以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明においては、感光体ドラムの回転軸が延びる方向を「第1方向」と称する。また、複数の感光体ドラムが並ぶ方向を「第2方向」と称する。第1方向と第2方向とは、互いに交差(好ましくは直交)する。
<1.画像形成装置の構成について>
図1は、画像形成装置100の概念図である。この画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタである。画像形成装置100の例としては、レーザプリンタまたはLEDプリンタが挙げられる。図1に示すように、画像形成装置100は、本体フレーム101、制御部102、ディスプレイ103、カバー108、ドラムカートリッジ1、および複数のトナーカートリッジ2を有する。
本体フレーム101は、挿入口101aを有する。カバー108は、挿入口101aを開放する開放位置と、挿入口101aを閉鎖する閉鎖位置との間で、回動可能である。画像形成装置100は、カバー108が開放位置から閉鎖位置へ回動したことを検知するセンサ109を有する。センサ109は、カバー108が開放位置から閉鎖位置へ回動したことを検知した場合、その検知信号を、制御部102へ送信する。
複数のトナーカートリッジ2は、ドラムカートリッジ1に対して、個別に装着可能である。また、複数のトナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ1は、挿入口101aを介して、本体フレーム101に装着可能である。複数のトナーカートリッジ2は、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)のトナー(現像剤)を収容する。画像形成装置100は、複数のトナーカートリッジ2から供給されるトナーにより、印刷用紙の記録面に画像を形成する。本実施形態のドラムカートリッジ1に装着されるトナーカートリッジ2の数は、4つである。ただし、ドラムカートリッジ1に装着されるトナーカートリッジ2の数は、1~3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
ドラムカートリッジ1は、ドラム回路基板15と、ドラムメモリ151と、を有する。ドラムメモリ151は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。複数のトナーカートリッジ2は、それぞれ、トナーメモリ24を有する。トナーメモリ24は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。
制御部102は、画像形成装置100の本体フレーム101内に位置する。制御部102は、例えば、回路基板と、CPU等のプロセッサ105と、記憶媒体である本体メモリ106とを有する。制御部102は、プログラムに従ってプロセッサ105が動作することにより、画像形成装置100における諸処理を実行する。具体的には、制御部102は、本体メモリ106から情報を読み出す読出処理と、読出処理により読み出された情報に基づいて、画像形成装置100を動作させる動作処理と、を実行する。
ドラムカートリッジ1に複数のトナーカートリッジ2が装着されると、各トナーカートリッジ2のトナーメモリ24と、ドラム回路基板15とが、電気的に接続される。また、複数のトナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ1が画像形成装置100の本体フレーム101に装着されると、本体フレーム101内の制御部102とドラム回路基板15とが、電気的に接続される。すなわち、各トナーカートリッジ2のトナーメモリ24と、制御部102とが、ドラム回路基板15を介して電気的に接続される。
ディスプレイ103は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイである。ディスプレイ103は、制御部102からの指令に従って、画像形成装置100の動作に関する種々の情報を画面上に表示する。
<2.ドラムカートリッジの構成について>
続いて、ドラムカートリッジ1の構成について説明する。図2および図3は、ドラムカートリッジ1の斜視図である。
図2および図3に示すように、ドラムカートリッジ1は、複数の感光体ドラム11、ドラムフレーム12、第1コネクタ13、複数の第2コネクタ14、およびドラム回路基板15を有する。本実施形態では、感光体ドラム11の数は4つである。また、第2コネクタ14の数は4つである。
感光体ドラム11は、トナーカートリッジ2から供給されるトナーを、印刷用紙に転写するための部材である。複数の感光体ドラム11は、第2方向に間隔をあけて配列される。各感光体ドラム11は、第1方向に延びる円筒状の外周面を有する。感光体ドラム11の外周面は、感光材料に被覆されている。また、各感光体ドラム11は、第1方向に延びる回転軸について回転可能である。
ドラムフレーム12は、複数の感光体ドラム11を保持する枠体である。ドラムフレーム12は、複数のトナーカートリッジホルダ121を有する。複数のトナーカートリッジホルダ121は、第2方向に間隔をあけて配列される。トナーカートリッジ2は、トナーカートリッジホルダ121に装着される。したがって、このドラムフレーム12には、複数のトナーカートリッジ2が装着可能である。トナーカートリッジホルダ121にトナーカートリッジ2が装着されると、感光体ドラム11の外周面と、トナーカートリッジ2の後述する現像ローラ22の外周面とが、接触する。
図4は、第1コネクタ13、第2コネクタ14、ドラム回路基板15、およびこれらを接続するハーネス16,17の斜視図である。
第1コネクタ13は、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されたときに、本体フレーム101に設けられた端子と電気的に接続される。第1コネクタ13は、例えば、ドラムフレーム12の表面に固定される。ただし、第1コネクタ13は、ドラムフレーム12に対して移動不能であってもよく、僅かに移動可能であってもよい。第1コネクタ13は、複数の第1端子131を有する。各第1端子131は、露出した導体である。各第1端子131は、ドラム回路基板15の後述する複数の本体側ドラム端子31と電気的に接続される。
第2コネクタ14は、トナーカートリッジホルダ121にトナーカートリッジ2が装着されたときに、後述するトナーメモリ24の端子242と電気的に接続される。第2コネクタ14は、トナーカートリッジホルダ121毎に設けられる。各第2コネクタ14は、トナーカートリッジホルダ121の第1方向の端部に位置する。また、各第2コネクタ14は、例えば、ドラムフレーム12の表面に固定される。ただし、第2コネクタ14は、ドラムフレーム12に対して移動不能であってもよく、僅かに移動可能であってもよい。第2コネクタ14は、それぞれ、複数の第2端子141を有する。各第2端子141は、露出した導体である。各第2端子141は、ドラム回路基板15の後述する複数のトナー側ドラム端子32と電気的に接続される。
ドラム回路基板15は、第1コネクタ13および複数の第2コネクタ14と電気的に接続された回路基板である。ドラム回路基板15は、例えば、ドラムフレーム12の表面に固定される。図4に示すように、ドラム回路基板15と第1コネクタ13とは、第1ハーネス16を介して、電気的に接続される。また、ドラム回路基板15と第2コネクタ14とは、第2ハーネス17を介して、電気的に接続される。第1ハーネス16および第2ハーネス17には、例えば、複数の導線を含むワイヤーハーネスが用いられる。
