JP7413900B2 - 電極板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極板の製造方法に関する。
電池に用いられる帯状の電極板の製造するにあたり、集電箔の表面に電極層を形成して電極板を作製した後、プレス装置によって電極層をプレスすることで電極層の高密度化が図られている。しかしながら、電極層が形成された電極部の集電箔はプレスによって長手方向に延ばされるが、電極層が形成されておらず集電箔が露出した集電部の集電箔はプレスによる圧力がかからず、長手方向に延ばされない。このため、長手方向の延び量の差によって電極板に湾曲が生じてしまう。
そこで、従来、プレスによって発生した電極板の湾曲を矯正する工程が行われている。例えば、特許文献1では、小径部と大径部とを有する矯正ローラの大径部を、プレス後の電極板のうち電極層が形成されていない集電部に圧接させ、電極層が形成された電極部よりも大きな張力を集電部に掛けて、この集電部を延伸することにより、電極板の湾曲を矯正している。
特開2013-73690号公報
しかしながら、集電箔上に形成する電極層の厚みが幅方向に偏っているため、電極板のうち電極層が形成された電極部の厚みが幅方向に偏っている場合がある。具体的には、電極層の厚みが、集電箔が露出した集電部から幅方向に離れるほど厚くなっている場合が多い。2条分の幅寸法を有する幅広集電箔の幅方向中央に、2条分の幅寸法を有する幅広電極層を形成し、その後、幅方向中央で切断分割して、2条の電極板を形成する。このような電極板の製法においては、幅広電極層の厚みが、幅方向外側よりも幅方向中央の部分で僅かに厚く形成される傾向にあるからである。
このように電極部の厚みが幅方向に偏った電極板を、張力を掛けてボビンに巻き取った場合、電極部の僅かな厚みの差が幾重にも重なって大きくなる。その結果、巻取られた後の電極板のうち電極部の厚みの厚い部位には、電極部の厚みの薄い部位よりも大きな張力が掛かり続けるので、徐々に延ばされてしまう。かくして、電極板が次第に湾曲してしまう。このように、特許文献1に開示された技術では、一旦、電極板の湾曲を矯正したにも拘わらず、ボビンに巻取った後に、電極板に湾曲が発生してしまう。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、プレスによって電極層を高密度化することに伴って生じる電極板の湾曲を矯正すると共に、電極部の厚みが集電部から幅方向に離れるほど厚い電極板をボビンに巻き取った後に、電極板に生じる湾曲を抑制する電極板の製造方法を提供する。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、長手方向に延びる帯状の集電箔と、前記集電箔上に設けられ、前記長手方向に延びる帯状の電極層と、を有し、前記集電箔上に前記電極層が重なる電極部と、前記電極部に対して幅方向に隣接し、前記集電箔が露出した帯状の集電部と、を有し、前記電極部の厚みが、前記集電部から前記幅方向に離れるほど厚い電極板の製造方法であって、前記集電箔の2条分の幅寸法を有する幅広集電箔の両表面のうち前記幅方向の中央部分に前記電極層の2条分の幅寸法を有する幅広電極層を形成した幅広電極板を厚み方向にプレスして前記幅広電極層を高密度化するプレス工程と、延伸ローラを用いて、前記プレス工程後の前記幅広電極板を延伸する延伸工程と、延伸された前記幅広電極板を、前記幅方向の中央で2つに分割して2条の前記電極板を得るスリット工程と、前記スリット工程後の前記電極板をボビンに巻き取る巻取工程と、を備え、前記延伸ローラは、前記幅広電極板の前記集電部に圧接させる大径部と、前記大径部よりも小径の小径部と、を有し、前記小径部は、最も小径の最小径部と、前記大径部と前記最小径部との間に位置し、前記大径部から前記最小径部に向かうほど小径とした1又は複数段の段部と、を有し、前記延伸工程は、前記延伸ローラの前記大径部を、前記幅広電極板の前記集電部に押し付けて、前記集電部を前記長手方向に延伸すると共に、前記延伸ローラの前記小径部の前記段部を、前記幅広電極板の前記電極部のうち、前記集電部に隣接する隣接部に押し付けて、前記隣接部を長手方向に延伸する電極板の製造方法である。
