JP2010212000A - 電極体の製造方法及び電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外径方向または厚み方向の厚みのばらつきを低減させることのできる電極体の製造方法及び電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】 電極捲回体100を,正極の膜厚傾斜角度θPと負極の膜厚傾斜角度θNとに応じて分類して,その分類毎に捲回する正極と負極との組み合わせを決定する。正極の膜厚の厚い箇所と,負極の膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極の膜厚の薄い箇所と,負極の膜厚の厚い箇所とを重ね合わせることにより,正極及び負極及びセパレータを積層した積層体の全厚が,積層体の箇所による差が小さくなるように捲回する。また,捲回を行わない電極積層体についても同様である。
【選択図】図6

Description

本発明は,電極体の製造方法に関する。さらに詳細には,厚みのばらつきの低減を図った電極体の製造方法および電池の製造方法に関するものである。
ハイブリッド車両や電気自動車などの自動車,パソコンなどの電子機器,あるいは家電製品には,リチウムイオン二次電池に代表される二次電池が用いられることがある。このような二次電池の電極として,電極箔の表面に活物質を塗工した電極を,セパレータとともに平積みした電極積層体や捲回した電極捲回体を用いるものがある。電極体とは,電極積層体と電極捲回体とを含むものである。
電極捲回体の製造方法として,例えば次のようなものがある。まず,電極の集電体となる金属箔の表面に活物質を含有する塗工材を塗工した後に,乾燥させる。次に,乾燥させた電極を,ロールプレス機などにより厚み方向にプレスする(例えば,特許文献1参照)。電極の調厚及び活物質の高密度化を図るためである。そして,プレスされた電極を捲回して電極捲回体を製造するのである。一方,電極積層体は,平積みして製造される。
特開2007−305322号公報
ところで,電極の量産にあたっては,帯状の電極をロールプレス機によりプレスすることとなる。電極が帯状に長いと,長時間にわたって連続的にプレスを行うこととなり,ロールプレス機のローラの温度が徐々に上昇する。それに伴ってローラは膨張し,ローラ対の間隔は次第に狭くなる。そのためプレス後の電極は,図1に示すように,その長手方向の一方の端部(プレス初期)から他方の端部(プレス終期)にかけて徐々に薄くなる形状となっている。
その後,正極および負極は,図1に示すように,それらの間にセパレータを挟んだ状態で捲回される。その際,一反の正極および負極から多数の電極捲回体を製造するのである。すなわち,図1の下方に示す区間(例えば区間Bや区間C)の一つ一つを捲回したものが,1個の電極捲回体に相当するのである。このため,このまま巻き出して捲回したのでは,プレス初期の区間Cで示した厚い正極および負極から製造される電極捲回体と,プレス終期の区間Bで示した薄い正極および負極から製造される電極捲回体とでは,その外径に差異が生じる。一方,外径を揃えるために,捲回体の巻き数を変えたのでは,電池性能にばらつきが生じる。
このようにばらつきのある電極捲回体のうち外径の大きなものを電池容器に挿入すると,電池容器が膨張する。これにより,電池容器は変形し,単電池のサイズがばらつく原因となる。また,電池容器への挿入そのものが困難な場合も生じる。このように単電池のサイズにばらつきが生じると,製品として種々の機器等に搭載する上で障害となることがある。一方,外径の小さな電極捲回体を電池容器に挿入すると,電池容器との間に隙間を生じ,振動等の力が加わったときに電極捲回体が捲きずれるという問題が生じることとなる。電極積層体についても同様である。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,外径方向または厚み方向の厚みのばらつきを低減させることのできる電極体の製造方法及び電池の製造方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の電極体の製造方法は,少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の正極及び負極が交互に重ね合わせられるように,正極と負極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なる帯状正極部材および帯状負極部材を用い,帯状正極部材と帯状負極部材との一方の部材における厚みの厚い方の長手方向端部と,帯状正極部材と帯状負極部材との他方の部材における厚みの薄い方の長手方向端部とを組み合わせて積層または捲回を開始し,積層開始後または捲回開始後に帯状正極部材及び帯状負極部材及びセパレータを幅方向に切断して,それまでに積層または捲回した分を1つの電極体とし,帯状正極部材及び帯状負極部材及びセパレータの残部により,その後も同様に積層または捲回と切断とを繰り返すことで複数の電極体を製造するものである。かかる電極体の製造方法により製造された電極体は,電極体毎の厚みや外径にばらつきが生じにくい。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状正極部材および帯状負極部材として,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なるものを用い,帯状正極部材の厚みの薄い方の幅方向端部と帯状負極部材の厚みの厚い方の幅方向端部とが重ね合わせられるとともに,帯状正極部材の厚みの厚い方の幅方向端部と帯状負極部材の厚みの薄い方の幅方向端部とが重ね合わせられるように積層または捲回するとよい。かかる電極体の製造方法により製造された電極体は,同一の電極体における幅方向の両端部分の厚みや外径の差も小さい。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状正極部材と帯状負極部材との一方を,塗工乾燥後のプレスをしてから積層または捲回するまでの間に奇数回巻き返し,帯状正極部材と帯状負極部材との他方を,塗工乾燥後のプレスをしてから積層または捲回するまでの間にゼロ回または偶数回巻き返すとよい。正極の厚みの厚い箇所と負極の厚みの薄い箇所とを重ね合わせ,正極の厚みの薄い箇所と負極の厚みの厚い箇所とを重ね合わせることができるからである。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状正極部材及び帯状負極部材をそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の正極長手方向群及び負極長手方向群に分類し,分類された正極長手方向群及び負極長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に長手方向群番号を付与し,もしくは分類された正極長手方向群及び負極長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に長手方向群番号を付与し,同一の長手方向群番号が付与された正極長手方向群及び負極長手方向群に属する帯状正極部材と帯状負極部材とを組み合わせて積層または捲回に供するとなおよい。電極体毎の厚みや外径のばらつきを,より小さくすることができるからである。
