JP7386119B2 - 加熱調理システム - Google Patents

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Description

本明細書で開示する技術は、自動調理を実行可能な加熱調理システムに関する。
特許文献1には、自動調理を示すプログラムを構築することができる加熱調理システムが開示されている。加熱調理システムは、ステップ毎に火力と時間の入力を受け付けて、ステップ毎に入力された火力と時間に基づき、プログラムを作成する。
特開2019-158155号公報
かぼちゃの煮物等の特殊な調理は、加熱対象を加熱する加熱調理工程だけでなく、加熱対象が加熱されていない状態で加熱対象が特定の時間だけ放置される消火調理工程を含む場合がある。上記の特許文献1では、このような消火調理工程について何ら考慮されていない。
本明細書は、消火調理工程を含む自動動調理を示すレシピデータを生成するための技術を提供する。
加熱調理システムは、加熱調理器に配置され、加熱対象を加熱する第1加熱部及び第2加熱部と、前記自動調理を示すレシピデータの生成の指示を受け付ける指示受付部であって、前記加熱調理器において前記第1加熱部と対応付けて配置されている第1指示受付部と、前記加熱調理器において前記第2加熱部と対応付けて配置されている第2指示受付部と、を含む、前記指示受付部と、前記自動調理に関する情報の入力を受け付ける入力部と、前記指示受付部が指示を受け付ける場合に、前記レシピデータを生成する生成部と、前記レシピデータが生成された後に、前記自動調理の開始の指示を受け付ける場合に、前記レシピデータに従って、前記第1加熱部又は前記第2加熱部である加熱部を制御する自動調理制御部と、を備えており、前記自動調理は、前記加熱対象が前記入力部によって入力される特定の加熱量で、前記入力部によって入力される特定の加熱時間だけ加熱される1個以上の加熱調理工程と、前記加熱部が消火されている状態で前記加熱対象が前記入力部によって入力される特定の放置時間だけ放置される消火調理工程と、を含み、前記生成部は、前記第1指示受付部が前記指示を受け付ける場合に、前記第1指示受付部と対応付けて配置されている前記第1加熱部を制御対象として決定した前記レシピデータを生成し、前記生成部は、前記第2指示受付部が前記指示を受け付ける場合に、前記第2指示受付部と対応付けて配置されている前記第2加熱部を制御対象として決定した前記レシピデータを生成する
このような構成によれば、1個以上の加熱調理工程だけでなく、消火調理工程を含む自動調理を示すレシピデータを作成することができる。
また、前記消火調理工程は、前記1個以上の加熱調理工程のうちの第1の加熱調理工程と、前記1個以上の加熱調理工程のうちの第2の加熱調理工程と、の間に実行されてもよい。
例えば、ローストポーク等の調理では、第1の加熱調理工程と第2の加熱調理工程との間に、即ち、1個以上の加熱調理工程が完了するまでの途中の段階に途中の消火調理工程が実行される場合がある。上記の構成によれば、途中の消火調理工程を含む自動調理を示すレシピデータを作成することができる。
さらに、前記加熱部の点火の指示を受け付ける点火指示受付部を備え、前記自動調理制御部は、前記レシピデータに従って、前記消火調理工程の後に、前記第2の加熱調理工程を実行する場合に、前記点火指示受付部が点火の指示を受け付けることなく、前記加熱部を点火してもよい。
このような構成によれば、自動調理において、途中の消火調理工程が終了する場合に、点火の指示を受け付けることなく、第2の加熱調理工程を自動的に実行することができる。ユーザの利便性が向上する。
前記レシピデータは、前記自動調理におけるユーザの動作を示す動作情報であって、前記入力部によって入力される前記動作情報を含み、前記自動調理制御部は、前記レシピデータ内の前記動作情報に従って、前記動作の実行をユーザに促すための案内処理を実行してもよい。
例えば、カレーライス等の調理は、具材を加える等の動作を含む。上記の構成によれば、ユーザの動作を含む自動調理を示すレシピデータを生成することができる。そして、自動調理の実行の際に、具材を加える等の動作の実行をユーザに案内することができる。
上記の加熱調理システムを実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
加熱調理器と端末装置のブロック図を示す。 加熱調理器を手前側から見た斜視図を示す。 第1実施例に係るレシピデータ生成処理のフローチャートを示す。 端末装置の表示部または加熱調理器の表示部に表示される各画面の例を示す。 第1実施例に係るレシピデータ生成処理によって実現される具体的なケースを示す。 第2実施例に係るレシピデータ生成処理のフローチャートを示す。 第2実施例に係るレシピデータ生成処理によって実現される具体的なケース(コンロバーナの場合)を示す。 第2実施例に係るレシピデータ生成処理によって実現される具体的なケース(グリルバーナの場合)を示す。
