以下、本発明の第1,第2実施形態を説明する。以下に記載されている装置の構造、フローチャートなどは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。
-第1実施形態-
図1を参照し、コンロ1の構造を説明する。コンロ1は、ビルトインコンロである。コンロ1の上面には、天板3が設置される。天板3において、右手前には右コンロバーナ4、左手前には左コンロバーナ6、中央奥側には奥コンロバーナ5が設けられる。各コンロバーナ4~6の中央には、鍋底に当接して調理鍋の温度を検出するセンサ組立20が設けられる。センサ組立20は、上下方向に出退可能に設けられ、サーミスタ40(図2参照)を格納する。コンロバーナ4~6の近傍には、失火を検出する為の熱電対50(図2参照)、点火する為のイグナイタ60(図2参照)が設けられる。天板3の後方部には、コンロ1内に設置されたグリル庫(図示略)の排気口7が設けられる。天板3の上面手前側の略中央部には、矩形状の表示部22が設けられる。表示部22は例えば液晶である。表示部22には、コンロ1の操作画面(図示略)の他、後述する音声操作時における説明画面101~104(図8~図11参照)等が表示される。
コンロ1の前面の略中央には、グリル扉8が設けられる。グリル扉8は手前側に移動可能に支持され、コンロ1内部に設けられるグリル庫(図示略)の前側の開口部を開閉する。グリル庫内には、グリルバーナ(図示略)が設けられる。グリルバーナの近傍にも、熱電対50とイグナイタ60が設けられる。グリルバーナは、例えば上火バーナと下火バーナを備えるとよい。グリル扉8の右側の領域には、右側から左側に向かって順に、正面視円形状の操作ボタン11~13が横一列に並んで設けられる。グリル扉8の左側の領域にも、操作ボタン11~13と同一高さ位置に、同一円形状の操作ボタン14が設けられる。
操作ボタン11は右コンロバーナ4、操作ボタン12は奥コンロバーナ5、操作ボタン13は左コンロバーナ6、操作ボタン14はグリルバーナを、点火及び消火する為に押下される。操作ボタン11~14は、対応するバーナの消火時、コンロ1の前面とほぼ面一の状態である(図1参照)。点火の為に押下されると、後述する制御回路70によって、対応するバーナへの点火処理が実行され、公知のプッシュ・プッシュ機構(図示略)によって、操作ボタン11~14は、コンロ1前面から前方に向けて略円柱状に突出し、該突出した状態で回動操作が可能となる。操作ボタン11~14を回動操作すると、制御回路70によって、回動操作量に応じたガス量になるように、対応するバーナへのガス供給量が調整される。
コンロ1の内部には、4つのガス量調節機構30(図2参照)が設けられる。ガス量調節機構30は、対応するコンロバーナ4~6、及びグリルバーナへのガス供給量を調整する。ガス量調節機構30は、弁機構部31とモータ32を備える。弁機構部31は、例えばガス流路を流れるガス量を調整するニードル弁や電磁弁等の各種弁を備える。モータ32は、弁機構部31の弁を駆動し、ガス流路を流れるガス流量が調整される。モータ32の駆動は、制御回路70によって制御される。
操作ボタン11~14を押し込んで手前に突出させると、制御回路70は、ガス量調節機構30のモータ32に通電する。これにより、弁機構部31が駆動され、ガス流路が開放されることで、対応するバーナにガスが供給される。そして、操作ボタン11~14の回転方向と回転角度に応じて、制御回路70は、モータ32を正逆方向に回転し、弁機構部31における弁の開度を調節する。これにより、ガス流路を流れるガス量が調節されることで、対応するバーナの火力が調節される。また、操作ボタン11~14をコンロ1内部に押し込んで収容させると、制御回路70は、モータ32を逆回転させる。これにより、弁機構部31の弁は逆向きに駆動され、ガス流路が閉じられることで、対応するバーナへのガスの供給が遮断される。
操作ボタン11の直上には、電源ボタン25が設けられる。操作ボタン14の左斜め上方には、コンロ1前面のパネルを貫通する穴17が設けられ、その穴17に対して、マイク76がコンロ1内部から臨むようにして設けられる。本実施形態のコンロ1は、音声操作機能を有する。音声操作機能とは、使用者の音声指示をマイク76で受け付け、音声認識を行うことによって音声指示の内容を特定し、音声指示が対象とするバーナの火力操作を可能とする機能である。音声指示とは、コンロ1に対して音声で行う火力等の操作指示である。なお、音声操作機能を実行する為の音声操作制御処理(図5~図7参照)については後述する。また、本実施形態は、説明の便宜上、右コンロバーナ4、左コンロバーナ6、奥コンロバーナ5、グリルバーナを夫々、右コンロ4、左コンロ6、奥コンロ5、グリルと呼ぶことがある。