また,本発明の電極体の製造方法は,少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の正極及び負極が交互に重ね合わせられるように,正極と負極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なる帯状正極部材および帯状負極部材とを用い,帯状正極部材の厚みの薄い方の幅方向端部と帯状負極部材の厚みの厚い方の幅方向端部とが重ね合わせられるとともに,帯状正極部材の厚みの厚い方の幅方向端部と帯状負極部材の厚みの薄い方の幅方向端部とが重ね合わせられるように積層または捲回するものである。かかる電極体の製造方法により製造された電極体は,同一の電極体における幅方向の両端部分の厚みや外径の差も小さい。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状正極部材及び帯状負極部材をそれぞれ,それらの幅方向における塗工層の膜厚の差の大小により,同数の正極幅方向群及び負極幅方向群に分類し,分類された正極幅方向群及び負極幅方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に幅方向群番号を付与し,もしくは分類された正極幅方向群及び負極幅方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に幅方向群番号を付与し,同一の幅方向群番号が付与された正極幅方向群及び負極幅方向群に属する帯状正極部材と帯状負極部材とを組み合わせて積層または捲回に供するとよい。同一の電極体における幅方向の両端部分の厚みや外径の差をより小さいものとすることができるからである。
また,本発明の電極体の製造方法は,少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の第1極及び第2極が交互に重ね合わせられるように,第1極と第2極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なる帯状第1極部材と,長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なる帯状第1セパレータと,帯状第2極部材と,帯状第2セパレータとを用い,帯状第1極部材と帯状第1セパレータとの一方における厚みの厚い方の長手方向端部と,帯状第1極部材と帯状第1セパレータとの他方における厚みの薄い方の長手方向端部と,帯状第2極部材における一方の長手方向端部と,帯状第2セパレータにおける一方の長手方向端部とを組み合わせて積層または捲回を開始し,積層開始後または捲回開始後に帯状第1極部材及び帯状第2極部材及び帯状第1セパレータ及び帯状第2セパレータを幅方向に切断して,それまでに積層または捲回した分を1つの電極体とし,帯状第1極部材及び帯状第2極部材及び帯状第1セパレータ及び帯状第2セパレータの残部により,その後も同様に積層または捲回と切断とを繰り返すことで複数の電極体を製造するものである。かかる電極体の製造方法により製造された電極体は,正極と負極との組み合わせによらず,電極体毎の厚みや外径にばらつきが生じにくい。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状第2極部材および帯状第2セパレータとして,ともに,長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なるものを用い,帯状第2極部材と帯状第2セパレータとの一方における厚みの厚い方の長手方向端部と,帯状第2極部材と帯状第2セパレータとの他方における厚みの薄い方の長手方向端部とを,積層開始時または捲回開始時の組み合わせに供するとよい。正極と負極との組み合わせによらず,電極体毎の厚みや外径のばらつきを,より小さくすることができるからである。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状第1極部材及び帯状第1セパレータをそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群に分類し,分類された第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に長手方向群番号を付与し,もしくは分類された第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に長手方向群番号を付与し,同一の長手方向群番号が付与された第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群に属する帯状第1極部材と帯状第1セパレータとを組み合わせて積層または捲回に供するとなおよい。正極と負極との組み合わせによらず,電極体毎の厚みや外径のばらつきを,さらに小さくすることができるからである。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状第1極部材および帯状第1セパレータをそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の第1極長手方向群および第1セパレータ長手方向群に分類し,分類された第1極長手方向群及び第1セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に第1長手方向群番号を付与し,もしくは分類された第1極長手方向群及び第1セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に第1長手方向群番号を付与し,帯状第2極部材および帯状第2セパレータをそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の第2極長手方向群および第2セパレータ長手方向群に分類し,分類された第2極長手方向群及び第2セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に第2長手方向群番号を付与し,もしくは分類された第2極長手方向群及び第2セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に第2長手方向群番号を付与し,同一の第1長手方向群番号が付与された第1極長手方向群及び第1セパレータ長手方向群に属する帯状第1極部材と帯状第1セパレータとを組み合わせるとともに,同一の第2長手方向群番号が付与された第2極長手方向群及び第2セパレータ長手方向群に属する帯状第2極部材と帯状第2セパレータとを組み合わせて積層または捲回に供するとさらによい。正極と負極との組み合わせによらず,電極体毎の厚みや外径のばらつきを,さらに小さくすることができるからである。
また,本発明の電極体の製造方法は,少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の正極及び負極が交互に重ね合わせられるように,正極と負極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なる帯状第1極部材と,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なる帯状第1セパレータと,帯状第2極部材と,帯状第2セパレータとを用い,帯状第1極部材と帯状第1セパレータとの一方における厚みの厚い方の幅方向端部と,帯状第1極部材と帯状第1セパレータとの他方における厚みの薄い方の幅方向端部と,帯状第2極部材における一方の幅方向端部と,帯状第2セパレータにおける一方の幅方向端部とを組み合わせて積層または捲回するものである。かかる電極体の製造方法により製造された電極体は,同一の電極体における幅方向の両端部分の厚みや外径の差が小さい。
