JP7431616B2 - ベンド継手およびベンド継手を備えた排水配管システム - Google Patents
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Description
これに対し、サイフォン現象を用いることで、雨水配管の小口径化と雨水縦管本数の削減を可能とする雨水排除手段が用いられている。
特許文献1に記載のサイフォン式雨水排水装置では、雨水の落とし口の上方に所定の間隔(高さ方向の間隔)をあけて蓋部を設け、落とし口から排水管に落下してゆく雨水の流量を排水管の内部において満流の状態となるようにコントロールすることができる。この状態を維持することにより生じるサイフォン現象を利用し、効率良く雨水を排水することができる。
このため、サイフォン発生部を備えた排水管の継手部分においてサイフォン現象の発現を阻害しないために、連続的な曲率で湾曲する曲げ加工品からなる図11に示す断面構造の曲げ加工ベンド100を用いることが有利と考えられる。
曲げ加工ベンド100の管壁内面にしわが寄った場合、しわの部分で排水の流れが乱れるおそれがあり、場合によってはサイフォン現象の阻害となるおそれがある。
なお、曲げ加工ベンド100において曲げ角度を大きくできないということは、継手寸法を小さくできないという問題を有し、継手の収まりが悪くなる問題もある。
「1」本形態に係るベンド継手は、オレフィン系樹脂からなり、サイフォン発生部を有する排水配管に適用されるベンド継手であって、第1直管部と、第2直管部と、前記第1直管部および前記第2直管部を連結するベンド管部を備え、前記ベンド管部の途中部分に第3直管部が形成され、前記第1直管部の軸線と前記第3直管部の軸線の交差角度と、前記第2直管部の軸線と前記第3直管部の軸線の交差角度が、いずれも45゜以下であることを特徴とする。
このため、サイフォン発生部を有し、ベンド継手を有する排水配管の全体においてサイフォン現象を利用した効率の良い排水ができる。
オレフィン系樹脂からなるベンド継手であるならば、塩ビ管等に比べて振動や衝撃に強いため、地震などの震動を受けた場合であっても損傷し難いベンド継手を提供できる。
特に、雨水用の排水配管であるならば、大雨などの場合に効率的な排水ができると同時に、地震などの震動を受けた場合であっても損傷し難いことが重要であり、本形態のベンド継手を用いた排水配管であるならば、大きな地震が生じても損傷するおそれがなく、安全性の高い排水配管を提供できる。
また、バット接合した部分にはビードに起因する多少の凹凸部が発生するが、第1直管部と第1直管を接合するバット接合部分、および、第2直管部と第2直管を接合するバット接合部分はいずれも直管部分に存在するので、排水の流れに対する影響は少なく、サイフォン現象の発現に対する悪影響は生じない。
このため、サイフォン発生部におけるサイフォン現象発現の支障とならないベンド継手を提供できる。
また、バット接合した部分にはビードに起因する多少の凹凸部を生じるが、バット接合した部分は第3直管部、即ち、直管部分に存在するので、排水の流れに対する影響は少なく、サイフォン現象の発現に対する悪影響は生じない。
このため、1本の集水管に複数のサイフォン発生部を接続することが可能となり、複数のサイフォン発生部からの排水を1本の集水管を用いて効率良く排水できるようになる。
また、1つのサイフォン発生部に対し1つの集水管と1つの縦管を接続して排水配管システムを構成する場合に比べ、集水管の本数と縦管の本数の両方を削減できる。
この結果、建物に設ける集水管と縦管の本数を削減でき、安価な排水配管システムを提供できる。
「6」本形態の排水配管システムは、前記縦管の一部に「1」~「3」のいずれかに記載のベンド継手を介し横管が接続された構成を採用できる。
また、オレフィン系樹脂からなるベンド継手であるならば、塩ビ管等に比べて振動や衝撃に強いため、地震などの震動を受けた場合であっても損傷し難い、安全性の高いベンド継手を提供できる。
本実施形態に係るベンド継手を備えた雨水排水装置は、例えば、ビルやマンションなどの建物の排水用に適用される。