また、図4に示すように、ドラムカートリッジ1は、記憶媒体であるドラムメモリ151を有する。ドラムメモリ151は、ドラム回路基板15上に位置する。ただし、ドラムメモリ151は、ドラム回路基板15上に位置していなくてもよい。具体的には、ドラムメモリ151は、ドラムフレーム12の表面に位置していてもよい。
ドラムメモリ151には、ドラムカートリッジ1に関する種々の情報が記憶される。例えば、ドラムメモリ151には、ドラムカートリッジ1の識別のための情報およびドラムカートリッジ1の特性を示す情報の、少なくとも1つが記憶される。ドラムカートリッジ1の識別のための情報には、例えば、ドラムカートリッジ1の製造シリアル番号、純正品であることを示す識別コード、の少なくとも1つが含まれる。ドラムカートリッジ1の特性を示す情報には、例えば、ドラムカートリッジ1の適合機種、ドラムカートリッジ1の仕様、感光体ドラム11の寿命、感光体ドラム11の帯電特性、新品であるかどうかを示す情報、感光体ドラム11の回転数、感光体ドラム11の帯電時間、印刷枚数、エラー履歴、の少なくとも1つが含まれる。
ドラムメモリ151は、書き換え不能な情報を記憶する第1記憶領域と、書き換え可能な情報を記憶する第2記憶領域と、を有する。第1記憶領域には、例えば、上述した製造シリアル番号、識別コード、適合機種、仕様、感光体ドラム11の寿命、感光体ドラム11の帯電特性、の少なくとも1つが記憶可能である。第2記憶領域には、例えば、ドラムカートリッジ1の使用状況が記憶可能である。ドラムカートリッジ1の使用状況には、例えば、上述した新品であるかどうかを示す情報、感光体ドラム11の回転数、感光体ドラム11の帯電時間、印刷枚数、エラー履歴、の少なくとも1つが含まれる。
<3.トナーカートリッジの構成について>
続いて、トナーカートリッジ2の構成について説明する。以下では、ドラムカートリッジ1に装着された状態におけるトナーカートリッジ2の構成を、上述した第1方向および第2方向を用いて説明する。
図5は、トナーカートリッジ2の斜視図である。図5に示すように、トナーカートリッジ2は、ケーシング21、現像ローラ22、複数のギア、カップリング231、ギアカバー232、トナーメモリ24、およびホルダ25を有する。
ケーシング21は、トナーを収容可能な筐体である。ケーシング21は、第1外表面211と第2外表面212との間で、第1方向に延びる。ケーシング21の内部には、収容室213が設けられている。トナーは、収容室213に収容される。また、ケーシング21は、開口214を有する。開口214は、第1方向および第2方向と交差する第3方向における、ケーシング21の一端に位置する。収容室213とケーシング21の外部空間とは、開口214を介して連通する。
現像ローラ22は、第1方向に延びる回転軸について回転可能なローラである。現像ローラ22は、ケーシング21の開口214に位置する。すなわち、現像ローラ22は、第3方向におけるケーシング21の一端に位置する。トナーカートリッジ2がドラムカートリッジ1に装着されたときには、現像ローラ22の外周面が、感光体ドラム11の外周面に接触する。
トナーは、収容室213から、現像ローラ22を介して、感光体ドラム11の外周面に供給される。その際、現像ローラ22の外周面に担持されたトナーは、感光体ドラム11の外周面に形成された静電潜像に応じて、現像ローラ22から感光体ドラム11へ移動する。その結果、感光体ドラム11の外周面において、静電潜像が可視像化される。
複数のギア、カップリング231およびギアカバー232は、ケーシング21の第1外表面211に位置する。ギアカバー232は、ケーシング21の第1外表面211に、例えばねじ止めで固定される。複数のギアの少なくとも一部は、ケーシング21の第1外表面211とギアカバー232との間に位置する。カップリング231は、ギアカバー232から露出する。トナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ1が画像形成装置100に装着されると、画像形成装置100の駆動シャフトがカップリング231に接続される。そして、駆動シャフトの回転が、カップリング231および複数のギアを介して、現像ローラ22等に伝達される。
トナーメモリ24およびホルダ25は、第1方向において、ケーシング21の第1外表面211とギアカバー232との間に位置する。トナーメモリ24は、ホルダ25に保持される。ホルダ25は、ケーシング21およびギアカバー232に対して、第2方向に移動可能である。ただし、ホルダ25は、ケーシング21またはギアカバー232に対して固定されていてもよい。また、トナーメモリ24は、トナーカートリッジ2の他の位置に配置されていてもよい。例えば、トナーメモリ24は、ケーシング21の表面に位置していてもよい。
トナーメモリ24は、複数の端子242を有する。各端子242は、露出した導体である。ドラムカートリッジ1のトナーカートリッジホルダ121にトナーカートリッジ2が装着されると、トナーメモリ24の端子242が、第2コネクタ14の第2端子141に接触する。本実施形態では、トナーメモリ24の端子242の数は4つである。また、第2コネクタ14の第2端子141の数は、4つである。
トナーメモリ24には、トナーカートリッジ2に関する種々の情報が記憶される。例えば、トナーメモリ24には、トナーカートリッジ2の識別のための情報およびトナーカートリッジ2の特性を示す情報の、少なくとも1つが記憶される。トナーカートリッジ2の識別のための情報には、例えば、トナーカートリッジ2の製造シリアル番号および純正品であることを示す識別コードの、少なくとも1つが含まれる。トナーカートリッジ2の特性を示す情報には、例えば、トナーカートリッジ2の適合機種、トナーカートリッジ2の仕様、トナーの容量、現像ローラ22の寿命、新品であるかどうかを示す情報、現像ローラ22の回転数、印刷枚数、エラー履歴、の少なくとも1つが含まれる。
<4.制御部について>
続いて、制御部102の端子について、説明する。図6は、制御部102、ドラム回路基板15、およびトナーメモリ24の間の電気的接続を示したブロック図である。図6に示すように、制御部102は、複数の本体端子104を有する。複数の本体端子104は、本体電圧端子104v、本体接地端子104g、本体データ端子104d、本体クロック端子104c、本体検出端子104s、および本体割り込み端子104iを有する。
本体電圧端子104vは、ドラム回路基板15の後述する本体側ドラム電圧端子31vへ、電圧を供給するための端子である。制御部102は、外部から供給される電力により、本体電圧端子104vに、一定の第1電圧を供給する。
本体接地端子104gは、ドラム回路基板15の後述する本体側ドラム接地端子31gを、接地するための端子である。本体接地端子104gの電圧値は、第1電圧よりも低い一定の接地電圧となっている。
本体データ端子104dは、制御部102とドラム回路基板15との間で、データの送受信を行うための端子である。本体データ端子104dは、プロセッサ105と電気的に接続されている。
本体クロック端子104cは、制御部102からドラム回路基板15へ、一定周期のクロック信号を供給するための端子である。
本体検出端子104sは、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを検出するための端子である。図6に示すように、制御部102は、本体検出端子104sの電圧を計測する電圧計測回路102aを有する。また、制御部102は、本体抵抗107を有する。本体抵抗107は、電気抵抗器である。本体抵抗107の一端は、本体検出端子104sに接続されている。本体抵抗107の他端は、本体電圧端子104vに接続されている。
