JP7367350B2 - 回路装置、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、回路装置、発振器、電子機器及び移動体等に関する。
TCXO(Temperature Compensated crystal Oscillator)等の発振器は、温度センサーの検出結果に基づいて発振周波数の温度特性を補償することで、発振周波数の変動を抑制する。具体的には、発振器は、発振周波数の温度特性を多項式近似した温度補償電圧を生成し、その温度補償電圧に基づいて発振回路の発振周波数を補償する。特許文献1には、温度関数発生回路を備えた温度補償水晶発振回路が記載されている。温度関数発生回路は高次成分を含む温度関数を発生させ、その温度関数に基づいて発振周波数が補償される。温度関数発生回路は奇関数回路を含み、その奇関数回路の一例として5次成分発生回路が記載されている。5次成分発生回路は、カレントミラー回路から複数の差動増幅器に定電流を供給し、各差動増幅器に異なる電圧レベルの参照電圧を供給する。
国際公開第04/025824号
振動子と回路の個体差によって、発振周波数の温度特性には個体差がある。この個体差に合わせて多項式近似のパラメーターを調整する必要があるため、温度補償回路は調整回路を有する。多項式近似の精度が高いほど発振周波数の偏差を小さくできるが、パラメーター調整の分解能を高くすると回路規模が増加するため、回路の小型化と調整の高分解能化を両立することが難しいという課題がある。
本発明の一態様は、温度センサーからの温度検出電圧と温度補償データとに基づいて、温度補償電流を生成する電流生成回路と、前記温度補償電流を温度補償電圧に変換する電流電圧変換回路と、を含み、前記電流生成回路は、前記温度補償データの下位側ビットに基づいて前記温度補償電流の微調整を行い、前記温度補償データの上位側ビットに基づいて前記温度補償電流の粗調整を行う回路装置に関係する。
回路装置の第1構成例。 回路装置の第1詳細構成例。 高次関数電流生成回路の第1詳細構成例。 バックゲート電圧に対するトランジスターのドレイン電流の特性。 高次補正データに対する高次関数電流の特性。 関数発生回路の詳細構成例。 高次関数電流生成回路の第2詳細構成例。 高次関数電流の調整を説明する図。 1次関数電流生成回路及び電流電圧変換回路の詳細構成例。 温度センサーの詳細構成例。 センサー部の詳細構成例。 発振器の構成例、及び回路装置の第2構成例。 発振器の第1の構造例。 発振器の第2の構造例。 電子機器の構成例。 移動体の例。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.回路装置
図1は、回路装置20の第1構成例である。回路装置20は、温度センサー40と電流生成回路66と電流電圧変換回路68と記憶部75とを含む。
電流生成回路66は、温度センサー40からの温度検出電圧VTSと温度補償データDC[7:0]とに基づいて、温度補償電流ICOMPを生成する。電流電圧変換回路68は、温度補償電流ICOMPを温度補償電圧VCOMPに変換する。このとき、電流生成回路66は、温度補償データの下位側ビットDC[4:0]に基づいて温度補償電流ICOMPの微調整を行い、温度補償データの上位側ビットDC[7:5]に基づいて温度補償電流ICOMPの粗調整を行う。
温度補償電圧VCOMPは、温度依存性を有する補償対象パラメーターを温度補償するための電圧である。温度補償とは、温度が変化したときの補償対象パラメーター変化を抑制することである。例えば、回路装置20が発振器に適用された場合、温度補償電圧VCOMPは、発振器の発振周波数を温度補償するための電圧である。粗調整とは、微調整を含めた調整全体の分解能よりも低い分解能を有する調整のことである。微調整とは、粗調整の調整ステップを更に細かい複数の調整ステップに分割する調整のことである。
温度補償データDC[7:0]は、温度補償電圧VCOMPの温度特性を設定するためのデータである。具体的には、温度補償データDC[7:0]は、電流生成回路66が温度検出電圧VTSに対してどのような特性の温度補償電流ICOMPを生成するかを設定する。温度補償データDC[7:0]は記憶部75に記憶される。補償対象パラメーターの温度依存性が製造時等において予め測定され、その温度依存性に対応した温度補償データDC[7:0]が決定され、その温度補償データDC[7:0]が記憶部75に書き込まれる。例えば、記憶部75は不揮発性メモリーであり、製造時において温度補償データDC[7:0]が不揮発性メモリーに記憶される。或いは、記憶部75はRAM又はレジスターであってもよく、回路装置20の通常動作においてホスト等からRAM又はレジスターに温度補償データDC[7:0]が書き込まれてもよい。
電流生成回路66は、上位側ビットDC[7:5]に基づいて温度補償電流ICOMPの粗調整を行う粗調整回路62と、下位側ビットDC[4:0]に基づいて温度補償電流ICOMPの微調整を行う微調整回路64と、を含む。電流生成回路66は、温度検出電圧VTSを変数とする多項式近似により温度補償電流ICOMPを生成する。多項式は0次、1次、高次の項を含んでおり、そのうち1次と高次の補正を電流生成回路66が行う。高次は例えば3次であり、更に4次以上を含んでいてもよい。後述のように、電流生成回路66は1次関数及び高次関数の電流生成回路を含んでおり、その各次の電流生成回路に対して粗調整回路及び微調整回路がそれぞれ設けられる。ここでは、それらをまとめて粗調整回路62及び微調整回路64と呼ぶ。
本実施形態によれば、温度補償データDC[7:0]に基づく温度補償電流ICOMPの調整が、上位側ビットDC[7:5]に基づく粗調整と、下位側ビットDC[4:0]に基づく微調整に分離されたことで、回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、粗調整と微調整に分けたことで粗調整回路62をコンパクトにしつつ、微調整回路64により高分解能化できる。また、粗調整回路62と微調整回路64を異なる回路構成にできるので、粗調整回路62に比べてレイアウト面積の点で有利な微調整回路64を構成できる。
具体的には、温度補償電流ICOMPを粗調整するために、電流生成回路66内において各次の関数電流が流れる経路に粗調整回路62を設ける。電流が流れる経路に配置されたトランジスターは1/fノイズを発生するので、その1/fノイズを低減するためにトランジスターのゲート面積を大きくする必要がある。調整のビット数が多いほどトランジスター数が増えるため、大きなゲート面積のトランジスターを多数設ける必要がある。本実施形態では上位側ビットDC[7:5]に基づく粗調整を行うためビット数が3に低減されており、回路面積を大幅に低減できる。
その一方で微調整回路64を設けたことで調整の分解能を確保できる。微調整は電流を大きく調整する必要がないため、電流生成回路66内において電流が流れない経路に微調整回路64を設けることができる。具体的には、後述するように、トランジスターのバックゲート電圧調整によって微調整を実現できる。電流が流れない経路では1/fノイズが発生しないので、回路素子の面積を大きくする必要がなく、粗調整回路62に比べてレイアウト面積を抑制できる。
なお、図1では回路装置20が温度センサー40を含むが、これに限定されず、温度センサー40は回路装置20の外部に設けられてもよい。この場合、温度センサー40から回路装置20に温度検出電圧VTSが入力される。また図1では温度補償データが8ビットであるが、これに限定されず、温度補償データは2ビット以上であればよい。また図1では温度補償データの上位側ビットが3ビットであり、下位側ビットが5ビットであるが、これに限定されず、上位側と下位側に割り振るビット数は任意であってよい。
2.回路装置の詳細構成例
図2は、回路装置20の第1詳細構成例である。なお、既に説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての説明を適宜に省略する。
図2に示すように、電流生成回路66は、1次関数電流IC1を生成する1次関数電流生成回路110と、高次関数電流ICNを生成する高次関数電流生成回路120と、を含む。1次関数電流IC1と高次関数電流ICNが加算された電流が温度補償電流ICOMPとなる。
高次関数電流生成回路120は、温度検出電圧VTSと、温度補償データの高次補正データDCN[7:0]とに基づいて、2次以上の高次関数電流ICNを生成する。高次関数電流生成回路120は、高次補正データの下位側ビットである高次用下位側ビットDCN[4:0]に基づいて高次関数電流ICNの微調整を行う。また高次関数電流生成回路120は、高次補正データの上位側ビットである高次用上位側ビットDC[7:5]に基づいて高次関数電流ICNの粗調整を行う。
具体的には、記憶部75は高次補正データDCN[7:0]を記憶しており、その高次補正データDCN[7:0]を高次関数電流生成回路120に出力する。高次関数電流生成回路120は、高次用上位側ビットDCN[7:5]に基づいて高次関数電流ICNの粗調整を行う高次用粗調整回路122と、高次用下位側ビットDCN[4:0]に基づいて高次関数電流ICNの微調整を行う高次用微調整回路124と、を含む。高次関数電流ICNは、温度に対する多項式のうち2次以上の項を近似する電流である。高次関数は例えば多項式における3次の項であるが、これに限定されず、多項式における2次以上の項であればよい。
