JP7439285B2 - 蒸気タービン - Google Patents

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Description

本開示は、蒸気タービンに関する。
蒸気タービンは、ケーシング内に複数列の圧縮段を有している。ケーシング内で複数列の圧縮段を経て上流側から下流側に向けて流れる蒸気は、下流側にいくにしたがって膨張するのにともなって、圧力及び温度が低下する。特に最終列の圧縮段付近では、蒸気の湿度が高まり、蒸気中の水分が液滴化することがある。蒸気の湿度上昇は、蒸気タービンの効率低下に繋がる。また、蒸気中の水分が液滴化すると、静翼から飛散した液滴によって最終列の動翼が腐食する、いわゆるエロージョンに繋がることがある。
これに対し、例えば特許文献1には、ケーシングに設けられたダイアフラム外輪の内周面に、ダイアフラム外輪の内周面から液滴(水滴または水膜)を回収する吸込み部を備える構成が開示されている。この構成において、吸込み部は、静翼の背側から隣接する静翼の腹側に向かって、ダイアフラム外輪に形成された中空部に連通している。このような構成によれば、最終列の静翼列の静翼の翼面や、ダイアフラム外輪の内壁面に付着した液滴を吸込み部で吸い込むことによって、液滴が後流側の動翼先端に到達するのを抑え、エロージョンの低減を図ろうとしている。
特開2019-35384号公報
しかしながら、エロージョンの発生を、より有効に抑えることが、常に望まれている。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、エロージョンの発生を、より有効に抑えることができる蒸気タービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る蒸気タービンは、軸線を中心として回転するロータ軸と、前記ロータ軸の径方向の外側に固定され、前記軸線に沿った軸方向に間隔をあけて配置された複数列の動翼列と、前記ロータ軸及び複数の前記動翼列を覆うように配置されたケーシングと、前記ケーシングの前記径方向の内側に固定され、前記軸方向に間隔をあけて配置され、複数列の前記動翼列の各列に対して前記軸方向の第一側に配置された静翼列と、を備え、前記静翼列は、周方向に間隔をあけて複数配置され、それぞれ径方向に延びる静翼と、環状で、複数の前記静翼の前記径方向の外側に配置された外側リングと、環状で、複数の前記静翼の前記径方向の内側に配置された内側リングと、前記外側リングで前記径方向の内側を向くリング内周面に形成され、周方向で隣り合う前記静翼同士の間で、径方向の外側に窪む凹部と、前記凹部内に開口し、前記凹部内に溜まった液滴を外部に排出する排出部と、を備える。
本開示の蒸気タービンによれば、エロージョンの発生を、より有効に抑えることが可能となる。
本開示の実施形態における蒸気タービンの概略構成を示す模式図である。 本開示の第1実施形態における蒸気タービンの最終列の静翼列及び動翼列を示す断面図である。 本開示の第1実施形態における最終列の静翼列の一部を示す斜視図である。 本開示の第1実施形態における最終列の静翼列を構成する静翼の断面形状を示す図である。 本開示の第1実施形態における最終列の静翼列を軸方向から見た断面図であり、図2のA-A矢視断面図である。 本開示の第1実施形態における最終列の静翼列の外側リングを、径方向の内側から見た図であり、図2のB-B矢視図である。 本開示の第2実施形態における最終列の静翼列の外側リングを、径方向の内側から見た図である。 本開示の第2実施形態における最終列の静翼列を軸方向から見た断面図である。 本開示の第2実施形態の変形例における最終列の静翼列を軸方向から見た断面図である。 本開示の第3実施形態における最終列の静翼列の外側リングを、径方向の内側から見た図である。
<第一実施形態>
(蒸気タービンの構成)
図1に示すように、本実施形態の蒸気タービン1Aは、軸線Oを中心として回転するロータ20と、ケーシング10と、を有している。
なお、以下の説明の都合上、軸線Oが延びている方向を軸方向Da、軸線Oを基準とした後述する軸芯部22における径方向を単に径方向Dr、軸線Oを中心とした軸芯部22の周方向を単に周方向Dcとする。
(ロータの構成)
ロータ20は、ロータ軸21と、動翼列31と、を有している。
ロータ軸21は、軸線Oを中心として回転可能に配置されている。ロータ軸21は、軸芯部22と、複数のディスク部23と、を有している。軸芯部22は、軸線Oを中心として円柱状を成し、軸方向Daに延びている。複数のディスク部23は、軸方向Daに互いに間隔をあけて配置されている。各ディスク部23は、軸芯部22から径方向Drの外側Droに広がるように配置されている。
(動翼列の構成)
動翼列31は、ロータ軸21の径方向Drの外側Droに固定されている。動翼列31は、ロータ軸21の外周部分であるディスク部23の外周に取り付けられている。動翼列31は、ロータ軸21の軸方向Daに沿って間隔をあけて複数列が配置されている。本実施形態の場合、動翼列31は、例えば四列配置されている。よって、本実施形態の場合、動翼列31として、第一段から第四段の動翼列31が配置されている。