本体割り込み端子104iは、後述するマルチプレクサ34から割り込み信号を受けるための端子である。図6に示すように、制御部102は、本体割り込み端子104iがマルチプレクサ34から受ける割り込み信号を検出する信号検出回路102bを有する。
<5.ドラム回路基板について>
続いて、ドラム回路基板15の詳細な構成について、説明する。図6の例では、ドラム回路基板15は、複数の本体側ドラム端子31、複数のトナー側ドラム端子32、マルチプレクサ34、およびドラムメモリ151を有する。ただし、既述の通り、ドラムメモリ151は、ドラム回路基板15上に位置していなくてもよい。また、マルチプレクサ34も、ドラム回路基板15上に位置していなくてもよい。例えば、マルチプレクサ34およびドラムメモリ151が、ドラムフレーム12の表面に位置していてもよい。
<5-1.本体側ドラム端子について>
複数の本体側ドラム端子31は、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、上述した第1コネクタ13を介して、制御部102の本体端子104と、電気的に接続される。これにより、ドラム回路基板15と制御部102とが、電気的に接続される。複数の本体側ドラム端子31は、本体側ドラム電圧端子31v、本体側ドラム接地端子31g、本体側ドラムデータ端子31d、本体側ドラムクロック端子31c、ドラム検出端子31s、およびドラム割り込み端子31iを含む。
本体側ドラム電圧端子(カートリッジ電圧端子)31vは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、本体電圧端子104vと電気的に接続される。これにより、制御部102から本体電圧端子104vを介して本体側ドラム電圧端子31vへ、第1電圧が供給される。図6に示すように、本体側ドラム電圧端子31vは、ドラムメモリ151と電気的に接続されている。
本体側ドラム接地端子(カートリッジ接地端子)31gは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、本体接地端子104gと電気的に接続される。これにより、本体側ドラム接地端子31gが接地される。すなわち、本体側ドラム接地端子31gの電圧値が、第1電圧よりも低い接地電圧となる。図6に示すように、本体側ドラム接地端子31gは、ドラムメモリ151と電気的に接続されている。
本体側ドラムデータ端子(カートリッジデータ端子)31dは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、本体データ端子104dと電気的に接続される。これにより、制御部102とドラム回路基板15との間において、データの送受信が可能となる。図6に示すように、本体側ドラムデータ端子31dは、マルチプレクサ34およびドラムメモリ151と電気的に接続されている。
本体側ドラムクロック端子31cは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、本体クロック端子104cと電気的に接続される。これにより、制御部102からドラム回路基板15に、一定の時間間隔でクロック信号が供給される。図6に示すように、本体側ドラムクロック端子31cは、マルチプレクサ34およびドラムメモリ151と電気的に接続されている。
ドラム検出端子(カートリッジ検出端子)31sは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、本体検出端子104sと電気的に接続される。図6に示すように、ドラム回路基板15は、第1ドラム抵抗(カートリッジ抵抗)331を有する。第1ドラム抵抗331は、電気抵抗器である。第1ドラム抵抗331の一端は、ドラム検出端子31sに接続されている。第1ドラム抵抗331の他端は、本体側ドラム接地端子31gに接続されている。
ドラム割り込み端子31iは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、本体割り込み端子104iと電気的に接続される。図6に示すように、ドラム割り込み端子31iは、マルチプレクサ34の後述する割り込み出力ポート342と電気的に接続されている。
<5-2.トナー側ドラム端子について>
複数のトナー側ドラム端子32は、ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、上述した第2コネクタ14を介して、トナーカートリッジ2のトナーメモリ24と電気的に接続される。これにより、ドラム回路基板15とトナーメモリ24とが、電気的に接続される。
以下では、ドラムカートリッジ1に装着される4つのトナーカートリッジ2を、第1トナーカートリッジ2A、第2トナーカートリッジ2B、第3トナーカートリッジ2C、および第4トナーカートリッジ2Dと称する。そして、第1トナーカートリッジ2Aのトナーメモリ24を第1トナーメモリ24Aと称し、第2トナーカートリッジ2Bのトナーメモリ24を第2トナーメモリ24Bと称し、第3トナーカートリッジ2Cのトナーメモリ24を第3トナーメモリ24Cと称し、第4トナーカートリッジ2Dのトナーメモリ24を第4トナーメモリ24Dと称する。
図6に示すように、各トナーメモリ24は、トナー電圧端子242v、トナー接地端子242g、トナーデータ端子242d、およびトナークロック端子242cを有する。また、各トナーメモリ24は、トナー抵抗243を有する。トナー抵抗243は、電気抵抗器である。トナー抵抗243の一端は、トナー電圧端子242vに接続されている。トナー抵抗243の他端は、トナーデータ端子242dに接続されている。
複数のトナー側ドラム端子32は、4つのトナー側ドラム端子32を有する第1グループ32Aと、4つのトナー側ドラム端子32を有する第2グループ32Bと、4つのトナー側ドラム端子32を有する第3グループ32Cと、4つのトナー側ドラム端子32を有する第4グループ32Dと、を含む。
第1グループ32Aのトナー側ドラム端子32は、ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12に第1トナーカートリッジ2Aが装着された状態において、第1トナーメモリ24Aと電気的に接続される。第2グループ32Bのトナー側ドラム端子32は、ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12に第2トナーカートリッジ2Bが装着された状態において、第2トナーメモリ24Bと電気的に接続される。第3グループ32Cのトナー側ドラム端子32は、ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12に第3トナーカートリッジ2Cが装着された状態において、第3トナーメモリ24Cと電気的に接続される。第4グループ32Dのトナー側ドラム端子32は、ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12に第4トナーカートリッジ2Dが装着された状態において、第4トナーメモリ24Dと電気的に接続される。
各グループのトナー側ドラム端子32は、トナー側ドラム電圧端子32v、トナー側ドラム接地端子32g、トナー側ドラムデータ端子32d、およびトナー側ドラムクロック端子32cを含む。