1次関数電流生成回路110は、温度検出電圧VTSと、温度補償データの1次補正データDC1[7:0]とに基づいて、1次関数電流IC1を生成する。1次関数電流生成回路110は、1次補正データの下位側ビットである1次用下位側ビットDC1[4:0]に基づいて1次関数電流IC1の微調整を行う。また1次関数電流生成回路110は、1次補正データの上位側ビットである1次用上位側ビットDC1[7:5]に基づいて1次関数電流IC1の粗調整を行う。
具体的には、記憶部75は1次補正データDC1[7:0]を記憶しており、その1次補正データDC1[7:0]を1次関数電流生成回路110に出力する。1次関数電流生成回路110は、1次用上位側ビットDC1[7:5]に基づいて1次関数電流IC1の粗調整を行う1次用粗調整回路112と、1次用下位側ビットDC1[4:0]に基づいて1次関数電流IC1の微調整を行う1次用微調整回路114と、を含む。1次関数電流IC1は、温度に対する多項式のうち1次の項を近似する電流である。
本実施形態によれば、1次関数電流IC1の調整と高次関数電流ICNの調整の各々が、粗調整と微調整に分離される。これにより、1次関数電流生成回路110及び高次関数電流生成回路120において回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、1次と高次の各々において粗調整と微調整に分けたことで、1次と高次の各々において粗調整回路をコンパクトにしつつ、微調整回路により高分解能化できる。また、1次と高次の各々において粗調整回路及び微調整回路を適切な回路構成にできる。
なお、図2では、1次と高次において共に粗調整が3ビットで微調整が5ビットであるが、これに限定されず、1次と高次で粗調整と微調整のビット数が異なっていてもよい。また、また図2では、1次補正データ及び高次補正データが8ビットであるが、これに限定されず、各々2ビット以上であればよく、1次補正データ及び高次補正データが異なるビット数であってもよい。
また図2では、高次関数電流生成回路120を1つだけ設けているが、これに限定されず、例えば電流生成回路66が3次関数電流生成回路、4次関数電流生成回路及び5次関数電流生成回路を含んでもよい。このとき、各次の電流生成回路に対して粗調整回路及び微調整回路がそれぞれ設けられてもよい。また4次及び5次関数電流生成回路が1体の回路として構成されてもよい。この場合、4次及び5次関数電流生成回路は、1組の粗調整回路及び微調整回路を有し、4次関数電流と5次関数電流が加算された後の電流に対して粗調整回路及び微調整回路が調整を行ってもよい。
温度センサー40は、温度補償データの0次補正データDC0[7:0]に基づいて温度検出電圧VTSを出力する。温度センサー40は、0次補正データの上位側ビットである0次用上位側ビットDC0[7:5]に基づいて温度検出電圧VTSのオフセットの粗調整を行う。また温度センサー40は、0次補正データの下位側ビットである0次用下位側ビットDC0[4:0]に基づいて温度検出電圧VTSのオフセットの微調整を行う。
具体的には、記憶部75は0次補正データDC0[7:0]を記憶しており、その0次補正データDC0[7:0]を温度センサー40に出力する。温度センサー40は、0次用上位側ビットDC0[7:5]に基づいて温度検出電圧VTSのオフセットの粗調整を行う0次用粗調整回路42と、0次用下位側ビットDC0[4:0]に基づいて温度検出電圧VTSのオフセットの微調整を行う0次用微調整回路44と、を含む。温度検出電圧VTSは、温度に対して0次及び1次の項を近似する電圧である。0次補正データDC0[7:0]は、温度検出電圧VTSの0次項であるオフセットを調整するためのデータである。
本実施形態によれば、温度検出電圧VTSのオフセット調整が、粗調整と微調整に分離される。これにより、温度検出電圧VTSのオフセットを調整する回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、温度検出電圧VTSのオフセット調整において、粗調整と微調整に分けたことで、0次用粗調整回路42をコンパクトにしつつ、0次用微調整回路44により高分解能化できる。また粗調整と微調整に分離したことで、0次用粗調整回路42及び0次用微調整回路44を適切な回路構成にできる。
具体的には、温度検出電圧VTSのオフセットを粗調整するために、温度センサー40において電流が流れる経路に0次用粗調整回路42を設ける。電流が流れる経路に配置されたトランジスターは1/fノイズを発生するので、その1/fノイズを低減するためにトランジスターのゲート面積を大きくする必要がある。本実施形態では0次用上位側ビットDC0[7:5]に基づく粗調整を行うためビット数が3に低減されており、回路面積を大幅に低減できる。
その一方で0次用微調整回路44を設けたことで調整の分解能を確保できる。微調整は電流を大きく調整する必要がないため、温度センサー40内において電流が流れない経路に0次用微調整回路44を設けることができる。電流が流れない経路では1/fノイズが発生しないので、回路素子の面積を大きくする必要がなく、粗調整回路に比べてレイアウト面積を抑制できる。
なお、図2では0次補正データが8ビットであるが、これに限定されず、0次補正データは2ビット以上であればよい。また図2では0次補正データの上位側ビットが3ビットであり、下位側ビットが5ビットであるが、これに限定されず、上位側と下位側に割り振るビット数は任意であってよい。
3.高次関数電流生成回路
図3は、高次関数電流生成回路120の第1詳細構成例である。関数発生回路126と高次用カレントミラー回路128とを含む。
関数発生回路126は、温度に対する関数を近似する電流であるミラー入力関数電流IFNを温度検出電圧VTSに基づいて生成する。ミラー入力関数電流IFNは、温度に対する多項式のうち2次以上の項を近似する電流であり、且つ温度補償データに基づく調整が行われる前の電流である。関数発生回路126の詳細構成については後述する。
高次用カレントミラー回路128は、ミラー入力関数電流IFNをミラーすることで、高次関数電流ICNを出力する。このとき、高次用カレントミラー回路128は、高次補正データDCN[7:0]に基づいて電流ミラー比を調整することで、高次関数電流ICNを調整する。高次用カレントミラー回路128は、第1の高次用トランジスターであるトランジスターTCN1と、第2の高次用トランジスターであるトランジスターTCN2と、高次用粗調整回路122と、高次用微調整回路124と、を含む。トランジスターTCN2のドレイン電流と高次用粗調整回路122の出力電流とが加算された電流が、高次関数電流ICNとなる。
トランジスターTCN1にはミラー入力関数電流IFNが流れる。トランジスターTCN2は、トランジスターTCN1に流れるミラー入力関数電流IFNをミラーする。具体的には、トランジスターTCN1及びTCN2はP型トランジスターである。トランジスターTCN1及びTCN2のソースは電源ノードに接続される。電源ノードは、電源VDDが供給されるノードである。トランジスターTCN1のゲート及びドレインは関数発生回路126の出力ノード及びトランジスターTCN2のゲートに共通接続される。トランジスターTCN2のドレインは高次関数電流生成回路120の出力ノードに接続される。
なお、本実施形態における接続は電気的な接続である。電気的な接続は、電気信号が伝達可能に接続されていることであり、電気信号による情報の伝達が可能となる接続である。電気的な接続は能動素子等を介した接続であってもよい。
高次用微調整回路124は、高次用下位側ビットDCN[4:0]に基づいてトランジスターTCN2のバックゲート電圧BGNを調整することで、トランジスターTCN2の電流ミラー比を調整する。高次用微調整回路124は、バックゲート電圧BGNを生成する電圧生成回路である。具体的には、高次用微調整回路124は、可変抵抗回路RVN1、RVN2と抵抗RNとを含む。可変抵抗回路RVN1は、電源ノードとトランジスターTCN2のバックゲートとの間に接続される。可変抵抗回路RVN2及び抵抗RNは、トランジスターTCN2のバックゲートと接地ノードNGNとの間に直列接続される。可変抵抗回路RVN1とRVN2の間から出力される分圧電圧が、バックゲート電圧BGNとしてトランジスターTCN2のバックゲートに入力される。
可変抵抗回路RVN1、RVN2の抵抗値は、高次用下位側ビットDCN[4:0]により可変に設定され、それによってバックゲート電圧BGNが可変に設定される。可変抵抗回路RVN1は、直列接続された複数の抵抗と、複数のスイッチと、を含む。各抵抗にはスイッチが並列接続される。これらのスイッチが上記複数のスイッチに相当する。各スイッチが高次用下位側ビットDCN[4:0]によりオン又はオフすることで、可変抵抗回路RVN1の抵抗値が設定される。可変抵抗回路RVN2の構成も同様である。