上記に記載の電極体の製造方法において,帯状第2極部材および帯状第2セパレータとして,ともに,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なるものを用い,帯状第2極部材と帯状第2セパレータとの一方における厚みの厚い方の幅方向端部と,帯状第2極部材と帯状第2セパレータとの他方における厚みの薄い方の幅方向端部とを,組み合わせて積層または捲回に供するとよい。同一の電極体における幅方向の両端部分の厚みや外径の差も小さくるすことができるからである。
また,本発明は,上記に記載の電極体の製造方法を用いて製造された電極体を用いる電池の製造方法にも及ぶ。
本発明によれば,外径方向または厚み方向の厚みのばらつきを低減させることのできる電極体の製造方法及び電池の製造方法が提供されている。
プレス初期とプレス終期とでの電極の厚みの違いを説明するための断面図である。 本発明に係るバッテリを説明するための斜視図である。 本発明に係る電池セルを説明するための正面からの投影図である。 本発明の扁平型の電極捲回体を説明するための斜視図である。 本発明の円筒型の電極捲回体を説明するための斜視図である。 本発明に係る電極捲回体の製造方法を説明するための概念図である。 第1の形態に係る正極の長手方向の膜厚傾斜角を説明するための概念図である。 第1の形態に係る負極の長手方向の膜厚傾斜角を説明するための概念図である。 プレス工程後の電極の厚みを説明するための図である。 巻き返した後の電極の厚みを説明するための図である。 本発明の電極捲回体を製造するための電極捲回装置を説明するための概略構成図である。 第2の形態に係る正極の幅方向の膜厚傾斜角を説明するための概念図である。 第2の形態に係る負極の幅方向の膜厚傾斜角を説明するための概念図である。 第3の形態に係る正極及びセパレータの重ね合わせを説明するための概念図である。 第3の形態に係る負極及びセパレータの重ね合わせを説明するための概念図である。 第3の形態に係る正極及び負極及びセパレータの重ね合わせの例を説明するための概念図である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,非水電解液型リチウムイオン二次電池に用いる電極捲回体の製造方法及び単電池の製造方法及び組電池の製造方法について,本発明を具体化したものである。
(第1の形態)
1.バッテリ及び電極捲回体
本実施の形態に係るバッテリ10は,リチウムイオン導電性の非水電解液を用いたリチウムイオン二次電池の電池セル50を,図2に示すように,複数個直列に接続した組電池である。電池セル50は,捲回型の電極体を有する単電池である。電池セル50の正面からの透視図を図3に示す。図3に示すように,電池セル50は,電池容器51と,正極端子52と,負極端子53と,電極捲回体101とを有している。また,電池容器51の内部には電解液が注入されている。
本形態の電極捲回体101は,セパレータを間に挟んだ正極及び負極を捲回したものである。正極は,アルミ箔にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極活物質を塗布したものである。正極活物質として,ニッケル酸リチウム(LiNiO),マンガン酸リチウム(LiMnO),コバルト酸リチウム(LiCoO)等のリチウム複合酸化物などが用いられる。負極は,銅箔にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を塗布したものである。負極活物質として,非晶質炭素,難黒鉛化炭素,易黒鉛化炭素,黒鉛等の炭素系物質が用いられる。
また,電池セル50の電解液は,有機溶媒に電解質を溶解させたものである。有機溶媒として例えば,プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC),ジメチルカーボネート(DMC),エチルメチルカーボネート(EMC)等のエステル系溶媒や,エステル系溶媒にγ−ブチラクトン(γ−BL),ジエトキシエタン(DEE)等のエーテル系溶媒等を配合した有機溶媒が挙げられる。また,電解質である塩として,過塩素酸リチウム(LiClO)やホウフッ化リチウム(LiBF),六フッ化リン酸リチウム(LiPF)などのリチウム塩を用いることができる。
図4は,電極捲回体101を示す斜視図である。電極捲回体101は,扁平形状である。電極捲回体101は,図5に示すロール形状の電極捲回体100に扁平プレスを施したものである。電極捲回体100は,正極及び負極を,それらの間にセパレータを挟んで捲回したものである。
2.バッテリの製造方法
ここで,本実施の形態に係るバッテリ10の製造方法について説明する。バッテリ10の製造方法は,次に示す(A1)〜(A8)の工程を経るものである。
(A1)電極の塗工乾燥
(A2)ロールプレス及び膜厚測定
(A3)膜厚傾斜角度の計算
(A4)膜厚傾斜角度に応じた分類
(A5)分類した電極の組み合わせ
(A6)正極または負極の巻き返し
(A7)電極の捲回
(A8)電池容器への封入等
まず,工程(A1)〜(A7)により,電極捲回体100を製造する。本形態の電極捲回体100の製造方法は,図6に示すように,正極と負極とを重ね合わせたときに,その重ね合わせた長手方向の場所による厚みの差が小さくなるように捲回して製造するものである。すなわち,図中の矢印D側を重ね合わせた積層体の厚さと,図中矢印E側を重ね合わせた積層体の厚さとの差が小さいのである。その後,工程(A8)を経て製品としての電池が製造されることとなるのである。
(A1)電極の塗工乾燥
まず,電極箔の両面に活物質を塗工する。アルミ箔の両面に正極活物質を含む合材を塗工して乾燥させることにより正極を作成する。銅箔の両面に負極活物質を含む合材を塗工して乾燥させることにより負極を作成する。
(A2)ロールプレス及び膜厚測定
続いて,乾燥させた正極及び負極をそれぞれロールプレス機によりプレスする。このプレス工程では,一定の間隔をあけて配置したローラ対の間に電極を通過させることにより電極の厚みを薄くする。電極の調厚及び活物質の高密度化を図るためである。このプレスにより薄くなるのは,主に塗工層である。電極箔の厚みはほとんど変わらない。
ロールプレス機のローラは,電極に圧延荷重をかけるため発熱する。この発熱によりローラの温度が徐々に上昇し,それに伴ってローラが膨張することとなる。これにより,ローラ対の間隔は次第に狭くなる。その結果,プレス後の電極は,その長手方向の一方の端部(プレス初期)から他方の端部(プレス終期)にかけて徐々に薄くなる形状となっている(図1参照)。
この電極の厚みの差は,塗工層の厚みの差があるために生じるものである。そしてこの塗工層の厚みの緩やかな変化はプレス工程により生じるものであり,塗工層の塗工の際に生じる塗工ムラとは異なるものである。塗工層の厚みの厚いところと薄いところとで,塗工層の密度(g/cm)は異なるが,目付量,すなわち単位面積あたりの塗工量(g/cm)は,ほとんど差はない。このため,塗工層の厚みの厚いところではエネルギー密度が若干低下する以外は,製品としての電池となった際の電池性能にほとんど影響はない。
このように,プレス後の電極は,同じ電極のうちでも膜厚の厚いところと薄いところとがある。このため,本形態ではロールプレス後の電極の膜厚を測定する。この測定には,非接触の膜厚測定器を用いることが好ましい。塗工層に損傷を与えないようにするためである。この測定は,プレス工程初期の一点と,プレス工程終期の一点のみを測定すればよい。