(第1実施例)
(加熱調理器2の構成;図1、図2)
本実施例の加熱調理器2は、システムキッチンに組み込んで使用されるガス燃焼式のビルトインコンロである。加熱調理器2は、前面4aがシステムキッチンの手前側に露出する本体4と、本体4の上部に配置されており、システムキッチンのカウンタトップに露出する天板6と、を備えている。天板6には、五徳16上の調理容器(例えば鍋)を加熱する3個のコンロバーナ10が設けられている。また、本体4には、グリル8が設けられている。
本体4の前面4aにおいてグリル8の右側には、3個のコンロ操作部12と、コンロパネル14と、が設けられている。3個のコンロ操作部12は3個のコンロバーナ10と対応する。コンロ操作部12は、コンロバーナ10の点火及び消火を実行するとともに、コンロバーナ10の加熱量(即ち火力)の調整を実行するための操作部である。コンロ操作部12は、オルタネイト型のスイッチである。ユーザによってコンロ操作部12を消火位置から点火位置に移動させるための操作(以下では、「点火操作」と呼ぶ)が実行されると、コンロバーナ10が点火され、ユーザによってコンロ操作部12を点火位置から消火位置に移動させるための操作(以下では、「消火操作」と呼ぶ)が実行されると、コンロバーナ10が消火される。点火位置とは、コンロ操作部12の前面が本体4の前面4aよりも前方に突出している位置であり、消火位置とは、コンロ操作部12が本体4内に収容されている位置である。なお、ユーザは、コンロ操作部12が点火位置に位置している状態において、コンロ操作部12を時計回り又は反時計回りに操作(以下では、「火力調整操作」と呼ぶ)することで、コンロバーナ10の火力を調整することができる。
コンロパネル14は、表示部14aと、操作部14bと、を備える。表示部14aには、コンロバーナ10の動作状態などが表示される。また、ユーザは、例えば、操作部14bを操作することで、自動調理のメニュー(例えば、揚げ物、煮物)及び自動調理の状況を表示部14aに表示させることができる。
本体4の前面4aにおいてグリル8の左側には、グリル操作部22と、グリルパネル24と、が設けられている。グリル操作部22は、グリル8内に設けられているグリルバーナ20の点火及び消火を実行するとともに、グリルバーナ20の火力の調整を実行するための操作部である。グリル操作部22の構成は、コンロバーナ10のコンロ操作部12と同様である。
グリルパネル24は、表示部24aと、操作部24bと、を備える。表示部24aには、グリルバーナ20の動作状態などが表示される。ユーザは、操作部24bを操作することで、自動調理のメニュー(例えば、焼き魚)及び自動調理の状況を表示部24aに表示させることができる。
また、加熱調理器2は、通信インターフェース30と、音声を出力可能なスピーカ40と、を備える。通信インターフェース30は、端末装置100との無線通信を実行するためのインターフェースである。なお、以下では、「インターフェース」を「I/F」と記載する。通信I/F30は、例えば、Bluetooth(登録商標)方式に従った無線通信を実行するためのI/Fである。なお、変形例では、通信I/F30は、Bluetooth方式とは異なる他の無線通信方式(例えば、Wi-Fi方式等)に従った無線通信を実行するためのI/Fであってもよい。また、他の変形例では、通信I/F30は、端末装置100との有線通信を実行するためのI/Fであってもよい。
また、加熱調理器2は、制御部50を備える。制御部50は、メモリ52を備える。メモリ52は、プログラム60と、レシピデータ70と、を記憶する。
制御部50は、メモリ52内のプログラム60に従って、加熱調理器2の動作を制御する。例えば、制御部50は、ユーザによってコンロ操作部12が操作されることに応じて、コンロバーナ10に接続されているガス供給路(図示省略)の流量調整弁(図示省略)の開度を調整する。また、制御部50は、メモリ52内のプログラム60に従って、メモリ52内のレシピデータ70によって示される工程に沿って、流量調整弁の開度を調整する。これにより、自動調理が実行される。
(端末装置100の構成;図1)
端末装置100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC等の可搬型の端末である。なお、変形例では、端末装置100は、デスクトップPC等の据置型の端末であってもよい。
端末装置100は、操作部120と、表示部122と、通信I/F130と、制御部150と、を備える。操作部120は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部120を操作することによって、様々な指示を端末装置100に入力することができる。表示部122は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部122は、いわゆるタッチパネル(即ち、操作部120)としても機能する。通信I/F130は、加熱調理器2との無線通信を実行するためのインターフェースである。
