JP7396455B2 - 水を含む結晶の分離方法、メタクリル酸の製造方法、及びメタクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

水を含む結晶の分離方法、メタクリル酸の製造方法、及びメタクリル酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、酢酸と、水と、メタクリル酸とを含む混合液から水を含む結晶を分離する工程を含む、水を含む結晶の分離方法;前記分離方法によって水を含む結晶を分離する工程に含む、メタクリル酸の製造方法;及び前記メタクリル酸の製造方法によってメタクリル酸を製造する工程、及び前記メタクリル酸とメタノールとから、メタクリル酸エステルを製造する工程を含む、メタクリル酸エステルの製造方法に関する。
本願は、2020年2月26日に、日本に出願された特願2020-030811号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
工業的にカルボン酸等を製造するプラントでは、未反応原料、カルボン酸の製造工程及び精製工程に由来する廃液が大量に発生する。このような廃液中には、代表的な化合物として、水、酢酸、未反応原料、及び上記製造工程において副生成された化合物等が含まれている。このような廃液を処理する際には、多くの有機化合物が含まれるために、廃液から有機化合物を除去又は無害化の処理を行った上で、窒素、水、二酸化炭素など環境を汚染する懸念の無い化合物のみを最終的に排出する必要がある。
このような廃液の処理方法としては、例えば、廃液中に含まれる有機化合物を燃焼させて水又は二酸化炭素として排出する方法が知られている。しかしながら、廃液は多量の水を含んでいることもあり、そのまま廃液を燃焼処理すると、処理コストが高くなってしまう。そのため、予め廃液から水を分離し、廃液中の水分濃度を下げることが好ましい。このように廃液から水を分離する方法としては、例えば、特許文献1に、酢酸と水とを含む工業廃水を冷却し、結晶を析出させて、前記結晶と液分とを分離することにより酢酸と水とを分離する方法が記載されている。
韓国特許第10-0725588号公報
特許文献1の方法により、酢酸と水とを含む工業廃水から水のみを分離することができる可能性がある。しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載された方法の場合、分離後の水には一定量以上の酢酸が含まれている場合があることが判明した。このように、分離後の水中に酢酸が含まれていると、廃水として処理する際に、再度、水中から酢酸を除く複雑な処理が必要になる場合がある。そこで、本発明は、メタクリル酸と酢酸と水とを含む混合液から、より簡便な方法により純度の高い水を分離することができる、水を含む結晶の分離方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記実情に鑑みた結果、特定量のメタクリル酸を含む状態で、酢酸と水の混合液中に水を含む結晶を生成させる操作を行い、その後、結晶を分離することにより、上記問題が解決できることを見出し、本発明を達成するに至った。すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1]
水と、酢酸と、メタクリル酸と、を含む混合液から、水を含む結晶を生成する工程、及び
前記結晶を分離する工程を含む、水を含む結晶の分離方法であって、
前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対するメタクリル酸の質量の割合が0.09質量%以上0.60質量%未満である水を含む結晶の分離方法。
[2]
前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する水の質量の割合が79.94質量%を超え、99.86質量%以下である、[1]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[3]
前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する酢酸の質量の割合が0.05質量%以上20.00質量%以下である[1]又は[2]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[4]
前記結晶を生成する工程が、前記混合液を冷却することにより水を含む結晶を生成する工程である[1]から[3]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[5]
前記混合液の冷却温度が-15℃以上10℃以下である[4]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[6]
[1]から[5]のいずれか一項に記載の方法により水を分離する工程を含む、メタクリル酸の製造方法。
[7]
[6]に記載のメタクリル酸の製造方法によってメタクリル酸を製造する工程、及び
前記メタクリル酸とメタノールとから、メタクリル酸エステルを製造する工程を含む、メタクリル酸エステルの製造方法。
本発明は以下の態様も含む。
[1]