図2に示すように、各列の動翼列31は、周方向Dcに並ぶ複数の動翼32と、シュラウド34と、プラットフォーム35と、を有している。各動翼32は、径方向Drに延びている。シュラウド34は、動翼32の径方向Drの外側Droに配置されている。プラットフォーム35は、動翼32の径方向Drの内側Driに配置されている。蒸気Sは、動翼32においてシュラウド34とプラットフォーム35との間の環状の空間を流れる。
(ケーシングの構成)
図1に示すように、ケーシング10は、ロータ20を覆うように形成されている。ケーシング10の径方向Drの内側Driには、静翼列41が固定されている。静翼列41は、軸方向Daに沿って間隔を空けて複数配置されている。本実施形態では、静翼列41の列数は、動翼列31と同じ四列が配置されている。各静翼列41は、複数列の動翼列31の各列に対して軸方向Daの第一側Dauに隣接して配置されている。軸方向Daの第一側Dauは、ケーシング10内における蒸気Sの流れ方向上流側である。すなわち、蒸気Sは、ケーシング10内を軸方向Daの第一側Dauから第二側Dad側に流れていく。
(静翼列の構成)
図2、図3に示すように、静翼列41は、静翼42と、外側リング43と、内側リング44と、を主に有している。静翼42は、周方向Dcに間隔をあけて複数配置されている。外側リング43は、環状で、複数の静翼42の径方向Drの外側Droに配置されている。内側リング44は、環状で、複数の静翼42の径方向Drの内側Driに配置されている。蒸気Sは、外側リング43と内側リング44との間の環状の空間を流れる。
(静翼の構成)
各静翼42の径方向Drの内側Driの内側端42sは、内側リング44に固定されている。各静翼42の径方向Drの外側Droの外側端42tは、外側リング43に固定されている。
図4に示すように、静翼42は、軸方向Daの第一側Dauの第一側縁部48から軸方向Daの第二側Dad側の第二側縁部49に亘って、径方向Dr(図4の紙面に直交する方向)からの断面視で翼断面形状を有している。静翼42は、周方向Dcの一方側Dc1を向く腹面42aと、周方向Dcの他方側Dc2を向く背面42bと、を有している。静翼42は、腹側部材45と、背側部材46と、から形成されている。腹側部材45は、静翼42の腹面42aを形成する。腹側部材45は、周方向Dcの他方側Dc2に窪むよう、凹状に湾曲形成されている。背側部材46は、静翼42の背面42bを形成する。背側部材46は、周方向Dcの他方側Dc2に突出するよう、凸状に湾曲形成されている。腹側部材45と背側部材46は、それぞれ金属製の板状部材を、所定の形状に湾曲させたものである。静翼42は、腹側部材45と背側部材46とを互いに組み合わせて溶接することで形成されている。これにより、静翼42の内部、すなわち腹側部材45と背側部材46との間には、空洞部47が形成されている。
図2に示すように、例えば、静翼42の第二側縁部49は、第二側凸部49aと、第二側凹部49bと、翼端延出部49cと、を有してもよい。
第二側凸部49aは、静翼42の外側端42tと内側端42sとの中間位置42mに対し、径方向Drの内側Driに形成されている。第二側凸部49aは、軸方向Daの第二側Dadに突出するように凸状に湾曲形成されている。より具体的には、第二側凸部49aは、内側端42s及び中間位置42mよりも、軸方向Daの第二側Dadに突出するように、湾曲して形成されている。
例えば、中間位置42mとは、第二側縁部49における静翼42の径方向Dr両端の中心であってもよい。
第二側凹部49bは、中間位置42mに対して径方向Drの外側Droに連続して形成されている。第二側凹部49bは、軸方向Daの第一側Dauに湾曲して窪んで形成されている。第二側凹部49bは、中間位置42m及び外側端42tよりも、軸方向Daの第一側Dauに窪むように凹状に湾曲形成されている。
翼端延出部49cは、第二側凹部49bに対して径方向Drの外側Droに連続して形成されている。翼端延出部49cは、第二側凹部49bから軸方向Daの第二側Dadに突出して延び、外側リング43に接続されている。
これにより、第二側縁部49は、周方向Dcから見てS字形状とされている。
例えば、静翼42の第一側縁部48は、第一側凹部48aと、第一側凸部48bと、を有してS字形状に形成されていてもよい。
例えば、第二側縁部49は、静翼42の外側端42tから内側端42sに亘るS字形状を有してもよい。
第一側凹部48aは、静翼42の径方向Drの内側Driに形成されている。第一側凹部48aは、軸方向Daの第二側Dadに凹状に窪むように湾曲形成されている。
第一側凸部48bは、第一側凹部48aに対して径方向Drの外側Droに連続して形成されている。第一側凸部48bは、軸方向Daの第一側Dauに凸状に突出するように湾曲形成されている。
例えば、静翼42は、連通孔50を有してもよい。
連通孔50は、径方向Drにおいて、中間位置42mよりも径方向Drの外側Droに形成されている。
連通孔50は、静翼42の腹側部材45の外表面と空洞部47とを連通するように形成されている。
例えば、連通孔50は、径方向Drに連続して延びるスリットであってもよい。
例えば、連通孔50は、スリットに代えて、静翼42の腹側部材45の外表面と空洞部47とを連通する一以上の孔であってもよい。
例えば、連通孔50は、静翼42の腹側部材45の外表面のうち、径方向Drについて、中間位置42mよりも径方向Drの外側Droにのみ形成されてもよい。
例えば、連通孔50は、静翼42の腹側部材45の外表面のうち、第一側縁部48より第二側縁部49に近い位置にのみ形成されてもよい。
