JP7420606B2 - 建物本体の支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物本体の支持構造に関する。
建物は、地盤上に設けられた基礎梁と、基礎梁から立設された柱、梁などを含む建物本体とで構成され、従来、地盤に打設された杭によって建物を支持する構造として、上端に上方に開放された空間部を有する杭と、基礎梁の下面に取着されその下部が空間部にはめ込まれる截頭円錐形の杭頭キャップとを備え、杭頭キャップの下部に抜け止め部材を垂下させたものが提案されている(特許文献1参照)。
上記構造では、地震発生時に建物および杭頭キャップが杭に対して傾動することで建物本体に作用するモーメントが低減される。
特許第4863982号公報
しかしながら、上記従来技術では、地震により水平方向の力が建物本体に作用して建物本体が浮き上がるロッキングと呼ばれる現象が生じた場合、建物本体の浮き上がり量が過大となり建物本体が損傷することが懸念され、また、建物本体の浮き上がり後の降下により、杭頭キャップが杭の上部に勢いよくぶつかることで発生した衝撃力が建物本体に加わり建物本体が損傷することが懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、地震時の建物の柱の過大な浮き上がりや損傷を抑制し、かつ、浮き上がった建物本体が降下する際の衝撃を緩和する上で有利な建物本体の支持構造を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため本発明は、基礎梁から立設された柱を含む建物本体の前記基礎梁上での支持構造であって、前記柱の柱脚に下方に開放された柱脚部が形成され、前記基礎梁と前記柱脚部とにわたり、前記建物本体の浮き上がりに対して浮き上がりを許容しつつ抵抗を生じ、かつ、前記建物本体の浮き上がり後の降下時に降下に対して降下を許容しつつ抵抗を生じる抵抗機構が設けられ、前記柱脚部の上部に頂部が設けられ、前記抵抗機構は、前記基礎梁の上面と、前記頂部とにわたって設けられたダンパーを含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記ダンパーは、前記基礎梁の上面に対して、及び、前記頂部に対して揺動可能に結合されていることを特徴とする。
また、本発明は、前記基礎梁と前記柱脚との間に、前記基礎梁に対して前記柱脚の上方への変位を許容しつつ前記柱脚の水平方向の位置決めを行なう位置決め部が設けられ、前記抵抗機構は、前記位置決め部の内側に設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記位置決め部は、前記基礎梁の上面に取着され、その上部が前記柱脚部にはめ込まれ前記基礎梁の上面から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中空状の柱脚キャップを含んで構成され、前記抵抗機構は、前記柱脚キャップの内側を通って設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記基礎梁と前記柱脚との間に、前記基礎梁に対して前記柱脚の上方への変位を許容しつつ前記柱脚の水平方向の位置決めを行なう位置決め部が設けられ、前記抵抗機構は、前記位置決め部と前記柱脚部とにわたって設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記位置決め部は、前記基礎梁の上面に取着され、その上部が前記柱脚部にはめ込まれ前記基礎梁の上面から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中実状の柱脚キャップを含んで構成され、前記抵抗機構は、前記柱脚キャップの上面と前記柱脚部とにわたって設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、基礎梁と柱脚部とにわたり、建物本体の浮き上がりに対して浮き上がりを許容しつつ抵抗を生じ、かつ、建物本体の浮き上がり後の降下時に降下に対して降下を許容しつつ抵抗を生じる抵抗機構が設けられているため、例えば地震などが発生し建物に水平方向の力が作用した場合、建物本体の過大な浮き上がりを抑制し、かつ、浮き上がった建物本体が降下する際の衝撃を緩和する上で有利となる。このため、建物本体の損傷を抑制し、建物本体に所在する人の不快感を軽減させる上で有利となる。