また他の態様は、長手方向に延びる帯状の集電箔と、前記集電箔上に設けられ、前記長手方向に延びる帯状の電極層と、を有し、前記集電箔上に前記電極層が重なる電極部と、前記電極部に対して幅方向に隣接し、前記集電箔が露出した帯状の集電部と、を有し、前記電極部の厚みが、前記集電部から前記幅方向に離れるほど厚い電極板の製造方法であって、前記集電箔の2条分の幅寸法を有する幅広集電箔の両表面のうち前記幅方向の中央部分に前記電極層の2条分の幅寸法を有する幅広電極層を形成した幅広電極板を厚み方向にプレスして前記幅広電極層を高密度化するプレス工程と、前記幅広電極板を、前記幅方向の中央で2つに分割して2条の前記電極板を得るスリット工程と、延伸ローラを用いて、前記スリット工程後の前記電極板を延伸する延伸工程と、前記延伸工程後の前記電極板をボビンに巻き取る巻取工程と、を備え、前記延伸ローラは、前記電極板の前記集電部に圧接させる大径部と、前記大径部よりも小径の小径部と、を有し、前記小径部は、最も小径の最小径部と、前記大径部と前記最小径部との間に位置し、前記大径部から前記最小径部に向かうほど小径とした1又は複数段の段部と、を有し、前記延伸工程は、前記延伸ローラの前記大径部を、前記電極板の前記集電部に押し付けて、前記集電部を前記長手方向に延伸すると共に、前記延伸ローラの前記小径部の前記段部を、前記電極板の前記電極部のうち、前記集電部に隣接する隣接部に押し付けて、前記隣接部を長手方向に延伸する電極板の製造方法である。
上記2つの電極板の製造方法では、幅広電極板の幅広電極層を高密度化するプレス工程と、プレス工程後の幅広電極板或いは電極板を延伸する延伸工程と、電極板をボビンに巻き取る巻取工程とを行う。延伸工程で用いる延伸ローラは、幅広電極板或いは電極板の集電部に圧接させる大径部と、大径部よりも小径の小径部と、を有している。さらに、この延伸ローラの小径部は、最小径部と、大径部と最小径部との間に位置し、大径部から最小径部に向かうほど小径とした1又は複数段の段部を有している。そしてこの延伸ローラの大径部を、幅広電極板或いは電極板の集電部に押し付けて、長手方向に延伸すると共に、延伸ローラの小径部の段部を、電極部の隣接部に押し付けて、長手方向に延伸する。このように、電極板の集電部を長手方向に延伸することで、プレス工程による幅広電極層の高密度化に伴って生じた電極板の湾曲を矯正することができる。これに加えて、電極部のうち隣接部も延伸ローラの段部で長手方向に延伸する。このように、巻取工程前に、電極部のうち隣接部を予め延伸しておくことで、巻取工程で巻き取った後に電極部の厚みの偏りに起因して発生する電極板の湾曲を抑制することができる。
実施形態に係るリチウムイオン二次電池の縦断面図である。 実施形態に係るリチウムイオン二次電池の電極体を展開した状態を示す説明図である。 実施形態に係り、電極体をなす電極板等の重なりを示し、図2におけるA―A矢視断面図である。 実施形態に係る正極板の製造装置の概略構成図である。 実施形態に係り、延伸ローラで正極板を延伸する様子を示す説明図である。 実施形態に係り、電極層の厚みの偏りを示す正極板の断面の模式図であり、図5におけるB―B矢視断面の模式図である。 実施形態に係り、延伸ローラと正極板の接触状態を示し、図5におけるC―C矢視断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」ともいう)1の縦断面図を示す。電池1は、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池である。電池1は、電池ケース10と、この内部に収容された積層型の電極体20と、電池ケース10に支持された正極端子部材50および、負極端子部材60等から構成される(図1参照)。また、電池ケース10内には、非水電解液(電解液)19が収容されており、その一部は電極体20内に含浸されている。
