JP7424822B2 - 多層型組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、多層型組成物に関する。
二層又はそれ以上の層からなる多層型組成物は、油層-水層又は液層-粉末層の二層より構成される場合が多い。これらはいずれも、振盪することにより各々均一な乳液状態、粉末分散状態となり、これらを静置すると、分散した油分や粉末が上部又は下部に集まり、再び多層状となるものである。
着色剤、紫外線防止剤、担持体等として機能する各種粉末が配合された化粧料においても、静置状態では少なくとも一層の液層と粉末層とからなる多層型組成物の形態を採るものがある。しかしながら液層と粉末層とからなる多層型組成物、特に総じて比重が高い無機粉を含有する多層型組成物においては、粉体同士の凝集が生じ易いため粉末が経時的に沈降して硬く固まるという現象(ケーキング)がおこり、振盪しても再分散しなくなる場合がある。
このようなケーキングの改善に関して、特許文献1には、紫外線防御効果を有する無機粉体に、トリメリット酸エステルとシリコーン系の界面活性剤を加えることにより、無機粉体の分散安定性を改善した日焼け止め組成物が開示されている。該日焼け止め組成物は、振盪することより容易に均一に混合して白濁の乳化状態になり、静置すると速やかに分離して元の状態に戻る多層型組成物とすることができる旨記載されている。
また、パール光沢を付与できる板状の無機粉末を配合した毛髪化粧料として、特許文献2には、(A)陽イオンポリマーおよび(B)非イオンポリマーを重量比で(A)/(B)が1/2~8/1になるように両者の合計量として0.5重量%以上、並びに(C)雲母チタン0.0005~1.0重量%を含有することを特徴とする毛髪化粧料が開示され、雲母チタンの沈降を防止できることも記載されている。
特開2016-30725号公報 特開平1-121209号公報
特許文献2の毛髪化粧料は、毛髪に適度な硬さを持った皮膜を形成して強力なセット効果を与えることを目的とするものである。また、特許文献2に記載の毛髪化粧料は雲母チタンの含有量が0.0005~1.0重量%と少量であり、実施例では、50℃の恒温槽中に1ヶ月保存した後も雲母チタンの沈降が防止されている。したがって特許文献2の開示発明である毛髪化粧料は単層型組成物であると認められる。
ところで、毛髪化粧料の中でも一時染毛剤(ヘアマスカラ等)は、頭髪上に着色剤(主として顔料)を含む着色皮膜を形成させることにより染毛するため、着色剤の配合量が多く、剤型によっては多層型組成物の形態を採ることがある。製品形態がマスカラタイプの一時染毛剤は、塗布前にマスカラ容器を手で振盪させて再分散させてから使用できるため、液層と粉末層とからなる多層型組成物の形態を採り得る。
このような形態の一時染毛剤では、保存後も着色剤のケーキングの発生が少なく再分散性が良好であることが求められる。しかしながら着色剤の中でもパール顔料等の比重の高い無機粉末は、組成物中で沈降し堆積すると硬く固まりやすい。着色剤のケーキングが発生すると、一時染毛剤中に分散する着色剤の濃度が低下するために染毛効果が低下し、また着色剤の凝集による染色ムラが生じるおそれもある。
さらに一時染毛剤としての要求特性として、毛髪への塗布後は速やかに乾燥して、手などに着色剤が付着しないことなどが求められる。
本発明は、無機粉末を含有し、保存後もケーキングの発生が少なく再分散性が良好な多層型組成物に関する。
本発明者らは、無機粉末、カチオン性ポリマー、アルカリ剤、及び非水溶媒を含有する多層型組成物が上記要求を満たすことを見出した。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]下記成分(A)~(D)を含有する多層型組成物。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
[2]下記成分(A)~(D)を含有する多層型組成物の、毛髪化粧料としての使用。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
本発明によれば、無機粉末を含有していてもケーキングの発生が少なく再分散性が良好な多層型組成物を提供できる。当該多層型組成物は、毛髪化粧料、特に一時染毛剤としての使用に適する。
[多層型組成物]
本発明の多層型組成物は、下記成分(A)~(D)を含有する。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
本発明の多層型組成物は上記構成を有することにより、無機粉末を含有していてもケーキングの発生が少なく再分散性が良好な組成物とすることができる。
なお、本発明の多層型組成物は、振盪により成分(A)を含む粉末が容易に分散して均一化するが、静置後12時間以内に、少なくとも液層と、成分(A)を含む粉末層との二層を形成する組成物である。
本発明において上記効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。
成分(A)である無機粉末は、多層型組成物中で沈降し、堆積すると硬く固まりやすい。特にパール顔料等の比重の高い無機粉末は、ハードケーキングしやすいという傾向がある。ここで、多層型組成物が成分(B)であるカチオン性ポリマー及び成分(C)であるアルカリ剤を含有すると、パール顔料等の成分(A)の表面が負に帯電し、この表面とカチオン性の成分(B)との静電相互作用により嵩高い軟凝集体を形成して沈降する。このため沈降後もハードケーキングすることなく、振盪により容易に再分散できると考えられる。
また成分(D)として非水溶媒を含有し、さらに水の含有量が好ましくは70質量%以下であると、成分(A)の凝集が少なく、一時染毛剤として用いた場合の染色ムラが抑えられると共に、塗布後の乾燥が速く、使用時の取り扱い性が良好になる。
本発明の多層型組成物は種々の用途に適用することが可能であり、例えば毛髪化粧料、日焼け止め化粧料、メイクアップ化粧料等の各種化粧料として用いることができる。
毛髪化粧料としては、シャンプー、リンス、コンディショニング剤、トリートメント剤(洗い流さないタイプを含む)、スタイリング剤、染毛剤、育毛剤等が挙げられる。これらの中でも、多層型組成物の形態を適用しやすいという観点から、好ましくは染毛剤であり、より好ましくは一時染毛剤である。
<成分(A):無機粉末>
本発明の多層型組成物は、成分(A)として、無機粉末を含有する。本発明の多層型組成物はケーキングが生じやすい成分(A)を含有していても、前述の作用機構によりケーキングの発生を抑制することができ、再分散性が良好である。本発明においては、無機粒子の表面を有機物で被覆した粉末も成分(A)に含まれるものとし、当該粉末は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上が無機物で構成されていればよい。
無機粉末としては、粉末形状(板状、球状、針状等)を問わず、いずれのものも使用することができるが、本発明の効果がより有効に得られるという観点から、成分(A)はケーキングを生じやすい、板状無機粉末を含む場合により有効であり、比重が高い板状無機粉末であるパール顔料を含む場合にさらに有効である。比重が高い板状無機粉末はハードケーキングしやすいが、本発明によればこれらのケーキングの発生も効果的に抑制することができる。
パール顔料としては、干渉パール顔料、着色パール顔料のいずれも用いることができ、これらを併用することもできる。
干渉パール顔料とは、光の反射干渉作用によりパール状の光沢を呈する顔料であって、コア粒子の表面にコーティング層を有しており、該コーティング層は反射干渉層を含み且つ透光性を有するものをいう。コア粒子は通常、半透明の板状粒子であり、反射干渉層は二酸化チタン等の無色金属酸化物、又は無色金属から構成されている。またコーティング層に含まれる反射干渉層の厚さによってその反射光由来の波長色を呈することはあるが、コーティング層自体は透光性を有している。