図4は、バックゲート電圧BGNに対するトランジスターTCN2のドレイン電流の特性である。図4において、複数の点は、高次用下位側ビットDCN[4:0]の各値に対するシミュレーション結果を示し、点線は、シミュレーション結果を直線近似した線である。
高次用微調整回路124は、高次用下位側ビットDCN[4:0]の階調値に対して等間隔なバックゲート電圧BGNを生成する。図4に示すように、バックゲート電圧BGNに対してトランジスターTCN2のドレイン電流はリニアに変化する。このため、トランジスターTCN2のドレイン電流は、高次用下位側ビットDCN[4:0]の階調値に対して等間隔になる。
本実施形態によれば、高次用微調整回路124が高次用下位側ビットDCN[4:0]に基づいてバックゲート電圧BGNを調整することで、高次用下位側ビットDCN[4:0]に応じて高次関数電流ICNを微調整できる。
次に高次用粗調整回路122について説明する。高次用粗調整回路122は、高次用上位側ビットDC[7:5]に基づく電流ミラー比で、トランジスターTCN1に流れるミラー入力関数電流IFNをミラーする。
具体的には、高次用粗調整回路122は、第1~第3粗調整用トランジスターであるトランジスターTRN1~TRN3と、第1~第3粗調整用スイッチであるスイッチSRN1~SRN3とを含む。スイッチSRN1~SRN3は、トランジスターTRN1~TRN3のゲートとトランジスターTCN1のゲートとの間に設けられる。トランジスターTRN1~TRN3はP型トランジスターであり、そのソースは電源ノードに接続され、そのドレインは高次関数電流生成回路120の出力ノードに接続される。トランジスターTRN1~TRN3のゲートは、それぞれスイッチSRN1~SRN3の一端に接続される。スイッチSRN1~SRN3の他端はトランジスターTCN1のゲートに共通接続される。
トランジスターTRN1~TRN3はユニットトランジスターで構成される。例えば、トランジスターTRN1のユニットトランジスター数を1としたとき、トランジスターTRN2、TRN3のユニットトランジスター数は、それぞれ2、4である。またトランジスターTCN1、TCN2もユニットトランジスターで構成されており、そのユニットトランジスター数は、それぞれ4、2である。
スイッチSRN1、SRN2、SRN3は、それぞれDCN[5]、DCN[6]、DCN[7]によりオン又はオフになる。トランジスターTRN1、TRN2、TRN3は、それぞれスイッチSRN1、SRN2、SRN3がオンのときミラー入力関数電流IFNをミラーする。このミラー比は、ユニットトランジスター数の比によって決まるので、高次用粗調整回路122全体としてのミラー比は、高次用上位側ビットDCN[7:5]の値に比例することになる。
図5は、高次補正データDCN[7:0]に対する高次関数電流ICNの特性である。図5において、横軸は高次用上位側ビットDCN[7:5]であり、縦軸は、任意の固定温度における高次関数電流ICNである。図8に示すようにICNは低温又は高温でICN≠0となる。任意の固定温度は、ICN≠0となる温度であればよい。
高次用下位側ビットDCN[4:0]=0のとき、高次用上位側ビットDCN[7:5]が0、1、2、・・・と増加するに従って高次関数電流ICNが増加する。これが高次関数電流ICNの粗調整であり、粗調整のステップ間を更に刻むのが微調整である。図5において、高次用下位側ビットDCN[4:0]に対する高次関数電流ICNの変化を矢印で示す。(DCN[7:5],DCN[4:0])=(0,0)と(1,0)の間の高次関数電流ICNは、32階調のDCN[4:0]によって等間隔に刻まれる。以降の粗調整ステップもそれぞれ32階調で刻まれる。なお、微調整による調整範囲は、その隣りの調整範囲と重複してもよい。例えば、DCN[7:5]=0における微調整の調整範囲と、DCN[7:5]=1における微調整の調整範囲とが重複してもよい。
本実施形態によれば、高次用粗調整回路122が高次用上位側ビットDCN[7:5]に基づく電流ミラー比でミラー入力関数電流IFNをミラーすることで、高次用上位側ビットDCN[7:5]に応じて高次関数電流ICNを粗調整できる。
仮に高次用微調整回路124を設けずに、高次補正データDCN[7:0]による調整の全てを高次用粗調整回路122と同様な構成で行った場合、ミラー入力関数電流IFNをミラーする8ビット分のトランジスターが必要である。この8個のトランジスターは、それぞれ1、2、4、・・・、128個のユニットトランジスターで構成される。またトランジスターTCN1、TCN2のユニットトランジスター数は128、64となる。このように粗調整と微調整に分けない場合にはユニットトランジスター数が非常に多くなる。ユニットトランジスターは高次関数電流ICNが流れる経路に配置されるので、1/fノイズを低減するために大きなゲート面積が必要である。このため、ユニットトランジスター数が多いと大きなレイアウト面積が必要になる。本実施形態では、粗調整と微調整を分けたことでユニットトランジスターを大幅に削減でき、レイアウト面積を縮小できる。また高次用微調整回路124は、電流が流れないバックゲートにバックゲート電圧BGNを供給している。これにより、可変抵抗回路RVN1、RVN2に面積が小さい回路素子を使用できるので、レイアウト面積を抑制しつつ調整を高分解能にできる。
なお、図3では高次用粗調整回路122が第1~第3粗調整用トランジスターと第1~第3粗調整用スイッチとを含むが、これに限定されず、高次用粗調整回路122は第1~第n粗調整用トランジスターと第1~第n粗調整用スイッチとを含めばよい。nは2以上の整数である。例えば、第1~第n粗調整用トランジスターがバイナリーに重み付けされている場合、nは高次用上位側ビットのビット数と同じ数である。
図6は、関数発生回路126の詳細構成例である。なお図6では関数発生回路126が、多項式の3次項を近似する3次関数電流を生成する例を説明する。
図6に示すように、関数発生回路126は差動部DFF1~DFF3を含む。差動部DFF1はバイポーラートランジスターBPF1、BPF2と抵抗RF1、RF2、RF7を含む。差動部DFF2はバイポーラートランジスターBPF3、BPF4と抵抗RF3、RF4、RF8を含む。差動部DFF3はバイポーラートランジスターBPF5、BPF6と抵抗RF5、RF6、RF9を含む。
差動部DFF1において、バイポーラートランジスターBPF1、BPF2は差動対を構成する。具体的には、バイポーラートランジスターBPF1、BPF2のベースに、それぞれ温度検出電圧VTS、基準電圧VH1が入力される。バイポーラートランジスターBPF1、BPF2のコレクターは、それぞれ電源ノード、関数発生回路126の出力ノードに接続される。バイポーラートランジスターBPF1、BPF2のエミッターは、それぞれ抵抗RF1、RF2の一端に接続される。抵抗RF1、RF2の他端は抵抗RF7の一端に接続され、抵抗RF7の他端は接地ノードに接続される。
差動部DFF2、DFF3の構成は差動部DFF1の構成と同様である。但し、バイポーラートランジスターBPF4、BPF6のベースには、それぞれ基準電圧VH2、VH3が入力される。基準電圧VH1~VH3は互いに異なる電圧であり、VH1>VH2>VH3である。
差動部DFF1において、バイポーラートランジスターBPF2のコレクター電流は、VTS<<VH1のときゼロであり、VTS=VH1付近で流れ始める。VTS>VH1のとき、VTSが大きいほどバイポーラートランジスターBPF2のコレクター電流は増加していく。差動部DFF2、DFF3におけるバイポーラートランジスターBPF4、BPF6のコレクター電流も、基準電圧VH2、VH3を境界として同様な特性である。バイポーラートランジスターBPF2、BPF4、BPF6のコレクター電流が加算された電流が、ミラー入力関数電流IFNとして出力される。
図7は、高次関数電流生成回路120の第2詳細構成例である。高次関数電流生成回路120は、高温側関数発生回路FGCHと高温側高次用カレントミラー回路CMCHと低温側関数発生回路FGCLと低温側高次用カレントミラー回路CMCLとを含む。
高温側関数発生回路FGCHは、基準温度より高い温度に対する関数を近似する電流である高温側ミラー入力関数電流IFNHを温度検出電圧VTSに基づいて生成する。基準温度は例えば室温25度であるが、これに限定されず任意温度であってよい。高温側高次用カレントミラー回路CMCHは、高温側高次補正データDCNH[7:0]に基づく電流ミラー比で高温側ミラー入力関数電流IFNHをミラーすることで、高温側高次関数電流ICNHを出力する。高温側高次用カレントミラー回路CMCHは、下位側ビットDCNH[4:0]に基づいて高温側高次関数電流ICNHを微調整する高温側高次用微調整回路AJFHと、上位側ビットDCNH[7:5]に基づいて高温側高次関数電流ICNHを粗調整する高温側高次用粗調整回路AJRHと、を含む。
高温側関数発生回路FGCH、高温側高次用カレントミラー回路CMCH、高温側高次用微調整回路AJFH、高温側高次用粗調整回路AJRHは、図3及び図6で説明した関数発生回路126、高次用カレントミラー回路128、高次用微調整回路124、高次用粗調整回路122と同様な構成である。
