本開示の実施形態に係る部品供給システム2について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
(1)概要
本実施形態に係る部品供給システム2は、図1に示すように、製造システム1に含まれる。部品供給システム2は、製造システム1に含まれる部品実装システム3が有するマウント装置30(図2参照)に対して作業を実施する。
部品供給システム2は、供給ロボット4と、供給ロボット4を制御する制御装置(第2制御装置)6と、第2制御装置6と通信可能な管理装置7と、を備える。
供給ロボット4は、対象部品E1(図2参照)が取り出された空のテープボックスである第1テープボックスTB1(図3参照)を台車W0から回収する回収作業と、対象部品E1を保持しているテープボックスである第2テープボックスTB2(図3参照)を台車W0に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行する。
管理装置7は、リクエスト送信部71と、作業指示部72と、を有する。
リクエスト送信部71は、第2制御装置6に対して、配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを送信する。配置情報は、台車W0から回収した後の第1テープボックスTB1及び台車W0に供給する前の第2テープボックスTB2の少なくとも一方の供給ロボット4における配置位置に関する情報である。
作業指示部72は、配置情報に基づいて、第2制御装置6に対して、供給ロボット4に作業を実行させるための作業指示を送信する。
第2制御装置6は、リクエスト送信部71から送信されたリクエストに応じて、回答を管理装置7に送信するリクエスト回答部61と、作業指示部72から送信された作業指示に基づいて、供給ロボット4に作業を実行させる供給ロボット制御部62と、を有する。
本実施形態の部品供給システム2によれば、自動で生成された配置情報に基づいて、第1テープボックスTB1の回収作業と、第2テープボックスTB2の供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を供給ロボット4に実行させることでテープボックスに関する作業の効率化を図ることができる。
(2)詳細
以下、実施形態に係る製造システム1に含まれる部品実装システム3及び部品供給システム2の詳細について説明する。
(2.1)前提
本実施形態では、部品実装システム3が、工場での電子機器の製造に用いられる場合について説明する。一般的な電子機器は、例えば、電源回路及び制御回路等の各種の回路ブロックを有している。これらの回路ブロックの製造にあたっては、一例として、はんだ塗布工程、実装工程、及びはんだ付け工程が、この順で行われる。はんだ塗布工程では、図2に示すように、基板E2(プリント配線板を含む)にクリーム状はんだが塗布(又は印刷)される。実装工程では、基板E2に電子部品を含む対象部品E1が実装(搭載)される。はんだ付け工程では、例えば、対象部品E1が実装された状態の基板E2を、リフロー炉にて加熱することにより、クリーム状はんだを溶かしてはんだ付けが行われる。
部品実装システム3は、実装工程において、基板E2に対して、複数の対象部品E1を実装する作業を行う。これにより、図2に示すように、部品実装システム3にて、複数の対象部品E1が実装された基板E2からなる生成物E3が生成される。言い換えれば、生成物E3は、基板E2と、基板E2に実装された複数の対象部品E1と、を含んでいる。
本実施形態では一例として、表面実装技術(SMT:Surface Mount Technology)による対象部品E1の実装に、部品実装システム3が用いられる場合について説明する。つまり、対象部品E1は、表面実装用の部品(SMD:Surface Mount Device)であって、基板E2の表面(実装面)上に配置されることをもって実装される。ただし、この例に限らず、挿入実装技術(IMT:Insertion Mount Technology)による対象部品E1の実装に、部品実装システム3が用いられてもよい。この場合には、対象部品E1は、リード端子を有する挿入実装用の部品であり、基板E2の孔にリード端子を挿入することをもって、基板E2の実装面上に実装される。
また、図2に示すように、マウント装置30の台車W0は、対象部品E1を供給するための部位(箇所)である。部品実装システム3は、複数のマウント装置30を備えている。つまり、部品実装システム3は、複数の台車W0を有しており、個々の台車W0に供給される対象部品E1を用いて実装作業を行う。台車W0は、対象部品E1を供給するためのテープボックス(第2テープボックスTB2)を装着可能に構成されている。第2テープボックスTB2は、複数の対象部品E1を保持しているキャリアテープが取り付けられることにより、これら複数の対象部品E1を保持し、台車W0から複数の対象部品E1を部品実装システム3に供給可能とする。この種の台車W0は、テープボックスを取付可能なスロット(第2スロットB0)を複数含んでおり、これら複数の第2スロットB0に複数の第2テープボックスTB2が取り付けられることにより、部品実装システム3(マウント装置30)に複数の対象部品E1が供給される。
対象部品E1が取り出された空のテープボックス(第1テープボックスTB1)の回収作業及び対象部品E1を保持しているテープボックス(第2テープボックスTB2)の供給作業は、部品供給システム2によって実施される。
以下では一例として、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸を設定し、基板E2の表面に平行な軸を「X軸」及び「Y軸」とし、基板E2の厚み方向に平行な軸を「Z軸」とする。特に、「X軸」は、部品実装システム3における複数台(例えば4台)のマウント装置30が並ぶ方向に沿った軸である。なお、X軸の負の方向を「左側」、X軸の正の方向を「右側」ともいう。さらに、基板E2から見た捕捉部81側を、Z軸の正の向き(「上方」ともいう)と規定する。ここで、捕捉部81は、一例として吸着ノズルからなり、対象部品E1を、解放(つまり捕捉を解除)可能な状態で捕捉(保持)する。マウント装置30は、第2テープボックスTB2に保持された状態で台車W0に供給された対象部品E1を捕捉部81にて捕捉し、対象部品E1を捕捉した状態の捕捉部81を移動させ、基板E2上で対象部品E1を解放することで対象部品E1を基板E2の実装面に実装する。また、Z軸の正の向き(上方)から見た状態を、以下では「平面視」ともいう。X軸、Y軸、及びZ軸は、いずれも仮想的な軸であり、図面中の「X」、「Y」、「Z」を示す矢印は、説明のために表記しているに過ぎず、いずれも実体を伴わない。また、これらの方向は部品実装システム3の使用時の方向を限定する趣旨ではない。
(2.2)部品実装システムの構成
次に、部品実装システム3の構成について、図1及び図2を参照して説明する。
部品実装システム3は、上述したように、複数台(例えば4台)のマウント装置30を備えている。4台のマウント装置30は、X軸に沿って一列に並べて配置されている。これら4台のマウント装置30を区別する場合、4台のマウント装置30の各々を、図2に示すように、X軸の負の側(左側)から順に、第1マウント装置31、第2マウント装置32、第3マウント装置33、第4マウント装置34とも呼ぶ。
本実施形態に係る部品実装システム3においては、第1マウント装置31が先頭となり、第2マウント装置32、第3マウント装置33、第4マウント装置34の順で、4台のマウント装置30を通して、基板E2が移動する。つまり、基板E2は、X軸の正の向き(右側)に移動しながら、4台のマウント装置30を順次通過する。部品実装システム3は、基板E2が4台のマウント装置30を通過する間に、各マウント装置30にて複数の対象部品E1を基板E2に実装する。これにより、部品実装システム3は、基板E2を第1マウント装置31側から導入し、4台のマウント装置30で基板E2に対して複数の対象部品E1(電子部品)の実装を行った上で、第3マウント装置33側から生成物E3を排出する。
本実施形態では、4台のマウント装置30の各々は、基本的な構成は共通している。そこで、以下では、特に断りがない限り、第1マウント装置31のみについて構成を説明するが、第2マウント装置32、第3マウント装置33及び第4マウント装置34についても、基本的には同様の構成を採用しているものとする。
マウント装置30は、台車W0と、実装ヘッド8と、を備えている。
実装ヘッド8は、1つ以上の捕捉部81を有している。本実施形態では、第1マウント装置31における実装ヘッド8は、複数(例えば16個)の捕捉部81(図2参照)を有している。実装ヘッド8は、捕捉部81にて対象部品E1を捕捉した状態で、捕捉部81を基板E2に近づけるように移動させ、対象部品E1を基板E2の実装面に実装する。
台車W0には、実装ヘッド8の捕捉部81にて捕捉される対象部品E1が供給される。本実施形態では、上述したように、台車W0は、テープボックス(第1テープボックスTB1及び第2テープボックスTB2)を収容可能な複数(例えば10個)の第2スロットB0(図3参照)を含む。10個の第2スロットB0はX軸方向に並んで設けられる。これら10個の第2スロットB0を区別する場合、10個の第2スロットB0の各々を、図3に示すように、X軸の負の側(左側)から順に、第2スロットB1~第2スロットB10とも呼ぶ。
(2.3)部品供給システムの構成
以下、部品供給システム2の全体構成について、図1~図3を参照して説明する。
部品供給システム2は、供給ロボット4と、搬送ロボット9と、制御システム10と、を備える。制御システム10は、管理装置7、第1制御装置5、第2制御装置6を有する。管理装置7と第1制御装置5と第2制御装置6とは互いに通信可能に構成されている。本開示における「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワークNT1若しくは中継機AP1等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。
供給ロボット4は、対象部品E1が取り出された空のテープボックスである第1テープボックスTB1(図3参照)を台車W0から回収する回収作業と、対象部品E1を保持しているテープボックスである第2テープボックスTB2(図3参照)を台車W0に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行する。供給ロボット4は、テープボックス(第1テープボックスTB1及び第2テープボックスTB2)を収容可能なスロット(第1スロットA0)を複数(例えば13個)含んでいる。13個の第1スロットA0は、図3に示すように、第1方向DR1に並んで設けられる。これら13個の第1スロットA0を区別する場合、13個の第1スロットA0の各々を、第1方向DR1の一端(図3における左端)から順に、第1スロットA1~第1スロットA13と呼ぶ場合がある。
13個の第1スロットA0は、第1方向DR1に沿って所定の範囲で移動可能である。例えば、13個の第1スロットA0は、図3に示すような、第1方向DR1における第1スロットA1の位置と第2スロットB1の位置とが同じである状態(第1状態)から、第1方向DR1に沿った両方向のそれぞれに、第1スロットA0三つ分の距離だけ移動可能である。換言すると、第1状態にある第1スロットA1の左方には、可動領域M1~M3が設けられ、第1状態にある第1スロットA13の右方には、可動領域M4~M6が設けられており、可動領域M1~M6の各々の左右方向の幅は、第1スロットA0の幅と等しい。
供給ロボット4は、台車W0から回収した第1テープボックスTB1を13個の第1スロットA0の一部に収容する。また供給ロボット4は、台車W0に供給する第2テープボックスTB2を13個の第1スロットA0の一部に収容する。ここで、第1テープボックスTB1の台車W0からの回収作業(以下、単に回収作業という)及び第2テープボックスTB2の台車W0への供給作業(以下、単に供給作業という)は、図5~図8、及び、図10~図13に示すように、13個の第1スロットA0と10個の第2スロットB0とが略平行な状態で対向した状態で行われる。換言すると、第1テープボックスTB1の台車W0からの回収作業及び第2テープボックスTB2の台車W0への供給作業は、13個の第1スロットA0の並ぶ方向である第1方向DR1と、10個の第2スロットB0が並ぶ方向であるX軸方向が略平行な状態において行われる。
台車W0から回収した第1テープボックスTB1の供給ロボット4からの取外作業、及び、台車W0に供給する第2テープボックスTB2の供給ロボット4への取付作業は、例えば、対象部品E1を搭載したキャリアテープを保管する部品倉庫において実施される。なお、第1テープボックスTB1の供給ロボット4からの取外作業、及び、第2テープボックスTB2の供給ロボット4への取付作業は、専用の装置によって自動で行われてもよいし、作業者によって手動で行われてもよい。
搬送ロボット9は、供給ロボット4を、台車W0と部品倉庫との間で搬送する。台車W0に対する回収作業及び供給作業を行う供給ロボット4は、部品倉庫において台車W0に供給する第2テープボックスTB2を取り付けられた後、搬送ロボット9と結合し、搬送ロボット9によって台車W0まで搬送される。このとき、搬送ロボット9は、供給ロボット4を、13個の第1スロットA0が10個の第2スロットB0と略平行な状態で対向するような位置に搬送する。
第1制御装置5は、部品実装システム3が備える第1マウント装置31~第4マウント装置34の動作を監視する。第1制御装置5は、ネットワークを介して第1マウント装置31~第4マウント装置34と互いに通信可能に構成されている。第1制御装置5は、第1マウント装置31~第4マウント装置34から稼働状態を示す状態情報(つまり、部品実装システム3の稼働状態を示す状態情報)を収集し、収集した状態情報を管理装置7に出力する。
第2制御装置6は、リクエスト回答部61と、供給ロボット4を制御する供給ロボット制御部62と、搬送ロボット9を制御する搬送ロボット制御部63と、表示部64と、第2通信部65と、を有する。リクエスト回答部61は、作業選定部611と、配置位置設定部612と、配置情報生成部613と、作業順序設定部614と、を含む。リクエスト回答部61、供給ロボット制御部62及び搬送ロボット制御部63の機能については、「(2.4)第1動作例」及び「(2.5)第2動作例」において詳細に説明する。
第2通信部65は、工場内に配置された1以上の中継機AP1を介して、工場内で使用される搬送ロボット9及び供給ロボット4と互いに通信可能に構成されている。つまり、1以上の中継機AP1は、搬送ロボット9及び供給ロボット4と第2制御装置6との間の通信を中継する機器(アクセスポイント)である。中継機AP1は、ネットワークNT1を介して、第2制御装置6と通信する。本実施形態では一例として、中継機AP1と、搬送ロボット9及び供給ロボット4との間の通信には、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、無線通信を採用する。また、ネットワークNT1は、インターネットに限らず、例えば、搬送ロボット9及び供給ロボット4を運用するエリア内又はこのエリアの運営会社内のローカルな通信ネットワークが適用されてもよい。
