JP7415468B2 - 画像形成装置、およびプロセスカートリッジ - Google Patents

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本発明は、画像形成装置、およびプロセスカートリッジに関する。
特許文献1には、「導電性支持体と、 該導電性支持体上に設けられ、硬化性樹脂とフッ素原子を有する界面活性剤と特定の構造を有する電荷輸送性有機化合物の1種とを含有する組成物の硬化物からなる最表面層を有する感光層と、を備えた電子写真感光体。」が開示されている。
特許文献2には、「導電性支持体と、該導電性支持体の外周面上に設けられた導電性弾性層と、該導電性弾性層の外周面上に設けられ、表面自由エネルギーが50mN/m以上90mN/m以下である導電性表面層と、を有するロール状の帯電部材、及び、支持体と、該支持体の外周面上に設けられ、発泡セル数が25mm当たり40個以上75個以下である発泡弾性層と、を有し、前記帯電部材における前記導電性表面層に接触して回転するロール状の清掃部材、を備える帯電装置。」が開示されている。
特開2008-257143号公報 特開2015-152829号公報
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量がポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体を備える画像形成装置(以下「特定の画像形成装置」とも称する)では、帯電部材表面にポリテトラフルオロエチレン粒子が付着することにより、筋状の画像欠陥が生じる。
そこで、本発明の課題は、特定の画像形成装置において、感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、帯電部材に接触し、前記帯電部材に接触して、帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、清掃部材が、発泡密度60kg/m未満若しくは90kg/m超えの発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置を備える場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1> ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量が前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体と、
前記感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、前記帯電部材に接触し、前記帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材が、発泡密度60kg/m以上90kg/m以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤により、前記感光体の表面に形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
<2> 前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡密度が、65kg/m以上85kg/m以下である<1>に記載の画像形成装置。
<3> JIS B 0601:1994に規定される、前記帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さSmと、前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡密度DEと、の関係が、0.55≦DE/Sm≦0.9の関係を満たす<1>又は<2>に記載の画像形成装置。
<4> 前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡セル径が、0.3mm以上0.45mm以下である<1>~<3>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<5> JIS B 0601:1994に規定される、前記帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さSmと、前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡セル径CDと、の関係が、2.0≦CD/Sm≦3.8の関係を満たす<4>に記載の画像形成装置。
<6> 前記感光体の最表面層に含まれる、前記フッ素原子を持つ分散剤が、フッ化アルキル基を有する重合性化合物を単独重合又は共重合した重合体である<1>~<5>のいずれか1項に記載の画像形成装置。
<7> 前記フッ化アルキル基を有する重合性化合物を単独重合又は共重合した重合体が、下記一般式(FA)で示される構造単位を有するフッ化アルキル基含有重合体、又は下記一般式(FA)で示される構造単位と、下記一般式(FB)で示される構造単位とを有するフッ化アルキル基含有重合体である<6>に記載の画像形成装置。


(一般式(FA)及び(FB)中、RF1、RF2、RF3及びRF4は、各々独立に、水素原子、又はアルキル基を表す。XF1は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、-S-、-O-、-NH-、又は単結合を表す。YF1は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、-(Cfx2fx-1(OH))-又は単結合を表す。QF1は、-O-、又は-NH-を表す。fl、fm及びfnは、各々独立に、1以上の整数を表す。fp、fq、fr及びfsは、各々独立に、0または1以上の整数を表す。ftは、1以上7以下の整数を表す。fxは1以上の整数を表す。)
<8> ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量が前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体と、
前記感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、前記帯電部材に接触し、前記帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材が、発泡密度60kg/m以上95kg/m以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<1>に係る発明によれば、
特定の画像形成装置において、感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、帯電部材に接触し、帯電部材に接触して、帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、清掃部材が、発泡密度60kg/m未満又は90kg/m超えの発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置を備える場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する画像形成装置が提供される。
<2>に係る発明によれば、
清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡密度が、60kg/m未満又は90kg/m超えである場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する画像形成装置が提供される。
<3>に係る発明によれば、
JIS B 0601:1994に規定される、帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さSmと、前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡密度DEと、の関係が0.55≦DE/Sm≦0.9の関係を満たさない場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する画像形成装置が提供される。
<4>に係る発明によれば、
清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡セル径が、0.3mm未満又は0.45mm超えである場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する画像形成装置が提供される。
<5>に係る発明によれば、
JIS B 0601:1994に規定される、帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さSmと、清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡セル径CDと、の関係が、2.0≦CD/Sm≦3.8の関係を満たさない場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する画像形成装置が提供される。
ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量がポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジにおいて、感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、帯電部材に接触し、帯電部材に接触して、帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、清掃部材が、発泡密度60kg/m未満又は90kg/m超えの発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置を備える場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制するプロセスカートリッジが提供される。
本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。 本実施形態に係る感光体の一例を示す概略断面図である。 本実施形態に係る帯電装置の一例を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る帯電部材の一例を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る帯電部材の一例を示す概略断面図(図7のA-A断面図)である。
以下、本発明の一例である実施形態について、詳細に説明する。
本発明の画像形成装置は、
ポリテトラフルオロエチレン粒子(以下「PTFE粒子」とも称する)と、フッ素原子を持つ分散剤(以下「フッ素含有分散剤」とも称する)と、を含有し、パーフルオロオクタン酸(以下「PFOA」とも称する)の含有量がポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体と、
感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、帯電部材に接触し、帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、清掃部材が、発泡密度60kg/m以上90kg/m以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロール、である帯電装置と、
帯電した感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤により、感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
を備える。
本実施形態に係る画像形成装置は、上記構成により、筋状の画像欠陥が抑制される。その理由は、次の通り、推測される。
従来、クリーニング性向上の目的で、感光体の最表面層に、PTFE粒子を配合することが知られている。
通常、PTFE粒子は、フッ素含有分散剤と共に、例えば、分散媒、粉体等の成分と混合されて使用される。しかし、混合される成分の状態(例えば、分散媒の蒸発、粉体の溶融等の変化)が生じると、PTFE粒子の分散性が低下する傾向がある。
