JP7394644B2 - 筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、軸筒の後端側に頭冠を嵌合している筆記具に関するものである。
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載されるように、後方を開口した凹状部を有する筒状樹脂部材(軸筒)と、この前記凹状部を塞ぐ嵌入部材とを備えた筆記具がある。前記嵌入部材は、筆記芯の種類(例えば、太さや色等)の表示や、装飾等の目的で装着される部材であり、頭冠や尾栓等と呼称される場合もある。
特開2008-273021号公報
ところで、前記凹状部は、合成樹脂材材料の成形により形成されるため、部分的な応力集中やひずみ等に起因して、成形後に「白化」と呼ばれる白く変色した部分が形成される場合がある。特に前記凹状部の内面に入隅状の角部がある場合には、その角部に白化を生じる可能性が高い。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するために、以下の構成を具備するものである。
後端部に後方を開口した凹状部を有する合成樹脂製の軸筒と、前記凹状部に嵌め合わせられた頭冠とを具備した筆記具において、前記凹状部は、軸筒中心線に交差する底部と、該底部の周縁側から後方へ突出するとともに周方向の一部分に切欠部を有する周縁側壁部と、前記切欠部の近傍で前記底部から後方へ突出した突片部とを有し、前記突片部は、前記周縁側壁部の内面に対する交差方向へ板状に延設され、その延設方向の端部と前記周縁側壁部の内面との間に隙間を有し、前記頭冠は、前記周縁側壁部の内面と前記突片部に嵌合していることを特徴とする筆記具。
本発明は、以上説明したように構成されているので、頭冠を嵌め合わせるための凹状部に白化を発生するのを防ぐことができる。
本発明に係る筆記具の一例を示す側面図である。 図1における(II)-(II)線に沿う拡大断面図である。 同筆記具の後端面拡大図である。 同筆記具の縦断面図である。 同筆記具の要部拡大縦断面図である。 前軸と後軸の接続前の状態を示す要部拡大縦断面図である。 後軸の要部拡大縦断面図である。 後軸と頭冠の接続前の状態を示す要部拡大斜視図である。 後軸を図5の(VIII)-(VIII)線に沿う位置で切断した端面図である。 (a)は第一及び第二の押子を斜め前方から視た斜視図であり、(b)は同押子を斜め後方から視た斜視図である。 第一の押子を示す拡大縦断面図である。 軸筒側の被当接部に第一の押子側の当接部が当接した状態を示す拡大縦断面図である。 第二の押子を示す拡大縦断面図である。 軸筒側の被当接部に第二の押子側の当接部が当接した状態を示す拡大縦断面図である。 前進した一つの押子とコイルスプリングの接続部分(偏心突起)を含むように切断した端面図である。 コイルスプリングと押子の接続構造を示す縦断面図であり、(a)~(c)はそれぞれ異なる態様を示す。 押子側の規制部と軸筒内部の傾斜面との関係を示す斜視図であり、軸筒は図5の(XVI)-(XVI)線に沿う位置で切断している。
本実施の形態では、以下の特徴を開示している。
第1の特徴は、後端部に後方を開口した凹状部を有する合成樹脂製の軸筒と、前記凹状部に嵌め合わせられた頭冠とを具備した筆記具において、前記凹状部は、軸筒中心線に交差する底部と、該底部の周縁側から後方へ突出するとともに周方向の一部分に切欠部を有する周縁側壁部と、前記切欠部の近傍で前記底部から後方へ突出した突片部とを有し、前記突片部は、前記周縁側壁部の内面に対する交差方向へ板状に延設され、その延設方向の端部と前記周縁側壁部の内面との間に隙間を有する(図8及び図9参照)。
第2の特徴として、前記頭冠は、前記周縁側壁部の内面と前記突片部に嵌合している(図5、図8及び図9参照)。
第3の特徴として、前記突片部は、前記切欠部よりも内部空間側に位置し、前記頭冠は、前記周縁側壁部及び前記突片部の内側に嵌り合う嵌合部と、前記突片部の外側で前記切欠部を塞ぐ閉塞片部とを有する(図5、図8及び図9参照)。