低温側関数発生回路FGCLは、基準温度より低い温度に対する関数を近似する電流である低温側ミラー入力関数電流IFNLを温度検出電圧VTSに基づいて生成する。低温側高次用カレントミラー回路CMCLは、低温側高次補正データDCNL[7:0]に基づく電流ミラー比で低温側ミラー入力関数電流IFNLをミラーすることで、低温側高次関数電流ICNLを出力する。低温側高次用カレントミラー回路CMCLは、下位側ビットDCNL[4:0]に基づいて低温側高次関数電流ICNLを微調整する低温側高次用微調整回路AJFLと、上位側ビットDCNL[7:5]に基づいて低温側高次関数電流ICNLを粗調整する低温側高次用粗調整回路AJRLと、を含む。高温側高次関数電流ICNHと低温側高次関数電流ICNLが加算された電流が、高次関数電流ICNとなる。
低温側高次用カレントミラー回路CMCL、低温側高次用微調整回路AJFL、低温側高次用粗調整回路AJRLは、図3で説明した高次用カレントミラー回路128、高次用微調整回路124、高次用粗調整回路122と同様な構成である。低温側関数発生回路FGCLは、図6で説明した関数発生回路126の極性を反転させた構成である。即ち、図6において、バイポーラートランジスターBPF1、BPF3、BPF5のベースに基準電圧VL1~VL3が入力され、バイポーラートランジスターBPF2、BPF4、BPF6のベースに温度検出電圧VTSが入力されればよい。基準電圧VL1~VL3は互いに異なる電圧であり、VL3>VL2>VL1である。またVL1>VH1である。
図8は、高次関数電流ICNの調整を説明する図である。図8には、温度に対する温度検出電圧VTS及び高次関数電流ICNの特性を示す。
温度検出電圧VTSは、温度に対してリニアに変化し、且つ温度に対して負の傾きを有する。即ち温度が上昇すると温度検出電圧VTSが低下する。基準温度より高い高温側では、温度検出電圧VTSが低下していくとVTS=VH1付近で負の高次関数電流ICNが流れ始める。以降、温度が上昇するに従って、VTS=VH2、VH3付近で流れ始める負の電流が高次関数電流ICNに加算されていく。基準温度より低い定温側では、温度検出電圧VTSが上昇していくとVTS=VL1付近で正の高次関数電流ICNが流れ始める。以降、温度が上昇するに従って、VTS=VL2、VL3付近で流れ始める正の電流が高次関数電流ICNに加算されていく。このようにして、多項式の3次項を近似する高次関数電流ICNが生成される。
図8において矢印で示すように、高次補正データDCN[7:0]に基づく調整は、ミラー入力関数電流IFNから高次関数電流ICNを生成する際のゲイン調整に相当する。この調整は、温度を変数とする多項式の3次項に乗算される係数に相当している。なお、図7の構成例では、高温側と低温側の電流ミラー比を独立した補正データDCNH[7:0]、DCNL[7:0]で調整可能である。即ち、高温側と低温側において3次項に乗算される係数を独立に設定できる。
4.1次関数電流生成回路、電流電圧変換回路
図9は、1次関数電流生成回路110及び電流電圧変換回路68の詳細構成例である。
1次関数電流生成回路110は、非反転アンプ回路116と1次用粗調整回路112とを含む。
非反転アンプ回路116は、演算増幅器OP1と1次用微調整回路114とを含む。非反転アンプ回路116は、温度検出電圧VTSを増幅することで1次関数電圧VC1を出力する。
1次用微調整回路114は、演算増幅器OP1の出力ノードと演算増幅器OP1の反転入力ノードと接地ノードNGNとに接続される第1可変抵抗回路RVF1である。第1可変抵抗回路RVF1は、第1抵抗値と第2抵抗値との比を1次用下位側ビットDC1[4:0]に基づいて調整する。第1抵抗値は、演算増幅器OP1の出力ノードと反転入力ノードとの間の抵抗値である。第2抵抗値は、演算増幅器OP1の反転入力ノードと接地ノードNGNとの間の抵抗値である。演算増幅器OP1の非反転入力ノードには温度検出電圧VTSが入力される。
例えば、第1可変抵抗回路RVF1は、複数の抵抗と複数のスイッチを含む。複数の抵抗は、演算増幅器OP1の出力ノードと接地ノードNGNとの間に直列接続される。各抵抗の一端と演算増幅器OP1の反転入力ノードとの間にスイッチが接続される。これらのスイッチが上記複数のスイッチに相当する。複数のスイッチのうち、1次用下位側ビットDC1[4:0]に対応した1つのスイッチがオンになる。これにより、第1抵抗値と第2抵抗値の比が調整される。
非反転アンプ回路116のゲインは、1+(第1抵抗値/第2抵抗値)である。1次用下位側ビットDC1[4:0]に基づいて第1抵抗値と第2抵抗値の比が調整されることで、非反転アンプ回路116のゲインが調整される。図8に示すように、温度検出電圧VTSは温度に対して1次関数である。1次関数電圧VC1は温度検出電圧VTSがゲイン倍された電圧なので、1次用下位側ビットDC1[4:0]に基づいてゲインが調整されることで1次関数電圧VC1の傾きが調整される。1次関数電圧VC1は1次用粗調整回路112によって1次関数電流IC1に変換される。即ち、1次関数電圧VC1の調整は、1次関数電流IC1の微調整となっている。
1次用粗調整回路112は、非反転アンプ回路116の出力ノードと電流電圧変換回路68の入力ノードとの間に接続される第2可変抵抗回路RVR1である。第2可変抵抗回路RVR1は、非反転アンプ回路116の出力ノードと電流電圧変換回路68の入力ノードとの間の抵抗値を1次用上位側ビットDC1[7:5]に基づいて調整する。
第2可変抵抗回路RVR1は、直列接続された複数の抵抗と、複数のスイッチと、を含む。各抵抗にはスイッチが並列接続される。これらのスイッチが上記複数のスイッチに相当する。各スイッチが1次用上位側ビットDC1[7:5]によりオン又はオフすることで、第2可変抵抗回路RVR1の抵抗値が設定される。
電流電圧変換回路68は、演算増幅器OPIVと抵抗RIVとキャパシターCIVとを含む。演算増幅器OPIVの非反転入力ノードは接地ノードNGNに接続される。抵抗RIVとキャパシターCIVは、演算増幅器OPIVの出力ノードと反転入力ノードの間に並列接続される。
電流電圧変換回路68の入力ノードは演算増幅器OPIVのバーチャルショートによって一定電圧となっている。このため、1次用上位側ビットDC1[7:5]に基づいて第2可変抵抗回路RVR1の抵抗値が調整されることで、1次関数電流IC1が粗調整される。
また、第2可変抵抗回路RVR1と電流電圧変換回路68は、1次関数電圧VC1を入力とする反転増幅回路を構成する。この反転増幅回路のゲインは、-(抵抗RIVの抵抗値)/(第2可変抵抗回路RVR1の抵抗値)である。1次用上位側ビットDC1[7:5]に基づいて第2可変抵抗回路RVR1の抵抗値が設定されることで、反転増幅回路のゲインが調整され、このゲイン調整によって温度補償電圧VCOMPの1次成分が粗調整される。
仮に1次用微調整回路114を設けずに、1次補正データDC1[7:0]による調整の全てを1次用粗調整回路112と同様な構成で行った場合、256ステップの可変抵抗回路が必要である。この可変抵抗回路は1次関数電流IC1が流れる経路に配置されるので、1/fノイズを低減するために、可変抵抗回路のスイッチに大きなゲート面積のトランジスターが必要である。このため抵抗値のステップ数が多いと大きなレイアウト面積が必要になる。本実施形態では、粗調整と微調整を分けたことで可変抵抗回路のステップ数を大幅に削減でき、レイアウト面積を縮小できる。また1次用微調整回路114は、電流が流れない演算増幅器OP1の反転入力ノードに接続されている。これにより、1次用微調整回路114にゲート面積が小さいトランジスターを使用できるので、レイアウト面積を抑制しつつ調整を高分解能にできる。
5.温度センサー
図10は、温度センサー40の詳細構成例である。温度センサー40は、センサー部41とバッファー回路43と0次用微調整回路44とを含む。図11は、センサー部41の詳細構成例である。センサー部41は、定電流回路IAと抵抗R1とバイポーラートランジスターBPAと0次用粗調整回路42とを含む。
まず図11のセンサー部41について説明する。定電流回路IAは、電源ノードNVDと第1ノードN1との間に設けられ、第1ノードN1に定電流icを出力する。例えば、定電流回路IAは、電源ノードNVDと接地ノードNGNとの間に設けられる抵抗と、その抵抗に流れる電流をミラーすることで定電流icを出力するカレントミラー回路と、により構成される。
第1ノードN1は、バイポーラートランジスターBPAのベースノードに接続される。抵抗R1は、第1ノードN1と、バイポーラートランジスターBPAのコレクターノードとの間に設けられる。即ち、抵抗R1の一端は第1ノードN1に接続され、抵抗R1の他端はバイポーラートランジスターBPAのコレクターノードに接続される。
0次用粗調整回路42は、バイポーラートランジスターBPAのエミッターノードと、接地ノードNGNとの間に設けられる可変抵抗回路RAである。可変抵抗回路RAの一端はバイポーラートランジスターBPAのエミッターノードに接続され、可変抵抗回路RAの他端は接地ノードNGNに接続される。可変抵抗回路RAの抵抗値は0次用上位側ビットDC0[7:5]により設定される。