水と、酢酸と、メタクリル酸と、を含む混合液から、水を含む結晶を生成する工程、及び
前記結晶を分離する工程を含む、水を含む結晶の分離方法。
[2]
前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対するメタクリル酸の質量の割合が0.09質量%以上0.60質量%未満であることが好ましく、0.10質量%以上0.55質量%以下であることがさらに好ましく、0.12質量%以上0.50質量%以下であることがより好ましく、0.15質量%以上0.40質量%以下であることが特に好ましい、[1]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[3]
前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する水の質量の割合が79.94質量%を超え、99.86質量%以下であることが好ましく、85.00質量%以上99.00質量%以下であることがさらに好ましく、88.00質量%以上95.00質量%以下であることが特に好ましい、[1]又は[2]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[4]
前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する酢酸の質量の割合が0.05質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%15.00質量%以下であることがさらに好ましく、5.00質量%以上12.00質量%以下であることが特に好ましい、[1]から[3]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[5]
前記結晶を生成する工程が、前記混合液を冷却することにより水を含む結晶を生成する工程である[1]から[4]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[6]
前記混合液の冷却温度が-15℃以上10℃以下であることが好ましく、-10℃以上5℃以下であることがさらに好ましく、-5℃以上0℃以下であることが特に好ましい、[5]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[7]
前記混合液を冷却する前の前記混合液の温度は、-5℃以上15℃以下であることが好ましく、0℃以上10℃以下であることがさらに好ましく、2℃以上5℃以下であることが特に好ましい、[5]又は[6]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[8]
前記混合液の冷却速度は、0.01K/min以上2.00K/min以下であることが好ましく、0.02K/min以上1.00K/min以下であることがさらに好ましく、0.04K/min以上0.50K/min以下であることが特に好ましい、[5]から[7]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[9]
前記混合液の冷却温度を保持する時間は、20分以上5時間以下であることが好ましく、40分以上4時間以下であることがさらに好ましく、60分以上3時間以下であることが特に好ましい、[5]から[8]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[10]
前記結晶の質量に対する水の質量の割合は、80質量%以上100質量%以下であることが好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、95質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい、[1]から[9]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[11]
前記結晶を分離する工程において、前記結晶と、酢酸及びメタクリル酸を含む母液とを含有するスラリーを濾過することにより、前記結晶を分離する、[1]から[10]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[12]
前記母液が水を含み、
前記母液の質量に対する水の質量の割合は、0質量%超80質量%以下であることが好ましく、0質量%超70質量%以下であることがより好ましい、[11]に記載の水を含む結晶の分離方法。
[13]
前記結晶が酢酸を含み、
前記結晶の質量に対する酢酸の質量の割合は、0ppm超40000ppm以下であることが好ましく、0ppm超30000ppm以下であることがより好ましい、[1]~[12]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[14]
前記結晶がメタクリル酸を含み、
前記結晶の質量に対するメタクリル酸の質量の割合は、0ppm超800ppm以下であることが好ましく、0ppm超700ppm以下であることがより好ましい、[1]~[13]のいずれか一項に記載の水を含む結晶の分離方法。
[15]
[1]~[14]のいずれか一項に記載の方法により水を含む結晶を分離する工程を含む、メタクリル酸の製造方法又は精製方法。
