JP7412888B2 - シソ科植物抽出物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シソ科植物抽出物の製造方法に関する。
近年、消費者の健康に関する関心の高まりから、生活習慣病など種々の疾病に対する予防効果が期待される商品の需要が高まっている。こうした予防効果が期待される食材の1つとして、シソ科植物が知られている。シソ科植物は、以前から薬用に用いられており、抗菌性、抗酸化力、抗アレルギー作用といった効能を有することが知られている。
シソ科植物のこのような効能は、主として葉に含まれるロズマリン酸によるものと考えられており、例えば、化粧品分野では、美白剤及び紫外線防止剤等の有効成分として期待されており、また医薬品分野では、抗炎症作用、抗血栓閉塞作用、抗増殖作用、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害作用等の薬理作用を発揮する有効成分として期待されている。
従来、シソ科植物の抽出方法としては、例えば、シソ科植物を含水率10~30体積%の低級アルコールで抽出し、水を加えて生じる沈殿を除去し、得られた抽出液を濃縮後、低級アルコールを加えてアルコール濃度90体積%以上とし、生じる沈殿を除去する方法が知られている(特許文献1)。また、赤シソ原料を短辺側1cm位に細断し、鉱酸又は有機酸によりpH1.5~3.0程度の酸性域にて常温抽出する方法が提案されている(特許文献2)。
特開平7-187989号公報 特開2002-245号公報
しかしながら、従来の抽出方法においては、シソ科植物から抽出されるロズマリン酸の製造コストが高いため、抽出率を向上させて製造コスト低減を図ることが求められている。本発明者らは、ロズマリン酸の抽出率を高めるべくシソ科植物の抽出方法を検討したこところ、抽出液のpHを従来通常行われていた範囲よりも高くすることにより向上することが判明した。一方、シソ科植物抽出物を濃縮すると、濃縮物の粘度が上昇し、その後の製造工程におけるハンドリング性が低下するという新たな課題が存在することを見出した。濃縮物の粘度自体は、濃縮の程度や原料の種類によっても異なるが、同じ条件においてより低粘度化できれば製造する際には有利である。
したがって、本発明の課題は、ロズマリン酸の抽出率が高く、かつ濃縮した際に増粘し難いシソ科植物抽出物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み検討した結果、シソ科植物を特定の大きさに裁断又は粉砕し、水系溶媒を用いて特定のpH範囲内で抽出することで、ロズマリン酸の抽出率が高められ、しかも濃縮した際に濃縮液の粘度の上昇を抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は、短辺を1mm以上の長さに裁断又は粉砕したシソ科植物を、水系溶媒を用いてpH4~8の条件で抽出する工程を含む、シソ科植物抽出物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ロズマリン酸の抽出率が高く、濃縮した際に増粘し難いシソ科植物抽出物の製造方法を提供することができる。
本発明のシソ科植物抽出物の製造方法は、短辺を1mm以上の長さに裁断又は粉砕したシソ科植物を、水系溶媒を用いてpH4~8の条件で抽出する工程を含むものである。
(シソ科植物)
シソ科植物としては、シソ科に分類されるものであれば特に限定されないが、例えば、シソ、タイム、ローズマリー、エゴマ、ペパーミント、ブラックペパーミント、オレンジミント、ラベンダー、セージ、スィートバジル、レモンバーム、スペアミント等が挙げられる。シソ科植物は、1種又は2種以上用いることができる。中でも、ロズマリン酸の抽出率の観点から、シソが好ましく、赤シソが更に好ましい。
本発明で使用するシソ科植物は、生鮮物でも、乾燥物でも、凍結保存物でもよく、これらを併用することも可能であり、特に限定されない。また、市販品を用いても構わない。また、シソ科植物の部位は特に限定されず、葉、茎、根、実又は種子等のいずれでもよい。これらの部位を単独で用いても、2種以上併用してもよい。本発明においては、ロズマリン酸の抽出率の観点から、シソ科植物の葉が好ましく、シソの葉がより好ましく、赤シソの葉が更に好ましい。
(裁断又は粉砕)
本発明で使用するシソ科植物は、裁断又は粉砕したものである。
裁断方法又は粉砕方法は特に限定されないが、例えば、裁断は、包丁、カッター、高速裁断機、フードスライサー等を使用することが可能であり、また粉砕は、グラインダー、ミル、ボールミル等を用いることができる。
裁断又は粉砕されたシソ科植物の形状は特に限定されないが、裁断又は粉砕の容易さ、ハンドリング性の観点から、矩形であることが好ましい。
裁断又は粉砕されたシソ科植物は、短辺が1mm以上であるが、濃縮した際の増粘抑制の観点から、2mm以上が好ましく、4.5mm以上がより好ましく、また抽出速度向上の観点から、25mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下が更に好ましく、10mm以下がより更に好ましい。かかる短辺の長さの範囲としては、好ましくは1~25mm、より好ましくは1~20mm、更に好ましくは1~15mm、より更に好ましくは1~10mm、より更に好ましくは2~10mm、より更に好ましくは4.5~10mmである。