図2を参照し、コンロ1の電気的構成を説明する。コンロ1は、制御回路70を備える。制御回路70は、CPU71、ROM72、RAM73、不揮発性メモリ74等を備える。CPU71は、コンロ1の各種動作を統括制御する。ROM72は、音声操作制御プログラム等の各種プログラムを記憶する。音声操作制御プログラムは、後述する音声操作制御処理(図3,図4参照)を実行するものである。RAM73は、各種情報を一時的に記憶する。不揮発性メモリ74は、温調制御の為の各種パラメータの他、音声認識の為の音響モデルデータ、バーナ火力情報、調理メニューテーブル741(図3参照)、制御情報テーブル742(図4参照)等の各種データを記憶する。バーナ火力情報とは、モータ32の出力軸の回転角度とバーナ火力とを対応づけた情報である。本実施形態では、例えば火力小から大までを1~10の10段階に分け、夫々の段階に対してモータ32の回転角度を割り当てている。これにより、CPU71は、モータ32の出力軸の回転角度に基づき、対応するバーナ火力を特定できる。なお、調理メニューテーブル741、及び制御情報テーブル742については後述する。
制御回路70には、電源回路81、サーミスタ入力回路82、熱電対入力回路83、イグナイタ回路84、操作パネル24、モータ制御回路85、音声入力回路86、音声出力回路87、ブザー回路88、表示制御回路89、センサ19等が電気的に各々接続される。使用者によって電源ボタン25が押下されると、電源回路81は、電源23から供給される交流(例えば100V)を直流(例えば5V)に降圧して整流し、各種回路に電力を供給する。故にコンロ1の電源はオンする。使用者によって電源ボタン25が再押下されると、電源回路81は、各種回路への電力供給を遮断する。故にコンロ1の電源はオフする。
サーミスタ入力回路82は、各バーナに設けられたセンサ組立20に格納するサーミスタ40からの検出信号を、制御回路70に入力する。熱電対入力回路83は、熱電対50からの検出値(熱起電力に対応する信号)を、制御回路70に入力する。イグナイタ回路84は、CPU71からの制御信号に基づき、対応するバーナのイグナイタ60を駆動する。操作パネル24は、コンロ1の前面パネルの右下部分に収容され、該部分を押し込むことによって手前側に引き出される。操作パネル24は、使用者によるタイマ設定、調理メニューに応じた火力制御の選択等の入力等を受け付け、該入力信号を制御回路70に入力する。モータ制御回路85は、CPU71からの制御信号に基づき、4つのガス量調節機構30のモータ32の駆動を制御する。
音声入力回路86は、マイク76で集音された音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御回路70に入力する。音声出力回路87は、CPU71からの制御信号に基づき、音声のデジタル信号をアナログ信号に変換し、スピーカ77に出力する。ブザー回路88は、CPU71の制御信号に基づき、圧電ブザー78を駆動する。表示制御回路89は、CPU71からの制御信号に基づき、表示部22に各種画面を表示する。センサ19は、操作ボタン11~14の夫々に設けられ、操作ボタン11~14の回転方向と回転角度を検出し、該検出信号を制御回路70に入力する。CPU71は、センサ19からの検出信号に基づき、操作ボタン11~14の回転方向と回転角度に対応するように、モータ32の出力軸を回転させ、弁機構部31を駆動させる。これにより、ガス流路を流れるガス量が調節され、対応するバーナの火力が調節される。
ガス量調節機構30には、ポジションメータ35が設けられる。ポジションメータ35は、モータ32の出力軸の回転角度を検出し、該検出信号を制御回路70に入力する。CPU71は、ポジションメータ35からの検出信号に基づき、モータ32の出力軸の回転角度を認識できるので、不揮発性メモリ74に記憶するバーナ火力情報を参照することで、対応するバーナ火力を特定できる。
図3を参照し、調理メニューテーブル741を説明する。調理メニューテーブル741は、コンロ1の加熱源の場所と、当該場所で実行可能な調理メニューの種類とを対応づけて記憶するデータテーブルである。加熱源の場所とは、右コンロ、左コンロ、奥コンロ、グリルである。調理メニューとは、予め設定された調理の種類に応じて、バーナの火力制御が自動的に行われる機能であり、コンロ1における4つの場所毎に夫々設定されている。右コンロ4及び左コンロ6で実行可能な調理メニューは、煮物、湯沸し、高温炒めの3種類である。奥コンロ5で実行可能な調理メニューは、炊き込み、おかゆ、ごはんの3種類である。グリルで実行可能な調理メニューは、焼き魚、パン/ピザ、焼き菓子の3種類である。なお、パンとピザは、料理の種類としては異なるが、グリルにおける火力制御は同一であるので、本実施形態では同一の調理メニューとして取り扱う。
図4を参照し、制御情報テーブル742を説明する。制御情報テーブル742は、9つの調理の種類と、当該種類に対応する制御情報A~Iとを記憶するデータテーブルである。制御情報とは、バーナの火力と加熱時間等を規定する情報である。制御情報A~Cは、右コンロ4又は左コンロ6を用いた調理メニューの制御情報である。制御情報D~Fは、奥コンロ5を用いた調理メニューの制御情報である。制御情報G~Iは、グリルを用いた調理メニューの制御情報である。例えば、煮物の制御情報Aは、火力を中(例えば火力=5)に切替え、温度センサが100℃付近を感知後に小(例えば火力=2)に切替え、100℃にキープする温調制御に切替え、焦げ付き始めると自動消火させる。湯沸しの制御情報Bは、火力を大(例えば火力=8)に切り替え、温度センサが100℃付近を感知後に小(例えば火力=2)に切替え、3分後に消火させる。高温炒めの制御情報Cは、火力を大(例えば火力=8)に切替え、温度センサが250℃付近を感知後、250℃にキープする温調制御に切替える。