図1に示す実施形態では、建物の屋上階の躯体を上下に貫通するように接続直管Sを設けてルーフドレン部RDが設けられ、この接続直管Sの上端部にサイフォン発生部2が接続されている。接続直管Sの上端部とサイフォン発生部2は図1の例では建物の屋上スラブの上面に設けられた凹部3に納まるように配置されている。
サイフォン発生部2の構造は図3あるいは図4などに示す構造を採用できるが、これらの構造については後に詳述する。
なお、ルーフドレン部RDは、建物のバルコニー床やベランダ等にも設けられるので、これらに設けられているルーフドレンに本形態を適用することもできる。
この例の構造において、接続直管Sと第1直管1とベンド継手5と第2直管6と横管9とベンド継手7と縦管8は、いずれもオレフィン系樹脂から形成されている。
オレフィン系樹脂として、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン(PB)などを用いることができる。
EF継手4においては、ケーブルコネクタ4a、4aを図示略の融着機に接続して通電し、電熱線を加熱することで直管本体の一方の受け口側に接続直管Sが融着され、他方の受け口側に第1直管1が融着されている。
ベンド継手5は、第1直管1側に設けられている第1エルボ管11と第2直管6側に設けられている第2エルボ管12からなる。
第1エルボ管11において、第1直管1側に第1直管部13が形成され、第2エルボ管12において第2直管6側に第2直管部15が形成されている。第1エルボ管11と第2エルボ管12において両者が接合した部分に第3直管部16が形成されている。
第3直管部16において、第1エルボ管11側に第3直管部分割体17が形成され、第2エルボ管12側に第3直管部分割体18が形成されている。
第3直管部分割体17と第3直管部分割体18は互いの端部どうしを後述するバット接合することで直管状に一体化され、第3直管部分割体17と第3直管部分割体18とから第3直管部16が構成されている。
以上説明のように、第1エルボ管11は第1直管部13と第1折曲部20と第3直管部分割体17からなり、第2エルボ管12は第2直管部15と第2折曲部21と第3直管部分割体18からなる。更に、ベンド継手5において、第1折曲部20と第3直管部分割体17と第3直管部分割体18と第2折曲部21と第2直管部15とからベンド管部19が構成されている。
また、図2の例では、第1直管部13の中心軸線と前記第3直管部16の中心軸線の交差角度、及び、前記第2直管部15の中心軸線と前記第3直管部16の中心軸線の交差角度が、いずれも45゜に設定されている。従って、第1エルボ管11と第2エルボ管12はいずれも45゜エルボの1種である。
第1折曲部20の外周部20aの内面側には第1直管部13の内周面と第3直管部分割体17の内周面になだらかに連続する内曲面20bが形成されている。第1折曲部20の内周部20cの内面側には第1直管部13の内面を延長した内周部20dと、第3直管部分割体17の内面を延長した内周部20eが形成され、内周部20dと内周部20eの交差部分に角部20fが形成されている。
第2エルボ管12の第2直管部15において、第2直管6側には第2直管6と同等の外径と肉厚を有する薄肉部15aが形成され、第2直管部15において第1折曲部20側には厚肉部15bが形成されている。第2折曲部21の肉厚は第2直管部15の厚肉部15bよりも若干厚肉に形成されている。第3直管部分割体18の肉厚は第2直管部15の厚肉部15bと同等厚さに形成されている。
このため、第1直管1と第1エルボ管11との接合部分にはバット接合に起因するビードからなる凹凸部25aを外周部に備えた融着部(バット接合部)25が形成され、第2直管6と第2エルボ管12との接合部分にもバット接合に起因するビードからなる凹凸部26aを外周部に備えた融着部(バット接合部)26が形成されている。
このため、第3直管部分割体17と第3直管部分割体18の接合部分にはバット接合に起因するビードからなる凹凸部27aを外周部に備えた融着部(バット接合部)27が形成され、第3直管部分割体17と第3直管部分割体18を一体化することで第3直管部16が形成されている。
なお、前記バット接合とは、接合するべき樹脂製の管体同士の端部を同軸になるように突き合わせ、突き合わせた管体の端部どうしをヒーター等により加熱溶融し、端部どうしを圧着しながら冷却することで融着する接合方法である。
