JP7381498B2 - カーボンナノチューブを含む複合2次粒子及びその製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブを含む複合2次粒子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノチューブを含む複合2次粒子及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、カーボンナノチューブを含み、一次粒子が集合した複合2次粒子及びその製造方法に関する。
近年、カーボンナノチューブとフッ素樹脂粒子の混合物が開発され、その混合物の成形体が、フッ素樹脂の耐熱性及び耐薬品性等を保ちつつ、更に高い導電性を示すことが報告されている。
特許文献1~3は、フッ素樹脂等の粒子とカーボンナノチューブを分散媒に分散させた分散液、フッ素樹脂等の粒子にカーボンナノチューブが良好に分散した分散物(複合粒子)、及びその分散物を成形した成形体を開示し、その成形体の体積抵抗率が1.0×10Ωcm以下であることを示す。
特開2015-30821号公報 WO2012/107991A1 特開2014-34591号公報
しかし、特許文献1~3の実施例で実際に製造された成形体は、いずれも、数cmの大きさで、比較的小さくて、単純な形状を有する。従って、特許文献1~3は、より大きな(例えば数十cm~数m)、より複雑な形状の成形体の製造の可否について何ら示していない。
本発明者等は、特許文献1~3の分散物(複合粒子)を用いて、より大きな成形体の製造を試みたが、その成形体には欠陥(クラックなど)が発生し、良好な外観を有し、高い導電性を有し、耐熱性及び耐薬品性等に優れる、より大きな成形体を得ることはできなかった。
より大きな成形体を良好に製造することができれば、成形体そのものの生産性を向上することができ、更に、そのより大きな成形体を使用することで、より大型の装置(設備)の生産性も向上することができる。もし、より大きな成形体を製造できなければ、小さい成形体を何らかの方法で接続して使用せざるを得ないが、それは煩雑であり、コストも上昇するという問題がある。
従って、従来は、例えば、耐薬品性、耐熱性、導電性、クリーン性(溶剤に浸しても金属、有機物などが溶け出さない)に優れ、かつ、欠陥(クラック)の少ない、好ましくは欠陥のない、より大きな成形体を容易に得ることができなかった。
本発明は、例えば、耐薬品性、耐熱性、導電性、クリーン性に優れ、かつ、欠陥の少ない、好ましくは欠陥のない、より大きな成形体を提供し、それを容易に得るための、製造中間物(より具体的には、2次粒子)及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、小さな粒子径を有するフッ素樹脂粒子(1次粒子)とカーボンナノチューブを含む組成物を造粒してより大きな粒子径を有する複合2次粒子を得ることができ、その複合2次粒子を用いて、欠陥の少ない、大きな成形体を容易に製造することができることを見出した。更に、そのような複合2次粒子を用いて得られる大きな成形体は、優れた耐薬品性、耐熱性、導電性、クリーン性等を示すことを見出して、本発明を完成させるに至った。
本明細書は、下記の態様を含む。
1.
フッ素樹脂の1次粒子と、カーボンナノチューブとを含む複合2次粒子であって、
フッ素樹脂の1次粒子が集合し、フッ素樹脂の1次粒子の間にカーボンナノチューブが存在して構成された複合2次粒子であり、
カーボンナノチューブの平均長さは、50~1000μmであり、
フッ素樹脂の1次粒子の平均粒子径は、1~300μmであり、
複合2次粒子の平均粒子径は、150μm以上であり、
1次粒子の平均粒子径より、複合2次粒子の平均粒子径の方が大きく、
複合2次粒子は、カーボンナノチューブを0.01~2.0質量%含む、複合2次粒子。
2.
複合2次粒子の比表面積は、0.5~9.0m/gである、上記1に記載の複合2次粒子。
3.
複合2次粒子の嵩密度は、0.45g/cm以上である、上記1又は2に記載の複合2次粒子。
4.
フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエ
チレン(変性PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(
FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロ
トリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PC
TFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびポリフッ化ビニル(PVF)からなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記1~3のいずれか1に記載の複合2次粒子。
5.