(A3)膜厚傾斜角度の計算
続いて,正極の膜厚傾斜角度θPと負極の膜厚傾斜角度θNとを計算する。図7に正極の膜厚傾斜角度θPを示す。本形態における正極の膜厚傾斜角度θPとは,正極の長手方向の長さと,正極の厚みの長手方向における変化量との比を角度で示したものである。なお,図7では,見易さのためにアルミ箔と塗工層との区別を省略して電極の外形のみを描いている。また,図中の破線Fは,正極の下側の端面に平行な線を,プレス終期の箇所における正極全体の厚みP2だけ間隔をあけて引いたものである。正極全体の厚みとは,アルミ箔とその両面に塗工された塗工層の合計の厚みのことである。正極の膜厚傾斜角度θPは次式で表される。
θP=tan-1[(P1−P2)/L1] ………(1)
θP:正極の膜厚傾斜角度
P1:正極におけるプレス初期の膜厚
P2:正極におけるプレス終期の膜厚
L1:正極における長手方向の全長
ここで,正極におけるプレス初期の膜厚P1は,アルミ箔の厚みに両面の塗工層の厚みを加えた全厚である。正極におけるプレス終期の膜厚P2についても同様である。なお,プレス初期の膜厚P1の箇所は,プレス後に巻き取った状態で巻き芯付近に位置する箇所である。よって,この後に行われる捲回工程においてそのまま巻き出せば,巻出しの最後のほうとなる箇所である。一方,プレス終期の膜厚P2の箇所は,プレス後に巻き取った状態で巻き芯の外周付近に位置する箇所である。よって,この後に行われる捲回工程においては,巻出しの最初のほうとなる箇所である(図9参照)。そのため,後述するように,(A6)正極または負極の巻き返しの工程を行うのである。
図8に負極の膜厚傾斜角度θNを示す。本形態における負極の膜厚傾斜角度θNとは,負極の長手方向の長さと,負極の厚みの長手方向における変化量との比を角度で示したものである。なお,図8では,見易さのために銅箔と塗工層との区別を省略して電極の外形のみを描いている。図中の破線Gは,負極の下側の端面に平行な線を,プレス終期の箇所における負極全体の厚みN2だけ間隔をあけて引いたものである。負極全体の厚みとは,銅箔とその両面に塗工された塗工層の合計の厚みのことである。負極の膜厚傾斜角度θNは次式で表される。
θN=tan-1[(N1−N2)/L2] ………(2)
θN:負極の膜厚傾斜角度
N1:負極におけるプレス初期の膜厚
N2:負極におけるプレス終期の膜厚
L2:負極における長手方向の全長
(A4)膜厚傾斜角度に応じた分類
続いて,正極及び負極を,正極の膜厚傾斜角度θP及び負極の膜厚傾斜角度θNの値に応じて分類する。そのために2種類の閾値(θA,θB)を予め定めておく。閾値θAは閾値θBより小さいものとする。なお,これらの閾値は,正極及び負極で共通に用いるものである。そして,表1に示すように,正極の膜厚傾斜角度θPの値に応じて複数の正極を分類する。すなわち,正極の膜厚傾斜角度θPと閾値θA及び閾値θBとの大小比較を行うのである。
そして,正極および負極を,膜厚傾斜角度の大きいものと,中間程度のものと,小さいものとに分類するのである。表1に示すように,正極の膜厚傾斜角度θPがθAの値以下であれば,Uに分類する。正極の膜厚傾斜角度θPがθAより大きく,θBの値以下であれば,Vに分類する。正極の膜厚傾斜角度θPがθBの値より大きければ,Wに分類する。同様に,表2に示すように,負極の膜厚傾斜角度θNがθAの値以下であれば,Xに分類する。負極の膜厚傾斜角度θNがθAより大きく,θBの値以下であれば,Yに分類する。負極の膜厚傾斜角度θNがθBの値より大きければ,Zに分類する。
Figure 2010212000
θA,θB:閾値,θA<θB
Figure 2010212000
θA,θB:閾値,θA<θB
(A5)分類した電極の組み合わせ
続いて,図6に示したように,捲回する際の正極及び負極の組み合わせを決定する。この組み合わせは,表3に示したように行う。正極の膜厚傾斜角度θPの小さいもの(表1のU)と,負極の膜厚傾斜角度θNの小さいもの(表2のX)とを組み合わせる。また,正極の膜厚傾斜角度θPの平均的なもの(表1のV)と,負極の膜厚傾斜角度θNの平均的なもの(表2のY)とを組み合わせる。そして,正極の膜厚傾斜角度θPの大きいもの(表1のW)と,負極の膜厚傾斜角度θNの大きいもの(表2のZ)とを組み合わせる。すなわち,膜厚傾斜角の同程度のものを組み合わせるのである。このため,図6に示したように,正極および負極およびセパレータを重ね合わせたものの厚みは,いずれの箇所においてもほぼ同じである。
Figure 2010212000
○印となっている組み合わせを採用
(A6)正極または負極の巻き返し
図1に示したように,ロールプレス機によりプレスされた電極においては,プレス初期の箇所の厚みが厚く,プレス終期の箇所の厚みが薄い。このため,プレス後に巻き取られた電極は,図9に示すように,ロール状の中心付近の箇所の電極の厚みが厚く,ロール状の外周付近の箇所の電極の厚みが薄い。よって,正極または負極の一方を巻き返すのである。つまり,一旦巻き出して再び巻き直すのである。
これにより,図10に示すように,巻き芯付近の電極の厚みと,巻き取ったものの外周付近の電極の厚みとが,図9に示したものと逆になる。すなわち,図10では,ロール状の中心付近の箇所の電極の厚みが薄く,ロール状の外周付近の箇所の電極の厚みが厚い。この巻き返しにより,図6に示すように,正極の厚みの厚い箇所と,負極の厚みの薄い箇所とが重ね合わせられ,正極の厚みの薄い箇所と,負極の厚みの厚い箇所とが重ね合わせられることとなる。
比較のために,巻き返しを行わなかった場合について説明する。巻き返しを行わなかった場合,正極及び負極の巻出しの最初の箇所は,正極,負極ともに薄い。よって,巻き出しの最初のほうは正極及び負極の薄い箇所同士を捲回した電極捲回体となり,巻き出しの最後のほうは正極及び負極の厚い箇所同士を捲回した電極捲回体となる(図1参照)。
(A7)電極の捲回
続いて,前述のように組み合わせた正極および負極をセパレータとともに捲回する。このとき,前述したように,正極または負極のいずれか一方について,図10に示すように,巻き返したものを用いる。このため,正極の厚みの厚い方の長手方向の端部と,負極の厚みの薄い方の長手方向の端部とを組み合わせることとなる。そして,図11に示す電極捲回装置200を用いて電極捲回体100を製造する。電極捲回装置200は,正極巻出しリール201と,負極巻出しリール202と,セパレータ巻出しリール203,204と,巻取り軸205とを有している。正極巻出しリール201と,負極巻出しリール202と,セパレータ巻出しリール203,204とは,それぞれ正極P,負極N,セパレータSを巻き出すための巻き芯である。
そして,巻取り軸205にモータ等の駆動源により駆動をかけ,正極P,負極N,セパレータSを巻取り軸205に巻き取る。その際,正極および負極および2枚のセパレータは,互いに重ね合わせられるように捲回する。巻き取る順は,内側から正極P,セパレータS,負極N,セパレータSの順である。正極Pと負極Nとが交互となり,さらにそれらの間に必ずセパレータSが挟まるように捲回すれば,これと異なる順番で巻き取ってもよい。規定回数だけ巻取った後,正極P及び負極N及びセパレータSを幅方向に切断する。そして,余剰分を巻き取った後,テープ等により端部を留める。なお,セパレータSを電極捲回体100の芯部,あるいは外周部で余計に捲回するようにしてもよい。以上により,本形態の電極捲回体100が製造された。そして本形態では,残った電極等から続けて複数の電極捲回体100を製造するのである。これにより,一巻きずつの電極等から製造した複数の電極捲回体の外径のばらつきは小さくなる。