第4の特徴として、前記周縁側壁部の内壁面には、軸筒径方向内側へ突出する被嵌合突起が設けられ、前記頭冠における前記嵌合部の外側面には、前記被嵌合突起に対し軸筒前方へ乗り越えるようにして嵌り合う乗越え嵌合突起が設けられている(図5、図8及び図9参照)。
<具体的実施態様>
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
本明細書中、軸筒軸方向とは軸筒の中心線が延設される方向を意味し、軸筒周方向とは軸筒の外周を回る方向を意味する。また、「前」とは、軸筒軸方向の一方側であって筆記部が突出する方向を意味し、「後」とは、前記一方側に対する逆方向側を意味する。
また、軸筒径方向とは軸筒の中心線に直交する軸筒の直径方向を意味し、軸筒径方向外側とは軸筒径方向に沿って軸筒中心から離れる方向を意味し、軸筒径方向内側とは軸筒径方向に沿って軸筒中心に向かう方向を意味する。
この筆記具Aは、前端側にグリップ20を有する軸筒10と、軸筒10の後端に嵌合された頭冠30と、軸筒10の周壁に径方向へ挿通されるとともに該周壁に沿って前後方向へスライド可能な第一の押子40及び第二の押子50と、軸筒10内で第一の押子40及び第二の押子50にそれぞれ接続された複数の筆記芯61,62と、軸筒10に対し第一の押子40及び第二の押子50をそれぞれ後方へ付勢するコイルスプリング63,64と、これら複数の筆記芯61,62を貫挿し支持する筆記芯支持部材70とを備え、第一の押子40及び第二の押子50を選択的に前進させる操作により、該押子に対応する筆記芯61(又は62)がその前端側の筆記部を軸筒10の前端部から突出させる。
軸筒10は、略円筒状の前軸11と、この前軸11の後端側に螺合接続されて後方へ延設された後軸12とから構成される。
前軸11は、硬質合成樹脂材料から略円筒状に形成され、その前端側に、先口部11aを有する。先口部11aは、前端を開口した先細筒状に形成される。
図示例によれば、この先口部11aの外周部には、装飾等のためのカバー部材11bが装着される。このカバー部材11bは、先口部11aに沿う先細筒状に形成され、先口部11aの外周部に嵌合等により接続される。なお、他例としては、このカバー部材11bを省くことも可能である。
また、前軸11における先口部11aよりも後側には環状凸部11eが設けられ、この環状凸部11eよりも後側に、グリップ20を装着するためのグリップ装着部11cが略円筒状に設けられる。
そして、グリップ装着部11cの後端側には、径方向外側へ突出する環状突起11c1が設けられる。
環状突起11c1は、その外周部が、後方へ向かって徐々に拡径する傾斜面状に形成される。この環状突起11c1の後端は、後軸12の前端部に当接する被押圧面11c2として機能する。
被押圧面11c2は、軸筒中心線に対し略直交する環状の面であり、グリップ20の後端と略面一になるように形成される。
そして、前軸11における被押圧面11c2よりも後側には、後軸12に螺合接続するための雄ネジ部11dが設けられる。
また、グリップ20は、弾性材料から略円筒状に形成され、環状突起11c1を含むようにして前軸11の外周のグリップ装着部11c全体を覆っている。
このグリップ20は、二色成形によって、前軸11の外周部に対し、軸方向にわたって一体化されている。
なお、他例としては、弾性材料からなる別体のグリップ20を前軸11の外周部に重ね合わせるようにして嵌合した構成とすることも可能である。
グリップ20の後端側は、環状突起11c1の傾斜面状の外周部に沿って後方へゆくにしたがって徐々に肉薄になっている。
後軸12は、硬質合成樹脂材料から、後端側にクリップ部12bを有する略円筒状に成形される。この後軸12は、前端側の内周面の雌ネジ部12aを、前軸11後端側の雄ネジ部11dに螺合するようにして、前軸11の後方側に同軸状に接続される。