可変抵抗回路RAは、直列接続された複数の抵抗と、複数のスイッチと、を含む。各抵抗にはスイッチが並列接続される。これらのスイッチが上記複数のスイッチに相当する。各スイッチが0次用上位側ビットDC0[7:5]によりオン又はオフすることで、可変抵抗回路RAの抵抗値が設定される。
出力電圧VOUTを下式(1)に示す。VbeAはバイポーラートランジスターBPAのベース-エミッター間電圧である。VbeAは温度に対して1次関数であり、負の傾きを有する。
VOUT=VbeA+ic×(RA-R1) ・・・(1)
上式(1)に示すように、VOUTは、オフセット成分としてic×(RA-R1)を含んでいる。即ち可変抵抗回路RAの抵抗値を変化させることで、VOUTのオフセットを調整できる。図10に示すように、バッファー回路43が出力電圧VOUTをバッファリングすることで温度検出電圧VTSを出力する。即ち、0次用上位側ビットDC0[7:5]に基づいて出力電圧VOUTのオフセットが調整されることで、温度検出電圧VTSのオフセットが粗調整される。
次に、図10のバッファー回路43及び0次用微調整回路44について説明する。
バッファー回路43は、センサー部41からの出力電圧VOUTをバッファリングすることで温度検出電圧VTSを出力する。バッファー回路43は、例えばゲイン1のアンプ回路である。バッファー回路43は差動部を有し、差動部は、カレントミラー回路と、カレントミラー回路に電気的に接続される差動対トランジスターとを有する。
0次用微調整回路44は、カレントミラー回路を構成するトランジスターのバックゲートにバックゲート電圧BG1、BG2を出力することで、差動部の出力電圧のオフセットを制御する。これにより、バッファー回路43が出力する温度検出電圧VTSのオフセットが調整される。センサー部41の可変抵抗回路によるオフセット調整は粗調整であり、バックゲート電圧の制御によるオフセット調整は微調整である。即ち、センサー部41の可変抵抗回路によるオフセット調整の1ステップよりも、バックゲート電圧の制御によるオフセット調整の1ステップの方が、小さい。
図10は、バッファー回路43及び0次用微調整回路44の詳細構成例である。
バッファー回路43は、差動部DFSと定電流回路IFとを含む。差動部DFSは、第1の0次用トランジスターであるP型トランジスターTG1と、第2の0次用トランジスターであるTG2と、第1差動対トランジスターであるバイポーラートランジスターBPG1と、第2バイポーラートランジスターであるバイポーラートランジスターBPG2と、を含む。
P型トランジスターTG1、TG2はカレントミラー回路を構成する。即ち、P型トランジスターTG1、TG2のソースは電源ノードNVDに接続され、P型トランジスターTG2のゲートは、P型トランジスターTG1のゲート及びP型トランジスターTG2のドレインに接続される。
バイポーラートランジスターBPG1、BPG2により構成される差動対は、カレントミラー回路に接続される。即ち、バイポーラートランジスターBPG1、BPG2のコレクターノードは、それぞれP型トランジスターTG1、TG2のドレインに接続される。バイポーラートランジスターBPG1、BPG2のエミッターノードは定電流回路IFの一端に接続される。定電流回路IFの他端は接地ノードNGNに接続される。
バッファー回路43は、ボルテージフォロア回路である。具体的には、バイポーラートランジスターBPG1のベースノードに、センサー部41からの出力電圧VOUTが入力される。バイポーラートランジスターBPG1のコレクターノードがバッファー回路43の出力ノードであり、その出力ノードはバイポーラートランジスターBPG2のベースノードに接続される。バッファー回路43は、バイポーラートランジスターBPG1のコレクター電圧を温度検出電圧VTSとして出力する。
0次用微調整回路44は、0次用下位側ビットDC0[4:0]に基づいて、P型トランジスターTG1のバックゲート電圧BG1、及びP型トランジスターTG2のバックゲート電圧BG2を制御する。0次用微調整回路44は、バックゲート電圧BG1、BG2を生成する電圧生成回路である。0次用微調整回路44は、抵抗RG1、RG2と可変抵抗回路RVG1~RVG4とを含む。
可変抵抗回路RVG1、RVG2と抵抗RG1は、電源ノードNVDと接地ノードNGNとの間に直列接続される。可変抵抗回路RVG1、RVG2と抵抗RG1は、電源電圧を分圧する分圧回路を構成し、その分圧電圧が可変抵抗回路RVG1とRVG2の間のノードから出力される。この分圧電圧はバックゲート電圧BG1としてP型トランジスターTG1のバックゲートに入力される。可変抵抗回路RVG3、RVG4と抵抗RG2は、電源電圧を分圧する分圧回路を構成し、その分圧電圧が可変抵抗回路RVG3とRVG4の間のノードから出力される。この分圧電圧はバックゲート電圧BG2としてP型トランジスターTG2のバックゲートに入力される。
可変抵抗回路RVG1~RVG4の抵抗値は、0次用下位側ビットDC0[4:0]に基づいて設定される。例えば、バックゲート電圧BG1とBG2は逆方向に変化する。即ち、バックゲート電圧BG1を上げたときバックゲート電圧BG2が下がり、バックゲート電圧BG1を下げたときバックゲート電圧BG2が上がるように、可変抵抗回路RVG1~RVG4の抵抗値が設定される。或いは、電圧BG1、BG2が各々独立に設定されてもよい。
バックゲート電圧BG1、BG2が変化すると、P型トランジスターTG1、TG2のしきい値電圧が変化するので、P型トランジスターTG1、TG2のドレイン電流が変化する。これにより、差動対を構成するバイポーラートランジスターBPG1、BPG2に供給される電流のバランスが変化するので、差動部DFSの出力電圧のオフセットが変化する。即ち、温度検出電圧VTSのオフセットが変化する。このように、0次用微調整回路44が0次用下位側ビットDC0[4:0]に基づいてバックゲート電圧BG1、BG2を制御することで、温度検出電圧VTSのオフセットを微調整できる。
仮に0次用微調整回路44を設けずに、0次補正データDC0[7:0]による調整の全てを0次用粗調整回路42と同様な構成で行った場合、256ステップの可変抵抗回路が必要である。出力電圧OUTを生成するバイポーラートランジスターBPAに流れる電流が、可変抵抗回路に流れるので、1/fノイズを低減するために、可変抵抗回路のスイッチに大きなゲート面積のトランジスターが必要である。このため抵抗値のステップ数が多いと大きなレイアウト面積が必要になる。本実施形態では、粗調整と微調整を分けたことで可変抵抗回路のステップ数を大幅に削減でき、レイアウト面積を縮小できる。また0次用微調整回路44は、電流が流れないバックゲートにバックゲート電圧を供給している。これにより、0次用微調整回路44に面積が小さい回路素子を使用できるので、レイアウト面積を抑制しつつ調整を高分解能にできる。
6.発振器
以下では、本開示における温度補償電圧VCOMPの調整手法を発振器に用いる場合を例に説明するが、本開示の調整手法の適用対象はこれに限定されない。即ち、温度センサーからの温度検出電圧に基づいて温度補償電圧を出力する回路と、その温度補償電圧に基づいて動作する回路と、を含む回路装置に、本開示の調整手法を適用できる。
図12は、発振器4の構成例、及び回路装置20の第2構成例である。発振器4は振動子10と回路装置20とを含む。
振動子10は、電気的な信号により機械的な振動を発生する素子である。振動子10は、例えば水晶振動片などの振動片により実現できる。例えば振動子10は、カット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動片などにより実現できる。例えば振動子10は、SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)の振動子であってもよい。或いは振動子10は、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子であってもよいし、恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子であってもよい。なお本実施形態の振動子10は、例えば厚みすべり振動型以外の振動片や、水晶以外の材料で形成された圧電振動片などの種々の振動片により実現できる。例えば振動子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
回路装置20は、IC(Integrated Circuit)と呼ばれる集積回路装置である。例えば回路装置20は、半導体プロセスにより製造されるICであり、半導体基板上に回路素子が形成された半導体チップである。回路装置20は発振回路30と温度センサー40と温度補償回路60と不揮発性メモリー70と端子T1、T2、TCKとを含む。