上記1~4のいずれか1に記載の複合2次粒子を含む、成形体(又は成形品)。
6.
体積抵抗率が、1×10-1 ~1×10Ω・cmである、上記5に記載の成形体。
7.
弾性率が、100~3000MPaである、上記5又は6に記載の成形体。
8.
強度が、10~100MPaである、上記5~7のいずれか1に記載の成形体。
9.
伸びが、2~1000%である、上記5~8のいずれか1に記載の成形体。
10.
(i)フッ素樹脂の1次粒子にカーボンナノチューブが分散したフッ素樹脂組成物を準備すること;及び
(ii)そのフッ素樹脂組成物に造粒操作を施して、複合2次粒子を製造すること、
を含む、上記1~4のいずれか1に記載の複合2次粒子の製造方法。
11.
平均粒子径が1~300μmである粒子状のフッ素樹脂と、平均長さが50~1000μmであるカーボンナノチューブを準備すること;
粒子状のフッ素樹脂に、カーボンナノチューブを、0.01~2.0質量%の割合で加えて、複合樹脂組成物を準備すること;
複合樹脂組成物に造粒操作を施して、カーボンナノチューブとフッ素樹脂の1次粒子を含み、150μm以上の平均粒子径を有する複合2次粒子を製造すること
を含む、複合2次粒子の製造方法。
12.
上記1~4のいずれか1に記載の複合2次粒子を成形することを含む、成形体の製造方法。
13.
成形は、ラム押出、圧縮成形、自動圧縮成形、アイソスタティック成形、押出成形、射出成形、トランスファー成形から選択される成形方法で行われることを含む、上記12に記載の成形体の製造方法。
本発明の複合2次粒子を使用すると、例えば、耐薬品性、耐熱性、導電性、クリーン性(溶剤に浸しても金属、有機物などが溶け出さない)に優れる、欠陥(クラック)の少ない、好ましくは欠陥の比較的少ない、大きな成形体を容易に得ることができる。
本発明の実施形態の複合2次粒子は、
フッ素樹脂の1次粒子と、カーボンナノチューブとを含み、
フッ素樹脂の1次粒子が集合し、フッ素樹脂の1次粒子同士の間にカーボンナノチューブが存在して構成された複合2次粒子であり、
カーボンナノチューブの平均長さは、50~1000μmであり、
フッ素樹脂の1次粒子の平均粒子径は、1~300μmであり、
複合2次粒子の平均粒子径は、150μmを超え、
1次粒子の平均粒子径より、複合2次粒子の平均粒子径の方が大きく、
複合2次粒子は、カーボンナノチューブを0.01~2.0質量%含む。
本明細書の複合2次粒子は、フッ素樹脂の1次粒子と、カーボンナノチューブとを含み、フッ素樹脂の1次粒子が集合し、フッ素樹脂の1次粒子の間にカーボンナノチューブが存在して構成されており、フッ素樹脂の1次粒子、カーボンナノチューブ等について上述の特定の条件を満たし、その複合2次粒子を成形することで、本発明が目的とするより大きな成形体(又は成形品)を得られる限り、特に制限されることはない。
本明細書において、フッ素樹脂とは、一般的にフッ素樹脂として理解され、本発明が目的とする複合2次粒子が得られ、その複合2次粒子を成形することで、本発明が目的とするより大きな成形体を得られる限り、特に制限されることはない。
そのようなフッ素樹脂として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびポリフッ化ビニル(PVF)から選択される少なくとも1種を例示することができる。
フッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)が好ましく、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)がより好ましい。
フッ素樹脂の1次粒子とは、フッ素樹脂でできている粒子状物質であり、その平均粒子径は、1~300μmであって、カーボンナノチューブと複合2次粒子を形成することができ、その複合2次粒子を成形することで、本発明が目的とするより大きな成形体を得られる限り、特に制限されることはない。
フッ素樹脂の1次粒子の平均粒子径は、1~300μmであり、5~150μmであることが好ましく、5~80μmであることがより好ましく、10~30μmであることが特に好ましい。
