JP7434025B2 - 光半導体封止用樹脂成形物およびその製造方法 - Google Patents

光半導体封止用樹脂成形物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光半導体封止用樹脂成形物およびその製造方法に関する。
光半導体素子は、セラミックパッケージまたはプラスチックパッケージによって封止され装置化されている。ここで、セラミックパッケージは、構成材料が比較的高価であること、量産性に劣ることから、プラスチックパッケージを用いることが主流となっている。なかでも、作業性、量産性、信頼性の点で、エポキン樹脂組成物を、予めタブレット状に打錠成形したものをトランスファーモールド成形する技術が主流となっている。
ところで、プラスチックパッケージに使用する光半導体封止用のエポキシ樹脂組成物では、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤の各成分は比較的分散しにくく、全体を均一に混合分散させることが容易でないため、硬化反応が不均一となって成形むらや成形ボイドが発生しやすいという問題がある。これらのムラやボイドに起因し、光学ムラを生じ、光半導体装置の信頼性を損なうという問題がある。
これらの課題を解決するために、特許文献1では、エポキシ樹脂組成物を非常に細かく微粉砕したものを用いてタブレット化することにより、組成物の均一分散性を確保し、成形ムラや成形ボイドを低減して、光学ムラを無くす技術が開示されている。さらに、特許文献2では、エポキシ樹脂組成物を粒状に造粒してタブレット化する技術が開示されている。
特開平3-3258号公報 特開2011-9394号公報
本発明は、スパイラルフロー長またはゲル化時間のバラツキの少なく、安定してトランスファー成形可能な光半導体封止用樹脂成形物と、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定したスパイラルフロー長SFの標準偏差σ(SF)が、20cm以下である光半導体封止用樹脂成形物に関する。
スパイラルフロー長SFの最大値と最小値の差が、80cm以下であることが好ましい。
また、本発明は、EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定したゲル化時間GTの標準偏差σ(GT)が、1.8秒以下である光半導体封止用樹脂成形物に関する。
ゲル化時間GTの最大値と最小値の差が、6秒以下であることが好ましい。
前記光半導体封止用樹脂成形物は、熱硬化性樹脂、硬化剤および硬化促進剤を含むことが好ましい。
さらに、本発明は、熱硬化性樹脂、硬化剤および硬化促進を混練し、硬化性樹脂組成物を得る工程と、該硬化性樹脂組成物を熱処理する工程と、該硬化性樹脂組成物を造粒し、粒状硬化性樹脂組成物を得る工程と、該粒状硬化性樹脂組成物を成形する工程とを含むことを特徴とする前記光半導体封止用樹脂成形物の製法に関する。
本発明の光半導体封止用樹脂成形物は、同一ロットだけでなく、ロット間においても、スパイラルフロー長またはゲル化時間のバラツキが少ないため、安定してトランスファー成形することができる。
本発明の光半導体封止用樹脂成形物は、EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定したスパイラルフロー長SFの標準偏差σ(SF)が20cm以下、または、ゲル化時間GTの標準偏差σ(GT)が1.8秒以下であることを特徴とする。本発明の光半導体封止用樹脂成形物では、硬化反応速度の微視的なバラツキが小さいため、スパイラルフロー長またはゲル化時間の標準偏差が小さくなる。ここで、光半導体封止用樹脂成形物としては、タブレット、シート等が挙げられ、光半導体装置を構成する光半導体素子を覆うように形成され、当該素子を封止する部材である。
光半導体封止用樹脂成形物の体積は、特に限定されないが、1~100cmが好ましく、10~100cmがより好ましい。体積が小さすぎると、反応状態のばらつきの違いが見えにくくなる傾向がある。
スパイラルフロー長SF、ゲル化時間GTの測定に用いる測定装置は、試料が充填されるバレル、スパイラル形状のキャビティーを有する金型、試料を押し込む金型からなる。装置全体を測定温度に加熱し、バレルに樹脂組成物を投入して一定時間経過後にプランジャーを押し込んでプレスする。この装置により、スパイラルフロー長SF、ゲル化時間GTを測定することができる。該測定装置は、EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準ずるものである。
