JP7369022B2 - プレハブ建築物 - Google Patents

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Description

本発明は、プレハブ建築物に係り、建築物の各部を構成するように工場でユニットとして製作されたプレハブ部材を、建築工事現場に搬入して組み立てることで、建築物を迅速に施工でき、また移設等にも容易に対応可能なプレハブ建築物に関する。
住宅及び店舗等の建築物として、各部材を予め工場で製造し、現場で組立てるプレハブ式の建築物が普及している。例えば特許文献1は、木質パネルを組み合わせて屋根部を構築した建築物を開示している。
特開2002-371630号公報
特許文献1に開示されている建築物の木質パネルは釘打ち等で組み立てられているため、一旦組み立てられると取り外しが困難であった。また、木質パネルはある程度の重量がある。そのため、完成した建築物を解体して別の場所に移設するということが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、容易に移設することができる建築物を提供することを目的としている。
本発明に係る建築物は、小屋組と、該小屋組を支持するように基礎上に立設される柱と、該柱間に架設される梁とからなる建物骨組構造と、前記小屋組の上面を覆うように張設される膜屋根と、前記膜屋根の内面側に所定離れをとって張設される天井ユニットと、前記建物骨組構造のうち、外面を構成する柱及び梁で区画された面を覆うように取り付けられる下地ユニットと、前記下地ユニットに連結部材を介して取り付けられ、前記建物骨組構造の外壁面を構成する外壁パネルユニットと、前記梁を支持辺として直接敷設され、前記梁に係止部を介して固定支持される床パネルユニットとを備えたことを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る建築物の斜視図 本発明の実施の形態に係る建築物の分解斜視図 本発明の実施の形態に係る建築物の小屋組に天井ユニットが取り付けられた様子を示した斜視図 本発明の実施の形態に係る建築物の天井ユニットを示した分解斜視図 図2中の“V”部の拡大図 本発明の実施の形態に係る建築物の柱脚に着目した断面図 本発明の実施の形態に係る建築物の外壁部の一部を示した斜視図 本発明の実施の形態に係る建築物の下地ユニットに外壁パネルが取り付けられた一例を示した斜視図 本発明の実施の形態に係る建築物の下地ユニットを示した斜視図 図8中の“X”部の拡大図 本発明の実施の形態に係る建築物の床パネルを示した分解斜視図 本発明の実施の形態に係る建築物の床パネルを敷設している状況を示した斜視図 図12中の“XIII”部の拡大図
以下、本発明の好適な実施の形態に係る建築物について、図面を参照して説明する。
(建築物の全体構成)
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る建築物1は、例えば期間が限られて使用され、移設されたりするようなショールーム等の施設に利用される仮設の建築物であり、寄棟造の膜屋根10と外壁部30、40(残りの2つの壁面は図1では不図示)とにより外観が構成されている。
建築物1は、図2に示すように、膜屋根10と、建物骨組構造2と、建物骨組構造2に組み付けられる天井ユニット20、第1外壁部30、第2外壁部40、第3外壁部50、第4外壁部60、及び床70とを有している。建物骨組構造2は、天井ユニット20が取り付けられる小屋組3と、柱5と、大梁6と、小梁7とを有している。
(膜屋根10の構成)
本実施の形態における建築物1の屋根は、屋根全体を覆う最も外側に張設された膜材による膜屋根10である。膜屋根10の膜材は、例えば白色の合成繊維織布を基布とし、その表面に耐候性を有するふっ素系樹脂あるいはポリ塩化ビニル系合成樹脂がコーティングされている。
(天井ユニット20の構成)