フッ素樹脂の1次粒子の平均粒子径は、複合2次粒子にする前は、実施例で示すように、レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて測定することができる。平均粒子径は、測定で得た粒度分布における、積算値50%での粒子径(D50)である。複合2次粒子にした後は、レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて、測定することができる。
フッ素樹脂の1次粒子として、市販品を使用することができる。例えば、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)として、ダイキン工業株式会社製のM-12(商品名)、M-11(商品名)、及びポリフロンPTFE-M(商品名)、
変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)として、ダイキン工業株式会社製のM-112(商品名)、M-111(商品名)、及びポリフロンPTFE-M(商品名)、
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)として、ダイキン工業株式会社製のM-300PL(商品名)、M-300H(商品名)、及びネオフロンPCTFE(商品名)
テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)として、ダイキン工業株式会社製のAP-230(商品名)、AP-210(商品名)、及びネオフロンPFA(商品名)等を例示できる。
フッ素樹脂は、単独で又は組み合わせて使用できる。
本明細書において、「カーボンナノチューブ」とは、通常カーボンナノチューブと理解される物質であって、本発明が目的とする複合2次粒子、及びその複合2次粒子を成形することで、本発明が目的とするより大きな成形体を得られる限り、特に制限されることはない。
そのようなカーボンナノチューブ(「CNT」ともいう)として、例えば、単層のCNT、多層のCNT、2層のCNT等を例示できる。カーボンナノチューブとして市販品を使用することができ、例えば、大陽日酸社製のCNT-uni(商品名)シリーズを使用することができる。
CNTは、単独又は組み合わせて使用することができる。
本発明の実施形態の複合2次粒子において、カーボンナノチューブは、例えば、50~1000μmの平均長さを有し、50~800μmの平均長さを有することが好ましく、70~650μmの平均長さを有することがより好ましく、100~500μmの平均長さを有することが更により好ましく、150~400μmの平均長さを有することが特に好ましく。
CNTは、50μm以上の平均長さを有する場合、導電パスが繋がりやすいので、導電性がより向上し、好ましい。
本明細書において、CNTの平均長さ(又は平均繊維長)とは、実施例で詳細に記載するように、SEMで撮影した画像から得られる平均長さをいう。即ち、成形体の一部を、300℃~600℃に加熱して、灰化し、残渣物(SEM撮影用サンプル)を得る。その残渣物のSEM画像を撮影する。そのSEM画像に含まれる各カーボンナノチューブの長さを画像処理によって求める。その画像処理によって得た長さの平均値を計算によって求め、その平均値をCNTの平均長さという。
本発明の実施形態において、複合2次粒子は、カーボンナノチューブを、0.01~2.0重量%含み、0.04~1.5重量%含むことが好ましく、0.05~1.0重量%含むことがより好ましく、0.05~0.5重量%含むことが特に好ましい。
複合2次粒子が、カーボンナノチューブを、0.01~2.0重量%含む場合、導電パスを形成するために好ましい。複合2次粒子が、カーボンナノチューブを、0.05~1.0重量%含む場合、導電パスを形成するためにより十分な量なので、導電性がより向上し、より好ましい。
本発明の実施形態の複合2次粒子は、フッ素樹脂の1次粒子が集合し、フッ素樹脂の1次粒子同士の間にカーボンナノチューブが存在して構成されているので、複合2次粒子の平均粒子径は、フッ素樹脂の1次粒子の平均粒子径より大きく、複合2次粒子の平均粒子径は、150μmを超える。
複合2次粒子の平均粒子径は、実施例で示すように、レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて測定することができる。平均粒子径は、測定で得た粒度分布における、積算値50%での粒子径(D50)である。