制御部150は、メモリ152を備える。メモリ152は、調理アプリ160を記憶する。調理アプリ160は、加熱調理器2のベンダによって提供されるアプリケーションプログラムである。端末装置100は、調理アプリ160に従って、後述するレシピデータ生成処理を実行する。
(レシピデータ生成処理;図3)
図3を参照して、端末装置100の制御部150が調理アプリ160に従って実行するレシピデータ生成処理について説明する。レシピデータ生成処理は、自動調理を示すレシピデータ70を生成するための処理である。ここで、自動調理として実行される調理は、加熱対象(例えば鍋)が特定の加熱量(即ち火力)で特定の加熱時間だけ加熱される1個以上の加熱調理工程と、コンロバーナ10が消火されている状態で加熱対象が特定の放置時間だけ放置される消火調理工程と、を含む。例えば、かぼちゃの煮物等の調理では、最後の加熱調理工程が終了した後に、加熱対象を加熱することなく特定の放置時間だけ放置する余熱調理工程を含む場合がある。この場合、上記の消火調理工程は、余熱調理工程である。また、例えば、ローストビーフ等の調理では、第1の加熱調理工程と第2の加熱調理工程との間に、即ち、全ての加熱調理工程が完了するまでの途中の段階に途中の消火調理工程が実行される場合がある。この場合、上記の消火調理工程は、途中の消火調理工程である。
図3の処理は、端末装置100の操作部120に含まれる生成開始ボタンが選択されることをトリガとして開始される。生成開始ボタンは、例えば、調理アプリ160によって表示部122に表示されるメニュー画面内のボタンである。
S5では、制御部150は、図4に示すバーナ選択画面を表示部122に表示させる。バーナ選択画面は、自動調理で使用される使用バーナを選択するための画面である。バーナ選択画面は、3個のコンロバーナ10とグリルバーナ20のうちのいずれかを選択するための選択欄を含む。選択欄は、3個のコンロバーナに対応する3個の項目「左コンロバーナ」、「右コンロバーナ」、「奥コンロバーナ」と、グリルバーナ20に対応する項目「グリルバーナ」を含む。制御部150は、例えば、選択欄内の項目「左コンロバーナ」が選択される場合に、項目「左コンロバーナ」に対応する1個のコンロバーナ10を使用バーナとして決定し、選択欄内の項目「グリルバーナ」が選択される場合に、グリルバーナ20を使用バーナとして決定する。制御部150は、選択欄のうちのどちらかが選択される場合に、S10において、工程番号nを「1」に設定し、S20において、図4に示す火力選択画面を表示部122に表示させる。工程番号nは、調理工程の順番を示す。
火力選択画面は、工程番号nの調理工程におけるバーナの火力を選択するための画面である。火力選択画面は、現在設定中の調理工程の番号と、終了ボタンと、火力に関する複数個の項目の中から特定の項目を選択するための選択欄と、を含む。終了ボタンは、調理工程の設定を終了するためのボタンである。なお、工程番号n=1である場合に、火力選択画面は、終了ボタンを含まず、工程番号nが2以上である場合に、火力選択画面は、終了ボタンを含む。当該選択欄内の複数個の項目は、多段階の火力を示す複数個の火力項目と、項目「途中消火」と、項目「余熱」と、を含む。複数個の火力項目は、例えば、火力「1」~火力「11」であり、値「1」は最も小さい火力を示し、値「11」は最も大きい火力を示す。複数個の火力項目のうちのどれかが選択されることは、加熱調理工程の実行が選択されたことを意味する。なお、11段階は、例示に過ぎず、例えば、3段階でもよいし、20段階でもよい。また、変形例では、複数個の火力項目は、「弱火」、「中火」、「強火」でもよい。
項目「途中消火」は、途中の消火調理工程の実行を選択するための項目である。また、項目「余熱」は、余熱調理工程の実行を選択するための項目である。なお、工程番号n=1である場合に、火力選択画面は、項目「途中消火」及び項目「余熱」を含まず、工程番号nが2以上である場合に、火力選択画面は、項目「途中消火」及び項目「余熱」を含む。
S22では、制御部150は、火力選択画面の選択欄内の項目「余熱」が選択されたのか否かを判断する。制御部150は、項目「余熱」が選択されていないと判断する場合(S22でNO)に、S24に進む。
S24では、制御部150は、火力選択画面内の終了ボタンが選択されたのか否かを判断する。制御部150は、終了ボタンが選択されず、複数個の火力項目及び項目「途中消火」のうちの特定の項目が選択される場合(S24でNO)に、当該特定の項目によって示される火力を現在設定中の調理工程の火力として決定する。なお、当該特定の項目が項目「途中消火」である場合には、現在設定中の調理工程の火力として、火力「0」が決定される。
続いて、S30では、制御部150は、図4に示す第1の時間選択画面を表示部122に表示させる。