具体的には、例えば、PTFE粒子およびフッ素含有分散剤と共に、樹脂および分散媒を含む液体状組成物(例えば、層形成用塗布液等)を利用し、PTFE粒子を含有した層状物を形成する場合、層状物を形成する過程で、分散媒の乾燥が行われる。すると、分散媒が乾燥(つまり蒸発)する過程で、PTFE粒子の分散性が低下し、PTFE粒子の凝集が起きることがある。
その結果、PTFE粒子の分散状態が低い層状物が形成されることになる。この原因は、次の通り、推測される。
PTFE粒子は、その製造過程で、PFOAが使用されたり、副生成物として生成したりするため、PTFE粒子には、PFOAが含まれることが多い。
PFOAが存在すると、組成物の状態では、フッ素含有分散剤によりPTFE粒子の分散性が高い状態である一方で、混合される成分の状態が変化すると、PTFE粒子に対するフッ素含有分散剤の付着状態が変化する。具体的には、PFOAによりフッ素含有分散剤の一部がPTFE粒子から離脱すると考えられる。そのため、PTFE粒子の分散性が低下し、PTFE粒子の凝集が起きる。
そこで、PTFE粒子とフッ素含有分散剤とを含有する液体状組成物において、PFOA含有量をPTFE粒子に対して25ppb以下とする。つまり、PFOAを含まない、又は含んでも含有量を抑える。それにより、PFOAに起因し、混合される成分の状態が変化したときに生じる「PTFE粒子に対するフッ素含有分散剤の付着状態の変化」が抑制される。
そのため、この液状組成物により形成される層状物は、PTFE粒子の分散状態が高い層状物となる。つまり、この層状物を最表面層として有する感光体は、当該最表面層に分散状態が高い状態(つまり、凝集が抑制された状態)でPTFE粒子が配合されている。
一方、感光体の最表面層に配合されているPTFE粒子は、接触方式の帯電部材の表面へも移行する。
しかし、凝集が抑制された状態、つまり、一次粒子、又は凝集径(二次粒子径)が小さいPTFE粒子が接触方式の帯電部材の表面へも移行すると、PTFE粒子による帯電部材の表面の汚染が進行(つまり、PTFE粒子の付着量が増加し)、筋状の画像欠陥が生じることがある。
分散状態が低く、凝集径が大きいPTFE粒子であれば、帯電部材の表面に付着しても、清掃部材により掻き取られて清掃される。しかし、一次粒子、又は凝集径(二次粒子径)が小さいPTFE粒子であると、帯電部材の表面の凹部に付着するため、清掃部材により掻き取られ難く、清掃不良となる。
そのため、筋状の画像欠陥が生じることがある。
それに対して、本実施形態に係る画像形成装置では、帯電部材の清掃部材として、発泡密度60kg/m以上90kg/m以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールを採用する。
上記発泡密度の発泡弾性層はセル骨格が細いため、発泡弾性層の表面に突出したセル骨格の先端部も細くなる。この細いセル骨格の先端部により、帯電部材の表面の凹部に付着したPTFE粒子も掻き取られる。
ここで、セル骨格とは、セル(つまり、気泡)を形成する線状又は膜状の構造体を示す。そして、発泡弾性層の表面に突出したセル骨格の先端部とは、発泡弾性層の表面において、当該構造体が突出している部分を示す。
そのため、一次粒子、又は凝集径(二次粒子径)が小さいPTFE粒子であっても、PTFE粒子による帯電部材の表面の汚染進行(つまり、PTFE粒子の付着量増加)が抑えられ、筋状の画像欠陥が抑制される。
以上から、本実施形態に係る画像形成装置では、筋状の画像欠陥が抑制されると推測される。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着装置を備える装置;電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー像の転写後、帯電前の電子写真感光体の表面をクリーニングするクリーニング装置を備えた装置;トナー像の転写後、帯電前に電子写真感光体の表面に除電光を照射して除電する除電装置を備える装置;電子写真感光体の温度を上昇させ、相対温度を低減させるための電子写真感光体加熱部材を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写装置は、例えば、表面にトナー像が転写される中間転写体と、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写装置と、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、乾式現像方式の画像形成装置、湿式現像方式(液体現像剤を利用した現像方式)の画像形成装置のいずれであってもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、感光体を備える部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、感光体と帯電装置とを備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
<画像形成装置及びプロセスカートリッジ>
以下、本実施形態に係る画像形成装置及びプロセスカートリッジの一例について図面を参照しつつ説明する。ただし、本実施形態に係る画像形成装置は、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
ここで、図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図1に示すように、感光体10を備え、その周囲に、感光体10を帯電する帯電装置12と、帯電装置12により帯電された感光体10を露光して潜像を形成する露光装置(潜像形成装置)14と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、現像装置16により形成したトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置18と、転写後の感光体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を備える。また、転写装置18により記録媒体Pに転写されたトナー像を定着する定着装置22を備える。
一方、本実施形態の画像形成装置101は、感光体10及び帯電装置12(帯電部材121及び清掃部材122)以外の構成については、従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用される。以下、各構成の一例につき説明する。
露光装置14としては、例えば、レーザー光学系やLED(Light Emitting Diode)アレイ等が適用される。
現像装置16は、例えば、現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を感光体10に接触若しくは近接させて、感光体10の表面の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置である。現像装置16の現像方式は、既知の方式として二成分現像剤による現像方式が好適に適用される。この二成分現像剤による現像方式には、例えば、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写装置18としては、例えば、コロトロン等の非接触転写方式、記録媒体Pを介して導電性の転写ロールを感光体10に接触させ記録媒体Pにトナー像を転写する接触転写方式のいずれを適用してもよい。
クリーニング装置20は、例えば、クリーニングブレードを感光体10の表面に直接接触させて表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する部材である。クリーニング装置20としては、クリーニングブレード以外にクリーニングブラシ、クリーニングロール等を適用してもよい。
定着装置22としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好適に適用される。加熱定着装置は、例えば、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層又は耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し特定の接触圧で接触して配置され、円筒状芯金の外周面又はベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラ又は加圧ベルトと、で構成される。未定着のトナー像の定着プロセスは、例えば、定着ローラと加圧ローラ又は加圧ベルトとの間に未定着のトナー像が転写された記録媒体Pを挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、中間転写体を利用した中間転写方式の画像形成装置、各色のトナー像を形成する画像形成ユニットを並列配置させた所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよい。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、図2に示すように、上記図1に示す画像形成装置において、露光のための開口部24A、除電露光のための開口部24B及び取り付けレール24Cが備えられた筐体24により、感光体10と、感光体を帯電する帯電装置12と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、転写後の感光体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を一体的に組み合わせて保持して構成したプロセスカートリッジ102である。そして、プロセスカートリッジ102は、上記図1に示す画像形成装置101に脱着自在に装着されている。
[感光体]
次に、感光体10(以下「本実施形態に係る感光体」とも称する)の一例について図面を参照して説明する。
図3に示す感光体10は、例えば、導電性支持体4上に、下引層1と電荷発生層2と電荷輸送層3とが、この順序で積層された構造を有する感光体7が挙げられる。電荷発生層2及び電荷輸送層3が感光層5を構成している。
なお、感光体10は、下引層1が設けられていない層構成であってもよい。
また、感光体10は、電荷発生層2と電荷輸送層3との機能が一体化した単層型感光層を有する感光体であってもよい。単層型感光層を有する感光体の場合、単層型感光層が最表面層を構成する。
また、感光体10は、電荷輸送層3上、又は単層型感光層上に、表面保護層を有する感光体であってもよい。表面保護層を有する感光体の場合、表面保護層が最表面層を構成する。
以下、本実施形態に係る感光体10の各層について詳細に説明する。なお、符号は省略して説明する。
(最表面層)
まず、PTFE粒子とフッ素含有分散剤とを含有し、PFOA含有量がPTFE粒子に対して25ppb以下である最表面層について説明する。そして、この最表面層の構成は、後述する最表面層となる層(電荷輸送層、単層型感光層、又は表面保護層)に適用される。
そして、最表面層において、パーフルオロオクタン酸(PFOA)含有量は、ポリテトラフルオロエチレン粒子(PTFE粒子)に対して25ppb以下である。
-PFOA含有量-
最表面層において、PTFE粒子に対して25ppb以下であるが、分散状態の維持性向上の観点から、0ppb以上20ppb以下が好ましく、0ppb以上15ppb以下がより好ましい。なお、「ppb」は質量基準である。
PFOA含有量を低減する方法としては、純水、アルカリ水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル等)、その他の一般的な有機溶剤(トルエン、テトラヒドロフラン等)などにより、PTFE粒子を十分洗浄する方法が挙げられる。洗浄は室温で行っても良いが、加熱下で行うことにより効率的に低減することができる。
PFOA含有量は、次の方法により測定される値である。
・試料の前処理
最表面層を溶剤(例えばテトラヒドロフラン)に浸漬し、PTFE粒子および溶剤に不溶な物質以外を溶剤(例えばテトラヒドロフラン)に溶解させた後、純水中に滴下し析出物をろ別する。その際に得られたPFOAを含む溶液を捕集する。さらにろ別により得られた不溶物を溶剤に溶解させた後、純水中に滴下し析出物をろ別する。その際に得られたPFOAを含む溶液を捕集する作業を5回繰り返し、すべての作業で捕集した水溶液を、前処理済みの水溶液とする。
・測定
上記の手段で得た前処理済みの水溶液を「環境水・底質・生物中のペルフルオロオクタンスルホンのペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS) ぺルフルオロオクタン ぺルフルオロオクタン酸(PFOA)の分析 岩手県環境保健研究センター」に示される方法に準じて試料液の調整、測定を行う。