天井ユニット20は、膜屋根10の内側に設けられ、図3に示すように小屋組3に取り付けられている。天井ユニット20は、図4に示すように透湿防水シート21と、断熱材シート22と、支持ワイヤ25と、防湿フィルム23とを一体化してなる積層シートと、天井面シート24とを有している。これらのうち本実施形態の断熱材シート22は、膜屋根10側と断熱材シート22の厚み分が透湿防水シート21で、天井面シート24側が防湿フィルム23で包み込まれた積層シートからなる。積層シート内には、その幅方向にわたり引張部材として、複数本の支持ワイヤ25が所定間隔をあけて並列をなして配線されている。なお、積層シートの構成としては、断熱材シート22の全体を防湿フィルム23で包む構成としてもよい。
本実施形態において、透湿防水シート21は、例えば白色無地の高密度ポリエチレン不織布から構成されている。断熱材シート22は、厚さ50mmの透光性を有する白色のポリエステル系の断熱材から構成されている。厚さについては、建物規模、断熱仕様等に応じて厚さ10~100mm程度の適切な厚さの断熱材を使用することが好ましい。防湿フィルム23は、例えばポリエチレンシートから構成されている。
支持ワイヤ25は、所定引張強度を有する鋼線からなり、両端部にフック25aが形成されている。支持ワイヤ25のフック25aが、小屋組3に設けられた定着部(図示せず)に係止保持されることにより、透湿防水シート21、断熱材シート22、及び防湿フィルム23かなる積層シートとしての天井ユニット20が小屋組3を内側から覆うように張設される。
天井面シート24は、例えば白色の合成繊維で構成され、その表面にはふっ素系樹脂あるいはポリ塩化ビニル系合成樹脂がコーティングされている。このように、膜屋根10、天井ユニット20を構成する各膜材は、透光性材料から構成されているため、室内の採光が十分確保されている。天井面シート24は、防湿フィルム23よりも内側に張られ、建築物1の室内に面した天井面を構成するため、インテリアとしての材料選択も考慮することができる。
(建物骨組構造2の構成)
建物骨組構造2は、各種の鋼材を組み立ててなる鉄骨構造からなり、図2に示すように、トラス構造を有する小屋組3と、小屋組3を支持する4本の隅柱、2本の中間柱の全部で6本の柱5と、隣接する柱5間に架設された大梁6と、床70を敷設するために所定の間隔で大梁6間に架設された小梁7とからなる。なお、大梁6と小梁7とを総称する場合には梁と記載する。小屋組3のトラス梁は、図5に示すように、上弦材81、下弦材82、及び上弦材81と下弦材82とを接続する斜材83,84とを有している。斜材83,84のうち一部の斜材84の両端部は、上弦材81に設けられたガセットプレート85と、下弦材82に設けられたガセットプレート86とにボルト88で連結されている。
トラス梁を形成する上弦材81、下弦材82は例えば丸形鋼管からなり、その端部にはフランジ89、91が溶接付けされている。上弦材81の現場継手は、互いのフランジ89を突き合せてボルト90で締結するボルト継手である。下弦材82の現場継手は、互いのフランジ91を突き合せてボルト92で締結するボルト継手である。このように、小屋組3の各部材は現場でボルト連結され、これにより小屋組3が構築される。
(柱脚の構成)
建築物1は、例えば直接基礎上に施工されている。図6に示すように、直接基礎を形成する基礎コンクリート93には、柱5に対応する位置に矩形状の凹部93aが形成されている。凹部93a内には、無収縮モルタル94が施工されているとともに、打ち込まれたアンカーボルト95が無収縮モルタル94から突出した状態で固定されている。柱5の下端には、ボルト孔5bが形成されたベースプレート5aが溶接付けされている。無収縮モルタル94から突出したアンカーボルト95は、ボルト孔5bに挿通された状態でナット96が締め付けられている。これにより、柱5は、基礎コンクリート93上で固定されている。
なお、基礎コンクリート93に形成された凹部93aには、金属製のカバープレート97が設けられている。カバープレート97には、柱5の形状に合わせた切欠き97aが形成されている。これにより、凹部93aは、カバープレート97によって隙間なく覆われる。なお、カバープレート97の上面は、基礎コンクリート93の天端と面一となっている。
(外壁部の構成)
