JP7399368B2 - レーダ信号処理装置、レーダ信号処理方法及び目標観測システム - Google Patents

レーダ信号処理装置、レーダ信号処理方法及び目標観測システム Download PDF

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Description

本開示は、レーダ信号処理装置、レーダ信号処理方法及び目標観測システムに関するものである。
レーダ信号処理装置によって再生される合成開口レーダ画像(以下「SAR(Synthetic Aperture Radar)画像」という)の観測範囲は、アンテナから送受信されるパルスの繰り返し周波数(PRF:Pulse Repetition Frequency)が下げられることで広がる。しかしながら、PRFが下がることで、アジマス方向のサンプリング点数が少なくなるため、アジマスアンビギュイティと呼ばれる偽像がSAR画像に現れることがある。
PRFが下げられても、アジマスアンビギュイティの発生を抑えることが可能なレーダ信号処理装置を備える目標観測システムがある(非特許文献1を参照)。当該目標観測システムは、複数の受信機を有している。当該レーダ信号処理装置は、SAR画像を再生する際、複数の受信機の受信データを用いるため、1つの受信機の受信データを用いて、SAR画像を再生するものよりも、PRFが下げられたときの、アジマス方向のサンプリング点数の減少を抑えることができる。
G. Krieger, N. Gebert, and A. Moreira, "Unambiguous SAR signal reconstruction from nonuniform displaced phase center sampling," IEEE Geosci. Remote Sens. Lett., vol. 1, no. 4, pp. 260-264, Oct. 2004.
非特許文献1に開示されている目標観測システムは、SAR画像に現れているアジマスアンビギュイティを抑圧するために、複数の受信機を備えなければならないという課題があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、PRFが下げられたときに、1つの受信機の受信データのみを用いて再生されたSAR画像に現れているアジマスアンビギュイティを抑圧することができるレーダ信号処理装置及びレーダ信号処理方法を得ることを目的とする。
本開示に係るレーダ信号処理装置は、合成開口レーダ画像を示す画像信号をアジマス方向にフーリエ変換するフーリエ変換部と、フーリエ変換部によるフーリエ変換後の信号が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割し、複数の分割後のレンジドップラー周波数マップである分割マップのそれぞれを示す信号を出力するマップ分割部と、マップ分割部から出力されたそれぞれの分割マップを示す信号を逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号を出力する逆フーリエ変換部と、逆フーリエ変換部から出力されたそれぞれの分割再生信号と画像信号とを用いて、合成開口レーダ画像に現れている目標の偽像を抑圧するための偽像抑圧用利得を算出する利得算出部と、利得算出部により算出された偽像抑圧用利得を画像信号に乗算する偽像抑圧部とを備えたものである。
本開示によれば、PRFが下げられたときに、1つの受信機の受信データのみを用いて再生されたSAR画像に現れているアジマスアンビギュイティを抑圧することができる。
実施の形態1に係るレーダ信号処理装置30を含む目標観測システムを示す構成図である。 信号送受信部20を示す構成図である。 実施の形態1に係るレーダ信号処理装置30を示す構成図である。 実施の形態1に係るレーダ信号処理装置30のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 レーダ信号処理装置30が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 レーダ信号処理装置30の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。 レンジドップラー周波数マップの一例を示す説明図である。 マップ分割部35による分割後のレンジドップラー周波数マップの一例を示す説明図である。 実施の形態2に係るレーダ信号処理装置30を示す構成図である。 実施の形態2に係るレーダ信号処理装置30のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るレーダ信号処理装置30を含む目標観測システムを示す構成図である。
図1に示す目標観測システムは、アンテナ部10、信号送受信部20及びレーダ信号処理装置30を備えている。
アンテナ部10は、信号送受信部20から出力された送信信号に係る電磁波を目標に向けて放射する。
アンテナ部10は、目標等による電磁波の反射波を受信し、反射波の受信信号を信号送受信部20に出力する。
信号送受信部20は、レーダ信号処理装置30により生成されたパルス信号から送信信号を生成し、送信信号をアンテナ部10に出力する。
信号送受信部20は、アンテナ部10から出力された受信信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号である受信データをレーダ信号処理装置30に出力する。
レーダ信号処理装置30は、パルス信号を生成し、パルス信号を信号送受信部20に出力する。
レーダ信号処理装置30は、信号送受信部20から出力された受信データから、SAR画像を再生する。
図2は、信号送受信部20を示す構成図である。
