JP7415747B2 - 編集装置、印刷システム、及び編集方法 - Google Patents

Description

本発明は、印刷媒体に印刷するキャラクタを編集する為の編集装置、印刷システム、及び編集方法に関する。

特許文献１は、ラベルプリンタ及び操作端末を備えた印刷システムを開示する。ラベルプリンタと操作端末とは、相互通信可能に接続される。印刷システムでは、操作端末において実行される編集アプリケーションを操作者が利用することにより、ラベルプリンタにおいて印字ラベルに印字するテキストの内容編集を行うことができる。編集アプリケーションでは、印字ラベルを示す画像にテキスト編集領域枠が重ねて表示される。操作者は、操作端末を操作することにより、テキスト編集領域枠に文字を入力する。これにより、印字ラベルを示す画像の特定の位置に文字が重ねて配置される。ラベルプリンタは、編集アプリケーションが実行されることにより操作端末が生成した印字情報等に基づき印刷を行い、印字ラベルの特定の位置に文字を印刷する。

また、特許文献２のように、透光性のある領域（以下、「透光領域」という。）と、透光性のない領域（以下、「不透光領域」という。）とを含む印刷媒体が用いられる場合がある。

特開２０１９－５３５８６号公報 特許第６３７９７２４号公報

透光領域に印刷が実行された場合、被着体に貼付された状態で被着体の色が透けて見えるので、印刷される文字の色と被着体の色とが類似する場合に文字の視認性が低下する場合がある。このため、編集装置において印刷媒体に対する文字のレイアウトが編集される場合、透光領域に文字が極力配置されないことが好ましい。一方、例えばケーブル等に印刷媒体を巻き付けて貼付される場合、位置合わせのためのマークを透光領域に印刷したい等の要求もある。このため、編集装置は、操作者の要望に応じ、透光領域にも文字を配置できるようにしておくことが好ましい。

本発明の目的は、印刷媒体の透光領域に対する印刷を抑制しつつ、必要に応じて透光領域への印刷が行われるように文字等のレイアウトを行うことができる編集装置、印刷システム、及び編集方法を提供することである。

本発明の第１態様に係る編集装置は、透光性を有する透光領域と、透光性を有さない不透光領域とを有する印刷媒体に印刷するキャラクタのレイアウトを編集する制御部を備えた編集装置であって、前記制御部は、前記印刷媒体を示す媒体画像に対し、前記キャラクタが配置される入力領域を重ねて表示部に表示する表示処理と、前記入力領域のうち、前記媒体画像において前記透光領域に対応する部分と重なる部分である透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効か又は無効かを判定する判定処理と、前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を制限する制限処理であって、前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効と判定された場合、前記透光入力部分の少なくとも一部に対する前記キャラクタの配置を許容し、前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が無効と判定された場合、前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を禁止する前記制限処理とを備えたことを特徴とする。

本発明の第２態様に係る印刷システムは、第１態様に係る編集装置と、前記編集装置により編集された前記レイアウトに基づき、前記印刷媒体に対して前記キャラクタの印刷を行う印刷装置とを備えたことを特徴とする。

本発明の第３態様に係る編集方法は、透光性を有する透光領域と、透光性を有さない不透光領域とを有する印刷媒体に印刷するキャラクタのレイアウトを編集する編集方法であって、前記印刷媒体を示す媒体画像に対し、前記キャラクタが配置される入力領域を重ねて表示部に表示する表示処理と、前記入力領域のうち、前記媒体画像において前記透光領域に対応する部分と重なる部分である透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効か又は無効かを判定する判定処理と、前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を制限する制限処理であって、前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効と判定された場合、前記透光入力部分の少なくとも一部に対する前記キャラクタの配置を許容し、前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が無効と判定された場合、前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を禁止する前記制限処理とを備えたことを特徴とする。

第１～第３態様によれば、編集装置のユーザは、編集装置において入力領域の透光入力部分に対するキャラクタの配置を無効とすることにより、印刷媒体の透光領域にキャラクタが印刷されることを抑制できる。一方、ユーザは、編集装置において入力領域の透光入力部分に対するキャラクタの配置を有効とすることにより、必要に応じて印刷媒体の透光領域の少なくとも一部に対するキャラクタの印刷を許可できる。