コンロ1の音声認識機能の原理を簡単に説明する。音声認識は、周知の音声認識技術を用いることができる。例えば不揮発性メモリ74に記憶する「音響モデルデータ」と、入力された音声信号(波形)のマッチング(照合)で行うとよい。「音響モデルデータ」とは、平均的な発音データを基に作られた音声の単語辞書を意味する。マッチングには、例えば「HMM(Hidden Markov Model)」と呼ばれる理論を用いるとよい。マッチングは通常10~20ミリ秒の単位で、単語の先頭から順次行うのがよい。なお、音声認識技術は、これ以外の技術でもよい。
図5~図7を参照し、音声操作制御処理を説明する。使用者がコンロ1の電源ボタン25を押下し、電源回路81から制御回路70に電力が供給されると、CPU71はROM72から音声操作制御プログラムを読出し、本処理を実行する。
図5に示すように、CPU71は初期設定を行う(S1)。初期設定では、CPU71は、各種処理に必要な設定値の初期化を行う。CPU71は、右コンロ4、左コンロ6、奥コンロ5、グリルのうち、何れかのバーナが点火されたか否か判断する(S2)。何れかのバーナが点火されるまで(S2:NO)、CPU71はS2に戻って待機する。何れかのバーナが点火された場合(S2:YES)、CPU71は熱電対50からの検出信号に基づき、点火されたバーナを特定し(S3)、点火中のバーナの情報を、点火バーナ情報としてRAM73に記憶する。CPU71は点火案内の音声を出力する(S4)。例えば、右コンロ4が点火された場合、「右コンロが点火されました。」という音声を、スピーカ77から出力する。これ以後、別のバーナが点火されて、複数のバーナが点火状態となる場合も、CPU71は、熱電対50からの検出信号に基づき、点火されたバーナを特定し、点火バーナ情報としてRAM73に記憶する。
CPU71は、使用者に音声操作の開始方法を知らせる為、音声操作の開始方法の説明の音声を、スピーカ77から出力する(S5)。CPU71は例えば、「音声操作を開始するには、"音声操作開始"と話しかけて下さい。」という音声を、スピーカ77から出力する。CPU71は、音声操作の開始を受け付ける(S6)。使用者は、点火したバーナについて、音声指示で火力操作等を行う場合、コンロ1に向かって「音声操作開始」と話しかければよい。使用者の音声はマイク76で集音され、音声入力回路86によって音声のアナログ信号からデジタル信号に変換され、制御回路70に入力される。CPU71は、変換された音声のデジタル信号について、「音声操作開始」の音響データとのマッチングを行うことで、音声認識を行う。
CPU71は、音声認識の結果、使用者からの音声指示を、「音声操作開始」と認識したか否か判断する(S7)。「音声操作開始」と認識しなかった、又は認識を失敗した場合(S7:NO)、CPU71はS6に戻り、使用者からの音声指示を再度受け付け、音声認識を行う。なお、音声操作を行わない場合、使用者は「音声操作開始」と発話しないので、マイク76から別の音声が集音されても、CPU71は「音声操作開始」とは認識しない(S7:NO)。それ故、音声操作は開始されない。
音声認識の結果、マイク76で集音した使用者の音声を「音声操作開始」と認識した場合(S7:YES)、CPU71は音声操作を開始すると共に(S8)、音声操作開始案内の音声を出力する(S9)。CPU71は、例えば、「音声操作を開始します。」という音声を、スピーカ77から出力する。これにより、使用者は、コンロ1において音声操作が開始されたことを認識できる。CPU71は、音声指示による火力操作の受け付けを開始する(S10)。
CPU71は、現在点火中のバーナに基づき、現在受付可能な火力操作を決定する(S11)。なお、本実施形態では、右コンロ4、奥コンロ5、左コンロ6、グリルの夫々の音声指示による火力操作は、「火力大」、「火力中」、「火力小」、「調理メニュー」、「消火」の5種類であるが、バーナ毎に変えてもよい。なお、音声指示による火力操作では、例えば火力大は8、火力中は5、火力小は2とする。例えば、左コンロ6とグリルが点火されている場合、CPU71は、現在受付可能な火力操作として、「火力大」、「火力中」、「火力小」、「調理メニュー」、「消火」に決定する。CPU71は、決定した現在受付可能な火力操作の情報を、RAM73に記憶する。
CPU71は、使用者に対し、コンロ1で現在受付可能な項目の選択肢を知らせる為のガイド音声を作成し、スピーカ77から出力する(S12)。ガイド音声として、例えば、「火力大、火力中、火力小、調理メニュー、消火、音声操作終了の中から希望する操作を一つ選び、音声指示をして下さい。」という音声を出力する。なお、現在受付可能な項目の中には、現在受付可能な火力操作に加え、「音声操作終了」が含まれるので、途中で音声操作から手動操作に切替えたい場合等に有効である。