また、本発明によれば、抵抗機構は、基礎梁の上面と、柱脚部の上部に設けられた頂部とにわたって設けられたダンパーを含んで構成されているため、建物本体の一側が大きく浮き上がる方向に変位しようとする場合、また、建物本体の浮き上がり後に降下する場合、ダンパーによる抵抗により、建物本体の上方への変位、または下方への変位に対しての抵抗を生じる。
したがって、建物本体の浮き上がりを許容しつつ抵抗を生じ、建物本体の過大な浮き上がりを抑制する上で有利となるとともに、建物本体の浮き上がり後の降下時に降下に対して降下を許容しつつ抵抗を生じ、建物本体の衝撃を緩和する上で有利となる。そのため、建物本体の損傷を抑制する上で有利となり、建物本体に所在する人の不快感を軽減させる上で有利となる。
また、本発明によれば、ダンパーは、基礎梁の上面に対して、及び、頂部に対して揺動可能に結合されているので、上部構造物の浮き上がり時、および、浮き上がり後の降下時に、上部構造物が底部に対して水平方向に変位してもダンパーが揺動することでダンパーに無理な力が加わることを抑制し、ダンパーの耐久性の向上を図る上で有利となる。
また、本発明によれば、基礎梁と柱脚との間に、基礎梁に対して柱脚の上方への変位を許容しつつ柱脚の水平方向の位置決めを行なう位置決め部を設け、抵抗機構を位置決め部の内側に設けると、地震時、建物本体に過大な水平力が加わることで一時的に建物本体の浮き上がりや水平方向へのずれが生じても、位置決め部により建物本体の水平方向の位置が元の位置に戻るため、地震の収束後に建物本体を水平に支持する上で有利となる。
また、位置決め部を、基礎梁の上面に取着され、その上部が柱脚部にはめ込まれ基礎梁の上面から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中空状の柱脚キャップを含んで構成し、抵抗機構を、柱脚キャップの内側を通って設けると、柱脚キャップが柱脚の柱脚部に対しあらゆる方向に傾動可能となるため、仮に基礎梁が傾斜していても建物本体を水平に支持する上で有利となる。
また、本発明によれば、基礎梁と柱脚との間に、基礎梁に対して柱脚の上方への変位を許容しつつ柱脚の水平方向の位置決めを行なう位置決め部を設け、抵抗機構を位置決め部と柱脚部とにわたって設けると、地震時、建物本体に過大な水平力が加わることで一時的に建物本体の浮き上がりや水平方向へのずれが生じても、位置決め部により建物本体の水平方向の位置が元の位置に戻るため、地震の収束後に建物本体を水平に支持する上で有利となる。
また、位置決め部を、基礎梁の上面に取着され、その上部が柱脚部にはめ込まれ前記基礎梁の上面から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中実状の柱脚キャップを含んで構成し、抵抗機構を、柱脚キャップの上面と柱脚部とにわたって設けると、柱脚キャップが柱脚の柱脚部に対しあらゆる方向に傾動可能となるため、仮に基礎梁が傾斜していても建物本体を水平に支持する上で有利となる。
実施の形態の建物本体の支持構造の構成を示す説明図である。 実施の形態の建物本体の支持構造において建物本体の浮き上がりが発生した場合を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の建物本体の支持構造10Fは、水平方向に延在する基礎梁12から立設された複数の柱14を含む建物本体16を基礎梁12上で支持するものであり、抵抗機構20Fを含んでいる。
すなわち、建物18は、建物本体16と基礎梁12とを含んで構成され、建物18は、体育館、倉庫、鉄塔などの構造物であり、建物本体16は、基礎梁12から立設された複数の柱14、それら柱14間に架け渡された複数の梁などを含んで構成されている。
基礎梁12として、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造(S造)のもの、あるいは、木製の基礎梁など従来公知の様々なものが使用可能である。
なお、図中符号22は基礎梁12上に設けられた床スラブを示し、符号2202は、後述する柱脚キャップ30を基礎梁12の上面1202に取着するための開口を示す。
柱14は、柱本体24と、柱本体24の下部を構成する柱脚2402と、柱脚部26とを含んで構成されている。
なお、柱14として、鋼管柱、RC柱(鉄筋コンクリート柱)、SRC柱(鉄骨鉄筋コンクリート柱)、SC柱(鉄骨コンクリート柱)、あるいは木造柱など従来公知の様々なものが使用可能であり、本実施の形態では、鋼管柱である。
柱本体24は、基礎梁12の上面1202から立設され、柱脚2402の下面は基礎梁12の上面1202に対向している。
柱脚部26は、柱脚2402に下方に開放状に形成されている。