(外側リングの構成)
図5、図6に示すように、外側リング43には、凹部61と、凸部62と、排出部71と、が形成されている。
凹部61は、外側リング43において、径方向Drの内側Driを向くリング内周面43fに形成されている。凹部61は、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間に形成されている。凹部61は、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42のうち、周方向Dcの一方側Dc1に配置された静翼42の背面42bに近い側に形成されている。凹部61は、径方向Drの外側Droに窪むよう凹状に形成されている。
例えば、凹部61は、軸方向Daに延びてもよい。
例えば、凹部61は、リング内周面43fに沿う方向であって、静翼42の背面42bに沿う方向に延びてもよい。
凸部62は、凹部61に対し、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42のうち、周方向Dcの他方側Dc2に配置された静翼42の腹面42aに近い側に形成されている。凸部62は、径方向Drの内側Driに隆起するよう凸状に形成されている。
例えば、凸部62は、軸方向Daに延びてもよい。
例えば、凸部62は、リング内周面43fに沿う方向であって、静翼42の腹面42aに沿う方向に延びてもよい。
この凸部62は、例えば、外側リング43のリング内周面43fに、溶接肉盛りによって、容易に形成することができる。
排出部71は、凹部61内に形成されている。排出部71は、凹部61内に開口するスリット又は一以上の孔である。排出部71を形成するスリットや孔は、蒸気タービン1Aの外部に配置された復水器等に接続されている。排出部71は、凹部61内に流れこんだ液滴や、液滴によって形成される液膜(これらの液滴や液膜は、ドレンと称されることもある)を、外部の復水器等に排出する。
(作用効果)
上記したような蒸気タービン1Aによれば、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間で、外側リング43のリング内周面43fに、径方向Drの外側Droに窪む凹部61が形成されている。これにより、ケーシング10内を軸方向Daの第一側Dauから流れてきて外側リング43のリング内周面43fに付着した、蒸気Sに含まれる液滴が、凹部61内に捕集される。捕集された液滴は、排出部71から外部に排出される。したがって、軸方向Daの第二側Dadの動翼列31に到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
上記したような蒸気タービン1Aは、静翼列41における蒸気Sの流れは、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aに当たる。このため、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42の間では、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aに近い側の圧力が高く、周方向Dcの一方側Dc1に位置する静翼42の背面42bに近い側の圧力が低くなる。これに対し、周方向Dcの一方側Dc1に配置された静翼42の背面42bに近い側に凹部61を形成することによって、凹部61が形成された部分では、内側リング44と外側リング43との間における蒸気Sの流路が径方向Drに大きくなる。つまり、凹部61が形成された部分で、内側リング44と外側リング43との間における蒸気Sの流路断面積が増大する。すると、凹部61が形成された部分で、蒸気Sの流速が低減され、蒸気Sの圧力が上昇する。これによって、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42の間で、周方向Dcの一方側Dc1に位置する静翼42の背面42bに近い側の圧力が上昇するので、周方向Dcで隣り合う一方側Dc1の静翼42と他方側Dc2の静翼42との間における周方向Dcの圧力差が小さくなる。その結果、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間の圧力差に起因して生じる、周方向Dcに向かって蒸気Sが流れる横断流Fb(図6参照)を抑制することができる。したがって、横断流Fbによる液滴の巻き上げが改善され、軸方向Daの第二側Dadの動翼列31に到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