複合2次粒子の平均粒子径は、例えば、150μm以上であり、300μm以上であってよく、300~5000μmであることが好ましく、400~3000μmであることがより好ましく、500~2000μmであることが特に好ましい。
本発明の実施形態の複合2次粒子の比表面積は、0.5~9.0m/gであることが好ましく、0.8~4.0m/gであることがより好ましく、1.0~3.0m/gであることが特に好ましい。複合2次粒子の比表面積が、0.5~9.0m/gである場合、上記の下限以上であると、フッ素樹脂とカーボンナノチューブとの密着性を高めやすい観点から好ましく、上記の上限以下であると、複合樹脂材料の製造しやすさの観点から好ましい。
複合2次粒子の比表面積は、実施例で例示するように、JIS Z8830に準拠して、測定することができる。
本発明の実施形態の複合2次粒子の嵩密度は、0.45g/cm以上であることが好ましく、0.60g/cm以上であることがより好ましく、0.80g/cm以上であることが特に好ましい。複合2次粒子の嵩密度は、0.45g/cm以上である場合、成形するときに、より小さい金型を使用することができる。
複合2次粒子の嵩密度は、実施例で例示するように、JIS K6891に準拠して、測定することができる。
本発明の実施形態の複合2次粒子の粉体硬度は、40~200%であることが好ましく、50~150%であることがより好ましく、60~100%であることが特に好ましい。複合2次粒子の粉体硬度は、40~200%である場合、ハンドリングの際に分離しにくいため扱いやすいという有利な効果を奏する。
複合2次粒子の粉体硬度は、実施例で例示するように、JIS Z8841に準拠して、測定することができる。
本発明の実施形態の複合2次粒子は、目的とする複合2次粒子を得ることができる限り、いずれの方法を用いて製造してもよい。
本発明の実施形態の複合2次粒子は、(i)フッ素樹脂の1次粒子にカーボンナノチューブが分散したフッ素樹脂組成物を準備すること;及び(ii)そのフッ素樹脂組成物に造粒操作を施して、複合2次粒子を製造すること、を含む製造方法で製造することが好ましい。
(i)フッ素樹脂の1次粒子にカーボンナノチューブが分散したフッ素樹脂組成物を準備する方法は、本発明が目的とする複合2次粒子を得られる限り特に制限されることはない。特許文献1~3等に記載の方法を使用することができる。例えば、実施例に記載の方法を例示できる。
(ii)フッ素樹脂組成物に造粒操作を施して、複合2次粒子を製造する方法は、本発明が目的とする複合2次粒子を得られる限り、造粒操作、造粒条件等に特に制限されることはない。造粒操作(方法)は、湿式造粒でも乾式造粒でもよい。
更に、本発明の実施形態の複合2次粒子の製造方法は、
平均粒子径が1~300μmである粒子状のフッ素樹脂と、平均長さが50~1000μmであるカーボンナノチューブを準備すること;
粒子状のフッ素樹脂に、カーボンナノチューブを、0.01~2.0質量%の割合で加えて、フッ素樹脂組成物を準備すること;及び
フッ素樹脂組成物に、造粒操作を施して、カーボンナノチューブとフッ素樹脂の1次粒子を含み、150μm以上の平均粒子径を有する複合2次粒子を製造すること
を含む。
本発明は、本発明の実施形態の複合2次粒子を含む成形体を提供する。
成形体は、より大きな寸法を有することができ、例えば、直方体状であれば最短の辺の長さ(又は厚さ)、円柱状であればその高さが、例えば、80mm以上であり得、90mm以上であり得、100mm以上であり得る。成形体は、また、たとえば、円柱状であれば、高さが低くても、円柱の直径が大きくて、例えば、150mm以上、175mm以上、200mm以上で有りえる。本発明の実施形態の成形体は、より大きな寸法を有するが、欠陥がより少なく、好ましくは、欠陥がほとんど存在しない。
本発明の実施形態の成形体は、体積抵抗率が、1×10-1 ~1×10Ωcmであることが好ましく、1×10~1×10Ωcmであることが好ましく、1×10~1×10Ωcmであることがより好ましく、1×10~1×10Ωcmであることが特に好ましい。
成形体の体積抵抗率が、1×10-1 ~1×10Ω・cmである場合、成形体自体の帯電を防止しつつ、アースを取ることで除電効果を発揮できるという有利な効果を奏する。成形体の体積抵抗率は、JIS K6911に従い測定することができる。