本実施の形態では、柱本体24は鋼管柱であるため、円柱状の空間部が柱本体24の内部で柱本体24の全長にわたって形成されている。なお、柱本体24がRC柱などの鋼管柱以外の柱を用いた場合には、柱脚部26を柱脚2402に予め形成しておく。
また、図中符号25は、柱脚部26の下部の外周面の全周に沿って設けられた補強用のリングであり、リング25は溶接によって柱脚部26に接合されている。
更に本実施の形態では、位置決め部28が設けられている。
位置決め部28は、基礎梁12と柱脚2402との間に設けられ、基礎梁12に対して柱脚2402の上方への変位を許容しつつ柱脚2402の水平方向の位置決めを行なうものである。
本実施の形態では、位置決め部28は柱脚キャップ30と柱脚2402を含んで構成されている。
柱脚キャップ30は、鋼製であり、キャップ本体3002と、蓋板部3004とを備えている。
キャップ本体3002は、基礎梁12の上面1202から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中空状を呈し、本実施の形態では、截頭円錐形の中空の枠状を呈し、キャップ本体3002の上部は柱脚部26にはめ込まれ、言い換えると柱脚2402の下端にはめ込まれている。
蓋板部3004は、キャップ本体3002の下縁よりも大きな輪郭を有する正方形の鋼板で構成され、蓋板部3004の中心には、後述する下端フランジ3202を収容する孔部3005が形成されている。
蓋板部3004は、キャップ本体3002の軸心と蓋板部3004の中心とを合致させた状態でキャップ本体3002の下縁と蓋板部3004の上面とが溶接で接合されている。
蓋板部3004は、基礎梁12の上面1202にボルトB1とナットN1を介して締結されている。
キャップ本体3002の上部が柱脚部26にはめ込まれた状態でキャップ本体3002の上部は柱脚2402(柱脚部26)の内周面2404の下縁2406に摩擦接触している。
なお、本明細書において、截頭円錐形は部分球形状、球面形状などの形状を広く含む。
本発明において柱脚キャップ30は省略可能であるが、柱脚キャップ30を用いることにより以下の効果が奏される。
1)柱脚2402の柱脚部26にキャップ本体3002をはめ込むことで、柱脚2402がキャップ本体3002に対してあらゆる方向に傾動可能となるため、柱脚部26の損傷が避けられる。
2)地震時、建物本体16に過大な水平力が加わることで一時的に建物本体16の浮き上がりや水平方向へのずれが生じても、キャップ本体3002が柱脚2402の柱脚部26にはめ込まれることで建物本体16の水平方向の位置が元の位置に戻るため、地震の収束後に建物本体16を水平に支持する上で有利となる。
なお、基礎梁12に対して柱脚2402の上方への変位を許容しつつ柱脚2402の水平方向の位置決めを行う位置決め部28は柱脚キャップ30に限定されず、従来公知の様々な構造が適用可能であるが、柱脚キャップ30を用いると上述の効果を奏する点で有利となる。
また、本実施の形態では、柱24が断面形状が円形の鋼管柱で構成されている場合について説明したが、柱は角柱であってもよく、その場合、柱脚キャップは、基礎梁12の上面1202から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中空状、あるいは、中実状を呈していればよく、具体的には截頭角錐形となる。
抵抗機構20Fは、基礎梁12と柱脚2402の柱脚部26とにわたって設けられている。
抵抗機構20Fは、建物本体16の浮き上がりに対して浮き上がりを許容しつつ抵抗を生じ、かつ、建物本体16の浮き上がり後の降下時に降下に対して降下を許容しつつ抵抗を生じるものである。
本実施の形態では柱脚部26の上部に頂部64が設けられており、抵抗機構20Fは、基礎梁12の上面1202と、頂部64とにわたって設けられたダンパー50を含んで構成されている。
したがって、抵抗機構20Fは、柱脚キャップ30の内側を通って設けられ、言い換えると、抵抗機構20Fは、位置決め部28の内側に設けられている。
ダンパー50は、シリンダ52と、シリンダ52の内部に挿通されたピストンロッド54と、ピストンヘッド56とを含んで構成され、それら部材は金属製である。
シリンダ52は、円筒状の周壁5202と、周壁5202の軸心方向の両端部にそれぞれ設けられた円板状の第1端壁5204および第2端壁5206とを備えている。
ピストンロッド54は、第1端壁5204の中心部にシール部材(不図示)を介して液密に挿通され、第1端壁5204を貫通して配置されている。