上記したような蒸気タービン1Aは、周方向Dcの他方側Dc2に配置された静翼42の腹面42aに近い側に形成された凸部62を備えている。凸部62が形成された部分では、内側リング44と外側リング43との間における蒸気Sの流路が径方向Drに小さくなる。つまり、凸部62が形成された部分で、内側リング44と外側リング43との間における蒸気Sの流路断面積が減少する。すると、凸部62が形成された部分で、蒸気Sの流速が上昇し、蒸気Sの圧力が低減される。これによって、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42の間で、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aに近い側の圧力が低減されるので、周方向Dcで隣り合う一方側Dc1の静翼42と他方側Dc2の静翼42との間における周方向Dcの圧力差が、さらに小さくなる(均衡化する)。その結果、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間の圧力差に起因して生じる、周方向Dcに向かって蒸気Sが流れる横断流Fbを、さらに抑制することができる。したがって、横断流Fbによる液滴の巻き上げが改善され、軸方向Daの第二側Dadの動翼列31に到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
上記したような蒸気タービン1Aは、静翼42の第二側縁部49の第二側凹部49bが、軸方向Daの第一側Dauに窪んでいる。このため、第二側凹部49bと、最終列の動翼列31Fの動翼32との軸方向Daにおける間隔S1が大きくなる。これにより、静翼42から流出する旋回流れによる遠心力の効果によって、液滴は、図2中、仮想線L1で示すような蒸気の流れに乗って静翼42から軸方向Daの第二側へと流れつつ、径方向Drの外側Droへと流れていく。このため、動翼32の軸方向Daの第一側Dauの端部32aに到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
また、静翼42の第二側縁部49において、第二側凸部49aが軸方向Daの第二側Dadに突出している。このため、第二側凸部49aと最終列の動翼列31Fとの間隔S2を、第二側凹部49bの部分の間隔S1に比較して小さくすることができる。これにより、タービン性能の低下を抑えることができる。また、第二側凸部49aと最終列の動翼列31Fの動翼32との間隔S2を小さくすることで、軸受スパンが増大するのを抑え、軸振動信頼性の低下を抑えることができる。また、第二側凸部49aは、径方向Drの内側Driに形成されているので、蒸気Sの流れの周速も径方向Drの外側Droに比較すれば小さく、エロージョンが生じにくい。その結果、エロージョンの発生を、より有効に抑えることが可能となる。
上記したような蒸気タービン1Aは、第二側凹部49bに対して径方向Drの外側Droに連続して形成され、軸方向Daの第二側Dadに延びる翼端延出部49c、をさらに備えている。
これにより、静翼42から流出する旋回流れによる遠心力の効果によって、径方向Drの外側Droへと流れていく液滴が、第二側凹部49bに溜まるのを抑えることができる。したがって、液滴が、翼端延出部49cから外側リング43へと円滑に案内される。このように、液滴を外側リング43へと導くことによって、軸方向Daの第一側Dauの動翼32の端部32aに到達する液滴の量を、より有効に抑えることができる。
上記したような蒸気タービン1Aによれば、第一側縁部48が、第一側凹部48aと、第一側凸部48bと、を有してS字形状とされている。
これにより、静翼42の第一側縁部48を、径方向Drに沿って延びる直線状に形成した場合に比較し、軸方向Daに沿って第一側縁部48と第二側縁部49とを結んだときの静翼42の翼面長が、部分的に長くなるのを抑えることができる。具体的には、第一側凹部48aから第二側凸部49aに向かう流路長と、軸方向Daに沿って第一側凸部48bから第二側凹部49bに向かう流路長とが大きく異なるのを抑えることができる。これにより、液滴と静翼42の表面との間に生じる摩擦損失が、径方向Drで部分的に大きく異なるのを抑えることができる。
また、この蒸気タービン1Aでは、連通孔50を通して、液滴の少なくとも一部を静翼42内の空洞部47で回収することができる。これによって、軸方向Daの第一側Dauの動翼32の端部32aに到達する液滴の量を、より有効に抑えることができる。したがって、タービン性能の低下、軸振動信頼性の低下を抑えつつ、エロージョンの発生を有効に抑えることが可能となるという効果を、より顕著に奏することができる。
また、この蒸気タービン1Aでは、連通孔50が、中間位置42mよりも径方向Drの外側Droに形成されているため、連通孔50の加工面積を縮小することができる。
また、この蒸気タービン1Aでは、連通孔50が、中間位置42mよりも径方向Drの外側Droに形成されているため、連通孔50の位置に関連して、静翼42の空洞部47を小さくできる。したがって、空洞部47内の液滴が排出されやすい。
また、この蒸気タービン1Aでは、連通孔50は、静翼42の腹側部材45の外表面のうち、第一側縁部48より第二側縁部49に近い位置にのみ形成されている。したがって、静翼42の第二側縁部49を遮熱構造とすることができる。
(第2実施形態)
次に、本開示にかかる蒸気タービンの第2実施形態について説明する。この第2実施形態で示す蒸気タービンは、第1実施形態の蒸気タービンに対して、凹部61内に第一溝63を備える点が異なるのみである。したがって、第2実施形態の説明においては、第1実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに重複説明を省略する。つまり、第1実施形態で説明した構成と共通する蒸気タービンの各部の構成については、その説明を省略する。
図7、図8に示すように、本実施形態の蒸気タービン1Bの外側リング43Bは、凹部61と、凸部62と、第一溝63と、排出部71と、を備えている。