本発明において、干渉パール顔料におけるコーティング層は有色金属酸化物及び有色金属を実質的に含有しない。なお、「実質的に含有しない」とは、コーティング層自体の透光性がなくなる範囲の有色金属酸化物及び有色金属をいずれもコーティング層内に含有していないという意味であり、コーティング層中の有色金属酸化物及び有色金属の含有量は、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下である。有色金属酸化物としては、酸化鉄、酸化銅、酸化コバルト、酸化クロム、酸化ニッケル等が挙げられ、有色金属としては、金、銅等が挙げられる。
なお、コア粒子の表面にコーティング層を有しており、該コーティング層が無色金属酸化物又は無色金属から構成される反射干渉層と、該反射干渉層の表面に形成された、有機顔料から構成される着色層とを含むものは一般に複合パール顔料と称されることがあるが、コーティング層が全体として透光性を有するものである限り、本発明においては干渉パール顔料に含まれる。
干渉パール顔料を構成するコア粒子の材質としては、雲母(マイカ)、セリサイト、タルク、カオリン、スメクタイト属粘土鉱物、オキシ塩化ビスマス、合成マイカ、合成セリサイト、板状シリカ、板状アルミナ等が挙げられ、これらの中でも雲母が好ましい。
干渉パール顔料のコーティング層に含まれる反射干渉層は、好ましくは二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等の無色金属酸化物や、チタン、ジルコニウム、亜鉛、スズ、ケイ素、アルミニウム等の無色金属を主成分とする薄膜からなる層であり、単層構造でも多層構造でもよい。反射干渉層を構成する無色金属酸化物又は無色金属として、より好ましくはチタン及び二酸化チタンからなる群から選ばれる1種以上であり、さらに好ましくは二酸化チタンである。
干渉パール顔料は、二酸化チタン被覆雲母(雲母チタン)であることがより好ましい。
干渉パール顔料を構成するコア粒子と反射干渉層との比率には特に制限はないが、コア粒子と、反射干渉層を構成する無色金属酸化物及び無色金属との質量比(コア粒子/反射干渉層を構成する無色金属酸化物及び無色金属)は、好ましくは25/75~80/20、より好ましくは30/70~70/30、さらに好ましくは50/50~65/35である。
着色パール顔料とは、パール状の光沢を呈する顔料であって、コア粒子の表面にコーティング層を有しており、該コーティング層は上記有色金属酸化物又は有色金属により着色されており透光性を有さない。従って干渉パール顔料とは異なり、着色パール顔料は隠蔽性を有している。着色パール顔料に用いられるコア粒子、有色金属酸化物及び有色金属は、前記と同様である。
着色パール顔料の具体例としては、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆雲母、黒酸化鉄被覆雲母チタン、黄酸化鉄被覆雲母、酸化鉄・黒酸化鉄被覆雲母チタン、酸化鉄・紺青被覆雲母チタン、酸化鉄被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆オキシ塩化ビスマス雲母等が挙げられる。
成分(A)は、パール顔料の中でも、干渉パール顔料を含むことがより好ましい。干渉パール顔料を含むことで、本発明の多層型組成物を一時染毛剤、特にファッション性向上を目的として毛髪に鮮やかな色を付与する一時染毛剤として用いた際に、発色挙動が下地の髪色の影響を受けにくくなり、一定の染毛効果を付与することができる。ここでいう「発色挙動が下地の髪色の影響を受けにくく、一定の染毛効果を付与する」とは、より詳細には、下地の髪色が明るい色であるか暗い色であるかによらず、染毛前後の毛髪の明るさ(明度)を大きく変えずに、塗布色に応じた色変化を生じさせることを意味する。
ファッション性向上を目的とした一時染毛剤には明るい発色を付与できることが好まれるが、従来の一時染毛剤の発色は下地の髪色に影響されやすく、同じ組成の一時染毛剤を用いた場合に、黒髪などの暗い色の毛髪と、ブリーチ毛などの明るい色の毛髪のどちらを染めるかによって発色度合いが異なる。黒髪などの暗い色の毛髪を染める場合は色の変化が見えにくいため、十分な発色を得るためには有機顔料等の着色剤を多く配合する必要があるが、該着色剤を多く配合した一時染毛剤をブリーチ毛などの明るい色の毛髪に適用すると発色が派手すぎることがある。
干渉パール顔料は透光性を有するため、干渉パール顔料を単独で明るい色の毛髪に適用しても色の変化は見えにくいが、暗い色の毛髪に適用すると、光の反射干渉作用によりキラキラした光沢が付されると共に色の変化が見えやすくなる。そのため干渉パール顔料を用いると、有機顔料等の着色剤を多量に配合しなくても、暗い色の毛髪に適用した場合にも十分な発色を呈する一時染毛剤が得られる。また当該一時染毛剤を明るい色の毛髪に適用した場合には、毛髪の明るさを大きく変えずに所望の発色を付与できる。以上のような作用機構により、発色挙動が下地の髪色の影響を受けにくくなり、一定の染毛効果を付与することができると考えられる。
パール顔料以外に成分(A)として用いられる無機粉末としては、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン等の無機黒色系顔料;酸化鉄(べんがら)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の無機白色系顔料;金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等の金属粉末顔料等が挙げられる。
成分(A)の比重は特に限定されないが、本発明の効果がより有効に得られるという観点から、緩めかさ比重として、好ましくは1.0g/100mL以上、より好ましくは1.5g/100mL以上、さらに好ましくは3.0g/100mL以上、よりさらに好ましくは5.0g/100mL以上、よりさらに好ましくは10g/100mL以上である。本発明においては、成分(A)が上記のような高比重の無機粉末であっても、ケーキングの発生を効果的に抑制することができる。成分(A)の緩めかさ比重の上限も特に制限されないが、再分散性の良好な多層型組成物を得る観点から、好ましくは40g/100mL以下、より好ましくは35g/100mL以下である。成分(A)の緩めかさ比重の具体的範囲は、好ましくは1.0~40g/100mL、より好ましくは1.5~40g/100mL、さらに好ましくは3.0~40g/100mL、よりさらに好ましくは5.0~40g/100mL、よりさらに好ましくは10~35g/100mLである。
なお、成分(A)の緩めかさ比重は、JIS K 5101-12:2004「顔料試験方法-見掛け密度又は見掛け比容-」に準拠して測定できる。
成分(A)の平均粒径は特に限定されないが、体積中位粒径(D50)として、好ましくは2μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、また、好ましくは40μm以下、より好ましくは35μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。成分(A)の体積中位粒径(D50)の具体的範囲は、好ましくは2~40μm、より好ましくは5~35μm、さらに好ましくは10~30μmである。
成分(A)のD50が上記範囲であれば、再分散性の良好な多層型組成物が得られる。また成分(A)がパール顔料等の着色剤である場合には、発色性にも優れる。
成分(A)のD50は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定される値である。