後軸12の周壁の前端側には、前軸11側の被押圧面11c2とグリップ20の後端との両方に対し接触する押圧面12cが設けられる。この押圧面12cは、図示例によれば、円筒状の後軸12の前端部であり、軸筒中心線に対し略直交する環状の面である。
前軸11側の被押圧面11c2と、後軸12側の押圧面12cとは、前軸11側の雄ネジ部11dに対する後軸12側の雌ネジ部12aの締め付けにより、圧接される。
後軸12の前端部の外径は、グリップ20の後端部の外径と略同径である。すなわち、後軸12の外周面とグリップ20の外周面は、前後方向において略面一である。
後軸12の周壁には、第一の押子40と第二の押子50を径方向に挿通するとともに前後方向へ導くガイド孔12d,12eが設けられる。
一方のガイド孔12dは、第一の押子40に対応して複数(図示例によれば二つ)設けられる。各ガイド孔12dは、前後方向へわたる長孔状に形成される。
このガイド孔12dの内縁には、前後方向へわたるガイド面(図示せず)と、このガイド面の前端側で軸筒径方向内側へ凹んだ係止部(図示せず)とが設けられる。第一の押子40は、前記ガイド面に沿って前方へ移動し、軸筒径方向内側へ沈み込むようにして前記係止部に係止される。
他方のガイド孔12eは、第二の押子50に対応して単数設けられる。このガイド孔12eは、軸筒10の周壁を前後方向にわたる長尺状に貫通しており、その周壁における径方向外側の部分を、第二の押子50の操作部52を嵌め合わせるように、幅広に形成している(図2参照)。
後軸12内の後端側には、後退した際の第一の押子40又は第二の押子50によって当接される被当接部12h(図12及び図14参照)が設けられる。
この被当接部12hは、軸筒中心線に略直交する面である。
後軸12の周壁の後端側には、ガイド孔12eの後端側に連通するとともに後方へ開口するように切欠部12e1が設けられる(図8参照)。この切欠部12e1には、第二の押子50の操作部52が嵌り合う。
また、ガイド孔12e内には、軸筒周方向の両側にそれぞれ位置するように、前後方向へわたる二つのガイド片部12fが設けられる(図7~図8参照)。
各ガイド片部12fは、軸筒径方向外側に前後方向へわたるガイド面12f1を有し、このガイド面12f1の前端側に、軸筒径方向内側へ凹んだ係止部12f2を有する(図7参照)。第二の押子50は、ガイド面12f1に沿って前方へ移動し、軸筒径方向内側へ沈み込むようにして係止部12f2に係止される。
また、各ガイド片部12fは、軸筒10内にて径内方向を向く内面を、前後方向へ延設しており、その内面の後端側に、後方斜め径内方向へ向かう傾斜面12f3を有する(図7参照)。この傾斜面12f3は、第二の押子50の軸筒内進退部51を間に置くようにして、その両側に二つ設けられる(図17参照)。
この傾斜面12f3は、後退位置にある第二の押子50における軸筒内進退部51の規制部51gに対し後方側から近接又は接触する(図5参照)。
このため、第二の押子50の後端側が軸筒径外方向へ撓んで、第二の押子50の操作部52の後端部と頭冠30との間の隙間s1(図3参照)が拡大するのを阻むことができる。
また、後軸12の後端部には、後方を開口した凹状部12gが設けられ、この凹状部12gに、頭冠30が嵌め合わせられている(図8参照)。
凹状部12gは、軸筒中心線に交差する底部12g1と、底部12g1の周縁側から後方へ突出する周縁側壁部12g2と、底部12g1から後方へ突出した突片部12g3とを有する。
周縁側壁部12g2は、その周方向の一部分に、上述した切欠部12e1を有する。また、周縁側壁部12g2の内壁面には、軸筒径方向内側へ突出する被嵌合突起12g4が設けられる(図8参照)。
切欠部12e1には、第二の押子50の操作部52が嵌り合う。
詳細に説明すれば、当該筆記具Aは、後方から視て楕円状に構成され、その楕円における長軸方向の一端側に、切欠部12e1を配置し、この切欠部12e1に操作部52を嵌め合わせている。