スパイラルフロー長SFは、プランジャーの変位量とその時間を計測して算出する。ゲル化時間GTは、測定開始時点から、プランジャー速度がある一定値になるまでの時間とする。
本発明において、スパイラルフロー長SF等は、EMMI規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定する。
スパイラルフロー長SFは特に限定されないが、50~350cmが好ましく、150~250cmがより好ましい。スパイラルフロー長が短すぎると、金型への充填性が低下し、スパイラルフロー長が長すぎると、金型から漏れ出し樹脂バリの原因となる。
ゲル化時間GTは特に限定されないが、10~40秒が好ましく、20~30秒がより好ましい。ゲル化時間が短すぎると、硬化が速すぎるため金型への充填が困難となり、ゲル化時間が長すぎると、硬化が遅すぎるため生産性が低下する傾向がある。
標準偏差を求めるためのサンプルの最低数は5であり、8以上が好ましく、10以上がより好ましく、12以上がさらに好ましい。多い方が好ましいため、上限は特に限定されない。
スパイラルフロー長SFの標準偏差は、20cm以下であるが、10cm以下が好ましい。20cmを超えると、バラツキが大きく、安定してトランスファー成形ができなくなる。また、スパイラルフロー長SFの最大値と最小値の差は、80cm以下が好ましく、50cm以下がより好ましい。さらに、スパイラルフロー長SFの最大値と最小値の比は、0.60以上が好ましく、0.70以上がより好ましい。
ゲル化時間GTの標準偏差は、1.8秒以下であるが、1.0秒以下が好ましい。1.8秒を超えると、バラツキが大きく、安定してトランスファー成形ができなくなる。また、ゲル化時間GTの最大値と最小値の差は、6秒以下が好ましく、3秒以下がより好ましい。さらに、ゲル化時間GTの最大値と最小値の比は、0.78以上が好ましく、0.83以上がより好ましい。
スパイラルフロー長SFの標準偏差σ(SF)や、ゲル化時間GTの標準偏差σ(GT)は、反応状態を制御することにより調整することができる。具体的には、反応状態の制御は、例えば、熱硬化性樹脂の種類、硬化剤の種類、硬化促進剤の種類およびその量、反応温度、反応時間、樹脂形状などを適宜調整することにより行うことができる。
本発明の光半導体封止用樹脂成形物の50%トルクに達するまでの時間の標準偏差は、1.5秒以下が好ましく、1.0秒以下がより好ましく、0.7秒以下がさらに好ましい。ここで、トルクは、自転公転運動をするテフロン(商標登録)製撹拌羽を使用して、150℃での撹拌時に必要なトルクをモニターすることで測定することができる。
本発明の光半導体封止用樹脂成形物について、プランジャーを押し切るまでの押切時間は10分以下が好ましく、5分以下がより好ましい。押切時間が長すぎると、成形物中に速硬化の成分と遅硬化の成分が混在し、安定してトランスファー成形ができなくなる傾向がある。この指標は、同じスパイラルフロー長で比較すると、ゲル化時間が短くなることを示している。ここで、押切時間の測定条件は、プランジャーの押しはじめが開始時間であり、成形圧力でプランジャーを押せなくなる時間を終了時間とし、両者の差を押切時間とする。
また、本発明の光半導体封止用樹脂成形物は、EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定した最低溶融粘度が300dPa・s以下であり、指標粘度800dPa・sから最低溶融粘度を引いた値bと、最低溶融粘度を経て硬化過程で再び800dPa・sに到達するまでの時間aとの比b/aが20以上であることが好ましい。
最低溶融粘度は、300dPa・s以下が好ましく、200dPa・s以下がより好ましい。300dPa・sを超えると、成形時の製品への充填不良となる傾向がある。下限は特に限定されないが、30dPa・s以上が好ましく、50dPa・s以上や80dPa・s以上であってもよい。
指標粘度800dPa・sから最低溶融粘度を引いた値bは、特に限定されないが、500~770が好ましく、500~750や、500~720であってもよい。また、指標粘度800dPa・sから最低溶融粘度を引いた値bと、最低溶融粘度を経て硬化過程で再び800dPa・sに到達するまでの時間aは、特に限定されないが、5~32が好ましく、10~30がより好ましい。