凹部61内には、第一溝63が形成されている。第一溝63は、凹部61から径方向Drの外側Droに窪むように形成されている。第一溝63は、軸方向Daに延びている。第一溝63は、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aと、周方向Dcの一方側Dc1に位置する静翼42の背面42bとを結ぶ方向に交差して延びている。
例えば、第一溝63は、リング内周面43fに沿う方向であって、静翼42の腹面42aに沿う方向に延びてもよい。
例えば、第一溝63は、凹部61の延びる方向に延びてもよい。
排出部71は、第一溝63内に形成されている。排出部71は、第一溝63内に開口するスリット又は孔である。排出部71は、蒸気タービン1Bの外部に配置された復水器等に接続されている。排出部71は、凹部61内から第一溝63内に流れこんだ液滴や、液滴によって形成される液膜を、外部の復水器等に排出する。
(作用効果)
上記したような蒸気タービン1Bによれば、上記第一実施形態と同様、エロージョンの発生を、より有効に抑えることが可能となる。
また、この蒸気タービン1Bでは、凹部61内に入り込んだ液滴を第一溝63によって効率良く回収し、排出部71から外部に排出することが可能となる。
また、上記したような蒸気タービン1Bによれば、第一溝63が、軸方向Daに延びている。これにより、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間の圧力差に起因して生じる横断流Fbによって、リング内周面43fに沿って周方向Dcに移動する液滴を、第一溝63で効率良く捕集することができる。
(第2実施形態の変形例)
図9に示すように、上記したような蒸気タービン1Bの静翼列41は、周方向Dcに分割された複数の静翼列分割体41Sから構成するようにしてもよい。各静翼列分割体41Sは、外側リング43を周方向Dcに複数に分割したリング分割体43Sと、内側リング44を周方向Dcに複数に分割し内側リング分割体44Sと、静翼42と、を一体に有している。静翼列分割体41Sは、他の静翼列分割体41Sに、周方向Dcで互いに突き合わせて接合される。
このような構成において、上記排出部71や第一溝63は、周方向Dcで互いに隣り合うリング分割体43S同士のつなぎ目に形成されている。この場合、周方向Dcの一方側Dc1に位置する一方のリング分割体43Sと、周方向Dcの他方側Dc2に位置する他方のリング分割体43Sには、それぞれ、切欠き43kが形成されている。排出部71や第一溝63は、周方向Dcで互いに隣り合うリング分割体43Sの切欠き43k同士を互いに突き合わせることで形成される。
このように、リング分割体43S同士のつなぎ目に排出部71や第一溝63を形成することで、静翼列41の組立時にリング分割体43S同士を接続すれば、排出部71や第一溝63を容易に形成することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本開示にかかる蒸気タービンの第3実施形態について説明する。この第3実施形態の蒸気タービンは、第2実施形態で示した蒸気タービンに対して、第二溝65及び第二排出部73を備える点が異なるのみである。したがって、第3実施形態の説明においては、同一部分に同一符号を付して重複説明を省略する。つまり、第2実施形態に対する相違点を中心に説明を行い、第1、第2実施形態で説明した構成と共通する構成については、その説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の蒸気タービン1Cの外側リング43Cは、凹部61と、凸部62と、第一溝63と、排出部71と、第二溝65と、第二排出部73と、を備えている。
第二溝65は、リング内周面43fにおいて、静翼列41を構成する複数の静翼42に対して軸方向Daの第一側Dauに形成されている。第二溝65は、周方向Dcに連続して延びている。第二溝65は、径方向Drの外側Droに窪んで形成されている。
第二排出部73は、第二溝65内に開口している。第二排出部73は、第二溝65内に開口するスリット又は孔である。第二排出部73は、蒸気タービン1Cの外部に配置された復水器等に接続されている。第二排出部73は、第二溝65に流れこんだ液滴や、液滴によって形成される液膜を、外部の復水器等に排出する。
(作用効果)
上記したような蒸気タービン1Cによれば、上記第一、第二実施形態と同様、エロージョンの発生を、より有効に抑えることが可能となる。
加えて、この蒸気タービン1Cでは、静翼列41の静翼42に対して軸方向Daの第一側Dauに形成された第二溝65によって、蒸気Sに含まれる液滴を捕集し、第二排出部73から外部に排出することができる。これにより、第二溝65よりも軸方向Daの第二側Dadに到達する液滴の量を低減することが可能となる。
(その他の実施形態)
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、設計変更可能である。
例えば、上記実施形態では、第二側縁部49の第二側凸部49a、第二側凹部49bを、それぞれ湾曲して形成するようにしたが、その具体的形状については何ら問うものでない。例えば、第二側凸部49a、第二側凹部49bは、一定の曲率で湾曲させるようにしてもよいし、第二側凸部49a、第二側凹部49bは、曲率を部分的に異ならせてもよい。