(A8)電池容器への封入等
続いて,電極捲回体100に扁平プレスを施して,図4に示した電極捲回体101とする。次に,電極捲回体101の正極端部102に正極端子52を溶接し,負極端部103に負極端子53を溶接する。この後,電極捲回体101を電池容器51に挿入し,電解液を注入して封入する。これにより,電池セル50が製造された。また,複数の電池セル50を接続することによりバッテリ10が製造される。
以上詳細に説明した電極捲回体100の製造方法を用いることにより,バッテリ10の全幅のばらつきは,50%低減された。そのために,本形態では,正極の厚みの厚い箇所と,負極の厚みの薄い箇所とを重ね合わせるように捲回した。また,正極の厚みの薄い箇所と,負極の厚みの厚い箇所とを重ね合わせるように捲回した。
3.変形例
本形態では,正極と負極との組み合わせを決定した後に,正極または負極のいずれか一方を巻き返すこととした(工程(A6)正極または負極の巻き返し)。しかし,巻き返し工程は,プレス工程の直後から捲回工程の直前までの間であれば,いつ行ってもよい。また,巻き返す回数は,1回としたが,奇数回巻き返せば同様の結果となる。また,奇数回巻き返した電極とは異なる極の電極を,ゼロ回または偶数回巻き返してもよい。図9の形状となることに変わりないからである。また,正極および負極の巻き返しの回数の差が奇数であれば同様の効果を奏する。
また,本形態では,工程(A2)ロールプレス及び膜厚測定において,電極の膜厚を巻き出しの初期のうちの1点と,終期のうちの1点とを測定することとした。しかし,巻き出しの初期及び終期において,膜厚が安定しないこともある。よって,膜厚傾斜角度θP,θNを計算するにあたり,電極の長手方向の両端部分より多少内側の位置から,巻き出しの初期のうちの1点と終期のうちの1点とを採用してもよい。
工程(A4)および工程(A5)で行った分類および組み合わせは,以下に示す方法と等価である。すなわち,正極と負極との双方に,膜圧の差の小さいグループから順に番号を付す。そして,同一番号を付されたグループに属する正極と負極とを組み合わせるのである。これにより,本形態で行った分類(A4)および組み合わせ(A5)を実現することができる。
また,本形態では,正極の膜厚の厚い箇所と,負極の膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極の膜厚の薄い箇所と,負極の膜厚の厚い箇所とを重ね合わせて捲回することとした。しかし,単に平積みして積層した電極体の製造方法に用いても,同様の効果を奏する。つまり,捲回型電極のみならず,積層型電極にも適用可能である。
4.まとめ
以上,詳細に説明したように,本実施の形態に係る電極捲回体100の製造方法は,正極の膜厚傾斜角度θPと負極の膜厚傾斜角度θNとに応じて,捲回する正極と負極との組み合わせを決定するものである。また,正極の膜厚の厚い箇所と,負極の膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極の膜厚の薄い箇所と,負極の膜厚の厚い箇所とを重ね合わせることにより,正極及び負極及びセパレータを積層した積層体の全厚が,積層体の箇所による差が小さくなるようにするものである。これにより,厚みのばらつきの小さい電池セル50及びバッテリ10が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,非水電解液型リチウムイオン二次電池に限らない。電極捲回体を用いる捲回型電極電池であれば,他の電池にも適用できる。また,正極の集電体はアルミ箔に限らない。負極の集電体も銅箔に限らない。また,電極箔に塗工する面は片面のみであってもよい。正極および負極の分類は,それぞれ3段階としたが,それぞれを2段階に分類してもよい。また,4段階以上の段階に分類してもよい。
(第2の形態)
以下,第2の形態について説明する。第1の形態では,電極の長手方向の膜厚傾斜角度θP,θNについて計算し,電極を分類して組み合わせて捲回した。これにより,長手方向の膜厚の差を小さくした。しかし,電極の幅方向における一方と他方とで膜厚に差が生じることもある。例えば,ロールプレス機におけるローラ対の回転軸の平行度の精度が高くない場合に起こりうる。この場合,電池セル50において,図3の図中右側,すなわち正極端子52側の厚みと,図3の図中左側,すなわち負極端子53側の厚みとで差が生じる。この差を小さくするために本形態では,電極の長手方向の膜厚傾斜角度の代わりに,電極の幅方向の膜厚傾斜角度により分類した電極を組み合わせて捲回するのである。
本形態で製造される電極捲回体100は,第1の形態のものと同様である。本形態の電極捲回体100の製造方法は,次に示す工程を経るものである。
(B1)電極の塗工乾燥
(B2)ロールプレス及び膜厚測定
(B3)膜厚傾斜角度の計算
(B4)膜厚傾斜角度に応じた分類
(B5)分類した電極の組み合わせ
(B6)電極の捲回
(B7)電池容器への封入等
本形態の電極捲回体の製造方法は,上記のように,第1の形態のものとほぼ同様である。異なる点は,第1の形態では長手方向の膜厚傾斜角度により電極を分類して組み合わせたのに対し,本形態では幅方向の膜厚傾斜角度により電極を分類して組み合わせることである。また,本形態では,第1の形態のように,正極または負極の一方を巻き返す工程がない。巻き返さなくても,対応する種類の正極と負極とを組み合わせることが可能だからである。
まず,(B1)電極の塗工乾燥をした後,(B2)ロールプレス及び膜厚測定を行う。この際,測定する膜厚は,幅方向の2点の膜厚である。ただし,図12の正極に例示するように,正極の幅方向の一方の端部は,塗工層のない非塗工部である。よって,ここで測定する幅方向の2点とは,塗工層のある塗工部のうちから選択する。続いて,(B3)膜厚傾斜角度を計算する。
本形態における正極の膜厚傾斜角度θP2を図12に示す。図12に正極の膜厚傾斜角度θP2を示す。本形態における正極の膜厚傾斜角度θP2とは,正極の幅方向の長さと,正極の厚みの幅方向における変化量との比を角度で示したものである。正極の膜厚傾斜角度θP2は次式で表される。
θP2=tan-1[(P3−P4)/W1] ………(3)
θP2:正極の膜厚傾斜角度
P3 :正極の幅方向の一方の膜厚
P4 :正極の幅方向の他方の膜厚
W1 :正極における幅方向の全長
本形態における負極の膜厚傾斜角度θN2を図13に示す。図13に負極の膜厚傾斜角度θN2を示す。本形態における負極の膜厚傾斜角度θN2とは,負極の幅方向の長さと,負極の厚みの幅方向における変化量との比を角度で示したものである。負極の膜厚傾斜角度θN2は次式で表される。
θN2=tan-1[(N3−N4)/W2] ………(4)
θN2:負極の膜厚傾斜角度
N3 :負極の幅方向の一方の膜厚
N4 :負極の幅方向の他方の膜厚
W2 :負極における幅方向の全長
なお,正極の膜厚傾斜角度θP2を計算するために,塗工部の全厚を全厚,すなわち正極の膜厚P3,P4を用いた。しかし,正極の膜厚P3,P4の代わりに,アルミ箔の両面の塗工層の膜厚の合計を用いて正極の膜厚傾斜角度を定義してもよい。この場合,アルミ箔の膜厚がほぼ一定であるとすれば,塗工層の厚みで定義した膜厚傾斜角度の値は,正極の膜厚傾斜角度θP2と等しい。また,負極の膜厚傾斜角度θN2についても同様である。