成分(A)として、市販の無機粉末を用いることもできる。市販の干渉パール顔料としては、メルク社製の「Timiron Super Blue」(雲母チタン、マイカ:51質量%、二酸化チタン:49質量%、D50:18~25μm、緩めかさ比重:23~33g/100mL)、「Timiron Super Gold」(雲母チタン、マイカ:60質量%、二酸化チタン:40質量%、D50:18~25μm、緩めかさ比重:16~26g/100mL)、「Timiron Super Green」(雲母チタン、マイカ:55質量%、二酸化チタン:45質量%、D50:18~25μm、緩めかさ比重:20~30g/100mL)、「Timiron Super Red」(雲母チタン、マイカ:52質量%、二酸化チタン:48質量%、D50:18~25μm、緩めかさ比重:21~31g/100mL)等が挙げられる。
また、成分(A)として用いられる市販の着色パール顔料としては、BASF社製の「Timica Golden Bronze」(酸化鉄被覆雲母チタン、D50:24μm、緩めかさ比重:3.3g/100mL)、「Cloisonne Super Green」(酸化鉄・紺青被覆雲母チタン、D50:21μm)、メルク社製の「COLORONA BORDEAUX」(酸化鉄被覆雲母、D50:18~25μm、緩めかさ比重:3g/100mL)、「COLORONA LIGHT BLUE」(紺青被覆雲母チタン、D50:18~25μm、緩めかさ比重:3g/100mL)、「COLORONA Blackstar BLUE」(酸化鉄被覆雲母、D50:18~25μm、緩めかさ比重:3g/100mL)、「COLORONA FINE GOLD MP-20」(酸化鉄被覆雲母チタン、D50:7~14μm、緩めかさ比重:17~27g/100mL)、「COLORONA PRECIOUS GOLD」(金属酸化物被覆雲母チタン、マイカ:35.5質量%、二酸化チタン:24質量%、酸化鉄:20質量%、シリカ:20質量%、酸化錫:0.5質量%、D50:18~25μm、緩めかさ比重:3g/100mL)、「COLORONA RED BROWN」(酸化鉄被覆雲母チタン、D50:18~25μm、緩めかさ比重:17~27g/100mL)、「COLORONA DARK BLUE」(紺青被覆雲母チタン、D50:18~25μm、緩めかさ比重:3g/100mL)等が挙げられる。
本発明の多層型組成物中の成分(A)の含有量は、多層型組成物において粉末層を安定して形成する観点から、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは2.0質量%以上であり、さらに好ましくは3.0質量%以上であり、よりさらに好ましくは3.5質量%以上、よりさらに好ましくは4.0質量%以上、よりさらに好ましくは5.0質量%以上、よりさらに好ましくは6.0質量%以上である。またケーキング抑制及び再分散性向上効果の観点から、当該合計含有量は好ましくは12.0質量%以下であり、より好ましくは11.0質量%以下であり、さらに好ましくは10.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは9.5質量%以下である。本発明の多層型組成物中の成分(A)の含有量の具体的範囲は、好ましくは1.0~12.0質量%、より好ましくは2.0~12.0質量%、さらに好ましくは3.0~11.0質量%、3.5~10.0質量%、さらに好ましくは4.0~10.0質量%、よりさらに好ましくは5.0~10.0質量%、よりさらに好ましくは6.0~9.5質量%である。
(成分(A)’:成分(A)以外の粉末)
本発明の多層型組成物は、用途に応じて成分(A)以外の粉末(以下「成分(A)’」ともいう)を含有してもよい。成分(A)以外の粉末は、有機粉末であって且つ多層型組成物中に溶解せずに粉末状態で存在し得るものであり、多層型組成物中に分散しているか、又は成分(A)と共に粉末層を形成している。
成分(A)以外の粉末としては、粉末形状(板状、球状、針状等)、粒子径、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。
多層型組成物が一時染毛剤である場合、成分(A)の染毛性に影響を与えず、一時染毛剤として用いた際に所望の色合いを付与できる観点から、成分(A)’としては有機顔料が好ましい。有機顔料としては、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色226号、赤色228号、赤色404号、赤色405号、だいだい色203号、だいだい色204号、だいだい色401号、黄色205号、黄色401号、青色404号等が挙げられる。
また上記以外の成分(A)’として、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層体、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム体等の光輝性粉体を用いることもできる。
上記顔料は所望の色合いに応じて、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
成分(A)’を用いる場合、本発明の多層型組成物中の成分(A)’の含有量は特に制限されず、用途に応じて適宜選択できる。本発明の多層型組成物中の成分(A)及び成分(A)’の合計含有量は、多層型組成物において粉末層を安定して形成する観点から、好ましくは1.0質量%以上であり、より好ましくは2.0質量%以上、さらに好ましくは3.0質量%以上、よりさらに好ましくは3.5質量%以上、よりさらに好ましくは4.0質量%以上、よりさらに好ましくは5.0質量%以上、よりさらに好ましくは6.0質量%以上である。またケーキング抑制及び再分散性向上効果の観点から、当該合計含有量は好ましくは14.0質量%以下であり、より好ましくは13.0質量%以下であり、さらに好ましくは12.0質量%以下である。本発明の多層型組成物中の成分(A)及び成分(A)’の合計含有量の具体的範囲は、好ましくは1.0~14.0質量%、より好ましくは2.0~13.0質量%、さらに好ましくは2.0~12.0質量%、よりさらに好ましくは3.0~12.0質量%、よりさらに好ましくは3.5~12.0質量%、よりさらに好ましくは4.0~12.0質量%、よりさらに好ましくは5.0~12.0質量%、よりさらに好ましくは6.0~12.0質量%である。
<成分(B):カチオン性ポリマー>
本発明の多層型組成物は、成分(B)として、カチオン性ポリマーを含有する。本発明の多層型組成物は成分(B)、及び後述する成分(C)のアルカリ剤を含有することで、前述の作用機構により成分(A)のケーキングの発生を抑制し、再分散性が良好なものとなる。
本発明においてカチオン性ポリマーとは、カチオン基、又は、イオン化されてカチオン基になり得る基(以下、当該基をまとめて「カチオン性基」ともいう)を有する水溶性のポリマーをいう。なお、本発明に用いるカチオン性ポリマーは、後述する成分(D)である非水溶媒への分散性が良好であるものが好ましい。
成分(B)のカチオン電荷密度は、ケーキング抑制及び再分散性向上の観点から、好ましくは0.05meq/g以上、より好ましくは0.1meq/g以上、さらに好ましくは0.2meq/g以上、よりさらに好ましくは0.4meq/g以上、よりさらに好ましくは0.5meq/g以上であり、また、好ましくは6.5meq/g以下、より好ましくは3.8meq/g以下、さらに好ましくは2.5meq/g以下、よりさらに好ましくは2.0meq/g以下、よりさらに好ましくは1.5meq/g以下である。成分(B)のカチオン電荷密度の具体的範囲は、好ましくは0.05~6.5meq/g、より好ましくは0.1~3.8meq/g、さらに好ましくは0.2~2.5meq/g、よりさらに好ましくは0.4~2.0meq/g、よりさらに好ましくは0.5~1.5meq/gである。