なお、バット接合に起因する凹凸部は適宜切削手段により削り取って接合部の外周面を滑らかに仕上げても良い。
ベンド継手7は、ベンド継手5と同等構造であり、ベンド継手5とは取付方向が異なるのみで、その他の構成はベンド継手5と同じである。
ベンド継手7の設置側において、横管9にEF継手4を介し第2直管6が接合され、縦管8の上端にEF継手4を介し第1直管1が接合され、これら第2直管6と第1直管1の間にベンド継手7が設けられている。
サイフォン発生部2は、一例として、図3に示すように、第1直管1の上端側に設けられている集水口31の開口を覆うように集水口31の上方に配置された蓋部材であることが好ましい。集水口31は、例えば建物の屋上階の躯体上に開口されており、集水口31には第1直管1の上端部が接続されている。
図3に示すように、サイフォンドレン部材32は、蓋状に形成された網体35と、落し口36を有して第1直管1の受け口1Aに嵌合される装着筒37と、網体35と装着筒37とを接続し、上面視で落し口36に重ならない位置で周方向に間隔をあけて配置された複数の縦リブ38と、網体35と装着筒37との接続部分から径方向外側に拡径するフランジ39と、を備えている。網体35は、集水口31にゴミ等が流入しないようにするためのゴミ除けである。装着筒37の外径は、集水口31に嵌入可能な径に設定されている。装着筒37の外周面には雄ねじが形成されている。
リブ41が設けられているのは、受け口1Aの内径が縮小されることで、ベンチュリ効果と類似した効果が発揮され、満流状態が発生し易くなり、サイフォン現象が発生するからである。軸線J2に沿う方向において、受け口1Aの上端からリブ41までの受け口1Aの内壁面には、サイフォンドレン部材32の装着筒37に対して螺合可能となるように雌ねじが形成されている。
このように、本形態の雨水排水装置10は、サイフォン発生部2で発生させた満水状態を維持したまま排水を第1直管1、ベンド継手5、第2直管(横管)6、ベンド継手7、縦管8の順に送水できるので、サイフォン現象を利用した効率の良い排水ができる。
オレフィン系樹脂管は硬質塩化ビニル管に比べてJIS K 6815-1、JIS K 6815-3に従って測定される引張破断伸びが高い。硬質塩化ビニル管の引張破断伸びが50~150%であるのに対して、オレフィン系樹脂管の引張破断伸びは350%以上である。特に、ISO/TR9080に規定する外挿方法でPE100の高密度ポリエチレン管を用いた場合に引張破断伸びは500%以上となるため、地震による振動により損傷し難いものとすることができる。
図5はマンションやビル等の建物60の屋上に設けられている複数のルーフドレン部RDに対し図1に示す雨水排水装置10を適用した排水配管システム10Sの一形態を示す。
図5に示す建物60は、3階建てのビルであり、1階と2階との間、2階と3階との間にそれぞれスラブ61が設けられ、側壁62、63、64、65によって外壁が構成された概略構造の建物である。
図示を略した屋上階のスラブのコーナー部分に沿って3つずつ、合計6つのルーフドレン部RDが所定の間隔で設置されている。
集水管66は建物60において2本設けられ、一方の集水管66が建物60の手前側の側壁62に沿って延在され、他方の集水管66が対向する奥側の側壁64に沿って延在されている。
縦管67の下端は側壁63の底部側にまで延在され排水横主管68に接続され、縦管67の下端と排水横主管68の接続部に図1に示す構造のベンド継手5が適用されている。
なお、図1で例示した構造と同様に、ベンド継手5の上流側の直管と下流側の直管の接合部分にはそれぞれEF継手が設けられ、ベンド継手7の上流側の直管と下流側の直管の接合部分にもそれぞれEF継手が設けられているが、図5ではこれらEF継手の記載は略している。
また、集水管66を縦管67に接続した部分にベンド継手7を適用し、縦管67を排水横主管68に接続した部分にベンド継手5を適用している。このため、集水管66を満水状態で流れた雨水は縦管67と排水横主管68においても満水状態を維持しながら排水される。