また、第2通信部65は、管理装置7と例えば有線通信方式によって通信可能に構成されている。
表示部64は、部品供給システム2を利用するユーザに対して情報を提示するために用いられる。表示部64は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等のディスプレイ装置によって実現される。
第2制御装置6は、搬送ロボット9に搬送指示を与え、搬送ロボット9による供給ロボット4の搬送作業を制御する。また、第2制御装置6は、供給ロボット4に作業指示を与え、供給ロボット4による回収作業及び供給作業を制御する。なお、第2制御装置6は、1以上の中継機AP1及び搬送ロボット9を介して、供給ロボット4に作業指令を与えてもよい。この場合、搬送ロボット9が中継機AP1を介して第2制御装置6から作業指令を受信し、供給ロボット4の搬送中に、搬送ロボット9が供給ロボット4に作業指令を与えればよい。
管理装置7は、リクエスト送信部71と、作業指示部72と、第1通信部73と、を有する。リクエスト送信部71は、一覧情報生成部711及びリクエスト生成部712を含む。
第1通信部73は、第1制御装置5及び第2制御装置6と、例えば有線通信方式によって通信可能に構成されている。
一覧情報生成部711は、第1制御装置5から受信した状態情報に基づいて第1マウント装置31~第4マウント装置34の各々の台車W0(台車W1~W4)から第1テープボックスTB1を回収する回収作業、及び、台車W1~W4に第2テープボックスTB2を供給する供給作業の少なくとも一方の情報を含む一覧情報を生成する。
リクエスト生成部712は、配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを生成する。配置情報は、台車W0から回収した後の第1テープボックスTB1及び台車W0に供給する前の第2テープボックスTB2の少なくとも一方の供給ロボット4における配置位置に関する情報である。また、配置情報は一覧情報に含まれる第1テープボックスTB1の回収作業及び第2テープボックスTB2の供給作業の少なくとも一方の可否に関する情報を含む。
リクエスト生成部712は、第1通信部73を介して、第2制御装置6に対して、配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを送信する。
作業指示部72は、配置情報に基づいて、第2制御装置6に対して、供給ロボット4に回収作業及び供給作業の少なくとも一方を含む作業を実行させるための作業指示を生成し、第1通信部73に送信させる。
リクエスト回答部61は、リクエスト送信部71から送信されたリクエストに応じて、配置情報を含む回答を管理装置7に送信する。
供給ロボット制御部62は、作業指示部72から送信された作業指示に基づいて、供給ロボット4に回収作業及び供給作業の少なくとも一方を含む作業を実行させる。
(2.4)第1動作例
本実施形態の部品供給システム2の動作の一例(第1動作例)を図3、図5~図9及びシーケンス図である図4に基づいて説明する。なお、図4に示すシーケンス図は、本実施形態の部品供給システム2が行う制御方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
まず、第1制御装置5は、第1マウント装置31~第4マウント装置34の稼働状態を示す状態情報を、管理装置7が有する第1通信部73に送信する(ステップST1)。ここで、状態情報は、台車W1~台車W4に収容されている、回収が必要な第1テープボックスTB1の情報を含む。
第1通信部73が状態情報を受信すると、一覧情報生成部711は、状態情報に基づいて一覧情報を生成する(ステップST2)。ここで、第1動作例においては、台車W1に、4個の第1テープボックスTB1(第1テープボックスTB11~TB14)が収容されており、台車W2に第1テープボックスTB15が収容されており、台車W3に第1テープボックスTB16が収容されていると想定する。つまり、状態情報は、第1テープボックスTB11~TB16の情報を含む。ここで、第1テープボックスTB11~TB16は、6種類の対象部品E1(E11~E16)をそれぞれ保持していた空のテープボックスである。
図3に示すように、第1テープボックスTB11は台車W1の第2スロットB1、B2に、第1テープボックスTB12は第2スロットB3に、第1テープボックスTB13は第2スロットB4~B7に、第1テープボックスTB14は第2スロットB8~B10に収容されている。ここで、第1テープボックスTB11~TB14が設置される第2スロットB0を、それぞれ設置スロット領域P1~P4と呼ぶ。すなわち、図5~図8に示すように、第2スロットB1、B2が設置スロット領域P1であり、第2スロットB3が設置スロット領域P2であり、第2スロットB4~B7が設置スロット領域P3あり、第2スロットB8~B10が設置スロット領域P4である。また、図示は省略するが、第1テープボックスTB15は台車W2の第2スロットB1~B4である設置スロット領域P5に収容されている。ここで、第1テープボックスTB15が設置される台車W2の第2スロットB1~B4を設置スロット領域P5と呼ぶ。また、第1テープボックスTB16は台車W3の第2スロットB1、B2である設置スロット領域P6に収容されている。ここで、第1テープボックスTB16が設置される台車W3の第2スロットB1、B2を設置スロット領域P6と呼ぶ。
一覧情報生成部711は、第1テープボックスTB11~TB16の情報を含む状態情報に基づいて、表1に示すような一覧情報を生成する。
一覧情報は、供給ロボット4に実施させる第1作業~第6作業の情報を含む。第1作業~第6作業は、対象部品E11~E16の各々に対応する作業である。詳細には、一覧情報は、第1作業~第6作業の作業種類情報と、優先度の情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、を含む。
作業種類情報は、第1作業~第6作業の各々が回収作業及び供給作業を含むか、回収作業のみを含むか、供給作業のみを含むかを表す情報である。具体的には、表1に示すように、対象部品E11に関する第1作業は、回収作業及び供給作業を含む。つまり、第1作業は、対象部品E11を保持していた第1テープボックスTB11を設置スロット領域P1から回収する第1回収作業と、代替の対象部品E11を保持している第2テープボックスTB21を設置スロット領域P1に供給する第1供給作業と、を含む。同様に、第2作業は、対象部品E12を保持していた第1テープボックスTB12を設置スロット領域P2から回収する第2回収作業と、代替の対象部品E12を保持している第2テープボックスTB22を設置スロット領域P2に供給する第2供給作業と、を含む。また、第3作業は、対象部品E13を保持していた第1テープボックスTB13を設置スロット領域P3から回収する第3回収作業と、代替の対象部品E13を保持している第2テープボックスTB23を設置スロット領域P3に供給する第3供給作業と、を含む。また、第4作業は、対象部品E14を保持していた第1テープボックスTB14を設置スロット領域P4から回収する第4回収作業と、代替の対象部品E14を保持している第2テープボックスTB24を設置スロット領域P4に供給する第4供給作業と、を含む。また、第5作業は、対象部品E15を保持していた第1テープボックスTB15を設置スロット領域P5から回収する第5回収作業と、代替の対象部品E15を保持している第2テープボックスTB25を設置スロット領域P5に供給する第5供給作業と、を含む。また、第6作業は、対象部品E16を保持していた第1テープボックスTB16を設置スロット領域P6から回収する第6回収作業と、代替の対象部品E16を保持している第2テープボックスTB26を設置スロット領域P6に供給する第6供給作業と、を含む。
また、優先度の情報は、第1作業~第6作業に対して設定された優先度の情報である。具体的には、第1作業(優先度1)、第2作業(優先度2)、第3作業(優先度3)、第4作業(優先度4)、第5作業(優先度5)、第6作業(優先度6)の順で優先度が高く設定されている。
対象台車の情報は、第1作業~第6作業の各々の作業対象である台車W0の情報である。換言すると、第1作業~第6作業の各々の作業対象は、台車W1~台車W4のいずれか1つの台車W0である。第1動作例においては、第1作業~第4作業の各々の作業対象は台車W1であり、第5作業の作業対象は台車W2であり、第6作業の作業対象は台車W3である。
テープボックスの寸法情報は、第1作業~第6作業の各々に対応するテープボックス(第1テープボックスTB1及び第2テープボックスTB2)の寸法の情報である。詳細には、第1作業~第6作業の各々に対応するテープボックスの寸法は、第1テープボックスTB11~TB16の各々が収容され、第2テープボックスTB21~TB26の各々の供給先である設置スロット領域P1~P6の各々に含まれる第2スロットB0の数で表される。すなわち、設置スロット領域P1は第2スロットB1、B2であるため、第1作業に対応するテープボックスの寸法は「2」である。同様に、第2作業に対応するテープボックスの寸法は「1」である。また、第3作業に対応するテープボックスの寸法は「4」である。また、第4作業に対応するテープボックスの寸法は「3」である。また、第5作業に対応するテープボックスの寸法は「4」である。また、第6作業に対応するテープボックスの寸法は「2」である。
設置スロット領域の位置情報は、設置スロット領域P1~P4の台車W1の第2スロットB1~B10における位置情報、設置スロット領域P5の台車W2の第2スロットB1~B10における位置情報及び設置スロット領域P6の台車W3の第2スロットB1~B10における位置情報である。設置スロット領域P1~P6の位置情報は、設置スロット領域P1~P6の各々である第2スロットB0のうち左端の第2スロットB0が、第2スロットB1から数えて何番目の第2スロットB0であるかで表される。具体的には、設置スロット領域P1の左端の第2スロットB0は、第2スロットB1であるので、設置スロット領域P1の位置情報は「1」である。同様に、設置スロット領域P2の位置情報は「3」である。また、設置スロット領域P3の位置情報は「4」である。また、設置スロット領域P4の位置情報は「8」である。また、設置スロット領域P5の位置情報は「1」である。また、設置スロット領域P6の位置情報は「1」である。
次に、リクエスト回答部61は、一覧情報に含まれる、第1作業~第6作業の作業種類情報と、優先度の情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、のうちの少なくとも1つに基づいて、配置情報を生成する。以下に、リクエスト回答部61による配置情報の生成について詳細に説明する。
リクエスト生成部712は、一覧情報生成部711が一覧情報を生成すると、配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを生成し、第2制御装置6に対してリクエストを第1通信部73を介して送信する(ステップST3)。ここで、リクエストは、一覧情報を含む情報である。
リクエスト回答部61の作業選定部611は、リクエスト送信部71からリクエストを受信すると、リクエストに含まれる一覧情報に基づいて、第1作業~第6作業の中から、実行が可能な作業を選定する(ステップST4)。
実行が可能な作業の選定において、作業選定部611は、一覧情報に含まれる寸法情報より、第1テープボックスTB11~TB16の寸法を足し合わせた総数N2を計算する。そして、作業選定部611は、供給ロボット4が有する第1スロットA0の総数N1(第1動作例においては「13」)と総数N2とを比較する。
作業選定部611は、総数N2が総数N1以下である場合、第1スロットA1~A13に、第1テープボックスTB11~TB16をそれぞれ収容可能である回収スロット領域C1~C6をすべて設定可能であると判断する。
作業選定部611は、総数N2が総数N1より大きい場合、第1スロットA1~A13に回収スロット領域C1~C6の一部が設定不可能であると判断する。第1動作例においては、第1テープボックスTB11~TB16の寸法を足し合わせた総数N2は、「16」であり、総数N1である「13」より大きくなる。すなわち、第1動作例においては、作業選定部611は、第1スロットA1~A13に回収スロット領域C1~C6の一部が設定不可能であると判断する。換言すると、作業選定部611は、総数N2が総数N1より大きい場合、第1回収作業~第6回収作業の各々の回収対象である第1テープボックスTB11~TB16の一部を第1スロットA1~A13に配置(回収)できないと判断する。また、第1供給作業~第6供給作業の各々は、第1回収作業~第6回収作業の各々の後に実行されるため、作業選定部611は、第1供給作業~第6供給作業の各々の供給対象である第2テープボックスTB21~TB26の一部を第1スロットA1~A13に配置できないと判断する。
この場合、リクエスト回答部61は、第1作業~第6作業のうち優先度が最も低い作業を除いた作業の優先度の情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、作業種類情報と、のうちの少なくとも1つに基づいて、配置情報を生成する。具体的には、作業選定部611が、優先度が最も低い作業に対応する第1テープボックスTB1の寸法を除外して、総数N2を再計算し、配置情報の生成を再開する。
作業選定部611は、総数N2が総数N1以下となるまで、総数N2の計算を繰り返す。第1動作例においては、優先度が「6」の第6作業に対応する第1テープボックスTB16及び優先度が「5」の第5作業に対応する第1テープボックスTB15を除外した場合の総数N2が「10」となり、総数N1である「13」以下となる。これにより、作業選定部611は、回収スロット領域C1~C6のうち、回収スロット領域C1~C4が設定可能であり、回収スロット領域C5、C6が設定不可能と判定する。また、作業選定部611は、回収スロット領域C5、C6が設定不可能であるため、第2テープボックスTB25を収容する供給スロット領域S5及び第2テープボックスTB26を収容する供給スロット領域S6も設定不可能と判定する。すなわち、作業選定部611は、第1作業~第4作業を実行可能な作業として選定し、第5作業及び第6作業を実行不可能な作業として選定する。