図2に示す信号送受信部20は、発振部21、乗算部22、増幅部23、切り換え部24及び受信機29を備えている。
受信機29は、増幅部25、乗算部26、フィルタ部27及びアナログデジタル変換部(以下「A/Dコンバータ」という)28を備えている。
受信機29は、目標等による反射波の受信処理を実施し、反射波の受信データをレーダ信号処理装置30に出力する。
図1に示す目標観測システムでは、信号送受信部20が、1つの受信機29のみを備えている。信号送受信部20が、複数の受信機29を備えていても、レーダ信号処理装置30は、SAR画像に現れているアジマスアンビギュイティを抑圧することが可能である。
発振部21は、搬送波を生成し、搬送波を乗算部22及び乗算部26のそれぞれに出力する。
乗算部22は、レーダ信号処理装置30から出力されたパルス信号に、発振部21から出力された搬送波を乗算することで、パルス信号の周波数をアップコンバートする。
乗算部22は、送信信号として、周波数アップコンバート後のパルス信号を増幅部23に出力する。
増幅部23は、乗算部22から出力された送信信号を増幅し、増幅後の送信信号を切り換え部24に出力する。
切り換え部24は、増幅部23から出力された送信信号をアンテナ部10に出力し、アンテナ部10から出力された受信信号を増幅部25に出力する。
増幅部25は、切り換え部24から出力された受信信号を増幅し、増幅後の受信信号を乗算部26に出力する。
乗算部26は、増幅部25から出力された受信信号に、発振部21から出力された搬送波を乗算することで、受信信号の周波数をダウンコンバートする。
フィルタ部27は、乗算部26による周波数ダウンコンバート後の受信信号に含まれている帯域外成分を抑圧し、帯域外成分抑圧後の受信信号をA/Dコンバータ28に出力する。
A/Dコンバータ28は、フィルタ部27から出力された受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
A/Dコンバータ28は、受信データとして、デジタル信号をレーダ信号処理装置30に出力する。
図3は、実施の形態1に係るレーダ信号処理装置30を示す構成図である。
図4は、実施の形態1に係るレーダ信号処理装置30のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図3に示すレーダ信号処理装置30は、パルス信号生成部31、信号挿入部32、画像再生部33、フーリエ変換部34、マップ分割部35、逆フーリエ変換部36、利得算出部37及び偽像抑圧部38を備えている。
パルス信号生成部31は、例えば、図4に示すパルス信号生成回路41によって実現される。
パルス信号生成部31は、パルス信号を繰り返し生成し、生成したパルス信号を乗算部22に繰り返し出力する。
信号挿入部32は、例えば、図4に示す信号挿入回路42によって実現される。
信号挿入部32は、A/Dコンバータ28から出力された受信データを繰り返し取得する。
信号挿入部32は、それぞれの受信データのヒット方向に0の信号を挿入する。
信号挿入部32は、それぞれの0信号挿入後の受信データを画像再生部33に出力する。
画像再生部33は、例えば、図4に示す画像再生回路43によって実現される。
画像再生部33は、信号挿入部32から、それぞれの0信号挿入後の受信データを取得する。
画像再生部33は、それぞれの0信号挿入後の受信データからSAR画像を再生する。
画像再生部33は、SAR画像を再生する際に、SAR画像に現れている目標の真像及び偽像のそれぞれに対して、レンジセルマイグレーション補正を行っている。
画像再生部33は、SAR画像を示す画像信号をフーリエ変換部34、利得算出部37及び偽像抑圧部38のそれぞれに出力する。
フーリエ変換部34は、例えば、図4に示すフーリエ変換回路44によって実現される。
フーリエ変換部34は、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号を取得する。
フーリエ変換部34は、SAR画像を示す画像信号をアジマス方向にフーリエ変換する。
フーリエ変換部34は、フーリエ変換後の信号をマップ分割部35に出力する。
マップ分割部35は、例えば、図4に示すマップ分割回路45によって実現される。
マップ分割部35は、フーリエ変換部34によるフーリエ変換後の信号が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割する。
マップ分割部35は、複数の分割後のレンジドップラー周波数マップである分割マップのそれぞれを示す信号を逆フーリエ変換部36に出力する。
逆フーリエ変換部36は、例えば、図4に示す逆フーリエ変換回路46によって実現される。
逆フーリエ変換部36は、マップ分割部35から、複数の分割マップを示す信号を取得する。
逆フーリエ変換部36は、それぞれの分割マップを示す信号を逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号を利得算出部37に出力する。
利得算出部37は、例えば、図4に示す利得算出回路47によって実現される。
利得算出部37は、画素選択部37a及び利得算出処理部37bを備えている。
利得算出部37は、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号を取得し、逆フーリエ変換部36から、複数の分割再生信号を取得する。
利得算出部37は、それぞれの分割再生信号と画像信号とを用いて、SAR画像に現れている目標の偽像を抑圧するための偽像抑圧用利得を算出する。
利得算出部37は、偽像抑圧用利得を偽像抑圧部38に出力する。
画素選択部37aは、逆フーリエ変換部36から、複数の分割再生信号を取得する。