[16]
前記水を含む結晶を分離する工程の後に、酢酸及びメタクリル酸を含む母液からメタクリル酸を回収する工程を含む、[15]に記載のメタクリル酸の製造方法又は精製方法。
[17]
前記メタクリル酸を回収する工程により回収されたメタクリル酸が酢酸を含み、
前記回収されたメタクリル酸の質量に対する酢酸の質量の割合は、0ppm超100000ppm以下であることが好ましく、0ppm超50000ppm以下であることがより好ましい、[15]又は[16]に記載のメタクリル酸の製造方法又は精製方法。
[18]
前記メタクリル酸を回収する工程により回収されたメタクリル酸が水を含み、
前記回収されたメタクリル酸の質量に対する水の質量の割合は、0ppm超10000ppm以下であることが好ましく、0ppm超5000ppm以下であることがより好ましい、[15]から[17]のいずれか一項に記載のメタクリル酸の製造方法又は精製方法。
[19]
[15]から[18]のいずれか一項に記載のメタクリル酸の製造方法又は精製方法によってメタクリル酸を製造又は精製する工程、及び
メタクリル酸とメタノールとから、メタクリル酸エステルを製造する工程を含む、メタクリル酸エステルの製造方法。
[20]
前記メタクリル酸エステルを製造する工程を、イオン交換樹脂を充填した固定床型反応器を用いて行う、[19]に記載のメタクリル酸エステルの製造方法。
[21]
前記固定床型反応器におけるメタクリル酸及びメタノールを含む原料の通液量は、イオン交換樹脂量に対する質量比で、0.10倍以上10.0倍以下が好ましく、0.20倍以上5.0倍以下がより好ましい、[19]又は[20]に記載のメタクリル酸エステルの製造方法。
本発明により、メタクリル酸と酢酸と水とを含む混合液からより簡便な方法により高い純度の水を分離することができる、水を含む結晶の分離方法、これを用いたメタクリル酸の製造方法、及び前記メタクリル酸の製造方法を用いたメタクリル酸エステルの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下の説明は本発明の実施形態の一例であり、本発明はこれらに内容に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態における水を含む結晶の分離方法は、混合液中にメタクリル酸が存在する状態で混合液中に結晶を生成させることにより、水を含む結晶と結晶化していない液(以下、母液と称す場合がある)とを含むスラリーを得て、前記スラリーから母液を分離することにより、スラリー中の結晶を分離するものである。なお、本発明において、混合液から結晶を生成させることにより、結晶と母液とを含むスラリーを作製する操作を晶析操作と称すものとする。
<晶析操作>
水と、酢酸と、メタクリル酸と、を含む混合液に対して晶析操作を行うことにより、結晶を析出させる。より具体的には、水と、酢酸と、メタクリル酸と、を含む混合液中に結晶を生成させることにより水を主成分とする結晶が形成される。なお、本発明において水を主成分とする結晶とは、結晶全質量に対する水の割合が80質量%以上であることを意味するものとする。こうして、結晶と母液とを含むスラリーが製造される。
晶析操作前の混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する水の質量の割合は特段の制限はないが、汎用的で比較的安価に使用できる冷媒で冷却可能とするために、79.94質量%を超えることが好ましく、85.00質量%以上であることがさらに好ましく、88.00質量%以上であることが特に好ましい。混合液中の水の濃度が高い方が高い純度の水を分離することができる傾向があるが、本発明の場合、混合液中の水の濃度が低い場合であっても、混合液中にある程度の酢酸が含まれているにもかかわらず、混合液から高い純度の水を分離することができる。このことから、晶析操作の運転コストを抑えるという観点から、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する水の質量の割合は99.86質量%以下であることが好ましく、99.00質量%以下であることがさらに好ましく、95.00質量%以下であることが特に好ましい。より具体的には、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する水の質量の割合は、79.94質量%を超え、99.86質量%以下であることが好ましく、85.00質量%以上99.00質量%以下であることがさらに好ましく、88.00質量%以上95.00質量%以下であることが特に好ましい。
晶析操作前の混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する酢酸の質量の割合は特段の制限はないが、本発明の場合、混合液から純度の高い水を分離することができるため、0.05質量%以上であることが好ましく、1.00質量%以上であることがより好ましく、5.00質量%以上であることがさらに好ましい。一方、汎用的で比較的安価に使用できる冷媒で冷却可能とするために、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する酢酸の質量の割合は、20.00質量%以下であることが好ましく、15.00質量%以下であることがさらに好ましく、12.00質量%以下であることが特に好ましい。より具体的には、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する酢酸の質量の割合は、0.05質量%以上20.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%15.00質量%以下であることがさらに好ましく、5.00質量%以上12.00質量%以下であることが特に好ましい。