端子T1、T2、TCKは回路装置20の例えばパッドである。端子T1は、振動子10の一端に電気的に接続され、端子T2は、振動子10の他端に電気的に接続される。例えば振動子10及び回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディングワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と端子T1、T2は電気的に接続されている。端子TCKは、回路装置20により生成されたクロック信号CKが出力される端子である。端子TCKは、発振器4の外部接続用の外部端子に電気的に接続されている。例えばパッケージの内部配線、ボンディングワイヤー又は金属バンプ等を用いて、端子TCKと外部端子は電気的に接続されている。そして発振器4の外部端子は外部デバイスに電気的に接続される。
温度センサー40は、温度を検出するセンサーである。具体的には、温度センサー40は、PN接合の順方向電圧が有する温度依存性を用いることで、温度に依存して電圧値が変化する温度検出電圧VTSを出力する。また温度センサー40は、不揮発性メモリー70に記憶された0次補正データに基づいて、温度検出電圧VTSのオフセット補正を行う。即ち、温度センサー40は、0次補正データが示すオフセットの分だけ、温度検出電圧VTSのオフセットを調整する。なお、温度検出電圧VTSのオフセット補正は、発振周波数の温度補償において0次補正に対応する。
温度補償回路60は、温度検出電圧VTSに基づいて温度補償電圧VCOMPを出力することで、発振回路30の発振周波数を温度補償する。温度補償電圧VCOMPは、発振周波数の温度特性をキャンセル又は低減する電圧である。温度補償回路60は、電流生成回路66と電流電圧変換回路68とを含む。電流生成回路66は、温度を変数とする多項式近似によって温度補償電流ICOMPを出力する。例えば5次多項式により温度補償電圧VCOMPが近似される場合、多項式の0次係数、1次係数、2次係数、3次係数、4次係数及び5次係数が、それぞれ0次補正データ、1次補正データ、2次補正データ、3次補正データ、4次補正データ及び5次補正データとして不揮発性メモリー70に記憶される。電流生成回路66は、1次補正データ、2次補正データ、3次補正データ、4次補正データ及び5次補正データに基づいて温度補償を行う。なお上述のように、0次補正は温度センサー40が行う。多項式近似は5次に限定されない。電流電圧変換回路68は、電流生成回路66が出力する温度補償電流ICOMPを温度補償電圧VCOMPに変換する。
不揮発性メモリー70は、発振周波数の温度補償に用いられる温度補償データを記憶する。温度補償データは、上記の0次補正データ、1次補正データ、2次補正データ、3次補正データ、4次補正データ及び5次補正データである。例えば発振器4の製造時等において、テスト装置は、発振器4が出力するクロック信号CKに基づいて発振周波数の温度特性を測定する。テスト装置は、測定した温度特性を多項式近似して各項の係数を求め、その係数を温度補償データとして不揮発性メモリー70に書き込む。
不揮発性メモリー70は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリーなどである。EEPROMは例えばフローティングゲート型のメモリーセルなどにより実現できる。フラッシュメモリーは、例えばMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)のメモリーセルなどにより実現できる。或いは不揮発性メモリー150は、ヒューズセルを用いたメモリーであってもよい。このタイプのメモリーでは、メモリーセルであるヒューズセルが、抵抗と、抵抗に直列接続されるセレクター素子を含む。セレクター素子は例えばPN接合のダイオード、或いはMOSトランジスターである。例えば抵抗の一端は、ビット線に接続され、抵抗の他端はダイオードのアノードに接続される。ダイオードのカソードはワード線に接続される。ヒューズ素子として機能する抵抗は、抵抗値が可変のプログラマブル抵抗である。この可変の抵抗値によって、ヒューズセルにデータが記憶される。
発振回路30は振動子10を発振させる回路である。発振回路30は、端子T1及び端子T2に電気的に接続され、振動子10を発振させる。発振回路30としては、例えばピアース型、コルピッツ型、インバーター型又はハートレー型などの種々のタイプの発振回路を用いることができる。発振回路30は、補償電圧VCOMPに基づいて発振周波数の温度特性をキャンセル又は低減する。具体的には、発振回路30は、駆動回路32と可変容量キャパシターCCOMPとを含む。
駆動回路32は、ノードL1を介して端子T1に接続され、ノードL2を介して端子T2に接続される。駆動回路32は、端子T1、T2に接続された振動子10を駆動することで、振動子10を発振させる。駆動回路32は、バイポーラートランジスター等のトランジスターと、キャパシター又は抵抗等の受動素子により実現できる。
可変容量キャパシターCCOMPの一端はノードL1に接続される。或いは、可変容量キャパシターCCOMPの一端はノードL2に接続されてもよい。可変容量キャパシターCCOMPの他端は温度補償回路60の出力ノードに接続される。可変容量キャパシターCCOMPは、例えばMOSキャパシターである。MOSキャパシターの一端は、MOSトランジスターのゲートであり、MOSキャパシターの他端はMOSトランジスターのソース及びドレインである。
クロック信号CKは、発振信号に基づいて出力される。例えば、発振回路30がバッファー回路を含み、バッファー回路が発振信号をバッファリングすることでクロック信号CKを出力してもよい。或いは、回路装置20は、不図示の出力回路を含んでもよい。出力回路は、発信信号を分周する分周回路と、分周回路の出力クロック信号をバッファリングすることでクロック信号CKを出力するバッファー回路と、を含むことができる。
次に本実施形態の発振器4の構造例を説明する。図13に発振器4の第1の構造例を示す。発振器4は、振動子10と、回路装置20と、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15を有する。パッケージ15は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有しており、この収容空間に振動子10及び回路装置20が収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ15により、振動子10及び回路装置20を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ15はベース16とリッド17を有する。具体的にはパッケージ15は、振動子10及び回路装置20を支持するベース16と、ベース16との間に収容空間を形成するようにベース16の上面に接合されたリッド17とにより構成されている。そして振動子10は、ベース16の内側に設けられた段差部に端子電極を介して支持されている。また回路装置20は、ベース16の内側底面に配置されている。具体的には回路装置20は、能動面がベース16の内側底面に向くように配置されている。能動面は回路装置20の回路素子が形成される面である。また回路装置20のパッドである端子にバンプBMPが形成されている。そして回路装置20は、導電性のバンプBMPを介してベース16の内側底面に支持される。導電性のバンプBMPは例えば金属バンプであり、このバンプBMPやパッケージ15の内部配線や端子電極などを介して、振動子10と回路装置20が電気的な接続される。また回路装置20は、バンプBMPやパッケージ15の内部配線を介して、発振器4の外部端子18、19に電気的に接続される。外部端子18、19は、パッケージ15の外側底面に形成されている。外部端子18、19は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対してクロック信号などを出力できるようになる。
なお図13では、回路装置20の能動面が下方に向くように回路装置20がフリップ実装されているが、本実施形態はこのような実装には限定されない。例えば回路装置20の能動面が上方に向くように回路装置20を実装してもよい。即ち能動面が振動子10に対向するように回路装置20を実装する。
図14に発振器4の第2の構造例を示す。図14の発振器4は、振動子10と回路装置20と回路装置21を含む。また発振器4は、振動子10及び回路装置20を収容するパッケージ15と、パッケージ15及び回路装置21を収容するパッケージ5を含む。パッケージ15、パッケージ5は、各々、第1パッケージ、第2パッケージである。第1パッケージ、第2パッケージは第1容器、第2容器と言うこともできる。
そして本実施形態では、パッケージ15に収容される回路装置20が第1温度補償処理を行い、パッケージ5に収容される回路装置21が第2温度補償処理を行う。例えば振動子10及び回路装置20がパッケージ15に収容されることで、例えばアナログ方式の第1温度補償処理を行う温度補償型の発振器14が構成される。そして、アナログ方式の第1温度補償処理を行う発振器14と、デジタル方式の第2温度補償処理を行う回路装置21とがパッケージ5に収容されることで、高精度のクロック信号を生成する発振器4が構成される。回路装置21は、デジタル方式で微調整の第2温度補償処理を行う補正ICと呼ぶこともできる。本開示の調整手法は、回路装置20におけるアナログ方式の第1温度補償処理に適用できる。