ピストンヘッド56は、シリンダ52の内部でピストンロッド54の一方の端部に取り付けられ、ピストンヘッド56の外周面は、シール部材(不図示)を介してシリンダ52の周壁5202の内周面に液密に接しており、ピストンロッド54の軸方向の移動によりピストンヘッド56はシリンダ52の周壁5202の内周面に対して摺動する。
ピストンヘッド56によってシリンダ52の内部は、第1シリンダ室52Aと第2シリンダ室52Bとに区画されており、ピストンヘッド56には、第1シリンダ室52Aと第2シリンダ室52Bを連通する流路56Aが貫通形成されている。
本実施の形態では、ピストンヘッド56の周囲でその周方向に180度の間隔をおいて2つの流路56Aが形成されているが、流路の個数は1つでも3つ以上でもよい。
第1シリンダ室52Aおよび第2シリンダ室52Bには、粘性を有する流体である作動流体、例えばシリコンオイルが封入されている。
シリンダ52には、例えば、第1シリンダ室52Aおよび第2シリンダ室52Bそれぞれに作動流体を封入するための注入口(不図示)が、周壁5202または第2端壁5206に連通して形成されている。
そして、注入口から第1シリンダ室52Aおよび第2シリンダ室52Bに作動流体が注入された後には、注入口は閉塞プラグ(不図示)により閉塞される。
ピストンロッド54の他方の端部は、取り付け部材を介して第1接続フランジ58に接続されている。
具体的には、例えば、ピストンロッド54の他方の端部と第1接続フランジ58に形成された取り付け孔に挿通したピン5802(取り付け部材)によりピストンロッド54と第1接続フランジ58とを接続することで、ピストンロッド54と第1接続フランジ58とを揺動可能に結合している。
第1接続フランジ58は、その下部に設けられた下端フランジ3202が基礎梁12の上面1202にボルトB2、ナットN2を介して締結されている。
第2端壁5206には、第2端壁5206から突設する基板部60が設けられ、基板部60は取り付け部材を介して、頂部64の下面6402に固定して設けられた第2接続フランジ62に接続されている。
具体的には、例えば、基板部60と第2接続フランジ62に形成された取り付け孔に挿通したピン6202(取り付け部材)により基板部60と第2接続フランジ62とを接続することで、基板部60と第2接続フランジ62とを揺動可能に結合している。
従って、ダンパー50は、基板部60と第2接続フランジ62により頂部64に対して揺動可能に結合され、ピストンロッド54と第1接続フランジ58により基礎梁12の上面1202に対して揺動可能に結合され、ている。
なお、柱脚キャップ30が中実状の截頭円錐形を呈している場合には、ダンパー50は柱脚キャップ30の上面に接続され、柱脚キャップ30の上面と頂部64とにわたって設けられることになる。
ダンパー50は、建物本体16が基礎梁12に対して浮き上がっていない建物本体16の静止状態で、ピストンヘッド56がシリンダ52の上部の初期位置に位置している(図1参照)。そして、建物本体16に水平力が作用して建物本体16の浮き上がるとシリンダ52が上昇し、その結果、ビストンヘッド56がシリンダ52内の初期位置から降下する(図2参照)。
このようにシリンダ52が上昇することでピストンヘッド56がシリンダ52内を降下し、作動流体が第1シリンダ室52Aから流路56Aを通過して第2シリンダ室52Bに移動する際に抵抗が生じる。また、ピストンヘッド56がシリンダ52内を上昇する場合も同様に抵抗が生じる。
次に作用効果について説明する。
図1に示すように、地震や台風などが発生していない建物本体16の静止状態では、柱脚キャップ30の上部は柱脚2402の柱脚部26にはめ込まれ、ピストンヘッド56は初期位置に位置した状態となっている。
小規模、中規模な地震が発生し、あるいは、台風による横風を受け、建物本体16に水平力が作用し、そのモーメントにより建物本体16が傾動し、建物本体16の一側が浮き上がる方向に変位しようとする。
この場合、建物本体16に接続されたシリンダ52の上昇によりピストンヘッド56がシリンダ52内を降下し作動流体が移動する際の抵抗により、建物本体16の上方への変位に対しての抵抗を生じる。したがって、建物本体16の浮き上がりを抑制し、建物本体16の損傷を抑制する上で有利となり、さらに建物本体16に所在する人の不快感を軽減させる上で有利となる。
また、大規模の地震が発生し、あるいは、大型の台風による横風を受け、建物本体16に大きな水平力が作用し、そのモーメントにより建物本体16が傾動し、建物本体16の一側が浮き上がる方向により速い速度で変位しようとする。
この場合、シリンダ52の上昇によりピストンヘッド56がシリンダ52内を降下し作動流体がより速く移動しようとする際の抵抗により、建物本体16の上方への変位に対してより大きな抵抗を生じる。