例えば、図5に示す建物60において、6つのルーフドレン部RDが設けられているので、従来構造では6本の集水管と6本の縦管が必要であったが、本形態の構造を採用することにより、2本の集水管66と2本の縦管67を設けることで対応できる。このため、4本の集水管と4本の縦管を省略できることとなる。
この点、ベンド継手5、7では、第1直管1との融着部25、第2直管6との融着部26、第3直管部分割体17、18の融着部27をいずれも直管部分に設けているため、上述の熱収縮に起因する応力が作用したとして継手の曲がった部分に融着部を設けた構造よりもこれら融着部が損傷し難い特徴を有する。よって、ベンド継手5、7は、繰り返し熱応力を受ける建物の屋上階の配管に適用したとして、耐久性に優れる特徴を有する。
ベンド継手5に第2直管6を接続した上で第2直管6にEF継手4と直管58と拡径継手69を介し他の配管、例えば、排水横主管68を接続することができる。
以上説明したように、本形態のベンド継手5、7は必要に応じてEF継手4など、他の継手と併用して配管を接続しても良い。
オレフィン系樹脂からなる配管や継手は接着などができないため、EF継手を用いて接合することができる。本形態のベンド継手5、7ではバット接合により直管に融着接合したが、第2直管6に対する他の直管の接合は必要に応じてEF継手など一般的な他の構造の継手を適用することができる。
ベンド継手70が第1エルボ管11と第2エルボ管12から構成され、第1エルボ管11が第1直管部13と第1折曲部20と第3直管部分割体17から構成されている点、第2エルボ管12が第2直管部15と第2折曲部21と第3直管部分割体18から構成されている点は同等である。第1エルボ管11が第1直管71にバット接合され、第2エルボ管12が第2直管76にバット接合され、第1エルボ管11の第3直管部分割体17と第2エルボ管12の第3直管部分割体18がバット接合されている点も同等である。
その他、同等部分の構造においては同一符号を付して詳細な説明は省略する。
この構造により、第1直管71と第2直管76の内径および外径が小さくなった場合であっても、ベンド継手70で対応することができる。
第1直管71と第2直管76の内径および外径が小さくなった場合、第1直管部13の長さと第3直管部分割体17、18の長さと第2直管部15の長さを図2に示す長さと同等長さに設定すると、ベンド継手内の短い距離で排水の流れが急角度で方向を変えることとなる。
このため、図7の構造のように径の小さな第1直管71と第2直管76の接続であっても、ベンド継手70を用いることでサイフォン現象の阻害とならないような排水の流れにすることができる。
なお、これまで説明した実施形態では、第1直管1と第2直管6を交差角度90°で接合した構造に適用したが、第1直管1と第2直管6を90°以下の他の交差角度とした場合に適合できるのは勿論である。
また、第1直管部13の軸線と第3直管部16の軸線の交差角度と、第2直管部15の軸線と第3直管部16の軸線の交差角度が、いずれも同じ角度である必要は無く、異なる角度であっても良い。
これらのベンドはいずれも90°ベンドであるので、各ベンドまたは継手を水平に配置して平面視した場合、それらの内側に90°で交差する仮想線A、Bによるコーナー部Cを策定し、コーナー部Cを各ベンドの長さ方向中央部内側に当接させ、各継手の両端側を仮想線A、Bに沿わせて平行に設置した場合の収まり寸法を比較した。
ここでの収まり寸法とは、仮想線Aの一部から仮想線に対し直角方向に離間する各継手の最大寸法(mm)を測定した結果である。
EF継手180は接続するべき配管を取り囲む大きさの筒状部185を2つ接続した形状を有し、内部に加熱用の電熱線を備えることから、筒状部185の肉厚は電熱線を含むことにより相当に大きくなる。この比較の場合、45°エルボタイプのEF継手(EF継手を2個繋げたタイプ)の内側中央部をコーナー部Cに接するように配置した場合の収まりと仮定する。
また、ベンド継手5、7は、縦管と横管の接続部分に限らず、横管同士の接続部分で90°曲りを生じる部分に適用しても良いのは勿論である。
第1直管1の先端部にバット接合部82を介しEF受け口付きパイプ80がベンド接合され、第2直管6の先端部にバット接合部83を介しEF受け口付きパイプ80がベンド接合されている。
