JP2015057594A - 含フッ素表面処理剤を含有する物品の分析方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、ペルフルオロオクタン酸は、生体蓄積性が確認されており、健康被害の懸念があることから、2006年1月に米国環境保護局(US EPA)は主要なフッ素化学メーカ8社に自主取り組みとして2015年までの排出全廃を呼びかけ(PFOA2010/2015スチュワードシップ・プログラム)、全8社が参加を表明している。
本発明の要旨は、
(1)含フッ素表面処理剤を含有する物品を加熱する工程、および
(2)物品から発生したガスを測定する工程
を特徴とする含フッ素表面処理剤を含有する物品の分析方法に存する。
本発明の分析方法によれば、含フッ素表面処理剤が有するフルオロアルキル基、特にペルフルオロアルキル基の炭素数を求めることができる。例えば、含フッ素表面処理剤が炭素数8のフルオロアルキル基、特にペルフルオロアルキル基を有するか否かが容易に判別できる。さらに具体的には、フルオロアルキル基の炭素数が8以上(例えば、8、10または12)であるかあるいは6以下(例えば、6または4)であるかを容易に判別することができる。
(1)含フッ素表面処理剤を含有する物品を加熱する工程、および
(2)物品から発生したガスを測定する工程
を有する。
「含フッ素表面処理剤を含有する物品」とは、一般に、含フッ素表面処理剤で処理された物品である。含フッ素表面処理剤は、一般に含フッ素撥水撥油剤および/または含フッ素防汚加工剤である。「物品」、特に、含フッ素表面処理剤(例えば、含フッ素撥水撥油剤)で処理される被処理物(基材)としては、繊維製品(糸、編物、織物、不織布、およびこれらを使用して作製した被服、寝具、カーテン、敷物類)、石材、フィルター(例えば、静電フィルター)、防塵マスク、燃料電池の部品(例えば、ガス拡散電極およびガス拡散支持体)、ガラス、紙、木、皮革、毛皮、石綿、レンガ、セメント、金属および酸化物、窯業製品、プラスチック、塗面、およびプラスターなどを挙げることができる。繊維製品は、特にカーペットであってよい。「処理」とは、処理剤を、浸漬、噴霧、塗布などにより被処理物(基材)に適用することを意味する。処理により、処理剤の有効成分である含フッ素重合体が被処理物の内部に浸透するおよび/または被処理物の表面に付着する。
含フッ素表面処理剤を含有する物品を加熱する。加熱温度は、基材から熱分解ガスが発生しない温度であることが好ましい。基材の熱分解により発生したガスが、フルオロアルキル基の分析を妨げることがあるからである。したがって、加熱は、物品の重量変化が実質的に生じないように行うことが好ましい。加熱による物品の重量変化(重量減少)は、加熱前の物品の重量に基づいて、5重量%以下、例えば1%以下、特に0.5重量%以下であることが好ましい。
一定温度で加熱してもよいが、温度を変化させて加熱を行ってもよい。例えば、低温(例えば70℃)から高温(例えば250℃)に温度を上昇させることによって、加熱を行うことが可能である。
加熱により、物品からガスが発生する。このガスは、含フッ素表面処理剤が分解して発生するガスを含む。物品から発生したガスを捕集して、測定を行う。
捕集法としては、密閉容器を用いる場合は、注射器等を用いて密閉容器中の気相部を捕集するスタティックヘッドスペースサンプリング法が例示される。スタティックヘッドスペースサンプリング法においては、ガスクロマトグラフ装置と接続し、加熱から捕集およびガスクロマトグラフ測定を自動で行うことの出来る装置が市販されており、これを利用しても良い。また、開放容器を用いる場合には、前記の2つの開口部を有する容器の一方の開口部より空気、窒素等の気体を流入させ、他の開口部にスチレン-ジビニルベンゼン共重合体等の吸着材を備えた装置において、吸着材に捕集されたガスを加熱等の方法で回収し、測定試料とするダイナミックヘッドスペースサンプリング法が例示される。
含フッ素表面処理剤がRf基(フルオロアルキル基)を有するので、分解して発生するガスは、Rf基を有する物質を含む。
CH2=C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
[式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
Y は、-O- または -NH-であり、
Zは、直接結合または二価の有機基であり、
Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。]
で示される含フッ素単量体から誘導された繰り返し単位を有する。
Rf−Z−A
[式中、Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、
Zは、直接結合または二価の有機基(例えば、アルキレン基)、
Aは、−OH、−CH=CH2、−OCOCH=CH2、−COOHまたはハロゲン(例えば、塩素またはヨウ素)である。]。
分解ガスは、Rf−Z−OHであることが好ましい。
Rfの具体例は、−CF3、−C2F5、−C3F7、−C4F9、−C5F11、−C6F13、−C8F17、−C10F21、−C12F25である。
直接結合、
炭素数1〜20の直鎖アルキレン基または分枝状アルキレン基、
[例えば、式−(CH2)x−(式中、xは1〜10である。)で示される基]、
あるいは
式−SO2N(R1)R2−または式−CON(R1)R2で示される基
(式中、R1は、炭素数1〜10のアルキル基であり、R2は、炭素数1〜10の直鎖アルキレン基または分枝状アルキレン基である。)、
あるいは
式−CH2CH(OR3)CH2−(式中、R3は、水素原子、または、炭素数1〜10のアシル基(例えば、ホルミルまたはアセチルなど)を表す。)で示される基、
あるいは、
式−Ar−CH2−(式中、Arは、置換基を必要により有するアリーレン基である。)で示される基、
あるいは
-(CH2)m−SO2−(CH2)n−基または-(CH2)m−S−(CH2)n−基(但し、mは1〜10、nは0〜10、である)
である。
本発明において、Zは、直接結合、炭素数1〜20のアルキレン基、−SO2N(R1)R2−であることが好ましい。
本発明の方法によれば、物品に含まれるRf基の炭素数(1〜20の整数、特に4,6,8,10)を分析することができる。特に、炭素数8のRf基(特に、ペルフルオロアルキル基)が存在するか否かを容易に分析することができる。
以下において、%または部は、特記しない限り、重量%または重量部を意味する。
揮発分解物の定性分析
下記GC/MS装置を用いて揮発分解物の定性分析を行った。
装置 :Turbomass型(Perkin-Elmer製)
カラム :DB624 (長さ60m、内径0.32mm、膜厚1.8μm)
カラム温度 :50℃(5min)→10℃/min→250℃(5min)
注入口温度 :250℃
トランスファーライン温度:250℃