これと同時に、CPU71は、表示部22に、説明画面101(図8参照)を表示する(S13)。説明画面101には、出力したガイド音声と同じ内容が表示される。これにより、使用者は、現在受付可能な項目を、音声と表示の両方で認識できるので、音声指示の単語を明確に認識できる。特に料理中は、例えば食材をフライパン等で炒めるときの油の音、換気扇の音、調理器具同士が当たったときの音等、様々な要因の雑音があるので、スピーカ77からのガイド音声だけでは、聞き逃しがあったり、聞いても後に忘れてしまう可能性がある。本実施形態では、ガイド音声をスピーカ77から出力すると共に、表示部22に説明画面101を表示するので、仮にガイド音声で出力された説明を聞き逃してしまった場合でも、表示部22に表示された説明画面101で確認できる。さらに、現在受付可能な項目の単語を、説明画面101で明確に表示できるので、使用者は、コンロ1に対して正確な単語で発話できる。それ故、音声指示の誤認識の可能性を低減できる。また、使用者が間違った単語で音声指示を出してしまうのを防止できる。
使用者は、音声と表示で認識した火力操作の中から、点火中のバーナに対して行いたい一つの火力操作を選び、コンロ1に対して話しかける。CPU71は、使用者から音声指示を受け付けたか否か判断する(S14)。音声指示を受け付けるまで(S14:NO)、CPU71はS14に戻って待機する。使用者から音声指示を受け付けた場合(S14:YES)、CPU71は音声認識を行う。
CPU71は、音声認識の結果、受け付けた音声指示が現在受付可能な項目と一致したか否か判断する(S15)。現在受付可能な項目と一致していない場合(S15:NO)、使用者に再度正しい火力操作等を知らせる為、CPU71はS12に戻り、再度ガイド音声をスピーカ77から出力し、表示部22に説明画面101を表示する(S13)。これにより、使用者は、自分が発話した火力操作の言葉が間違っていることに気付くと共に、現在受付可能な項目を再確認できるので、正しい音声指示でコンロ1に話しかけることができる。
音声認識の結果、受け付けた音声指示が、現在受付可能な項目と一致した場合(S15:YES)、CPU71は、認識した音声指示は「音声操作終了」であるか否か判断する(S16)。音声指示が「音声操作終了」であった場合(S16:YES)、CPU71は、音声操作を終了すると共に、「音声操作を終了しました。」という音声を、スピーカ77から出力し(S18)、S5の処理に戻る。これにより、使用者は、音声操作が終了したことを認識できる。
一方、受け付けた音声指示が「音声操作終了」では無かった場合(S16:NO)、図6に示すように、CPU71は受け付けた音声指示が「調理メニュー」であるか判断する(S21)。例えば、使用者は、点火中の左コンロ6を用いて、調理メニューで煮物の自動調理を行いたい場合、コンロ1に対して「調理メニュー」と話しかける。「調理メニュー」の音声指示を認識した場合(S21:YES)、CPU71は、現在点火中のバーナに基づき、調理メニューを実行可能な場所を抽出する(S22)。調理メニューを実行可能な場所とは、現在バーナが点火中である加熱源の場所であり、調理メニューが実行できる場所を意味する。点火中のバーナは、左コンロ6とグリルであるので、CPU71は、調理メニューの実行可能な場所として、左コンロ6とグリルを抽出する。CPU71は抽出したこれら2つの場所の情報を、RAM73に一旦記憶する。
CPU71は、使用者に対し、コンロ1で現在受付可能な項目の選択肢を知らせる為のガイド音声を作成し、スピーカ77から出力する(S23)。現在受付可能な項目の中には、RAM73に記憶した2つの場所が含まれる。ガイド音声として、例えば、「調理メニューで調理する場所を、左コンロ、グリルの中から一つを選び、音声指示をして下さい。消火を希望する場合は消火、音声操作終了を希望する場合は音声操作終了と音声指示をしてください。」という音声を出力する。なお、ガイド音声で説明する受付可能な項目の選択肢の中には、「消火」と「音声操作終了」が含まれるので、例えば料理途中でバーナを消火したい場合や、音声操作から手動操作に切替えたい場合等に有効である。これと同時に、CPU71は、表示部22に説明画面102(図9参照)を表示する(S24)。説明画面102には、出力したガイド音声と同じ内容が表示される。これにより、使用者は、現在受け付けできる項目の選択肢を、音声と表示の両方で認識できるので、音声指示の単語を明確に認識できる。
使用者は、音声と表示で認識した2つの場所から、音声指示で先に指定した調理メニューを実行する場所を選び、コンロ1に対して話しかける。CPU71は、使用者から音声指示を受け付けたか否か判断する(S25)。音声指示を受け付けるまで(S25:NO)、CPU71はS25に戻って待機する。使用者から音声指示を受け付けた場合(S25:YES)、CPU71は音声認識を行う。CPU71は、音声認識の結果、受け付けた音声指示が、現在受付可能な項目と一致したか否か判断する(S26)。現在受付可能な項目と一致していない場合(S26:NO)、使用者に再度正しい場所等を知らせる為に、CPU71はS23に戻り、再度ガイド音声を、スピーカ77から出力する。
音声認識の結果、受け付けた音声指示が、現在受付可能な項目と一致した場合(S26:YES)、CPU71は、認識した音声指示は「音声操作終了」であるか否か判断する(S27)。音声指示が「音声操作終了」であった場合(S27:YES)、CPU71は、音声操作を終了する共に、図5のS18に進み、「音声操作を終了しました。」という音声を、スピーカ77から出力する。CPU71はS5に戻り上記処理を繰り返す。