EF受け口付きパイプ80において、首部85、拡径部86はいずれも前述のオレフィン系樹脂からなる。
EF受け口付きパイプ80の拡径部86に直管が挿入されて融着された部分がEF接合部とされる。
図10において、接続するべき第1主管91と第2主管92において、第1主管91の端部に受け口管93の一部が挿入され、第2主管92の端部に受け口管95の一部が挿入されている。受け口管93において第1主管91の先端から突出された先端部分に拡径部93aが形成され、受け口管95において第2主管92の先端から突出された先端部分に拡径部95aが形成されている。
そして、リング部材96の外周を覆うように半割リング部材を組み合わせたハウジング部材97が設けられ、半割リング部材どうしを締め付けるためのボルト98とナット99が設けられている。なお、半割リングのそれぞれの一端にフランジ部94が突出形成されており、これらを貫通するようにボルト98が設置され、このボルト98にナット99が螺合されている。
ボルト98にナット99を螺合して半割リング部材のフランジ部94どうしを締め付けることでリング部材96を介し拡径部93a、95aが緊結され、ハウジング接合部HGが形成されている。
オレフィン系樹脂からなる管体どうしは接着で接合することが困難であるから、上述した実施形態のようにEF接合するかバット接合することができる。
これらに対し図10に示す構造は、図1、図6に示す配管構造において、バット接合部の代用として、あるいは、EF接合部の代用として用いることができる。あるいは、これらの形態に複数設けられているEF接合部あるいはバット接合部の一部を図10の構造に置き換えても良い。
図10に示す接続構造を採用することでボルトナットの締め付け作業によりオレフィン系樹脂からなる第1主管91と第2主管92の接続ができる。
またこのように、スラブ61の下方や壁の前後に設ける場合、例えば図13および図14に示すような形態を好適に採用することができる。なお図13および図14に示す形態では、ベンド継手5が縦管67と排水横主管68とを接続しているが、ベンド継手5が接続する対象はこれらに限られない。
図13に示す第1例では、縦管67がスラブ61を貫通していて、縦管67の下端がスラブ61の下方に位置している。縦管67の下端と第1直管1とが、スラブ61の下方でEF継手4を介して接合されている。第2直管6と排水横主管68とは、EF継手4を介して接合されている。第2直管6は、振れ止め支持部120によって支持されている。振れ止め支持部120は、例えば、型鋼によって形成される。振れ止め支持部120は、スラブ61の下面に固定されている。振れ止め支持部120は、スラブ61から下方に延びている。なお第1例では、第1直管1と第2直管6とが、互いに同等の長さとなっている。
一方、図14に示す第2例では、第1例と類似している点が多いが、縦管67の下端の位置が異なる。第2例では、縦管67の下端がスラブ61の上方に位置している。第1直管1がスラブ61を貫通している。第1直管1の上端が、スラブ61の上方に位置している。なお第2例では、第1直管1が第2直管6よりも長い。第1直管1にスラブ61を貫通させることが予め想定される場合、第1直管1の長さは、対象とするスラブ61よりも長いことが好ましい。スラブ61の厚さは、一般的に100~200mmであり、第1直管1の長さは200mm以上、好ましくは250mm以上である。
第2例では、第1例に比べて、スラブ61下で縦管67と第1直管1とを接合しない分、収まり寸法Mが小さくて済む。なお第2例のように、第1直管1がスラブ61を貫通する場合、第1直管1のうち、スラブ61内に配置される部分には、熱膨張性の耐火シートを巻くことが好ましい。このような耐火シートは、商品としての流通段階で巻いていてもよく、施工現場で巻いてもよい。
また第2例のように、第1直管1がスラブ61内に配置される場合であっても、融着部25はスラブ61外に配置されることが好ましい。
ここで第2例では、第1直管1がスラブ61内に配置されているが、第2直管6がスラブ61内に配置されてもよい。この場合、第2直管6が第1直管1より長くてもよく、耐火シートは第2直管6に巻かれることが好ましい。さらに第1直管1や第2直管6が、スラブ61に代えて壁を貫通してもよい。