-PTFE粒子-
PTFE粒子の平均粒径(分散剤付着PTFE粒子の平均粒径)は、特に制限はないが、0.2μm以上4.5μm以下が好ましく、0.2μm以上4μm以下がより好ましい。平均粒径0.2μm以上4.5μm以下のPTFE粒子は、PFOAを多く含む傾向がある。そのため、平均粒径0.2μm以上4.5μm以下のPTFE粒子は、特に、混合される成分の状態が変化すると、分散状態が低下する傾向がある。しかし、PFOA含有量を上記範囲に抑えることで、平均粒径0.2μm以上4.5μm以下のPTFE粒子でも、混合される成分の状態が変化しても、分散状態の維持性が向上する。
PTFE粒子の平均粒径は、次の方法により測定される値である。
SEM(走査型電子顕微鏡)により例えば倍率5000倍以上で観察し、フッ素樹脂粒子(一次粒子が凝集した二次粒子)の最大径を測定し、これを50個の粒子について行った平均値をPTFE粒子の平均粒径とする。なお、SEMとして日本電子製JSM-6700Fを使用し、加速電圧5kVの二次電子画像を観察する。
PTFE粒子の含有量は、最表面層の全固形分に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上20質量%以下がより好ましく、5質量%以上15質量%以下が更に好ましい。
-フッ素含有分散剤-
フッ素含有分散剤は、少なくとも一部がPTFE粒子の表面に付着した状態で最表面層に含まれる。
フッ素含有分散剤としては、フッ化アルキル基を有する重合性化合物を単独重合又は共重合した重合体(以下「フッ化アルキル基含有重合体」とも称する)が挙げられる。
フッ素含有分散剤として具体的には、フッ化アルキル基を有する(メタ)アクリレートの単独重合体、フッ化アルキル基を有する(メタ)アクリレートとフッ素原子を有さないモノマーとのランダム又はブロック共重合体等が挙げられる。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの双方を意味する。
フッ化アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル(メタ)アククリレートが挙げられる。
フッ素原子を有さないモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アククリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルo-フェニルフェノール(メタ)アクリレート、o-フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレートが挙げられる。
その他、フッ素含有分散剤として具体的には、米国特許5637142号明細書、特許第4251662号公報などに開示されたブロック又はブランチポリマーも挙げられる。更に、フッ素含有分散剤として具体的には、フッ素系界面活性剤も挙げられる。
これらの中でも、フッ素含有分散剤としては、下記一般式(FA)で示される構造単位を有するフッ化アルキル基含有重合体が好ましく、下記一般式(FA)で示される構造単位と、下記一般式(FB)で示される構造単位とを有するフッ化アルキル基含有重合体がより好ましい。
以下、下記一般式(FA)で示される構造単位と、下記一般式(FB)で示される構造単位とを有するフッ化アルキル基含有重合体について説明する。

一般式(FA)及び(FB)中、RF1、RF2、RF3及びRF4は、各々独立に、水素原子、又はアルキル基を表す。
F1は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、-S-、-O-、-NH-、又は単結合を表す。
F1は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、-(Cfx2fx-1(OH))-又は単結合を表す。
F1は、-O-、又は-NH-を表す。
fl、fm及びfnは、各々独立に、1以上の整数を表す。
fp、fq、fr及びfsは、各々独立に、0または1以上の整数を表す。
ftは、1以上7以下の整数を表す。
fxは1以上の整数を表す。
一般式(FA)及び(FB)中、RF1、RF2、RF3及びRF4を表す基としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
一般式(FA)及び(FB)中、XF1及びYF1を表すアルキレン鎖(未置換アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖)としては、炭素数1以上10以下の直鎖状又は分岐状のアルキレン鎖が好ましい。
F1を表す-(Cfx2fx-1(OH))-中のfxは、1以上10以下の整数を表すことが好ましい。
fp、fq、fr及びfsは、それぞれ独立に0または1以上10以下の整数を表すことが好ましい。
fnは、例えば、1以上60以下が好ましい。
ここで、フッ素含有分散剤において、一般式(FA)で示される構造単位と一般式(FB)で示される構造単位との比、つまり、fl:fmは、1:9から9:1までの範囲が好ましく、3:7から7:3までの範囲がより好ましい。
また、フッ素含有分散剤、一般式(FA)で示される構造単位と一般式(FB)で示される構造単位とに加え、一般式(FC)で示される構造単位を更に有していてもよい。一般式(FC)で示される構造単位の含有比は、一般式(FA)及び(FB)で示される構造単位の合計、即ちfl+fmとの比(fl+fm:fz)で、10:0から7:3までの範囲が好ましく、9:1から7:3までの範囲がより好ましい。


一般式(FC)中、RF5、及びRF6は、各々独立に、水素原子、アルキル基、又は-AO-RF7(ただし、AOはアルキレンオキサイド基、RF7は水素原子又はアルキル基を表す)を表す。fzは、1以上の整数を表す。
一般式(FC)中、RF5、及びRF6を表す基としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基等が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
フッ素含有分散剤の市販品としては、例えば、GF300、GF400(東亞合成社製)、サーフロンシリーズ(AGCセイミケミカル社製)、フタージェントシリーズ(ネオス社製)、PFシリーズ(北村化学社製)、メガファックシリーズ(DIC製)、FCシリーズ(3M製)等が挙げられる。
フッ素含有分散剤の重量平均分子量は、例えば、2000以上250000以下が好ましく、3000以上150000以下がより好ましく、50000以上100000以下が更に好ましい。
フッ素含有分散剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される値である。GPCによる分子量測定は、例えば、測定装置として東ソー製GPC・HLC-8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel GMHHR-M+TSKgel GMHHR-M(7.8mmI.D.30cm)を使用し、クロロホルム溶媒で行い、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して算出する。
フッ素含有分散剤の含有量は、例えば、PTFE粒子に対して0.5質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上7質量%以下がより好ましい。
なお、フッ素含有分散剤は、1種を単独でまたは2種以上を併用してもよい。
(導電性基体)
導電性基体としては、例えば、金属(アルミニウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等)又は合金(ステンレス鋼等)を含む金属板、金属ドラム、及び金属ベルト等が挙げられる。また、導電性基体としては、例えば、導電性化合物(例えば導電性ポリマー、酸化インジウム等)、金属(例えばアルミニウム、パラジウム、金等)又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、樹脂フィルム、ベルト等も挙げられる。ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
導電性基体の表面は、電子写真感光体がレーザプリンタに使用される場合、レーザ光を照射する際に生じる干渉縞を抑制する目的で、中心線平均粗さRaで0.04μm以上0.5μm以下に粗面化されていることが好ましい。なお、非干渉光を光源に用いる場合、干渉縞防止の粗面化は、特に必要ないが、導電性基体の表面の凹凸による欠陥の発生を抑制するため、より長寿命化に適する。
粗面化の方法としては、例えば、研磨剤を水に懸濁させて導電性基体に吹き付けることによって行う湿式ホーニング、回転する砥石に導電性基体を圧接し、連続的に研削加工を行うセンタレス研削、陽極酸化処理等が挙げられる。
粗面化の方法としては、導電性基体の表面を粗面化することなく、導電性又は半導電性粉体を樹脂中に分散させて、導電性基体の表面上に層を形成し、その層中に分散させる粒子により粗面化する方法も挙げられる。
陽極酸化による粗面化処理は、金属製(例えばアルミニウム製)の導電性基体を陽極とし電解質溶液中で陽極酸化することにより導電性基体の表面に酸化膜を形成するものである。電解質溶液としては、例えば、硫酸溶液、シュウ酸溶液等が挙げられる。しかし、陽極酸化により形成された多孔質陽極酸化膜は、そのままの状態では化学的に活性であり、汚染され易く、環境による抵抗変動も大きい。そこで、多孔質陽極酸化膜に対して、酸化膜の微細孔を加圧水蒸気又は沸騰水中(ニッケル等の金属塩を加えてもよい)で水和反応による体積膨張でふさぎ、より安定な水和酸化物に変える封孔処理を行うことが好ましい。
陽極酸化膜の膜厚は、例えば、0.3μm以上15μm以下が好ましい。この膜厚が上記範囲内にあると、注入に対するバリア性が発揮される傾向があり、また繰り返し使用による残留電位の上昇が抑えられる傾向にある。
導電性基体には、酸性処理液による処理又はベーマイト処理を施してもよい。
酸性処理液による処理は、例えば、以下のようにして実施される。先ず、リン酸、クロム酸及びフッ酸を含む酸性処理液を調製する。酸性処理液におけるリン酸、クロム酸及びフッ酸の配合割合は、例えば、リン酸が10質量%以上11質量%以下の範囲、クロム酸が3質量%以上5質量%以下の範囲、フッ酸が0.5質量%以上2質量%以下の範囲であって、これらの酸全体の濃度は13.5質量%以上18質量%以下の範囲がよい。処理温度は例えば42℃以上48℃以下が好ましい。被膜の膜厚は、0.3μm以上15μm以下が好ましい。
ベーマイト処理は、例えば90℃以上100℃以下の純水中に5分から60分間浸漬すること、又は90℃以上120℃以下の加熱水蒸気に5分から60分間接触させて行う。被膜の膜厚は、0.1μm以上5μm以下が好ましい。これをさらにアジピン酸、硼酸、硼酸塩、燐酸塩、フタル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等の被膜溶解性の低い電解質溶液を用いて陽極酸化処理してもよい。
(下引層)
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層である。
無機粒子としては、例えば、粉体抵抗(体積抵抗率)10Ωcm以上1011Ωcm以下の無機粒子が挙げられる。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子のBET法による比表面積は、例えば、10m/g以上がよい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
無機粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上80質量%以下である。
無機粒子は、表面処理が施されていてもよい。無機粒子は、表面処理の異なるもの、又は、粒径の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤等が挙げられる。特に、シランカップリング剤が好ましく、アミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シランカップリング剤は、2種以上混合して使用してもよい。例えば、アミノ基を有するシランカップリング剤と他のシランカップリング剤とを併用してもよい。この他のシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピル-トリス(2-メトキシエトキシ)シラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表面処理剤による表面処理方法は、公知の方法であればいかなる方法でもよく、乾式法又は湿式法のいずれでもよい。