第1の時間選択画面は、工程番号nの調理工程における加熱時間(又は放置時間)を選択するための画面である。第1の時間選択画面は、現在設定中の調理工程の番号と、加熱時間(又は放置時間)に関する複数個の時間項目の中から特定の時間項目を選択するための選択欄と、を含む。複数個の時間項目は、多段階の時間を示す。例えば、図4に示すように、各時間項目は、30秒から5分までの時間については、30秒間隔の時間を示し、6分を超える時間については、1分間隔の時間を示す。なお、時間間隔は、例示に過ぎず、例えば、全ての時間項目について、1分間隔でもよい。
制御部150は、第1の時間選択画面の複数個の時間項目の中から特定の時間項目が選択される場合に、当該特定の時間項目によって示される時間を現在設定中の調理工程の加熱時間(又は放置時間)として決定する。そして、制御部150は、S40において、図4に示す音声選択画面を表示部122に表示させる。
音声選択画面は、工程番号nの調理工程におけるユーザの動作を示す音声を選択するための画面である。音声選択画面は、現在設定中の調理工程の番号と、音声に関する複数個の音声項目の中から特定の音声項目を選択するための選択欄と、を含む。複数個の音声項目は、音声「なし」を示す項目と、複数個の具体的な音声を示す複数個の項目と、を含む。例えば、音声「なし」を示す項目が選択される場合に、制御部150は、現在設定中の調理工程において音声を出力しないことを決定する。また、例えば、具体的な音声を示す項目が選択される場合に、制御部150は、現在設定中の調理工程において、選択済みの項目によって示される音声を出力することを決定する。具体的な音声は、例えば、「具材を入れてください」、「具材を裏返してください」等である。
続いて、S42では、制御部150は、工程番号nを「1」だけインクリメントする。そして、S20に戻り、次の調理工程を設定するために、火力選択画面を表示部122に再び表示させる。
また、制御部150は、項目「余熱」が選択されたと判断する場合(S22でYES)に、S50において、図4に示す第2の時間選択画面を表示部122に表示させる。
第2の時間選択画面は、余熱調理工程における放置時間を選択するための画面である。第2の時間選択画面は、放置時間に関する複数個の時間項目の中から特定の時間項目を選択するための選択欄を含む。当該複数個の時間項目は、第1の時間選択画面内の複数個の時間項目と同じである。
制御部150は、第2の時間選択画面の複数個の時間項目の中から特定の時間項目が選択される場合に、当該特定の時間項目によって示される時間を余熱調理工程の放置時間として決定し、S50の処理を終了する。
制御部150は、火力選択画面内の終了ボタンが選択されたと判断される場合(S24でYES)、又は、S50の処理が終了する場合に、S60に進む。
S60では、制御部150は、工程番号nによって示される順番に従って、S20~S50の処理において決定された情報(即ち、火力、加熱時間、途中の消火調理工程の放置時間、余熱調理工程の放置時間、音声)を、組み合わせて、自動調理を示すレシピデータ70を生成する。
S70では、制御部150は、通信I/F130を介して、S60で生成されたレシピデータ70を加熱調理器2に送信する。これにより、レシピデータ70が、加熱調理器2のメモリ52に記憶される。S70の処理が終了すると、図3の処理が終了する。
なお、レシピデータ70は、図3の処理によって生成された後に編集可能である。たとえば、ユーザは、端末装置100を操作して、レシピデータ70内の値(例えば加熱調理工程の火力と加熱時間、消火調理工程の放置時間、音声等)を変更したり、新しい調理工程を示すデータを追加したりできる。そして、端末装置100は、編集後のレシピデータ70を加熱調理器2に送信することができる。
(具体的なケース;図5)
図5を参照して、図3のレシピデータ生成処理によって実現される具体的なケースについて説明する。
T5では、端末装置100は、ユーザからの指示に応じて、調理アプリ160を起動して、メニュー画面を表示する。
T10では、ユーザは、メニュー画面内の生成開始ボタンを選択する。これにより、図3のレシピデータ生成処理が開始される。
T12では、ユーザは、バーナ選択画面内の項目「コンロバーナ」を選択する(図3のS5)。これにより、端末装置100は、コンロバーナ10を使用バーナとして決定し、火力選択画面、第1の時間選択画面、音声選択画面、及び、第2の時間選択画面を次々と表示して、ユーザの選択を受け付ける(S20~S50)。
T14では、端末装置100は、ユーザによって選択された項目によって示される情報(即ち、火力、加熱時間、放置時間、音声)を組み合わせて、レシピデータ70を生成する(S60)。本ケースでは、ユーザは、工程番号n=1の第1の加熱調理工程として、火力「5」、加熱時間「10分」、及び、音声「なし」を選択し、工程番号n=2の第2の加熱調理工程として、火力「11」、加熱時間「5分」、及び、音声「具材を入れてください」を選択し、工程番号n=3の途中の消火調理工程として、「途中消火」(即ち火力「0」)、放置時間「10分」、及び、音声「なし」を選択し、工程番号n=4の第3の加熱調理工程として、火力「5」、加熱時間「10分」、及び、音声「なし」を選択し、余熱調理工程として、放置時間「30分」を選択する。