この後,(B4)膜厚傾斜角度に応じた分類し,(B5)分類した電極の組み合わせ,(B6)電極の捲回を行い,(B7)電池の製造を行うことは,第1の形態と同様である。以上により,電池セル50及びバッテリ10が製造された。なお,第1の形態では,一巻きの電極等から複数の電極捲回体100を製造した。本形態では,第1の形態とは異なり,一巻きの電極等から一つの電極捲回体100を製造する場合にも効果を奏する。
ここで,本形態の変形例について説明する。電極を分類する際に,本形態の幅方向の膜厚傾斜角度で分類するのみならず,第1の形態の長手方向の膜厚傾斜角度で分類してもよい。その場合,長手方向と幅方向とでそれぞれ3種類に分類すると,正極および負極が合計で9種類に分類されることとなる。これにより,図3に示したひとつの電池セル50における正極端子52側の厚みと負極端子53側の厚みとの差が小さくなるとともに,電池セル50毎の厚みのばらつきが小さくなる。
また,本形態では,正極の膜厚の厚い箇所と,負極の膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極の膜厚の薄い箇所と,負極の膜厚の厚い箇所とを重ね合わせて捲回することとした。しかし,単に平積みして積層した電極体の製造方法に用いても,同様の効果を奏する。つまり,捲回型電極のみならず,積層型電極にも適用可能である。
以上,詳細に説明したように,本実施の形態に係る電極捲回体100の製造方法は,正極の膜厚傾斜角度θP2と負極の膜厚傾斜角度θN2とに応じて,捲回する正極と負極との組み合わせを決定するものである。また,正極の膜厚の厚い箇所と,負極の膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極の膜厚の薄い箇所と,負極の膜厚の厚い箇所とを重ね合わせることにより,正極及び負極及びセパレータを積層した積層体の全厚が,積層体の箇所による差が小さくなるようにするものである。これにより,図3の正極端子52側と負極端子53側とで厚みの差の小さい電池セル50及びバッテリ10が実現されている。また円筒型の場合に,トップの外径が大きすぎて容器挿入が困難となることを回避することができる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,非水電解液型リチウムイオン二次電池に限らない。電極捲回体を用いる捲回型電極電池であれば,他の電池にも適用できる。また,正極の集電体はアルミ箔に限らない。負極の集電体も銅箔に限らない。また,電極箔に塗工する面は片面のみであってもよい。分類は,3段階としたが,2段階であってもよい。また,4段階以上の段階に分類してもよい。
(第3の形態)
以下,第3の形態について説明する。第1の形態では,電極の長手方向の膜厚傾斜角度θP,θNについて計算し,膜厚傾斜角度θP,θNの同程度のものを組み合わせて,電極捲回体100の外径のばらつきを抑制することとした。しかし,意図的に傾斜を設けて製造したセパレータと電極とを組み合わせることにより,長手方向の膜厚の差を小さくすることもできる。本形態では,意図的に傾斜を設けて製造したセパレータと電極とを組み合わせて重ね合わせることにより,電極の厚みの差を小さくするものである。なお,意図的に傾斜を設けたセパレータは,単一素材であることもあり,その製造は比較的容易である。
本形態で製造される電極捲回体100は,第1の形態のものと同様である。本形態の電極捲回体100の製造方法は,次に示す工程を経るものである。
(C1)電極の塗工乾燥
(C2)ロールプレス及び膜厚測定
(C3)膜厚傾斜角度の計算
(C4)膜厚傾斜角度に応じた分類
(C5)分類した電極とセパレータとの組み合わせ
(C6)電極の捲回
(C7)電池容器への封入等
本形態の電極捲回体の製造方法は,上記のように,第1の形態のものとほぼ同様である。異なる点は,第1の形態では,正極と負極とを組み合わせたのに対し,本形態では,正極または負極と,膜厚に傾斜をつけて作成したセパレータとを組み合わせるようにしたことである。また,本形態では,第1の形態のように,正極または負極の一方を巻き返す工程がない。巻き返さなくても,対応する種類の正極または負極と,セパレータとを組み合わせることが可能だからである。
まず,(C1)電極の塗工乾燥をした後,(C2)ロールプレス及び膜厚測定を行う。この際,測定する膜厚は,幅方向の2点の膜厚である。続いて,(C3)膜厚傾斜角度を計算する。ここで,正極の膜厚傾斜角度θPは,式(1)で与えられる。負極の膜厚傾斜角度θNは,式(2)で与えられる。そして,セパレータの膜厚傾斜角度θSは,式(1)や式(2)と同様に次式で表される。
θS=tan-1[(S1−S2)/L3]
θS:セパレータの膜厚傾斜角度
S1:セパレータにおける膜厚の厚いほうの端部の膜厚
S2:セパレータにおける膜厚の薄いほうの端部の膜厚
L3:セパレータにおける長手方向の全長
次に,(C4)膜厚傾斜角度に応じて第1極および第2極および第1セパレータおよび第2セパレータを分類する。ここで,第1極とは正極または負極のことである。第2極とは正極または負極であって,第1極とは異なる極のことである。まず,第1極および第1セパレータを分類する。ここで分類するグループの数は,第1極と第1セパレータとで同数である。次に,第2極および第2セパレータを分類する。ここで分類するグループの数は,第2極と第2セパレータとで同数である。
続いて,(C5)第1極及び第1セパレータを組み合わせるとともに,第2極及び第2セパレータを組み合わせる。第1セパレータ及び第2セパレータは,1枚のセパレータのうちでも,厚い箇所と薄い箇所とがある。すなわち,長手方向の一方の厚さは,他方の厚さよりも厚い。そしてそれらのセパレータは,表1あるいは表2のように3段階に分類されている。
この組み合わせに際して,図14に示すように,正極の膜厚傾斜角度θPとセパレータの膜厚傾斜角度θSとがほぼ等しくなるような組み合わせを選ぶのである。負極も図15に示すように,負極の膜厚傾斜角度θNとセパレータの膜厚傾斜角度θSとがほぼ等しくなるような組み合わせを選ぶのである。
すなわち,正極の膜厚の厚い箇所と,セパレータの膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極の膜厚の薄い箇所と,セパレータの膜厚の厚い箇所とを重ね合わせることにより,長手方向の一方と他方とで膜厚の差を小さくするのである。そして,負極の膜厚の厚い箇所と,セパレータの膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,負極の膜厚の薄い箇所と,セパレータの膜厚の厚い箇所とを重ね合わせることにより,長手方向の一方と他方とで膜厚の差を小さくするのである。なお,この組み合わせは,第1極と第1セパレータとを組み合わせ,第2極と第2セパレータとを組み合わせることにより行う。
続いて,図16に示すように,正極およびそれと対応するセパレータを組み合わせるとともに,負極およびそれと対応するセパレータを組み合わせた状態で捲回する(C6)。本形態では,正極の長手方向に厚い箇所と,負極の長手方向に厚い箇所とが,重ね合わさることとなる。しかし,正極の長手方向に厚い箇所では,その箇所と重ね合わさるセパレータの厚さは薄い。一方,正極の長手方向に薄い箇所では,その箇所と重ね合わさるセパレータの厚さは厚い。また,負極の長手方向に厚い箇所では,その箇所と重ね合わさるセパレータの厚さは薄い。一方,負極の長手方向に薄い箇所では,その箇所と重ね合わさるセパレータの厚さは厚い。よって,正極及び負極及び2枚のセパレータを重ね合わせた厚さは,長手方向の一方と他方とでほとんど異ならない。