したがって、建物本体16の浮き上がりを許容しつつより大きな抵抗を生じ、建物本体16の過大な浮き上がりを抑制する上で有利となる。そのため、建物本体16の損傷を抑制する上で有利となり、建物本体16に所在する人の不快感を軽減させる上で有利となる。
また、建物本体16の浮き上がり後の降下時には、建物本体16に接続されたシリンダ52の降下によりピストンヘッド56がシリンダ52内を上昇し作動流体が移動する際の抵抗により、建物本体16の下方への変位に対しての抵抗を生じる。
したがって、建物本体16の浮き上がり後の降下時に降下に対して降下を許容しつつ抵抗を生じ、建物本体16の衝撃を緩和する上で有利となる。そのため、建物本体16の損傷を抑制する上で有利となり、建物本体16に所在する人の不快感を軽減させる上で有利となる。
なお、ダンパー50は、ピストンヘッド56がシリンダ62内を移動する際に抵抗を生じるものであればよく、実施の形態の構造に限定されず、従来公知の様々な構造のダンパーが使用可能である。
また、上記の実施の形態にかかる建物本体の支持構造は、柱脚キャップの強度を柱の強度よりも弱く設計してもよい。そうすると、建物本体が浮き上がり後に降下することで柱が柱脚キャップに落下して衝撃を受けた場合に、柱脚キャップを主に損傷させることができるため、構造物の修繕時に柱脚キャップのみを交換すれば足りる。
また、実施の形態にかかる建物本体の支持構造では、1つの柱に対して1つのロッドを設けた構成としていたが、柱脚部の大きさが許せば2つ以上のロッドを設けた構成としてもよい。これにより、さらに大きな抵抗を生じさせることができるが、1つのロッドを設けた構成の場合はコストを抑えて支持構造を提供することができる。
また、同じ震度や横風であっても建物の構造やアスペクト比によってそれぞれの建物本体の変位は異なるため、個々の建物に合わせて建物本体の変位に対する抵抗を生じさせるよう設計することで、上述した効果を発揮させる上で有利となる。
10F 建物本体の支持構造
12 基礎梁
1202 上面
14 柱
16 建物本体
18 建物
20F 抵抗機構
22 床スラブ
2202 開口
24 柱本体
2402 柱脚
2404 内周面
2406 下縁
26 柱脚部
28 位置決め部
30 柱脚キャップ
3002 キャップ本体
3004 フランジ部
3202 下端フランジ
50 ダンパー
52 シリンダ
5202 周壁
5204 第1端壁
5206 第2端壁
52A 第1シリンダ室
52B 第2シリンダ室
54 ピストンロッド
56 ピストンヘッド
56A 流路
58 第1接続フランジ
60 基板部
62 第2接続フランジ
64 頂部

Claims (4)

  1. 基礎梁から立設された柱を含む建物本体の前記基礎梁上での支持構造であって、
    前記柱の柱脚に下方に開放された中空状の柱脚部が形成され、
    前記基礎梁と前記柱脚部の上部の内周部に前記柱脚部と一体に設けられた頂部とにわたり、前記建物本体の浮き上がり時および浮き上がり後の降下時に抵抗を生じるダンパーが設けられ、
    前記ダンパーは、前記基礎梁に対して、及び、前記頂部に対して揺動可能に結合され、
    前記基礎梁と前記柱脚との間に、前記基礎梁に対して前記柱脚の上方への変位および水平方向への変位を許容しつつ前記柱脚の水平方向の位置決めを行なう位置決め部が設けられている、
    ことを特徴とする建物本体の支持構造。
  2. 前記ダンパーは、前記位置決め部の内側に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の建物本体の支持構造。
  3. 前記位置決め部は、前記基礎梁の上面に取着され、その上部が前記柱脚部にはめ込まれ前記基礎梁の上面から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中空状の柱脚キャップを含んで構成され、
    前記ダンパーは、前記柱脚キャップの内側を通って設けられている、
    ことを特徴とする請求項2記載の建物本体の支持構造。
  4. 前記位置決め部は、前記基礎梁の上面に取着され、その上部が前記柱脚部にはめ込まれ前記基礎梁の上面から上方に離れるにつれて断面積が次第に小さくなる中実状の柱脚キャップを含んで構成され、
    前記ダンパーは、前記柱脚キャップの上面と前記頂部とにわたって設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の建物本体の支持構造。
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