このうち電池ケース10は、直方体箱状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる。この電池ケース10は、上側のみが開口した有底角筒状のケース本体部材11と、このケース本体部材11の開口を閉塞する形態で溶接された矩形板状のケース蓋部材13とから構成される。ケース蓋部材13には、アルミニウムからなる正極端子部材50がケース蓋部材13と絶縁された状態で固設されている。この正極端子部材50は、電池ケース10内で積層型の電極体20のうち、正極板30の正極集電接続部30mに接続し導通する一方、ケース蓋部材13を貫通して電池外部まで延びている。また、ケース蓋部材13には、銅からなる負極端子部材60がケース蓋部材13と絶縁された状態で固設されている。この負極端子部材60は、電池ケース10内で電極体20のうち負極板40の負極集電接続部40mに接続し導通する一方、ケース蓋部材13を貫通して電池外部まで延びている。
次に、電極体20について説明する。電極体20は、いずれも長手方向LHに延びた帯状の、正極板30と負極板40とセパレータ70とを重ね合わせると共に巻回してなる。図2に、本実施形態に係る電池1の電極体20を展開した状態を示す。図3は、電極体20をなす電極板等の重なりを示し、図2におけるA-A矢視断面図である。
正極板30は、長手方向LHに延びる帯状の正極集電箔31と、この正極集電箔31上に設けられた正極層32から構成されている。この正極板30は、正極集電箔31の両表面に正極層32が設けられた正極部30aと、正極部30aに対して幅方向WHに隣接し、正極集電箔31が露出した正極集電部30bとに分けられる。
正極層32は、本実施形態において、正極板30の正極部30aにおいて正極集電箔31の両面に形成されている。正極層32は少なくとも、正極活物質粒子および正極結着材を含むものである。
正極活物質粒子としては、例えば、ニッケル、マンガン、コバルトを三元系の活物質粒子が用いられる。正極結着材としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が用いられる。正極集電箔31としては、例えば、アルミニウム箔等の金属箔が用いられる。
負極板40は、長手方向LHに延びる帯状の負極集電箔41と、この負極集電箔41上に設けられた負極層42から構成されている。負極板40は、負極集電箔41の両表面に負極層42が設けられた負極部40aと、負極部40aに対して幅方向WHに隣接し、負極集電箔41が露出した負極集電部40bとに分けられる。
負極層42は、本実施形態において、負極板40の負極部40aの両面に形成されている。負極層42は少なくとも、負極活物質粒子および負極結着材を含むものである。負極活物質粒子としては、例えば、天然黒鉛粒子が用いられる。負極結着材としては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)とカルボキシメチルセルロース(CMC)とを混錬したものが用いられる。負極集電箔41としては、例えば、銅箔等の金属箔が用いられる。
セパレータ70は、正極板30と負極板40の間に設けられ、正極板30と負極板40とを絶縁するとともに、イオンの通過を可能とする多孔質のシートからなる。セパレータ70としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂からなる多孔質樹脂シートが用いられる。また、セパレータ70は、単一のシート状樹脂材料から構成される単層構造であってもよく、材質や性状の異なる2種類以上のシート樹脂材料が積層された構造であってもよい。セパレータ70の表面にさらに、絶縁性金属酸化物等の耐熱性や絶縁性を高める層を設けてもよい。
図3に示すように、正極層32は、負極層42よりも、幅方向WHの寸法が小さく形成されている。また、正極板30の正極部30aが、負極板40の負極部40aにセパレータ70を介して厚み方向THに重なっている。セパレータ70は、幅方向WHにおいて、負極部40aよりも大きく、この負極部40a全体を覆うように配置される。