突片部12g3は、切欠部12e1の近傍において切欠部12e1よりも軸筒内部空間側に位置する。この突片部12g3は、底部12g1から後方へ突出するとともに、周縁側壁部12g2の内面に対し略直交する方向へ板状に延設され、その延設方向の両端部各々と周縁側壁部12g2の内面との間に隙間s2を有する(図8及び図9参照)。
被嵌合突起12g4は、略半楕円状の周縁側壁部12g2における短軸方向の一端側と他端側にそれぞれ設けられる(図8参照)。
各被嵌合突起12g4は、頭冠30の乗り越え嵌合突起32aを乗り越え嵌合可能な山形に形成される。
頭冠30は、凹状部12gの開口縁を塞ぐ後端板部31と、後端板部31の内面から凹状部12g側へ突出して周縁側壁部12g2及び突片部12g3の軸筒径方向内側に嵌り合う嵌合部32と、突片部12g3の軸筒径方向外側で切欠部12e1を塞ぐ閉塞片部33とを一体に有する(図5参照)。
嵌合部32は、周縁側壁部12g2及び突片部12g3の内側面に嵌り合う筒状に形成される(図5参照)。この嵌合部32の外側面には、周縁側壁部12g2の両側の被嵌合突起12g4に対し、軸筒前方へ乗り超えるようにして嵌り合う乗り越え嵌合突起32a(図8参照)が設けられる。
また、第一の押子40及び第二の押子50は、軸筒10後端側において、周方向に間隔をおいて複数設けられる。図示例によれば、第一の押子40は二つ設けられ、第二の押子50は単数設けられる。
第一の押子40は、硬質合成樹脂材料からなる硬質部40aと、この硬質部40aよりも軟質な弾性樹脂材料からなる弾性部40bとを二色成形によって形成してなり、軸筒10内で筆記芯61に接続される軸筒内進退部41と、軸筒10外に露出する操作部42とを一体に具備している(図10及び図11参照)。
軸筒内進退部41は、前後方向へわたる長尺棒状に形成され、後端側の当接部41e等を除く大部分が、硬質部40aにより形成される(図11参照)。
この軸筒内進退部41の前端側には、筆記芯61に対し後方側から圧入接続される筆記芯接続部41aと、コイルスプリング63に対し後方側から挿入されるコイル接続部41bとが設けられる。
コイル接続部41bは、略円柱軸状に形成され、その外周面に、周方向において部分的に軸筒径方向外側へ突出する偏心突起41b1を有し、さらに、この偏心突起41b1よりも後側にコイルスプリング63の後端部を受けるコイル受け部41b2を有する(図10及び図11参照)。
偏心突起41b1は、コイルスプリング63の内周面に、周方向において部分的に圧接することで、コイルスプリング63の後端側を、第一の押子40の中心線に対し軸筒径方向外側へ偏心させる(図15及び図16(a)参照)。
コイル受け部41b2は、軸筒径方向の外側部分41b21が、同径方向の内側部分41b22よりも後方に位置する段状に形成され、この段状の面を、コイルスプリング63の後端部に当接させることで、コイルスプリング63の前側を軸筒径方向外側へ傾斜させる(図16(a)参照)。
なお、コイル受け部41b2の他例としては、図16(b)に示すコイル受け部41b2’や、図16(c)に示すコイル受け部41b2”のように、少なくともその受け面の一部を、後方斜め径方向外側へ向かう傾斜面状に形成してもよい。
詳細に説明すれば、前記他例のコイル受け部41b2’は、径方向の外側寄りに、軸筒径方向外側へ向かう部分的な傾斜面を有する(図16(b)参照)。
さらに、他の一例であるコイル受け部41b2”は、径方向の全域にわたって後方斜め軸筒径方向外側へ向かう傾斜面を有する(図16(c)参照)。
これらコイル受け部41b2’,41b”によれば、何れも、コイルスプリング63の前側を軸筒径方向外側へ傾斜させて、他のコイルスプリングに干渉するのを軽減することができる。
また、軸筒内進退部41の後部側には、軸筒径方向内側へ突出する二つの係合突起41c,41dが、前後方向に間隔を置いて設けられる(図10及び図11参照)。