画素選択部37aは、複数の分割再生信号のそれぞれが示す分割再生画像において、画像内の画素位置が同じ画素の組をそれぞれ特定する。
画素選択部37aは、それぞれの組に含まれている複数の画素の中で、強度が最小の画素である強度最小画素を選択する。
利得算出処理部37bは、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号を取得する。
利得算出処理部37bは、SAR画像に含まれている複数の画素の中で、画素選択部37aにより選択されたそれぞれの強度最小画素と画像内の画素位置が同じ画素を特定する。
利得算出処理部37bは、特定したそれぞれの画素の強度で、それぞれの強度最小画素の強度を除算し、偽像抑圧用利得として、強度の除算結果を偽像抑圧部38に出力する。
偽像抑圧部38は、例えば、図4に示す偽像抑圧回路48によって実現される。
偽像抑圧部38は、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号を取得し、利得算出部37から、偽像抑圧用利得を取得する。
偽像抑圧部38は、偽像抑圧用利得を画像信号に乗算する。偽像抑圧部38による利得乗算後の画像信号が示すSAR画像は、アジマスアンビギュイティが抑圧されている。
図1では、レーダ信号処理装置30の構成要素であるパルス信号生成部31、信号挿入部32、画像再生部33、フーリエ変換部34、マップ分割部35、逆フーリエ変換部36、利得算出部37及び偽像抑圧部38のそれぞれが、図4に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーダ信号処理装置30が、パルス信号生成回路41、信号挿入回路42、画像再生回路43、フーリエ変換回路44、マップ分割回路45、逆フーリエ変換回路46、利得算出回路47及び偽像抑圧回路48によって実現されるものを想定している。
パルス信号生成回路41、信号挿入回路42、画像再生回路43、フーリエ変換回路44、マップ分割回路45、逆フーリエ変換回路46、利得算出回路47及び偽像抑圧回路48のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ信号処理装置30の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーダ信号処理装置30が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図5は、レーダ信号処理装置30が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
レーダ信号処理装置30が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、パルス信号生成部31、信号挿入部32、画像再生部33、フーリエ変換部34、マップ分割部35、逆フーリエ変換部36、利得算出部37及び偽像抑圧部38におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
また、図4では、レーダ信号処理装置30の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図5では、レーダ信号処理装置30がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、レーダ信号処理装置30における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図1に示す目標観測システムの動作について説明する。
図6は、レーダ信号処理装置30の処理手順であるレーダ信号処理方法を示すフローチャートである。
レーダ信号処理装置30のパルス信号生成部31は、パルス信号を繰り返し生成し、生成したパルス信号を乗算部22に繰り返し出力する。
パルス信号生成部31により生成されるパルス信号は、例えば、単純なパルス信号であってもよいし、チャープパルス信号であってもよい。
パルス信号生成部31により生成されるパルス信号のPRFは、SAR画像の観測範囲を広げるため、例えば、アジマスアンビギュイティがSAR画像に現れる程度に下げられている。
信号送受信部20の発振部21は、搬送波を生成し、搬送波を乗算部22及び乗算部26のそれぞれに出力する。
乗算部22は、発振部21から、搬送波を取得する。
乗算部22は、レーダ信号処理装置30から、パルス信号を繰り返し取得する。
乗算部22は、取得したそれぞれのパルス信号に対して搬送波を乗算することで、それぞれのパルス信号の周波数をアップコンバートする。パルス信号の周波数は、乗算部22によって、アップコンバートされることで、例えば、高周波数帯の周波数になる。
乗算部22は、送信信号として、それぞれの周波数アップコンバート後のパルス信号を増幅部23に出力する。
増幅部23は、乗算部22から、それぞれの送信信号を繰り返し取得する。
増幅部23は、それぞれの送信信号を増幅し、それぞれの増幅後の送信信号を切り換え部24に出力する。
切り換え部24は、増幅部23から送信信号を受ける毎に、当該送信信号をアンテナ部10に出力する。
アンテナ部10は、切り換え部24から送信信号を受ける毎に、当該送信信号に係る電磁波を目標に向けて放射する。
送信信号に係る電磁波は、目標、又は、目標の背景等によって反射される。目標等による反射波は、アンテナ部10によって受信される。
アンテナ部10は、反射波を受信する毎に、当該反射波の受信信号を信号送受信部20の切り換え部24に出力する。
切り換え部24は、アンテナ部10から反射波の受信信号を受ける毎に、当該受信信号を増幅部25に出力する。
増幅部25は、切り換え部24から受信信号を受ける毎に、当該受信信号を増幅し、増幅後の受信信号を乗算部26に出力する。