つぎに、配置位置設定部612は、実行可能な第1作業~第4作業に対応する回収スロット領域C1~C4、及び、供給スロット領域S1~S4の第1スロットA1~A13における位置を決定する。なお、供給スロット領域S1~S4は、第2テープボックスTB21~TB24がそれそれ収容される領域である。配置位置設定部612は、回収対象の第1テープボックスTB1が収容されている設置スロット領域P0が左端に近い回収スロット領域C0、及び、供給対象の第2テープボックスTB2が供給される設置スロット領域P0が左端に近い供給スロット領域S0の配置位置から決定していく。つまり、第1動作例においては、配置位置設定部612は、回収スロット領域C1及び供給スロット領域S1の配置位置、回収スロット領域C2及び供給スロット領域S2の配置位置、回収スロット領域C3及び供給スロット領域S3の配置位置、回収スロット領域C4及び供給スロット領域S4の配置位置の順で決定する。これについて、以下に詳細に説明する。
なお、回収スロット領域C1~C4、及び、供給スロット領域S1~S4の位置の決定は、第1スロットA1と第2スロットB1とが第2方向において対向している第1状態を初期状態として実施される。
まず、配置位置設定部612は、図5に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T1を選択する対象スロット選択ステップを実行する(ステップST5)。対象スロット領域T1は、設置スロット領域P1(台車W1の第2スロットB1、B2)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA1~A5である。初期状態である第1状態において、対象スロット領域T1に含まれる第1スロットA3~A5は、設置スロット領域P1と対向していないが、第1スロットA1~A13を左側の可動領域M1~M3にスライド移動させることによって、設置スロット領域P1と第2方向DR2において対向可能である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T1を選択すると、対象スロット領域T1に、寸法が「2」である第1テープボックスTB11を収容可能な回収スロット領域C1を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する(ステップST6)。ここで、第1スロットA1~A5に含まれる第1スロットA0の数は「5」であり、第1テープボックスTB11を収容するために必要な第1スロットA0の数である「2」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1に回収スロット領域C1を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T1に回収スロット領域C1を確保可能と判定すると、対象スロット領域T1に、回収スロット領域C1を設定する回収スロット設定ステップを実行する(ステップST7)。このとき、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C1を設定する。したがって、対象スロット領域T1に含まれる第1スロットA1、A2が回収スロット領域C1に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1に、寸法が「2」である第2テープボックスTB21を収容可能な供給スロット領域S1を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する(ステップST8)。ここで、供給ロボット4は第1テープボックスTB11の回収後に第2テープボックスTB21を設置スロット領域P1に供給するため、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1を供給スロット領域S1の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T1に含まれる第1スロットA1~A5のうち、第1スロットA1、A2は回収スロット領域C1に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2を供給スロット領域S1の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A5に供給スロット領域S1を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA3~A5に含まれる第1スロットA0の数は「3」であり、第2テープボックスTB21を収容するために必要な第1スロットA0の数である「2」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1の第1スロットA3~A5に供給スロット領域S1を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、供給スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T1の第1スロットA3~A5に供給スロット領域S1を確保可能と判定すると、第1スロットA3~A5に、供給スロット領域S1を設定する供給スロット設定ステップを実行する(ステップST9)。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A5において、可能な限り左詰めで供給スロット領域S1を設定する。したがって、第1スロットA3、A4が供給スロット領域S1に設定される。以降の動作については、図4における図示を省略する。
次に、配置位置設定部612は、図6に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T2を選択する対象スロット選択ステップを実行する。対象スロット領域T2は、設置スロット領域P2(台車W1の第2スロットB3)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA1~A6である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T2を選択すると、対象スロット領域T2に、寸法が「1」である第1テープボックスTB12を収容可能な回収スロット領域C2を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1を回収スロット領域C2の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T2に含まれる第1スロットA1~A6のうち、第1スロットA1、A2は、回収スロット領域C1に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2を回収スロット領域C2の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A6に回収スロット領域C2を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA3~A6に含まれる第1スロットA0の数は「4」であり、第1テープボックスTB12を収容するために必要な第1スロットA0の数である「1」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2の第1スロットA3~A6に回収スロット領域C2を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T2の第1スロットA3~A6に回収スロット領域C2を確保可能と判定すると、第1スロットA3~A6に、回収スロット領域C2を設定する回収スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A6において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C2を設定する。したがって、第1スロットA3が回収スロット領域C2に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2に、寸法が「1」である第2テープボックスTB22を収容可能な供給スロット領域S2を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C2及び供給スロット領域S1を供給スロット領域S2の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T2に含まれる第1スロットA1~A6のうち、第1スロットA3、A4は供給スロット領域S1に、第1スロットA3は回収スロット領域C2に設定されている。したがって、配置位置設定部612は、第1スロットA3、A4を供給スロット領域S2の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2、A5、A6に供給スロット領域S2を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA1、A2に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB22を収容するために必要な第1スロットA0の数である「1」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2の第1スロットA1、A2に供給スロット領域S2を確保可能と判定する。また、第1スロットA5、A6に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB22を収容するために必要な第1スロットA0の数である「1」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2の第1スロットA5、A6に供給スロット領域S2を確保可能と判定する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2と、第1スロットA5、A6とのうち、すでに設定された回収スロット領域C1と重複していない領域を優先的に供給スロット領域S2の設定候補とする。すなわち、第1スロットA1、A2は回収スロット領域C1に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A6に供給スロット領域S2を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、供給スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T2の第1スロットA5、A6に供給スロット領域S2を確保可能と判定すると、第1スロットA5、A6に、供給スロット領域S2を設定する供給スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A6において、可能な限り左詰めで供給スロット領域S2を設定する。したがって、第1スロットA5が供給スロットS2に設定される。
次に、配置位置設定部612は、図7に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T3を選択する対象スロット選択ステップを実行する。対象スロット領域T3は、設置スロット領域P3(台車W1の第2スロットB4~B7)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA1~A10である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T3を選択すると、対象スロット領域T3に、寸法が「4」である第1テープボックスTB13を収容可能な回収スロット領域C3を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1、C2を回収スロット領域C3の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T3に含まれる第1スロットA1~A10のうち、第1スロットA1、A2は、回収スロット領域C1に、第1スロットA3は、回収スロット領域C2に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA1~A3を回収スロット領域C3の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA4~A10に回収スロット領域C3を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA4~A10に含まれる第1スロットA0の数は「7」であり、第1テープボックスTB13を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA4~A10に回収スロット領域C3を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T3の第1スロットA4~A10に回収スロット領域C3を確保可能と判定すると、第1スロットA4~A10に、回収スロット領域C3を設定する回収スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA4~A10において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C3を設定する。したがって、第1スロットA4~A7が回収スロット領域C3に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3に、寸法が「4」である第2テープボックスTB23を収容可能な供給スロット領域S3を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C3及び供給スロット領域S1、S2を供給スロット領域S3の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T3に含まれる第1スロットA1~A10のうち、第1スロットA3、A4は供給スロット領域S1に、第1スロットA5は供給スロット領域S2に、第1スロットA4~A7は回収スロット領域C3に、設定されている。配置位置設定部612は、第1スロットA3~A7を供給スロット領域S3の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2、A8~A10に供給スロット領域S3を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA1、A2に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB23を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」よりも少ないため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA1、A2に供給スロット領域S3を確保不可能と判定する。また、第1スロットA8~A10に含まれる第1スロットA0の数は「3」であり、第2テープボックスTB23を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」よりも少ないため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA8~A10に供給スロット領域S3を確保不可能と判定し、供給スロット領域S3を設定しない。