本発明の実施形態の成形体は、弾性率が、例えば、100~3000MPaで有ってよく、250~2100MPaあることが好ましく、250~1800MPaあることがより好ましく、300~1200MPaあることが特に好ましい。
成形体の弾性率が、100~3000MPaである場合、成形体の成形加工がより容易である。成形体の弾性率は、実施例で例示するようにJIS K7137-2-Aに従い測定することができる。
本発明の実施形態の成形体は、強度が、例えば、10~100MPaであってよく、15~60MPaあることが好ましく、20~50MPaあることがより好ましく、20~40MPaあることが特に好ましい。
成形体の強度が、10~100MPaである場合、成形体の成形加工がより容易である。成形体の強度は、実施例で例示するようにJIS K7137-2-Aに従い測定することができる。
本発明の実施形態の成形体は、伸びが、例えば、2~1000%であってよく、5~650%あることが好ましく、5~600%あることがより好ましく、10~500%あることが特に好ましい。
成形体の伸びが、2~1000%である場合、成形体の成形加工がより容易である。成形体の伸びは、実施例で例示するようにJIS K7137-2-Aに従い測定することができる。
本発明の実施形態の成形体の製造方法は、目的とする成形体を製造することができる限り、特に制限されることはないが、本発明の実施形態の複合2次粒子を成形することを含む製造方法を用いて製造することが好ましい。
複合2次粒子の成形方法は、目的の成形体を得られる限り特に制限されることはないが、例えば、ラム押出、圧縮成形、自動圧縮成形、アイソスタティック成形、押出成形、射出成形、トランスファー成形などから選択することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
尚、実施例の記載において、特に記載がない限り、溶媒を考慮しない部分を、重量部及び重量%の基準としている。
本実施例で使用した成分を以下に示す。
(A)フッ素樹脂
(A1)ポリテトラフルオロエチレン(平均粒子径:20μm)(ダイキン工業株式会社製ポリフロン PTFE M-112(商品名))
(A2)ポリテトラフルオロエチレン(平均粒子径:50μm)(ダイキン工業株式会社製ポリフロン PTFE M-12(商品名))
(A3)ポリクロロトリフルオロエチレン(平均粒子径:10μm)(ダイキン工業株式会社製ネオフロン PCTFE(商品名))
(A’4)ポリテトラフルオロエチレン(平均粒子径:430μm)(ダイキン工業株式会社製ポリフロン PTFE M-139(商品名))(平均粒子径:25μmのポリテトラフルオロエチレンが造粒された造粒品)
(B)カーボンナノチューブ
(B1)カーボンナノチューブ(平均繊維長=約150μm、大陽日酸社製のCNT-uni(商品名))
(B2)カーボンナノチューブ(平均繊維長=約600μm、大陽日酸社製のCNT-uni(商品名))
<実施例1>
(A1)平均粒子径20μmのポリテトラフルオロエチレン(ダイキン工業株式会社製ポリフロン PTFE M-112(商品名))を使用した。レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて、PTFE粒子の粒度分布を測定して、PTFE粒子の平均粒子径(D50)を確認した。
水を溶媒とする(B1)カーボンナノチューブ分散液(分散剤=0.15質量%、(B1)カーボンナノチューブ=0.05質量%)500gにエタノールを3,500g加えて希釈した。更に、上述の(A1)PTFE粒子を1000g添加して混合スラリーを作製した。
混合スラリーを耐圧容器に供給し、耐圧容器内の混合スラリーに含まれる分散剤1mgに対して0.03g/分の供給速度で液化二酸化炭素を供給し、耐圧容器内の圧力が20MPa、温度が50℃になるまで、昇圧及び昇温した。上記圧力および温度を3時間保持しながら、二酸化炭素中に溶け込んだ溶媒(水、エタノール)および分散剤と共に、二酸化炭素を耐圧容器から排出した。
耐圧容器内の圧力及び温度を、大気圧及び常温に各々下げて、耐圧容器内の二酸化炭素を除去して、(B1)カーボンナノチューブを0.05質量%含む(A1)PTFE組成物を得た。