前側の係合突起41cは、先に他の押子が前進して掛止されている場合に、この押子の後側の係合突起に当接して、その掛止状態を解除する。
後側の係合突起41dは、当該第一の押子40が先に前進して掛止されており、その掛止状態を解除する場合、後から前進する押子の前側の係合突起に当接される。
また、軸筒内進退部41の最後端部には、軸筒10内の被当接部12hに当接するように、当接部41eが後方向きに突設している(図10及び図12参照)。
この当接部41eは、操作部42を形成する弾性部40bによって形成される。すなわち、操作部42と当接部41eは、弾性部40bを構成する弾性材料により連続するように形成されている。
この当接部41eの突端面は、図12に示すように、被当接部12hを構成する面に対し傾斜する傾斜面状に形成される。
この構成によれば、第一の押子40を被当接部12hに当接させる際、傾斜面状の当接部41eが、徐々に被当接部12hに圧接され変形するため、その際の衝撃(当接音や振動等)を効果的に軽減することができる。
なお、図10中、符号41fは、ガイド孔12d内のガイド面(図示せず)の前端側で軸筒径方向内側へ凹んだ係止部(図示せず)に対し掛止される掛止突起である。
また、操作部42は、軸筒内進退部41の後端側から軸筒径方向外側へ突出し、ガイド孔12dに対し軸筒内側から挿通されて、軸筒外に露出する。この操作部42は、軸筒外に露出する部分が弾性部40bによって形成される(図10及び図11参照)。
弾性部40bは、軸筒内進退部41後端側の当接部41eまで連続しており、第一の押子40操作時の滑り止めとしての機能と、第一の押子40後退時の緩衝材としての機能とを併せ持つ。
そして、上記構成の第一の押子40は、硬質部40aを軸筒10のガイド孔12d内面に摺接させて前後方向へスライドするとともに、この摺接箇所から弾性部40bを離隔している。
詳細に説明すれば、図2の横断面に示すように、硬質部40aは、ガイド孔12dの内面に対し近接又は摺接するように形成される。これに対し、弾性部40bは、硬質部40aから段状に幅を狭めて、ガイド孔12dの内面から離隔するように形成される。
この構成によれば、第一の押子40を前後方向へスライドさせる際に、弾性部40bが軸筒10に摺接するのを阻んで、硬質部40aのみをガイド孔12d内面に摺接させることができる。このため、第一の押子40のスライド動作性が良好である。
また、第二の押子50は、硬質合成樹脂材料からなる硬質部50aと、この硬質部50aよりも軟質な弾性樹脂材料からなる弾性部50bとを二色成形によって形成してなり、軸筒10内で筆記芯62に接続される軸筒内進退部51と、軸筒10外に露出する操作部52とを一体に具備している(図10、図13及び図14参照)。
この第二の押子50は、操作部52の後端部を、他の二つの第一の押子40の操作部42よりも後方側に配置している(図1参照)。
軸筒内進退部51は、前後方向へわたる長尺棒状に形成され、当接部51e等を除く大部分が、硬質部50aにより形成される。
この軸筒内進退部51は、第一の押子40の軸筒内進退部41と略同様にして、筆記芯62に対し後方側から圧入接続される筆記芯接続部51a、コイルスプリング64に対し後方側から挿入されるコイル接続部51b、コイル接続部51bの外周面から軸筒径方向外側へ部分的に突出する偏心突起51b1、偏心突起51b1よりも後側でコイルスプリング64の後端部を受けるコイル受け部51b2、他の押子と係合させるための係合突起51c及び係合突起51d等を有する。
コイル受け部51b2は、先に説明したコイル受け部41b2と同様に、外側部分51b21と内側部分51b22を有する段状に形成される(図16(a)参照)。このコイル受け部51b2も、図16(b)(c)に示すコイル受け部51b2’,51b2”のように、傾斜面を有する態様に置換することが可能である。