印刷システム１００の概略構成を示す説明図である。 長尺方向から見たテープ６の模式図である。 ケーブル１０に巻き付けられる過程における印刷テープ６０を示す図である。 ケーブル１０に巻き付けられた印刷テープ６０を示す図である。 ケーブル１０に巻き付けられた印刷テープ６０を示す図である。 編集処理が実行された場合に表示部１５に表示される画面を示す図である。 入力領域８３の透明入力部分９１及び不透明入力部分９２を示す図である。 第１制限処理が実行された場合における画面を示す図である。 第２制限処理が実行された場合における画面を示す図である。 設定処理のフローチャートである。 設定画面を示す図である。 メイン処理のフローチャートである。

本発明の一実施形態に係る印刷システム１００について、図面を参照して説明する。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられる。すなわち、図面に記載されている装置の構成及び制御は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。

＜印刷システム１００の概要＞
図１を参照し、印刷システム１００の概要を説明する。印刷システム１００は、編集装置１及び印刷装置２を備える。編集装置１は、例えばパーソナルコンピュータであり、印刷装置２と無線又は有線で相互に通信できる。編集装置１は、テープ６に印刷される１又は２以上の文字、数字、符号、記号、図形等（以下、「キャラクタ」という。）の位置や大きさを編集して印刷データを生成し、印刷装置２に送信する。印刷装置２は、編集装置１から送信された印刷データに基づいて、テープ６を構成するフィルム４にキャラクタを印刷する。印刷装置２は、フィルム４に印刷されたテープ６を切断することで、印刷テープ６０を作成する。作成された印刷テープ６０は、ケーブル１０等（図３参照）に貼り合わされる。

図１を参照し、編集装置１の電気的構成を説明する。編集装置１は、相互に接続するＣＰＵ１１、ＲＯＭ１２、ＲＡＭ１３、フラッシュメモリ１４、表示部１５、及び入力部１６を備える。ＣＰＵ１１はプロセッサとして機能し、編集装置１を制御する。ＲＯＭ１２は、後述のメイン処理（図１０、図１２参照）をＣＰＵ１１が実行するためのプログラム、プログラムの実行時にＣＰＵ１１が必要な情報等を記憶する。ＲＡＭ１３は、ＣＰＵ１１が参照する各種データ等を一時的に記憶する。フラッシュメモリ１４は、印刷に必要な印刷データ等を記憶する。表示部１５はＬＣＤである。入力部１６はキーボード、マウス等であり、操作に応じた信号をＣＰＵ１１に出力する。

図１を参照し、印刷装置２の機械的構成を説明する。印刷装置２は装着部２１を備える。装着部２１にはテープカセット３が着脱可能に装着される。テープカセット３の中には第１テープロール３１、第２テープロール３２、リボンロール３３、リボン巻取スプール３４、及び圧着ローラ３５が設けられる。

第１テープロール３１は、第１スプール３１１にフィルム４が巻かれることで構成される。第２テープロール３２は、第２スプール３２１に両面粘着テープ５が巻かれることで構成される。リボンロール３３は、リボンスプール（図示略）にインクリボン７が巻かれることで構成される。インクリボン７は、リボンロール３３とリボン巻取スプール３４とにかけ渡される。リボン巻取スプール３４は印刷に使用されたインクリボン７を巻き取る。圧着ローラ３５は、テープカセット３から外部に露出する。

装着部２１には、サーマルヘッド２２、プラテンローラ２３、圧着ローラ２４が設けられる。サーマルヘッド２２は、インクリボン７からフィルム４にインク７１（図２参照）を転写することで印刷を行う。本実施形態において、インク７１の色は黒色であるとする。プラテンローラ２３は、サーマルヘッド２２との間でフィルム４を挟み、回転することで第１テープロール３１からフィルム４を引き出して搬送する。

圧着ローラ２４は、圧着ローラ３５との間でフィルム４と両面粘着テープ５とを挟む。フィルム４の印刷面４１（図２参照）に両面粘着テープ５が圧着され、テープ６が形成される。圧着ローラ２４、３５は、回転することで、第２テープロール３２から両面粘着テープ５を引き出しながら、テープ６を搬送する。圧着ローラ２４よりもテープ６の搬送方向下流には、カッタ２６が設けられる。カッタ２６はテープ６を切断する。