最低溶融粘度を経て硬化過程で再び800dPa・sに到達するまでの時間aとの比b/aは20以上であるが、22以上が好ましく、25以上がより好ましい。20未満では、硬化するまでの時間がかかることになり、成形サイクルが長くなり、ハイサイクルが達成できなくなる。
ここで、溶融粘度の測定に用いる測定装置は、前述のスパイラルフロー長SF、ゲル化時間GTの測定に用いる測定装置をそのまま使用することができる。
本発明の光半導体封止用樹脂成形物は、熱硬化性樹脂、硬化剤および硬化促進剤以外に、熱硬化性樹脂と硬化剤の反応物を含有することが好ましい。なお、シリカ粉末等の充填剤は光の透過を損なわない程度であれば配合することができる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂/シリコーン樹脂のハイブリッド樹脂などが挙げられる。なかでもエポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては、着色の少ないものが好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアネート,ヒダントインエポキシ等の含複素環エポキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等があげられる。これらは、単独でもしくは2種以上を併せて用いることができる。
硬化剤としては、硬化時または硬化後に樹脂組成物の硬化体に着色の少ない酸無水物が好適である。例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸等があげられる。また、他の硬化剤としては、アミン系硬化剤であるメタフェニレンジアミン、ジメチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、m-キシレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミン、プロピルアミン等や、フェノール樹脂系硬化剤等があげられる。これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
硬化剤の配合量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂100質量部に対して20~80質量部が好ましく、40~60質量部がより好ましい。20質量部未満では、硬化の速度が遅くなり、80質量部を超えると硬化反応に対して過剰量が存在するため、諸物性の低下を引き起こす恐れがある。
硬化促進剤としては、トリエタノールアミン等の三級アミンや、2-メチルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボーレートや、トリフェニルホスフィン等の有機リン化合物、1,8-ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン-7や1,5-ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネン-5等のジアザビシクロアルケン系化合物等があげられる。これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
硬化促進剤の配合量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂100質量部に対して例えば0.1~5質量部の範囲から適宜選択でき、0.5~3質量部が好ましく、1~2質量部がより好ましい。硬化促進剤の配合量が少なすぎると、硬化の速度が遅くなり、生産性が低下し、一方、硬化促進剤の配合量が多すぎると硬化反応の速度が速く、反応状態の制御が困難となり、反応のばらつきを生じさせる恐れがある。
本発明の光半導体封止用樹脂組成物には、上記各成分以外に必要に応じて着色防止剤,滑沢剤,変性剤,劣化防止剤,離型剤等の添加剤が用いられる。
着色防止剤としては、フェノール系化合物,アミン系化合物,有機硫黄系化合物,ホスフィン系化合物等があげられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸カルシウム等のワックスやタルク等があげられる。なお、上記滑沢剤を配合する場合、その配合量は、打錠成形条件に応じて適宜設定されるが、例えば、樹脂組成物全体の0.1~0.4質量%に設定することが好適である。