本実施形態の外壁部は、短辺側の第1外壁部30と、長辺側の第2外壁部40とで異なる構成からなる。第1外壁部30は、図1に示すように、第1外壁部30の上部に水平方向に沿って配列された複数のガラスカーテンウォール31と、第1外壁部30の下部に水平方向に沿って配列された複数のガラスカーテンウォール32と、ガラスカーテンウォール31とガラスカーテンウォール32との間に設けられた外壁パネル100とで構成されている。このように、第1外壁部30の一部に外壁パネル100が設けられているものの、第1外壁部30の大部分には、建築物1の内部に光が差し込むようにガラスカーテンウォール31,32が形成されている。
第2外壁部40は、図1に示すように、図中左側半分の領域に上下2列で配列されたガラスカーテンウォール41,42と、右側半分の領域に複数の外壁パネル110及び窓43を有している。なお、ガラスカーテンウォール41,42が設けられた第2外壁部40の図中左側の領域は、建築物1の内部空間において図2に示すように内部床70が設けられていない吹き抜けとなった空間に対応している。これにより、建築物1内の吹き抜け空間に、多くの光を差し込ませることができる。
第1外壁部30に設けられた外壁パネル100は、図7に示すように、金属製のプレートであるガルバリウム鋼板(登録商標)101と、石膏ボード102と、断熱材ボード103と、ガルバリウム鋼板104とが、外面側からこの順に接着された積層パネルからなる。外壁パネル100は、ガルバリウム鋼板101が建築物1の外面を構成するように配置されている。一例として、ガルバリウム鋼板101及びガルバリウム鋼板104は厚み0.35mmであり、石膏ボード102は厚み12.5mmであり、断熱材ボード103は厚み50mmである。また、図1に示すように、外壁パネル100は、幅W1、高さh1の寸法を有している。ここで幅W1は例えば4000mmであり、高さh1は例えば900mmである。また外壁パネル100の厚みは、例えば63mmである。また、断熱材ボード103は、例えばポリスチレンフォームから構成されている。
図7に示すように、外壁パネル100の図中上端には、幅方向に沿って断面が矩形状の溝100aが形成されている。この溝100aを含む外壁パネル100の上端を覆うように、アルミ型材107が設けられている。アルミ型材107は、溝100aを覆うチャンネル部107aと、外壁パネル100の上端面を覆う鍔部107b,107cとを有している。また、アルミ型材107は、図10に示すように、鍔部107cに沿った山形鋼状の取付部107dを有している。取付部107dは、後述するように、外壁パネル100を下地ユニット120にボルトで取り付けるため部材であり、ボルトの締結位置にボルト孔(不図示)が形成されている。
外壁パネル100の図中下端には、図7に示すように、所定断面形状の押し出し成形されたアルミニウム製の型材108が設けられている。型材108は、断面が矩形状の突起が外壁パネル100の幅方向に沿って延設された突出部108aと、外壁パネル100の下端面を覆う鍔部108b,108cとを有している。
外壁パネル100は、図8に示すように、下地ユニット120に取り付けられる。なお、図1に示すように、外壁パネル100とガラスカーテンウォール31とを併存させる場合には、外壁パネル100に替えてガラスカーテンウォール31を下地ユニット120に取り付ければよい。下地ユニット120は、図9に示すように、格子状に組み立てられた棒状部材である縦部材121及び横部材122と、縦部材121に等間隔で設けられたブラケット123とを有している。複数の縦部材121は等しい間隔P1をあけて設けられている。間隔P1は、例えば1000mmである。また、複数のブラケット123は、縦部材121に等しい間隔P2をあけて設けられている。P2は、例えば900mmである。
下地ユニット120は、例えば形鋼の組立部材からなり、図8に示すように、隣接する下地ユニット120との間に間隔P1をあけて設けられている。このように配置された下地ユニット120は、図2に示す建築物1の柱5及び大梁6に連結部材としてのボルトで固定されている。このような下地ユニット120の配置により、全ての縦部材121を等しい間隔P1をあけて配置することができる。
ブラケット123は、図10に拡大して示すように、例えば両端部にU字状の切欠き123aが形成された溝形鋼から形成されている。ブラケット123は、下地ユニット120の所定位置に溶接にて取り付けられている。