軸筒内進退部51の後端側には、前後方向に対し直交する幅方向の両側へ突出するように二つの規制部51g,51gが設けられる(図17参照)。これら二つの規制部51gは、第二の押子50が後退した状態で、軸筒内後端側の二つの傾斜面12f3にそれぞれ近接又は接触して、第二の押子50の径方向外側への移動を規制する。
さらに、軸筒内進退部51の後端側には、弾性部50bからなる当接部51eが後方向きに突設している。この当接部51eは、第二の押子50が後退した際に、軸筒10内の被当接部12hに当接する。この当接部51eを形成する弾性材料は、操作部52に連続している。
すなわち、この当接部51eは、硬質部50aの中を通って操作部52に連続しており、弾性部50bによって操作部52と一体に形成される(図10及び図13参照)。したがって、弾性部50bは、第二の押子50操作時の滑り止めとしての機能と、第二の押子50後退時の緩衝材としての機能とを併せ持つ。
この当接部51eの突端面は、図14に示すように、被当接部12hを構成する面に対し傾斜する傾斜面状に形成される。
この構成によれば、第二の押子50を後退させた際、傾斜面状の当接部51eが、徐々に被当接部12hに圧接され変形するため、その際の衝撃(当接音及び振動等)を効果的に軽減することができる。
なお、図中、符号51fは、ガイド孔12e内のガイド面12f1の前端側で軸筒径方向内側へ凹んだ係止部12f2に対し掛止される掛止突起である。
また、操作部52は、軸筒内進退部51の後端側から軸筒径方向外側へ突出して軸筒外に露出している。
この操作部52は、軸筒外に露出する部分が弾性部50bによって形成される。この弾性部50bは、軸筒内進退部51後端側の当接部51eまで連続している(図13参照)。
そして、第二の押子50の操作部52は、他の二つの第一の押子40の操作部42とは異なる形状に形成される(図10参照)。
詳細に説明すれば、操作部52は、軸筒周方向及び軸筒軸方向の寸法が、操作部42よりも大きい。
さらに、操作部52は、軸筒10外周面から突出する寸法が、操作部42よりも大きい(図2参照)。
この操作部52は、後方へ延設され、その後端部を、軸筒10の後端部と略面一に配置している。
ここで、前記「略面一」には、操作部52の後端部が、製造上の誤差や寸法公差の範囲内で、軸筒10の後端部よりも若干前側や後側に位置する場合を含む。
この操作部52は、当該筆記具Aの後端側の横断面略楕円状の輪郭を構成している。
すなわち、筆記具Aの後端側は、図2及び図3に示すように横断面略楕円状に構成される。そして、この楕円における長軸の一端側に操作部52が配設され、他端側にはクリップ部12bが配設される。
軸筒10内において、上記構成の第一の押子40と第二の押子50には、それぞれ、筆記芯61と筆記芯62が接続される。
これら筆記芯61,62は、インク収容管の前端側に筆記部であるボールペンチップを接続したボールペン用リフィールであり、例えば、異なる色のインクが充填される。
これら筆記芯61,62の他例としては、シャープペンシル用リフィールや、電子ペン用筆記芯等とすることも可能である。
本実施の形態の好ましい一例によれば、筆記芯62は、当該筆記具Aが具備する他の筆記芯61よりも使用頻度が大きい。すなわち、筆記芯62は、複数の筆記芯のうち、最も使用頻度が大きい。
なお、前記使用頻度は、複数種類の筆記芯について、多数の使用者に対する調査や実験等に基づき、統計的に求めた使用の頻度である。
コイルスプリング63,64は、それぞれ、第一の押子40と第二の押子50を軸筒10に対し後方へ付勢するようにした圧縮コイルバネである。
一方のコイルスプリング63は、筆記芯61の後端側から第一の押子40のコイル接続部41bにわって環状に装着される。
このコイルスプリング63は、後端側の内周面が偏心突起41b1に圧接され、後端部が段状のコイル受け部41b2に当接することで、後端側が第一の押子40に対し径方向外側へ偏心して位置するとともに、前端側が径方向外側へ傾いている(図16(a)参照)。
そして、このコイルスプリング63の前端部は、後述する筆記芯支持部材70に受けられる。