晶析操作前の、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対するメタクリル酸の質量の割合は、0.09質量%以上0.60質量%未満である。メタクリル酸の質量の割合を上記範囲内とすることにより、高純度の水を分離することが可能となる。このメカニズムは、明らかではないが、下記の理由が考えられる。
晶析操作により得られる結晶の純度は結晶形状の差による固液分離性や結晶内部に取り込まれる不純物量によって決まる。そして、本発明においては、混合液中の微量なメタクリル酸の存在により、晶析操作の際に得られる結晶形状や内部不純物量に有利に働き、得られる結晶中の不純物の含有量が低くなったと考えられる。なお、晶析操作を行う混合液には、上述の理由により特定量のメタクリル酸が含まれ、混合液からの分離後の水にもメタクリル酸が含まれる場合がある。しかしながら、メタクリル酸は生分解されやすいために仮に分離後の水にメタクリル酸が含まれていてもメタクリル酸を容易に除去することができる。さらに、本実施形態における分離後の水に含有される酢酸とメタクリル酸との合計量は、メタクリル酸を用いずに酢酸と水とを含む混合液から水を分離した場合の分離後の酢酸濃度と比較して低くなる傾向がある。そのため、メタクリル酸を使用することにより、メタクリル酸を使用しない場合と比較して、純度の高い水の結晶を得ることができる。
上記のなかでも、晶析操作前の混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対するメタクリル酸の質量の割合は、0.09質量%以上であることが好ましく、0.10質量%以上であることがより好ましく、0.12質量%以上であることがさらに好ましく、0.15質量%以上であることが特に好ましい。一方、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対するメタクリル酸の質量の割合は、0.60質量%未満であることが好ましく、0.55質量%以下であることがより好ましく、0.50質量%以下であることがより好ましく、0.45質量%以下であることがさらに好ましく、0.40質量%以下であることが特に好ましく、0.30質量%以下であることが最も好ましい。より具体的には、混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対するメタクリル酸の質量の割合は、0.09質量%以上0.60質量%未満であることが好ましく、0.10質量%以上0.55質量%以下であることがさらに好ましく、0.12質量%以上0.50質量%以下であることがより好ましく、0.15質量%以上0.40質量%以下であることが特に好ましい。
なお、本発明の水を含む結晶の分離方法により工業廃水を処理した結果メタクリル酸を含む廃液が発生した場合、水と酢酸とを含む廃液と、メタクリル酸を含む廃液とを混合し、メタクリル酸濃度を調整することにより混合液を作製することが好ましい。これにより、本発明の水を含む結晶の分離方法において使用したメタクリル酸を再利用することができる。
晶析操作前の混合液は、水、酢酸、及びメタクリル酸以外のその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、アクリル酸、プロピオン酸、蟻酸、無水マレイン酸、メタノール、及びメタクロレイン等が挙げられる。
晶析操作前の混合液中に含まれるその他の成分の合計濃度は、特段の制限はないが、混合液から純度の高い水を分離するために、混合液の総質量に対し、2.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以下であることがさらに好ましく、0.50質量%以下であることが特に好ましい。一方、その他の成分の合計濃度は、特段の制限はないが、混合液から純度の高い水を分離するために、混合液の総質量に対し、0質量%以上であることが好ましく、0質量%超であることがさらに好ましく、0.01質量%以上であることが特に好ましい。
なお、混合液中の水濃度、酢酸濃度、メタクリル酸濃度及びその他の成分の濃度の好ましい範囲は上述の通りであるが、混合液の総質量に対し全体が100質量%となるようにこれらの好ましい範囲内で各成分の濃度を調整することが好ましい。
晶析を行う装置は、混合液中に結晶を生成させ、水を含む結晶を析出できる限りにおいて特段の制限はなく、公知の装置を使用することができる。例えば、「化学工学便覧、改訂五版(1988)」に掲載されている公知の装置を用いることができる。なかでも、ジャケット式晶析槽を用いることが好ましい。前記ジャケット式晶析槽では、ジャケット内に冷媒が流れることにより晶析槽内が冷却され、その結果、晶析槽壁面に結晶を析出される。晶析の操作の形式は回分式及び連続式のいずれもでもよい。以下、晶析槽を用いた場合の形態について説明するが、下記の晶析時の条件等は、他の晶析装置を使用した場合においても有効である。