トナー側ドラム電圧端子32vは、本体側ドラム電圧端子31vと電気的に接続されている。ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、トナー側ドラム電圧端子32vは、トナーメモリ24のトナー電圧端子242vと、電気的に接続される。これにより、制御部102からドラム回路基板15を介してトナーメモリ24に、第1電圧が供給される。
トナー側ドラム接地端子32gは、本体側ドラム接地端子31gと電気的に接続されている。ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、トナー側ドラム接地端子32gは、トナーメモリ24のトナー接地端子242gと、電気的に接続される。これにより、トナー接地端子242gが接地される。
トナー側ドラムデータ端子32dは、マルチプレクサ34と電気的に接続されている。ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、トナー側ドラムデータ端子32dは、トナーメモリ24のトナーデータ端子242dと、電気的に接続される。
図6に示すように、ドラム回路基板15は、第2ドラム抵抗332を有する。第2ドラム抵抗332は、電気抵抗器である。第2ドラム抵抗332の一端は、トナー側ドラムデータ端子32dおよびマルチプレクサ34に接続されている。第2ドラム抵抗332の他端は、本体側ドラム接地端子31gおよびトナー側ドラム接地端子32gに接続されている。
トナー側ドラムクロック端子32cは、マルチプレクサ34と電気的に接続されている。ドラムカートリッジ1のドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、トナー側ドラムクロック端子32cは、トナーメモリ24のトナークロック端子242cと、電気的に接続される。
なお、トナーメモリ24は、シリアル通信で情報の書き込みおよび読み出しが可能なE2PROMと、トナー抵抗243とが、小基板上に実装されたものであってもよい。その場合、小基板に設けられたトナー電圧端子242v、トナー接地端子242g、トナーデータ端子242d、およびトナークロック端子242cが、E2PROMに接続され、小基板に設けられたトナー電圧端子242vおよびトナーデータ端子242dが、トナー抵抗243に接続されていればよい。
<5-3.マルチプレクサついて>
マルチプレクサ34は、通信先となるトナーメモリ24を切り替えるためのスイッチ回路である。マルチプレクサ34は、制御部102から、本体側ドラムクロック端子31cを介して、クロック信号を受信する。また、マルチプレクサ34は、入力されたクロック信号を、トナー側ドラムクロック端子32cを介して、各トナーメモリ24へ供給する。
また、マルチプレクサ34は、制御部102から、本体側ドラムデータ端子31dを介して、アドレス信号およびデータ信号を受信する。アドレス信号は、通信先となるトナーメモリ24を指定するための信号である。データ信号は、通信先のトナーメモリ24へ送信すべき種々の情報を示す信号である。マルチプレクサ34は、受信したアドレス信号に応じて、4つのトナー側ドラムデータ端子32dのうちの1つを選択する。そして、マルチプレクサ34は、受信したデータ信号を、選択されたトナー側ドラムデータ端子32dを介して、トナーメモリ24へ出力する。
すなわち、マルチプレクサ34は、第1トナーメモリ24Aに対するデータの送受信と、第2トナーメモリ24Bに対するデータの送受信と、第3トナーメモリ24Cに対するデータの送受信と、第4トナーメモリ24Dに対するデータの送受信と、を切り替えることができる。
また、マルチプレクサ34は、制御部102が割り込み処理を実行できるように、4つの割り込み入力ポート341と、1つの割り込み出力ポート342とを有する。割り込み入力ポート341は、トナー側ドラムデータ端子32dおよび第2ドラム抵抗332と接続されている。割り込み出力ポート342は、ドラム割り込み端子31iと接続されている。
マルチプレクサ34は、4つの割り込み入力ポート341の少なくとも1つに接地電圧が供給されている場合、割り込み出力ポート342から第1割り込み信号を出力する。一方、マルチプレクサ34は、4つの割り込み入力ポート341の全てに、接地電圧よりも高くかつ第1電圧よりも低い第2電圧が供給されている場合、割り込み出力ポート342から第2割り込み信号を出力する。第2割り込み信号は、第1割り込み信号とは異なる電圧の信号である。
<5-4.ドラム回路基板による情報の中継について>
トナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ1が、画像形成装置100の本体フレーム101に装着された状態において、制御部102とトナーメモリ24とは、ドラム回路基板15を介して電気的に接続される。このため、ドラム回路基板15は、制御部102とトナーメモリ24との間で、情報を中継することが可能である。例えば、制御部102は、トナーメモリ24に記憶された情報を、第2ハーネス17、ドラム回路基板15、および第1ハーネス16を介して読み出すことができる。また、制御部102は、第1ハーネス16、ドラム回路基板15、および第2ハーネス17を介して、トナーメモリ24に、データを書き込むことができる。
<6.ドラムカートリッジの有無検知について>
続いて、この画像形成装置100の制御部102が、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを判定する処理について、図7のフローチャートを参照しつつ説明する。
画像形成装置100の制御部102は、電源がOFFからONに切り替えられたか、または、電源がONの状態においてカバー108が開放位置から閉鎖位置へ移動したかを判定する(ステップS11)。制御部102は、カバー108が開放位置から閉鎖位置へ移動したことを、センサ109の検出信号に基づいて判定する。
制御部102が、電源がOFFからONに切り替えられた、または、電源がONの状態においてカバー108が開放位置から閉鎖位置へ移動したと判定すると(ステップS11:yes)、制御部102の電圧計測回路102aは、本体検出端子104sの電圧値を計測する。
ここで、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていない場合、本体抵抗107には電流が流れない。このため、本体検出端子104sの電圧は、本体抵抗107を介して接続された本体電圧端子104vと同電位の第1電圧となる。
一方、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されている場合、本体電圧端子104vから、本体抵抗107、本体検出端子104s、ドラム検出端子31s、第1ドラム抵抗331、および本体側ドラム接地端子31gを通って、本体接地端子104gへ向かう電流が流れる。このため、本体抵抗107と第1ドラム抵抗331との間に位置する本体検出端子104sの電圧は、第1電圧よりも低くかつ接地電圧よりも高い第2電圧となる。
制御部102は、電圧計測回路102aにより計測された本体検出端子104sの電圧が、第1電圧および第2電圧のいずれであるかを判定する(ステップS12,第1判定処理)。そして、制御部102が、本体検出端子104sの電圧が第1電圧であると判定した場合(ステップS12:no)、制御部102は、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されていないと判定する(ステップS13)。すなわち、制御部102は、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていないと判定する。