また、長辺は、濃縮した際の増粘抑制の観点から、1.5mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましく、10mm以上が更に好ましく、また抽出速度向上の観点から、30mm以下が好ましく、25mm以下がより好ましく、20mm以下が更に好ましく、15mm以下がより更に好ましい。かかる長辺の長さの範囲としては、好ましくは1.5~30mm、より好ましくは1.5~25mm、更に好ましくは1.5~20mm、より更に好ましくは1.5~15mm、より更に好ましくは5~15mm、より更に好ましくは10~15mmである。
なお、短辺及び長辺は、裁断又は粉砕されたシソ科植物を無作為に10個取り出し、各シソ科植物の短辺及び長辺をノギスで測定し、それらの平均値を求めたものである。ここで「短辺」とは、裁断又は粉砕されたシソ科植物の観察面において最も短い辺の長さをいい、「長辺」とは、裁断又は粉砕されたシソ科植物の観察面において最も長い辺の長さをいう。
(抽出)
抽出は、シソ科植物に水系溶媒を接触させればよい。具体的には、例えば、撹拌抽出、カラム抽出、ドリップ抽出、還流抽出、ソックスレー抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出等の公知の抽出方法を採用することが可能であり、特に限定されない。抽出は、1回又は複数回行うことができる。
水系溶媒としては、例えば、水、水溶性有機溶媒、水溶性有機溶媒含有水、ミルク、炭酸水等が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール、ケトン、エステル等が挙げられ、食品への使用を考慮すると、アルコールが好ましく、エタノールが更に好ましい。なお、水溶性有機溶媒含有水中の水溶性有機溶媒の濃度は適宜選択することができる。中でも、水系溶媒としては、水が好ましい。水としては、例えば、水道水、天然水、蒸留水、イオン交換水等が挙げられ、中でも、味の面から、イオン交換水が好ましい。
抽出時のpHを調整するために、pH調整剤を使用することができる。pH調整剤は、例えば、水系溶媒に添加しても、抽出槽に添加してもよく、抽出方法により適宜選択することができる。
pH調整剤としては、例えば、アルカリ、無機酸、有機酸、炭酸塩、炭酸水素塩等を挙げられる。pH調整剤は、1種又は2種以上を用いることができる。アルカリとしては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物を挙げることができる。無機酸としては、例えば、塩酸、リン酸等が挙げられ、有機酸としては、例えば、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、フィチン酸、酢酸、アスコルビン酸又はそれらの塩を挙げることができる。なお、塩としては、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩を挙げられる。また、炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩が挙げられる。炭酸水素塩としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩を挙げることができる。なお、pH調整剤の使用量は、所望のpHとなるように、その種類に応じて適宜決定することができる。
抽出時のpH(20℃)は4~8であるが、ロズマリン酸の抽出率向上の観点から、4.2以上が好ましく、4.4以上がより好ましく、4.5以上が更に好ましく、5.0以上がより更に好ましく、また濃縮した際の増粘抑制の観点から、7.5以下が好ましく、7.0以下がより好ましく、6.8以下が更に好ましく、6.6以下がより更に好ましい。かかるpHの範囲としては、好ましくは4.2~7.5、より好ましくは4.4~7.0、更に好ましくは4.5~6.8、より更に好ましくは5.0~6.6である。
なお、原料のシソ科植物の違いにより同じpHでも粘度は異なるが、いずれの原料であっても、上記範囲とすることが増粘抑制の観点から好ましい。
水系溶媒の浴比、即ち水系溶媒/シソ科植物の質量比は、ロズマリン酸の抽出率向上の観点から、5以上が好ましく、7以上がより好ましく、10以上が更に好ましく、また生産性の向上の観点から、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下が更に好ましい。かかる浴比の範囲としては、好ましくは5~30、より好ましくは7~20、更に好ましくは10~15である。
抽出温度は、ロズマリン酸の抽出率向上、濃縮した際の増粘抑制の観点から、50℃以上が好ましく、65℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましく、また温度制御の容易さから、100℃以下が好ましく、98℃以下がより好ましく、95℃以下が更に好ましい。抽出温度の範囲としては、好ましくは50~100℃、より好ましくは65~98℃、更に好ましくは80~95℃である。なお、抽出温度は、水系溶媒の温度により制御することができる。