上記の通り、使用者は、左コンロ6で煮物を調理したいので、場所指定の音声指示は「左コンロ」である。使用者は、コンロ1に対して「左コンロ」と話しかける。CPU71は、使用者からの音声指示を「左コンロ」と認識した場合(S26:YES、S27:NO)、認識した場所の情報をRAM73に一旦記憶する(S28)。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶する調理メニューテーブル741(図3参照)から、認識した場所で実行可能な調理メニューを抽出する(S29)。認識した場所は「左コンロ」であるので、実行可能な調理メニューは、煮物、湯沸し、高温炒めの3種類である。
CPU71は、使用者に対し、コンロ1で現在受付可能な項目の選択肢を知らせる為のガイド音声を作成し、スピーカ77から出力する(S30)。現在受付可能な項目の中には、S29の処理で抽出された3つの調理メニューが含まれる。ガイド音声として、例えば、「左コンロで行う調理メニューを、煮物、湯沸し、高温炒めの中から一つを選び、音声指示をして下さい。消火を希望する場合は消火、音声操作終了を希望する場合は音声操作終了と音声指示をしてください。」という音声を出力する。これと同時に、CPU71は、表示部22に説明画面103(図10参照)を表示する(S31)。説明画面103には、出力したガイド音声と同じ内容が表示される。これにより、使用者は、現在受け付けできる項目の選択肢を、音声と表示の両方で認識できるので、音声指示の単語を明確に認識できる。
使用者は、音声と表示で認識した3つの調理メニューの中から「煮物」を選び、コンロ1に対して話しかける。CPU71は、使用者から音声指示を受け付けたか否か判断する(S32)。音声指示を受け付けなかった場合(S32:NO)、CPU71はS32に戻って待機する。使用者から音声指示を受け付けた場合(S32:YES)、CPU71は音声認識を行う。
CPU71は、音声認識の結果、受け付けた音声指示が、現在受付可能な項目と一致したか否か判断する(S33)。現在受付可能な項目と一致していない場合(S33:NO)、使用者に再度正しい場所を知らせる為に、CPU71はS30に戻り、再度ガイド音声を、スピーカ77から出力する。これにより、使用者は、例えば自分が発話した調理メニューの言葉が間違っていることに気付くと共に、現在受付可能な項目を再確認できるので、正しい音声指示でコンロ1に話しかけることができる。
音声認識の結果、受け付けた音声指示が、現在受付可能な項目と一致した場合(S26:YES)、CPU71は、認識した音声指示は「音声操作終了」であるか否か判断する(S27)。音声指示が「音声操作終了」であった場合(S27:YES)、CPU71は、音声操作を終了する共に、図5のS18に進み、「音声操作を終了しました。」という音声を、スピーカ77から出力する。CPU71はS5に戻り、上記処理を繰り返す。
使用者からの音声指示を「煮物」と認識した場合(S33:YES、S34:NO)、CPU71は、認識した調理メニューを、RAM73に一旦記憶する(S35)。CPU71は、例えば「左コンロで煮物の自動調理を行います。」という実行操作音声を作成し、スピーカ77から出力する(S36)。これにより、使用者は、これから左コンロ6で煮物の自動調理が開始されることを認識できる。そして、CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶する制御情報テーブル742(図4参照)から、「煮物」の制御情報Aを読み込み(S37)、先に受け付けた左コンロ6で、指定された調理メニューである「煮物」を実行する(S38)。煮物の火力制御では、制御情報Aに基づき、左コンロ6の火力を中(火力=5)に切替え、サーミスタ40が100℃付近を感知後に小(火力=2)に切替え、100℃にキープする温調制御に切替え、焦げ付き始めると自動消火させる。温調制御の間、使用者は、例えば、調理鍋内の被調理物を箸でかき回しながら、被調理物の加熱具合を確認しながら調理できる。
CPU71は、図5のS11に戻り、再び現在点火中のバーナに基づき、現在受付可能な火力操作を決定する。CPU71は、現在受付可能な火力操作の中から一つを指定するガイド音声を、スピーカ77から出力すると共に(S12)、説明画面101を表示する(S13)。使用者からの音声指示を受け付けるまで(S13:NO)、CPU71はS13に戻って待機する。
ここで、使用者は、左コンロ6で実行中の煮物の調理メニューを終了させたい場合、左コンロ6を音声指示で消火させればよい。例えば、図12に示すように、現在の状態Aでは、左コンロ6とグリルが点火した状態である。左コンロ6では、煮物の調理メニューが実行中であり、中火力(火力=5)に制御されている。グリルでは、大火力(火力=8)に調整されている。使用者はコンロ1に向かって「消火」と話しかける。CPU71は、使用者からの音声指示を受け付け(S14:YES)、「消火」と認識した場合(S15:YES、S16:NO、図6のS21:NO)、RAM73に火力操作情報として「消火」を記憶する。
図7に示すように、CPU71は、現在点火中のバーナは一つか否か判断する(S51)。状態Aでは、2つのバーナ(左コンロ6とグリル)が点火中であるので(S51:NO)、受け付けた火力操作が、2つの点火中のバーナのうち、どの場所のバーナを対象としているのか不明である。それ故、CPU71は、火力操作の対象であるバーナの場所を音声指示で特定する必要がある。特に「消火」のような早急に行う必要がある火力操作に迅速に対応する為、CPU71は、以下の制御を引き続き実行する。