次に、正極板製造装置100を用いた、本実施形態の正極板30の製造方法について図4~図7を用いて説明する。図4は実施形態に係る正極板製造装置100の概略構成図である。図5は実施形態に係り、延伸ローラ103bにより幅広正極板130を延伸している状態を示す模式図である。正極板製造装置100は、図4に示すように、巻出部101、プレス部102、延伸部103、搬送ローラ106、スリット部107、巻取部108を有している。
巻出部101には、正極集電箔31の2条分の幅寸法を有する幅広集電箔131の両表面のうち幅方向WHの中央部分に、正極層32の2条分の幅寸法を有する幅広正極層132を形成した幅広正極板130が、ロール状に巻回された状態でセットされている。そして、この巻出部101は、幅広正極板130をその外周側より巻き出してプレス部102に供給する。
プレス部102は、一対のプレスローラ102a,102bを有している。プレス工程では、幅広正極板130を一対のプレスローラ102a,102bで挟む。一対のプレスローラ102a,102bに挟み込まれた幅広正極板130は厚み方向THに押圧されて、幅広正極層132(正極層32)の密度が高められる。これと共に、この幅広正極層132(正極層32)が厚み方向THに形成された幅広正極部130a(正極部30a)は、長手方向LHに延伸される。一方、幅方向WHの両外側に位置する一対の正極集電部30bは、幅広正極部130a(正極部30a)よりも薄いため、一対のプレスローラ102a,102bで押圧されず延伸されない。
このようにしてプレス工程を経た幅広正極板130は、長手方向に延伸された幅広正極部130aの幅方向両側に、延伸されていない一対の正極集電部30bが設けられたことになり、長手方向LHの延伸の有無が幅方向WHに変化したものとなる。このため、このまま後述するスリット工程において、2条の正極板30に分割した場合には、それぞれ湾曲した正極板30となる。
延伸部103は、延伸ローラ103bと、幅広正極板130が延伸ローラ103bに当接する角度αを調整するガイドローラ103a,103cとを有している。この延伸部103を用いる延伸工程では、幅広正極板130に対して延伸ローラ103bを押し付けることにより、幅広正極板130のうち、一対の正極集電部30bを長手方向LHに延伸して、分割して得る正極板30に生じる湾曲を矯正する。角度αは幅広正極板130を延伸ローラ103bで延伸するのに適切な角度に、具体的には、例えば、95±5°に設定される。幅広正極板130に付与される張力は、幅広正極板130を延伸するのに適切な張力に、具体的には、例えば、100±10Nに設定される。延伸ローラ103bの形態の詳細、及び延伸工程の詳細は、図5~図7を用いて後に説明する。
スリット部107は、幅広正極板130を幅方向WHの切断分割する切断機であり、このスリット部を用いたスリット工程では、搬送ローラ106で搬送された幅広正極板130を、図5において一点鎖線で示す、幅広正極板130の幅方向WHの中央の切断ラインCLに沿って、2つに分割する。かくして、幅広正極板130は、2条の正極板30にされる。
巻取部108は、正極板30をロール状に巻き取るボビン108a,108bを有する。即ち、巻取部108を用いる巻取工程では、スリット部107で分割された2条の正極板30を、巻取部108のボビン108a,108bでそれぞれ巻き取る。
次に、延伸ローラ103b及びこれを用いた延伸工程について図5を用いて説明する。図5は延伸ローラ103bを幅広正極板130に押し付けて延伸している状態を示す模式図である。幅広正極板130は、2条分の正極板30を各々の正極集電部30bが幅方向WHの両外側に位置するように、図5において切断ラインCLに対して左右対称に配置した形態を有しており、前述したように、幅広集電箔131の幅方向WH中央部分に幅広正極層132が設けられている。この幅広正極板130は、図5に示すように、延伸ローラ103b及びガイドローラ103a,103cの軸方向中央にそれぞれ架け渡される。