その後、制御部102は、第1判定処理の結果を、ディスプレイ103に表示する(ステップS14,第1表示制御処理)。具体的には、制御部102は、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていないことを示すメッセージを、ディスプレイ103に表示する。
一方、制御部102が、第1判定処理において、電圧計測回路102aにより計測された本体検出端子104sの電圧が第2電圧であると判定した場合(ステップS12:yes)、制御部102は、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されていると判定する(ステップS15)。すなわち、制御部102は、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていると判定する。
その後、制御部102は、第1判定処理の結果を、ディスプレイ103に表示する(ステップS16,第1表示制御処理)。具体的には、制御部102は、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていることを示すメッセージを、ディスプレイ103に表示する。
制御部102が、第1判定処理により、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されていると判定した場合、第1表示制御処理の後、制御部102は、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能であるか否かを判定する(ステップS17,第2判定処理)。すなわち、制御部102は、本体データ端子104dおよび本体側ドラムデータ端子31dを介して、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能であるか否かを判定する。
第2判定処理では、制御部102は、例えば、ドラムメモリ151に認証情報を送信する。そして、制御部102がドラムメモリ151からの応答値を受信した場合、制御部102は、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能であると判定する。一方、制御部102がドラムメモリ151からの応答値を受信しなかった場合、制御部102は、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能でないと判定する。
制御部102が、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能でないと判定した場合(ステップS17:no)、制御部102は、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能でない旨の判定結果を、ディスプレイ103に表示する(ステップS18,第2表示制御処理)。具体的には、制御部102は、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能でないことを示すメッセージを、ディスプレイ103に表示する。
一方、制御部102が、ドラムメモリ151に記憶された情報との通信が可能であると判定した場合(ステップS17:yes)、制御部102は、ドラムメモリ151に記憶された情報を、本体側ドラムデータ端子31dおよび本体データ端子104dを介して読み出す(ステップS19)。具体的には、制御部102は、ドラムカートリッジ1の識別のための情報およびドラムカートリッジ1の特性を示す情報のうちの少なくとも1つを、ドラムメモリ151から読み出す。
以上のように、この画像形成装置100の制御部102は、第1判定処理において、本体検出端子104sの電圧に基づいて、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されているか否かを判定できる。また、制御部102は、第1判定処理において、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されているか否かに基づいて、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを判定できる。したがって、制御部102は、ドラムメモリ151との間で通信を行うことなく、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを判定できる。
<7.トナーカートリッジの有無検知について>
続いて、この画像形成装置100の制御部102が、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されているか否かを判定する処理について、図8のフローチャートを参照しつつ説明する。
画像形成装置100の制御部102は、電源がOFFからONに切り替えられたか、または、電源がONの状態においてカバー108が開放位置から閉鎖位置へ移動したかを判定する(ステップS21)。制御部102は、カバー108が開放位置から閉鎖位置へ移動したことを、センサ109の検出信号に基づいて判定する。
制御部102が、電源がOFFからONに切り替えられた、または、電源がONの状態においてカバー108が開放位置から閉鎖位置へ移動したと判定すると(ステップS21:yes)、制御部102の信号検出回路102bは、本体割り込み端子104iが受ける割り込み信号を検出する。
ここで、ドラムフレーム12の1つのトナーカートリッジホルダ121に対して、トナーカートリッジ2が装着されていない場合と、トナーカートリッジ2が装着されている場合とについて考える。
トナーカートリッジホルダ121にトナーカートリッジ2が装着されていない場合、トナーカートリッジ2のトナー電圧端子242vは、ドラム回路基板15のトナー側ドラム電圧端子32vに、接続されていない。また、トナーカートリッジ2のトナー接地端子242gは、ドラム回路基板15のトナー側ドラム接地端子32gに、接続されていない。また、トナーカートリッジ2のトナーデータ端子242dは、ドラム回路基板15のトナー側ドラムデータ端子32dに、接続されていない。このため、トナー側ドラムデータ端子32dに接続された第2ドラム抵抗332には、電流が流れない。したがって、トナー側ドラムデータ端子32dの電圧は、第2ドラム抵抗332を介して接続された本体側ドラム接地端子31gと同電位の接地電圧となる。そして、トナー側ドラムデータ端子32dの接地電圧が、マルチプレクサ34の割り込み入力ポート341へ入力される。
一方、トナーカートリッジホルダ121にトナーカートリッジ2が装着されている場合、トナーカートリッジ2のトナー電圧端子242vは、ドラム回路基板15のトナー側ドラム電圧端子32vに、接続されている。また、トナーカートリッジ2のトナー接地端子242gは、ドラム回路基板15のトナー側ドラム接地端子32gに、接続されている。また、トナーカートリッジ2のトナーデータ端子242dは、ドラム回路基板15のトナー側ドラムデータ端子32dに、接続されている。このため、本体電圧端子104vから、本体側ドラム電圧端子31v、トナー側ドラム電圧端子32v、トナー電圧端子242v、トナー抵抗243、トナーデータ端子242d、トナー側ドラムデータ端子32d、第2ドラム抵抗332、および本体側ドラム接地端子31gを通って、本体接地端子104gへ向かう電流が流れる。したがって、トナー抵抗243と第2ドラム抵抗332との間に位置するトナー側ドラムデータ端子32dの電圧は、第1電圧よりも低くかつ接地電圧よりも高い第2電圧となる。そして、トナー側ドラムデータ端子32dの第2電圧が、マルチプレクサ34の割り込み入力ポート341へ入力される。すなわち、本体電圧端子104vから供給される第1電圧が、トナー抵抗243により電圧降下した第2電圧となって、マルチプレクサ34の割り込み入力ポート341へ入力される。