次に、配置位置設定部612は、図8に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T4を選択する対象スロット選択ステップを実行する。対象スロット領域T4は、設置スロット領域P4(台車W1の第2スロットB8~B10)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA5~A13である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T4を選択すると、対象スロット領域T4に、寸法が「3」である第1テープボックスTB14を収容可能な回収スロット領域C4を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1~C3を回収スロット領域C4の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T4に含まれる第1スロットA5~A13のうち、第1スロットA5~A7は、回収スロット領域C3に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA5~A7を回収スロット領域C4の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA8~A13に回収スロット領域C4を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA8~A13に含まれる第1スロットA0の数は「6」であり、第1テープボックスTB14を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA8~A13に回収スロット領域C4を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T4の第1スロットA8~A13に回収スロット領域C4を確保可能と判定すると、第1スロットA8~A13に、回収スロット領域C4を設定する回収スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA8~A13において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C4を設定する。したがって、第1スロットA8~A10が回収スロット領域C4に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4に、寸法が「3」である第2テープボックスTB24を収容可能な供給スロット領域S4を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C4及び供給スロット領域S1、S2を供給スロット領域S4の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T4に含まれる第1スロットA5~A13のうち、第1スロットA5は供給スロット領域S2に、第1スロットA8~A10は回収スロット領域C4に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A8~A10を供給スロット領域S4の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA6、A7、A11~A13に供給スロット領域S4を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA6、A7に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB24を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」より小さいため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA6、A7に供給スロット領域S4を確保不可能と判定する。また、第1スロットA11~A13に含まれる第1スロットA0の数は「3」であり、第2テープボックスTB24を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」と等しくなるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA11~A13に供給スロット領域S4を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、供給スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T4の第1スロットA11~A13に供給スロット領域S4を確保可能と判定すると、第1スロットA11~A13を、供給スロット領域S4に設定する供給スロット設定ステップを実行する。
以上の処理により、第1スロットA1~A13に、回収スロット領域C1~C4及び供給スロット領域S1、S2、S4が設定される。
配置情報生成部613は、回収スロット領域C1~C4及び供給スロット領域S1、S2、S4の設定結果を含む配置情報を生成する(ステップST10)。つまり、配置情報は、回収作業における回収対象である第1テープボックスTB1が回収される回収スロット領域C0、及び、供給作業における供給対象である第2テープボックスTB2が収容される供給スロット領域S0に関する情報を含む。
より詳細には、配置情報は、表2に示すように、実施可能である第1作業~第4作業の作業種類情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、回収スロット領域の位置情報と、供給スロット領域の位置情報と、を含む。
ここで、第1作業、第2作業、第4作業の各々は、一覧情報において指定された通り、回収作業及び供給作業が実施可能であるため、作業種類情報は「回収・供給」となっている。また上述のように、第2テープボックスTB23を収容可能な供給スロット領域S3が確保不可能であるため、第3作業の作業種類情報は「回収」のみとなっている。つまり、配置情報における第3作業は、第3回収作業のみを含む。また、実施不可能な作業である第5作業及び第6作業の情報は配置情報に含まれていない。このように、配置情報は、第1回収作業~第6回収作業及び第1供給作業~第6供給作業の可否に関する情報を含む。
回収スロット領域の位置情報は、回収スロット領域C1~C4の第1スロットA1~A13における位置情報である。回収スロット領域の位置情報は、回収スロット領域C1~C4の各々に含まれる第1スロットA0のうち左端の第1スロットA0が、第1スロットA1から数えて何番目の第1スロットA0であるかで表される。
また、供給スロット領域の位置情報は、供給スロット領域S1、S2、S4の第1スロットA1~A13における位置情報である。供給スロット領域の位置情報は、供給スロット領域S1、S2、S4の各々に含まれる第1スロットA0のうち左端の第1スロットA0が、第1スロットA1から数えて何番目の第1スロットA0であるかで表される。なお、第1動作例において供給スロット領域S3は設定されていないため、表2においては、第3作業に対応する供給位置は「0」となっている。
なお、配置情報は、作業種類情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、を、回収スロット領域の位置情報と、供給スロット領域の位置情報と、を全て含む必要はなく、例えば、作業種類情報のみを含むものであってもよい。
配置情報生成部613が配置情報を生成すると、第2通信部65は、配置情報を含む回答を管理装置7の第1通信部73に送信する(ステップST11)。
作業指示部72は、第1通信部73が配置情報を含む回答を受信すると、配置情報に基づいて、配置情報を含む情報である作業指示を生成(ステップST12)し、作業指示を第1通信部73を介して第2制御装置6の第2通信部65に送信する(ステップST13)。作業指示は、供給ロボット4が実施可能である第1作業(第1回収作業及び第1供給作業)、第2作業(第2回収作業及び第2供給作業)、第3作業(第3回収作業)、第4作業(第4回収作業及び第4供給作業)を供給ロボット4に実行させるための情報である。
第2通信部65が作業指示部72から作業指示を受信すると、作業順序設定部614は、配置情報に基づいて、第1作業~第4作業の作業順序を決定する(ステップST14)。以下に、第1動作例における作業順序設定部614による第1作業~第4作業の作業順序の決定について説明する。
第2通信部65が作業指示部72から作業指示を受信すると、作業順序設定部614は、配置情報に含まれる対象台車の情報から、第1作業~第4作業の経路順序を確認する。ここで、供給ロボット4及び供給ロボット4を搬送する搬送ロボットは、台車W1、台車W2、台車W3の順で作業を実施する。つまり、台車W1に対して行われる作業の経路順序が「1」であり、台車W2に対して行われる作業の経路順序が「2」であり、台車W3に対して行われる作業の経路順序が「3」である。つまり、第1作業~第4作業の対象台車は、台車W1であるので、作業順序設定部614は、第1作業~第4作業は経路順序「1」であると判断する。
次に、作業順序設定部614は、第1作業~第4作業のうち、対応する設置スロット領域P0が左右方向に隣り合う2つの作業(左側の設置スロット領域P0に対応する第1比較対象作業、右側の設置スロット領域P0に対応する第2比較対象作業)について、作業順序を検討する。作業順序設定部614は、第1比較対象作業に対応して設定された回収スロット領域C0と、第2比較対象作業に対応して設定された供給スロット領域S0と、が重複しているか否かを判定する。作業順序設定部614は、第1比較対象作業に対応して設定された回収スロット領域C0と第2比較対象作業に対応して設定された供給スロット領域S0とが重複していない場合は、第1比較対象作業の作業順序を、第2比較対象作業の作業順序よりも前に設定する。また、作業順序設定部614は、第1比較対象作業に対応して設定された回収スロット領域C0と第2比較対象作業に対応して設定された供給スロット領域S0とが重複している場合は、第2比較対象作業の作業順序を、第1比較対象作業の作業順序よりも前に設定する。なお、作業順序設定部614は、設置スロット領域P0が左端に近い第1比較対象作業及び第2比較対象作業から、作業順序の比較を開始する。
具体的には、作業順序設定部614は、設置スロット領域P1に対応する第1作業と、設置スロット領域P1の右側の設置スロット領域P2に対応する第2作業と、について、作業順序を検討する。第1動作例では、図8に示すように、第1作業に対応した回収スロット領域C1は第1スロットA1、A2に設定されており、第2作業に対応した供給スロット領域S2は第1スロットA5に設定されている。したがって、第1動作例では、回収スロット領域C1と供給スロット領域S2とが重複していないため、作業順序設定部614は、第1作業の作業順序を、第2作業の作業順序よりも前に設定する。
次に、作業順序設定部614は、設置スロット領域P2に対応する第2作業と、設置スロット領域P2の右側の設置スロット領域P3に対応する第3作業と、について、作業順序を検討する。第1動作例では、第2作業に対応した回収スロット領域C2は第1スロットA3に設定されており、第3作業に対応した供給スロット領域S3は設定されていない。したがって、第1動作例では、回収スロット領域C2と供給スロット領域S3とが重複していないため、作業順序設定部614は、第2作業の作業順序を、第3作業の作業順序よりも前に設定する。
次に、作業順序設定部614は、設置スロット領域P3に対応する第3作業と、設置スロット領域P3の右側の設置スロット領域P4に対応する第4作業と、について、作業順序を検討する。第1動作例では、第3作業に対応した回収スロット領域C3は第1スロットA4~A7に設定されており、第4作業に対応した供給スロット領域S4は第1スロットA11~A13に設定されている。したがって、第1動作例では、回収スロット領域C3と供給スロット領域S4とが重複していないため、作業順序設定部614は、第3作業の作業順序を、第4作業の作業順序よりも前に設定する。
以上の処理により、第1作業~第4作業の作業順序が決定される。具体的には、第1作業の作業順序が「1」、第2作業の作業順序が「2」、第3作業の作業順序が「3」、第4作業の作業順序が「4」に設定される。
作業順序設定部614によって第1作業~第4作業の作業順序が決定されると、配置情報生成部613は、表3に示すように、配置情報に第1作業~第4作業の作業順序を付加した修正配置情報を生成する(ステップST15)。
また、配置情報生成部613は、修正配置情報の内容を反映した一覧表L1を含む表示画面G1(図9参照)を表示部64に表示させる。一覧表L1の左端の列には、上側から第1作業~第6作業の各々に関する情報J1~J6が表示されている。情報J1~J6の各々は、左側から順に、対象部品の番号、作業順序、対象台車、寸法情報、作業種類情報、作業可否情報、優先度を「,」によって区切って表示している。一例として、第1行目に表示された情報J1(1,O:1,SQ1,W:2,Both,Val,P:1)について説明する。情報J1は、第1作業が対象部品E11に対応する作業であり(「1」)、第1作業の作業順序が1番目であり(「O:1」)、第1作業の対象台車が台車W1であり(「SQ1」)、第1テープボックスTB11及び第2テープボックスTB21の寸法が「2」であること(「W:2」)を示している。また、情報J1は、第1作業が第1回収作業及び第1供給作業を含み(「Both」)、第1作業が実行可能な作業であり(「Val」)、第1作業の優先度が「1」であること(P:1)を示している。また、第3行目に表示された情報J3(3,O:3,SQ1,W:4,Col,Val,P:3)について説明する。情報J3は、第3作業が対象部品E13に対応する作業であり(「3」)、第3作業の作業順序が3番目であり(「O:3」)、第3作業の対象台車が台車W1であり(「SQ1」)、第1テープボックスTB13及び第2テープボックスTB23の寸法が「4」であること(「W:4」)を示している。また、情報J3は、第3作業が第3回収作業を含み(「Col」)、第3作業が実行可能な作業であり(「Val」)、第3作業の優先度が「3」であること(P:3)を示している。また、第5行目及び第6行目に表示された情報J5、J6は、実施不可能な第5作業及び第6作業にそれぞれ対応する情報であるため、作業可能情報が「Inv」と表示されている。