ここで、幅広正極板130に設けられた幅広正極層132(正極層32)は、図6に示すように、その厚みが幅方向WHに偏って形成されている。図6は、図5におけるB―B矢視断面の摸式図である。幅広正極板130の幅方向WHの両側にそれぞれ位置し、幅広正極部130a(正極部30a)のうち正極集電部30bに対して幅方向WH内側に隣接する隣接部30cの厚みを厚みT1とする。また、幅広正極部130a(正極部30a)のうち幅方向WH中央部分の厚みを厚みT2とする。すると、幅広正極板130では、図6に示すように、厚みT2は厚みT1よりも厚くなっている(T2>T1)。幅広正極層132(正極層32)はペーストの塗工乾燥などの手法によって形成するが、幅広集電箔131の幅方向WHの中央部分に幅広正極層132を設ける場合、図6に示すように、幅広正極層132の厚みが両端縁付近に比して、中央部分が僅かに厚く形成されることがある。また、幅広正極部130aからの反力によってプレスローラ102a,102bが撓み、中央部分が僅かに厚く形成される傾向にある。図6から容易に理解できるように、このような幅広正極板130をスリット工程において切断ラインCLで切断分割して得た2条の正極板30は、それぞれ、正極部30aの厚みTが、正極集電部30bから幅方向WHに離れるほど、即ち、幅方向WHの中央側に進むほど僅かに厚い形態を有している。
このような正極板30に張力を掛けつつ、巻取部108のボビン108a,108bにそれぞれで巻き取った場合、僅かな正極部30aの厚みTの差が幾重にも重なって大きくなる。このため、正極部30aの厚みTが大きいほど、即ち、正極集電部30bから幅方向WHに離れた部位ほど大きな張力が残留した状態に、正極板30が巻き取られる。その結果、ボビン108a,108bに巻き取った状態に正極板30を保持すると、巻取られた状態の正極板30は、残留した張力によって徐々に長手方向LHにかつ幅方向WHに偏った形態に引き延ばされる(クリープ現象)。かくして、正極板30は、ボビン108a,108bに巻き取った後に湾曲してしまう。
そこで本実施形態では、前述のプレス工程における正極部30aの延伸に起因する正極板30の湾曲を矯正すると共に、上述の正極板30の正極部30aの厚みTの偏りに起因する巻取後の正極板30の湾曲をも抑制するため、図5及び図7に示す形態の延伸ローラ103bを用いる。図5は、延伸ローラ103bで幅広正極板130(正極板30)を延伸する様子を示し、図7は延伸ローラ103bと幅広正極板130(正極板30)との接触状態を示す、図5におけるC―C矢視断面図である。延伸ローラ103bは、軸線103bxに沿う軸線方向XHに離間する一対の大径部110と、この一対の大径部110同士の間に位置し、大径部110よりも小径の小径部111とを有する。
小径部111は、軸線方向XHの中央に位置して最も小径の最小径部111dと、この最小径部111dと一対の大径部110との間にそれぞれ位置し、大径部110から最小径部111dに向かうほど径が小さくなる複数段の段部からなる縮径部111cを有する。この縮径部111cは、本実施形態では、大径部110側の第1段部111aと、最小径部111d側の第2段部111bの2段で構成されている。第1段部111aおよび第2段部111bの軸線方向XHの寸法(幅)は、それぞれ幅W1、W2であり、縮径部111cの幅Wtは、幅W1と幅W2の和である。
また、延伸ローラ103bのうち、大径部110の径をD1、第1段部111aの径をD2、第2段部111bの径をD3、最小径部111dの径をD4とする(D1>D2>D3>D4)。
そして、延伸ローラ103bの大径部110が幅広正極板130の正極集電部30bに圧接するように、大径部110の径D1の大きさが選択されている。このため、幅広正極板130の一対の正極集電部30bは、延伸ローラ103bの径大部110によって長手方向LHに延伸される。このようにして、前述のプレス工程に起因する、幅広正極板130(正極板30)の湾曲を矯正する。