乗算部26は、増幅部25から増幅後の受信信号を受ける毎に、当該受信信号に対して搬送波を乗算することで、受信信号の周波数をダウンコンバートする。受信信号の周波数は、乗算部26によって、ダウンコンバートされることで、例えば、中間周波数帯の周波数になる。
乗算部26は、周波数ダウンコンバート後の受信信号をフィルタ部27に出力する。
フィルタ部27は、乗算部26から、周波数ダウンコンバート後の受信信号を受ける毎に、当該受信信号に含まれている帯域外成分を抑圧し、帯域外成分抑圧後の受信信号をA/Dコンバータ28に出力する。
A/Dコンバータ28は、フィルタ部27から帯域外成分抑圧後の受信信号を受ける毎に、当該受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。
A/Dコンバータ28は、デジタル信号である受信データs(n,h)をレーダ信号処理装置30の信号挿入部32に出力する。受信データs(n,h)は、レンジ-ヒットの次元で表されている。nは、レンジセル番号であり、hは、反射波に係るパルス信号を識別するヒット番号である。
信号挿入部32は、A/Dコンバータ28から、受信データs(n,h)を繰り返し取得する。
信号挿入部32は、受信データs(n,h)を取得する毎に、以下の式(1)に示すように、当該受信データs(n,h)のヒット方向に0の信号を挿入する(図6のステップST1)。
信号挿入部32は、それぞれの0信号挿入後の受信データs(n,h)を画像再生部33に出力する。
Figure 0007399368000001
式(1)において、Mは、2以上の整数である。
例えば、M=4であれば、s(n,4×h-3)=0、s(n,4×h-2)=0、s(n,4×h-1)=0、s(n,4×h)=s(n,h)、s(n,4×h+1)=0、s(n,4×h+2)=0、s(n,4×h+3)=0、s(n,4(h+1))=s(n,h+1)、・・・になる。
式(1)に示す受信データs(n,h)は、Mの間隔でs(n,h)を有している。信号挿入部32によって、0の信号がヒット方向に挿入されることで、PRFがM倍になる。また、信号挿入部32によって、0の信号がヒット方向に挿入されることで、目標を示す真像のレプリカ信号が発生し、レプリカ信号が偽像の一部になる。
図3に示すレーダ信号処理装置30では、信号挿入部32が、受信データs(n,h)のヒット方向に0の信号を挿入している。信号挿入部32が、0の信号を挿入しなくても、画像再生部33により再生されるSAR画像の観測範囲が十分に広ければ、信号挿入部32が、受信データs(n,h)のヒット方向に0の信号を挿入する処理を省略してもよい。
画像再生部33は、信号挿入部32から、それぞれの0信号挿入後の受信データs(n,h)を取得する。
画像再生部33は、それぞれの0信号挿入後の受信データs(n,h)から、SAR画像を再生する(図6のステップST2)。
画像再生部33によるSAR画像の再生方法は、どのような方法でもよいが、例えば、レンジ-ドップラー法、又は、チャープスケーリング法を用いることができる。
画像再生部33は、SAR画像を再生する際に、SAR画像に現れている目標の真像及び偽像のそれぞれに対して、レンジセルマイグレーション補正を行っている。
画像再生部33は、SAR画像を示す画像信号s(r,az)をフーリエ変換部34、利得算出部37及び偽像抑圧部38のそれぞれに出力する。rは、レンジビン番号であり、azは、アジマスビン番号である。
図3に示すレーダ信号処理装置30では、画像再生部33が、画像信号s(r,az)をフーリエ変換部34、利得算出部37及び偽像抑圧部38のそれぞれに出力している。しかし、これは一例に過ぎず、画像再生部33が、画像信号s(r,az)を図示せぬ記憶装置に出力し、フーリエ変換部34、利得算出部37及び偽像抑圧部38のそれぞれが、記憶装置から、画像信号s(r,az)を取得するようにしてもよい。
フーリエ変換部34は、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号s(r,az)を取得する。
フーリエ変換部34は、SAR画像を示す画像信号s(r,az)をアジマス方向にフーリエ変換する(図6のステップST3)。
画像信号s(r,az)のフーリエ変換方法としては、例えば、FFT(Fast Fourier Transformation)、又は、DFT(Discrete Fourier Transform)がある。
フーリエ変換部34によるフーリエ変換後の信号s(r,f)は、図7に示すようなレンジドップラー周波数マップを示す信号である。fは、ドップラー周波数である。
フーリエ変換部34は、フーリエ変換後の信号s(r,f)をマップ分割部35に出力する。
図7は、レンジドップラー周波数マップの一例を示す説明図である。
図7において、横軸は、ドップラー周波数であり、縦軸は、レンジである。実線は、目標を示す真像であり、破線は、偽像を示している。
画像再生部33は、上述したように、SAR画像を再生する際に、SAR画像に現れている目標の真像及び偽像のそれぞれに対して、レンジセルマイグレーション補正を行っている。このため、真像を示す信号のレンジセルマイグレーションカーブは、ドップラー周波数方向を示す横軸と平行な水平直線になる。一方、ドップラー周波数の変化に伴ってレンジが変化する偽像のレンジセルマイグレーションカーブは、ドップラー周波数方向を示す横軸に対して斜めの線分となる。
したがって、真像は、ドップラー周波数帯域において、レンジが変化しない水平な直線で表される。一方、偽像は、ドップラー周波数帯域の一部において、レンジが変化する斜めの線分で表される。
マップ分割部35は、フーリエ変換部34から、フーリエ変換後の信号s(r,f)を取得する。