結合剤(ノニオン性界面活性剤 日本油脂性プロノン#208)を溶解したジクロロメタンの溶液を、上述の、(B1)カーボンナノチューブを0.05質量%含む(A1)PTFE組成物に滴下、もしくはスプレー噴霧して、湿潤させた。その溶媒を除去し、撹拌翼を備えた造粒装置を使用して、水中造粒法を用いて、造粒して、実施例1の複合2次粒子を得た。レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて、実施例1の複合2次粒子の粒度分布を測定して、複合2次粒子の平均粒子径(D50)を確認した。
圧縮成形法を使用して、実施例1の複合2次粒子を成形して、板状成形体を得た。即ち、複合2次粒子を、必要に応じて前処理(予備乾燥等)後、複合2次粒子を金型に一定量、均一に充填した。複合2次粒子を15MPaで加圧し、一定時間保持することで、複合2次粒子を圧縮して、PTFE予備成形体を得た。PTFE予備成形体を金型から取り出して、345℃以上に設定した熱風循環式電気炉で2時間以上焼成し、徐冷後電気炉から取り出し、実施例1の板状成形体を得た。
<実施例2>
(B1)カーボンナノチューブを0.1重量%含むように変更した以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例2の複合2次粒子及び成形体を製造した。
<実施例3>
(B1)カーボンナノチューブを0.025重量%含むように変更した以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例3の複合2次粒子及び成形体を製造した。
<実施例4>
(A1)ポリテトラフルオロエチレンの代わりに(A2)ポリテトラフルオロエチレン用いた以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例4の複合2次粒子及び成形体を製造した。
<実施例5>
(B1)カーボンナノチューブの代わりに(B2)カーボンナノチューブを用いた以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、実施例5の複合2次粒子及び成形体を製造した。
<実施例6>
(A1)の代わりに、(A3)ポリクロロトリフルオロエチレン(平均粒子径:10μm)(ダイキン工業株式会社製ネオフロン PCTFE(商品名))を用いた以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法を用いて、実施例6の(B1)カーボンナノチューブを0.10質量%含む(A3)PCTFE組成物を得た。
(B1)カーボンナノチューブを0.10質量%含む(A3)PCTFE組成物をローラーコンパクターを使用して、乾式造粒法を用いて、造粒して、実施例6の複合2次粒子を得た。レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて、実施例6の複合2次粒子の粒度分布を測定して、複合2次粒子の平均粒子径(D50)を確認した。
圧縮成形法を使用して、複合2次粒子を成形して、実施例6の板状成形体を得た。即ち、複合2次粒子を、金型に入れ、必要に応じて適切な前処理(予備乾燥等)を行った。その後、200℃以上の温度で2時間以上、複合2次粒子を加熱後、5MPa以上の圧力で、複合2次粒子を圧縮しながら、常温まで冷却して実施例6のPCTFE成形体を得た。
<比較例1>
(B1)カーボンナノチューブを使用しなかった以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例1の2次粒子及び成形体を製造した。
<比較例2>
(B1)カーボンナノチューブを0.05質量%含む(A1)PTFE組成物を、造粒することなく、その組成物について圧縮成形法を使用して、成形体を得た以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例2の成形体を製造した。尚、PTFE組成物を比較例2の複合粒子ともいう。
<比較例3>
(A1)ポリテトラフルオロエチレンの代わりに(A’4)ポリテトラフルオロエチレン(造粒品)(造粒前粒径:25μm 、造粒後粒径:430μm)を用いて、(B1)カーボンナノチューブを0.05質量%含む(A’4)PTFE組成物(複合2次粒子)を得たこと、その(A’4)PTFE複合2次粒子を、更に造粒することなく、圧縮成形法を使用して、成形体を得たこと以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法を用いて、比較例3の成形体を製造した。尚、(A’4)PTFE組成物を比較例3の複合2次粒子ともいう。