本発明の光半導体封止用樹脂成形物の製造方法は、熱硬化性樹脂、硬化剤および硬化促進を混練し、硬化性樹脂組成物を得る工程と、
該硬化性樹脂組成物を熱処理する工程と、
該硬化性樹脂組成物を造粒し、粒状硬化性樹脂組成物を得る工程と、
該粒状硬化性樹脂組成物を成形する工程
とを含むことを特徴とする。
混練する方法は特に限定されないが、たとえば押出機を用いる方法などが挙げられる。混練温度も特に限定されず、熱硬化性樹脂の特性によって適宜変更することができ、混練時に反応を進行させるように温度を高く設定することも可能である。具体的には、80~150℃が好ましく、110~130℃がより好ましい。
混練して得られた硬化性樹脂組成物の形状は特に限定されず、フィルム状、シート状、粒状、塊状などが挙げられる。
混練して得られた硬化性樹脂組成物の厚さは特に限定されないが、1~30mmが好ましく、2~20mmがより好ましい。1mm未満では、厚さが薄く、吸湿の影響を受けやすく、30mmを超えると、冷却までに時間を要し、内部蓄熱から反応がばらつく傾向がある。
混練して得られた硬化性樹脂組成物は、熱処理してBステージ状(半硬化状)の光半導体封止用樹脂組成物を得る。熱処理温度は特に限定されないが、25~100℃が好ましく、60~80℃がより好ましい。25℃未満では、硬化反応が遅く、生産性が低下する傾向があり、100℃を超えると、硬化反応が速く、所定の反応状態で終了させることが困難となる傾向がある。熱処理時間は特に限定されず、熱硬化性樹脂の特性によって適宜変更することができる。
熱処理した樹脂組成物は、造粒して、粒状樹脂組成物を得る。造粒の前に、ボールミル、ターボミル等を用いて粉砕することもできる。造粒する方法は特に限定されないが、乾式圧縮造粒機を用いる方法等が挙げられる。造粒して得られた粒状物の平均粒径は特に限定されないが、1~5000μmが好ましく、100~2000μmがより好ましい。5000μmを超えると、圧縮率が低下する傾向がある。
得られた粒状樹脂組成物は、成形して成形物を得る。成形物としてはタブレットやシートが挙げられ、成形方法としてはタブレットを得る打錠成形や、シートを得る押出成形などが挙げられる。得られた成形物は、欠けや割れ、重量バラツキだけでなく、前述したように、硬化反応のバラツキが小さいため、スパイラルフロー長やゲル化時間のバラツキも小さく、高品質の成形物となる。
成形物がタブレットの場合、タブレットを打錠成形する際の条件は、粒状硬化性樹脂組成物の組成や平均粒径、粒度分布等に応じて適宜調整されるが、一般に、その打錠成形時の圧縮率は、90~96%に設定することが好適である。すなわち、圧縮率の値が90%より小さいと、タブレットの密度が低くなって割れやすくなるおそれがあり、逆に、圧縮率の値が96%より大きいと、打錠時にクラックが発生して離型時に欠けや折れが生じるおそれがあるからである。
前記成形物は、トランスファーモールド成形により光半導体素子を封止して、光半導体装置を作製する。スパイラルフロー長やゲル化時間のバラツキも小さいため、光学ムラ等がなく、信頼性の高い、高品質の光半導体素子となる。したがって、この光半導体装置を作動させて画像を得た場合には、光学ムラによる縞模様が生じることがなく、鮮明な画像が得られるという利点を有する。
また、本発明の光半導体封止用樹脂成形物は、受光素子等の光半導体素子の樹脂封止に用いられるため、光学的観点から透明のものが好ましい。この場合の「透明」とは、上記成形物を構成する硬化性樹脂組成物の硬化物が400nmにおける透過率が98%以上のものをいう。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
使用した材料を以下に示す。
エポキシ樹脂1:ビスフェノール型エポキシ樹脂A(エポキシ当量650)
エポキシ樹脂2:トリグリシジルイソシアヌレート(エポキシ当量100)
硬化剤 :テトラヒドロ無水フタル酸(酸無水当量152)
硬化促進剤 :2-エチル-4-メチルイミダゾール
実施例1~7および比較例1~2
各原料を表1~2に示す配合量で、表1~2に記載した温度に設定した押出機で加熱溶解し混合した後、押出機の吐出口から出てきた樹脂を2~10mm厚で成形し、60℃で60分間熱処理した。押出機中での滞留時間は約2分であった。得られたエポキシ樹脂組成物を、ロールグラニュレータ(日本グラニュレーター社製、テスト機:1531型)にて、造粒と整粒を行うことにより、光半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得た。得られた光半導体封止用樹脂組成物を、20号ロータリー打錠機を用いて打錠成形することにより、表1に示す光半導体封止用樹脂タブレットを作製した。圧縮率は、90~93%であった。