キャリアガス:He
流量制御法 :定流量モード、1.4ml/min
注入量 :2ml
イオン化法 :電子衝撃イオン化法(EI)
イオン化電圧:70V
測定モード :Scan法
Scan範囲 :10〜600
1LオートクレーブにC8F17CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 /C10F21CH2CH2OCOC(CH3)=CH2(重量比80/20)179g、ステアリルアクリレート 25g、トリプロピレングリコール 75.8g、純水 446g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 12.7g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル 2.47g、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル5.05g、ジアルキル(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド 2.66gを入れ、60℃で加温後、高圧ホモジナイザーで乳化分散させた。乳化後、ラウリルメルカプラン 0.025gを加え、塩化ビニル 60gを圧入充填した。さらに2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩1.92gを添加し、60℃で3時間反応させ、重合体の水性分散液を得た。その固形分濃度が30重量%となるように純水で濃度調整した。
1LオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 154g、ステアリルアクリレート 25g、イソボロニルメタクリレート 25g、トリプロピレングリコール 75.8g、純水 446g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 12.7g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル 2.47g、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル5.05g、ジアルキル(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド 2.66gを入れ、60℃で加温後、高圧ホモジナイザーで乳化分散させた。乳化後、ラウリルメルカプラン 0.025gを加え、塩化ビニル 60gを圧入充填した。さらに2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩1.92gを添加し、60℃で3時間反応させ、重合体の水性分散液を得た。その固形分濃度が30重量%となるように純水で濃度調整した。
300ml四口フラスコにC6F13CH2CH2OCOCH=CH2 60g、ヒドロキシエチルメタクリレート 10g、 ヒドロキシエチルアクリレート 30g、MEK 200gを入れ、60℃で加温後、t−ブチルパーオキシピバレート 0.5gを添加し、60℃で8時間反応させた。 得られた重合体はエバポレーションでMEKを除去後、その固形分が20重量%となるように純水で濃度調整した。
300ml四口フラスコにC4F9SO2N(CH3)CH2CH2OCOCH=CH2 51g、ステアリルアクリレート 16g、トリプロピレングリコール 25.3g、純水 148g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 4.23g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル 0.82g、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル1.68g、ジアルキル(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド 0.88gを入れ、60℃で加温後、高圧ホモジナイザーで乳化分散させた。乳化後、ラウリルメルカプラン 0.008gを加え、さらに2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩0.64gを添加し、60℃で3時間反応させ、重合体の水性分散液を得た。その固形分濃度が30重量%となるように純水で濃度調整した。
合成例1で得られた重合体の水性分散液を4重量%、グリオキザール樹脂 6重量%、MDI系ブロックドイソシアネートエマルション(固形分30%) 1.5重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 綿布(ツイル、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで4kg/cm2、4m/分で絞って、170℃で2分間熱処理し処理布を得た。
処理布3cm x 3cm(210mg)をバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析)を用いて揮発分解物をGC/MSで 定性分析した。17.4分にC8F17CH2CH2OH、19.0分にC10F21CH2CH2OHのピークが見られた。GCチャートを図1に示す。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を4重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した以外は、実施例1と同様の方法で処理布を得て、処理布3cm x 3cm(219mg)を用いて定性分析を行った。15.5分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。GCチャートを図2に示す。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 ポリエステル布(タフタ、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで4kg/cm2、4m/分で絞って、170℃で1分間熱処理し処理布を得た。