T16では、端末装置100は、T14で生成されたレシピデータ70を加熱調理器2に送信する(S70)。これにより、加熱調理器2は、T18において、端末装置100から受信したレシピデータ70を記憶する。
続いて、自動調理を実行するために、ユーザは、T20において、加熱調理器2のコンロパネル14の操作部14bを操作して、複数個のレシピデータの中からレシピデータ70を選択する。これにより、加熱調理器2は、レシピデータ70に従ってコンロバーナ10を制御して、第1~第3の加熱調理工程と、途中の消火調理工程と、余熱調理工程と、を含む自動調理を実行する。
具体的には、加熱調理器2は、T22において、コンロ操作部12で点火操作を受け付けると、T24において、工程番号n=1の第1の加熱調理工程を実行する。第1の加熱調理工程における加熱時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T26において、工程番号n=2における音声「具材を入れてください」をスピーカ40に出力する。これにより、ユーザは、具材をコンロバーナ10上の調理容器に入れる。そして、加熱調理器2は、第2の加熱調理工程を実行する。第2の加熱調理工程における加熱時間「5分」が経過すると、加熱調理器2は、T28において、コンロバーナ10を消火して、途中の消火調理工程を実行する。途中の消火調理工程における放置時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T30において、案内音声「点火操作を行ってください」をスピーカ40に出力させる。加熱調理器2は、T32において、コンロ操作部12に点火操作が実行されると、T34において、コンロバーナ10を点火して、第3の加熱調理工程を実行する。第3の加熱調理工程における加熱時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T36において、コンロバーナ10を消火して、余熱調理工程を実行する。余熱調理工程における放置時間「30分」が経過すると、加熱調理器2は、T40において、案内音声「自動調理が終了しました」をスピーカ40に出力させる。これにより、自動調理が終了する。なお、加熱調理器2は、T30において、案内音声「点火操作を行ってください」が出力された後に、所定の待機時間が経過しても、点火操作が実行されなければ、案内音声「点火操作を行ってください」をスピーカ40に再び出力させてもよい。
このような構成によれば、第1~第3の加熱調理工程だけでなく、消火調理工程を含む自動調理を示すレシピデータ70を生成することができる。さらに、消火調理工程として、途中の消火調理工程又は余熱調理工程を含めることができる。様々なタイミングで実行される消火調理工程を考慮したレシピデータ70を生成可能なことにより、様々な調理に対応した様々なレシピデータ70を生成することができる。ユーザの利便性が向上する。
また、カレーライス等の調理は、具材を加える等の動作を含む。上記の構成によれば、ユーザの動作を含む自動調理を示すレシピデータ70を生成することができる。そして、自動調理の実行の際に、具材を加える等の動作の実行をユーザに案内することができる(T26)。
(対応関係)
加熱調理器2及び端末装置100含むシステムが、「加熱調理システム」の一例である。コンロバーナ10が、「加熱部」の一例である。操作部120が、「指示受付部」及び「入力部」の一例である。端末装置100の制御部150、加熱調理器2の制御部50が、それぞれ、「生成部」、「自動調理制御部」の一例である。図5の工程番号n=2の加熱調理工程、工程番号n=4の加熱調理工程が、それぞれ、「第1の加熱調理工程」、「第2の加熱調理工程」の一例である。工程番号n=3の消火調理工程及び余熱調理工程が、「消火調理工程」の一例である。音声項目、音声を出力する処理が、それぞれ、「動作情報」、「案内処理」の一例である。
(第2実施例)
(レシピデータ生成処理;図6)
本実施例では、加熱調理器2によってレシピデータ70が生成される。図6を参照して、加熱調理器2の制御部50がプログラム60に従って実行するレシピデータ生成処理について説明する。
図6の処理は、加熱調理器2に含まれる生成開始ボタンが選択されることをトリガとして開始される。生成開始ボタンは、コンロパネル14の操作部14bと、グリルパネル24の操作部24bと、の双方に含まれる。