情報J1~J6の右側には、回収スロット領域C0及び、供給スロット領域S0の情報が表示されている。詳細には、配置情報の最上段には、第1スロットA1~A13を表す「1」~「13」の数字が表示されている。そして、情報J1~J6の各々の右側において、第1スロットA1~A13のうち、回収スロット領域C0に設定されている部分には「C」が表示されており、供給スロット領域に設定されている部分には「S」が表示されている。例えば、情報J1に右側においては、回収スロット領域C1に設定されている第1スロットA1、A2には「C」が表示され、供給スロット領域S1に設定されている第1スロットA3、A4には「S」が表示されている。
配置情報生成部613によって修正配置情報が生成されると、搬送ロボット制御部63は修正配置情報に基づいて、供給ロボット4を第1作業~第4作業の対象台車である台車W1まで搬送させるための搬送制御信号(ステップST16)を生成し、第2通信部及び中継機AP1を介して搬送ロボット9に送信する(ステップST17)。
搬送ロボット9は、搬送ロボット制御部63から搬送制御信号を受信すると、供給ロボット4を部品倉庫に搬送する。部品倉庫において第2テープボックスTB21、TB22、TB24が供給ロボット4の供給スロット領域S1、S2、S4にそれぞれ収容されると、搬送ロボット9は、第1スロットA1と第2スロットB1とが第2方向において対向している第1状態となるように、供給ロボット4を台車W1まで搬送する(ステップST18)。
搬送ロボット9は、供給ロボット4を台車W1まで搬送すると、第2制御装置6に搬送完了信号を送信する(ステップST19)。
搬送完了信号を受信すると、供給ロボット制御部62は修正配置情報に基づいて、第1作業~第4作業を供給ロボット4に実行させるための供給制御信号を生成(ステップST20)し、第2通信部及び中継機AP1を介して供給ロボット4に送信(ステップST21)する。
供給ロボット4は、供給ロボット制御部62から供給制御信号を受信すると、第1作業~第4作業の実行を開始する(ステップST22)。以下に、供給ロボット4による第1作業~第4作業の実行動作について簡単に説明する。
まず、供給ロボット4は設置スロット領域P1と回収スロット領域C1とが第2方向(前後方向)において対向した第1状態(図8参照)において、設置スロット領域P1に収容された第1テープボックスTB11を回収スロット領域C1に回収する。すなわち、供給ロボット4は第1作業に含まれる第1回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1スロットA1が可動領域M2と重なる第2状態となるまで第1スロットA1~A13を左側に移動させる。第2状態は、図8に示した状態から、第1スロットA1~A13が左側に第1スロットA0二つ分の距離だけスライドした状態である。第2状態において、供給スロット領域S1と設置スロット領域P1とは第2方向(前後方向)において対向する。
供給ロボット4は第2状態において、供給スロット領域S1に収容された第2テープボックスTB21を設置スロット領域P1に供給する。すなわち、供給ロボット4は第1作業に含まれる第1供給作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1状態となるまで第1スロットA1~A13を右側に移動させる。
供給ロボット4は第1状態において、設置スロット領域P2に収容された第1テープボックスTB12を回収スロット領域C2に回収する。すなわち、供給ロボット4は第2作業に含まれる第2回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第2状態となるまで第1スロットA1~A13を左側に移動させる。第2状態において、供給スロット領域S2と設置スロット領域P2とは前後方向において対向する。
供給ロボット4は第2状態において、供給スロット領域S2に収容された第2テープボックスTB22を設置スロット領域P2に供給する。すなわち、供給ロボット4は第2作業に含まれる第2供給作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1状態となるまで第1スロットA1~A13を右側に移動させる。
供給ロボット4は第1状態において、設置スロット領域P3に収容された第1テープボックスTB13を回収スロット領域C3に回収する。すなわち、供給ロボット4は第3作業に含まれる第3回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は第1状態において、設置スロット領域P4に収容された第1テープボックスTB14を回収スロット領域C4に回収する。すなわち、供給ロボット4は第4作業に含まれる第4回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1スロットA1が可動領域M1と重なる第3状態となるまで第1スロットA1~A13を左側に移動させる。第3状態は、図8に示した状態から、第1スロットA1~A13が左側に第1スロットA3三つ分の距離だけスライドした状態である。第3状態において、供給スロット領域S4と設置スロット領域P4とは前後方向において対向する。
供給ロボット4は第3状態において、供給スロット領域S4に収容された第2テープボックスTB24を設置スロット領域P4に供給する。すなわち、供給ロボット4は第4作業に含まれる第4供給作業を実行する。
(2.5)第2動作例
第1動作例とは異なる、本実施形態の部品供給システム2の動作の一例(第2動作例)を図10~図13及びシーケンス図である図4に基づいて説明する。なお、第1動作例と共通する部分については適宜説明を省略する。
まず、第1制御装置5は、第1マウント装置31~第4マウント装置34の稼働状態を示す状態情報を、管理装置7が有する第1通信部73に送信する(ステップST1)。
第1通信部73が状態情報を受信すると、一覧情報生成部711は、状態情報に基づいて一覧情報を生成する(ステップST2)。ここで、第2動作例においては、台車W1に、第1テープボックスTB11、TB13、TB14が収容されており、台車W2に第1テープボックスTB12が収容されていると想定する。つまり、状態情報は、第1テープボックスTB11~TB14の情報を含む。
第2動作例においては、第1テープボックスTB11は台車W1の第2スロットB1、B2に、第1テープボックスTB13は台車W1の第2スロットB4~B7に、第1テープボックスTB14は台車W1の第2スロットB8~B10に収容されている。また、図11に示すように、第1テープボックスTB12は台車W2の第2スロットB3(D3)に収容されている。つまり、台車W1の第2スロットB1、B2が設置スロット領域P1であり、台車W2の第2スロットD3が設置スロット領域P2であり、台車W1の第2スロットB4~B7が設置スロット領域P3であり、台車W1の第2スロットB8~B10が設置スロット領域P4である。
一覧情報生成部711は、第1テープボックスTB11~TB14の情報を含む状態情報に基づいて、表4に示すような一覧情報を生成する。
一覧情報は、供給ロボット4に実施させる第1作業~第4作業の情報を含む。第1作業~第4作業は、対象部品E11~E14の各々に関する作業である。詳細には、一覧情報は、第1作業~第4作業の作業種類情報と、優先度の情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、を含む。
作業種類情報は、第1作業~第4作業の各々が回収作業及び供給作業を含むか、回収作業のみを含むか、供給作業のみを含むかを表す情報である。具体的には、第1作業は、対象部品E11を保持していた第1テープボックスTB11を設置スロット領域P1から回収する第1回収作業と、代替の対象部品E11を保持している第2テープボックスTB21を設置スロット領域P1に供給する第1供給作業と、を含む。同様に、第2作業は、対象部品E12を保持していた第1テープボックスTB12を設置スロット領域P2から回収する第2回収作業と、代替の対象部品E12を保持している第2テープボックスTB22を設置スロット領域P2に供給する第2供給作業と、を含む。また、第3作業は、対象部品E13を保持していた第1テープボックスTB13を設置スロット領域P3から回収する第3回収作業と、代替の対象部品E13を保持している第2テープボックスTB23を設置スロット領域P3に供給する第3供給作業と、を含む。また、第4作業は、対象部品E14を保持していた第1テープボックスTB14を設置スロット領域P4から回収する第4回収作業と、代替の対象部品E14を保持している第2テープボックスTB24を設置スロット領域P4に供給する第4供給作業と、を含む。
また、優先度の情報は、第1作業~第4作業に対して設定された優先度の情報である。具体的には、第1作業(優先度1)、第2作業(優先度2)、第3作業(優先度3)、第4作業(優先度4)の順で優先度が高く設定されている。
対象台車の情報は、第1作業~第4作業の各々の作業対象である台車W0の情報である。第2動作例においては、第1作業、第3作業、第4作業の各々の作業対象は台車W1であり、第2作業の作業対象は台車W2である。
テープボックスの寸法情報は、第1作業~第4作業の各々に対応するテープボックス(第1テープボックスTB1及び第2テープボックスTB2)の寸法の情報である。詳細には、第1作業に対応するテープボックスの寸法は「2」である。同様に、第2作業に対応するテープボックスの寸法は「1」である。また、第3作業に対応するテープボックスの寸法は「4」である。また、第4作業に対応するテープボックスの寸法は「3」である。
設置スロット領域の位置情報は、設置スロット領域P1、P3、P4の台車W1の第2スロットB1~B10における位置情報、及び、設置スロット領域P2の台車W2の第2スロットB1(D1)~B10(D10)における位置情報である。設置スロット領域P1の位置情報は「1」である。設置スロット領域P2の位置情報は「3」である。また、設置スロット領域P3の位置情報は「4」である。また、設置スロット領域P4の位置情報は「8」である。
次に、リクエスト回答部61は、一覧情報に含まれる、第1作業~第4作業の作業種類情報と、優先度の情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、のうちの少なくとも1つに基づいて、配置情報を生成する。以下、リクエスト回答部61による配置情報の生成について詳細に説明する。
リクエスト生成部712は、一覧情報生成部711が一覧情報を生成すると、配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを生成し、第2制御装置6に対してリクエストを第1通信部73を介して送信する(ステップST3)。
リクエスト回答部61の作業選定部611は、リクエスト送信部71からリクエストを受信すると、リクエストに含まれる一覧情報に基づいて、第1作業~第4作業のなかから、実行が可能な作業を選定する(ステップST4)。
第2動作例においては、第1テープボックスTB11~TB14の寸法を足し合わせた総数N2は、「10」であり、総数N1である「13」以下となる。よって、第2動作例においては、作業選定部611は、第1スロットA1~A13に回収スロット領域C1~C4を設定可能であると判断する。すなわち、作業選定部611は、第1作業~第4作業を実行可能な作業として選定する。
つぎに、配置位置設定部612は、実行可能な第1作業~第4作業に対応する回収スロット領域C1~C4、及び、供給スロット領域S1~S4の第1スロットA1~A13における位置を決定する。第2動作例においては、配置位置設定部612は、回収スロット領域C1及び供給スロット領域S1の配置位置、回収スロット領域C2及び供給スロット領域S2の配置位置、回収スロット領域C3及び供給スロット領域S3の配置位置、回収スロット領域C4及び供給スロット領域S4の配置位置の順で決定する。これについて、以下に詳細に説明する。
なお、回収スロット領域C1~C4、及び、供給スロット領域S1~S4の位置の決定は、第1スロットA1と第2スロットB1とが第2方向において対向している第1状態を初期状態として実施される。
まず、配置位置設定部612は、図10に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T1を選択する対象スロット選択ステップを実行する(ステップST5)。対象スロット領域T1は、設置スロット領域P1(台車W1の第2スロットB1、B2)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA1~A5である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T1を選択すると、対象スロット領域T1に、寸法が「2」である第1テープボックスTB11を収容可能な回収スロット領域C1を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する(ステップST6)。ここで、第1スロットA1~A5に含まれる第1スロットA0の数は「5」であり、第1テープボックスTB11を収容するために必要な第1スロットA0の数である「2」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1に回収スロット領域C1を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T1に回収スロット領域C1を確保可能と判定すると、対象スロット領域T1に、回収スロット領域C1を設定する回収スロット設定ステップを実行する(ステップST7)。このとき、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C1を設定する。したがって、対象スロット領域Tに含まれる第1スロットA1及び第1スロットA2が回収スロット領域C1に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1に、寸法が「2」である第2テープボックスTB21を収容可能な供給スロット領域S1を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する(ステップST8)。対象スロット領域T1に含まれる第1スロットA1~A5のうち、第1スロットA1、A2は回収スロット領域C1に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2を供給スロット領域S1の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A5に供給スロット領域S1を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA3~A5に含まれる第1スロットA0の数は「3」であり、第2テープボックスTB21を収容するために必要な第1スロットA0の数である「2」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T1の第1スロットA3~A5に供給スロット領域S1を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、供給スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T1の第1スロットA3~A5に供給スロット領域S1を確保可能と判定すると、第1スロットA3~A5に、供給スロット領域S1を設定する供給スロット設定ステップを実行する(ステップST9)。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A5において、可能な限り左詰めで供給スロット領域S1を設定する。したがって、第1スロットA3、A4が供給スロット領域S1に設定される。以降の動作については、図4における図示を省略する。