処理布3cm x 3cm(37mg)をバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。15.5分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。C8F17CH2CH2OHのピークおよびC10F21CH2CH2OHのピークは観測されなかった。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を5重量%、TDI系ブロックドイソシアネートエマルション(固形分30%) 1.5重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した以外は、実施例3と同様の方法で処理布を得て、処理布3cm x 3cm(54mg)を用いて定性分析を行った。15.5分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を3重量%、ジメチルシロキサンエマルション(固形分20%) 2.0重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した以外は、実施例3と同様の方法で処理布を得て、処理布3cm x 3cm(39mg)を用いて定性分析を行った。15.4分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 ナイロン布を処理液に浸漬した以外は、実施例3と同様の方法で処理布を得て、処理布3cm x 3cm(33mg)を用いて定性分析を行った。15.5分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を3重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 ナイロン布(タフタ、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで4kg/cm2、4m/分で絞って、170℃で1分間熱処理し処理布を得た後、MEK/トルエンを溶媒とする濃度30%のアクリル樹脂をナイロン布の片面に均一に塗布し、100℃で1分間乾燥後、150℃で1分間熱処理した。
処理布3cm x 3cmをバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。15.5分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例2で得られた重合体の水性分散液を4重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 カットパイルナイロンカーペットにウエットピックアップが15%になるようスプレーで噴霧し、120℃で5分間熱処理し処理カーペットを得た。処理カーペットパイル210mgをバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。15.4分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例3で得られた重合体の水性分散液を1重量%、スターチ 2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。紙(クラフトパルプ、坪量70g/m2、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで0.2kg/cm2、4m/分で絞って、110℃で1分間熱処理し処理紙を得た。処理紙0.2gをバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。15.5分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例3で得られた重合体の水性分散液を1重量%、スターチ 2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 紙(クラフトパルプ、坪量70g/m2、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで0.2kg/cm2、4m/分で絞って、110℃で1分間熱処理し処理紙を得た。処理紙0.2gをバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を150℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。15.3 分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例3で得られた重合体の水性分散液を1重量%、スターチ 2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 紙(クラフトパルプ、坪量70g/m2、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで0.2kg/cm2、4m/分で絞って、110℃で1分間熱処理し処理紙を得た。処理紙0.2gをバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を100℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。15.3分にC6F13CH2CH2OHのピークが見られた。
合成例4で得られた重合体の水性分散液を2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。ポリエステル布(タフタ、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで4kg/cm2、4m/分で絞って、170℃で1分間熱処理し処理布を得た。
処理布3cm x 3cm(39mg)をバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。保持時間23.5分にC4F9SO2N(CH3)CH2CH2OHのピークが見られた。C6F13CH2CH2OH、C8F17CH2CH2OHのピークおよびC10F21CH2CH2OHのピークは観測されなかった。
GCチャートを図3に示す。GCチャートの保持時間23.5分におけるMSチャートを図4に示す。
スターチ 2重量%になるよう水で希釈して処理液を調製した。 紙(クラフトパルプ、坪量70g/m2、25cm x 25cm)を処理液に浸漬し、マングルで4kg/cm2、4m/分で絞って、110℃で1分間熱処理し処理紙を得た。処理紙0.2gをバイアル瓶に採取し密封した。バイアル瓶を200℃で30分加熱後、シリンジでバイアル瓶内の揮発分解物を採取し、GC−MSを用いて揮発分解物を 定性分析した。ペルフルオロ化合物に由来するピークは見られなかった。
1LオートクレーブにC8F17CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 /C10F21CH2CH2OCOC(CH3)=CH2(重量比80/20)179g、ステアリルアクリレート 25g、トリプロピレングリコール 75.8g、純水 446g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 12.7g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル 2.47g、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル5.05g、ジアルキル(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド 2.66gを入れ、60℃で加温後、高圧ホモジナイザーで乳化分散させた。乳化後、ラウリルメルカプタン 0.025gを加え、塩化ビニル 60gを圧入充填した。さらに2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩1.92gを添加し、60℃で3時間反応させ、重合体の水性分散液を得た。その固形分濃度が30重量%となるように純水で濃度調整した。