マップ分割部35は、図8に示すように、フーリエ変換後の信号s(r,f)が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割する(図6のステップST4)。
図8は、マップ分割部35による分割後のレンジドップラー周波数マップの一例を示す説明図である。
図8において、横軸は、ドップラー周波数であり、縦軸は、レンジである。実線は、目標を示す真像であり、破線は、偽像を示している。
図8は、レンジドップラー周波数マップが、5つの分割マップに分割されている例を示している。
真像は、ドップラー周波数帯域において、レンジが変化しない水平な直線で表される。このため、真像がドップラー周波数方向に分割されても、それぞれのドップラー周波数における真像のレンジは同じである。
一方、偽像は、ドップラー周波数帯域の一部において、レンジが変化する斜めの線分で表される。このため、偽像がドップラー周波数方向に分割されることで、それぞれのドップラー周波数における偽像のレンジは、互いにずれている。
以下の式(2)は、マップ分割部35によるレンジドップラー周波数マップの分割を示している。式(2)の例では、レンジドップラー周波数マップがM個の分割マップに分割されている。
マップ分割部35は、M個の分割マップを示す信号s3,m(r,f)を逆フーリエ変換部36に出力する。m=1,・・・,Mである。
Figure 0007399368000002
式(2)では、分割マップのドップラー周波数方向の幅が均等になるように、マップ分割部35がレンジドップラー周波数マップを分割している。しかし、これは一例に過ぎず、分割マップのドップラー周波数方向の幅が不均等になるように、マップ分割部35がレンジドップラー周波数マップを分割するようにしてもよい。
逆フーリエ変換部36は、マップ分割部35から、M個の分割マップを示す信号s3, (r,f)を取得する。
逆フーリエ変換部36は、それぞれの分割マップを示す信号s3,m(r,f)を逆フーリエ変換する(図6のステップST5)。
分割マップを示す信号s3,m(r,f)の逆フーリエ変換方法としては、例えば、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation)、又は、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform )がある。
逆フーリエ変換部36は、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号s ,m(r,az)を利得算出部37に出力する。
利得算出部37は、逆フーリエ変換部36から、M個の分割再生信号s3,m(r,az)を取得する。
利得算出部37は、M個の分割再生信号s3,m(r,az)とSAR画像を示す画像信号s(r,az)とを用いて、偽像抑圧用利得g(r,az)を算出する(図6のステップST6)。
以下、利得算出部37による利得算出処理を具体的に説明する。
利得算出部37の画素選択部37aは、逆フーリエ変換部36から、M個の分割再生信号s3,m(r,az)を取得する。
画素選択部37aは、M個の分割再生信号s3,m(r,az)のそれぞれが示す分割再生画像において、画像内の画素位置が同じ画素の組をそれぞれ特定する。例えば、分割再生画像の水平方向の画素数がH、分割再生画像の垂直方向の画素数がVであれば、画素選択部37aは、H×V個の組を特定する。
画素選択部37aは、それぞれの組に含まれている複数の画素の強度の絶対値|s3, (r,az)|~|s3,M(r,az)|を互いに比較する。
画素選択部37aは、強度の比較結果に基づいて、それぞれの組に含まれているM個の画素の中で、強度が最小の画素である強度最小画素を選択する。
画素選択部37aは、以下の式(3)に示すように、強度最小画素の強度の絶対値であるmin(|s3,m(r,az)|)を、強度最小画素の強度s(r,az)として利得算出処理部37bに出力する。
偽像がドップラー周波数方向に分割されることで、それぞれのドップラー周波数における偽像のレンジが互いにずれている。このため、強度最小画素の強度s(r,az)は、偽像を表していない画素の強度である可能性が高い。
Figure 0007399368000003
利得算出処理部37bは、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号s(r,az)を取得する。
利得算出処理部37bは、SAR画像に含まれているH×V個の画素の中で、画素選択部37aにより選択されたそれぞれの強度最小画素と画像内の画素位置が同じ画素を特定する。
利得算出処理部37bは、以下の式(4)に示すように、特定したそれぞれの画素の強度の絶対値|s(r,az)|で、それぞれの強度最小画素の強度s(r,az)を除算する。
利得算出処理部37bは、偽像抑圧用利得g(r,az)として、強度の除算結果を偽像抑圧部38に出力する。
Figure 0007399368000004
偽像抑圧部38は、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号s(r,az)を取得し、利得算出部37から、偽像抑圧用利得g(r,az)を取得する。
偽像抑圧部38は、以下の式(5)に示すように、偽像抑圧用利得g(r,az)を画像信号s(r,az)に乗算する(図6のステップST7)。
偽像抑圧部38による利得乗算後の画像信号s(r,az)が示すSAR画像は、アジマスアンビギュイティが抑圧されている。
偽像抑圧部38は、アジマスアンビギュイティ抑圧後のSAR画像を外部のディスプレイ等に表示させる。
図3に示すレーダ信号処理装置30では、偽像抑圧部38が、アジマスアンビギュイティ抑圧後のSAR画像を外部のディスプレイ等に表示させている。しかし、これは一例に過ぎず、偽像抑圧部38が、アジマスアンビギュイティ抑圧後のSAR画像を示す画像信号s(r,az)を図示せぬ記憶装置に記憶させるようにしてもよい。