なお、前述した巻取り後の正極部30aに生じる幅方向WHに偏った延伸分、及び、次述する延伸ローラ103bの縮径部111cによる幅広正極部130a(正極部30a)の延伸分を考慮して、一対の正極集電部30bを過剰に延伸するように、大径部110の径D1の大きさを選択すると良い。
加えて本実施形態の延伸工程では、延伸ローラ103bの小径部111のうち縮径部111cを、幅広正極板130の幅広正極部130a(正極部30a)のうち、正極集電部30bに対して幅方向WHに隣接する隣接部30cに押し付けて、この隣接部30cを長手方向LHに延伸する。詳細には、隣接部30cのうち正極集電部30bに近い第1隣接部30dには、比較的大径(径D2)の第1段部111aを押し付ける。一方、隣接部30cのうち第1隣接部30dよりも正極集電部30bから遠い第2隣接部30eには、比較的径小(径D3、D3<D2)の第2段部111bを押し付ける。このため、幅広正極部130a(正極部30a)のうち第1隣接部30dは、長手方向LHに比較的大きく延伸され、また、第2隣接部30eは第1隣接部30dに比して小さく延伸される。
他方、延伸ローラ103bの小径部111のうち最小径部111dは、幅広正極板130の幅広正極部130a(正極部30a)が当接しないか、ごく弱く当接するように、最小径部111dの径D4を選択している。このため、幅広正極板130の幅広正極部130a(正極部30a)のうち、隣接部30c以外の部位は、延伸ローラ103bによって長手方向LHに延伸されないか、隣接部30cに比してごく僅かに長手方向LHに延伸されるに止まる。なお、図7では、延伸ローラ103bの最小径部111dに、正極電極部30aが当接した形態を示した。しかし、上述のように、最小径部111dに正極電極部30aが当接しないように、径D4を選択することもできる。
つまり、延伸ローラ103bに縮径部111cを設けたことにより、延伸工程において、幅広正極板130の幅広正極部130a(正極部30a)のうち隣接部30cは、一対の正極集電部30bに近いほど、長手方向LHに大きく延伸される。即ち、巻取工程に先立つ延伸工程において、予め、正極板30の正極部30aのうち隣接部30cを、幅方向WHに見て、正極集電部30bに近いほど長手方向LHに大きく延伸しておく。これにより、前述のようにボビン108a,108bに巻き取った後の正極板30に、正極部30aの厚みTの偏りに起因して、幅方向WHに正極集電部30bから遠ざかるほど、正極部30aが長手方向LHに大きく延伸するクリープ現象が生じても、幅方向WHに見て、正極部30aの長手方向LHへの延伸の大きさの偏りを小さくできる。かくして、巻取後に正極板30に生じる湾曲の発生を抑制することができる。
以上において、本技術を実施形態に即して説明したが、本技術は実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することができる。例えば、実施形態では、正極板30の製造に当たって、本技術を適用した例を示した。しかし、負極板40の製造に当たって、本技術を適用することができる。
また、実施形態では、幅広正極板130を切断ラインCLで切断して2条分の正極板30に分割する前に、延伸ローラ103bの一対の縮径部111cで幅広正極板130(正極板30)の隣接部30cを延伸した。しかしながら、切断ラインCLで分割し後の正極板30の隣接部30cを、延伸ローラの縮径部で延伸するようにしてもよい。
また、実施形態では、延伸ローラ103bの一対の縮径部111cとして、2段の段部111a,111bを有する形態を例示した。しかし、縮径部としては、1段の段部、あるいは3段以上の段部を有する形態とすることもできる。
30 正極板(電極板)
30a 正極部(電極部)
T,T1,T2 (正極電極部の)厚み
30b 正極集電部(集電部)
30c 隣接部
30d 第1隣接部
30e 第2隣接部
31 正極集電箔(集電箔)
32 正極電極層(電極層)