外壁パネル100は、図10に示すように、ブラケット123の切欠き123aと取付部107dの図示しないボルト孔とに通されたボルト124にナット125が締め付けられることにより、下地ユニット120に固定されている。上述したように、ブラケット123が取り付けられた縦部材121は、1000mmの間隔をあけて配置されている。そのため、4000mmの幅を有する外壁パネル100は、5箇所のブラケット123を介して下地ユニット120に固定されている。
図7に示すように、上下に配置された外壁パネル100のうち、下側に位置する外壁パネル100の溝100aには、上側に位置する外壁パネル100の突出部108aが挿入されている。これにより、隣接する外壁パネル100にずれを生じさせることがなく、安定した状態で下地ユニット120に取り付けることができる。なお、下側に位置する外壁パネル100の溝100aと、上側に位置する外壁パネル100の突出部108aとの間には、ガスケット105が介在している。また、下側に位置する外壁パネル100と上側に位置する外壁パネル100との間には、外面側からガスケット106が挿入されている。ガスケット105は、例えばシリコンスポンジが帯状に形成されたもので、長手方向を溝100aが延びる方向に向けて配置されている。また、ガスケット106は、断面が溝型の形状を有しており、例えばエチレンプロピレンゴム製である。このように、ガスケット105及びガスケット106を設けることにより、建築物1の内部へ雨水が進入するのを防止することができる。
以上の説明では、図7で示すような外壁パネル100の上端と下端とが接続した部分についての構成について述べてきたが、外壁パネル100の両側端にも同様の構成が設けられている。すなわち、外壁パネル100の一方の側端には溝100aが形成されており、外壁パネル100の他方の側端には突出部108aが形成されている。そして、水平方向に隣接する外壁パネル100において、一方の外壁パネル100の溝100aに他方の外壁パネル100の突出部108aが挿入されていることで、外壁パネル100をがたつかせることなく安定した状態で下地ユニット120に取り付けられている。なお、水平方向に隣接する外壁パネル100間にも、図7に示すガスケット105及びガスケット106と同様のガスケットが設けられており、雨水の進入の防止が図られている。
また、以上の説明では、4000mmの幅を有する外壁パネル100の詳細について述べてきたが、図1に示す第2外壁部40に設けられた外壁パネル110も同様の構成からなる。ただし、外壁パネル110の幅W2は3000mmと、外壁パネル100の幅よりも小さい。建築物1には、これら2つのサイズの外壁パネル100、110のみが使用されていることから、外壁部の構造が簡略化されている。これにより、製造コストを低減することができる。なお、3000mmの幅を有する外壁パネル110は、4箇所のブラケット123(図10)を介して下地ユニット120に固定されている。なお、外壁パネル110の高さh2は、例えば900mmであり、外壁パネル100の高さh1と同じ高さである。
(床70の構成)
床70は、図2に示すように、複数の床パネル71が大梁6及び小梁7上に敷設されて構成されている。床パネル71は、図11に示すように、金属製の枠体フレーム72と、フレーム72上に敷設された床材である石膏ボード73、合板74、及び仕上げ材75とから構成されている。石膏ボード73、合板74、及び仕上げ材75は積層した状態で、全体がフレーム72によって固定保持されている。また、フレーム72の枠材の内側の一部にU字状に切り欠かれた切欠き72aが形成されている。なお、図11では2つの切欠き72aを図示しているが、対向する手前側の辺にも同様の切欠きが形成されている。すなわち、フレーム72には、合計4箇所の切欠き72aが形成されている。
図12に示すように、床パネル71が隙間なく敷設されるように、大梁6および小梁7は仮設されている。大梁6および小梁7のフランジ上面には床パネル71を固定するための複数の係止金物126が設けられている。図12および図13では、床パネル71と小梁7との連結部分に着目するために、中央の床パネル71においてはフレーム72のみを図示している。図13に示すように、小梁7に設けられた係止金物126は、例えば溝形鋼から形成されており、端部からU字状の切欠き126aが形成されている。なお、U字状の切欠き126aは、係止金物126のもう一方の端部にも同様に形成されている。もう一方の端部に形成されて切欠きは、隣接する床パネル71の固定に用いられている。