同様に、他方のコイルスプリング64は、筆記芯62の後端側から第二の押子50のコイル接続部51bにわって環状に装着され、後端側の内周面が偏心突起51b1に圧接され、後端部が段状のコイル受け部51b2に当接することで、後端側が径方向外側へ偏心して位置するとともに、前端側が径方向外側へ傾いている。このコイルスプリング64の前端部も、後述する筆記芯支持部材70に受けられる。
筆記芯支持部材70は、軸筒10の内周面に固定された略円柱状の部材である。
この筆記芯支持部材70は、複数の筆記芯61,62をそれぞれ複数の貫通孔に挿通して、筆記芯間及びコイルスプリング間等の干渉を防ぐ。
<作用効果>
次に、上記構成の筆記具Aについて、その特徴的な作用効果を説明する。
軸筒10後端側の凹状部12g内において、突片部12g3と周縁側壁部12g2の内面との間に交差部分が形成されない。このため、樹脂成形に伴う応力集中やひずみ等に起因して、凹状部12g内に白化が発生するのを防ぐことができる。
しかも、頭冠30を凹状部12gに対し容易に組み付けることができる上、頭冠30を安易に外れることのないようにしっかりと固定することができる。
<変形例>
なお、上記実施態様によれば、筆記具Aとして複数出没式筆記具を構成したが、他例としては、筆記具Aを単数の筆記芯を出没させる筆記具や、筆記芯の出没しない筆記具として構成することも可能である。
また、本発明は上述した実施態様に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
10:軸筒
11:前軸
11d:雄ネジ部
11c1:環状突起
11c2:被押圧面
12:後軸
12a:雌ネジ部
12c:押圧面
12g:凹状部
12g1:底部
12g2:周縁側壁部
12g3:突片部
12g4:被嵌合突起
12e1:切欠部
12h:被当接部
20:グリップ
30:頭冠
32:嵌合部
32a:乗り越え嵌合突起
40:第一の押子
40a:硬質部
40b:弾性部
50:第二の押子
50a:硬質部
50b:弾性部
41,51:軸筒内進退部
41e,51e:当接部
41b,51b:コイル接続部
41b1,51b1:偏心突起
41b2,51b2:コイル受け部
42,52:操作部
61,62:筆記芯
63,64:コイルスプリング
A:筆記具
s1,s2:隙間

Claims (4)

  1. 後端部に後方を開口した凹状部を有する合成樹脂製の軸筒と、前記凹状部に嵌め合わせられた頭冠とを具備した筆記具において、
    前記凹状部は、軸筒中心線に交差する底部と、該底部の周縁側から後方へ突出するとともに周方向の一部分に切欠部を有する周縁側壁部と、前記切欠部の近傍で前記底部から後方へ突出した突片部とを有し、
    前記突片部は、前記周縁側壁部の内面に対する交差方向へ板状に延設され、その延設方向の端部と前記周縁側壁部の内面との間に隙間を有し、
    前記頭冠は、前記周縁側壁部の内面と前記突片部に嵌合していることを特徴とする筆記具。
  2. 前記突片部は、前記切欠部よりも内部空間側に位置し、
    前記頭冠は、前記周縁側壁部及び前記突片部の内側に嵌り合う嵌合部と、前記突片部の外側で前記切欠部を塞ぐ閉塞片部とを有することを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. 前記周縁側壁部の内壁面には、軸筒径方向内側へ突出する被嵌合突起が設けられ、
    前記頭冠における前記嵌合部の外側面には、前記被嵌合突起に対し軸筒前方へ乗り越えるようにして嵌り合う乗越え嵌合突起が設けられていることを特徴とする請求項2記載の筆記具。
  4. 前記筆記具は、後方から視て楕円状に構成され、該楕円における長軸方向の一端側に前記切欠部が配置されていることを特徴とする請求項1~3何れか1項に記載の筆記具。
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