次に、配置位置設定部612は、図11に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T2を選択する対象スロット選択ステップを実行する。対象スロット領域T2は、設置スロット領域P2(台車W2の第2スロットD3)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA1~A6である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T2を選択すると、対象スロット領域T2に、寸法が「1」である第1テープボックスTB12を収容可能な回収スロット領域C2を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1を回収スロット領域C2の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T2に含まれる第1スロットA1~A6のうち、第1スロットA1、A2は、回収スロット領域C1に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2を回収スロット領域C2の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A6に回収スロット領域C2を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA3~A6に含まれる第1スロットA0の数は「4」であり、第1テープボックスTB12を収容するために必要な第1スロットA0の数である「1」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2の第1スロットA3~A6に回収スロット領域C2を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T2の第1スロットA3~A6に回収スロット領域C2を確保可能と判定すると、第1スロットA3~A6に、回収スロット領域C2を設定する回収スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA3~A6において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C2を設定する。したがって、第1スロットA3が回収スロット領域C2に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2に、寸法が「1」である第2テープボックスTB22を収容可能な供給スロット領域S2を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する。供給ロボット4は、第1テープボックスTB12の回収後に第2テープボックスTB22を設置スロット領域P2に供給する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C2及び供給スロット領域S1を供給スロット領域S2の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T2に含まれる第1スロットA1~A6のうち、第1スロットA3、A4は供給スロット領域S1に、第1スロットA3は回収スロット領域C2に設定されている。配置位置設定部612は、第1スロットA3、A4を供給スロット領域S2の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2、A5、A6に供給スロット領域S2を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA1、A2に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB22を収容するために必要な第1スロットA0の数である「1」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2の第1スロットA1、A2に供給スロット領域S2を確保可能と判定する。また、第1スロットA5、A6に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB22を収容するために必要な第1スロットA0の数である「1」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T2の第1スロットA5、A6に供給スロット領域S2を確保可能と判定する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2と、第1スロットA5、A6とのうち、すでに設定された回収スロット領域C1と重複していない領域を優先的に供給スロット領域S2の設定候補とする。すなわち、第1スロットA1、A2は回収スロット領域C1に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A6に供給スロット領域S2を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、供給スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T2の第1スロットA5、A6に供給スロット領域S2を確保可能と判定すると、第1スロットA5、A6に、供給スロット領域S2を設定する供給スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A6において、可能な限り左詰めで供給スロット領域S2を設定する。したがって、第1スロットA5が供給スロットS2に設定される。
次に、配置位置設定部612は、図12に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T3を選択する対象スロット選択ステップを実行する。対象スロット領域T3は、設置スロット領域P3(台車W1の第2スロットB4~B7)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA1~A10である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T3を選択すると、対象スロット領域T3に、寸法が「4」である第1テープボックスTB13を収容可能な回収スロット領域C3を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1、C2を回収スロット領域C3の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T3に含まれる第1スロットA1~A10のうち、第1スロットA1、A2は、回収スロット領域C1に、第1スロットA3は、回収スロット領域C3に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA1~A3を回収スロット領域C3の設定候補の領域から除外する。
ここで、第1動作例の説明で述べたように、供給ロボット4及び供給ロボット4を搬送する搬送ロボットは、台車W1、台車W2、台車W3の順で作業を実施する。つまり、第1テープボックスTB13の台車W1からの回収作業(第3回収作業)の後に、第2テープボックスTB22の台車W2への供給作業(第2供給作業)が実施される。このため、配置位置設定部612は、回収スロット領域C3と供給スロット領域S2とが、重複しないように設定する。具体的には、配置位置設定部612は、供給スロット領域S2である第1スロットA5も回収スロット領域C3の設定候補の領域から除外する。これにより、第1テープボックスTB13の回収スロット領域C3への回収時に、第1テープボックスTB13が供給スロット領域S2に収容された第2テープボックスTB22と干渉することを防ぐことができる。
つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA4、A6~A10に回収スロット領域C3を確保可能か否かを判定する。第1スロットA4に含まれる第1スロットA0の数は「1」であり、第1テープボックスTB13を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」より小さいため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA4に回収スロット領域C3を確保不可能と判定する。また第1スロットA6~A10に含まれる第1スロットA0の数は「5」であり、第1テープボックスTB13を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA6~A10に回収スロット領域C3を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T3の第1スロットA6~A10に回収スロット領域C3を確保可能と判定すると、第1スロットA6~A10に、回収スロット領域C3を設定する回収スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA6~A10において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C3を設定する。したがって、第1スロットA6~A9が回収スロット領域C3に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3に、寸法が「4」である第2テープボックスTB23を収容可能な供給スロット領域S3を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C3及び供給スロット領域S1、S2を供給スロット領域S3の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T3に含まれる第1スロットA1~A10のうち、第1スロットA3、A4は供給スロット領域S1に、第1スロットA5は供給スロット領域S2に、第1スロットA6~A9は回収スロット領域C3に、設定されている。すなわち配置位置設定部612は、第1スロットA3~A9を供給スロット領域S3の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA1、A2、A10に供給スロット領域S3を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA1、A2に含まれる第1スロットA0の数は「2」であり、第2テープボックスTB23を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」よりも少ないため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA1、A2に供給スロット領域S3を確保不可能と判定する。また、第1スロットA10に含まれる第1スロットA0の数は「1」であり、第2テープボックスTB23を収容するために必要な第1スロットA0の数である「4」よりも少ないため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T3の第1スロットA10に供給スロット領域S3を確保不可能と判定し、供給スロット領域S3を設定しない。
次に、配置位置設定部612は、図13に示すように、第1スロットA1~A13から、対象スロット領域T4を選択する対象スロット選択ステップを実行する。対象スロット領域T4は、設置スロット領域P4(台車W1の第2スロットB8~B10)と第2方向DR2において対向可能な第1スロットA5~A13である。
配置位置設定部612は対象スロット領域T4を選択すると、対象スロット領域T4に、寸法が「3」である第1テープボックスTB14を収容可能な回収スロット領域C4を確保可能か否かを判定する回収スロット判定ステップを実行する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C1~C3を回収スロット領域C4の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T4に含まれる第1スロットA5~A13のうち、第1スロットA6~A9は、回収スロット領域C3に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA6~A9を回収スロット領域C4の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A10~A13に回収スロット領域C4を確保可能か否かを判定する。第1スロットA5に含まれる第1スロットA0の数は「1」であり、第1テープボックスTB14を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」より小さいため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA5に回収スロット領域C4を確保不可能と判定する。また、第1スロットA10~A13に含まれる第1スロットA0の数は「4」であり、第1テープボックスTB14を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA10~A13に回収スロット領域C4を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、回収スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T4の第1スロットA10~A13に回収スロット領域C4を確保可能と判定すると、第1スロットA10~A13に、回収スロット領域C4を設定する回収スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA10~A13において、可能な限り左詰めで回収スロット領域C4を設定する。したがって、第1スロットA10~A12が回収スロット領域C4に設定される。
