50の上下方向の長さを更に短くでき剛性を向上させることができる。
また、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、前側の側壁32aに対して左右方向に並列に取り付けられる。図4および図5に示すように、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向から見て、ニュートラルスイッチ71とディテント部材73とは重なり合うように配置される。また、シフトケース31のうち上側壁32eの上面を入力軸13の軸線方向に平行に延長させた第1仮想線をLv1、前側の側壁32aの外側面の下端P4を直交面Fと平行に延長させた第2仮想線をLv2とする。ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、第1仮想線Lv1と第2仮想線Lv2との間に配置される。つまり、図4および図5に示すように、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、前側の側壁32aの外側面34と第1仮想線Lv1と第2仮想線Lv2に囲まれた領域に配置される。換言すると、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、第1仮想線Lv1を上側に越えず、かつ第2仮想線Lv2を前側に越えないように前側の側壁32aに配置される。なお、ニュートラルスイッチ71の後端にはコードが接続されており、コードは第1仮想線Lv1または第2仮想線Lv2を越えて延出する。したがって、ニュートラルスイッチ71にはコードは含まれない。
第1仮想線Lv1と第2仮想線Lv2との間はデッドスペースであるために、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を、第1仮想線Lv1と第2仮想線Lv2との間に配置することで、デッドスペースを効率的に利用して、シフトケース31の大型化を抑制することができる。
また、図1に示すように、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向から見て、変速機ケース11のうちフロントケース12aの上端P5から、シフトケース31の前側の側壁32aの外側面34の上端P6までを繋いた第3仮想線をLv3とする。第3仮想線Lv3は、上端P5から上端P6に向かうにしたがって徐々に下側になるように傾斜する。ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、第3仮想線Lv3よりも下側に配置される。具体的には、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、第3仮想線Lv3、変速機ケース11の上面およびシフトケース31により囲まれた領域に配置される。
第3仮想線Lv3の下側はデッドスペースであるために、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を、第3仮想線Lv3の下側に配置することで、デッドスペースを効率的に利用して、シフトケース31の大型化を抑制することができる。また、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、第3仮想線Lv3の下側に位置している傾斜した前側の側壁32aに取り付けられることで、第3仮想線Lv3の下側のデッドスペースを、ニュートラルスイッチ71またはディテント部材73を交換する等のメンテナンスするときのスペースとして利用でき、作業性を向上させることができる。また、第3仮想線Lv3の下側のデッドスペースは、飛散物が入り込み難い位置であるために、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73の損傷を防止することができる。
図7は、シフトケース31を図6と同じ方向から見た図であり、変換機構40を省略した断面図である。図8は、シフトケース31を下側から見た図であり、変換機構40を省略した図である。
図7および図8に示すように、前側の側壁32aは内側面が凹凸状に形成される。具体的に、前側の側壁32aは内側面をシフトケース31の内部に向かって膨出して形成したスイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bを有する。スイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bは、前側の側壁32aのうちスイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35b以外の部位よりも厚み(外側面34に対して垂直な方向に沿った厚み)が厚い。また、スイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bは、左右方向に隣接する。
スイッチ側ボス35aは前側の側壁32aのうち左側に偏倚して位置する。スイッチ側ボス35aには上述した取付孔33aが形成され、ニュートラルスイッチ71を支持する。ディテント側ボス35bは前側の側壁32aのうち右側に偏倚して位置する。ディテント側ボス35bには上述した取付孔33bが形成され、ディテント部材73を支持する。また、前側の側壁32aは、スイッチ側ボス35aとディテント側ボス35bとを連結する連結部36を有する。連結部36は、スイッチ側ボス35aとディテント側ボス35bとの間に位置する。また、連結部36は、前側の側壁32aのうちスイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bの厚み(外側面34に対して垂直な方向に沿った厚み)よりも薄く、スイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35b以外の部位よりも厚みが厚い。
前側の側壁32aを平坦ではなく、スイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bを形成して凹凸状にすることで前側の側壁32aの面剛性を向上させることができる。また、スイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bを連結させることで前側の側壁32aの剛性を向上させることができ、前側の側壁32aの振動や変形を抑制させることができる。したがって、スイッチ側カム59およびディテント側カム48からの付勢力に対する反力がニュートラルスイッチ71およびディテント部材73に生じたとしても、位置ズレすることなく安定してニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を取り付けることができる。このように、安定してニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を取り付けることで、ニュートラルスイッチ71の検出精度およびディテント部材73の位置決め精度を維持することができる。