表面処理剤の処理量は、例えば、無機粒子に対して0.5質量%以上10質量%以下が好ましい。
ここで、下引層は、無機粒子と共に電子受容性化合物(アクセプター化合物)を含有することが、電気特性の長期安定性、キャリアブロック性が高まる観点からよい。
電子受容性化合物としては、例えば、クロラニル、ブロモアニル等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7-トリニトロフルオレノン、2,4,5,7-テトラニトロ-9-フルオレノン等のフルオレノン化合物;2-(4-ビフェニル)-5-(4-t-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール、2,5-ビス(4-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール、2,5-ビス(4-ジエチルアミノフェニル)-1,3,4オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;キサントン系化合物;チオフェン化合物;3,3’,5,5’テトラ-t-ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物;等の電子輸送性物質等が挙げられる。
特に、電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が好ましい。
電子受容性化合物は、下引層中に無機粒子と共に分散して含まれていてもよいし、無機粒子の表面に付着した状態で含まれていてもよい。
電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着させる方法としては、例えば、乾式法、又は、湿式法が挙げられる。
乾式法は、例えば、無機粒子をせん断力の大きなミキサ等で攪拌しながら、直接又は有機溶媒に溶解させた電子受容性化合物を滴下、乾燥空気や窒素ガスとともに噴霧させて、電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着する方法である。電子受容性化合物の滴下又は噴霧するときは、溶剤の沸点以下の温度で行うことがよい。電子受容性化合物を滴下又は噴霧した後、更に100℃以上で焼き付けを行ってもよい。焼き付けは電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に制限されない。
湿式法は、例えば、攪拌、超音波、サンドミル、アトライター、ボールミル等により、無機粒子を溶剤中に分散しつつ、電子受容性化合物を添加し、攪拌又は分散した後、溶剤除去して、電子受容性化合物を無機粒子の表面に付着する方法である。溶剤除去方法は、例えば、ろ過又は蒸留により留去される。溶剤除去後には、更に100℃以上で焼き付けを行ってもよい。焼き付けは電子写真特性が得られる温度、時間であれば特に限定されない。湿式法においては、電子受容性化合物を添加する前に無機粒子の含有水分を除去してもよく、その例として溶剤中で攪拌加熱しながら除去する方法、溶剤と共沸させて除去する方法が挙げられる。
なお、電子受容性化合物の付着は、表面処理剤による表面処理を無機粒子に施す前又は後に行ってよく、電子受容性化合物の付着と表面処理剤による表面処理と同時に行ってもよい。
電子受容性化合物の含有量は、例えば、無機粒子に対して0.01質量%以上20質量%以下がよく、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン-アルキッド樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の公知の高分子化合物;ジルコニウムキレート化合物;チタニウムキレート化合物;アルミニウムキレート化合物;チタニウムアルコキシド化合物;有機チタニウム化合物;シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これらの中でも、下引層に用いる結着樹脂としては、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好適であり、特に、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と硬化剤との反応により得られる樹脂が好適である。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
下引層には、電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のために種々の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
添加剤としてのシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピル-トリス(2-メトキシエトキシ)シラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ジルコニウムキレート化合物としては、例えば、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシド等が挙げられる。
チタニウムキレート化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2-エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート等が挙げられる。
アルミニウムキレート化合物としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等が挙げられる。
これらの添加剤は、単独で、又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
下引層は、ビッカース硬度が35以上であることがよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。また、表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
下引層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた下引層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱することで行う。
下引層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、公知の有機溶剤、例えば、アルコール系溶剤、芳香族炭化水素溶剤、ハロゲン化炭化水素溶剤、ケトン系溶剤、ケトンアルコール系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤等が挙げられる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
下引層形成用塗布液を調製するときの無機粒子の分散方法としては、例えば、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカー等の公知の方法が挙げられる。
下引層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
下引層の膜厚は、例えば、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上50μm以下の範囲内に設定される。
(中間層)
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン-アルキッド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
これらの中でも、中間層は、ジルコニウム原子又はケイ素原子を含有する有機金属化合物を含む層であることが好ましい。
中間層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた中間層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥、必要に応じて加熱することで行う。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
中間層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上3μm以下の範囲に設定される。なお、中間層を下引層として使用してもよい。
(電荷発生層)
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro-Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料;ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;ペリレン顔料;ピロロピロール顔料;フタロシアニン顔料;酸化亜鉛;三方晶系セレン等が挙げられる。
これらの中でも、近赤外域のレーザ露光に対応させるためには、電荷発生材料としては、金属フタロシアニン顔料、又は無金属フタロシアニン顔料を用いることが好ましい。具体的には、例えば、特開平5-263007号公報、特開平5-279591号公報等に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン;特開平5-98181号公報等に開示されたクロロガリウムフタロシアニン;特開平5-140472号公報、特開平5-140473号公報等に開示されたジクロロスズフタロシアニン;特開平4-189873号公報等に開示されたチタニルフタロシアニンがより好ましい。
一方、近紫外域のレーザ露光に対応させるためには、電荷発生材料としては、ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;チオインジゴ系顔料;ポルフィラジン化合物;酸化亜鉛;三方晶系セレン;特開2004-78147号公報、特開2005-181992号公報に開示されたビスアゾ顔料等が好ましい。
450nm以上780nm以下に発光の中心波長があるLED,有機ELイメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合にも、上記電荷発生材料を用いてもよいが、解像度の観点より、感光層を20μm以下の薄膜で用いるときには、感光層中の電界強度が高くなり、基体からの電荷注入による帯電低下、いわゆる黒点と呼ばれる画像欠陥を生じやすくなる。これは、三方晶系セレン、フタロシアニン顔料等のp-型半導体で暗電流を生じやすい電荷発生材料を用いたときに顕著となる。
これに対し、電荷発生材料として、縮環芳香族顔料、ペリレン顔料、アゾ顔料等のn-型半導体を用いた場合、暗電流を生じ難く、薄膜にしても黒点と呼ばれる画像欠陥を抑制し得る。n-型の電荷発生材料としては、例えば、特開2012-155282号公報の段落[0288]~[0291]に記載された化合物(CG-1)~(CG-27)が挙げられるがこれに限られるものではない。
なお、n-型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流の極性によって判定され、正孔よりも電子をキャリアとして流しやすいものをn-型とする。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択され、また、結着樹脂としては、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択してもよい。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上であることをいう。
これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、質量比で10:1から1:10までの範囲内であることが好ましい。
電荷発生層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
電荷発生層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱することで行う。なお、電荷発生層の形成は、電荷発生材料の蒸着により行ってもよい。電荷発生層の蒸着による形成は、特に、電荷発生材料として縮環芳香族顔料、ペリレン顔料を利用する場合に好適である。