すなわち、4つのトナーカートリッジホルダ121の少なくとも1つに、トナーカートリッジ2が装着されていない場合、マルチプレクサ34の4つの割り込み入力ポート341のうちの少なくとも1つに、接地電圧が入力される。この場合、マルチプレクサ34は、割り込み出力ポート342からドラム割り込み端子31iを介して本体割り込み端子104iへ、第1割り込み信号を出力する。
また、4つのトナーカートリッジホルダ121の全てに、トナーカートリッジ2が装着されている場合、マルチプレクサ34の4つの割り込み入力ポート341の全てに、第2電圧が入力される。この場合、マルチプレクサ34は、割り込み出力ポート342からドラム割り込み端子31iを介して本体割り込み端子104iへ、第1割り込み信号とは電圧の異なる第2割り込み信号を出力する。
制御部102は、信号検出回路102bが検出する割り込み信号が、第1割り込み信号および第2割り込み信号のいずれであるかを判定する(ステップS22,第3判定処理)。そして、制御部102が、信号検出回路102bが検出する割り込み信号が第1割り込み信号であると判定した場合(ステップS12:no)、制御部102は、ドラムフレーム12の少なくとも1つのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていないと判定する(ステップS23)。
その後、制御部102は、第3判定処理の結果を、ディスプレイ103に表示する(ステップS24,第3表示制御処理)。具体的には、制御部102は、ドラムフレーム12の少なくとも1つのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていないことを示すメッセージ(第1エラーメッセージ)を、ディスプレイ103に表示する。
一方、制御部102が、第3判定処理において、信号検出回路102bが検出する割り込み信号が第2割り込み信号であると判定した場合(ステップS22:yes)、制御部102は、ドラムフレーム12の全てのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていると判定する(ステップS25)。
その後、制御部102は、第3判定処理の結果を、ディスプレイ103に表示する(ステップS26,第3表示制御処理)。具体的には、制御部102は、ドラムフレーム12の全てのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていることを示すメッセージを、ディスプレイ103に表示する。
制御部102が、第3判定処理により、ドラムフレーム12の全てのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていると判定した場合、第3表示制御処理の後、制御部102は、4つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能であるか否かを判定する(ステップS27,第4判定処理)。すなわち、制御部102は、ドラム回路基板15を介して、トナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能であるか否かを判定する。
第4判定処理では、制御部102は、例えば、4つのトナーメモリ24に、それぞれ認証情報を送信する。そして、制御部102が4つのトナーメモリ24から、それぞれ応答値を受信した場合、制御部102は、4つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能であると判定する。一方、制御部102が少なくとも1つのトナーメモリ24からの応答値を受信しなかった場合、制御部102は、少なくとも1つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能でないと判定する。
制御部102が、少なくとも1つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能でないと判定した場合(ステップS27:no)、制御部102は、少なくとも1つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能でない旨の判定結果を、ディスプレイ103に表示する(ステップS28,第4表示制御処理)。具体的には、制御部102は、少なくとも1つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能でないことを示すメッセージ(第2エラーメッセージ)を、ディスプレイ103に表示する。
一方、制御部102が、4つのトナーメモリ24に記憶された情報との通信が可能であると判定した場合(ステップS27:yes)、制御部102は、各トナーメモリ24に記憶された情報を、ドラム回路基板15を介して読み出す(ステップS29)。具体的には、制御部102は、トナーカートリッジ2の識別のための情報およびトナーカートリッジ2の特性を示す情報のうちの少なくとも1つを、トナーメモリ24から読み出す。
以上のように、この画像形成装置100の制御部102は、第3判定処理において、トナーメモリ24を介してマルチプレクサ34の割り込み入力ポート341に第2電圧が供給されていない状態で、マルチプレクサ34の割り込み入力ポート341が本体接地端子104gと電気的に接続している場合、ドラムフレーム12のトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていないと判定する。また、制御部102は、第3判定処理において、トナーメモリ24を介してマルチプレクサ34の割り込み入力ポート341に第2電圧が供給されている場合、ドラムフレーム12のトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていると判定する。
したがって、制御部102は、トナーメモリ24との間でデータの送受信を行うことなく、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されているか否かを判定できる。
また、この画像形成装置100では、トナーメモリ24を介してマルチプレクサ34の割り込み入力ポート341に第2電圧が供給されていない状態で、マルチプレクサ34の割り込み入力ポート341が本体接地端子104gと電気的に接続している場合、マルチプレクサ34が、第1割り込み信号を制御部102へ出力する。また、この画像形成装置100では、トナーメモリ24を介してマルチプレクサ34の割り込み入力ポート341に第2電圧が供給されている場合、マルチプレクサ34が、第2割り込み信号を制御部102へ出力する。
このため、制御部102は、マルチプレクサ34から第1割り込み信号が出力された場合、ドラムフレーム12のトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていないと判定できる。また、制御部102は、マルチプレクサ34から第2割り込み信号が出力された場合、ドラムフレーム12のトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていると判定できる。