Figure 0007399368000005
以上の実施の形態1では、合成開口レーダ画像を示す画像信号をアジマス方向にフーリエ変換するフーリエ変換部34と、フーリエ変換部34によるフーリエ変換後の信号が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割し、複数の分割後のレンジドップラー周波数マップである分割マップのそれぞれを示す信号を出力するマップ分割部35とを備えるように、レーダ信号処理装置30を構成した。また、レーダ信号処理装置30は、マップ分割部35から出力されたそれぞれの分割マップを示す信号を逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号を出力する逆フーリエ変換部36と、逆フーリエ変換部36から出力されたそれぞれの分割再生信号と画像信号とを用いて、合成開口レーダ画像に現れている目標の偽像を抑圧するための偽像抑圧用利得を算出する利得算出部37と、利得算出部37により算出された偽像抑圧用利得を画像信号に乗算する偽像抑圧部38とを備えている。したがって、レーダ信号処理装置30は、PRFが下げられたときに、1つの受信機の受信データのみを用いて再生されたSAR画像に現れているアジマスアンビギュイティを抑圧することができる。
図3に示すレーダ信号処理装置30では、画素選択部37aが、強度の比較結果に基づいて、それぞれの組に含まれているM個の画素の中で、強度が最小の画素である強度最小画素を選択している。そして、利得算出処理部37bが、特定したそれぞれの画素の強度の絶対値|s(r,az)|で、それぞれの強度最小画素の強度s(r,az)を除算している。しかし、これは一例に過ぎず、画素選択部37aが、それぞれの組に含まれているM個の画素の強度の平均値を算出する。そして、利得算出処理部37bが、特定したそれぞれの画素の強度の絶対値|s(r,az)|で、それぞれの強度の平均値を除算するようにしてもよい。この場合、この除算結果が偽像抑圧用利得g(r,az)となる。
実施の形態2.
実施の形態2では、利得算出処理部37cが偽像抑圧用利得g(r,az)を調整するレーダ信号処理装置30について説明する。
実施の形態2に係る目標観測システムの構成は、実施の形態1に係る目標観測システムの構成と同様であり、実施の形態2に係る目標観測システムを示す構成図は、図1である。
図9は、実施の形態2に係るレーダ信号処理装置30を示す構成図である。
図10は、実施の形態2に係るレーダ信号処理装置30のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図9に示すレーダ信号処理装置30は、パルス信号生成部31、信号挿入部32、画像再生部33、フーリエ変換部34、マップ分割部35、逆フーリエ変換部36、利得算出部39及び偽像抑圧部38を備えている。
利得算出部39は、例えば、図10に示す利得算出回路49によって実現される。
利得算出部39は、画素選択部37a及び利得算出処理部37cを備えている。
利得算出部39は、図3に示す利得算出部37と同様に、強度の比較結果とSAR画像を示す画像信号とを用いて、偽像抑圧用利得g(r,az)を算出する。
利得算出部39は、算出した偽像抑圧用利得g(r,az)を調整し、調整後の偽像抑圧用利得を偽像抑圧部38に出力する。
利得算出処理部37cは、図3に示す利得算出処理部37bと同様に、特定したそれぞれの画素の強度の絶対値|s(r,az)|で、それぞれの強度最小画素の強度s(r,az)を除算する。
利得算出処理部37cは、強度の除算結果である偽像抑圧用利得g(r,az)が1よりも大きければ、偽像抑圧用利得g(r,az)を1に置き換える置換処理を行う。
また、利得算出処理部37cは、置換処理後の偽像抑圧用利得g(r,az)に対する移動平均処理を実施する。
さらに、利得算出処理部37cは、移動平均処理後の偽像抑圧用利得g(r,az)を冪乗し、偽像抑圧用利得として、冪乗後の偽像抑圧用利得g(r,az)を偽像抑圧部38に出力する。
図9では、レーダ信号処理装置30の構成要素であるパルス信号生成部31、信号挿入部32、画像再生部33、フーリエ変換部34、マップ分割部35、逆フーリエ変換部36、利得算出部39及び偽像抑圧部38のそれぞれが、図10に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、レーダ信号処理装置30が、パルス信号生成回路41、信号挿入回路42、画像再生回路43、フーリエ変換回路44、マップ分割回路45、逆フーリエ変換回路46、利得算出回路49及び偽像抑圧回路48によって実現されるものを想定している。
パルス信号生成回路41、信号挿入回路42、画像再生回路43、フーリエ変換回路44、マップ分割回路45、逆フーリエ変換回路46、利得算出回路49及び偽像抑圧回路48のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
レーダ信号処理装置30の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、レーダ信号処理装置30が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
レーダ信号処理装置30が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、パルス信号生成部31、信号挿入部32、画像再生部33、フーリエ変換部34、マップ分割部35、逆フーリエ変換部36、利得算出部39及び偽像抑圧部38におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図5に示すメモリ51に格納される。そして、図5に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
