JP7407640B2 - 固定体の取付構造 - Google Patents
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Description
上述のリブの変形とは、リブが径外側や径内側に倒れること、あるいはリブの突出部分がボルト貫通方向に向けて潰れることを含む。
上述の緩やかな角度で形成されとは、前記固定部の表面に対する前記リブの径内側側面の傾斜角が、前記固定部の表面に対する前記リブの径外側側面の傾斜角よりも小さいことをさす。
詳述すると、固定部が他の部材と干渉したとしても、筒状部材よりボルト貫通方向に突出した環状のリブが他の部材と干渉することとなる。このため、他の部材が金属製の筒状部材によって損傷することを防止できる。
前記強度低下部とは、例えば前記リブにおける周方向の少なくとも一部を径方向に貫通するスリットや径方向に切り欠いたスリット、リブの径内側又は径外側に設けた溝である場合、又はリブの突出方向の基端部分に入れた切込みなどであってもよい。
この発明により、複数のリブがスリットの間隔だけ隔てて環状に配置されることとなる。このようにスリットを介して互いに間隔を隔てて配置されたリブは、隣接する他のリブに支持されることがなく、環状に一体構成されている場合に比べて強度を低下させることができる。したがって、ボルトの締結によりリブを確実に変形させることができ、ボルトと筒状部材とを接触させて、ボルトとナットによる締結固定が弛むことをより抑制することができる。
この発明により、溝部が設けられたリブの径内側又は径外側において、リブの支持力を弱くすることができる。このため、ボルトの締結によりリブに外力が作用した場合に、溝部が設けられた側にリブが倒れることとなる。
この発明により、十分な空間断面積を有する溝部に向けてリブを倒しながら変形させることができるため、より確実に変形したリブの高さを固定部の表面に対する筒状部材の高さよりも低くすることができる。したがって、締結されたボルトと筒状部材とを接触させることができ、ボルトとナットによる締結固定が弛むことをより確実に抑制することができる。
この発明により、より確実に前記リブを溝部側に倒すことができ、変形したリブの高さが固定部の表面に対する筒状部材の高さよりも低くすることができる。
この発明により、リブの径外側の強度がリブの径内側の強度よりも弱くなるため、リブを確実に外側に変形させながら倒すことができるとともに、変形されたリブの高さを固定部の表面に対する筒状部材の高さよりも低くすることができる。したがって、締結されたボルトと筒状部材とを接触させることができ、ボルトとナットによる締結固定が弛むことをより確実に抑制することができる。
この発明により、ボックスを持ち運ぶ際に他の部材を損傷させることを防止できるとともに、ボックスを確実に固定することができる。
本実施形態の電気接続箱1は、例えば車両のエンジンルームに配置されている。このような電気接続箱1を車体Xに締結固定するために備えられた固定部30について、図1から図8に基づいて説明する。
図9及び図10は、他の実施形態における固定部30の断面図を示す。なお、図9及び図10は図3中におけるA-A矢視断面に対応する断面図である。
なお、図1中で示した方向は、便宜上、図2乃至図10において同様とする。
円筒枠31bは、固定部30の中央部分を上下方向Zに沿って貫通する貫通孔S1を構成する円筒状の枠である。この円筒枠31bは、外枠31aの板厚のおよそ半分の高さとなるように構成されている。
リブ33は、図4(b)に示すように、円筒枠31bの上端から上方に突出した凸部であり、平面視で円弧状に構成されている。またリブ33は、円筒枠31bの中心を通る径方向断面において、上方向Zuに向かうに伴い先細りする断面視台形状に構成されている。
このように構成されたリブ33は、円筒枠31bの中心を通る径方向断面において、カラー40の上端よりも上方向Zuに突出した断面積V1の突出片を構成している。
電気接続箱1は、固定部30を車体Xにおける所定の固定箇所(図示省略)に固定部30を固定することにより、車体Xに搭載している。
干渉防止部32は、スリットCによって周方向に分断されている。また、干渉防止部32は、リブ33の外径側に円環溝部34が設けられているとともに、凸部内側面33aが凸部外側面33bに比べて緩やかに傾斜している。
詳述すると、電気接続箱1を持ち運んだ場合において、固定部30が他の部材と干渉したとしても、カラー40より上方向Zuに突出した環状のリブ33が他の部材と干渉することとなる。このため、他の部材が損傷することを防止できる。
この発明の被固定部材は、車体Xに対応し、
以下同様に、
ボルトは、ボルトBに対応し、
ナットは、ナットNに対応し、
固定体は、電気接続箱1に対応し、
固定部は、固定部30に対応し、
貫通孔は、貫通孔S1に対応し、
孔縁部は、円筒枠31bに対応し、
筒状部材は、カラー40に対応し、
リブは、リブ33に対応し、
変形促進部及び強度低下部は、円環溝部34及びスリットCに対応し、
スリットは、スリットCに対応し、
径内側側面は、凸部内側面33aに対応し、
径外側側面は、凸部外側面33bに対応し、
溝部は、円環溝部34に対応し、
溝部側面は、溝内側面34aに対応するも、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
30 固定部
31b 円筒枠
33 リブ
34 円環溝部
33a 凸部内側面
33b 凸部外側面
34 円環溝部
34a 溝部側面
40 カラー
B ボルト
C スリット
N ナット
S1 貫通孔
X 車体
Claims (8)
- 被固定部材に固定体をボルトとナットとで取り付ける固定体の取付構造であって、
前記固定体に設けられた固定部に、前記ボルトが貫通する貫通孔を形成する孔縁部が設けられるとともに、
前記孔縁部の内周面に沿って、金属製の筒状部材が設けられ、
前記筒状部材は、前記孔縁部からボルト貫通方向に突出し、
前記筒状部材より前記ボルト貫通方向に突出する環状のリブが前記孔縁部の外周に配置されるとともに、
前記リブの変形を促進する変形促進部が設けられ、
前記リブは、径方向断面において突出方向に先細り形状で形成され、
前記リブの径内側側面が、径外側側面より前記固定部の表面に対して緩やかな角度で形成された
固定体の取付構造。 - 環状に構成された前記リブにおける周方向の少なくとも一部に前記リブの強度を低下させる強度低下部が設けられ、
該強度低下部で前記変形促進部が構成された
請求項1に記載の固定体の取付構造。 - 前記強度低下部は、前記リブを径方向に貫通するスリットで形成され、
前記環状において前記スリットより前記リブが占める割合が大きい
請求項2に記載の固定体の取付構造。 - 前記リブの径外側及び径内側のうち少なくとも一方の近傍に溝部が設けられ、
該溝部で前記変形促進部が構成された
請求項1乃至3のうちいずれかに記載の固定体の取付構造。 - 前記溝部の空間断面積が、前記リブにおいて前記筒状部材より突出する部分の断面積以上で形成された
請求項4に記載の固定体の取付構造。 - 前記溝部における前記リブ側の溝部側面と、前記リブの前記溝部側の側面とが前記ボルト貫通方向において面一である
請求項4又は5に記載の固定体の取付構造。 - 前記リブの径外側の近傍に前記溝部が設けられ、
前記孔縁部の前記ボルト貫通方向の一端よりも前記溝部の溝底が低い
請求項4乃至6のうちいずれかに記載の固定体の取付構造。 - 前記固定体がボックスである
請求項1乃至7のうちいずれかに記載の固定体の取付構造。
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