各実施例で作製したタブレットを用いて、スパイラルフロー長SFとゲル化時間GTについては15個の試料を、トルク50%到達時間については9個の試料を、押切時間については3個の試料を、以下に示す方法で評価した。評価結果を表1~2に示す。
<スパイラルフロー長SF、ゲル化時間GT>
EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定した。具体的には、流動性測定装置を用い、得られたタブレットを粗粉砕して開口径5mmのふるいを通ったパウダーを、150℃に維持したポッドに投入し、プランジャーを一定速度で押し込んでプレスした。スパイラルフロー長SFは、プランジャーの変位量とその時間を計測して算出した。ゲル化時間GTは、測定開始時点から、プランジャー速度が一定値になるまでの時間として測定した。
<トルク50%到達時間>
自動硬化時間測定装置(株式会社サイバー製、自動硬化時間測定装置まどか、型式MDK10G-06SP)を用い、得られたタブレットを粗粉砕して開口径5mmのふるいを通ったパウダー0.2gを、150℃に維持した熱板に投入し、トルクの時間変化を測定し、トルクが50%に到達するまでの時間を求めた。
<粘度特性>
スパイラルフロー長の測定に使用した流動性測定装置を用い、同様の条件下で粘度特性を測定した。具体的には、流動性測定装置を用い、得られたタブレットを粗粉砕して開口径5mmのふるいを通ったパウダーを、150℃に維持したポッドに投入し、プランジャーを一定速度で押し込んでプレスした。測定したトルクから算出した溶融粘度を、時間に対してプロットし、指標粘度800dPa・sから最低溶融粘度を引いた値bと、最低溶融粘度を経て硬化過程で再び800dPa・sに到達するまでの時間aを求めた。
Figure 0007434025000001
Figure 0007434025000002
表1~2に示す実験結果から、実施例1~7では、スパイラルフロー長SFとゲル化時間GTの標準偏差が小さいタブレットが得られた。よって、安定してトランスファー成形が可能である。一方、比較例1~2では、これらの標準偏差が大きいタブレットしか得られなかった。よって、安定してトランスファー成形することが難しい。
本発明は、光半導体素子の封止に用いられる光半導体封止用樹脂成形物の製法と、それによって得られる光半導体封止用樹脂成形物と、それを用いた光半導体装置に利用することができる。

Claims (6)

  1. EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定したスパイラルフロー長SFの標準偏差σ(SF)が、20cm以下である光半導体封止用樹脂成形物。
  2. スパイラルフロー長SFの最大値と最小値の差が、80cm以下である請求項1記載の光半導体封止用樹脂成形物。
  3. EMMI(Epoxy Molding Materials Institute)規格1-66に準じ、金型温度150℃、成形圧力970kgf/cm、硬化時間120s、射出速度2.0cm/sの条件で測定したゲル化時間GTの標準偏差σ(GT)が、1.8秒以下である光半導体封止用樹脂成形物。
  4. ゲル化時間GTの最大値と最小値の差が、6秒以下である請求項3記載の光半導体封止用樹脂成形物。
  5. 熱硬化性樹脂、硬化剤および硬化促進剤を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の光半導体封止用樹脂成形物。
  6. 熱硬化性樹脂、硬化剤および硬化促進を混練し、硬化性樹脂組成物を得る工程と、
    該硬化性樹脂組成物を熱処理する工程と、
    該硬化性樹脂組成物を造粒し、粒状硬化性樹脂組成物を得る工程と、
    該粒状硬化性樹脂組成物を成形する工程
    とを含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の光半導体封止用樹脂成形物の製造方法。
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