10S…排水配管システム、
1…第1直管、
2…サイフォン発生部、
4…EF継手、
4A…EF接合部、
5…ベンド継手、
6…第2直管、
10…雨水排水装置、
13…第1直管部、
15…第2直管部、
16…第3直管部、
17、18…第3直管部分割体、
19…ベンド管部、
20…第1折曲部、
21…第2折曲部、
25、26、27…融着部(バット接合部)、
32、33…サイフォンドレン部材、
66…集水管、67…縦管、68…排水横主管、
69…拡径継手、70…ベンド継手、
HG…ハウジング接合部。
Claims (6)
- オレフィン系樹脂からなり、サイフォン発生部を有する排水配管に適用されるベンド継手であって、
第1直管部と、第2直管部と、前記第1直管部および前記第2直管部を連結するベンド管部を備え、
前記ベンド管部の途中部分に第3直管部が形成され、
前記第1直管部の軸線と前記第3直管部の軸線の交差角度と、前記第2直管部の軸線と前記第3直管部の軸線の交差角度が、いずれも45゜以下であり、
前記第1直管部がオレフィン系樹脂からなる第1直管にバット接合され、前記第2直管部がオレフィン系樹脂からなる第2直管にバット接合され、前記第1直管と前記第2直管のいずれかに前記サイフォン発生部がEF接合部またはハウジング接合部を介し接続されることを特徴とするベンド継手。 - 前記第3直管部が2つの第3直管部分割体に分割され、
前記第1直管部と、一方の第3直管部分割体と、前記第1直管部および前記一方の第3直管部分割体を連結する第1折曲部を有する第1エルボ管と、
前記第2直管部と、他方の第3直管部分割体と、前記第2直管部および前記他方の第3直管部分割体を連結する第2折曲部を有する第2エルボ管とからなり、
前記第1エルボ管における前記一方の第3直管部分割体と、前記第2エルボ管における前記他方の第3直管部分割体とがバット接合され、前記第3直管部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のベンド継手。 - オレフィン系樹脂からなり、サイフォン発生部を有する排水配管に適用されるベンド継手であって、
第1直管部と、第2直管部と、前記第1直管部および前記第2直管部を連結するベンド管部を備え、
前記ベンド管部の途中部分に第3直管部が形成され、
前記第1直管部の軸線と前記第3直管部の軸線の交差角度と、前記第2直管部の軸線と前記第3直管部の軸線の交差角度が、いずれも45゜以下であり、
前記第3直管部が2つの第3直管部分割体に分割され、
前記第1直管部と、一方の第3直管部分割体と、前記第1直管部および前記一方の第3直管部分割体を連結する第1折曲部を有する第1エルボ管と、
前記第2直管部と、他方の第3直管部分割体と、前記第2直管部および前記他方の第3直管部分割体を連結する第2折曲部を有する第2エルボ管とからなり、
前記第1エルボ管における前記一方の第3直管部分割体と、前記第2エルボ管における前記他方の第3直管部分割体とがバット接合され、前記第3直管部が形成されたことを特徴とするベンド継手。 - 建物の複数のルーフドレン部に設けられた複数のサイフォン発生部と、前記複数のサイフォン発生部に接続された集水管を備え、
前記サイフォン発生部と前記集水管が第1直管および第2直管と、これら第1直管および第2直管を接続して設けられた請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のベンド継手により接続されたことを特徴とする排水配管システム。 - 前記集水管の一部に請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のベンド継手を介し縦管が接続されたことを特徴とする請求項4に記載の排水配管システム。
- 前記縦管の一部に請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のベンド継手を介し横管が接続されたことを特徴とする請求項5に記載の排水配管システム。
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