100 正極板製造装置
102 プレス部
103 延伸部
103b 延伸ローラ
103bx (延伸ローラの)軸線
108 巻取部
108a,108b ボビン
110 大径部
111 小径部
111d 最小径部
111a 第1段部(段部)
111b 第2段部(段部)
111c 縮径部
130 幅広正極板(電極板)
LH 長手方向
WH 幅方向
TH 厚み方向
XH (延伸ローラの)軸線方向

Claims (2)

  1. 長手方向に延びる帯状の集電箔と、
    前記集電箔上に設けられ、前記長手方向に延びる帯状の電極層と、を有し、
    前記集電箔上に前記電極層が重なる電極部と、
    前記電極部に対して幅方向に隣接し、前記集電箔が露出した帯状の集電部と、を有し、
    前記電極部の厚みが、前記集電部から前記幅方向に離れるほど厚い
    電極板の製造方法であって、
    前記集電箔の2条分の幅寸法を有する幅広集電箔の両表面のうち前記幅方向の中央部分に前記電極層の2条分の幅寸法を有する幅広電極層を形成した幅広電極板を厚み方向にプレスして前記幅広電極層を高密度化するプレス工程と、
    延伸ローラを用いて、前記プレス工程後の前記幅広電極板を延伸する延伸工程と、
    延伸された前記幅広電極板を、前記幅方向の中央で2つに分割して2条の前記電極板を得るスリット工程と、
    前記スリット工程後の前記電極板をボビンに巻き取る巻取工程と、を備え、
    前記延伸ローラは、
    前記幅広電極板の前記集電部に圧接させる大径部と、
    前記大径部よりも小径の小径部と、を有し、
    前記小径部は、
    最も小径の最小径部と、
    前記大径部と前記最小径部との間に位置し、前記大径部から前記最小径部に向かうほど小径とした1又は複数段の段部と、を有し、
    前記延伸工程は、
    前記延伸ローラの前記大径部を、前記幅広電極板の前記集電部に押し付けて、前記集電部を前記長手方向に延伸すると共に、
    前記延伸ローラの前記小径部の前記段部を、前記幅広電極板の前記電極部のうち、前記集電部に隣接する隣接部に押し付けて、前記隣接部を長手方向に延伸する
    電極板の製造方法。
  2. 長手方向に延びる帯状の集電箔と、
    前記集電箔上に設けられ、前記長手方向に延びる帯状の電極層と、を有し、
    前記集電箔上に前記電極層が重なる電極部と、
    前記電極部に対して幅方向に隣接し、前記集電箔が露出した帯状の集電部と、を有し、
    前記電極部の厚みが、前記集電部から前記幅方向に離れるほど厚い
    電極板の製造方法であって、
    前記集電箔の2条分の幅寸法を有する幅広集電箔の両表面のうち前記幅方向の中央部分に前記電極層の2条分の幅寸法を有する幅広電極層を形成した幅広電極板を厚み方向にプレスして前記幅広電極層を高密度化するプレス工程と、
    前記幅広電極板を、前記幅方向の中央で2つに分割して2条の前記電極板を得るスリット工程と、
    延伸ローラを用いて、前記スリット工程後の前記電極板を延伸する延伸工程と、
    前記延伸工程後の前記電極板をボビンに巻き取る巻取工程と、を備え、
    前記延伸ローラは、
    前記電極板の前記集電部に圧接させる大径部と、
    前記大径部よりも小径の小径部と、を有し、
    前記小径部は、
    最も小径の最小径部と、
    前記大径部と前記最小径部との間に位置し、前記大径部から前記最小径部に向かうほど小径とした1又は複数段の段部と、を有し、
    前記延伸工程は、
    前記延伸ローラの前記大径部を、前記電極板の前記集電部に押し付けて、前記集電部を前記長手方向に延伸すると共に、
    前記延伸ローラの前記小径部の前記段部を、前記電極板の前記電極部のうち、前記集電部に隣接する隣接部に押し付けて、前記隣接部を長手方向に延伸する
    電極板の製造方法。
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