成分(B)のカチオン電荷密度とは、カチオン性ポリマー1gあたりに含有されるカチオン性基のモル数×1000(meq/g)をいう。
成分(B)として、カチオン性ポリマーを2種以上用いてもよく、この場合のカチオン性ポリマーのカチオン電荷密度は、それぞれのカチオン性ポリマーのカチオン電荷密度と配合量から加重平均を算出することにより求められる。
成分(B)として用いられるカチオン性ポリマーの具体例としては、カチオン化グアガム(Jaguar Excel(Solvay(Novecare)社製))、カチオン化タラガム(カチナール CTR-100(東邦化学工業(株)製))、カチオン化ローカストビーンガム(カチナール CLB-100(東邦化学工業(株)製))、カチオン化ポリビニルアルコール(ゴーセネックスK-434(日本合成化学工業(株)製)、CM318((株)クラレ製))、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩(H・CポリマーIS(M)、H・Cポリマー2等(大阪有機化学工業(株)製))、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体(スタイラーゼW-20(アシュランド社製))、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(マーコート550(ルブリゾル社製))、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩(ガフカット734(アシュランド社製))、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体(ガフカット440(アシュランド社製))、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(ポリクオタニウム-52)(KG-101W-E、ソフケア KG-301P等(花王(株)製))、アンモニウム変性ヒドロキシエチルセルロース(ソフトキャット SL-30 ポリマー(ダウケミカル社製))、N-プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体(ポリシリコーン-9)、アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEGコポリマー、等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらのうち、後述する成分(D)である非水溶媒への分散性の観点、ケーキング抑制及び再分散性向上の観点、並びに、多層型組成物を一時染毛剤として用いた際の、染毛後の色移りの少なさ及び毛髪の感触向上の観点から、成分(B)としては塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(ポリクオタニウム-52)、アンモニウム変性ヒドロキシエチルセルロース、N-プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体(ポリシリコーン-9)、及び、アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEGコポリマーからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、及びN,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(ポリクオタニウム-52)からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(ポリクオタニウム-52)がさらに好ましい。
本発明の多層型組成物中の成分(B)の含有量は、ケーキング抑制及び再分散性向上の観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、よりさらに好ましくは0.8質量%以下である。多層型組成物中の成分(B)の含有量の具体的範囲は、好ましくは0.05~5質量%、より好ましくは0.1~3質量%、さらに好ましくは0.1~2質量%、よりさらに好ましくは0.2~0.8質量%である。
<成分(C):アルカリ剤>
本発明の多層型組成物は、成分(C)としてアルカリ剤を含有する。本発明の多層型組成物は成分(B)及び成分(C)を含有することで、前述の作用機構により成分(A)のケーキングの発生を抑制し、再分散性が良好なものとなる。また、一時染毛剤として用いた場合、染まりムラを抑制することができる。
成分(C)としては、通常化粧料に使用されるアルカリ剤であれば特に制限なく用いることができる。
当該アルカリ剤としては、例えば、アンモニア;モノ-、ジ-又はトリメタノールアミン、モノ-、ジ-又はトリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等のアルカノールアミン;メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、N-メチルエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン;ベンジルアミン等のアラルキルアミン;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ化合物等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルカノールアミン、アルキルアミン、又はアラルキルアミンの炭素数は、水溶性の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8以下である。
上記のうち、ケーキング抑制及び再分散性向上の観点、一時染毛剤として用いた場合、染まりムラを抑制する観点から、成分(C)としてはアンモニア、アルカノールアミン、アルキルアミン、アラルキルアミン、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、アルカノールアミン及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含むことがより好ましく、モノアルカノールアミン及び2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールからなる群から選ばれる1種以上を含むことがさらに好ましく、モノエタノールアミンを含むことがよりさらに好ましい。
本発明の多層型組成物中の成分(C)の含有量は、ケーキング抑制及び再分散性向上の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上であり、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下である。多層型組成物中の成分(C)の含有量の具体的範囲は、好ましくは0.01~3質量%、より好ましくは0.02~2質量%、さらに好ましくは0.05~1質量%、よりさらに好ましくは0.05~0.5質量%である。
本発明の多層型組成物中、成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]は、ケーキング抑制及び再分散性向上の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1以上、よりさらに好ましくは2以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下、よりさらに好ましくは8以下であり、よりさらに好ましくは5以下である。質量比[(B)/(C)]の具体的範囲は、好ましくは0.1~20、より好ましくは0.5~15、さらに好ましくは1~10、よりさらに好ましくは2~8であり、よりさらに好ましくは2~5である。