このように電極捲回体を製造し,(C7)電池の製造を行うことは,第1の形態と同様である。以上により,電池セル50及びバッテリ10が製造された。
本形態の電極捲回体100の製造方法は,正極及びそれと対応するセパレータを組み合わせるとともに,負極及びそれと対応するセパレータを組み合わせることにより,重ね合わせたものの膜厚の長手方向の差を小さくするものである。このため,本形態の電極捲回体100の製造方法は,正極と負極との組み合わせによることなく実施することが可能である。つまり,表3で「×」の組み合わせとなる正極と負極とを組み合わせても効果を生ずる。このため,例えば,表1のUに属する正極と表2のZに属する負極とが大量に製造された場合にも対応できる。よって,製造した電極が無駄となることはない。また,組み合わせるための電極をストックする必要もない。
ここで,本形態の変形例について説明する。電極を分類する際に,本形態の長手方向の膜厚傾斜角度で分類するのみならず,第2の形態の幅方向の膜厚傾斜角度で分類してもよい。その場合,長手方向と幅方向とでそれぞれ3種類に分類すると,正極および負極が合計で9種類に分類されることとなる。これにより,図3に示したひとつの電池セル50における正極端子52側の厚みと負極端子53側の厚みとの差が小さくなるとともに,電池セル50毎の厚みのばらつきが小さくなる。
また,本形態では,第1極及び第1セパレータを組み合わせるとともに,第2極及び第2セパレータを組み合わせた。しかし,第1極及び第1セパレータのみを組み合わせたとしても効果を奏する。ただし,第2極及び第2セパレータを組み合わせたほうがより効果は大きい。
また,本形態では,正極または負極の膜厚の厚い箇所と,セパレータの膜厚の薄い箇所とを重ね合わせ,正極または負極の膜厚の薄い箇所と,セパレータの膜厚の厚い箇所とを重ね合わせて捲回することとした。しかし,単に平積みして積層した電極体の製造方法に用いても,同様の効果を奏する。つまり,捲回型電極のみならず,積層型電極にも適用可能である。
以上,詳細に説明したように,本実施の形態に係る電極捲回体100の製造方法は,正極または負極と,セパレータとを組み合わせて捲回するものである。その際,正極の膜厚傾斜角度θPとセパレータの膜厚傾斜角度θSとが同程度となるように,正極とセパレータとを組み合わせるものである。負極も同様である。このため,正極及び負極及びセパレータを積層した積層体の全厚は,積層体の箇所による差の小さいものとなる。これにより,厚みのばらつきの小さい電池セル50及びバッテリ10が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,非水電解液型リチウムイオン二次電池に限らない。電極捲回体を用いる捲回型電極電池であれば,他の電池にも適用できる。また,正極の集電体はアルミ箔に限らない。負極の集電体も銅箔に限らない。また,電極箔に塗工する面は片面のみであってもよい。分類は,3段階としたが,2段階であってもよい。また,4段階以上の段階に分類してもよい。
10…バッテリ
50…電池セル
100,101…電極捲回体
200…電極捲回装置
P…正極
N…負極
S…セパレータ
L1…正極の長手方向の長さ
L2…負極の長手方向の長さ
L3…セパレータの長手方向の長さ
W1…正極の幅方向の長さ
W2…負極の幅方向の長さ
P1,P2,P3,P4…正極の膜厚
N1,N2,N3,N4…負極の膜厚
θP,θP2…正極の膜厚傾斜角度
θN,θN2…負極の膜厚傾斜角度
θS…セパレータの膜厚傾斜角度

Claims (13)

  1. 少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の正極及び負極が交互に重ね合わせられるように,正極と負極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,
    長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なる帯状正極部材および帯状負極部材を用い,
    前記帯状正極部材と前記帯状負極部材との一方の部材における厚みの厚い方の長手方向端部と,前記帯状正極部材と前記帯状負極部材との他方の部材における厚みの薄い方の長手方向端部とを組み合わせて積層または捲回を開始し,
    積層開始後または捲回開始後に前記帯状正極部材及び前記帯状負極部材及びセパレータを幅方向に切断して,それまでに積層または捲回した分を1つの電極体とし,
    前記帯状正極部材及び前記帯状負極部材及びセパレータの残部により,その後も同様に積層または捲回と切断とを繰り返すことで複数の電極体を製造することを特徴とする電極体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電極体の製造方法において,
    前記帯状正極部材および前記帯状負極部材として,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なるものを用い,
    前記帯状正極部材の厚みの薄い方の幅方向端部と前記帯状負極部材の厚みの厚い方の幅方向端部とが重ね合わせられるとともに,前記帯状正極部材の厚みの厚い方の幅方向端部と前記帯状負極部材の厚みの薄い方の幅方向端部とが重ね合わせられるように積層または捲回することを特徴とする電極体の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電極体の製造方法において,
    前記帯状正極部材と前記帯状負極部材との一方を,塗工乾燥後のプレスをしてから積層または捲回するまでの間に奇数回巻き返し,
    前記帯状正極部材と前記帯状負極部材との他方を,塗工乾燥後のプレスをしてから積層または捲回するまでの間にゼロ回または偶数回巻き返すことを特徴とする電極体の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の電極体の製造方法において,
    帯状正極部材及び帯状負極部材をそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の正極長手方向群及び負極長手方向群に分類し,
    分類された正極長手方向群及び負極長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に長手方向群番号を付与し,もしくは分類された正極長手方向群及び負極長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に長手方向群番号を付与し,
    同一の長手方向群番号が付与された正極長手方向群及び負極長手方向群に属する帯状正極部材と帯状負極部材とを組み合わせて積層または捲回に供することを特徴とする電極体の製造方法。
  5. 少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の正極及び負極が交互に重ね合わせられるように,正極と負極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,
    幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なる帯状正極部材および帯状負極部材とを用い,