電荷発生層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n-ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等が挙げられる。これら溶剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いる。
電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電荷発生材料)を分散させる方法としては、例えば、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、例えば、高圧状態で分散液を液-液衝突や液-壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式等が挙げられる。
なお、この分散の際、電荷発生層形成用塗布液中の電荷発生材料の平均粒径を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下にすることが有効である。
電荷発生層形成用塗布液を下引層上(又は中間層上)に塗布する方法としては、例えばブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上5.0μm以下、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下の範囲内に設定される。
(電荷輸送層)
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
電荷輸送材料としては、p-ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7-トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物;キサントン系化合物;ベンゾフェノン系化合物;シアノビニル系化合物;エチレン系化合物等の電子輸送性化合物が挙げられる。電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物も挙げられる。これらの電荷輸送材料は1種を単独で又は2種以上で用いられるが、これらに限定されるものではない。
電荷輸送材料としては、電荷移動度の観点から、下記構造式(a-1)で示されるトリアリールアミン誘導体、及び下記構造式(a-2)で示されるベンジジン誘導体が好ましい。

構造式(a-1)中、ArT1、ArT2、及びArT3は、各々独立に置換若しくは無置換のアリール基、-C-C(RT4)=C(RT5)(RT6)、又は-C-CH=CH-CH=C(RT7)(RT8)を示す。RT4、RT5、RT6、RT7、及びRT8は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。

構造式(a-2)中、RT91及びRT92は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のアルコキシ基を示す。RT101、RT102、RT111及びRT112は各々独立に、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基、炭素数1以上2以下のアルキル基で置換されたアミノ基、置換若しくは無置換のアリール基、-C(RT12)=C(RT13)(RT14)、又は-CH=CH-CH=C(RT15)(RT16)を示し、RT12、RT13、RT14、RT15及びRT16は各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。Tm1、Tm2、Tn1及びTn2は各々独立に0以上2以下の整数を示す。
上記各基の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシ基が挙げられる。また、上記各基の置換基としては、炭素数1以上3以下のアルキル基で置換された置換アミノ基も挙げられる。
ここで、構造式(a-1)で示されるトリアリールアミン誘導体、及び前記構造式(a-2)で示されるベンジジン誘導体のうち、特に、「-C-CH=CH-CH=C(RT7)(RT8)」を有するトリアリールアミン誘導体、及び「-CH=CH-CH=C(RT15)(RT16)」を有するベンジジン誘導体が、電荷移動度の観点で好ましい。
高分子電荷輸送材料としては、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリシラン等の電荷輸送性を有する公知のものが用いられる。特に、特開平8-176293号公報、特開平8-208820号公報等に開示されているポリエステル系の高分子電荷輸送材は特に好ましい。なお、高分子電荷輸送材料は、単独で使用してよいが、結着樹脂と併用してもよい。
電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーンアルキッド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、スチレン-アルキッド樹脂、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリシラン等が挙げられる。これらの中でも、結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂が好適である。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上で用いる。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
電荷輸送層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
電荷輸送層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥、必要に応じて加熱することで行う。
電荷輸送層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;アセトン、2-ブタノン等のケトン類;塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状又は直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上混合して用いる。
電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層の上に塗布する際の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は、例えば、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下の範囲内に設定される。
(保護層)
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
1)反応性基及び電荷輸送性骨格を同一分子内に有する反応性基含有電荷輸送材料を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり当該反応性基含有電荷輸送材料の重合体又は架橋体を含む層)
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
反応性基含有電荷輸送材料の反応性基としては、連鎖重合性基、エポキシ基、-OH、-OR[但し、Rはアルキル基を示す]、-NH、-SH、-COOH、-SiRQ1 3-Qn(ORQ2Qn[但し、RQ1は水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、RQ2は水素原子、アルキル基、トリアルキルシリル基を表す。Qnは1~3の整数を表す]等の周知の反応性基が挙げられる。
連鎖重合性基としては、ラジカル重合しうる官能基であれば特に限定されるものではなく、例えば、少なくとも炭素二重結合を含有する基を有する官能基である。具体的には、ビニル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、スチリル基(ビニルフェニル基)、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを含有する基等が挙げられる。なかでも、その反応性に優れることから、連鎖重合性基としては、ビニル基、スチリル基(ビニルフェニル基)、アクリロイル基、メタクリロイル基、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも一つを含有する基であることが好ましい。
反応性基含有電荷輸送材料の電荷輸送性骨格としては、電子写真感光体における公知の構造であれば特に限定されるものではなく、例えば、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の含窒素の正孔輸送性化合物に由来する骨格であって、窒素原子と共役している構造が挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン骨格が好ましい。
これら反応性基及び電荷輸送性骨格を有する反応性基含有電荷輸送材料、非反応性の電荷輸送材料、反応性基含有非電荷輸送材料は、周知の材料から選択すればよい。
保護層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
保護層の形成は、特に制限はなく、周知の形成方法が利用されるが、例えば、上記成分を溶剤に加えた保護層形成用塗布液の塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥し、必要に応じて加熱等の硬化処理することで行う。
保護層形成用塗布液を調製するための溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系溶剤等が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上混合して用いる。
なお、保護層形成用塗布液は、無溶剤の塗布液であってもよい。
保護層形成用塗布液を感光層(例えば電荷輸送層)上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
保護層の膜厚は、例えば、好ましくは1μm以上20μm以下、より好ましくは2μm以上10μm以下の範囲内に設定される。
(単層型感光層)
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して0.1質量%以上10質量%以下がよく、好ましくは0.8質量%以上5質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
[帯電装置]
帯電装置12は、例えば、帯電部材121と、帯電部材121に接触配置された清掃部材122と、帯電部材121及び清掃部材122の軸方向両端を各部材が回転自在となるように保持する導電性軸受け123(導電性ベアリング)と、導電性軸受け123の一方に接続された電源124と、を備える(図1、図4参照)。
そして、帯電装置12は、清掃部材122として、清掃ロール122-1を備える帯電装置(図4参照)が採用される。
以下、帯電装置12を構成する各部材について、以下に詳細に説明する。
(帯電部材)
以下、帯電部材121について、図5及び図6を参照して説明する。
ここで、図5は、本実施形態に係る帯電部材の一例を示す概略斜視図である。図6は、本実施形態に係る帯電部材の一例を示す概略断面図である。なお、図6は、図5のA-A断面図である。
帯電部材121は、図5及び図6に示すように、例えば、導電性支持体30(以下「支持体30」と称する)と、導電性支持体30の外周面上に設けられた導電性弾性層31(以下「弾性層31」と称する)と、導電性弾性層31の外周面上に設けられた導電性表面層32(以下「表面層32」と称する)と、を有するロール部材である。なお、支持体30と弾性層31との間は、例えば、接着層(不図示)が設けられている。
帯電部材121は、上記層構成に限られず、例えば、支持体30と弾性層31との間に中間層を設けた構成、又は、弾性層31と表面層32との間に抵抗調整層若しくは移行防止層を設けた構成であってもよい。