<成分(D):非水溶媒>
本発明の多層型組成物は、成分(A)~(C)、並びにその他の成分を分散又は溶解する目的で、成分(D)として非水溶媒を含有する。非水溶媒は水以外の溶媒であり、多層型組成物中の各成分を分散又は溶解する観点、一時染毛剤として用いた際の塗布性、及び塗布後の乾燥速度の向上の観点から、揮発性の極性溶媒を含有することが好ましい。
揮発性の極性溶媒としては、好ましくは炭素数6以下、より好ましくは炭素数4以下の、アルコール、エステル及びケトンからなる群から選ばれる1種以上が挙げられ、炭素数4以下のアルコールを含有することが好ましい。炭素数4以下のアルコールとしては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等が挙げられる。当該アルコールの中でも、エタノール及び2-プロパノールからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、エタノールがさらに好ましい。
成分(D)中のエタノール及び2-プロパノールからなる群から選ばれる1種以上の含有量は、多層型組成物中の各成分を分散又は溶解する観点、一時染毛剤として用いた際の塗布性及び塗布後の乾燥速度の向上の観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上であり、上限は100質量%である。また、成分(D)中のエタノールの含有量は、多層型組成物中の各成分を分散又は溶解する観点、一時染毛剤として用いた際の塗布性及び塗布後の乾燥速度の向上の観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、上限は100質量%である。
本発明の多層型組成物中の成分(D)の含有量は、多層型組成物中の各成分を分散又は溶解する観点、一時染毛剤として用いた際の塗布性、及び塗布後の乾燥速度向上の観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、好ましくは95質量%以下である。
一般的に、水中と比べると非水溶媒中においては成分(A)等の粉末の分散粒子間の静電相互作用が弱くなり、静電反発が作用する分散粒子間距離が短くなる。そのため、再分散できないほど粒子間距離が短い状態での凝集が生じやすいため、ハードケーキングしやすい。しかしながら、本発明の多層型組成物は、水を必須の構成としなくとも成分(A)の再分散性を良好に維持することが可能である。また、一時染毛剤として用いた場合の染色ムラが抑えられると共に、塗布後の乾燥が速く、使用時の取り扱い性が良好になる観点から、多層型組成物中の水の含有量が70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下であり、よりさらに好ましくは20質量%以下であり、よりさらに好ましくは15質量%以下であり、よりさらに好ましくは10質量%以下、よりさらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは2質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下であり、下限は0質量%である。
<シリコーン油>
本発明の多層型組成物は、成分(B)の分散性向上の観点、及び、一時染毛剤として用いた際の、染毛後の毛髪の感触向上の観点から、さらにシリコーン油を含有することができる。
シリコーン油としては、25℃における動粘度が200mm/s以下の、フェニル変性シリコーン及びジメチルシリコーンが好ましいものとして挙げられる。
フェニル変性シリコーンとしては、メチルフェニルポリシロキサン(ジフェニルジメチコン)、フェニルメチコン、フェニルトリメチコン等が挙げられる。具体的には、KF-50-100cs(25℃の動粘度100mm/s)、KF-53(同175mm/s)、KF-56(同14mm/s)(以上、信越化学工業(株)製)、SH 556 FLUID(同14mm/s)(東レ・ダウコーニング(株)製)等が挙げられる。
ジメチルシリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)が挙げられる。具体的には、KF-96A-200cs(25℃の動粘度200mm/s)、KF-96A-100cs(同100mm/s)、KF-96A-50cs(同50mm/s)、KF-96A-30cs(同30mm/s)、KF-96A-20cs(同20mm/s)、KF-96A-10cs(同10mm/s)、KF-96A-6cs(同6mm/s)、KF-96A-5cs(同5mm/s)、KF-96L-2CS(同2mm/s)、KF-96L-1.5cs(同1.5mm/s)、KF-96L-1cs(同1mm/s)(以上、信越化学工業(株)製)、SH200 C Fluid 200cs(同200mm/s)、SH200 C Fluid 100cs(同100mm/s)、SH200 C Fluid 50cs(同50mm/s)、SH200 C Fluid 30cs(同30mm/s)、SH200 C Fluid 20cs(同20mm/s)、SH200 C Fluid 10cs(同10mm/s)、SH200 C Fluid 6cs(同6mm/s)、SH200 C Fluid 5cs(同5mm/s)、SH200 C Fluid 2CS(同2mm/s)、SH200 C Fluid 1.5cs(同1.5mm/s)、SH200 C Fluid 1cs(同1mm/s)(以上、東レ・ダウコーニング(株)製)等が挙げられる。
シリコーン油は、成分(B)の分散性向上の観点、及び、多層型組成物を一時染毛剤として用いた際の、染毛後の毛髪の感触向上の観点から、25℃における動粘度が、好ましくは200mm/s以下、より好ましくは150mm/s以下、さらに好ましくは100mm/s以下である。上記動粘度は、JIS Z8803:2011「液体の粘度測定方法」に基づき、ウベローデ粘度計を用いて25℃で測定できる。
上記シリコーン油は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
多層型組成物中のシリコーン油の含有量は、成分(B)の分散性向上の観点、及び、多層型組成物を一時染毛剤として用いた際の、染毛後の毛髪の感触向上の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。多層型組成物中のシリコーン油の含有量の具体的範囲は、好ましくは0.1~20質量%、より好ましくは0.5~15質量%、さらに好ましくは1~10質量%である。
<その他の成分>
本発明の多層型組成物には、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分を添加することができる。当該成分としては、界面活性剤;油脂、難揮発性炭化水素類等の油剤;増粘剤;LPG(液化石油ガス)、ペンタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の噴射剤;その他、香料、防腐剤、紫外線吸収剤、キレート剤、酸化防止剤、植物抽出物等を例示することができる。
本発明の多層型組成物の製造方法は特に制限されず、前記各成分を公知の装置で撹拌、混合することにより製造できる。
<剤型、製品形態>
本発明の多層型組成物の剤型は、振盪により成分(A)を含む粉末が容易に分散して均一化するが、静置状態では少なくとも液層と、成分(A)を含む粉末層との二層を形成する形態である限り特に制限されない。例えば一時染毛剤である場合、その剤型としては、ブラシ、櫛あるいはスポンジなどの塗布具を用いて、頭髪の目的の部位に一時染毛剤を塗布する観点から、後述する粘度範囲の液状であることが好ましい。