次に、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4に、寸法が「3」である第2テープボックスTB24を収容可能な供給スロット領域S4を確保可能か否かを判定する供給スロット判定ステップを実行する。供給ロボット4は、第1テープボックスTB14の回収後に第2テープボックスTB24を設置スロット領域P4に供給する。ここで、配置位置設定部612は、すでに設定された回収スロット領域C4及び供給スロット領域S1、S2を供給スロット領域S4の設定候補から除外する。具体的には、対象スロット領域T4に含まれる第1スロットA5~A13のうち、第1スロットA10~A12は回収スロット領域C4に、第1スロットA5は供給スロット領域S2に設定されているため、配置位置設定部612は、第1スロットA5、A10~A12を供給スロット領域S4の設定候補の領域から除外する。つまり、配置位置設定部612は、第1スロットA6~A9、A13に供給スロット領域S4を確保可能か否かを判定する。ここで、第1スロットA13に含まれる第1スロットA0の数は「1」であり、第2テープボックスTB24を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」より小さくなるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA13に供給スロット領域S4を確保不可能と判定する。また、第1スロットA6~A9に含まれる第1スロットA0の数は「4」であり、第2テープボックスTB24を収容するために必要な第1スロットA0の数である「3」以上となるため、配置位置設定部612は、対象スロット領域T4の第1スロットA6~A9に供給スロット領域S4を確保可能と判定する。
配置位置設定部612は、供給スロット判定ステップにおいて対象スロット領域T4の第1スロットA6~A9に供給スロット領域S4を確保可能と判定すると、第1スロットA6~A9に、供給スロット領域S4を設定する供給スロット設定ステップを実行する。このとき、配置位置設定部612は、第1スロットA6~A9において、可能な限り左詰めで供給スロット領域S4を設定する。したがって、第1スロットA6~A8が回収スロット領域C3に設定される。
以上の処理により、第1スロットA1~A13に、回収スロット領域C1~C4及び供給スロット領域S1、S2、S4が設定される。
配置情報生成部613は、回収スロット領域C1~C4及び供給スロット領域S1、S2、S4の設定結果を含む配置情報を生成する(ステップST10)。配置情報は、表5に示すように、実施可能である第1作業~第4作業の作業種類情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域の位置情報と、を、回収スロット領域の位置情報と、供給スロット領域の位置情報と、を含む。
ここで、第1作業、第2作業、第4作業の各々は、一覧情報において指定された通り、回収作業及び供給作業が実施可能であるため、作業種類情報は「回収・供給」となっている。また上述のように、第2テープボックスTB23を収容可能な供給スロット領域S3が確保不可能であるため、第3作業の作業種類情報は「回収」のみとなっている。つまり、配置情報における第3作業は、第3回収作業のみを含む。
回収スロット領域の位置情報は、回収スロット領域C1~C4の第1スロットA1~A13における位置情報である。また、供給スロット領域の位置情報は、供給スロット領域S1、S2、S4の第1スロットA1~A13における位置情報である。
配置情報生成部613が配置情報を生成すると、第2通信部65は、配置情報を含む回答を管理装置7の第1通信部73に送信する(ステップST11)。
作業指示部72は、第1通信部73が配置情報を含む回答を受信すると、配置情報に基づいて、配置情報を含む情報である作業指示を生成(ステップST12)し、作業指示を第1通信部73を介して第2制御装置6の第2通信部65に送信する(ステップST13)。作業指示は、供給ロボット4が実施可能である第1作業(第1回収作業及び第1供給作業)、第2作業(第2回収作業及び第2供給作業)、第3作業(第3回収作業)、第4作業(第4回収作業及び第4供給作業)を供給ロボット4に実行させるための情報である。
第2通信部65が作業指示部72から作業指示を受信すると、作業順序設定部614は、配置情報に基づいて、第1作業~第4作業の作業順序を決定する(ステップST14)。以下に、第2動作例における作業順序設定部614による第1作業~第4作業の作業順序の決定について説明する。
第2通信部65が作業指示部72から作業指示を受信すると、作業順序設定部614は、配置情報に含まれる対象台車の情報から、第1作業~第4作業の経路順序を確認する。ここで、供給ロボット4及び供給ロボット4を搬送する搬送ロボットは、台車W1、台車W2、台車W3の順で作業を実施する。つまり、台車W1に対して行われる作業の経路順序が「1」であり、台車W2に対して行われる作業の経路順序が「2」であり、台車W3に対して行われる作業の経路順序が「3」である。つまり、第1作業、第3作業、第4作業の対象台車は、台車W1であるので、作業順序設定部614は、第1作業、第3作業、第4作業は経路順序「1」であると判断する。また、第2作業の対象台車は、台車W2であるので、作業順序設定部614は、第2作業は経路順序「2」であると判断する。つまり、第2作業の順序は第1作業、第3作業、第4作業の後になる。
次に、作業順序設定部614は、経路順序が「1」である第1作業、第3作業、第4作業のうち、対応する設置スロット領域P0が左右方向に隣り合う2つの作業(左側の設置スロット領域P0に対応する第1比較対象作業、右側の設置スロット領域P0に対応する第2比較対象作業)について、作業順序を検討する。作業順序設定部614は、第1比較対象作業に対応して設定された回収スロット領域C0と、第2比較対象作業に対応して設定された供給スロット領域S0と、が重複しているか否かを判定する。作業順序設定部614は、第1比較対象作業に対応して設定された回収スロット領域C0と第2比較対象作業に対応して設定された供給スロット領域S0とが重複していない場合は、第1比較対象作業の作業順序を、第2比較対象作業の作業順序よりも前に設定する。また、作業順序設定部614は、第1比較対象作業に対応して設定された回収スロット領域C0と第2比較対象作業に対応して設定された供給スロット領域S0とが重複している場合は、第2比較対象作業の作業順序を、第1比較対象作業の作業順序よりも前に設定する。なお、作業順序設定部614は、設置スロット領域P0が左端に近い第1比較対象作業及び第2比較対象作業から、作業順序の比較を開始する。
具体的には、作業順序設定部614は、設置スロット領域P1に対応する第1作業と、設置スロット領域P1の右側の設置スロット領域P3に対応する第3作業と、について、作業順序を検討する。第2動作例では、図13に示すように、第1作業に対応した回収スロット領域C1は第1スロットA1、A2に設定されており、第3作業に対応した供給スロット領域S3は設定されていない。したがって、第2動作例では、回収スロット領域C1と供給スロット領域S3とが重複していないため、作業順序設定部614は、第1作業の作業順序を、第3作業の作業順序よりも前に設定する。
次に、作業順序設定部614は、設置スロット領域P3に対応する第3作業と、設置スロット領域P3の右側の設置スロット領域P4に対応する第4作業と、について、作業順序を検討する。第2動作例では、図13に示すように、第3作業に対応した回収スロット領域C3は第1スロットA6~A9に設定されており、第4作業に対応した供給スロット領域S4は第1スロットA6~A8に設定されている。したがって、第2動作例では、回収スロット領域C3と供給スロット領域S4とが重複しているため、作業順序設定部614は、第4作業の作業順序を、第3作業の作業順序よりも前に設定する。つまり、第2テープボックスTB24の供給作業の後に、第1テープボックスTB13の回収が実行される。これにより、第2テープボックスTB24の供給後に、空いた供給スロット領域S4(第1スロットA6~A8)を含む回収スロット領域C3(第1スロットA6~A9)に第1テープボックスTB13を回収することができる。
以上の処理により、経路順序が「1」である第1作業、第3作業、第4作業の作業順序が決定される。具体的には、第1作業の作業順序が「1」、第4作業の作業順序が「2」、第3作業の作業順序が「3」に設定される。
次に、作業順序設定部614は、経路順序が「2」である第2作業の作業順序を「4」に設定する。
作業順序設定部614によって、第1作業~第4作業の作業順序が設定されると、配置情報生成部613は、表6に示すように、配置情報に第1作業~第4作業の作業順序を付加した修正配置情報を生成する(ステップST15)。
配置情報生成部613によって修正配置情報が生成されると、搬送ロボット制御部63は修正配置情報に基づいて、供給ロボット4を第1作業、第3作業、第4作業の対象台車である台車W1まで搬送させるための搬送制御信号(ステップST16)を生成し、第2通信部及び中継機AP1を介して搬送ロボット9に送信する(ステップST17)。
搬送ロボット9は、搬送ロボット制御部63から搬送制御信号を受信すると、供給ロボット4を部品倉庫に搬送する。部品倉庫において第2テープボックスTB21、TB22、TB24が供給ロボット4の供給スロット領域S1、S2、S4にそれぞれ収容されると、搬送ロボット9は、第1スロットA1と第2スロットB1Aとが第2方向において対向している第1状態となるように、供給ロボット4を台車W1まで搬送する(ステップST18)。
搬送ロボット9は、供給ロボット4を台車W1まで搬送すると、第2制御装置6に搬送完了信号を送信する(ステップST19)。
搬送完了信号を受信すると、供給ロボット制御部62は修正配置情報に基づいて、第1作業、第3作業、第4作業を供給ロボット4に実行させるための供給制御信号を生成(ステップST20)し、第2通信部及び中継機AP1を介して供給ロボット4に送信(ステップST21)する。
供給ロボット4は、供給ロボット制御部62から供給制御信号を受信すると、第1作業、第3作業、第4作業の実行を開始する(ステップST22)。以降の動作については、図4における図示を省略する。
まず、供給ロボット4は設置スロット領域P1と回収スロット領域C1とが第2方向(前後方向)において対向した第2動作例における第1状態(図13参照)において、設置スロット領域P1に収容された第1テープボックスTB11を回収スロット領域C1に回収する。すなわち、供給ロボット4は第1作業に含まれる第1回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1スロットA1が可動領域M2と重なる第2状態となるまで第1スロットA1~A13を左側に移動させる。第2動作例における第2状態は、図13に示した状態から、第1スロットA1~A13が左側に第1スロットA0二つ分の距離だけスライドした状態である。第2状態において、供給スロット領域S1と設置スロット領域P1とは第2方向(前後方向)において対向する。
供給ロボット4は第2状態において、供給スロット領域S1に収容された第2テープボックスTB21を設置スロット領域P1に供給する。すなわち、供給ロボット4は第1作業に含まれる第1供給作業を実行する。
次に、供給ロボット4は第2状態において、設置スロット領域P4に収容された第1テープボックスTB14を回収スロット領域C4に回収する。すなわち、供給ロボット4は第4作業に含まれる第4回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1スロットA13が可動領域M5と重なる第3状態となるまで第1スロットA1~A13を右側に移動させる。第2動作例における第3状態は、図13に示した状態から、第1スロットA1~A13が右側に第1スロットA0二つ分の距離だけスライドした状態である。第3状態において、供給スロット領域S4と設置スロット領域P4とは第2方向において対向する。
供給ロボット4は第3状態において、供給スロット領域S4に収容された第2テープボックスTB24を設置スロット領域P4に供給する。すなわち、供給ロボット4は第4作業に含まれる第4供給作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第2状態となるまで第1スロットA1~A13を左側に移動させる。第2状態において、回収スロット領域C3と設置スロット領域P3とは前後方向において対向する。
供給ロボット4は第2状態において、設置スロット領域P3に収容された第1テープボックスTB13を回収スロット領域C3に回収する。すなわち、供給ロボット4は第3作業に含まれる第3回収作業を実行する。
第1作業、第3作業、第4作業が完了すると、搬送ロボット制御部63は修正配置情報に基づいて、供給ロボット4を第2作業の対象台車である台車W2まで搬送させるための搬送制御信号を生成し、第2通信部及び中継機AP1を介して搬送ロボット9に送信する。
搬送ロボット9は、搬送ロボット制御部63から搬送制御信号を受信すると、供給ロボット4の第1スロットA1と台車W2の第2スロットB1とが第2方向において対向している状態となるように、供給ロボット4を台車W2まで搬送する。
搬送ロボット9は、供給ロボット4を台車W2まで搬送すると、第2制御装置6に搬送完了信号を送信する。
搬送完了信号を受信すると、供給ロボット制御部62は修正配置情報に基づいて、第2作業を供給ロボット4に実行させるための供給制御信号を生成し、第2通信部及び中継機AP1を介して供給ロボット4に送信する。
供給ロボット4は、供給ロボット制御部62から供給制御信号を受信すると、第2作業の実行を開始する。
まず、供給ロボット4は設置スロット領域P2と回収スロット領域C2とが第2方向において対向した第4状態(図11参照)において、設置スロット領域P2に収容された第1テープボックスTB12を回収スロット領域C2に回収する。すなわち、供給ロボット4は第2作業に含まれる第2回収作業を実行する。
次に、供給ロボット4は、第1スロットA1が可動領域M2と重なる第5状態となるまで第1スロットA1~A13を左側に移動させる。第5状態は、図11に示した状態から、第1スロットA1~A13が左側に第1スロットA0二つ分の距離だけスライドした状態である。第5状態において、供給スロット領域S2と設置スロット領域P2とは第2方向において対向する。
供給ロボット4は第5状態において、供給スロット領域S2に収容された第2テープボックスTB22を設置スロット領域P2に供給する。すなわち、供給ロボット4は第2作業に含まれる第2供給作業を実行する。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、部品供給システム2と同様の機能は、制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。