大梁6及び小梁7に載置された床パネル71では、図13に示すように、フレーム72に形成された切欠き72aの位置と、係止金物126に形成された切欠き126aの位置とが一致する。そして、ボルト127が、一致した切欠き72aと切欠き126aとに通され、ナット128が締め付けられる。このようなボルト127とナット128の締結は、フレーム72に形成された4箇所の切欠き126aで行われる。このようにして、床パネル71は大梁6及び小梁7に固定されている。
(施工方法)
次に建築物1の施工方法について説明する。まず、建築物1の基礎として直接基礎を施工する。直接基礎の基礎コンクリート93には、図6に示すように、柱5に対応する位置に矩形状の凹部93aを形成する。また、コンクリートの打設前にアンカーボルト95を設置しておき、硬化後の基礎コンクリート93にアンカーボルト95を固定する。直接基礎の施工した後、無収縮モルタル94を凹部93a内に施工する。
建物骨組構造2(図2)を構成する小屋組3、柱5、大梁6、及び小梁7の各部材は、予め工場で製作しておく。また、建物骨組構造2を組み立てる際には、現場溶接を可能な限り排除しており、柱と梁との接合をボルト接合で行うだけでなく、図5に示すように小屋組3の連結もボルト接合により行われる。
建物骨組構造2の組み立ては、まず図6に示すように、無収縮モルタル94から突出したアンカーボルト95を、ベースプレート5aに通しナット96を用いて締結する。次に、カバープレート97を設置して、凹部93aを覆う。このようにして、柱5を基礎コンクリート93上に立設する。次に、大梁6、小梁7、最後に小屋組3をボルト接合していき、建物骨組構造2を構築する。このとき、図5に示すように、小屋組3の上弦材81と下弦材82との連結も、フランジ89、91を介してボルト接合により行う。
続いて、予め製作しておいた図4に示す天井ユニット20を、図3に示す小屋組3に取り付ける。まず、支持ワイヤ25の両端に形成されたフック25aを、小屋組3に掛けることにより、透湿防水シート21、断熱材シート22、及び防湿フィルム23からなる積層シートを小屋組3に取り付ける。続いて、天井面シート24を防湿フィルム23よりも所定距離をあけて内側に張設する。全ての天井ユニット20を小屋組3に取り付けると、最後に図2に示す膜屋根10を、小屋組3を覆うように取り付ける。これにより、建築物1の屋根を構築することができる。
次に、予め製作しておいた床パネル71を、図12に示すようにクレーン(不図示)で吊り上げ、大梁6および小梁7の所定位置に載置する。これにより、図13に示すように、フレーム72に形成された切欠き72aの位置と、係止金物126に形成された切欠き126aの位置とが一致する。そして、ボルト127を一致した切欠き72aと切欠き126aとに通しナット128で締め付ける。このようにして、全ての床パネル71を大梁6及び小梁7上に固定し、床70を構築する。
続いて、予め製作しておいた図9に示す下地ユニット120を、図2に示す建築物1の柱5及び大梁6の所定位置にボルトで固定していく。複数の下地ユニット120は、図8に示すように、縦部材121が等間隔に配置されるように、柱5及び大梁6に固定する。
次に、下地ユニット120に、外壁パネルやガラスカーテンウォールを取り付けていく。まず、予め製作しておいた外壁パネル100を、図10に示すように、ブラケット123の切欠き123aと取付部107dの図示しないボルト孔とが一致するように下地ユニット120に近づける。続いて、切欠き123aとボルト孔(不図示)にボルト124を通し、ナット125で締め付けることにより、外壁パネル100を下地ユニット120に固定する。
このようにして下地ユニット120に取り付けた外壁パネル100の上方に、別の外壁パネル100を取り付ける場合、まず、図7に示すように、下側に位置する外壁パネル100の溝100aに帯状のガスケット105を収容する。次に、外壁パネル100の溝100aよりも前方側の上端にガスケット106を配置する。続いて、下側に位置する外壁の溝100aに、上側に配置する外壁パネル100の突出部108aを挿入する。これにより、上側に取り付けようとする外壁パネル100の位置合わせをすることができる。このとき、下側に位置する外壁パネル100の溝100aと、上側に位置する外壁パネル100の突出部108aとの間には、ガスケット105が介在する。また、下側に位置する外壁パネル100の上端と、上側に位置する外壁パネル100の下端との間に、ガスケット106を介在させることができる。