また、一時染毛剤の製品形態としては、マスカラタイプであることが好ましい。マスカラタイプの製品形態であると、ブラシあるいはスポンジなどの塗布具を用いて、頭髪の目的の部位に容易に一時染毛剤を塗布できる。また、塗布前にマスカラ容器を手で振盪させて多層型組成物を再分散させてから使用でき、取り扱い性に優れ、携帯性の点でも好適である。
多層型組成物が一時染毛剤である場合、25℃における粘度は、塗布時の液だれを少なくする観点から、0mPa・s超であればよく、塗布操作中の液垂れや液の飛び散りを抑制する観点から、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは5mPa・s以上、さらに好ましくは10mPa・s以上であり、塗布具の塗布体への保持量を多くして、液切れを起こさずに毛髪の根元から毛先まで一度の操作でムラなく塗布する観点から、好ましくは3,000mPa・s以下、より好ましくは2,000mPa・s以下、さらに好ましくは1,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは150mPa・s以下である。
なお、上記粘度は、測定適応範囲に応じたローターを用いたB型粘度計により、所定の回転速度、温度25±1℃で1分間測定したときの値である。具体的には、一時染毛剤70~80gを容量100~200mLのスクリュー管に入れ、均一になるよう手で約30cmの幅で100回、30秒間振盪し、さらに、1回/秒の速さで30回倒立させた直後に、B型粘度計(TV-10M、東機産業(株)製)を用い、粘度が100mPa・s以下ではローターNo.M1を用い、回転速度100rpm、100~500mPa・sの範囲ではローターNo.M2を用い、回転速度60rpm、500~2,000mPa・sの範囲ではローターNo.M3を用い、回転速度60rpm、2,000~10,000mPa・sの範囲ではローターNo.M4を用い、回転速度60rpmの条件で粘度が測定される。
本発明の多層型組成物の25℃におけるpHは、保存安定性の観点から、該組成物を水で10倍に希釈して測定されるpHとして、好ましくは5.0以上、より好ましくは6.0以上、さらに好ましくは7.0以上、よりさらに好ましくは8.0以上であり、また、好ましくは12.0以下、より好ましくは11.5以下、さらに好ましくは10.5以下、よりさらに好ましくは10.0以下である。当該pHの具体的範囲は、好ましくは5.0~12.0、より好ましくは6.0~11.5、さらに好ましくは7.0~10.5、よりさらに好ましくは8.0~10.0である。
[使用]
本発明はまた、下記成分(A)~(D)を含有する多層型組成物の、毛髪化粧料としての使用を提供する。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
該毛髪化粧料は、一時染毛剤であることが好ましい。また、該毛髪化粧料の水の含有量は70質量%以下が好ましい。
上記組成物に含有される成分、及びその好ましい形態は、前記多層型組成物と同じである。例えば上記毛髪化粧料が一時染毛剤である場合、その使用方法としては、毛髪に塗布するなどして適用した後、洗い流さずに放置して使用される。
上述の実施形態に関し、本発明は以下の多層型組成物、多層型組成物の毛髪化粧料としての使用、及び染毛方法を開示する。
<1>
下記成分(A)~(D)を含有する多層型組成物。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
<2>
水の含有量が、好ましくは70質量%以下、より好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下であり、よりさらに好ましくは20質量%以下であり、よりさらに好ましくは15質量%以下であり、よりさらに好ましくは10質量%以下、よりさらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは2質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下である<1>に記載の多層型組成物。
<3>
下記成分(A)~(D):
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
を含有し、成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]が2以上5以下であり、水の含有量が10質量%以下である多層型組成物。
<4>
下記成分(A)~(D):
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
を含有し、成分(D)がエタノールを30質量%以上含有し、成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]が2以上5以下であり、水の含有量が10質量%以下である多層型組成物。
<5>
成分(A)が、板状無機粉末、好ましくはパール顔料、より好ましくは干渉パール顔料を含む<1>~<4>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<6>
成分(B)のカチオン電荷密度が、好ましくは0.05meq/g以上、より好ましくは0.1meq/g以上、さらに好ましくは0.2meq/g以上、よりさらに好ましくは0.4meq/g以上、よりさらに好ましくは0.5meq/g以上であり、好ましくは6.5meq/g以下、より好ましくは3.8meq/g以下、さらに好ましくは2.5meq/g以下、よりさらに好ましくは2.0meq/g以下、よりさらに好ましくは1.5meq/g以下である<1>~<5>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<7>
成分(C)が、アンモニア、アルカノールアミン、アルキルアミン、アラルキルアミン、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上、好ましくはアルカノールアミン及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはモノアルカノールアミン及び2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはモノエタノールアミンを含む<1>~<6>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<8>
成分(D)が、揮発性の極性溶媒、好ましくは炭素数6以下、より好ましくは炭素数4以下の、アルコール、エステル及びケトンからなる群から選ばれる1種以上である<1>~<7>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<9>
成分(D)が、炭素数4以下のアルコール、好ましくはエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくはエタノール及び2-プロパノールからなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはエタノールを含有する<1>~<8>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<10>
成分(D)中のエタノール及び2-プロパノールからなる群から選ばれる1種以上の含有量が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上であり、上限100質量%である<1>~<9>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<11>