上記実施形態に係る制御方法は、対象部品E1が取り出された空のテープボックスである第1テープボックスTB1を台車W0から回収する回収作業と、対象部品E1を保持しているテープボックスである第2テープボックスTB2を台車W0に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行する供給ロボットの制御方法である。制御方法は、リクエスト送信ステップと、リクエスト回答ステップと、作業指示ステップと、ロボット制御ステップと、を含む。リクエスト送信ステップでは、台車W0から回収した後の第1テープボックスTB1及び台車W0に供給する前の第2テープボックスTB2の少なくとも一方の供給ロボット4における配置位置に関する配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを送信する。リクエスト回答ステップでは、リクエスト送信ステップにおいて送信されたリクエストに応じて、台車W0から回収した後の第1テープボックスTB1及び台車W0に供給する前の第2テープボックスTB2の少なくとも一方の供給ロボット4における配置位置に関する配置情報を含む回答を送信する。作業指示ステップでは、台車W0から回収した後の第1テープボックスTB1及び台車W0に供給する前の第2テープボックスTB2の少なくとも一方の供給ロボット4における配置位置に関する配置情報に基づいて、供給ロボット4に第1テープボックスTB1を台車W0から回収する回収作業と、第2テープボックスTB2を台車W0に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行させるための作業指示を送信する。ロボット制御ステップでは、作業指示ステップにおいて送信された作業指示に基づいて、供給ロボット4に第1テープボックスTB1を台車W0から回収する回収作業と、第2テープボックスTB2を台車W0に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行させる。また、上記実施形態に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、上述の制御方法を実行させるためのプログラムである。
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。ただし上記の実施形態の部品供給システム2と共通する構成要素については同じ参照符号を付して、適宜その説明を省略する。また、以下に説明する変形例の各構成は、上記実施形態で説明した各構成と適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
本変形例では、一覧情報生成部711は、第1テープボックスTB11~TB16の情報を含む状態情報に基づいて、表7に示すような一覧情報を生成する。
表7に示した一覧情報(以下、第2一覧情報という)は、上記実施形態において表1に示した一覧情報(以下、第1一覧情報)において1つの作業として見なしていた回収作業及び供給作業を別の作業として分離したものである。第2一覧情報においては、同一の対象部品に対応する回収作業及び供給作業であれば、回収作業の優先度が高く設定される。
本変形例においては、第2制御装置6は、第2一覧情報に基づいて、第1作業~第12作業の中から、実行が可能な作業を選定する。以下に具体的に説明する。
まず、第2制御装置6は、第1作業~第12作業のうち最も優先度の高い作業(第1作業)が実行(採用)可能か否かを判定する。なお、初期状態として、第1作業~第12作業には「採用未確定」ステータスが与えられている。
具体的には、第2制御装置6は、第1作業に「検討」ステータスを与える。次に、第2制御装置6は「検討」ステータスを持つ第1作業が実行可能か否かを検討する。
第1作業が実行可能であった場合、第2制御装置6は第1作業に「採用」ステータスを与える。第1作業が実行不可能であった場合、第2制御装置6は第1作業に「不採用」ステータスを与える。ここでは、第1作業には「採用」ステータスが与えられたとする。
次に、第2制御装置6は、第1作業の次に優先度の高い第2作業に「検討」ステータスを与える。そして、第2制御装置6は、「採用」ステータスを持つ第1作業と、「検討」ステータスを持つ第2作業とが実行可能か否かを検討する。以降、同様にして、優先順位の高い作業から「採用」又は「不採用」ステータスを与えていき、第1作業~第12作業の各々に「採用」ステータス又は「不採用」ステータスが与えられるまで処理を続行する。
これにより、第1作業~第12作業の中から、全ての作業の組み合わせ(実施可能な作業の数が12~0である場合のそれぞれにおける作業の組み合わせ)について、実行可能か否かを順に検討する場合と比較して、処理時間を短縮することができる。
(3.2)その他の変形例
本開示における部品供給システム2は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における部品供給システム2としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
第1制御装置5と第2制御装置6とが別々の筐体に収容されることは必須ではなく、第1制御装置5と第2制御装置6とが1つの筐体に収容されていてもよい。
(4)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係る部品供給システム(2)は、供給ロボット(4)と、供給ロボット(4)を制御する制御装置(6)と、制御装置(6)と通信可能な管理装置(7)と、を備える。供給ロボット(4)は、対象部品(E1)が取り出された空のテープボックスである第1テープボックス(TB1)を台車(W0)から回収する回収作業と、対象部品(E1)を保持しているテープボックスである第2テープボックス(TB2)を台車(W0)に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行する。管理装置(7)は、リクエスト送信部(71)と、作業指示部(72)と、を有する。リクエスト送信部(71)は、制御装置(6)に対して、配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを送信する。配置情報は、台車(W0)から回収した後の第1テープボックス(TB1)及び台車(W0)に供給する前の第2テープボックス(TB2)の少なくとも一方の供給ロボット(4)における配置位置に関する情報である。作業指示部(72)は、配置情報に基づいて、制御装置(6)に対して、供給ロボット(4)に作業を実行させるための作業指示を送信する。制御装置(6)は、リクエスト送信部(71)から送信されたリクエストに応じて、回答を管理装置(7)に送信するリクエスト回答部(61)と、作業指示部(72)から送信された作業指示に基づいて、供給ロボット(4)に作業を実行させる供給ロボット制御部(62)と、を有する。
この態様によれば、自動で生成された配置情報に基づいて、第1テープボックス(TB1)の回収作業と、第2テープボックス(TB2)の供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を供給ロボット(4)に実行させることでテープボックスの回収作業及び供給作業の効率化、すなわちテープボックスに関する作業の効率化を図ることができる。
第2の態様に係る部品供給システム(2)では、第1の態様において、配置情報は、第1テープボックス(TB1)の回収及び第2テープボックス(TB2)の供給の少なくとも一方の可否に関する情報を含む。
この態様によれば、一覧情報によって指定された第1テープボックス(TB1)の回収作業及び第2テープボックス(TB2)の供給作業の少なくとも一方が実行可能か否かを自動で判断することができる。
第3の態様に係る部品供給システム(2)では、第1又は第2の態様において、供給ロボット(4)には、テープボックスを収容可能な複数の第1スロット(A0)が並べて設けられている。台車(W0)には、テープボックスを収容可能な複数の第2スロット(B0)が並べて設けられている。供給ロボット(4)は、回収作業において、複数の第2スロット(B0)のうちの設置スロット領域(P0)に収容される第1テープボックス(TB1)を複数の第1スロット(A0)のうちの回収スロット領域(C0)に回収する。供給ロボット(4)は、供給作業において、複数の第1スロット(A0)のうちの供給スロット領域(S0)に収容される第2テープボックス(TB2)を設置スロット領域(P0)に供給する。作業指示部(72)は、複数の対象部品(E1)の各々に対応する複数の作業を供給ロボット(4)に実行させるための作業指示を送信する。複数の作業の各々の作業対象は、複数の台車(W0)のうちのいずれか1つの対象台車である。配置情報は、回収作業における回収対象である第1テープボックス(TB1)が回収される回収スロット領域(C0)、及び、供給作業における供給対象である第2テープボックス(TB2)が収容される供給スロット領域(S0)に関する情報を含む。リクエスト回答部(61)は、複数の作業に対して設定された優先度の情報と、複数の作業の各々の作業対象である対象台車の情報と、複数の作業の各々に対応するテープボックスの寸法情報と、複数の作業の各々に対応する複数の第2スロット(B0)における設置スロット領域(P0)の位置情報と、作業種類情報と、のうちの少なくとも1つに基づいて、配置情報を生成する。作業種類情報は、複数の作業の各々が回収作業及び供給作業を含むか、回収作業のみを含むか、供給作業のみを含むかを表す情報である。
この態様によれば、自動で生成された配置情報に基づいて、第1テープボックス(TB1)の回収作業と、第2テープボックス(TB2)の供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を供給ロボット(4)に実行させることでテープボックスの回収作業及び供給作業の効率化、すなわちテープボックスに関する作業の効率化を図ることができる。
第4の態様に係る部品供給システム(2)では、第3の態様において、リクエスト回答部(61)は、配置情報の生成の過程において、複数の作業に含まれる回収作業における回収対象である第1テープボックス(TB1)及び複数の作業に含まれる供給作業における供給対象である第2テープボックス(TB2)を複数の第1スロット(A0)に配置できないと判断した場合、複数の作業のうち優先度が最も低い作業を除いた作業の優先度の情報と、対象台車の情報と、テープボックスの寸法情報と、設置スロット領域(P0)の位置情報と、作業種類情報と、のうちの少なくとも1つに基づいて、配置情報を生成する。
この態様によれば、複数の作業の各々に設定された優先度に基づいて、供給ロボット(4)が実施する作業を決定することができる。
第5の態様に係る配置決定方法は、第1~第4のいずれかの態様の部品供給システム(2)におけるテープボックスの配置決定方法である。配置決定方法は、対象スロット選択ステップと、回収スロット判定ステップと、回収スロット設定ステップと、を含む。対象スロット選択ステップでは、供給ロボット(4)が有する第1方向(DR1)に並ぶ複数の第1スロット(A0)から、設置スロット領域(P0)と第1方向(DR1)と交差する第2方向(DR2)において対向可能な一部の第1スロット(A0)である対象スロット領域(T0)を選択する。設置スロット領域(P0)は、台車(W0)が備える複数の第2スロット(B0)のうち第1テープボックス(TB1)を収容している一部の第2スロット(B0)である。複数の第1スロット(A0)は第1方向(DR1)において所定の範囲で移動可能である。回収スロット判定ステップでは、対象スロット領域(T0)に、第1テープボックス(TB1)を収容可能な回収スロット領域(C0)を確保可能か否かを判定する。回収スロット設定ステップでは、回収スロット判定ステップにおいて回収スロット領域(C0)を確保可能と判定された場合に、対象スロット領域(T0)に、回収スロット領域(C0)を設定する。供給ロボット(4)は、設置スロット領域(P0)と回収スロット領域(C0)とが第2方向(DR2)において対向した状態で第1テープボックス(TB1)の回収を行う。
この態様によれば、対象スロット領域(T0)における回収スロット領域(C0)の確保の可否の判定と、対象スロット領域(T0)における回収スロット領域(C0)の設定を自動で行うことができるため、第1テープボックス(TB1)の回収作業の効率化を図ることができる。
第6の態様に係る制御方法は、供給ロボット(4)の制御方法である。供給ロボット(4)は、対象部品(E1)が取り出された空のテープボックスである第1テープボックス(TB1)を台車(W0)から回収する回収作業と、対象部品(E1)を保持しているテープボックスである第2テープボックス(TB2)を台車(W0)に供給する供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を実行する。制御方法は、リクエスト送信ステップと、リクエスト回答ステップと、作業指示ステップと、供給ロボット制御ステップと、を含む。リクエスト送信ステップでは、台車(W0)から回収した後の第1テープボックス(TB1)及び台車(W0)に供給する前の第2テープボックス(TB2)の少なくとも一方の供給ロボット(4)における配置位置に関する配置情報を含む回答を送信させるためのリクエストを送信する。リクエスト回答ステップでは、リクエスト送信ステップにおいて送信されたリクエストに応じて、回答を送信する。作業指示ステップでは、配置情報に基づいて、供給ロボット(4)に作業を実行させるための作業指示を送信する。供給ロボット制御ステップでは、作業指示ステップにおいて送信された作業指示に基づいて、供給ロボット(4)に作業を実行させる。
この態様によれば、自動で生成された配置情報に基づいて、第1テープボックス(TB1)の回収作業と、第2テープボックス(TB2)の供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を供給ロボット(4)に実行させることでテープボックスの回収作業及び供給作業の効率化、すなわちテープボックスに関する作業の効率化を図ることができる。
第7の態様に係る管理装置(7)は、第1~第4のいずれかの態様の部品供給システム(2)に用いられる。
この態様によれば、自動で生成された配置情報に基づいて、第1テープボックス(TB1)の回収作業と、第2テープボックス(TB2)の供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を供給ロボット(4)に実行させることでテープボックスの回収作業及び供給作業の効率化、すなわちテープボックスに関する作業の効率化を図ることができる。
第8の態様に係る供給ロボット(4)は、第1~第4のいずれかの態様の部品供給システム(2)に用いられる。
この態様によれば、自動で生成された配置情報に基づいて、第1テープボックス(TB1)の回収作業と、第2テープボックス(TB2)の供給作業と、の少なくとも一方を含む作業を供給ロボット(4)に実行させることでテープボックスの回収作業及び供給作業の効率化、すなわちテープボックスに関する作業の効率化を図ることができる。