晶析操作は、混合液を冷却することにより行うこともできる。この場合、晶析温度、すなわち、冷却温度は特段の制限はないが、気温による運転条件変動をすくなくするため、-15℃以上であることが好ましく、-10℃以上であることがさらに好ましく、-5℃以上であることが特に好ましい。一方、気温が低下した場合でも運転条件の変動を少なくするために、10℃以下であることが好ましく、5℃以下であることがさらに好ましく、0℃以下であることが特に好ましい。なお、晶析温度とは、晶析中の混合液の温度を意味するものとする。より具体的には、混合液の冷却温度は-15℃以上10℃以下であることが好ましく、-10℃以上5℃以下であることがさらに好ましく、-5℃以上0℃以下であることが特に好ましい。
混合液を晶析槽に供給する際の混合液の温度(すなわち、混合液を冷却する前の混合液の温度)は特段の制限はないが、晶析槽に供給される前に混合液中に、結晶ができてしまうのを防ぐために、-5℃以上であることが好ましく、0℃以上であることがさらに好ましく、2℃以上であることが特に好ましい。一方、晶析槽内の液温に影響を与えないために、混合液を冷却する前の混合液の温度は、15℃以下であることが好ましく、10℃以下であることがさらに好ましく、5℃以下であることが特に好ましい。より具体的には、混合液を冷却する前の混合液の温度は、-5℃以上15℃以下であることが好ましく、0℃以上10℃以下であることがさらに好ましく、2℃以上5℃以下であることが特に好ましい。
晶析操作を、混合液を冷却することにより行う場合は、混合液の冷却速度は特段の制限はないが、結晶を短い滞留時間で得るために、0.01K/min以上であることが好ましく、0.02K/min以上であることがさらに好ましく、0.04K/min以上であることが特に好ましい。一方、不純物濃度をより減らすために、混合液の冷却速度は2.00K/min以下であることが好ましく、1.00K/min以下であることがさらに好ましく、0.50K/min以下であることが特に好ましい。より具体的には、混合液の冷却速度は、0.01K/min以上2.00K/min以下であることが好ましく、0.02K/min以上1.00K/min以下であることがさらに好ましく、0.04K/min以上0.50K/min以下であることが特に好ましい。
晶析操作を、混合液を冷却することにより行う場合、晶析時に冷却温度を保持する時間は、水を主成分とする結晶が析出される限りにおいて特段の制限はないが、十分な量の結晶を得るために、20分以上であることが好ましく、40分以上であることがさらに好ましく、60分以上であることが特に好ましい。一方、短時間で結晶を得るために、5時間以下であることが好ましく、4時間以下であることがさらに好ましく、3時間以下であることが特に好ましい。より具体的には、混合液の冷却温度を保持する時間は、20分以上5時間以下であることが好ましく、40分以上4時間以下であることがさらに好ましく、60分以上3時間以下であることが特に好ましい。なお、晶析操作を連続式で行う場合、冷却温度を保持する時間とは、晶析槽の滞留時間を意味するものとする。
ジャケット式晶析槽は、晶析槽の壁面に析出された結晶を掻き取るための掻き取り式攪拌翼を備えていてもよい。上述の通り、結晶は主に晶析槽の壁面に析出されるが、壁面に析出される結晶量が増加するにつれて新たな結晶が析出されにくくなる。そのため、晶析操作時に掻き取り式攪拌翼を回転させておき晶析槽壁面に析出した結晶を掻き取ることにより、効率よく結晶を析出させることができる。
<結晶と母液との分離>
晶析操作により、水を主成分とする結晶と母液とを含むスラリーが得られるが、前記スラリーをろ過することにより、母液を分離して結晶を得ることができる。すなわち、前記結晶の主成分は水であるために、結果的に、メタクリル酸と水と酢酸とを含む混合液から水を分離することができることになる。
水を含む結晶の質量に対する水の質量の割合は、80質量%以上100質量%以下であることが好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、95質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。結晶中の水の含有量が上記範囲内であると、水から酢酸を除く処理が不要になるため、廃水処理に要する手間及びコストを削減しやすくなる。
母液に水が含まれる場合、母液の質量に対する水の質量の割合は、0質量%超80質量%以下が好ましく、0質量%超70質量%以下がより好ましい。母液中の水の含有量が上記範囲内であると、水中から酢酸を除く複雑な処理を減らすことができ、且つ酢酸を含む廃水の燃焼処理コストを抑えることができる。
水を含む結晶は、酢酸、メタクリル酸が付着している場合がある。
水を含む結晶に酢酸が付着している場合、前記結晶の質量に対する酢酸の質量の割合は、0ppm超40000ppm以下であることが好ましく、0ppm超30000ppm以下であることがより好ましい。