成分(D)が、エタノールを30質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有する<1>~<7>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<12>
成分(A)の緩めかさ比重が、好ましくは1.0g/100mL以上、より好ましくは1.5g/100mL以上、さらに好ましくは3.0g/100mL以上、よりさらに好ましくは5.0g/100mL以上、よりさらに好ましくは10g/100mL以上であり、好ましくは40g/100mL以下、より好ましくは35g/100mL以下である<1>~<11>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<13>
成分(A)の含有量が、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上、さらに好ましくは3.0質量%以上、よりさらに好ましくは3.5質量%以上、よりさらに好ましくは4.0質量%以上、よりさらに好ましくは5.0質量%以上、よりさらに好ましくは6.0質量%以上であり、好ましくは12.0質量%以下、より好ましくは11.0質量%以下、さらに好ましくは10.0質量%以下、よりさらに好ましくは9.5質量%以下である<1>~<12>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<14>
さらに成分(A)以外の粉末である成分(A)’として有機粉末、好ましくは有機顔料を含有する<1>~<13>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<15>
成分(A)及び成分(A)’の合計含有量が、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上、さらに好ましくは3.0質量%以上、よりさらに好ましくは3.5質量%以上、よりさらに好ましくは4.0質量%以上、よりさらに好ましくは5.0質量%以上、よりさらに好ましくは6.0質量%以上であり、好ましくは14.0質量%以下、より好ましくは13.0質量%以下、さらに好ましくは12.0質量%以下である<14>に記載の多層型組成物。
<16>
成分(B)がカチオン化グアガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化ポリビニルアルコール、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体、アンモニウム変性ヒドロキシエチルセルロース、N-プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体、アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEGコポリマーからなる群から選ばれる1種2種以上、好ましくは塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体、アンモニウム変性ヒドロキシエチルセルロース、N-プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体、及び、アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEGコポリマーからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、及びN,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体からなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはN,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体である<1>~<15>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<17>
成分(B)の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、よりさらに好ましくは0.8質量%以下である<1>~<16>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<18>
成分(C)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上であり、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下である<1>~<17>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<19>
成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1以上、よりさらに好ましくは2以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下、よりさらに好ましくは8以下であり、よりさらに好ましくは5以下である<1>~<18>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<20>
成分(D)の含有量が、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、好ましくは95質量%以下である<1>~<19>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<21>
さらにシリコーン油を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下含有する<1>~<20>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<22>
前記多層型組成物の25℃におけるpHが、該組成物を水で10倍に希釈して測定されるpHとして、好ましくは5.0~12.0、より好ましくは6.0~11.5、さらに好ましくは7.0~10.5、よりさらに好ましくは8.0~10.0である<1>~<21>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<23>
毛髪化粧料である<1>~<22>のいずれか1に記載の多層型組成物。
<24>
前記毛髪化粧料が、一時染毛剤である<23>に記載の多層型組成物。
<25>
下記成分(A)~(D)を含有する多層型組成物の、毛髪化粧料としての使用。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
<26>
下記成分(A)~(D)を含有する多層型組成物を毛髪に適用することによる、染毛方法。
(A)無機粉末
(B)カチオン性ポリマー
(C)アルカリ剤
(D)非水溶媒
<27>
前記多層型組成物中の水の含有量が、好ましくは70質量%以下、より好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下であり、よりさらに好ましくは20質量%以下であり、よりさらに好ましくは15質量%以下であり、よりさらに好ましくは10質量%以下、よりさらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは2質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下である<25>に記載の使用、又は<26>に記載の染毛方法。
<28>