また、外壁パネル100を水平方向に沿って配置していく場合にも、同様に、外壁パネル100の水平方向の端部にガスケットを配置するとともに、一方の外壁パネル100の溝に他方の外壁の突出部をはめ込み、取り付けようとする外壁パネル100の位置決めをする。そして、図10に示すように、外壁パネル100を下地ユニット120にボルトで固定する。
以上、下地ユニット120に外壁パネル100を取り付ける場合について説明したが、その他にも図1に示すように、外壁パネル100とはサイズの異なる外壁パネル110、ガラスカーテンウォール31,32,31,42、窓43等を下地ユニット120に取り付けて、建築物1の外壁部を構築することができる。
(効果)
上記の実施の形態によれば、建築物1の天井を、積層断熱材シートと天井面シート24とからなる2重の膜天井構造とすることにより、1枚の膜からなる膜構造と比べて断熱性、気密性、遮音性を向上させることができ、従来、1枚の膜構造の弱点であった空調負荷の低減や結露防止、雨音を低減することができる。さらに光を通す二重膜に断熱材を組み込み、断熱・気密性能を高めることで、暑さ・寒さに対しては断熱性・気密性の向上が見込め、金属屋根の断熱性に近づけることができる。また、冬期、梅雨時期等の結露や、飲食テナントの調理場等における結露を防止することができる。
また、膜屋根10と天井ユニット20を構成する各膜材とを光を通す材料から構成していることから、建築物1の内部に十分に光を取り込むことができ、明るい室内空間を提供することができる。さらに、天井ユニット20に断熱材シート22を設けることで、断熱性能を高め、天井に発生しやすい結露を防止することができる。
図5に示すように、小屋組3のトラス梁を構成する上弦材81及び下弦材82の連結手段としての現場継手をボルト継手としている。これにより連結ボルトの着脱、締緩作業だけで、容易に小屋組3を組立、解体することができる。そのため、解体後の小屋組3の輸送も容易になり、移設先で小屋組3の各部を、ボルト連結することで、容易に組み立ていることができる。このように、一度組み立てた建築物1を解体して、容易に別の場所に移設することができる。
図6に示すように、柱脚を基礎のアンカーボルト95にナット締めによって固定するようになっているため、柱5を基礎コンクリート93から取り外すことができる。そして、一度組み立てた柱5を取り外して、他の場所に容易に移設することができる。
基礎コンクリート93に形成した凹部93aに、ベースプレート5a、アンカーボルト95、及びナット96を収容しているため、これらの部材が作業の邪魔になることがない。また、基礎コンクリート93に設けられた凹部93aは、カバープレート97により覆われるため、凹部93aに足を取られて作業の支障になることもない。これにより、建築物1の施工性を向上させることができるため、移設時の解体、組立作業の迅速化も図れる。
図7に示すように、石膏ボード102と断熱材ボード103とを2枚の金属製のガルバリウム鋼板101で挟む構成としていることで、外壁パネル100,110に断熱性能と強度を付加することができる。また、外壁パネル100,110に強度を付加できることで、下地ユニット120を小型化することができ、下地ユニット120の製造コストを抑制することができる。
建築物1の外壁パネルとして、例えば4000mmの幅を有する外壁パネル100と、3000mmの幅を有する外壁パネル110との2種類のみが使用されていることから、外壁部の構造を簡略化することができる。また、外壁パネルを取り付ける下地ユニット120も、2種類の外壁パネルのみに対応できる構成とすればよいため、規格化が容易である。そのため、事前に工場で製作することができ、工期の短縮と施工精度の向上を図ることができる。なお、外壁パネルの寸法は1種類のみとしたり、3種類以上にすることができることは言うまでもない。