CPU71は、2つの点火中のバーナに対応するガス量調節機構30のモータ32の回転角度を求め、不揮発性メモリ74に記憶するバーナ火力情報を参照し、現在点火中のバーナと、夫々のバーナ火力を特定し、元火力情報としてRAM73に一旦記憶する(S52)。左コンロ6の火力は5、グリルの火力は8である。そして、CPU71は、点火中である左コンロ6とグリルの夫々のガス量調節機構30のモータ32を駆動し、弁機構部31を駆動することで、状態Bのように、2つの点火中である左コンロ6とグリルのバーナ火力を一旦全て1に変更し、火力を最小にする(S53)。これにより、火力操作の対象バーナの場所が特定されるまでは、ひとまず火力が弱められるので、火力を弱める等の早急に行う必要がある場合等にも十分対応できる。
続いて、CPU71は、現在点火中のバーナに基づき、先に受け付けた火力操作を受付可能な場所を抽出する(S54)。火力操作を受付可能な場所は、点火中である左コンロ6とグリルである。そこで、CPU71は、使用者に火力操作の場所を音声指示で特定させる為、コンロ1で受付可能な項目の選択肢を知らせる為のガイド音声を作成し、スピーカ77から出力する(S55)。ガイド音声として、例えば、「左コンロ、グリル、消火、音声操作終了の中から一つを選び、音声指示をして下さい。」という音声を出力する。これと同時に、CPU71は、表示部22に説明画面104(図11参照)を表示する(S56)。説明画面104には、出力したガイド音声と同じ内容が表示される。
使用者は、音声と表示で知らされた場所の中から、音声指示で指定した火力操作を行うバーナの場所を選び、コンロ1に対して話しかける。使用者は、コンロ1に向かって「左コンロ」と話しかける。CPU71は、使用者から音声指示を受け付けたか否か判断する(S57)。音声指示を受け付けなかった場合(S57:NO)、CPU71はS57に戻って待機する。使用者から音声指示を受け付けた場合(S57:YES)、CPU71は、受け付けた音声指示が、受付可能な項目の言葉と一致したか否か判断する(S58)。受付可能な場所の言葉とは一致していない場合(S58:NO)、再度正しい場所等を使用者に知らせる為に、CPU71はS55に戻り、再度ガイド音声を、スピーカ77から出力する。
音声認識の結果、受け付けた音声指示が、受付可能な項目と一致した場合(S58:YES)、CPU71は、認識した音声指示は「音声操作終了」であるか否か判断する(S59)。音声指示が「音声操作終了」であった場合(S59:YES)、CPU71は、図5のS18に進み、音声操作を終了する共に、「音声操作を終了しました。」という音声を、スピーカ77から出力する。CPU71はS5に戻り上記処理を繰り返す。
一方、状態Bにおいて、使用者からの音声指示を「左コンロ」と認識した場合(S58:YES、S59:NO)、CPU71は、左コンロ6を対象バーナに決定する(S60)。対象バーナとは、先に受け付けた火力操作を行う対象のバーナを意味する。RAM73に記憶された火力操作情報に基づき、先に受け付けた火力操作は「消火」である。それ故、CPU71は、左コンロ6を消火する内容の実行操作音声を作成し、スピーカ77から出力する(S61)。CPU71は、例えば「左コンロを消火します。」という実行操作音声を出力する。これにより、使用者は、左コンロ6が消火されることを認識できる。
実行操作音声を出力した後、CPU71は対象バーナである左コンロ6に対し、先に受け付けた火力操作である「消火」を実行する(S62)。これにより、これまで実行されていた調理メニューは終了する。さらに、これと同時に、又はこれに少し遅れて、CPU71は、対象バーナ以外のバーナ火力を、RAM73に記憶する元火力情報を参照し、元火力に復帰させる(S63)。対象バーナ以外のバーナは、グリルである。これにより、図12に示す状態Cのように、左コンロ6は消火され、グリルの火力は1から元火力である8へ復帰させることができる。これにより、複数のバーナが点火状態であっても、使用者の音声指示で、特定のバーナのみを正しく安全に消火できる。また、本実施形態では、火力操作が実行される前に、実行操作音声が出力されるので、使用者はこれから火力が切り替わるのを事前に認識できるので、火力が不意に切り替わるのを防止できる。
次いで、CPU71は点火中のバーナが有るか否か判断する(S64)。点火中のバーナが有る場合(S64:YES)、CPU71は、図5のS11に戻り上記処理を繰り返す。一方、コンロ1のバーナが全て消火されている場合(S64:NO)、CPU71は、音声操作を終了し、音声操作終了の音声をスピーカ77から出力する(S65)。CPU71は、例えば「音声操作を終了します。」という音声を出力する。CPU71は、図3のS2に戻り、再びバーナが点火されたか否かを判断し、上記処理を繰り返す。