具体的にはパッケージ5は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有している。この収容空間に、振動子10及び回路装置20がパッケージ15に収容された発振器14と、回路装置21とが収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ5により、回路装置21及び発振器14を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ5はベース6とリッド7を有する。具体的にはパッケージ5は、発振器14及び回路装置21を支持するベース6と、ベース6との間に収容空間を形成するようにベース6の上面に接合されたリッド7とにより構成されている。ベース6は、その内側に、上面に開口する第1凹部と、第1凹部の底面に開口する第2凹部を有する。回路装置21は、第1凹部の底面に支持されている。例えば回路装置21は、端子電極を介して底面の段差部に支持されている。また発振器14は、第2凹部の底面に支持されている。例えば発振器14は、端子電極を介して底面の段差部に支持されている。またベース6は、第2凹部の底面に開口する第3凹部を有しており、この第3凹部に回路部品12が配置される。配置される回路部品12としては、例えばコンデンサーや温度センサーなどを想定できる。
回路装置21は、例えばボンディングワイヤーBWや、段差部に形成された端子電極や、パッケージ5の内部配線を介して、発振器14の端子に電気的に接続される。これにより発振器14からのクロック信号や温度検出信号を回路装置21に入力できるようになる。また回路装置21は、ボンディングワイヤーBWや、段差部に形成された端子電極や、パッケージ5の内部配線を介して、発振器4の外部端子8、9に電気的に接続される。外部端子8、9は、パッケージ5の外側底面に形成されている。外部端子8、9は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対してクロック信号などを出力できるようになる。なお発振器14の端子と外部端子8、9を電気的に接続するようにしてもよい。
なお図14では発振器14の上方向に回路装置21を配置しているが、発振器14の下方向に回路装置21を配置するようにしてもよい。ここで上方向はパッケージ5の底面からリッド7に向かう方向であり、下方向はその反対方向である。また発振器14の側方に回路装置21を設けてもよい。即ち発振器4の上面視において発振器14と回路装置21とが並ぶように配置する。
次に回路装置21について説明する。回路装置21は、発振器14で生成されたクロック信号である第1クロック信号が、基準クロック信号として入力されるクロック信号生成回路を含む。そしてクロック信号生成回路が生成したクロック信号が、発振器4の出力クロック信号として外部に出力される。例えば回路装置21のクロック信号生成回路は、発振器14からの第1クロック信号が基準クロック信号として入力されるフラクショナル-N型のPLL回路により構成される。このPLL回路は、第1クロック信号である基準クロック信号と、PLL回路の出力クロック信号を分周回路により分周したフィードバッククロック信号との位相比較を行う。そしてデルタシグマ変調回路を用いて小数の分周比を設定することで、フラクショナル-N型のPLL回路が実現される。また回路装置21が含む制御回路が、温度補償データに基づいて、PLL回路に設定される分周比データの補正処理を行うことで、第2温度補償処理が実現される。またクロック信号生成回路を、ダイレクトデジタルシンセサイザーにより構成してもよい。この場合には、第1クロック信号を基準クロック信号として動作するダイレクトデジタルシンセサイザーに対して、温度補償データにより補正された周波数制御データを入力することで、第2温度補償処理が実現される。
7.電子機器、移動体
図15に、本実施形態の回路装置20を含む電子機器500の構成例を示す。電子機器500は、本実施形態の回路装置20と、回路装置20の発振回路30の発振信号に基づくクロック信号により動作する処理装置520を含む。具体的には電子機器500は、本実施形態の回路装置20を有する発振器4を含み、処理装置520は、発振器4からのクロック信号に基づいて動作する。また電子機器500は、アンテナANT、通信インターフェース510、操作インターフェース530、表示部540、メモリー550を含むことができる。なお電子機器500は図15の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。
電子機器500は、例えば基地局又はルーター等のネットワーク関連機器、距離、時間、流速又は流量等の物理量を計測する高精度の計測機器、生体情報を測定する生体情報測定機器、或いは車載機器などである。生体情報測定機器は例えば超音波測定装置、脈波計又は血圧測定装置等である。車載機器は自動運転用の機器等である。また電子機器500は、頭部装着型表示装置や時計関連機器などのウェアラブル機器、ロボット、印刷装置、投影装置、スマートフォン等の携帯情報端末、コンテンツを配信するコンテンツ提供機器、或いはデジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器などであってもよい。
また電子機器500としては、5Gなどの次世代移動通信システムに用いられる機器がある。例えば次世代移動通信システムの基地局、リモートレディオヘッド(RRH)又は携帯通信端末などの種々の機器に本実施形態の回路装置20を用いることができる。次世代移動通信システムでは、時刻同期等のために高精度のクロック周波数が要望されており、高精度のクロック信号を生成できる本実施形態の回路装置20の適用例として好適である。
通信インターフェース510は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信したりする処理を行う。プロセッサーである処理装置520は、電子機器500の制御処理や、通信インターフェース510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。処理装置520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。操作インターフェース530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。メモリー550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーにより実現できる。
図16に、本実施形態の回路装置20を含む移動体の例を示す。移動体は、本実施形態の回路装置20と、回路装置20の発振回路30の発振信号に基づくクロック信号により動作する処理装置220を含む。具体的には移動体は、本実施形態の回路装置20を有する発振器4を含み、処理装置220は、発振器4からのクロック信号に基づいて動作する。本実施形態の回路装置20は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図16は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、本実施形態の回路装置20が組み込まれる。具体的には、移動体である自動車206は、制御装置208を含み、制御装置208は、本実施形態の回路装置20を含む発振器4と、発振器4により生成されたクロック信号に基づき動作する処理装置220を含む。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御したりする。例えば制御装置208により、自動車206の自動運転を実現してもよい。なお本実施形態の回路装置20が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206等の移動体に設けられるメーターパネル機器やナビゲーション機器などの種々の車載機器に組み込むことが可能である。
以上に説明したように本実施形態の回路装置は、電流生成回路と電流電圧変換回路とを含む。電流生成回路は、温度センサーからの温度検出電圧と温度補償データとに基づいて、温度補償電流を生成する。電流電圧変換回路は、温度補償電流を温度補償電圧に変換する。電流生成回路は、温度補償データの下位側ビットに基づいて温度補償電流の微調整を行い、温度補償データの上位側ビットに基づいて温度補償電流の粗調整を行う。
本実施形態によれば、温度補償データに基づく温度補償電流の調整が、上位側ビットに基づく粗調整と、下位側ビットに基づく微調整に分離される。これにより、回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、粗調整と微調整に分けたことで粗調整回路をコンパクトにしつつ、微調整回路により高分解能化できる。
また本実施形態では、電流生成回路は高次関数電流生成回路を含んでもよい。高次関数電流生成回路は、温度検出電圧と、温度補償データの高次補正データとに基づいて、2次以上の高次関数電流を生成してもよい。高次関数電流生成回路は、高次補正データの下位側ビットである高次用下位側ビットに基づいて高次関数電流の微調整を行い、高次補正データの上位側ビットである高次用上位側ビットに基づいて高次関数電流の粗調整を行ってもよい。