S105では、制御部50は、選択済みの生成開始ボタンが含まれるパネルから使用バーナを決定する。制御部50は、選択済みの生成開始ボタンが含まれるパネルがコンロパネル14である場合に、3個のコンロバーナ10の中から1個のコンロバーナを選択するための選択画面を表示部14aに表示させる。そして、制御部50は、選択画面において1個のコンロバーナが選択される場合に、当該1個のコンロバーナ10を使用バーナとして決定する。一方、制御部50は、選択済みの生成開始ボタンが含まれるパネルがグリルパネル24である場合に、グリルバーナ20を使用バーナとして決定する。
S110からS160は、各処理が加熱調理器2の制御部50によって実行される点、及び、各画面が加熱調理器2の表示部14a(又は表示部24a)に表示される点を除いて、図3のS10~S60と同様である。また、図6の処理では、図3のS70の処理は実行されない。S160の処理が終了する、図6の処理が終了する。
ここで、コンロバーナ10による自動調理では、途中の消火調理工程の終了後の再点火は、点火操作をトリガとして実行される(後述する図7のT232参照)。このため、コンロバーナ10が使用バーナとして決定される場合には、レシピデータ70は、途中の消火調理工程の終了後に、点火操作をユーザに案内する音声を出力する工程を示すデータと、点火操作をトリガとして再点火する工程を示すデータと、を含む。
また、グリルバーナ20による自動調理では、途中の消火調理工程の終了後の再点火は、自動的に実行される(後述する図8のT330参照)。このため、グリルバーナ20が使用バーナとして決定される場合には、レシピデータ70は、途中の消火調理工程の終了後に、グリルバーナ20を自動的に点火する工程を示すデータを含む。
(具体的なケース;図7)
図7を参照して、図6のレシピデータ生成処理によって実現される具体的なケースについて説明する。
T210では、ユーザは、加熱調理器2のコンロパネル14内の操作部14bを操作して、操作部14b内の生成開始ボタンを選択する。これにより、図6のレシピデータ生成処理が開始される。
T212では、加熱調理器2は、コンロパネル14内の操作部14bが操作されたので、コンロバーナ10を使用バーナとして決定する(図6のS105)。
T214は、加熱調理器2がレシピデータ70を生成する点を除いて、図5のT14と同様である。T220~T240は、図5のT20~T40と同様である。
このような構成によれば、第1実施例と同様に、第1~第3の加熱調理工程だけでなく、消火調理工程を含む自動調理を示すレシピデータ70を生成することができる。
(具体的なケース;図8)
図8を参照して、図6のレシピデータ生成処理によって実現される具体的な他のケースについて説明する。
T310は、グリルパネル24内の操作部24bが操作される点を除いて、図7のT210と同様である。
T312では、加熱調理器2は、グリルパネル24内の操作部24bが操作されたので、グリルバーナ20を使用バーナとして決定する(図6のS105)。
T314は、レシピデータ70によって示される自動調理の内容が異なる点を除いて、図7のT214と同様である。本ケースでは、ユーザは、工程番号n=1の第1の加熱調理工程として、火力「11」、加熱時間「10分」、及び、音声「なし」を選択し、工程番号n=2の第2の加熱調理工程として、火力「11」、加熱時間「10分」、及び、音声「具材を裏返してください」を選択し、工程番号n=3の途中の消火調理工程として、「途中消火」(即ち火力「0」)、放置時間「10分」、及び、音声「なし」を選択し、工程番号n=4の第3の加熱調理工程として、火力「5」、加熱時間「10分」、及び、音声「なし」を選択し、余熱調理工程として、放置時間「30分」を選択する。
続いて、自動調理を実行するために、ユーザは、T320において、加熱調理器2のグリルパネル24の操作部24bを操作して、複数個のレシピデータの中からレシピデータ70を選択する。これにより、加熱調理器2は、レシピデータ70に従ってグリルバーナ20を制御して、第1~第3の加熱調理工程と、途中の消火調理工程と、余熱調理工程と、を含む自動調理を実行する。
具体的には、加熱調理器2は、T322において、グリル操作部22で点火操作を受け付けると、T324において、工程番号n=1の第1の加熱調理工程を実行する。第1の加熱調理工程における加熱時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T326において、工程番号n=2における音声「具材を裏返してください」をスピーカ40に出力する。これにより、ユーザは、グリル8の扉を開けて、グリル8内の具材を裏返し、グリル8の扉を閉める。そして、加熱調理器2は、第2の加熱調理工程を実行する。第2の加熱調理工程における加熱時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T328において、コンロバーナ10を消火して、途中の消火調理工程を実行する。途中の消火調理工程における放置時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T330において、グリル操作部22で点火操作を受け付けることなく、コンロバーナ10を自動的に点火する。加熱調理器2は、T334において、第3の加熱調理工程を実行する。第3の加熱調理工程における加熱時間「10分」が経過すると、加熱調理器2は、T336において、コンロバーナ10を消火して、余熱調理工程を実行する。余熱調理工程における放置時間「30分」が経過すると、加熱調理器2は、T340において、案内音声「自動調理が終了しました」をスピーカ40に出力させる。これにより、自動調理が終了する。なお、T330において、自動的に再点火する際に、加熱調理器2は、再点火することを示す音声(例えば、「バーナを再点火します」)をスピーカ40に出力させてもよい。