印刷装置２の制御部（図示略）は、以下のように印刷動作を実行する。プラテンローラ２３が回転することで、フィルム４が第１テープロール３１から引き出される。引き出されたフィルム４に対し、サーマルヘッド２２によって、インクリボン７からインク７１が転写されてキャラクタが印刷される。

第２テープロール３２から両面粘着テープ５が引き出される。印刷されたフィルム４は、圧着ローラ２４、３５によって、引き出された両面粘着テープ５に圧着され、テープ６が形成される。テープ６はカッタ２６によって切断されて、印刷テープ６０が作成される。

＜テープ６の詳細＞
図２を参照し、テープ６の詳細構造を説明する。以下では、テープ６の長尺方向を単に「長尺方向」といい、テープ６の幅方向を単に「幅方向」といい、テープ６の厚み方向を単に「厚み方向」という。図２では、左右方向、上下方向、紙面に直交する方向が、それぞれ、幅方向、厚み方向、長尺方向である。

テープ６は、フィルム４と両面粘着テープ５とが互いに積層した構造を有する。フィルム４は長尺状を有する透明フィルムである。本実施形態において「透明」は、媒体の裏側にある物又は印刷内容を媒体の表側から視認可能な媒体の性質であり、無色透明、有色透明、無色半透明、及び有色半透明を含む。すなわち、「透明」は、透光性がある媒体の性質をいう。以下では、透光性がない媒体の性質を「不透明」という。図２では、透明な媒体を斜線で示し、不透明な媒体を無地で示す。

両面粘着テープ５は、長尺状である。両面粘着テープ５は、剥離紙５１、粘着層５２、台紙５３、粘着層５４の順に厚み方向に積層されて構成される。剥離紙５１は長尺状を有し、フィルム４と略同一形状を有する。粘着層５２は透明であり、剥離紙５１の一方の面の全面に設けられる。台紙５３は不透明であり、粘着層５２のうち剥離紙５１側と反対側の面の一部に設けられる。本実施形態において、台紙５３の色は白色であるとする。台紙５３の幅Ｗ１は、フィルム４の幅Ｗ２未満である。粘着層５４は透明であり、粘着層５２における剥離紙５１側と反対側の面のうち台紙５３を除く部分、及び、台紙５３のうち剥離紙５１側と反対側の面に設けられる。粘着層５４のうち粘着層５２又は台紙５３側と反対側の面に、フィルム４の印刷面４１が貼り合わされる。

台紙５３は不透明なので、テープ６のうち台紙５３の領域（以下、「不透明領域６２」という。）は、両面粘着テープ５から剥離紙５１が剥がされた状態でも不透明である。テープ６のうち台紙５３が存在しない部分（以下、「透明領域６１」という。）は、粘着層５２、５４、フィルム４が透明なので、両面粘着テープ５から剥離紙５１が剥離された状態で透明である。透明領域６１及び不透明領域６２は、幅方向に並び、長尺方向に延びる。

＜印刷テープ６０の使用方法＞
図３～図５を参照し、テープ６が切断された印刷テープ６０の使用方法の一例を説明する。図３は、ケーブル１０に貼り付けられる途中の印刷テープ６０をケーブル１０の軸方向から見た図である。はじめにユーザは、印刷テープ６０から剥離紙５１（図２参照）を剥離する。ユーザは、露出した粘着層５２を内側にして、印刷テープ６０をケーブル１０に巻き付けるように貼り付ける。印刷テープ６０の長尺方向と、ケーブル１０の軸方向とは一致する。この場合、ケーブル１０の外周の長さよりも印刷テープ６０の幅方向の長さの方が大きければ、印刷テープ６０は、透明領域６１が不透明領域６２を外側から覆うように巻き付けられる。

図４は、ケーブル１０に貼り付けられた印刷テープ６０を、ケーブル１０の軸方向と直交する方向から見た図である。ユーザは、ケーブル１０に貼り付けられた印刷テープ６０を見た場合、不透明領域６２については、台紙５３を背景として、印刷テープ６０に印刷されたキャラクタ７２Ａ「ＡＡＡＡＡＡ」を視認する。一方、透明領域６１については、ケーブル１０を背景として、印刷テープ６０に印刷されたキャラクタ７２Ｂ「ＢＢＢＢＢＢ」を視認する。なぜならば、透明領域６１は透明であり、ケーブル１０が透けて見える為である。