    前記帯状正極部材の厚みの薄い方の幅方向端部と前記帯状負極部材の厚みの厚い方の幅方向端部とが重ね合わせられるとともに,前記帯状正極部材の厚みの厚い方の幅方向端部と前記帯状負極部材の厚みの薄い方の幅方向端部とが重ね合わせられるように積層または捲回することを特徴とする電極体の製造方法。
  6. 請求項5に記載の電極体の製造方法において,
    帯状正極部材及び帯状負極部材をそれぞれ,それらの幅方向における塗工層の膜厚の差の大小により,同数の正極幅方向群及び負極幅方向群に分類し,
    分類された正極幅方向群及び負極幅方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に幅方向群番号を付与し,もしくは分類された正極幅方向群及び負極幅方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に幅方向群番号を付与し,
    同一の幅方向群番号が付与された正極幅方向群及び負極幅方向群に属する帯状正極部材と帯状負極部材とを組み合わせて積層または捲回に供することを特徴とする電極体の製造方法。
  7. 少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の第1極及び第2極が交互に重ね合わせられるように,第1極と第2極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,
    長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なる帯状第1極部材と,長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なる帯状第1セパレータと,帯状第2極部材と,帯状第2セパレータとを用い,
    前記帯状第1極部材と前記帯状第1セパレータとの一方における厚みの厚い方の長手方向端部と,前記帯状第1極部材と前記帯状第1セパレータとの他方における厚みの薄い方の長手方向端部と,前記帯状第2極部材における一方の長手方向端部と,前記帯状第2セパレータにおける一方の長手方向端部とを組み合わせて積層または捲回を開始し,
    積層開始後または捲回開始後に前記帯状第1極部材及び前記帯状第2極部材及び前記帯状第1セパレータ及び前記帯状第2セパレータを幅方向に切断して,それまでに積層または捲回した分を1つの電極体とし,
    前記帯状第1極部材及び前記帯状第2極部材及び前記帯状第1セパレータ及び前記帯状第2セパレータの残部により,その後も同様に積層または捲回と切断とを繰り返すことで複数の電極体を製造することを特徴とする電極体の製造方法。
  8. 請求項7に記載の電極体の製造方法において,
    前記帯状第2極部材および前記帯状第2セパレータとして,ともに,長手方向における一方の端部と他方の端部とでその厚みが異なるものを用い,
    前記帯状第2極部材と前記帯状第2セパレータとの一方における厚みの厚い方の長手方向端部と,前記帯状第2極部材と前記帯状第2セパレータとの他方における厚みの薄い方の長手方向端部とを,積層開始時または捲回開始時の組み合わせに供することを特徴とする電極体の製造方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の電極体の製造方法において,
    帯状第1極部材及び帯状第1セパレータをそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群に分類し,
    分類された第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に長手方向群番号を付与し,もしくは分類された第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に長手方向群番号を付与し,
    同一の長手方向群番号が付与された第1極長手方向群及びセパレータ長手方向群に属する帯状第1極部材と帯状第1セパレータとを組み合わせて積層または捲回に供することを特徴とする電極体の製造方法。
  10. 請求項8に記載の電極体の製造方法において,
    帯状第1極部材および帯状第1セパレータをそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の第1極長手方向群および第1セパレータ長手方向群に分類し,
    分類された第1極長手方向群及び第1セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に第1長手方向群番号を付与し,もしくは分類された第1極長手方向群及び第1セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に第1長手方向群番号を付与し,
    帯状第2極部材および帯状第2セパレータをそれぞれ,それらの長手方向の膜厚の差の大小により,同数の第2極長手方向群および第2セパレータ長手方向群に分類し,
    分類された第2極長手方向群及び第2セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が小さい群から順に第2長手方向群番号を付与し,もしくは分類された第2極長手方向群及び第2セパレータ長手方向群にそれぞれ,膜厚の差が大きい群から順に第2長手方向群番号を付与し,
    同一の第1長手方向群番号が付与された第1極長手方向群及び第1セパレータ長手方向群に属する帯状第1極部材と帯状第1セパレータとを組み合わせるとともに,同一の第2長手方向群番号が付与された第2極長手方向群及び第2セパレータ長手方向群に属する帯状第2極部材と帯状第2セパレータとを組み合わせて積層または捲回に供することを特徴とする電極体の製造方法。
  11. 少なくとも一方の面に活物質を塗工した帯状の正極及び負極が交互に重ね合わせられるように,正極と負極との間に帯状のセパレータを挟んで積層または捲回する電極体の製造方法において,
    幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なる帯状第1極部材と,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なる帯状第1セパレータと,帯状第2極部材と,帯状第2セパレータとを用い,
    前記帯状第1極部材と前記帯状第1セパレータとの一方における厚みの厚い方の幅方向端部と,前記帯状第1極部材と前記帯状第1セパレータとの他方における厚みの薄い方の幅方向端部と,前記帯状第2極部材における一方の幅方向端部と,前記帯状第2セパレータにおける一方の幅方向端部とを組み合わせて積層または捲回することを特徴とする電極体の製造方法。
  12. 請求項11に記載の電極体の製造方法において,
    前記帯状第2極部材および前記帯状第2セパレータとして,ともに,幅方向における一方の端部と他方の端部とで塗工層の厚みが異なるものを用い,
    前記帯状第2極部材と前記帯状第2セパレータとの一方における厚みの厚い方の幅方向端部と,前記帯状第2極部材と前記帯状第2セパレータとの他方における厚みの薄い方の幅方向端部とを,組み合わせて積層または捲回に供することを特徴とする電極体の製造方法。
  13. 請求項1から請求項12までのいずれかに記載の電極体の製造方法を用いて製造された電極体を用いることを特徴とする電池の製造方法。
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