このような構成によれば、自動調理において、途中の消火調理工程が終了する場合に、点火の指示を受け付けることなく、第3の加熱調理工程を自動的に実行することができる(T330)。ユーザの利便性が向上する。
図7のケースのように、コンロバーナ10による自動調理では、途中の消火調理工程の終了後の再点火は、点火操作をトリガとして実行される。一方、図8のケースのように、グリルバーナ20による自動調理では、途中の消火調理工程の終了後の再点火は、自動的に実行される。これは、グリルバーナ20による自動調理では、グリルバーナ20がグリル庫内に配置されて外部に露出していないため、自動的に再点火しても、コンロバーナ10と比べて、安全だからである。
(対応関係)
加熱調理器2の制御部50が、「生成部」及び「自動調理制御部」の一例である。グリル操作部22が、「点火指示受付部」の一例である。
図7のケースにおいて、コンロバーナ10が、「加熱部」の一例である。コンロパネル14内の操作部14bが、「指示受付部」及び「入力部」の一例である。
図8のケースにおいて、グリルバーナ20が、「加熱部」の一例である。グリルパネル24内の操作部24bが、「指示受付部」及び「入力部」の一例である。
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の各実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)「加熱調理システム」は、ガス燃焼式のコンロに代えて、IH調理器、電気オーブン等を含んでもよい。例えば、「加熱調理システム」がIH調理器を含む場合には、「加熱部」は、IH調理器の加熱コイルであり、「加熱量」は、当該加熱コイルを流れる電流である。
(変形例2)上記の各実施例では、火力選択画面は、火力「1」~火力「11」の複数個の火力項目を含む。これに代えて、又は、これに加えて、火力選択画面は、複数個の火力モードを示す複数個のモード項目を含んでいてもよい。複数個の火力モードは、例えば、湯沸かしを自動的に実行するモード、加熱対象を所定の温度に維持するモード等である。特定のモード項目を選択することが、「自動調理に関する情報の入力」の一例である。
(変形例3)上記の各実施例では、複数個の音声項目の中から特定の音声項目を選択する音声選択画面が表示される。これに代えて、自動調理において表示部に表示される指示に関する複数個の指示項目の中から特定の指示項目を選択する指示選択画面が表示されてもよい。また、これに代えて、自動調理において出力されるブザー音に関する複数個のブザー項目の中から特定のブザー項目を選択するブザー選択画面が表示されてもよい。例えば、具材を入れる動作に対して第1のブザー音が割り当てられ、具材を裏返す動作に対して第1のブザー音とは異なる第2のブザー音が割り当てられる。ユーザは、ブザー音により、実行すべき動作を知ることができる。本変形例では、特定の指示項目及び特定のブザー項目が、「動作情報」の一例であり、指示を表示すること及びブザー音を出力することが、「案内処理」の一例である。
(変形例4)レシピデータ70は、加熱調理器2のメモリ52に限らず、端末装置100のメモリ152に記憶されてもよいし、端末装置100および加熱調理器2とは別体に設けられている装置に記憶されてもよい。
(変形例5)上記の第2実施例では、グリルバーナ20による自動調理において、途中の消火調理工程の終了後の再点火が自動的に実行される。例えば、コンロバーナ10による自動調理において、途中の消火調理工程の終了後の再点火が自動的に実行されてもよい。本変形例では、コンロ操作部12が、「点火指示受付部」の一例である。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :加熱調理器
4 :本体
4a :前面
6 :天板
8 :グリル
10 :コンロバーナ
12 :コンロ操作部
14 :コンロパネル
14a :表示部
14b :操作部
16 :五徳
20 :グリルバーナ
22 :グリル操作部
24 :グリルパネル
24a :表示部
24b :操作部
30 :通信I/F
40 :スピーカ
50 :制御部
52 :メモリ
60 :プログラム
70 :レシピデータ