前記多層型組成物の25℃におけるpHが、該組成物を水で10倍に希釈して測定されるpHとして、好ましくは5.0~12.0、より好ましくは6.0~11.5、さらに好ましくは7.0~10.5、よりさらに好ましくは8.0~10.0である<25>に記載の使用、又は<26>に記載の染毛方法。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。
実施例1~7、比較例1~4(一時染毛剤の調製及び評価)
表1に示す成分(A)及び成分(A)以外の粉末(成分(A)’)の混合物を、成分(D)又は水に添加し、ディスパー分散機を用いて1000rpmで5分撹拌した。ここに残りの成分を添加し、ディスパー分散機を用いて1000rpmで5分撹拌して、多層型組成物である各例の一時染毛剤を得た。一時染毛剤の25℃におけるpH(水で10倍に希釈し、(株)堀場製作所製pHメーター(形式:F-51)で測定した値)は、8.5~9.5の範囲であった。
得られた一時染毛剤を用いて、以下の方法により各種評価を行った。
<保存安定性>
(保存後のケーキングの有無)
各例で得られた一時染毛剤をディスパー分散機を用いて1000rpmで5分撹拌し、成分(A)及び成分(A)’を充分に分散させた状態で、70gを透明な密閉容器(スクリュー管瓶、No.8、透明、マルエム社製)に取り、密閉した。25℃で12時間静置した後、密閉容器を水平方向に傾けてケーキングの有無を目視観察し、下記評価基準により評価を行った。5名の評価者による評価スコアの平均値(小数点以下1位を四捨五入)を表1に示した。
〔評価基準及びスコア〕
1 沈降物の少なくとも一部に流動性があり、ケーキングが生じていない
2 沈降物に流動性がなく、ケーキングが生じている
(再分散性)
各例で得られた一時染毛剤をディスパー分散機を用いて1000rpmで5分撹拌し、成分(A)及び成分(A)‘を充分に分散させた状態で、70gを透明な密閉容器(スクリュー管瓶、No.8、透明、マルエム社製)に取り、密閉した。25℃で12時間静置した後、密封容器を30cm、1回/秒のストロークで振盪し、成分(A)等の顔料の分散状態を目視観察し、下記評価基準により評価を行った。5名の専門パネラーによる評価スコアの平均値(小数点以下1位を四捨五入)を表1に示した。
〔評価基準及びスコア〕
1 5回以下の振盪で分散し、凝集も見られない
2 6回以上10回以下の振盪で分散し、凝集も見られない
3 11回以上振盪しても数個ずつの凝集状態を保っている
4 11回以上振盪しても分散しない
<染毛性>
(ブリーチトレスの色差ΔE
長さ10cm、質量1gの黒髪トレス(BS-B-A、((株)ビューラックス製)を9トーン(明度Lが26.9~30.4、彩度Cが18.0~20.6の範囲)に脱色したブリーチトレスを用意した。このトレスを下記組成のプレーンシャンプーで1回洗浄し、風乾した後、各例で得られた一時染毛剤0.2gを均一に塗布して染毛し、25℃で30分静置して自然乾燥させた。
染毛前及び上記染毛後のトレスを、色差計(CR-400、コニカミノルタジャパン(株)製)を用いてCIE表色系(L,a,b)で計測し、下記式から色差ΔEを算出した。L,a,bの計測は、トレス上の異なる3点(トレスを長さ方向に3等分した各領域の中央部1点ずつ)において行い、平均値を算出した。
ブリーチトレスではΔEが10以上であれば、染毛後の色変化を実感することができ、染毛性が良好である。

、a 、b :染毛前のトレスの計測値
、a 、b :染毛後のトレスの計測値
〔プレーンシャンプーの組成〕
成分 (質 量%)
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(*1) 15.5
ラウリン酸ジエタノールアミド(*2) 1.5
エデト酸4ナトリウム塩 0.3
安息香酸ナトリウム 1.43
精製水 残 量
計 100.0
*1:エマール227(花王(株)製、有効成分27質量%)として42.0質量%
*2:アミノーンL-02(花王(株)製)
(ブリーチトレスの染まりムラ)
前記染毛後のブリーチトレスについて、仕上がりを目視観察し、下記評価基準により評価を行った。5名の専門パネラーによる評価スコアの平均値(小数点以下1位を四捨五入)を表1に示した。
〔評価基準及びスコア〕
1 染まりムラがない
2 染まりムラが少しあるが、許容範囲である
3 染まりムラがある
<乾燥速度>
長さ10cm、質量1gの黒髪トレス(BS-B-A、(株)ビューラックス製)に各例で得られた一時染毛剤を0.2g塗布し、25℃で静置し、1分毎に、100gの錘を用いてキムワイプに押し当てることで、一時染毛剤のキムワイプへの染み込みが確認されなくなるまでの時間を評価した。
表1に記載の成分は下記である。また、表1に示す成分の配合量は有効量(質量%)である。
*1:TIMIRON SUPER BLUE(メルク社製)
*2:70%黄色401号硫酸バリウム(癸巳化成(株)製)
*3:D&C RED No.30(大東化成工業(株)製)
*4:青色 404号(法色規)(癸巳化成(株)製)
*5:ソフケア KG-101-E(花王(株)製、カチオン電荷密度0.94meq/g)
*6:Carbopol 981 Polymer(日本ルーブリゾール(株)製;アニオン性ポリマー)
*7:HECダイセル SE850K((株)ダイセル製;ノニオン性ポリマー)
*8:シリコーン SH 556 FLUID(東レ・ダウコーニング(株)製)
本発明によれば、無機粉末を含有していてもケーキングの発生が少なく再分散性が良好な多層型組成物を提供できる。当該多層型組成物は、毛髪化粧料、特に一時染毛剤としての使用に適する。

Claims (10)

  1. 下記成分(A)~(D):
    (A)無機粉末 1.0質量%以上12.0質量%以下
    (B)カチオン性ポリマー 0.05質量%以上5質量%以下
    (C)アルカリ剤 0.01質量%以上3質量%以下
    (D)非水溶媒
    を含有し、
    成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]が、0.1以上20以下である、
    多層型毛髪化粧料
  2. 水の含有量が、70質量%以下である請求項1に記載の多層型毛髪化粧料
  3. 成分(A)が、パール顔料を含む請求項1又は2に記載の多層型毛髪化粧料
  4. 成分(B)のカチオン電荷密度が、0.05meq/g以上6.5meq/g以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の多層型毛髪化粧料
  5. 成分(C)が、アルカノールアミン及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の多層型毛髪化粧料
  6. 成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]が、2以上8以下である請求項1~5のいずれか1項に記載の多層型毛髪化粧料
  7. 成分(D)が、エタノールを30質量%以上含有する請求項1~6のいずれか1項に記載の多層型毛髪化粧料
  8. 前記多層型毛髪化粧料が、一時染毛剤である請求項1~7のいずれか1項に記載の多層型毛髪化粧料
  9. 下記成分(A)~(D):
    (A)無機粉末 1.0質量%以上12.0質量%以下
    (B)カチオン性ポリマー 0.05質量%以上5質量%以下
    (C)アルカリ剤 0.01質量%以上3質量%以下
    (D)非水溶媒
    を含有し、
    成分(C)に対する成分(B)の質量比[(B)/(C)]が、0.1以上20以下である多層型組成物の、毛髪化粧料としての使用。
  10. 前記多層型組成物中の水の含有量が、70質量%以下である請求項に記載の使用。
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