また、この画像形成装置100の制御部102は、複数のトナーメモリ24の少なくとも1つを介してマルチプレクサ34の割り込み入力ポート341に第2電圧が供給されていない状態で、マルチプレクサ34の割り込み入力ポート341が本体接地端子104gと電気的に接続している場合、ドラムフレーム12の少なくとも1つのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていないと判定する。また、制御部102は、マルチプレクサ34の複数の割り込み入力ポート341の全てに、トナーメモリ24を介して第2電圧が供給されている場合、ドラムフレーム12の全てのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されていると判定する。このように、制御部102は、ドラムフレーム12の全てのトナーカートリッジホルダ121に、トナーカートリッジ2が装着されているか否かを判定できる。
また、この画像形成装置100の制御部102は、トナーカートリッジ2の装着自体がされていない場合と、トナーカートリッジ2の装着はされていてトナーメモリ24との通信ができない場合とで、ディスプレイ103に異なるメッセージを表示する。これにより、制御部102は、エラーの状況をより詳しく表示できる。
<8.変形例>
以上、一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。以下では、種々の変形例について、上記実施形態との相違点を中心に説明する。
<8-1.第1変形例>
図9は、第1変形例の制御部102、ドラム回路基板15、およびトナーメモリ24の間の電気的接続を示したブロック図である。この第1変形例では、本体抵抗107および第1ドラム抵抗331の接続の仕方が、上記の実施形態と相違する。
第1変形例の本体抵抗107は、一端が本体検出端子104sに接続され、他端が本体接地端子104gに接続されている。第1変形例の第1ドラム抵抗331は、一端がドラム検出端子31sに接続され、他端が本体側ドラム電圧端子31vに接続されている。
本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていない場合、本体抵抗107には電流が流れない。このため、本体検出端子104sの電圧は、本体抵抗107を介して接続された本体接地端子104gと同電位の接地電圧となる。
一方、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されている場合、本体電圧端子104vから、本体側ドラム電圧端子31v、第1ドラム抵抗331、ドラム検出端子31s、本体検出端子104s、および本体抵抗107を通って、本体接地端子104gへ向かう電流が流れる。このため、第1ドラム抵抗331と本体抵抗107との間に位置する本体検出端子104sの電圧は、第1電圧よりも低くかつ接地電圧よりも高い第2電圧となる。
制御部102は、第1判定処理において、電圧計測回路102aにより計測された本体検出端子104sの電圧が、接地電圧および第2電圧のいずれであるかを判定する。そして、制御部102が、本体検出端子104sの電圧が接地電圧であると判定した場合、制御部102は、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されていないと判定する。すなわち、制御部102は、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていないと判定する。
一方、制御部102が、第1判定処理において、本体検出端子104sの電圧が第2電圧であると判定した場合、制御部102は、本体検出端子104sとドラム検出端子31sとが接続されていると判定する。すなわち、制御部102は、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されていると判定する。
この第1変形例でも、制御部102は、本体検出端子104sの電圧に基づいて、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを判定できる。したがって、制御部102は、ドラムメモリ151との間でデータの送受信を行うことなく、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを判定できる。
<8-2.第2変形例>
図10は、第2変形例の制御部102、ドラム回路基板15、およびトナーメモリ24の間の電気的接続を示したブロック図である。この第2変形例では、第1ドラム抵抗331としてサーミスタ331tを用いる点が、上記の実施形態と相違する。
サーミスタ331tは、電気抵抗器を含む温度センサである。サーミスタ331tの抵抗値は、温度に応じて変化する。サーミスタ331tの一端は、ドラム検出端子31sに接続されている。サーミスタ331tの他端は、本体側ドラム接地端子31gに接続されている。したがって、制御部102は、上記の実施形態と同様に第1判定処理を行うことで、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されているか否かを判定できる。
また、この第2変形例では、サーミスタ331tの抵抗値が、温度に応じて変化する。したがって、本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着されている場合、本体検出端子104sの第2電圧の値が、温度に応じて変化する。このため、制御部102は、電圧計測回路102aにより計測される第2電圧の値に基づいて、本体フレーム101内の温度を検出できる。
この第2変形例では、サーミスタ331tが、第1ドラム抵抗331としての役割と、温度センサとしての役割と、を果たしている。このため、第1ドラム抵抗331と、温度センサとを、別々に配置する必要がない。したがって、ドラム回路基板15の部品点数を低減できる。
<8-3.第3変形例>
図11は、第3変形例の制御部102、ドラム回路基板15、およびトナーメモリ24の間の電気的接続を示したブロック図である。この第3変形例では、ドラムフレーム12に装着可能なトナーカートリッジ2の数が1つである点と、制御部102が、第2本体抵抗107t、第2本体検出端子104t、および第2電圧計測回路102tを有する点と、ドラム回路基板15が、本体側ドラム検出端子31tおよびトナー側ドラム検出端子32tを有する点と、トナーメモリ24がトナー検出端子242tを有する点とが、上記の実施形態と相違する。
第2本体抵抗107tの一端は、第2本体検出端子104tに接続されている。第2本体抵抗107tの他端は、本体電圧端子104vに接続されている。本体側ドラム検出端子31tは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、第2本体検出端子104tと電気的に接続される。トナー側ドラム検出端子32tは、本体側ドラム検出端子31tと電気的に接続されている。トナー検出端子(カートリッジ検出端子)242tは、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、トナー側ドラム検出端子32tと電気的に接続される。トナー抵抗(カートリッジ抵抗)243の一端は、トナー検出端子242tに接続されている。トナー抵抗243の他端は、トナー接地端子242gに接続されている。第2電圧計測回路102tは、第2本体検出端子104tの電圧を計測可能である。
ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されていない場合、第2本体抵抗107tには電流が流れない。このため、第2本体検出端子104tの電圧は、本体抵抗107を介して接続された本体電圧端子104vと同電位の第1電圧となる。