<平均粒子径>
フッ素樹脂の粒子及び複合2次粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布装置(日機装製「MT3300II」)を用いて測定した。平均粒子径は、測定で得た粒度分布における、積算値50%での粒子径(D50)である。
<比表面積>
フッ素樹脂の粒子及び複合2次粒子の比表面積は、JIS Z8830に準拠して、測定した。具体的には、定容量式ガス吸着法である比表面積/細孔分布測定装置(例えば日本ベル製BELSORP-miniII)を用いて、BET法を使用して測定した。
<嵩密度>
フッ素樹脂の粒子及び複合2次粒子の嵩密度は、JIS K6891に準拠して、測定した。容積100mLのステンレス製の容器に、上部に設置された漏斗より試料を落として、容器から盛り上がった試料を平板で擦切ったあっと容器に残った試料の重さを容器の容積で割ったものを嵩密度とした。
<粉体硬度>
フッ素樹脂の粒子及び複合2次粒子の粉体硬度は、JIS Z8841に準拠して、測定した。
株式会社ナノシーズ製 微小粒子圧壊力測定装置「NS-A100型」を用いた。粒子サンプルをステージに自由落下により散布し、圧壊針により圧壊力を測定した。押し込み力の波形チャートを記録し、100mN加圧時の変形量を求めた。初期の画像から粒子径を測定し、変形量と粒子径の比から1個粒子毎の歪み率(%)を測定した。
<体積抵抗率>
成形体の体積抵抗率は、JIS K6911に従い測定した。
成形体を切削加工した試験片(寸法は、φ100×2mmt)を用いて、抵抗率計(例えば三菱化学アナリテック製「ロレスタ」または「ハイレスタ」)を使用して測定した。
<引張試験>
成形体の引張試験(機械的強度:引張弾性率、引張強度、引張伸び(破断点))は、成形体から切削加工によりJIS K7137-2-Aに従うダンベル試験片を作製して、測定試料とした。
成形体の引張弾性率、引張強度および引張伸び(破断点)の測定は、上記測定試料(ダンベル試験片)を用いて、JIS K7137-2-Aに従い、5kN荷重、1mm/minの速度にて、引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ製「テンシロン万能材料試験機」)を用いて行った。
<大型成形>
圧縮成形法を用いて、実施例1の複合2次粒子を成形して、φ300×100mmtの寸法の円柱状の大型の成形体を製造した。得られた大型の成形体は、表面を目視で欠陥等を観察と、丸鋸で二等分し断面を目視で欠陥等を観察した。
○:欠陥が全く認められなかった。
×:欠陥が認められた。
上述の方法と同様の方法を用いて、実施例2~6の複合2次粒子、比較例1の2次粒子比較例3の複合粒子、比較例2の粒子を用いて、各々の大型成形体を製造して、同様の方法を用いて評価した。
結果は、表1に示した。
Figure 0007381498000001
実施例1~6の複合2次粒子は、フッ素樹脂の1次粒子とカーボンナノチューブを含み、フッ素樹脂の1次粒子の間にカーボンナノチューブが存在して構成されており、1次粒子の平均粒子径より、大きい特定の平均粒子径を有し、特定の平均長さのカーボンナノチューブを特定量含む。そして、それらを圧縮成形して得られる成形体は、耐薬品性、耐熱性、導電性、クリーン性(溶剤に浸しても金属、有機物などが溶け出さない)に優れる、欠陥(クラック)の少ない、好ましくは欠陥の比較的少ない、大きな成形体を容易に得ることができる。
これに対し、比較例1のカーボンナノチューブを含まない2次粒子で製造された成形体は、体積抵抗率が、1014Ωcmであり、カーボンナノチューブをふくまないので、導電性に劣る。
比較例2のカーボンナノチューブと1次粒子とを含む複合粒子で製造された成形体は、体積抵抗率が、10Ωcmであり、カーボンナノチューブを含むので、導電性に優れるが、造粒操作を施して、2次粒子にしていないので、大型の成形体を製造すると、欠陥が認められる。即ち、比較例2の複合粒子を用いると大きな成形体を容易に得ることができない。