抽出時間は、ロズマリン酸の抽出率向上の観点から、5分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、また濃縮した際の増粘抑制、生産性の向上の観点から、120分以下が好ましく、60分以下がより好ましい。抽出時間の範囲としては、好ましくは5~120分、より好ましくは10~120分、更に好ましくは10~60分である。
抽出後、シソ科植物とシソ科植物抽出物とを分離するために、固液分離することができる。
固液分離としては、食品工業で通常使用されている方法を採用することができる。例えば、濾過、遠心分離、膜処理等が挙げられ、1種又は2種以上組み合わせて行うことができる。
濾過は、例えば、ろ紙、ステンレス等の金属製フィルタ等を使用することができる。金属製フィルタのメッシュサイズは、例えば、18~300メッシュである。また、ろ紙濾過は、例えば、ろ紙上に濾過助剤をプレコートしてもよい。また、加圧濾過、吸引濾過等の濾過方法も採用することもできる。
遠心分離に用いる遠心分離機としては、分離板型、円筒型、デカンター型等の一般的な機器を使用することができる。遠心分離の条件は、適宜選択することができる。
膜ろ過は、一般的な濾過条件で処理することができる。膜の材質としては、例えば、高分子膜、セラミック膜、ステンレス膜等を挙げることができる。
このようにして本発明のシソ科植物抽出物を製造することができるが、当該シソ科植物抽出物は、下記の(i)~(ii)の特性を具備することができる。
(i)ロズマリン酸の抽出率は、通常50%以上、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上、より更に好ましくは80%以上である。なお、上限値は特に限定されず、100%であっても構わない。ロズマリン酸の抽出率は、後掲の実施例に記載の方法により分析することができる。
(ii)Brix30%に調整したときの粘度(25℃)が、通常1000mPa・s以下、好ましくは700mPa・s以下、更に好ましくは500mPa・s以下、より更に好ましくは100mPa・s以下、より更に好ましくは50mPa・s以下である。なお、粘度の下限値は特に限定されない。粘度は、後掲の実施例に記載の方法により測定することができる。
また、本発明において、抽出工程後、濃縮工程を有していてもよい。シソ科植物抽出物の濃縮方法は特に限定されないが、例えば、常圧濃縮、減圧濃縮、膜濃縮等を挙げることができる。濃縮条件は、濃縮方法により適宜選択することができる。
更に、本発明においては、抽出工程後、あるいは抽出工程及び濃縮工程の後に、乾燥工程を有していてもよい。乾燥方法は特に限定されないが、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥等を挙げることができる。乾燥条件は、乾燥方法により適宜選択することができる。
シソ科植物抽出物の形態としては、例えば、液体、スラリー、半固体、固体等の種々のものが挙げられる。
1.ロズマリン酸の分析
60容量%エタノールで希釈した試料を、高速液体クロマトグラフ(型式SCL-10AVP、島津製作所製)を用い、カプセルコアC18S2.7(φ2.1mm×100mm、大阪ソーダ製)を装着し、カラム温度50℃でグラジエント法により測定した。移動相A液はギ酸を0.1%含有する蒸留水溶液、B液はアセトニトリルとし、流速は0.55mL/分、試料注入量は5μL、UV検出器波長は320nmの条件で行った。なお、グラジエント条件は以下の通りである。
濃度勾配条件(体積%)
時間 A液濃度 B液濃度
0.00分 94% 6%
5.00分 90% 10%
40.00分 80% 20%
55.20分 3% 97%
57.60分 3% 97%
59.12分 94% 6%
61.20分 94% 6%
61.30分 100% 0%
70.00分 100% 0%
2.ロズマリン酸の抽出率
シソ科植物抽出物におけるロズマリン酸の抽出率は、シソ科植物中のロズマリン酸の全量を100質量%とし、下記式(1)により求めた。
ロズマリン酸の抽出率[%]=X/(Y×Z)×100 (1)
〔式中、Xはシソ科植物抽出物中のロズマリン酸の含有量(g)を示し、Yはシソ科植物中のロズマリン酸の含有率(質量%)を示し、Zはシソ科植物の仕込量(g)〕
なお、シソ科植物中のロズマリン酸の含有率[質量%]は、以下の方法で算出した。
50mLのバイアル瓶に粉砕した赤シソ葉0.5gとメタノール20mL(浴比40)と撹拌子を入れ、マグネティックスターラーにより室温下で500rpmで3日間撹拌した。3日間撹拌後抽出液を濾過し、上記の方法と同様にしてHPLCによりロズマリン酸含有量を測定した。
3.粘度の測定
試料5gを、Stabinger Viscometer(Anton Paar社製)に充填し、25℃で粘度を測定した。
4.pHの測定
HORIBA コンパクトPHメータ(堀場製作所製)を用いて、下記実施例にて記載した90℃の熱水による抽出時にpH(90℃)を測定した。
5.Brixの測定
20℃における試料のBrixを、糖度計(Atago RX-5000α、Atago社製)を用いて測定した。
実施例1