上記において、キャラクタ７２Ａの背景は台紙５３となるので、キャラクタ７２Ａと背景とは明確に区別され、キャラクタ７２Ａの視認性は維持される。一方、キャラクタ７２Ｂの背景はケーブル１０となるので、キャラクタ７２Ｂを印刷する為のインク７１の色と、ケーブル１０との夫々の色の関係によっては、キャラクタ７２Ｂを背景と区別することが困難になる場合がある。このため、編集装置１を用いてテープ６に印刷するキャラクタの位置が編集される場合、透明領域６１にキャラクタが極力配置されないことが好ましい。一方、例えば図５に示すように、印刷テープ６０がケーブル１０に巻き付けられた時の位置合わせを行うことが可能なように、不透明領域６２に印刷された記号７２Ｃに対して位置を揃えるための記号７２Ｄを、透明領域６１に印刷したいという要求もある。このため編集装置１は、ユーザの要望に応じ、透明領域６１にもキャラクタを配置できるようにしておくことが好ましい。

＜編集装置１による編集処理の概要＞
図６は、テープ６に印刷するキャラクタの位置や大きさを編集する処理（以下、「編集処理」という。）が編集装置１において実行された場合に表示部１５（図１参照）に表示される画面の一例を示す。表示部１５には、媒体画像８０及び入力領域８３が表示される。

媒体画像８０は、印刷装置２による印刷時の印刷媒体であるテープ６を示す画像である。媒体画像８０は、左右方向に長い長方形である。媒体画像８０の左右方向は、テープ６の長尺方向と一致する。媒体画像８０の上下方向は、テープ６の幅方向と一致する。媒体画像８０の左端は、テープ６の先端に対応する。入力領域８３は、媒体画像８０に重ねて配置される。入力領域８３には、印刷装置２により印刷されるキャラクタが左右方向に配列される。以下、キャラクタが配列される方向を、「配列方向Ｄ１」という。

なお、編集装置１は、媒体画像８０に対する入力領域８３の配置、及び、入力領域８３に対するキャラクタの配置がされた後、キャラクタを印刷する為の印刷データを生成する。以下、入力領域８３の配置、及び、入力領域８３に対するキャラクタの配置が行われることを、「キャラクタのレイアウトが編集される」という。印刷装置２は、編集装置１により生成された印刷データに基づいて、テープ６に印刷を行う。印刷装置２は、印刷されたテープ６を幅方向に切断し、印刷テープ６０を作成する。

媒体画像８０のうち、テープ６の透明領域６１に対応する部分を、「透明部分８１」という。媒体画像８０のうち、テープ６の不透明領域６２に対応する部分を、「不透明部分８２」という。透明部分８１及び不透明部分８２は、媒体画像８０により示されるテープ６の幅方向と同一方向に配列される。図６において、入力領域８３は、媒体画像８０の透明領域６１と不透明領域６２とに跨って配置される。入力領域８３のうち、媒体画像８０の透明部分８１と重なる部分を、「透明入力部分９１」という。入力領域８３のうち、媒体画像８０の不透明部分８２と重なる部分を、「不透明入力部分９２」という。透明入力部分９１及び不透明入力部分９２は、透明部分８１及び不透明部分８２と同様、媒体画像８０により示されるテープ６の幅方向と同一方向に配列される。以下、媒体画像８０の各方向のうち、対応するテープ６の幅方向に対応する方向、即ち図６における上下方向を、「幅方向Ｄ２」という。

編集装置１は、入力部１６を介してキャラクタの入力操作を受け付けた場合、入力されたキャラクタを配列方向Ｄ１に並べて入力領域８３に配置する。又、編集装置１は、入力部１６を介して入力されたキャラクタの数の増加に応じ、配列方向Ｄ１に並べたキャラクタが入力領域８３に収まらない場合、図７に示すように、キャラクタが配列方向Ｄ１において入力領域８３に収まるように、キャラクタ間に改行を挿入する。これにより、配列方向Ｄ１にキャラクタが並んだ複数の列が形成される。複数の列は、配列方向Ｄ１と直交する方向である幅方向Ｄ２に並ぶ。