水を含む結晶にメタクリル酸が付着している場合、前記結晶の質量に対するメタクリル酸の質量の割合は、0ppm超800ppm以下であることが好ましく、0ppm超700ppm以下であることがより好ましい。
結晶と母液とを分離する方法としては、結晶と母液とを分離することができる方法であれば特段の制限はなく、例えば、濾過法、遠心分離法等の公知の方法を利用することができる。分離を行う装置としては、例えば、清水忠造:“クレハ連続結晶精製装置による有機化合物の精製”,ケミカルエンジニアリング,第27巻、第3号(1982)、第49頁.に掲載されているKCP装置等が挙げられる。分離の操作の形式は回分式及び連続式のいずれでもよい。また、スラリー中の結晶と母液との分離はスラリーを静止した状態で行ってもよいし、スラリーを移動させながら行ってもよい。
このように、本発明の水を含む結晶の分離方法によれば、メタクリル酸と水と酢酸とを含む混合液から純度の高い水を分離することができる。そのため、例えば、分離後の水を廃棄する場合に、得られた水に対して複雑な処理を施すことなく廃棄することも可能になると考えられる。一方、母液中の水量は大幅に低減されているので、水中から酢酸を除く複雑な処理を減らすことができ、且つ酢酸を含む廃水の燃焼処理コストを抑えることができる。
[メタクリル酸の製造方法]
本発明のメタクリル酸の製造方法は、本発明の水を含む結晶の分離方法により水を分離する工程を含む。本発明のメタクリル酸の製造方法によれば、廃水処理のコストを下げることにより、安価で且つ環境への影響を抑えた方法によりメタクリル酸メチルを製造できる。
本発明のメタクリル酸の製造方法は、水を分離した後に、酢酸とメタクリル酸とを含む母液からメタクリル酸を回収する工程を含むことが好ましい。これにより、本発明の水を含む結晶の分離方法で使用したメタクリル酸を回収することができる。
本発明のメタクリル酸の製造方法は、水を分離した後に、酢酸とメタクリル酸とを含む母液からメタクリル酸を回収する工程を含むことが好ましい。これにより、本発明の水を含む結晶の分離方法で使用したメタクリル酸を回収することができる。
前記回収する工程で回収されたメタクリル酸には、酢酸、水が含まれる場合がある。
前記回収されたメタクリル酸が酢酸を含む場合、前記回収されたメタクリル酸の質量に対する酢酸の質量の割合は、0ppm超100000ppm以下であることが好ましく、0ppm超50000ppm以下であることがより好ましい。
前記回収されたメタクリル酸が水を含む場合、前記回収されたメタクリル酸の質量に対する水の質量の割合は、0ppm超10000ppm以下であることが好ましく、0ppm超5000ppm以下であることがより好ましい。
[メタクリル酸メチルの製造方法]
本発明のメタクリル酸メチルの製造方法は、本発明のメタクリル酸の製造方法を含んでいれば良い。具体的には、メタクリル酸を製造する工程と、メタクリル酸をメタノールとからメタクリル酸メチルを製造する工程と、混合液から分離する工程を含む。前記方法によれば、廃水処理のコストを下げることにより、安価で且つ環境への影響を抑えた方法によりメタクリル酸メチルを製造できる。
例えば、本発明の水を含む結晶の分離方法において使用したメタクリル酸を、抽出、蒸留操作等によって回収し、酸触媒存在下、メタノールとエステル化反応させて、メタクリル酸メチルを得る。エステル化反応においては、触媒を用いることが好ましい。用いる触媒としては、酸触媒であることが好ましく、なかでも、硫酸やイオン交換樹脂を使用できる。イオン交換樹脂としては、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。強酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、例えば、ダイヤイオン(登録商標)、PK216、RCP12H(三菱化学社製)、レバチット(登録商標)、K2431(バイエル社製)、アンバーリスト(登録商標)15WET(ロームアンドハースジャパン社製)等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
イオン交換樹脂を充填した固定床型反応器を用いてエステル化反応を行う場合、エステル化反応における反応流体の流れ方向は、鉛直上向き、鉛直下向きのどちらでもよく、適宜選択できる。エステル化反応の酸触媒として用いるイオン交換樹脂の膨潤が大きい場合は、反応流体の流れ方向は鉛直上向きが好ましい。反応流体が不均一相を形成する場合は、反応流体の流れ方向は鉛直下向きが好ましい。
イオン交換樹脂を充填した固定床型反応器を用いてエステル化反応を行う場合、メタクリル酸及びメタノールを含む原料の通液量は、イオン交換樹脂量に対する質量比で、0.10倍以上が好ましく、0.20倍以上がより好ましい。また、原料の通液量は、イオン交換樹脂量に対する質量比で、10.0倍以下が好ましく、5.0倍以下がより好ましい。より具体的には、メタクリル酸及びメタノールを含む原料の通液量は、イオン交換樹脂量に対する質量比で、0.10倍以上10.0倍以下が好ましく、0.20倍以上5.0倍以下がより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、下記の実施例及び比較例では、掻き取り式撹拌翼を備えた容積1Lのジャケット式晶析槽を用いた。