また、帯電部材121は、ロール部材に限られず、ベルト部材等であってもよい。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることを意味する。
以下、帯電部材121の詳細について説明する。なお、以下、符号は省略して説明する。
-支持体-
支持体は、帯電部材の電極及び支持部材として機能するものである。例えば、支持体の材質としては、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;等が挙げられる。支持体としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂、セラミック部材)等も挙げられる。支持体は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
(接着層)
接着層の材質としては、支持体と弾性層とを接着し、導電性を有する組成物である公知の接着剤が挙げられる。この接着剤としては、例えば、電子導電剤を含有する樹脂組成物、導電性樹脂を含む樹脂組成物が挙げられる。
-弾性層-
弾性層は、弾性材料と、導電剤と、を含む。弾性層は、必要に応じて、その他の添加剤を含んでもよい。なお、弾性層は、抵抗調整層を兼ねていることがよい。
弾性材料としては、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコ-ンゴム、フッ素ゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン-エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-アリルグリシジルエ-テル共重合ゴム、エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム、これらを混合したゴム等が挙げられる。
これらの弾性材料の中でも、シリコ-ンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン-エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、これらを混合したゴムが好ましい。
ゴム材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
導電剤としては、電子導電性物質、イオン導電性物質が挙げられる。
電子導電性物質としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、熱分解カーボン、グラファイト、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウム等の金属、ZnO-Al、SnO-Sb、In-SnO、ZnO-TiO、MgO-Al、FeO-TiO、TiO、SnO、Sb、In、ZnO、MgO等の公知の金属酸化物が挙げられる。
イオン導電性物質としては、例えば、四級アンモニウム塩、アルカリ金属の過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過塩素酸塩等の公知の塩が挙げられる。
これらの導電剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
導電剤の含有量は、弾性層の目的とする特性が得られる範囲内であれば、特に制限はない。
具体的には、電子導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上90質量部以下であることが好ましい。
一方、イオン導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
弾性層におけるその他の添加剤としては、軟化剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の周知の添加剤が挙げられる。
弾性層の体積抵抗率は、例えば、弾性層が抵抗調整層を兼ねる場合、例えば、10Ωcm以上1014Ωcm以下がよく、好ましくは10Ωcm以上1012Ωcm以下、より好ましくは10Ωcm以上1012Ωcm以下である。
弾性層の体積抵抗率は、次に示す方法により測定された値である。
即ち、弾性層からシート状の測定試料を採取し、その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料厚(cm))
弾性層の厚みは、帯電部材を適用する装置によって異なるが、例えば、1mm以上10mm以下がよく、好ましくは2mm以上5mm以下である。
弾性層の厚みは、次に示す方法により測定された値である。
即ち、弾性層(帯電部材)の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を片刃ナイフで切り取り、切り取った試料の断面を5から50倍の厚みに応じて適切な倍率で観察して、膜厚を測定して、その平均値とする。測定装置は、キーエンス社製、デジタルマイクロスコープVHX-200を用いる。
-表面層-
表面層は、弾性層上に樹脂層を独立して設けた態様であってもよいし、発泡した弾性層の表層部の気泡に樹脂等を含浸させて設けた態様(つまり、気泡に樹脂等が含浸した弾性層の表層部を表面層とした態様)であってもよい。
表面層を形成するための材料としては、例えば、樹脂が挙げられる。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、共重合ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンテトラフルオロエチレン樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂。ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等)が挙げられる。また、樹脂は、硬化性樹脂を硬化剤若しくは触媒により硬化又は架橋したものが好ましい。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含む共重合体である。なお、共重合ナイロンには、6ナイロン、66ナイロン等の他の重合単位を含んでいてもよい。
これらの中でも、汚れ防止の観点から、樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、ポリアミド樹脂が好ましく、表面層の耐摩耗性、多孔質樹脂粒子の離脱抑制の点から、ポリアミド樹脂がより好ましい。
特に、ポリアミド樹脂としては、表面層の耐摩耗性の点から、アルコキシメチル化ポリアミド(アルコキシメチル化ナイロン)が好ましく、より好ましくはメトキシメチル化ポリアミド(N-メトキシメチル化ナイロン)である。
なお、樹脂は、表面層の機械的強度を向上させ、表面層の割れの発生を抑制する点から、架橋構造を有していてもよい。
樹脂が架橋構造を有する場合、表面層のゲル分率は50%以上100%以下が好ましく、より好ましくは60%以上100%以下である。
ゲル分率の測定は、JIS K6796(1998)に準じて行われる。
具体的には、表面層から測定試料を採取する。採取した測定試料の質量を測定し、これを溶剤抽出前の質量とする。次に、測定試料を、表面層形成用の塗布液を調製するのに用いる溶剤中に24時間浸漬した後、溶剤をろ過し、残留した残留物をろ過し、重量を測定する。この重量を抽出後の質量とする。そして、下記式に従って、ゲル分率を算出する。
・式:ゲル分率=100×(溶剤抽出後の質量)/(溶剤抽出前の質量)
表面層を形成するためのその他の材料としては、例えば、導電剤、充填剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の通常表面層に添加され得る周知の添加剤が挙げられる。
表面層の体積抵抗率は、例えば、10Ωcm以上1014Ωcm以下がよく、好ましくは10Ωcm以上1012Ωcm以下、より好ましくは10Ωcm以上1012Ωcm以下がよい。
表面層の体積抵抗率は、次に示す方法により測定された値である。
即ち、表面層をアルミやステンレス等の金属の平板又は体積抵抗が10Ωcm以下のシート状のゴム材等に塗布し、測定試料を得る。その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料膜厚(cm))
表面層のダイナミック超微小硬度は、汚染や割れの点から、例えば、0.04以上0.5以下がよく、好ましくは0.08以上0.3以下である。
表面層のダイナミック超微小硬度(以下、「DH」とも称する)は、圧子を試料に一定の押込み速度(mN/s)で進入させたときの試験荷重をP(mN)、押込み深さをD(μm)としたとき、下記式より算出された硬度である。但し、下記式において、αは圧子形状による定数を表す。
式:DH=α×P/D
なお、ダイナミック超微小硬度の測定は、ダイナミック超微小硬度計DUH-W201S((株)島津製作所社製)により行った。ダイナミック超微小硬度は、軟質材料測定により、三角錐圧子(頂角:115°、α:3.8584)を、帯電部材の表面層に押込み速度0.14mN/s、試験荷重1.0mNで進入させた時の押込み深さDを測定することにより求められる。
表面層の厚みは、弾性層からのブリード物(つまり、滲み出す液状物)及びブルーム物(つまり、析出する固形物)の帯電部材の表面への移動を抑制すると共に、表面層の抵抗安定性の点から、例えば、2μm以上25μm以下がよく、好ましくは3μm以上20μm以下であり、より好ましくは3μm以上15μm以下であり、更に好ましくは5μm以上15μm以下である。
表面層の厚みは、次に示す方法により測定された値である。
即ち、表面層(帯電部材)の軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所を片刃ナイフで切り取り、切り取った試料の断面を倍率1000倍で観察して膜厚を測定し、その平均値とする。測定装置は、キーエンス社製、デジタルマイクロスコープVHX-200を用いる。
表面層は、例えば、各成分を溶剤に分散させて塗布液を調製し、先立って形成した弾性層上に、この塗布液を塗布した後、加熱することで形成する。
塗布液の塗布方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法、フロー塗布法、リング塗布法、ダイ塗布法、インクジェット塗布法等が挙げられる。
塗布液に用いる溶剤としては、特に限定されず一般的なものが使用され、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの溶媒を使用してもよい。また、これらの他、種々の溶媒を使用してもよいが、浸漬塗布法を適用するためには、アルコール溶剤若しくはケトン溶剤、又はそれらの混合溶剤が挙げられる。
[清掃ロール]
清掃ロール122-1は、図4に示すように、例えば、支持体122Aと、導電性支持体122Aの外周面上に設けられた発泡弾性層122B1と、を有するロール部材である。
以下、本実施形態に係る清掃ロール122-1の詳細について説明する。なお、以下、符号は省略して説明する。
(支持体)
支持体は、円筒状又は円柱状の部材である。支持体の材質としては例えば、金属若しくは合金、又は樹脂等が挙げられる。
金属若しくは合金としては、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、アルミニウム、ニッケル等の金属;ステンレス等の合金が挙げられる。
(発泡弾性層)
発泡弾性層は、例えば、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、発泡セルという。)が存在し、弾性を有している層である。
発泡弾性層は、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、オレフィン、メラミン、ポリプロピレン、NBR(アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム)、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム)、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン、シリコーン、ニトリル等の発泡性の樹脂材料又はゴム材料を含んで構成される。