なお、図5のS14で火力操作の音声指示を先に受け付けて認識し(S15:NO、S16:NO、図6のS21:NO)、点火中のバーナが一つであった場合(図7のS51:YES)、対象バーナは、現在点火中の一つのバーナであるので、点火中のバーナが複数のときのように、場所を特定する必要が無い。よって、仮にグリルのみが点火した状態の場合、CPU71はグリルを消火する内容の実行操作音声を作成し、スピーカ77から出力する(S67)。CPU71は、例えば「グリルを消火します。」という実行操作音声を出力する。実行操作音声を出力した後、CPU71は、点火中であるグリルに対し、火力操作である消火を実行する(S68)。CPU71はS64に処理を進め、上記処理を繰り返す。
以上説明したように、第1実施形態のコンロ1は、使用者から音声指示を受け付け、当該受け付けた音声指示を認識した内容に基づき、複数の加熱源であるバーナの動作を個別に制御可能である。コンロ1では、複数の加熱源のうち希望の場所で、希望する調理メニューの実行を音声指示で受け付けることができる。コンロ1のCPU71は、複数の加熱源のうち調理メニューを実行する一の場所を音声指示で先に受け付ける。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶された調理メニューテーブル741から、先に受け付けた加熱源の場所において実行可能な調理メニューを抽出する。CPU71は、抽出した調理メニューの選択肢を音声又は表示で報知する。報知後、使用者から受け付けた音声指示を認識した結果、報知した調理メニューの選択肢の何れかと一致した場合、該一致した調理メニューを先に受け付けた場所で実行する。このように、使用者は、報知された選択肢の中から希望する調理メニューを音声指示で指定するので、使用者により異なる音声指示が入力される可能性を軽減できる。それ故、コンロは、希望する調理メニューを先に受け付けた場所でスムーズに実行できる。
-第2実施形態-
第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、CPU71が実行する音声操作制御処理のうち一部が異なるのみである。よって、本実施形態では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通部分は説明を簡略又は省略する。
調理メニューを音声指示で受け付ける場合、第1実施形態の音声操作制御処理では、調理メニューを実行する加熱源の場所を先に受け付け、その受け付けた場所で実行可能な調理メニューの選択肢を音声又は表示で報知することで、使用者に正確な音声指示を促すことができる。これに対し、第2実施形態の音声操作制御処理では、調理メニューの種類を先に受け付け、その受け付けた調理メニューを実行可能な加熱源の場所の選択肢を音声又は表示で報知することで、使用者に正確な音声指示を促すことができる。
図13に示すように、第2実施形態の音声操作制御処理は、S21とS23の間にS101の処理を備え、S27とS30の間にS102とS103の処理を備え、S34とSS36の間にS104の処理を備え、S37の処理の後にS105の処理を備える。それ以外は、第1実施形態と同じである。
例えば、左コンロ6とグリルが点火中の状態で、左コンロ6を使って調理メニューを実行する場合を想定する。使用者から音声指示で「調理メニュー」を受け付けた場合(S21:YES)、CPU71は、RAM73に記憶する点火バーナ情報に基づき、点火中のバーナの場所で受付可能な調理メニューを決定する(S101)。点火中のバーナは、左コンロ6とグリルであるので、CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶する調理メニューテーブル741に基づき、左コンロ6又はグリルで実行可能な調理メニューを抽出する。左コンロ6又はグリルで実行可能な調理メニューは、煮物、湯沸し、高温炒め、焼き魚、パン/ピザ、焼き菓子の6種類である。
CPU71は、使用者に対して現在実行可能な調理メニューを報知する為に、抽出した調理メニューを含む受付可能項目のガイド音声を作成し、スピーカ55から出力する(S23)。CPU71は、ガイド音声に加え、説明画面を表示する(S24)。使用者は、報知された調理メニューの中から一の調理メニューを選択し、コンロ1に対して話しかける。
CPU71は、音声指示で調理メニューの種類を認識した場合(S25:YES、S26:YES、S27:NO)、RAM73に認識した調理メニューを一旦記憶する(S102)。CPU71は、RAM73に記憶した調理メニューを実行可能な場所を、RAM73に記憶する点火バーナ情報から抽出する(S103)。CPU71は、点火中のバーナの中から音声指示で受け付けた調理メニューを実行な場所を使用者に報知する為に、抽出した場所を含む受付可能項目のガイド音声を作成し、スピーカ55から出力する(S30)。CPU71は、ガイド音声に加え、説明画面を表示する(S31)。例えば、焼き魚を調理メニューとして受け付けた場合、焼き魚を調理できるのはグリルのみであるので、CPU71は、焼き魚を調理可能な場所として「グリル」を音声と表示で報知する。使用者は、報知された場所に基づき、コンロ1に対して「グリル」と話しかける。