<実施例1>
晶析槽に混合液の総質量に対して酢酸濃度が8.0質量%、メタクリル酸濃度が0.2質量%、水濃度が91.8質量%の混合液を800g投入した。掻き取り式撹拌翼の回転速度を200rpmとして、晶析槽のジャケット部を流れる冷媒を冷却速度0.067K/minで冷却し、晶析槽内の混合液の温度が-5℃に到達した段階で温度を2時間保持し、結晶を析出させた。その後、真空ポンプを用いて結晶と母液とからなる得られたスラリー液約250mlをフィルター付きガラス管(柴田化学株式会社製、型番:GO-51 フィルター細孔径40μm)に移し、温度20℃に維持したインキュベーター内で30分間、フィルターろ過を行った。
フィルター部に残った結晶中の不純物濃度をガスクロマトグラフィー(GC)によって測定した。得られた結果を表2に示す。なお、ガスクロマトグラフィーによる測定は、表1の条件で行った。また、カラム温度は、40℃で5分間保持した後に、10℃/minで昇温して100℃に到達した時点で15分間保持し、再度、10℃/minで昇温して220℃に到達した時点で5分間保持した。
Figure 0007396455000001
<比較例1>
混合液として、混合液の総質量に対して酢酸濃度8.0質量%、水濃度が92.0質量%の混合液を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、得られた結晶中の不純物濃度を測定した。得られた結果を表2に示す。
<比較例2>
混合液として、混合液の総質量に対して酢酸濃度8.0質量%、水濃度が91.95質量%、メタクリル酸濃度が0.05質量%の混合液を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、得られた結晶中の不純物濃度を測定した。得られた結果を表2に示す。
<比較例3>
混合液として、混合液の総質量に対して酢酸濃度8.0質量%、水濃度が91.40質量%、メタクリル酸濃度が0.60質量%の混合液を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、得られた結晶中の不純物濃度を測定した。得られた結果を表2に示す。
<比較例4>
混合液として、混合液の総質量に対して酢酸濃度8.0質量%、水濃度が91.20質量%、メタクリル酸濃度が0.80質量%の混合液を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、得られた結晶中の不純物濃度を測定した。得られた結果を表2に示す。
Figure 0007396455000002
表2の結果から、比較例1から4に対して、実施例1のように特定量のメタクリル酸を含む混合液を用いて、水を含む結晶の分離操作を行うことで、結晶に付着した酢酸の濃度を低減することができることが分かる。さらには、結晶に付着した酢酸及びメタクリル酸の合計濃度を比較すると、比較例1から4のいずれの酢酸及びメタクリル酸の合計濃度よりも、実施例1の酢酸及びメタクリル酸の合計濃度は低くなっていることも分かる。
本発明により、メタクリル酸と酢酸と水とを含む混合液からより簡便な方法により高い純度の水を分離することができる、水を含む結晶の分離方法、これを用いたメタクリル酸の製造方法、及び前記メタクリル酸の製造方法を用いたメタクリル酸エステルの製造方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 水と、酢酸と、メタクリル酸と、を含む混合液から、水を含む結晶を生成する工程、及び
    前記結晶を分離する工程を含む、水を含む結晶の分離方法であって、
    前記混合液中の水と酢酸とメタクリル酸との質量の合計に対する水の質量の割合が79.94質量%を超え、99.86質量%以下であり、酢酸の質量の割合が0.05質量%以上20.00質量%以下であり、メタクリル酸の質量の割合が0.09質量%以上0.60質量%未満であり(ただし水、酢酸、及びメタクリル酸の質量の合計は100質量%を超えない。)、
    前記結晶の質量に対する水の質量の割合は、80質量%以上100質量%未満であり、酢酸の質量の割合は、0ppm超40000ppm以下であり、メタクリル酸の質量の割合は、0ppm超800ppm以下である(ただし水、酢酸、及びメタクリル酸の質量の合計は100質量%を超えない。)水を含む結晶の分離方法。
  2. 前記結晶を生成する工程が、前記混合液を冷却することにより水を含む結晶を生成する工程である請求項1に記載の水を含む結晶の分離方法。
  3. 前記混合液の冷却温度が-15℃以上10℃以下である請求項に記載の水を含む結晶の分離方法。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の方法により水を含む結晶を分離する工程を含む、メタクリル酸の製造方法。
  5. 請求項に記載のメタクリル酸の製造方法によってメタクリル酸を製造する工程、及び
    前記メタクリル酸とメタノールとから、メタクリル酸エステルを製造する工程を含む、メタクリル酸エステルの製造方法。
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