一方、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されている場合、本体電圧端子104vから、第2本体抵抗107t、第2本体検出端子104t、本体側ドラム検出端子31t、トナー側ドラム検出端子32t、トナー検出端子242t、トナー抵抗243、トナー接地端子242g、トナー側ドラム接地端子32g、および本体側ドラム接地端子31gを通って、本体接地端子104gへ向かう電流が流れる。このため、第2本体抵抗107tとトナー抵抗243との間に位置する第2本体検出端子104tの電圧は、第1電圧よりも低くかつ接地電圧よりも高い第2電圧となる。
制御部102は、第3判定処理において、第2電圧計測回路102tにより計測された第2本体検出端子104tの電圧が、第1電圧および第2電圧のいずれであるかを判定する。そして、制御部102が、第2本体検出端子104tの電圧が第1電圧であると判定した場合、制御部102は、トナー側ドラム検出端子32tとトナー検出端子242tとが接続されていないと判定する。すなわち、制御部102は、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されていないと判定する。
一方、制御部102が、第3判定処理において、第2電圧計測回路102tにより計測された第2本体検出端子104tの電圧が第2電圧であると判定した場合、制御部102は、トナー側ドラム検出端子32tとトナー検出端子242tとが接続されていると判定する。すなわち、制御部102は、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されていると判定する。
以上のように、この画像形成装置100の制御部102は、第3判定処理において、第2本体検出端子104tの電圧に基づいて、トナー側ドラム検出端子32tとトナー検出端子242tとが接続されているか否かを判定できる。また、制御部102は、第3判定処理において、トナー側ドラム検出端子32tとトナー検出端子242tとが接続されているか否かに基づいて、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されているか否かを判定できる。したがって、制御部102は、トナーメモリ24との間で通信を行うことなく、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着されているか否かを判定できる。
<8-4.第4変形例>
図12は、第4変形例の制御部102、ドラム回路基板15、およびトナーメモリ24の間の電気的接続を示したブロック図である。図12では、データ端子およびクロック端子の図示を省略している。この第4変形例では、制御部102が、第2本体抵抗107t、第2本体検出端子104t、および第2電圧計測回路102tを有する点と、ドラム回路基板15が、本体側ドラム検出端子31t、4つのトナー側ドラム検出端子32t、および4つの第3ドラム抵抗333を有する点と、各トナーメモリ24がトナー検出端子242tを有する点とが、上記の実施形態と相違する。
第2本体抵抗107tの一端は、第2本体検出端子104tに接続されている。第2本体抵抗107tの他端は、本体電圧端子104vに接続されている。本体側ドラム検出端子31tは、画像形成装置100の本体フレーム101にドラムカートリッジ1が装着された状態において、第2本体検出端子104tと電気的に接続される。4つの第3ドラム抵抗333は、並列に接続されている。第3ドラム抵抗333の一端は、本体側ドラム検出端子31tに接続されている。第3ドラム抵抗333の他端は、トナー側ドラム検出端子32tに接続されている。トナー検出端子(カートリッジ検出端子)242tは、ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が装着された状態において、トナー側ドラム検出端子32tと電気的に接続される。また、トナー検出端子242tは、トナー接地端子242gと電気的に接続されている。第2電圧計測回路102tは、第2本体検出端子104tの電圧を計測可能である。
ドラムフレーム12にトナーカートリッジ2が1つも装着されていない場合、第2本体抵抗107tには電流が流れない。このため、第2本体検出端子104tの電圧は、本体抵抗107を介して接続された本体電圧端子104vと同電位の第1電圧となる。
一方、ドラムフレーム12に1つ以上のトナーカートリッジ2が装着されている場合、本体電圧端子104vから、第2本体抵抗107t、第2本体検出端子104t、本体側ドラム検出端子31tを通り、その後、装着されているトナーカートリッジ2のトナーメモリ24と接続された第3ドラム抵抗333、トナー側ドラム検出端子32t、トナー検出端子242t、トナー接地端子242g、トナー側ドラム接地端子32g、および本体側ドラム接地端子31gを通って、本体接地端子104gへ向かう電流が流れる。このため、第2本体抵抗107tと第3ドラム抵抗333との間に位置する第2本体検出端子104tの電圧は、第1電圧よりも低くかつ接地電圧よりも高い第2電圧となる。
また、この第4変形例では、4つの第3ドラム抵抗333の抵抗値が、全て相違する。また、4つの第3ドラム抵抗333のうち、任意の2つ、3つ、または4つの抵抗を並列に組み合わせたときの抵抗値も、全て相違する。このようにすれば、通電された第3ドラム抵抗333の組み合わせによって、第2電圧の電圧値が相違する。
制御部102は、第3判定処理において、第2電圧計測回路102tにより計測された第2本体検出端子104tの電圧が、第1電圧および第2電圧のいずれであるかを判定する。そして、制御部102が、第2本体検出端子104tの電圧が第1電圧であると判定した場合、制御部102は、ドラム回路基板15の全てのトナー側ドラム検出端子32tに、トナー検出端子242tが接続されていないと判定する。すなわち、制御部102は、ドラムフレーム12に全てのトナーカートリッジ2が装着されていないと判定する。
一方、制御部102が、第3判定処理において、第2電圧計測回路102tにより計測された第2本体検出端子104tの電圧が第2電圧であると判定した場合、制御部102は、ドラム回路基板15の1つ以上のトナー側ドラム検出端子32tに、トナー検出端子242tが接続されていると判定する。すなわち、制御部102は、ドラムフレーム12に1つ以上のトナーカートリッジ2が装着されていると判定する。
この場合、制御部102は、さらに、第2電圧の電圧値に応じて、装着されているトナーカートリッジ2の組み合わせを判定する。具体的には、制御部102の本体メモリ106に、装着されるトナーカートリッジ2の組み合わせと、第2電圧の電圧値との対応関係を、予め記憶させておく。制御部102は、第3判定処理において、第2電圧計測回路102tにより計測された第2電圧の電圧値と、本体メモリ106から読み出した対応関係とに基づいて、装着されているトナーカートリッジ2の組み合わせを判定する。
<8-5.他の変形例>
上記の実施形態および各変形例における構造、回路構成、および処理手順は、あくまで例示である。上記の各実施形態に登場した種々の要素を、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、他の公知の要素に置き換えてもよい。また、上記の各実施形態に登場した種々の要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。