下地ユニット120を、建築物1の柱5と大梁6とにボルトで取り付ける構成としている。また、外壁パネル100,110、ガラスカーテンウォール31,32,31,42、及び窓43も、ボルト(図示せず)で下地ユニット120に取り付ける構成としている。これにより、解体を容易に行うことができ、解体した部材を輸送して他の場所に移設することが容易である。
隣接する外壁パネル100,110の間に設けられた隙間には、ガスケット105及びガスケット106が隙間を塞ぐように介装されている。外壁部を解体する場合には、ガスケット105及びガスケット106を簡単に取り外すことができ、外壁パネルの連結部の取り外しが容易に行える。また、建築物1を移設する場合には、取り外したガスケット105及びガスケット106を再利用することができる。これにより、移設時に発生するコストを抑えることができる。
また、予め工場で製作した床パネル71を、大梁6及び小梁7上に敷き詰めることで床70を構成している。これにより、床70の施工スピードと施工精度とを向上させることができる。また、床70を大梁6及び小梁7といった構造躯体の上に敷設することから、床パネル71を敷設するための下地を構築する労力の省力化を図ることができる。
さらに、床パネル71を大梁6及び小梁7に係止金物を介してボルトで取り付ける構成としている。これにより、床パネル71の容易に係止金物から取り外しが容易にでき、解体時の作業が迅速化でき、建築物の移設等も容易に行える。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
1 建築物、2 建物骨組構造、3 小屋組、5 柱、6 大梁、7 小梁、10 膜屋根、20 天井ユニット、21 透湿防水シート、22 断熱材シート、23 防湿フィルム、24 天井面シート、25 支持ワイヤ、25a フック、30 第1外壁部、31,32 ガラスカーテンウォール、40 第2外壁部、41,42 ガラスカーテンウォール、70 床、71 床パネル、72 フレーム、81 上弦材、82 下弦材、93 基礎コンクリート、93a 凹部、100 外壁パネル、101 ガルバリウム鋼板、102 石膏ボード、103 断熱材ボード、104 ガルバリウム鋼板、105,106 ガスケット、107,108 アルミ型材、110 外壁パネル、120 下地ユニット、126 係止金物

Claims (8)

  1. 小屋組と、該小屋組を支持するように基礎上に立設される柱と、該柱間に架設される梁とからなる建物骨組構造と、
    前記小屋組の上面を覆うように張設される膜屋根と、
    前記膜屋根の内面側に所定離れをとって張設される天井ユニットと、
    前記建物骨組構造のうち、外面を構成する柱及び梁で区画された面を覆うように取り付けられる下地ユニットと、
    前記下地ユニットに連結部材を介して取り付けられ、前記建物骨組構造の外壁面を構成する外壁パネルユニットと、
    前記梁を支持辺として直接敷設され、前記梁に係止部を介して固定支持される床パネルユニットと、
    を備えたプレハブ建築物。
  2. 前記天井ユニットは、前記膜屋根側に張設される断熱材シートと室内側天井面を構成する天井面シートとからなる請求項1に記載のプレハブ建築物。
  3. 前記断熱材シートは、積層シートからなり、シート間に挟まれるように配線された複数本の引張線材の端部を前記小屋組の梁の一部に定着保持させて張設される請求項2に記載のプレハブ建築物。
  4. 前記下地ユニットは、前記外壁パネルユニットの外形寸法に対応した寸法の格子枠形状の鋼製の骨組部材からなる請求項1に記載のプレハブ建築物。
  5. 前記外壁パネルユニットは、断熱材ボードを芯材として、その両面が金属板で挟まれた積層部材である請求項1に記載のプレハブ建築物。
  6. 所定の隙間をあけて前記下地ユニットに取り付けられた隣接する前記外壁パネルユニット間にガスケットが介装される請求項1項に記載のプレハブ建築物。
  7. 前記下地ユニットは、前記外壁パネルユニットを取り付けるための連結部材が、前記骨組部材の長手方向に所定間隔で配設された請求項4に記載のプレハブ建築物。
  8. 前記床パネルユニットは、積層床パネルの周縁が枠体フレームで保持された請求項1に記載のプレハブ建築物。
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