編集装置１は、上記のようにキャラクタが入力領域８３に配置される場合において、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を、以下の２つの処理の何れかにより制限する。１つ目は、図８に示すように、透明入力部分９１の全てをマスク画像７６Ａにより覆い、透明入力部分９１全体をマスクする処理である。マスク画像７６Ａは矩形状を有し、内部が黒く塗りつぶされている。編集装置１は、透明入力部分９１の全てをマスク画像７６Ａで覆い、透明入力部分９１に配置されたキャラクタを見えなくすることで、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を禁止する。以下、上記の方法で透明入力部分９１全体に対するキャラクタの配置を禁止する処理を、「第１制限処理」という。

２つ目は、図９に示すように、透明入力部分９１のうち、幅方向Ｄ２において不透明入力部分９２から離隔する部分（以下、「禁止部分９３」という。）を、マスク画像７６Ｂにより覆い、透明入力部分９１の一部（禁止部分９３）をマスクする処理である。編集装置１は、禁止部分９３をマスク画像７６Ｂで覆い、禁止部分９３に配置されたキャラクタを見えなくすることで、禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止する。なお、透明入力部分９１のうち禁止部分９３を除く部分に配置されたキャラクタは視認可能となるので、この部分に対するキャラクタの配置は許容される。以下、上記の方法で禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止し、透明入力部分９１のうち禁止部分９３を除く部分に対するキャラクタの配置を許容する処理を、「第２制限処理」という。

第２制限処理において、禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止する理由は、図３に示すように、印刷テープ６０の透明領域６１のうち禁止部分９３に対応する禁止領域９４は、ケーブル１０に巻き付けられた場合、不透明領域６２に印刷されたキャラクタを外側から覆う可能性が高い為である。ここで、印刷テープ６０の禁止領域９４にキャラクタが印刷されていると、禁止領域９４に印刷されたキャラクタと不透明領域６２に印刷されたキャラクタとが重なり、視認性が低下する可能性がある。このため編集装置１は、第２制限処理において禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止することにより、キャラクタ同士が重なって視認性が低下する可能性を軽減させている。

＜設定処理＞
図１０を参照し、設定処理について説明する。ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか又は無効とするかの設定行う為の設定指示が、入力部１６を介して入力された場合、フラッシュメモリ１４に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、設定処理を開始する。

ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか又は無効とするかの設定が可能な設定画面（図１１参照）を、表示部１５に表示する（Ｓ３１）。ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか又は無効とするかを示す設定情報を待ち受ける（Ｓ３３）。ＣＰＵ１１は、設定情報が受け付けられない場合（Ｓ３３：ＮＯ）、処理をＳ３３に戻し、設定情報を継続して待ち受ける。

図１１に示すように、設定画面には、チェックボックス８６及び選択ボタン８７が表示される。チェックボックス８６には、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とする場合、チェックマークが入力される。例えばユーザは、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とする場合、チェックボックス８６にチェックマークが入力された状態で「ＯＫ」の選択ボタン８７を選択する入力操作を行う。この場合、ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とする旨の設定情報を、設定画面を介して受け付ける（Ｓ３３：ＹＥＳ、図１０参照）。ＣＰＵ１１は、受け付けた設定情報をフラッシュメモリ１４に記憶する（Ｓ３５）。ＣＰＵ１１は設定処理を終了する。一方、ユーザは、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を無効とする場合、チェックボックス８６にチェックマークが外された状態で「ＯＫ」の選択ボタン８７を選択する入力操作を行う。この場合、ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を無効とする旨の設定情報を、設定画面を介して受け付ける（Ｓ３３：ＹＥＳ、図１０参照）。ＣＰＵ１１は、受け付けた設定情報をフラッシュメモリ１４に記憶する（Ｓ３５）。ＣＰＵ１１は設定処理を終了する。

＜メイン処理＞
図１２を参照し、メイン処理について説明する。メイン処理は、編集処理を開始する為の指示が入力部１６を介して入力された場合、フラッシュメモリ１４に記憶されたプログラムをＣＰＵ１１が読み出して実行することにより開始される。

ＣＰＵ１１は、媒体画像８０を表示部１５に表示する（Ｓ１１）。ＣＰＵ１１は更に、入力領域８３を媒体画像８０に重ねて表示する（Ｓ１１）。ＣＰＵ１１は、フラッシュメモリ１４に記憶された設定情報に基づき、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか又は無効とするかを判定する（Ｓ１３）。

ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置が無効と判定した場合（Ｓ１３：ＹＥＳ）、処理をＳ１５に進める。ＣＰＵ１１は、入力領域８３のうち透明入力部分９１全体に対するキャラクタの配置を禁止する為、第１制限処理を実行する（Ｓ１５）。この場合、図８に示すように、透明入力部分９１の全てがマスク処理によってマスク画像７６Ａで覆われ、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置が禁止される。ＣＰＵ１１は、処理をＳ１９に進める。

一方、図１２に示すように、ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置が有効と判定した場合（Ｓ１３：ＮＯ）、処理をＳ１７に進める。ＣＰＵ１１は、入力領域８３の透明入力部分９１のうち禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止し、透明入力部分９１のうち禁止部分９３を除く部分に対するキャラクタの配置を許容する為、第２制限処理を実行する（Ｓ１９）。この場合、図９に示すように、透明入力部分９１のうち禁止部分９３をマスク画像７６Ｂで覆い、禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止する。一方、ＣＰＵ１１は、透明入力部分９１のうち禁止部分９３を除く部分をマスク画像７６Ｂにより覆わず、キャラクタの配置を許容する。図１２に示すように、ＣＰＵ１１は処理をＳ１９に進める。

ＣＰＵ１１は、入力部１６を介してキャラクタの入力を受け付けた場合、受け付けたキャラクタを入力領域８３に配置する（Ｓ１９）。ＣＰＵ１１はメイン処理を終了する。

＜本実施形態の作用、効果＞
編集装置１のユーザは、入力領域８３の透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を無効とする設定を行うことにより、テープ６の透明領域６１にキャラクタが印刷されることを抑制できる（Ｓ１５）。一方、ユーザは、入力領域８３の透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とする設定を行うことにより、必要に応じてテープ６の透明領域６１に対するキャラクタの印刷を許可できる（Ｓ１７）。又、編集装置１は、入力領域８３のうちキャラクタの配置が禁止される部分にテキストが配置されることを、マスク画像７６Ａ、７６Ｂによるマスク処理を行うことで適切に抑制できる。

編集装置１は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置が有効と判定した場合でも、透明入力部分９１のうち禁止部分９３に対するキャラクタの配置を禁止する（Ｓ１７）。この場合、ケーブル１０に印刷テープ６０が巻き付けられて貼付される場合、透明領域６１と不透明領域６２との夫々に印刷されたキャラクタが重なることでキャラクタの視認性が低下する可能性を軽減できる。

編集装置１は、設定処理において設定画面を表示部１５に表示し、ユーザによる設定情報の入力を受け付ける（Ｓ３３）。編集装置１は、受け付けた設定情報に基づき、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか無効とするかを判定する。このためユーザは、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか無効とするかの設定を、設定画面を介して編集装置に容易に設定できる。

＜変形例＞
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記の編集処理は、印刷装置２の非図示のＣＰＵにより実行されてもよい。つまり、印刷装置２は、キャラクタのレイアウトを編集しつつ印刷データを生成し、テープ６に印刷を行ってもよい。

編集装置１は、マスク処理以外の処理によって、入力領域８３に対するキャラクタの配置を制限してもよい。例えばマスク処理以外に、単に非透明領域を印刷領域とし、印刷領域だけで入力を許容する処理としてもよい。また、編集装置１は、入力領域８３が媒体画像８０の透明部分８１と重複しないように入力領域８３の大きさを縮小することによって、キャラクタの配置を制限してもよい。

編集装置は、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とすると判定した場合、禁止部分９３を含む透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効としてもよい。この場合、マスク画像によるマスク処理は行われなくてもよい。

編集装置１は、印刷テープ６０が巻き付けられるケーブル１０の色と、印刷装置２による印刷時のインクの色とを取得してもよい。編集装置１は、取得した２つの色の関係にに基づき、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を有効とするか又は無効とするかを決定してもよい。例えば、編集装置１は、取得した２つの色が一致又は類似する場合、透明入力部分９１に対するキャラクタの配置を無効としてもよい。

編集装置１は、印刷テープ６０が巻き付けられるケーブル１０の直径を取得し、周方向の長さを算出してもよい。編集装置１は、算出した周方向の長さに応じ、禁止部分９３の幅方向Ｄ２の長さを決定してもよい。