また、図10では、レーダ信号処理装置30の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図5では、レーダ信号処理装置30がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、レーダ信号処理装置30における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
次に、図9に示すレーダ信号処理装置30の動作について説明する。利得算出部39以外は、図3に示すレーダ信号処理装置30と同様であるため、ここでは、主に、利得算出部39の動作を説明する。
利得算出部39の画素選択部37aは、図3に示す画素選択部37aと同様に、それぞれの組に含まれている複数の画素の中で、強度が最小の画素である強度最小画素を選択する。
画素選択部37aは、強度最小画素の強度の絶対値であるmin(|s3,m(r,az)|)を、強度最小画素の強度s(r,az)として利得算出処理部37cに出力する。
利得算出処理部37cは、図3に示す利得算出処理部37bと同様に、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号s(r,az)を取得する。
利得算出処理部37cは、図3に示す利得算出処理部37bと同様に、SAR画像に含まれているH×V個の画素の中で、画素選択部37aにより選択されたそれぞれの強度最小画素と画像内の画素位置が同じ画素を特定する。
利得算出処理部37cは、図3に示す利得算出処理部37bと同様に、特定したそれぞれの画素の強度の絶対値|s(r,az)|で、それぞれの強度最小画素の強度s(r,az)を除算する。
利得算出処理部37cは、強度の除算結果である偽像抑圧用利得g(r,az)の調整処理を行う。
利得算出処理部37cは、以下の式(6)に示すように、偽像抑圧用利得g(r,az)が1よりも大きければ、偽像抑圧用利得g(r,az)をg(r,az)=1に置き換える置換処理を行う。
利得算出処理部37cは、偽像抑圧用利得g(r,az)が1以下であれば、偽像抑圧用利得g(r,az)をg(r,az)とする置換処理を行う。
Figure 0007399368000006
式(6)において、g(r,az)は、利得算出処理部37cによる置換処理後の偽像抑圧用利得である。
次に、利得算出処理部37cは、偽像抑圧用利得g(r,az)に含まれている雑音を低減するために、偽像抑圧用利得g(r,az)に対する移動平均処理を実施する。移動平均処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。移動平均を行う画素数及び係数のそれぞれは、任意である。以下、移動平均処理後の偽像抑圧用利得をg(r,az)とする。
次に、利得算出処理部37cは、偽像抑圧効果を調節するため、以下の式(7)に示すように、移動平均処理後の偽像抑圧用利得g(r,az)を冪乗する。
利得算出処理部37cは、偽像抑圧用利得として、冪乗後の偽像抑圧用利得g(r,az)を偽像抑圧部38に出力する。
Figure 0007399368000007
式(7)において、αは、任意の値である。
偽像抑圧部38は、画像再生部33から、SAR画像を示す画像信号s(r,az)を取得し、利得算出部39から、偽像抑圧用利得g(r,az)を取得する。
偽像抑圧部38は、以下の式(8)に示すように、偽像抑圧用利得g(r,az)を画像信号s(r,az)に乗算する。
偽像抑圧部38は、例えば、アジマスアンビギュイティ抑圧後のSAR画像を外部のディスプレイ等に表示させる。
Figure 0007399368000008
以上の実施の形態2では、利得算出処理部37cが、強度の除算結果を冪乗し、偽像抑圧用利得として、冪乗後の除算結果を偽像抑圧部38に出力するように、図9に示すレーダ信号処理装置30を構成した。したがって、図9に示すレーダ信号処理装置30は、図3に示すレーダ信号処理装置30と同様に、PRFが下げられたときに、1つの受信機の受信データのみを用いて再生されたSAR画像に現れているアジマスアンビギュイティを抑圧することができる。また、図9に示すレーダ信号処理装置30は、図3に示すレーダ信号処理装置30よりも、アジマスアンビギュイティの抑圧精度を高めることができる。
なお、本開示は、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示は、レーダ信号処理装置、レーダ信号処理方法及び目標観測システムに適している。
10 アンテナ部、20 信号送受信部、21 発振部、22 乗算部、23 増幅部、24 切り換え部、25 増幅部、26 乗算部、27 フィルタ部、28 A/Dコンバータ、29 受信機、30 レーダ信号処理装置、31 パルス信号生成部、32 信号挿入部、33 画像再生部、34 フーリエ変換部、35 マップ分割部、36 逆フーリエ変換部、37 利得算出部、37a 画素選択部、37b,37c 利得算出処理部、38 偽像抑圧部、39 利得算出部、41 パルス信号生成回路、42 信号挿入回路、43 画像再生回路、44 フーリエ変換回路、45 マップ分割回路、46 逆フーリエ変換回路、47,49 利得算出回路、48 偽像抑圧回路、51 メモリ、52 プロセッサ。

Claims (10)