CPU71は、音声指示で調理メニューを実行する場所を認識した場合(S32:YES、S33:YES、S34:NO)、CPU71は認識した場所(例えば、グリル)をRAM73に一旦記憶する(S104)。そして、CPU71は、例えば「グリルで焼き魚の自動調理を行います。」という実行操作音声を作成し、スピーカ77から出力する(S36)。これにより、使用者は、これからグリルで焼き魚の自動調理が開始されることを認識できる。次いで、CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶する制御情報テーブル742から、「焼き魚」の制御情報Gを読み込み(S37)、認識したグリルで、指定された調理メニュー「焼き魚」を実行する(S105)。
以上説明したように、第2実施形態のコンロ1においても、音声操作制御処理を実行することで、第1実施形態と同様に、複数の加熱源のうち希望の場所で、希望する調理メニューの実行を音声指示で受け付けることができる。コンロ1のCPU71は、調理メニューの種類を音声指示で先に受け付ける。CPU71は、不揮発性メモリ74に記憶された調理メニューテーブル741から、先に受け付けた調理メニューを実行可能な加熱源の場所を抽出する。CPU71は、抽出した加熱源の場所の選択肢を音声又は表示で報知する。報知後、使用者から受け付けた音声指示を認識した結果、報知した加熱源の場所の選択肢と一致した場合、該一致した加熱源の場所で先に受け付けた調理メニューを実行する。このように、使用者は、報知された選択肢の中から希望する調理メニューを音声指示で指定した後に、コンロ1によって報知された選択肢の中から希望する加熱源の場所を音声指示で指定する。よって、コンロ1は、使用者により異なる音声指示が入力される可能性を軽減できる。それ故、コンロ1は、先に受け付けた調理メニューを希望する場所でスムーズに実行できる。
以上説明において、右コンロ4、奥コンロ5、左コンロ6、グリルは、本発明の「加熱源」の一例である。制御回路70は本発明の「制御手段」の一例である。第1実施形態において、図6のS23~S26の処理を実行するCPU71は本発明の「受付手段」の一例である。調理メニューテーブル721は、本発明の「加熱源とその加熱源において実行可能な調理メニューの種類とを対応づけた情報」の一例である。不揮発性メモリ74は本発明の「記憶手段」の一例である。S29の処理を実行するCPU71は本発明の「メニュー抽出手段」の一例である。S30,S31の処理を実行するCPU71は本発明の「メニュー報知手段」の一例である。S32,S33,S38の処理を実行するCPU71は本発明の「実行手段」の一例である。
第2実施形態において、図13のS23~S26の処理を実行するCPU71は、本発明の「受付手段」の一例である。S103の処理を実行するCPU71は、本発明の「加熱源抽出手段」の一例である。S30,S31の処理を実行するCPU71は、本発明の「加熱源報知手段」の一例である。S32,S33,S105の処理を実行するCPU71は本発明の「実行手段」の一例である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。本実施形態では、ビルトインタイプのコンロ1を例示したが、テーブルコンロであってもよい。コンロバーナの数は一つでも複数でもよく、グリルは省略してもよい。
図3に示す調理メニューテーブル741には、加熱源の場所に対応する9つの調理メニューの種類が記憶されているが、調理メニューの数、種類については、上記実施形態に限定されない。また、異なる加熱源の場所に対し、同一の調理メニューが設定されていてもよい。
上記実施形態の音声操作制御処理のS7、S14、S25、S32において、音声指示を受け付けて認識が完了したときに、音声を受け付けたことを報知する為の音声、例えば「ポーン」というチャイム音等をスピーカ77から出力するようにするとよい。これにより、使用者が自ら発話した音声指示がコンロ1に認識されたか否かを速やかに認識できる。発話してもチャイムが鳴らなければ、音声認識は失敗したことが分かるので、使用者は再度発話を試みることができる。
上記実施形態の音声操作制御処理のS12とS13において、スピーカ77からガイド音声を出力し、表示部22に説明画面101を表示したが、何れか一方を省略してもよい。
S23とS24においても、スピーカ77からガイド音声を出力し、表示部22に説明画面102を表示したが、何れか一方を省略してもよい。S30とS31においても、スピーカ77からガイド音声を出力し、表示部22に説明画面103を表示したが、何れか一方を省略してもよい。S55とS56においても、スピーカ77からガイド音声を出力し、表示部22に説明画面104を表示したが、何れか一方を省略してもよい。好ましくは、上記実施形態のように、スピーカ77からの音声の出力と、表示部22における説明画面の表示の両方を行うのがよい。
上記実施形態の音声操作制御処理のS53では、対象バーナ以外の他の点火中のバーナの火力について、一律に火力1に弱めているが、現在の火力よりも弱めればよく、同じ火力に弱めなくてもよい。
上記実施形態では、火力操作の音声指示を認識した後で、対象バーナの場所を認識しているが、対象バーナの場所を先に認識してから、火力操作の音声指示を認識してもよい。
上記実施形態では、バーナに対応するガス量調節機構30のモータ32を駆動することで、弁機構部31の弁の開度を調節し、バーナの火力を調節しているが、ガス量調節機構の構造は、これ以外の構造でもよく、例えば、ガス供給管に複数のバイパス路と電磁弁を設け、電磁弁を開閉することで、バーナに流れるガス量を調節してもよい。