これらの発泡性の樹脂材料又はゴム材料の中でも、帯電部材との従動摺擦によりトナーや外添剤などの異物を効率的に除去し、スジ状の画像欠陥を抑制すると同時に、帯電部材の表面に清掃部材の擦れによるキズをつけ難くするために、また、長期にわたり千切れや破損が生じ難くするために、ポリウレタンが特に好適に適用される。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールなど)と、イソシアネート(2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネートや4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応物が挙げられ、これらの鎖延長剤(例えば1,4-ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど)による反応物であってもよい。
発泡弾性層は、発泡性の樹脂材料又はゴム材料に加え、必要に応じて、発泡剤、整泡剤等を用いて形成される。特に、ポリウレタンの場合は、発泡剤、整泡剤等を用いた発泡させることが一般的である。
発泡剤としては、水、アゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の公知の発泡剤が用いられる。
また、整泡剤としては、シリコーン整泡剤(例えばジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーン;アルキル変性シリコーンオイル、アラルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリエステル変性シリコーンオイル、フルオロアルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル基変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル;等)の公知の整泡剤が用いられる。
発泡弾性層は、支持体の外周面の全面に形成された筒状形状であってもよいし、支持体の外周面に短冊状の発泡弾性部材を螺旋状に巻き付けて形成されたものでもよい。
発泡弾性層は、例えば、支持体の外周面に、発泡弾性層を構成する成分と発泡に寄与する発泡剤や整泡剤との混合物を付与し、成形、発泡して形成してもよいし、予め貫通穴を設けた発泡体を支持体の外周面に接着剤を用いて接着し、その後、外径を研磨することで形成してもよい。
発泡弾性層の発泡密度は、60kg/m以上90kg/m以下とする。
発泡弾性層の発泡密度を上記範囲とすることで、帯電部材に付着したPTFE粒子が、一次粒子の状態又は二次粒子の凝集径が小さくても、発泡弾性層の表面(そのセル骨格の先端部)により掻き取られる。それにより、筋状の画像欠陥が抑制される。
筋状の画像欠陥抑制の観点から、発泡弾性層の発泡密度は、65kg/m以上85kg/m以下が好ましい。
発泡弾性層の発泡密度は、JIS K 7222(2005)に記載の方法で測定された値である。
発泡弾性層の発泡セル径を0.3mm以上0.45mm以下とすることが好ましい。
発泡弾性層の発泡セル径を上記範囲とすることで、発泡弾性層の発泡密度を上記範囲とすると共に、セル骨格の先端部が細くなる傾向となる。それにより、さらに、筋状の画像欠陥が抑制され易くなる。
筋状の画像欠陥抑制の観点から、発泡弾性層の発泡セル径は、0.35mm以上0.40mm以下がより好ましい。
発泡弾性層の発泡セル径は、JIS K 6400-1(2004)附属書1に準じて25mm長さ毎のセル数を測定し、式:発泡セル径=25mm/セル数から算出した値である。
ここで、筋状の画像欠陥抑制の観点から、JIS B 0601:1994に規定される、帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さSmと、清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡密度DEと、の関係は、0.55≦DE/Sm≦0.9の関係(好ましくは、0.6≦DE/Sm≦0.75)を満たすことがよい。
また、筋状の画像欠陥抑制の観点から、JIS B 0601:1994に規定される、帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さRSmと、清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡セル径CDと、の関係は、2.0≦CD/Sm≦3.8の関係(好ましくは、2.0≦CD/Sm≦3.3の関係)を満たす
なお、JIS B 0601:1994に規定される、帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さSmは、80μm以上150μm以下(好ましくは100μm以上130μm以下)が例示される。
JIS B 0601:1994に規定される、帯電部材の表面の粗さ曲線要素の平均長さRSmは、次の通り測定された値である。
東京精密株式会社製サーフコムを使用し、帯電部材表面(つまり表面層)の表面形状を軸方向に沿って測定する。得られた表面形状の任意の位置から帯電部材表面の軸方向に2.5mmの評価長さをとり、二次関数で曲率補正を行った上で、JIS B 0601:1994に基づいて表面粗さを計測する。表面粗さの計測は、実表面の断面曲線から断面曲線を作成するときのカットオフ値を0.8mmとして実施する。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、「部」又は「%」は、特に断りがない限り、質量基準である。
<感光体の作製)
(感光体A)
-PTFE粒子Aの作製-
市販品の平均粒径3.5μm(一次粒径0.2μm)のPTFE粒子を、次の通り、洗浄後、フッ素含有分散剤により処理したPTFE粒子をPTFE粒子Aとした。
テトロヒドロフラン400質量部とPTFE粒子15質量部を採取し高圧ホモジナイザー(LA-33S、ナノマイザー株式会社製、商品名)の圧力を500kg/cmに設定し、上記混合物をこの高圧ホモジナイザーに4回流通させることにより洗浄処理した。さらに遠心分離機にて分散液を処理したあと、上層の透明部分の液を除去した。次にテトロヒドロフランを液量が415質量部になるように加え、再び高圧ホモジナイザーにて分散処理後、遠心分離機にて分散液を処理し、上層の透明部分の液を捨てた。この作業をさらに3回繰返した後、フッ素含有分散剤として、GF400(東亜合成社製:フッ化アルキル基を持つメタクリレートを少なくとも重合成分とした界面活性剤):1.5部を加えて、次にテトロヒドロフランを液量が415質量部になるように加え、再び高圧ホモジナイザーにて分散処理後、減圧下溶剤を留去した。その後乾燥した粒子を乳鉢で粉砕した。この粒子をPTFE粒子Aとした。
得られたPTFE粒子Aの「PFOA含有量」を既述の方法に従って測定した結果、5ppbであった。
-PTFE組成物L-Aの作製-
下記式(CT-1)で表されるベンジジン化合物45部、及び下記式(B-1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量:40,000)55部をトルエン350部、テトラヒドロフラン150部に溶解させ、PTFE粒子A10部を加え、高圧ホモジナイザーで5回処理してPTFE組成物L-Aを作製した。


得られたPTFE組成物L-A中のPTFEの分散状態をレーザー回折式粒度分布測定装置(マスターサイザー3000:Malvern社)を用いて評価した結果、平均粒径0.22μmであった。
-感光体Aの作製-
次の通り、感光体Aを作製した。
・下引層の形成
酸化亜鉛:(平均粒径70nm:テイカ社製:比表面積値15m/g)100部をテトラヒドロフラン500部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学工業社製)1.3部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛110部を500部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.6部を50部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、さらに60℃で減圧乾燥を行い、アリザリン付与酸化亜鉛を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛60部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製):13.5部とブチラール樹脂 (エスレックBM-1、積水化学工業社製)15部とメチルエチルケトン85部とを混合し混合液を得た。この混合液38部と、メチルエチルケトン25部と、を混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005部、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社):45部を添加し、下引層用塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて、直径47mm、長さ357mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、170℃、30分の乾燥硬化を行い厚さ25μmの下引層を得た。
・電荷発生層の形成
次に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニン1部を、ポリビニルブチラール(エスレックBM-S、積水化学工業社製)1部及び酢酸n-ブチル80部と混合し、これをガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間分散処理することにより電荷発生層用塗布液を調製した。得られた塗布液を下引層が形成された導電性支持体上に浸漬塗布し、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
・電荷輸送層の形成
PTFE組成物Aを上記電荷発生層上に浸漬塗布法で塗布し、130℃、45分の加熱を行い膜厚13μmの電荷輸送層を形成した。
なお、電荷輸送層の「PFOA含有量」を既述の方法に従って測定した結果、5ppbであった。また、電荷輸送層中のPTFE粒子の平均粒径は0.23μmであった。
以上の工程を経て、感光体Aを作製した。
(感光体B)
-PTFE粒子Bの作製-
市販品の平均粒径4.5μm(一次粒径0.2μm)のPTFE粒子を、PTFE粒子Aと同様に、洗浄後、フッ素含有分散剤により処理したPTFE粒子をPTFE粒子Bとした。
得られたPTFE粒子Bの「PFOA含有量」を既述の方法に従って測定した結果、0ppbであった。
-PTFE組成物L-Bの作製-
PTFE粒子AをPTFE粒子Bに変更したほかはPTFE組成物L-Aと同様な作業を行い、PTFE組成物L-Bを作製した。
得られたPTFE組成物L-B中のPTFEの分散状態をレーザー回折式粒度分布測定装置(マスターサイザー3000:Malvern社)を用いて評価した結果、平均粒径0.21μmであった。
-感光体Bの作製-
PTFE組成物L-AをPTFE組成物L-Bに変更したほかは感光体Aと同様な作業を行い、感光体Bを作製した。
なお、電荷輸送層の「PFOA含有量」を既述の方法に従って測定した結果、0ppbであった。また、電荷輸送層中のPTFE粒子の平均粒径は0.22μmであった。
(感光体C)
PTEE粒子Aの作製において、PFOAの合計量が25ppbになるように、洗浄、フッ素含有分散剤による処理したPTFE粒子をPTFE粒子Cとした。
-PTFE組成物L-Cの作製-
PTFE粒子AをPTFE粒子Cに変更したほかはPTFE組成物L-Aと同様な作業を行い、PTFE組成物L-Cを作製した。
得られたPTFE組成物L-C中のPTFEの分散状態をレーザー回折式粒度分布測定装置(マスターサイザー3000:Malvern社)を用いて評価した結果、平均粒径0.22μmであった。
-感光体Cの作製-
PTFE組成物L-AをPTFE組成物L-Cに変更したほかは感光体Aと同様な作業を行い、感光体Cを作製した。
なお、電荷輸送層の「PFOA含有量」を既述の方法に従って測定した結果、25ppbであった。また、電荷輸送層中のPTFE粒子の平均粒径は0.24μmであった。
(比較感光体D)
PTEE粒子Aの作製において、PFOAの合計量が30ppbになるように、洗浄、フッ素含有分散剤による処理したPTFE粒子をPTFE粒子Dとした。
-PTFE組成物L-Dの作製-
PTFE粒子AをPTFE粒子Dに変更したほかはPTFE組成物L-Aと同様な作業を行い、PTFE組成物L-Dを作製した。
得られたPTFE組成物L-D中のPTFEの分散状態をレーザー回折式粒度分布測定装置(マスターサイザー3000:Malvern社)を用いて評価した結果、平均粒径0.25μmであった。