また、第一側縁部48、第二側縁部49をS字形状としたが、これに限られない。第一側縁部48、第二側縁部49は、例えば直線状であってもよい。
また、例えば、動翼列31、及び静翼列41の段数等をはじめとして、蒸気タービン1A、1B、1Cの各部の構成については、適宜変更することが可能である。
<付記>
各実施形態に記載の蒸気タービン1A、1B、1Cは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る蒸気タービン1A、1B、1Cは、軸線Oを中心として回転するロータ軸21と、前記ロータ軸21の径方向Drの外側Droに固定され、前記軸線Oに沿った軸方向Daに間隔をあけて配置された複数列の動翼列31と、前記ロータ軸21及び複数の前記動翼列31を覆うように配置されたケーシング10と、前記ケーシング10の前記径方向Drの内側Driに固定され、前記軸方向Daに間隔をあけて配置され、複数列の前記動翼列31の各列に対して前記軸方向Daの第一側Dauに配置された静翼列41と、を備え、前記静翼列41は、周方向Dcに間隔をあけて複数配置され、それぞれ径方向Drに延びる静翼42と、環状で、複数の前記静翼42の前記径方向Drの外側Droに配置された外側リング43、43B、43Cと、環状で、複数の前記静翼42の前記径方向Drの内側Driに配置された内側リング44と、前記外側リング43、43B、43Cで前記径方向Drの内側Driを向くリング内周面43fに形成され、周方向Dcで隣り合う前記静翼42同士の間で、径方向Drの外側Droに窪む凹部61と、前記凹部61内に開口し、前記凹部61内に溜まった液滴を外部に排出する排出部71と、を備える。
排出部71の例としては、スリットや孔が挙げられる。
この蒸気タービン1A、1B、1Cは、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間で、外側リング43、43B、43Cのリング内周面43fに、径方向Drの外側Droに窪む凹部61が形成されている。これにより、ケーシング10内を軸方向Daの第一側Dauから流れてきて外側リング43、43B、43Cのリング内周面43fに付着した、蒸気Sに含まれる液滴が、凹部61内に捕集される。捕集された液滴は、排出部71から外部に排出される。したがって、軸方向Daの第二側Dadの動翼列31に到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
(2)第2の態様に係る蒸気タービン1A、1B、1Cは、(1)の蒸気タービン1A、1B、1Cであって、前記静翼42は、前記周方向Dcの一方側Dc1を向いて形成され、凹状に湾曲形成された腹面42aと、前記周方向Dcの他方側Dc2を向いて形成され、凸状に湾曲形成された背面42bと、を有し、前記凹部61は、前記周方向Dcで隣り合う二つの前記静翼42のうち、前記周方向Dcの一方側Dc1に配置された前記静翼42の前記背面42bに近い側に形成されている。
このような構成において、静翼列41における蒸気Sの流れは、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aに当たる。このため、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42の間では、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aに近い側の圧力が高く、周方向Dcの一方側Dc1に位置する静翼42の背面42bに近い側の圧力が低くなる。これに対し、周方向Dcの一方側Dc1に配置された静翼42の背面42bに近い側に凹部61を形成することによって、凹部61が形成された部分では、内側リング44と外側リング43、43B、43Cとの間における蒸気Sの流路が径方向Drに大きくなる。つまり、凹部61が形成された部分で、内側リング44と外側リング43、43B、43Cとの間における蒸気Sの流路断面積が増大する。すると、凹部61が形成された部分で、蒸気Sの流速が低減され、蒸気Sの圧力が上昇する。これによって、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42の間で、周方向Dcの一方側Dc1に位置する静翼42の背面42bに近い側の圧力が上昇するので、周方向Dcで隣り合う一方側Dc1の静翼42と他方側Dc2の静翼42との間における周方向Dcの圧力差が小さくなる。その結果、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間の圧力差に起因して生じる、周方向Dcに向かって蒸気Sが流れる横断流Fbを抑制することができる。したがって、横断流Fbによる液滴の巻き上げが改善され、軸方向Daの第二側Dadの動翼列31に到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
(3)第3の態様に係る蒸気タービン1A、1B、1Cは、(1)又は(2)の蒸気タービン1A、1B、1Cであって、前記凹部61に対し、前記周方向Dcで隣り合う二つの前記静翼42のうち、前記周方向Dcの他方側Dc2に配置された前記静翼42の前記腹面42aに近い側に形成され、前記径方向Drの内側Driに隆起する凸部62、を更に備える。