以上のように、本実施例の変速装置10のシフトケース31は、シフトアンドセレクト軸41の軸線方向から見て、入力軸13に直交する直交面に対して傾斜する前側の側壁32aを有し、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73は、前側の側壁32aに対して垂直に取り付けられている。したがって、傾斜していない側壁に取り付ける場合よりもニュートラルスイッチ71およびディテント部材73がシフトケース31の外側に突出してしまうことを抑制できる。また、ニュートラルスイッチ71およびディテント部材73を傾斜する前側の側壁32aに取り付けることで、シフトアンドセレクト軸41の上下方向の位置が低くなることで、シフトアンドセレクト軸41およびシフトアンドセレクト軸41の周辺の部品を変速機ケース11に近づけて配置できるために、変速装置10が大型化するのを抑制することができる。
以上、本発明に係る実施例について説明したが、本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上述した実施例では、スイッチ側カム59との接触に応じて変速段を検出する変速スイッチがニュートラルスイッチ71である場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、変速スイッチは単一の変速段あるいは複数の変速段を検出するスイッチであってもよい。
上述した実施例では、前側の側壁32aの内側面の上端P3が、ディテント側カム48およびスイッチ側カム59と車両の前後方向で重なり合う場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、前側の側壁32aの内側面の上端P3が、ディテント側カム48およびスイッチ側カム59の少なくとも何れか一方と車両の前後方向で重なり合っていてもよい。
上述した実施例では、前側の側壁32aは内側面をシフトケース31の内部に向かって膨出して形成したスイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bを有する場合について説明したがこの場合に限られない。例えば、前側の側壁32aは内側面または外側面34の少なくとも何れか一方を膨出して形成したスイッチ側ボス35aおよびディテント側ボス35bを有していてもよい。
1:エンジン 10:変速装置 11:変速機ケース 12d:開口部 13:入力軸(回転軸) 31:シフトケース 32a:前側の側壁(傾斜壁) 41:シフトアンドセレクト軸 44:中間部材 48:ディテント側カム 50:フィンガー部 52:インターロック部材 59:スイッチ側カム 71:ニュートラルスイッチ(変速スイッチ) 73:ディテント部材

Claims (4)

  1. 車両の前後方向に延びて内燃機関から動力が伝達される回転軸を収容すると共に、上側に開口部を有する変速機ケースと、
    前記開口部を覆い、前記変速機ケースの内部と連通する空間を有するシフトケースと、
    車幅方向に延びる中心軸線を有し、中心軸線の軸線方向に沿って移動自在かつ中心軸線を中心として回動自在に前記シフトケースに支持されるシフトアンドセレクト軸と、
    前記シフトアンドセレクト軸と一体で移動し、シフト装置を動作させるフィンガー部を有する中間部材と、
    前記シフトアンドセレクト軸と軸線方向にのみ一体で動作するインターロック部材と、を備える変速装置であって、
    前記変速装置は、
    前記中間部材と一体に設けられたディテント側カムと、
    前記シフトアンドセレクト軸と一体で移動し、前記ディテント側カムおよび前記シフトアンドセレクト軸と別体のスイッチ側カムと、
    前記スイッチ側カムとの接触に応じて変速段を検出する変速スイッチと、
    前記ディテント側カムに接触してシフト荷重を付与するディテント部材と、を備え、
    前記スイッチ側カムは、前記シフトアンドセレクト軸の径方向に突出して形成され、
    前記シフトケースは、
    前記シフトアンドセレクト軸の軸線方向から見て、前記回転軸に直交する直交面に対して傾斜する傾斜壁を有し、
    前記変速スイッチおよび前記ディテント部材は、
    前記傾斜壁に対して垂直に取り付けられていることを特徴とする変速装置。
  2. 前記変速スイッチおよび前記ディテント部材は、
    前記傾斜壁に対して前記車幅方向に沿って並列に配置されると共に、前記シフトアンドセレクト軸の軸線方向から見て、前記シフトケースのうち上側壁の上面を前記回転軸の軸線方向に平行に延長させた第1仮想線と、前記傾斜壁の外側面の下端を前記直交面と平行に延長させた第2仮想線との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  3. 前記シフトケースは、
    前記傾斜壁に対向する側壁を有し、
    前記シフトアンドセレクト軸の軸線方向から見て、前記シフトアンドセレクト軸の中心軸線から前記回転軸の軸線方向に沿って前記傾斜壁の内側面の下端までの長さをL1、前記シフトアンドセレクト軸の中心軸線から前記回転軸の軸線方向に沿って前記側壁の内側面の下端までの長さをL2とすると、L1はL2よりも長く、
    前記傾斜壁の内側面の上端が、前記スイッチ側カムおよび前記ディテント側カムの少なくとも何れか一方と車両の前後方向で重なり合うことを特徴とする請求項1または2に記載の変速装置。
  4. 前記傾斜壁は、
    内側面または外側面の少なくとも何れか一方を膨出させた前記変速スイッチおよび前記ディテント部材を支持するスイッチ側ボスおよびディテント側ボスが形成され、
    前記スイッチ側ボスおよび前記ディテント側ボスが連結されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の変速装置。
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