-比較感光体Dの作製-
PTFE組成物L-AをPTFE組成物L-Dに変更したほかは感光体Aと同様な作業を行い、比較感光体Dを作製した。
なお、電荷輸送層の「PFOA含有量」を既述の方法に従って測定した結果、30ppbであった。また、電荷輸送層中のPTFE粒子の平均粒径は0.35μmであった。
<帯電ロールの作製>
(帯電ロールA)
-弾性層の形成-
下記混合物を、オープンロールで混練し、SUS416からなる直径8mm、長さ378mmの導電性の支持体の外周面に、厚さ2.0mmとなるように円筒状に被覆し、内径12.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨した。これにより、円筒状の導電性の弾性層を得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン-エチレンオキシド-アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、GECHRON3106:日本ゼオン社製)・・・・・・・・・・・・100質量部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製)・・・・・25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製)・・・・・・・・・・・・8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1質量部
・加硫剤(硫黄、200メッシュ:鶴見化学工業社製)・・・・・・・・・・・1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製)・・・・・・・・2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製)・・・・・・・・0.5質量部
-表面層の形成-
下記混合物を、ビーズミルにて分散し、得られた分散液を、メタノールで希釈し、導電性の弾性層の表面(外周面)に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥した。これにより、厚さ4μmの表面層を有する帯電ロールAを得た。
・高分子材料(共重合ナイロン、アミランCM8000:東レ社製)・・・・20質量部
・導電剤(アンチモンドープ酸化スズ、SN-100P:石原産業社製)・・30質量部
・溶剤(メタノール)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・500質量部
・溶剤(ブタノール)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・240質量部
<清掃ロールの作製>
(清掃ロールAの作製)
発泡密度77kg/m、発泡セル径0.37μmのウレタンフォーム(製品名:CFS、製造元イノアックコーポレーション社製)を、15mm×15mm×350mmの大きさに切断して、中心に貫通穴をあけ、接着剤を塗布した支持体(外径:6mm、支持体長さ:343mm:但し、支持体の軸方向両端部の軸受け部の外径φ4mm、長さ6mm)を挿入し、ウレタンフォームを支持体に接着してから、外径を研磨し、発泡弾性層の軸方向長さ333mm、外径φ10mmの清掃ロールAを得た。
(清掃ロールBの作製)
ウレタンフォームとして、発泡密度63kg/m、発泡セル径0.42μmのウレタンフォーム(製品名:HB、製造元イノアックコーポレーション社製)を用いた以外は、清掃ロールAと同様にして、清掃ロールBを得た。
(清掃ロールCの作製)
ウレタンフォームとして、発泡密度67kg/m、発泡セル径0.40μmのウレタンフォーム(製品名:EP70、製造元イノアックコーポレーション社製)を用いた以外は、清掃ロールAと同様にして、清掃ロールCを得た。
(清掃ロールDの作製)
ウレタンフォームとして、発泡密度70kg/m、発泡セル径0.38μmのウレタンフォーム(製品名:EP70HB、製造元イノアックコーポレーション社製)を用いた以外は、清掃ロールAと同様にして、清掃ロールDを得た。
(清掃ロールEの作製)
ウレタンフォームとして、発泡密度85kg/m、発泡セル径0.33μmのウレタンフォーム(製品名:SP-80、製造元イノアックコーポレーション社製)を用いた以外は、清掃ロールAと同様にして、清掃ロールEを得た。
(比較清掃ロールCAの作製)
ウレタンフォームとして、発泡密度55kg/m、発泡セル径0.46μmのウレタンフォーム(製品名:RSM55、製造元イノアックコーポレーション社製)を用いた以外は、清掃ロールAと同様にして、比較清掃ロールCAを得た。
(比較清掃ロールCBの作製)
ウレタンフォームとして、発泡密度91kg/m、発泡セル径0.50μmのウレタンフォーム(製品名:RR80、製造元イノアックコーポレーション社製)を用いた以外は、清掃ロールAと同様にして、比較清掃ロールCBを得た。
<実施例1~7、比較例1~2、参考例1~2>
表1に示す組み合わせで、感光体、帯電ロール、および帯電ロールの清掃部材(清掃ロール、又は清掃ブラシ)を、画像形成装置(富士ゼロックス社製ApeosPort-VII C7773改造機)に装着した。
この画像形成装置を、実施例1~8、比較例1~2、参考例1~2の画像形成装置とした。
<評価>
実施例1~7、比較例1~2、参考例1~2の画像形成装置を用いて、画像形成評価(筋状の画像欠陥評価)を実施した。その結果を表1に示す。
(画像形成評価:筋状の画像欠陥評価)
各例の装置を用いて、A4紙に、30%ハーフトーン画像を5000枚出力した。5000枚目の画像を観察し、帯電ロールのクリーニング不良に基づく、筋状の画像欠陥について評価した。評価基準は、次の通りとした。
G0:筋状の画像欠陥なし
G1:目視では確認できない極軽微な筋状の画像欠陥がある(許容)
G2:目視でやっと確認できる筋状の画像欠陥がある(許容)
G3:目視で確認できる筋状の画像欠陥がある(許容できない)
G4:目視で確認できる筋状の画像欠陥があるが複数(許容できない)
G5:ほぼ全面に目視で確認できる筋状の画像欠陥がある(許容できない)
各実施例及び比較例について、一覧にして表1に示す。

上記結果から、本実施例の画像形成装置は、比較例の画像形成装置に比べ、筋状の画像欠陥が抑制されることがわかる。
また、参考例の画像形成装置では、PFOA含有量がPTFE粒子に対して25ppb超え以下である最表面層を有する感光体を採用すると、筋状の画像欠陥が発生し難いことがわかる。
10 感光体
12 帯電装置
14 露光装置
16 現像装置
18 転写装置
20 クリーニング装置
22 定着装置
24 筐体
24A 開口部
24B 開口部
24C 取り付けレール
30 支持体
31 導電性弾性層
32 導電性表面層
101 画像形成装置
102 プロセスカートリッジ
121 帯電ロール
122 清掃部材
122-1 清掃ロール
122-2 清掃ブラシ
122A 支持体
122B1 発泡弾性層
122B2 ブラシ層
123 導電性軸受け
124 電源

Claims (8)

  1. ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量が前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体と、
    前記感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、前記帯電部材に接触し、前記帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材が、発泡密度60kg/m以上90kg/m以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置と、
    帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    トナーを含む現像剤により、前記感光体の表面に形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡密度が、65kg/m以上85kg/m以下である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記清掃ロールにおける発泡弾性層の発泡セル径が、0.3mm以上0.45mm以下である請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量が前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して5ppb以下である最表面層を有する感光体と、
    前記感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、前記帯電部材に接触し、前記帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材が、発泡密度70kg/m 以上90kg/m 以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置と、
    帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    トナーを含む現像剤により、前記感光体の表面に形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  5. 前記感光体の最表面層に含まれる、前記フッ素原子を持つ分散剤が、フッ化アルキル基を有する重合性化合物を単独重合又は共重合した重合体である請求項1~請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記フッ化アルキル基を有する重合性化合物を単独重合又は共重合した重合体が、下記一般式(FA)で示される構造単位を有するフッ化アルキル基含有重合体、又は下記一般式(FA)で示される構造単位と、下記一般式(FB)で示される構造単位とを有するフッ化アルキル基含有重合体である請求項に記載の画像形成装置。


    (一般式(FA)及び(FB)中、RF1、RF2、RF3及びRF4は、各々独立に、水素原子、又はアルキル基を表す。XF1は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、-S-、-O-、-NH-、又は単結合を表す。YF1は、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、-(Cfx2fx-1(OH))-又は単結合を表す。QF1は、-O-、又は-NH-を表す。fl、fm及びfnは、各々独立に、1以上の整数を表す。fp、fq、fr及びfsは、各々独立に、0または1以上の整数を表す。ftは、1以上7以下の整数を表す。fxは1以上の整数を表す。)
  7. ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量が前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して25ppb以下である最表面層を有する感光体と、
    前記感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、前記帯電部材に接触し、前記帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材が、発泡密度60kg/m以上95kg/m以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  8. ポリテトラフルオロエチレン粒子と、フッ素原子を持つ分散剤と、を含有し、パーフルオロオクタン酸の含有量が前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に対して5ppb以下である最表面層を有する感光体と、
    前記感光体の表面を帯電する接触方式の帯電部材と、前記帯電部材に接触し、前記帯電部材を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材が、発泡密度70kg/m 以上95kg/m 以下の発泡弾性層を最表層に有する清掃ロールである帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
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