このような構成によれば、周方向Dcの他方側Dc2に配置された静翼42の腹面42aに近い側に凸部62を形成すると、凸部62が形成された部分において、内側リング44と外側リング43、43B、43Cとの間における蒸気Sの流路が径方向Drに小さくなる。つまり、凸部62が形成された部分で、内側リング44と外側リング43、43B、43Cとの間における蒸気Sの流路断面積が減少する。すると、凸部62が形成された部分で、蒸気Sの流速が上昇し、蒸気Sの圧力が低減される。これによって、周方向Dcで隣り合う二つの静翼42の間で、周方向Dcの他方側Dc2に位置する静翼42の腹面42aに近い側の圧力が低減されるので、周方向Dcで隣り合う一方側Dc1の静翼42と他方側Dc2の静翼42との間における周方向Dcの圧力差が、さらに小さくなる。その結果、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間の圧力差に起因して生じる、周方向Dcに向かって蒸気Sが流れる横断流Fbを、さらに抑制することができる。したがって、横断流Fbによる液滴の巻き上げが改善され、軸方向Daの第二側Dadの動翼列31に到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
(4)第4の態様に係る蒸気タービン1B、1Cは、(1)から(3)のいずれか一つの蒸気タービン1B、1Cであって、前記凹部61内で前記径方向Drの外側Droに窪む第一溝63が形成され、前記排出部71は、前記第一溝63内に開口している。
これにより、凹部61内に入り込んだ液滴を第一溝63によって効率良く回収して、排出部71から外部に排出することが可能となる。
(5)第5の態様に係る蒸気タービン1B、1Cは、(4)の蒸気タービン1B、1Cであって、前記第一溝63は、前記軸方向Daに延びている。
これにより、周方向Dcで隣り合う静翼42同士の間の圧力差に起因して生じる横断流Fbによって、リング内周面43fに沿って周方向Dcに移動する液滴を、第一溝63で効率良く捕集することができる。
(6)第6の態様に係る蒸気タービン1Bは、(4)又は(5)の蒸気タービン1Bであって、前記外側リング43Cは、周方向Dcに分割された複数のリング分割体43Sから構成され、前記第一溝63は、周方向Dcで互いに隣り合う前記リング分割体43S同士のつなぎ目に形成されている。
このように、リング分割体43S同士のつなぎ目に第一溝63を形成することで、静翼列41の組立時にリング分割体43S同士を接続すれば、第一溝63を容易に形成することが可能となる。
(7)第7の態様に係る蒸気タービン1Cは、(1)から(6)の何れか一つの蒸気タービン1Cであって、前記リング内周面43fにおいて、前記静翼42に対して前記軸方向Daの第一側Dauに形成され、前記径方向Drの外側Droに窪む第二溝65と、前記第二溝65内に開口し、前記第二溝65に入り込んだ液滴を外部に排出する第二排出部73と、を更に備える。
これにより、静翼列41の静翼42に対して軸方向Daの第一側Dauに形成された第二溝65によって、蒸気Sに含まれる液滴を捕集し、第二排出部73から外部に排出することができる。これにより、第二溝65よりも軸方向Daの第二側Dadに到達する液滴の量を低減することが可能となる。
(8)第8の態様に係る蒸気タービン1A、1B、1Cは、(1)から(7)の何れか一つの蒸気タービン1A、1B、1Cであって、前記複数列の静翼列41のうち最も前記軸方向Daの第二側Dadに配置された最終列の静翼列41Fにおいて、前記静翼42の前記軸方向Daの第二側Dadの第二側縁部49が、前記静翼42の径方向Drの外側Droの外側端42tと径方向Drの内側Driの内側端42sとの中間位置42mに対して前記径方向Drの内側Driに形成され、前記軸方向Daの第二側Dadに湾曲して突出する第二側凸部49aと、前記中間位置42mに対して前記径方向Drの外側Droに形成され、前記軸方向Daの第一側Dauに湾曲して窪む第二側凹部49bと、を有するS字形状とされている。
これにより、静翼42の第二側縁部49の第二側凹部49bが、軸方向Daの第一側Dauに窪んでいる。このため、第二側凹部49bと、最終列の動翼列31Fの動翼32との軸方向Daにおける間隔S1が大きくなる。これにより、静翼42から流出する旋回流れによる遠心力の効果によって、液滴は、蒸気の流れに乗って静翼42から軸方向Daの第二側へと流れつつ、径方向Drの外側Droへと流れていく。このため、動翼32の軸方向Daの第一側Dauの端部32aに到達する液滴の量を抑えることができる。その結果、エロージョンの低減を図ることができる。
また、静翼42の第二側縁部49において、第二側凸部49aが軸方向Daの第二側Dadに突出している。このため、第二側凸部49aと最終列の動翼32との間隔S2を、第二側凹部49bの部分の間隔S1に比較して小さくすることができる。これにより、タービン性能の低下を抑えることができる。また、軸受スパンが増大するのを抑え、軸振動信頼性の低下を抑えることができる。
上記した蒸気タービンによれば、エロージョンの発生を、より有効に抑えることができる。
1A、1B、1C…蒸気タービン
10…ケーシング
20…ロータ
21…ロータ軸
22…軸芯部
23…ディスク部
31…動翼列
31F…最終列の動翼列
32…動翼
32a…端部