1LオートクレーブにC6F13CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 154g、ステアリルアクリレート 25g、イソボロニルメタクリレート 25g、トリプロピレングリコール 75.8g、純水 446g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 12.7g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル 2.47g、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル5.05g、ジアルキル(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド 2.66gを入れ、60℃で加温後、高圧ホモジナイザーで乳化分散させた。乳化後、ラウリルメルカプタン 0.025gを加え、塩化ビニル 60gを圧入充填した。さらに2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩1.92gを添加し、60℃で3時間反応させ、重合体の水性分散液を得た。その固形分濃度が30重量%となるように純水で濃度調整した。
300ml四口フラスコにC4F9SO2N(CH3)CH2CH2OCOCH=CH2 51g、ステアリルアクリレート 16g、トリプロピレングリコール 25.3g、純水 148g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル 4.23g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル 0.82g、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル1.68g、ジアルキル(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド 0.88gを入れ、60℃で加温後、高圧ホモジナイザーで乳化分散させた。乳化後、ラウリルメルカプタン 0.008gを加え、さらに2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩0.64gを添加し、60℃で3時間反応させ、重合体の水性分散液を得た。その固形分濃度が30重量%となるように純水で濃度調整した。
Claims (13)
- 含フッ素表面処理剤が有するフルオロアルキル基の炭素数を求める、含フッ素表面処理剤を含有する物品の分析方法であって、
(1)含フッ素表面処理剤を含有する物品を加熱する工程、および
(2)物品から発生したガスを測定する工程
を特徴としている分析方法。 - 含フッ素表面処理剤が有するフルオロアルキル基の炭素数が、4、6,8、10または12のいずれであるかを判別する請求項1に記載の方法。
- 含フッ素表面処理剤を含有する物品が、含フッ素表面処理剤で処理された物品である請求項1または2に記載の方法。
- 含フッ素表面処理剤が含フッ素重合体を有効成分として含み、含フッ素重合体が、式:
CH2=C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
[式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
Y は、-O- または -NH-であり、
Zは、直接結合または二価の有機基であり、
Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。]
で示される含フッ素単量体から誘導された繰り返し単位を有する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 物品が、繊維製品、石材、フィルター、防塵マスク、燃料電池の部品、ガラス、紙、木、皮革、毛皮、石綿、レンガ、セメント、金属および金属酸化物、窯業製品、プラスチック、塗面、およびプラスターからなる群から選択されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 物品から発生したガスが、Rf基を有する分解ガスを含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- Rf基を有する分解ガスが、
Rf−Z−A
[式中、Rfは、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、
Zは、直接結合または二価の有機基、
Aは、−OH、−CH=CH2、−OCOCH=CH2、−COOHまたはハロゲンである。]。
である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 - 加熱工程(1)において、加熱は、物品の重量変化が実質的に生じないように行う請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 加熱工程(1)において、加熱温度が100℃〜250℃である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 測定工程(2)において、分解して発生するガスを捕集して、測定を行う請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
- 測定工程(2)において、分解ガスの検出は、質量分析計(MS)、水素炎イオン化検出器(FID)、熱伝導度検出器 (TCD)、電子捕獲型検出器(ECD)または光イオン化検出器(PID)によって行う請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 加熱による物品の重量変化を求めない請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
- 含フッ素表面処理剤が含フッ素撥水撥油剤または含フッ素防汚加工剤である請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
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