  1. 合成開口レーダ画像を示す画像信号をアジマス方向にフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部によるフーリエ変換後の信号が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割し、複数の分割後のレンジドップラー周波数マップである分割マップのそれぞれを示す信号を出力するマップ分割部と、
    前記マップ分割部から出力されたそれぞれの分割マップを示す信号を逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号を出力する逆フーリエ変換部と、
    前記逆フーリエ変換部から出力されたそれぞれの分割再生信号と前記画像信号とを用いて、前記合成開口レーダ画像に現れている目標の偽像を抑圧するための偽像抑圧用利得を算出する利得算出部と、
    前記利得算出部により算出された偽像抑圧用利得を前記画像信号に乗算する偽像抑圧部と
    を備えたレーダ信号処理装置。
  2. 前記利得算出部は、
    前記逆フーリエ変換部から出力された複数の分割再生信号のそれぞれが示す画像において、画像内の画素位置が同じ画素の組をそれぞれ特定し、それぞれの組に含まれている複数の画素の中で、強度が最小の画素である強度最小画素を選択する画素選択部と、
    前記合成開口レーダ画像に含まれている複数の画素の中で、前記画素選択部により選択されたそれぞれの強度最小画素と画像内の画素位置が同じ画素を特定し、特定したそれぞれの画素の強度で、それぞれの強度最小画素の強度を除算し、前記偽像抑圧用利得として、強度の除算結果を前記偽像抑圧部に出力する利得算出処理部とを備えていることを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  3. 前記利得算出処理部は、前記強度の除算結果が1よりも大きければ、前記強度の除算結果を1に置き換えることを特徴とする請求項2記載のレーダ信号処理装置。
  4. 前記利得算出処理部は、前記強度の除算結果に対する移動平均処理を実施し、前記偽像抑圧用利得として、移動平均処理後の除算結果を前記偽像抑圧部に出力することを特徴とする請求項2記載のレーダ信号処理装置。
  5. 前記利得算出処理部は、前記強度の除算結果を冪乗し、前記偽像抑圧用利得として、冪乗後の除算結果を前記偽像抑圧部に出力することを特徴とする請求項2記載のレーダ信号処理装置。
  6. 受信機から、目標による反射波の受信データを取得し、前記受信データのヒット方向に0の信号を挿入する信号挿入部と、
    前記信号挿入部による0信号挿入後の受信データから合成開口レーダ画像を再生し、前記合成開口レーダ画像を示す画像信号を前記フーリエ変換部、前記利得算出部及び前記偽像抑圧部のそれぞれに出力する画像再生部と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のレーダ信号処理装置。
  7. 前記画像再生部は、前記合成開口レーダ画像に現れている目標の真像及び偽像のそれぞれに対して、レンジセルマイグレーション補正を行うことを特徴とする請求項6記載のレーダ信号処理装置。
  8. フーリエ変換部が、合成開口レーダ画像を示す画像信号をアジマス方向にフーリエ変換し、
    マップ分割部が、前記フーリエ変換部によるフーリエ変換後の信号が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割し、複数の分割後のレンジドップラー周波数マップである分割マップのそれぞれを示す信号を出力し、
    逆フーリエ変換部が、前記マップ分割部から出力されたそれぞれの分割マップを示す信号を逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号を出力し、
    利得算出部が、前記逆フーリエ変換部から出力されたそれぞれの分割再生信号と前記画像信号とを用いて、前記合成開口レーダ画像に現れている目標の偽像を抑圧するための偽像抑圧用利得を算出し、
    偽像抑圧部が、前記利得算出部により算出された偽像抑圧用利得を前記画像信号に乗算する
    レーダ信号処理方法。
  9. 目標による反射波の受信処理を実施し、前記反射波の受信データを出力する受信機と、
    前記受信機より出力された受信データから合成開口レーダ画像を再生し、前記合成開口レーダ画像を示す画像信号を出力する画像再生部と、
    前記画像再生部から出力された画像信号をアジマス方向にフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部によるフーリエ変換後の信号が示すレンジドップラー周波数マップをドップラー周波数方向に分割し、複数の分割後のレンジドップラー周波数マップである分割マップのそれぞれを示す信号を出力するマップ分割部と、
    前記マップ分割部から出力されたそれぞれの分割マップを示す信号を逆フーリエ変換し、それぞれの逆フーリエ変換後の信号である分割再生信号を出力する逆フーリエ変換部と、
    前記逆フーリエ変換部から出力されたそれぞれの分割再生信号と前記画像信号とを用いて、前記合成開口レーダ画像に現れている目標の偽像を抑圧するための偽像抑圧用利得を算出する利得算出部と、
    前記利得算出部により算出された偽像抑圧用利得を前記画像信号に乗算する偽像抑圧部と
    を備えた目標観測システム。
  10. 前記受信機から、目標による反射波の受信データを取得し、前記受信データのヒット方向に0の信号を挿入する信号挿入部を備え、
    前記画像再生部は、
    前記信号挿入部による0信号挿入後の受信データから合成開口レーダ画像を再生することを特徴とする請求項9記載の目標観測システム。
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