赤シソ葉の乾燥品(赤シソチップKU、こだま食品株式会社製)を、粉砕ミル(Retsch製)を用いて、短辺4.9mm×長辺10.6mmの矩形に裁断した。赤シソ葉中のロズマリン酸含有率は2.50質量%だった。
裁断した赤シソ葉200gと、90℃の熱水2Lをステンレス容器に入れ、スリーワンモーターを用いて撹拌翼により200rpmで撹拌抽出を行った。抽出時に6.0mol/LのNaOH水溶液を添加することでpHを4.5に調整した。10分抽出後、目開き0.109mmのステンレスメッシュ及び2号ろ紙を用いて濾過することで抽出残渣を分離し、シソ科植物抽出液を得た。シソ科植物抽出液中のロズマリン酸濃度をHPLCにより測定し、抽出液1g程度電熱乾燥機で乾燥(105℃で24時間)させることで固形分濃度を測定した。また、シソ科植物抽出液を、エバポレータを用いて濃縮し、Brix30%に調整し、粘度を測定した。その結果を表1に示す。
実施例2
pHを4.0に調整したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例3
pHを5.0に調整したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例4
赤シソ生葉を乾燥した後、短辺4.9mm×長辺10.6mmの矩形に裁断した赤シソ乾燥葉(ロズマリン酸含有量0.73質量%)を使用したこと、及びpHを6.0に調整したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例5
赤シソ生葉を乾燥した後、短辺4.9mm×長辺10.6mmの矩形に裁断した赤シソ乾燥葉(ロズマリン酸含有量0.56質量%)を使用したこと、及びpHを8.0に調整したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例6
赤シソ葉(赤シソチップKU、こだま食品株式会社製)を、粉砕ミル(Retsch製)を用いて短辺2.3mm×長辺3.1mmの矩形に裁断したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例7
赤シソ葉(赤シソチップKU、こだま食品株式会社製)を、粉砕ミル(Retsch製)を用いて短辺1.0mm×長辺1.6mmの矩形に裁断したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例8
赤シソ葉(赤シソチップKU、こだま食品株式会社製)を、粉砕ミル(Retsch製)を用いて短辺10.1mm×長辺17.4mmの矩形に裁断したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
実施例9
赤シソ葉(赤シソチップKU、こだま食品株式会社製)を、粉砕ミル(Retsch製)を用いて短辺14.4mm×長辺24.4mmの矩形に裁断したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
比較例1
短辺0.2mm×長辺0.3mmの矩形に裁断した赤シソ葉を使用したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
比較例2
pHを3.0に調整したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
比較例3
pHを9.0に調整したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
比較例4
全葉の赤シソ葉を使用したこと以外は、実施例1と同じ操作によりシソ科植物抽出液を得た。得られたシソ科植物抽出液について、実施例1と同じ分析を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0007412888000001
表1から、短辺を1mm以上の長さに裁断又は粉砕したシソ科植物を、水系溶媒を用いてpH4~8の条件で抽出することで、ロズマリン酸の抽出率が高く、かつ濃縮した際に増粘し難いシソ科植物抽出物が得られることがわかる。

Claims (6)

  1. 短辺を1mm以上の長さに裁断又は粉砕したシソの葉を、水を用いて、抽出温度が50℃以上98℃以下、抽出時間が5~120分、水/シソの葉の質量比が5~30、pHが4.5~8の条件で抽出する工程を含む、シソの葉抽出物の製造方法。
  2. シソが赤シソである、請求項1記載の製造方法。
  3. 短辺の長さが1~25mmである、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 抽出温度が65℃以上95℃以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 抽出時間が5~60分である、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 水/シソの葉の質量比が7~20である、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
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