100 :端末装置
120 :操作部
122 :表示部
130 :通信I/F
150 :制御部
152 :メモリ
160 :調理アプリ

Claims (5)

  1. 自動調理を実行可能な加熱調理システムであって、
    加熱調理器に配置され、加熱対象を加熱する第1加熱部及び第2加熱部と、
    前記自動調理を示すレシピデータの生成の指示を受け付ける指示受付部であって、前記加熱調理器において前記第1加熱部と対応付けて配置されている第1指示受付部と、前記加熱調理器において前記第2加熱部と対応付けて配置されている第2指示受付部と、を含む、前記指示受付部と、
    前記自動調理に関する情報の入力を受け付ける入力部と、
    前記指示受付部が指示を受け付ける場合に、前記レシピデータを生成する生成部と、
    前記レシピデータが生成された後に、前記自動調理の開始の指示を受け付ける場合に、前記レシピデータに従って、前記第1加熱部又は前記第2加熱部である加熱部を制御する自動調理制御部と、
    を備えており、
    前記自動調理は、前記加熱対象が前記入力部によって入力される特定の加熱量で、前記入力部によって入力される特定の加熱時間だけ加熱される1個以上の加熱調理工程と、前記加熱部が消火されている状態で前記加熱対象が前記入力部によって入力される特定の放置時間だけ放置される消火調理工程と、を含
    前記生成部は、前記第1指示受付部が前記指示を受け付ける場合に、前記第1指示受付部と対応付けて配置されている前記第1加熱部を制御対象として決定した前記レシピデータを生成し、
    前記生成部は、前記第2指示受付部が前記指示を受け付ける場合に、前記第2指示受付部と対応付けて配置されている前記第2加熱部を制御対象として決定した前記レシピデータを生成する、
    加熱調理システム。
  2. 前記消火調理工程は、前記1個以上の加熱調理工程のうちの第1の加熱調理工程と、前記1個以上の加熱調理工程のうちの第2の加熱調理工程と、の間に実行される、請求項1に記載の加熱調理システム。
  3. 前記加熱調理システムは、さらに、
    前記加熱部の点火の指示を受け付ける点火指示受付部を備え、
    前記自動調理制御部は、前記レシピデータに従って、前記消火調理工程の後に、前記第2の加熱調理工程を実行する場合に、前記点火指示受付部が点火の指示を受け付けることなく、前記加熱部を点火する、請求項2に記載の加熱調理システム。
  4. 前記レシピデータは、前記自動調理におけるユーザの動作を示す動作情報であって、前記入力部によって入力される前記動作情報を含み、
    前記自動調理制御部は、前記レシピデータ内の前記動作情報に従って、前記動作の実行をユーザに促すための案内処理を実行する、請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱調理システム。
  5. 自動調理を実行可能な加熱調理システムのためのコンピュータプログラムであって、
    前記加熱調理システムは、
    加熱調理器に配置され、加熱対象を加熱する第1加熱部及び第2加熱部と、
    前記自動調理を示すレシピデータの生成の指示を受け付ける指示受付部であって、前記加熱調理器において前記第1加熱部と対応付けて配置されている第1指示受付部と、前記加熱調理器において前記第2加熱部と対応付けて配置されている第2指示受付部と、を含む、前記指示受付部と、
    前記自動調理に関する情報の入力を受け付ける入力部と、
    コンピュータと、
    を備え、
    前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、以下の各部、
    前記指示受付部が指示を受け付ける場合に、前記レシピデータを生成する生成部と、
    前記レシピデータが生成された後に、前記自動調理の開始の指示を受け付ける場合に、前記レシピデータに従って、前記第1加熱部又は前記第2加熱部である加熱部を制御する自動調理制御部と、
    として機能させ、
    前記自動調理は、前記加熱対象が前記入力部によって入力される特定の加熱量で、前記入力部によって入力される特定の加熱時間だけ加熱される1個以上の加熱調理工程と、前記加熱部が消火されている状態で前記加熱対象が前記入力部によって入力される特定の放置時間だけ放置される消火調理工程と、を含
    前記生成部は、前記第1指示受付部が前記指示を受け付ける場合に、前記第1指示受付部と対応付けて配置されている前記第1加熱部を制御対象として決定した前記レシピデータを生成し、
    前記生成部は、前記第2指示受付部が前記指示を受け付ける場合に、前記第2指示受付部と対応付けて配置されている前記第2加熱部を制御対象として決定した前記レシピデータを生成する、
    コンピュータプログラム。
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