入力領域８３の透明入力部分９１のうち、幅方向Ｄ２において不透明入力部分９２に接する部分を、禁止部分９３としてもよい。入力領域８３の透明入力部分９１のうち、幅方向Ｄ２において不透明入力部分９２に接する部分と離隔する部分との間の部分を、禁止部分９３としてもよい。

＜その他＞
編集装置１のＣＰＵ１１は、本発明の「制御部」の一例である。Ｓ１１の処理は、本発明の「表示処理」の一例である。Ｓ１３の処理は、本発明の「判定処理」の一例である。Ｓ１５、Ｓ１７の処理は、本発明の「制限処理」の一例である。Ｓ３３の処理は、本発明の「受付処理」の一例である。透明領域６１は、本発明の「透光領域」の一例である。不透明領域６２は、本発明の「不透光領域」の一例である。透明入力部分９１は、本発明の「透光入力部分」の一例である。不透明入力部分９２は、本発明の「不透光入力部分」の一例である。

１ ：編集装置
２ ：印刷装置
６ ：テープ
８ ：媒体画像
１１ ：ＣＰＵ
６１ ：透明領域
６２ ：不透明領域
７６Ａ、７６Ｂ ：マスク画像
８０ ：媒体画像
８１ ：透明部分
８２ ：不透明部分
８３ ：入力領域
９１ ：透明入力部分
９２ ：不透明入力部分
９３ ：禁止部分
１００ ：印刷システム

Claims (6)

1. 透光性を有する透光領域と、透光性を有さない不透光領域とを有する印刷媒体に印刷するキャラクタのレイアウトを編集する制御部を備えた編集装置であって、
   前記制御部は、
   前記印刷媒体を示す媒体画像に対し、前記キャラクタが配置される入力領域を重ねて表示部に表示する表示処理と、
   前記入力領域のうち、前記媒体画像において前記透光領域に対応する部分と重なる部分である透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効か又は無効かを判定する判定処理と、
   前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を制限する制限処理であって、
   前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効と判定された場合、前記透光入力部分の少なくとも一部に対する前記キャラクタの配置を許容し、
   前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が無効と判定された場合、前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を禁止する
   前記制限処理と
   を備えたことを特徴とする編集装置。
2. 前記透光入力部分、及び、前記媒体画像において前記不透光領域に対応する部分と重なる部分である不透光入力部分は、前記媒体画像における前記印刷媒体の幅方向と同一方向に配列され、
   前記制限処理は、
   前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効と判定された場合、前記透光入力部分のうち前記幅方向において前記不透光入力部分から離隔する禁止部分に対する前記キャラクタの配置を禁止する
   ことを特徴とする請求項１に記載の編集装置。
3. 前記制限処理は、
   前記入力領域のうち前記キャラクタの配置が禁止される部分をマスク処理することにより、前記キャラクタの配置を禁止する
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載の編集装置。
4. 前記制御部は、更に、
   前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効か又は無効かを示す設定情報を、前記表示部に表示した設定画面を介して受け付ける受付処理を実行し、
   前記判定処理は、
   前記受付処理により受け付けられた前記設定情報に基づき、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効か又は無効かを判定する
   ことを特徴とする請求項１から３の何れかに記載の編集装置。
5. 請求項１から４の何れかに記載の編集装置と、
   前記編集装置により編集された前記レイアウトに基づき、前記印刷媒体に対して前記キャラクタの印刷を行う印刷装置と
   を備えたことを特徴とする印刷システム。
6. 透光性を有する透光領域と、透光性を有さない不透光領域とを有する印刷媒体に印刷するキャラクタのレイアウトを編集する編集方法であって、
   前記印刷媒体を示す媒体画像に対し、前記キャラクタが配置される入力領域を重ねて表示部に表示する表示処理と、
   前記入力領域のうち、前記媒体画像において前記透光領域に対応する部分と重なる部分である透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効か又は無効かを判定する判定処理と、
   前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を制限する制限処理であって、
   前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が有効と判定された場合、前記透光入力部分の少なくとも一部に対する前記キャラクタの配置を許容し、
   前記判定処理によって、前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置が無効と判定された場合、前記入力領域のうち前記透光入力部分に対する前記キャラクタの配置を禁止する
   前記制限処理と
   を備えたことを特徴とする編集方法。

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