比較例3の複合2次粒子は、フッ素樹脂の1次粒子を造粒後カーボンナノチューブと複合化したので、フッ素樹脂の1次粒子の間にカーボンナノチューブが存在して構成されていない。従って、体積抵抗率が、10Ωcmであり、導電性が不十分である。
本発明の実施形態の複合2次粒子は、フッ素樹脂の1次粒子とカーボンナノチューブを含み、1次粒子の平均粒子径より、大きい特定の平均粒子径を有し、特定の平均長さのカーボンナノチューブを特定量含む。従って、耐薬品性、耐熱性、導電性、クリーン性(溶剤に浸しても金属、有機物などが溶け出さない)に優れる、欠陥(クラック)の少ない、好ましくは欠陥の比較的少ない、大きな成形体を容易に得ることができる。
[関連出願]
尚、本出願は、2019年1月18日に日本国でされた出願番号2019- 7304を基礎出願とするパリ条約第4条に基づく優先権を主張する。この基礎出願の内容は、参照することによって、本明細書に組み込まれる。

Claims (13)

  1. フッ素樹脂の1次粒子と、カーボンナノチューブとを含む複合2次粒子であって、
    フッ素樹脂の1次粒子が集合し、フッ素樹脂の1次粒子の間にカーボンナノチューブが存在して構成された複合2次粒子であり、
    カーボンナノチューブの平均長さは、50~1000μmであり、
    フッ素樹脂の1次粒子の平均粒子径は、1~300μmであり、
    複合2次粒子の平均粒子径は、150μm以上であり、
    1次粒子の平均粒子径より、複合2次粒子の平均粒子径の方が大きく、
    複合2次粒子は、カーボンナノチューブを0.01~2.0質量%含
    複合2次粒子の嵩密度は、0.45g/cm 以上である、複合2次粒子。
  2. 複合2次粒子の平均粒子径は、500μmより大きい、請求項1に記載の複合2次粒子。
  3. 複合2次粒子の比表面積は、0.5~9.0m/gである、請求項1又は2に記載の複合2次粒子。
  4. フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン(変性PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびポリフッ化ビニル(PVF)からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合2次粒子。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の複合2次粒子を含む、成形体。
  6. 体積抵抗率が、1×10-1 ~1×10Ω・cmである、請求項5に記載の成形体。
  7. 弾性率が、100~3000MPaである、請求項5又は6に記載の成形体。
  8. 強度が、10~100MPaである、請求項5~7のいずれか1項に記載の成形体。
  9. 伸びが、2~1000%である、請求項5~8のいずれか1項に記載の成形体。
  10. (i)フッ素樹脂の1次粒子にカーボンナノチューブが分散したフッ素樹脂組成物を準備すること;及び
    (ii)そのフッ素樹脂組成物に造粒操作を施して、複合2次粒子を製造すること、
    を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合2次粒子の製造方法。
  11. 平均粒子径が1~300μmである粒子状のフッ素樹脂と、平均長さが50~1000μmであるカーボンナノチューブを準備すること;
    粒子状のフッ素樹脂に、カーボンナノチューブを、0.01~2.0質量%の割合で加えて、複合樹脂組成物を準備すること;
    複合樹脂組成物に造粒操作を施して、カーボンナノチューブとフッ素樹脂の1次粒子を含み、150μm以上の平均粒子径及び0.45g/cm 以上の嵩密度を有する複合2次粒子を製造すること
    を含む、複合2次粒子の製造方法。
  12. 請求項1~4のいずれか1項に記載の複合2次粒子を成形することを含む、成形体の製造方法。
  13. 成形は、ラム押出、圧縮成形、自動圧縮成形、アイソスタティック成形、押出成形、射出成形、トランスファー成形から選択される成形方法で行われることを含む、請求項12に記載の成形体の製造方法。
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