34…シュラウド
35…プラットフォーム
41…静翼列
41F…最終列の静翼列
41S…静翼列分割体
42…静翼
42a…腹面
42b…背面
42m…中間位置
42s…内側端
42t…外側端
43、43B、43C…外側リング
43S…リング分割体
43f…リング内周面
43k…切欠き
44…内側リング
44S…内側リング分割体
45…腹側部材
46…背側部材
47…空洞部
48…第一側縁部
48a…第一側凹部
48b…第一側凸部
49…第二側縁部
49a…第二側凸部
49b…第二側凹部
49c…翼端延出部
50…連通孔
61…凹部
62…凸部
63…第一溝
65…第二溝
71…排出部
73…第二排出部
Da…軸方向
Dad…第二側
Dau…第一側
Dc…周方向
Dc1…一方側
Dc2…他方側
Dr…径方向
Dri…内側
Dro…外側
Fb…横断流
L1…仮想線
O…軸線
S…蒸気

Claims (7)

  1. 軸線を中心として回転するロータ軸と、
    前記ロータ軸の径方向の外側に固定され、前記軸線に沿った軸方向に間隔をあけて配置された複数列の動翼列と、
    前記ロータ軸及び複数の前記動翼列を覆うように配置されたケーシングと、
    前記ケーシングの前記径方向の内側に固定され、前記軸方向に間隔をあけて配置され、複数列の前記動翼列の各列に対して前記軸方向の第一側に配置された静翼列と、を備え、
    前記静翼列は、
    周方向に間隔をあけて複数配置され、それぞれ径方向に延びる静翼と、
    環状で、複数の前記静翼の前記径方向の外側に配置された外側リングと、
    環状で、複数の前記静翼の前記径方向の内側に配置された内側リングと、
    前記外側リングで前記径方向の内側を向くリング内周面に形成され、周方向で隣り合う前記静翼同士の間で、径方向の外側に窪む凹部と、
    前記凹部内に開口し、前記凹部内に溜まった液滴を外部に排出する排出部と、を備え
    前記静翼は、
    前記周方向の一方側を向いて形成され、凹状に湾曲形成された腹面と、
    前記周方向の他方側を向いて形成され、凸状に湾曲形成された背面と、を有し、
    前記凹部は、前記周方向で隣り合う二つの前記静翼のうち、前記周方向の一方側に配置された前記静翼の前記背面に近い側に形成され、
    前記凹部に対し、前記周方向で隣り合う二つの前記静翼のうち、前記周方向の他方側に配置された前記静翼の前記腹面に近い側に形成され、前記径方向の内側に隆起する凸部、を更に備える、
    蒸気タービン。
  2. 前記凹部内で前記径方向の外側に窪む第一溝が形成され、
    前記排出部は、前記第一溝内に開口している
    請求項1に記載の蒸気タービン。
  3. 前記第一溝は、前記軸方向に延びている
    請求項に記載の蒸気タービン。
  4. 前記外側リングは、周方向に分割された複数のリング分割体から構成され、
    前記第一溝は、周方向で互いに隣り合う前記リング分割体同士のつなぎ目に形成されている
    請求項又はに記載の蒸気タービン。
  5. 軸線を中心として回転するロータ軸と、
    前記ロータ軸の径方向の外側に固定され、前記軸線に沿った軸方向に間隔をあけて配置された複数列の動翼列と、
    前記ロータ軸及び複数の前記動翼列を覆うように配置されたケーシングと、
    前記ケーシングの前記径方向の内側に固定され、前記軸方向に間隔をあけて配置され、複数列の前記動翼列の各列に対して前記軸方向の第一側に配置された静翼列と、を備え、
    前記静翼列は、
    周方向に間隔をあけて複数配置され、それぞれ径方向に延びる静翼と、
    環状で、複数の前記静翼の前記径方向の外側に配置された外側リングと、
    環状で、複数の前記静翼の前記径方向の内側に配置された内側リングと、
    前記外側リングで前記径方向の内側を向くリング内周面に形成され、周方向で隣り合う前記静翼同士の間で、径方向の外側に窪む凹部と、
    前記凹部内に開口し、前記凹部内に溜まった液滴を外部に排出する排出部と、を備え、
    前記凹部内で前記径方向の外側に窪む第一溝が形成され、
    前記排出部は、前記第一溝内に開口し、
    前記外側リングは、周方向に分割された複数のリング分割体から構成され、
    前記第一溝は、周方向で互いに隣り合う前記リング分割体同士のつなぎ目に形成されている
    蒸気タービン。
  6. 前記リング内周面において、前記静翼に対して前記軸方向の第一側に形成され、前記径方向の外側に窪む第二溝と、
    前記第二溝内に開口し、前記第二溝に入り込んだ液滴を外部に排出する第二排出部と、を更に備える
    請求項1からの何れか一項に記載の蒸気タービン。
  7. 前記複数列の静翼列のうち最も前記軸方向の第二側に配置された最終列の静翼列において、前記静翼の前記軸方向の第二側の第二側縁部が、
    前記静翼の径方向の外側の外側端と径方向内側の内側端との中間位置に対して前記径方向内側に形成され、前記軸方向の第二側に湾曲して突出する第二側凸部と、
    前記中間位置に対して前記径方向の外側に形成され、前記軸方向の第一側に湾曲して窪む第二側凹部と、を有するS字形状とされている
    請求項1からのいずれか一項に記載の蒸気タービン。
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