本実施形態によれば、高次関数電流の調整が、粗調整と微調整に分離される。これにより、高次関数電流生成回路において回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、高次関数電流生成回路において、粗調整と微調整に分けたことで粗調整回路をコンパクトにしつつ、微調整回路により高分解能化できる。
また本実施形態では、高次関数電流生成回路は、関数発生回路と高次用カレントミラー回路とを含んでもよい。関数発生回路は、温度に対する関数を近似する電流であるミラー入力関数電流を温度検出電圧に基づいて生成してもよい。高次用カレントミラー回路は、ミラー入力関数電流をミラーすることで、高次関数電流を出力してもよい。高次用カレントミラー回路は、第1の高次用トランジスターと第2の高次用トランジスターと高次用微調整回路とを有してもよい。第1の高次用トランジスターは、ミラー入力関数電流が流れてもよい。第2の高次用トランジスターは、第1の高次用トランジスターに流れるミラー入力関数電流をミラーしてもよい。高次用微調整回路は、高次用下位側ビットに基づいて第2の高次用トランジスターのバックゲート電圧を調整することで、第2の高次用トランジスターの電流ミラー比を調整してもよい。
本実施形態によれば、高次用微調整回路が高次用下位側ビットに基づいて第1の高次用トランジスター及び第2の高次用トランジスターのバックゲート電圧を調整することで、高次用下位側ビットに応じて高次関数電流を微調整できる。
また本実施形態では、高次用カレントミラー回路は高次用粗調整回路を含んでもよい。高次用粗調整回路は、高次用上位側ビットに基づく電流ミラー比で、第1の高次用トランジスターに流れるミラー入力関数電流をミラーしてもよい。
本実施形態によれば、高次用粗調整回路が高次用上位側ビットに基づく電流ミラー比でミラー入力関数電流をミラーすることで、高次用上位側ビットに応じて高次関数電流を粗調整できる。
また本実施形態では、高次用粗調整回路は、第1~第n粗調整用トランジスター(nは2以上の整数)と第1~第n粗調整用スイッチとを有してもよい。第1~第n粗調整用スイッチは、第1~第n粗調整用トランジスターのゲートと第1の高次用トランジスターのゲートとの間に設けられてもよい。
このようにすれば、第1~第n粗調整用スイッチが高次用上位側ビットに基づいてオン又はオフになることで、高次用上位側ビットに基づく電流ミラー比が設定される。これにより、高次用粗調整回路が、高次用上位側ビットに基づく電流ミラー比でミラー入力関数電流をミラーできる。
また本実施形態では、電流生成回路は1次関数電流生成回路を含んでもよい。1次関数電流生成回路は、温度検出電圧と、温度補償データの1次補正データとに基づいて、1次関数電流を生成してもよい。1次関数電流生成回路は、1次補正データの下位側ビットである1次用下位側ビットに基づいて1次関数電流の微調整を行い、1次補正データの上位側ビットである1次用上位側ビットに基づいて1次関数電流の粗調整を行ってもよい。
本実施形態によれば、1次関数電流の調整が、粗調整と微調整に分離される。これにより、1次関数電流生成回路において回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、1次関数電流生成回路において、粗調整と微調整に分けたことで粗調整回路をコンパクトにしつつ、微調整回路により高分解能化できる。
また本実施形態では、1次関数電流生成回路は、非反転アンプ回路と1次用粗調整回路とを含んでもよい。非反転アンプ回路は、演算増幅器と1次用微調整回路とを有し、温度検出電圧を増幅してもよい。1次用微調整回路は、演算増幅器の出力ノードと演算増幅器の反転入力ノードと接地ノードとに電気的に接続される第1可変抵抗回路であってもよい。1次用微調整回路は、演算増幅器の出力ノードと演算増幅器の反転入力ノードとの間の第1抵抗値と、演算増幅器の反転入力ノードと接地ノードとの間の第2抵抗値との比を、1次用下位側ビットに基づいて調整してもよい。1次用粗調整回路は、非反転アンプ回路の出力ノードと電流電圧変換回路の入力ノードとの間に電気的に接続される第2可変抵抗回路であってもよい。1次用粗調整回路は、非反転アンプ回路の出力ノードと電流電圧変換回路の入力ノードとの間の抵抗値を1次用上位側ビットに基づいて調整してもよい。
本実施形態によれば、1次用微調整回路が第1抵抗値と第2抵抗値との比を1次用下位側ビットに基づいて調整することで、非反転アンプ回路のゲインを調整できる。これにより、1次用微調整回路が、1次用下位側ビットに基づいて1次関数電流を微調整できる。また、1次用粗調整回路が、非反転アンプ回路の出力ノードと電流電圧変換回路の入力ノードとの間の抵抗値を1次用上位側ビットに基づいて調整することで、1次用上位側ビットに基づいて1次関数電流を粗調整できる。
また本実施形態では、回路装置は温度センサーを含んでもよい。温度センサーは、温度補償データの0次補正データに基づいて温度検出電圧を出力してもよい。温度センサーは、0次補正データの上位側ビットである0次用上位側ビットに基づいて温度検出電圧のオフセットを粗調整し、0次補正データの下位側ビットである0次用下位側ビットに基づいて温度検出電圧のオフセットを微調整してもよい。
本実施形態によれば、温度検出電圧のオフセット調整が、粗調整と微調整に分離される。これにより、温度検出電圧のオフセットを調整する回路の小型化と調整の高分解能化を両立できる。即ち、温度検出電圧のオフセット調整において、粗調整と微調整に分けたことで、0次用粗調整回路をコンパクトにしつつ、0次用微調整回路により高分解能化できる。
また本実施形態では、温度センサーは、バイポーラートランジスターとバッファー回路と0次用微調整回路とを含んでもよい。バッファー回路は、バイポーラートランジスターのコレクターノードである第1コレクターノードからの出力電圧をバッファリングすることで温度検出電圧を出力してもよい。バッファー回路は差動部を有してもよい。差動部は、0次用カレントミラー回路と、0次用カレントミラー回路に電気的に接続される差動対と、を有してもよい。0次用カレントミラー回路は、第1の0次用トランジスター及び第2の0次用トランジスターにより構成されてもよい。差動対は、第1差動対トランジスター及び第2差動対トランジスターにより構成されてもよい。第1差動対トランジスターのベースノードに、第1コレクターノードからの出力電圧が入力され、第2差動対トランジスターのベースノードに、バッファー回路の出力ノードが電気的に接続されてもよい。0次用微調整回路は、第1の0次用トランジスターのバックゲート電圧及び第2の0次用トランジスターのバックゲート電圧の少なくも一方を、0次用下位側ビットに基づいて制御してもよい。
本実施形態によれば、0次用微調整回路が、第1の0次用トランジスターのバックゲート電圧及び第2の0次用トランジスターのバックゲート電圧の少なくも一方を、0次用下位側ビットに基づいて制御することで、バッファー回路のオフセット電圧を調整できる。これにより、0次用微調整回路が、0次用下位側ビットに基づいて温度検出電圧のオフセットを微調整できる。
また本実施形態では、温度センサーは、抵抗と0次用粗調整回路とを含んでもよい。抵抗は、バイポーラートランジスターのベースノードである第1ベースノードに電気的に接続される第1ノードと、第1コレクターノードとの間に設けられてもよい。0次用粗調整回路は、バイポーラートランジスターのエミッターノードである第1エミッターノードと接地ノードとの間に設けられる可変抵抗回路であってもよい。0次用粗調整回路は、第1エミッターノードと接地ノードとの間の抵抗値を0次用上位側ビットに基づいて調整してもよい。
本実施形態によれば、0次用粗調整回路が、第1エミッターノードと接地ノードとの間の抵抗値を0次用上位側ビットに基づいて調整することで、第1コレクターノードから出力される出力電圧を調整できる。バッファー回路は、この出力電圧をバッファリングすることで温度検出電圧を出力する。これにより、0次用粗調整回路が、0次用上位側ビットに基づいて温度検出電圧のオフセットを粗調整できる。
また本実施形態の回路装置は、振動子を発振させる発振回路を含んでもよい。温度補償電圧は、発振回路の発振周波数を温度補償する電圧であってもよい。
また本実施形態の発振器は、上記のいずれかに記載された回路装置と、振動子と、を含む。
また本実施形態の電子機器は、上記のいずれかに記載された回路装置と、回路装置からの出力信号に基づいて動作する処理装置と、を含む。
また本実施形態の移動体は、上記のいずれかに記載された回路装置と、回路装置からの出力信号に基づいて動作する処理装置と、を含む。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また、回路装置、発振器、電子機器及び移動体の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
4…発振器、5…パッケージ、6…ベース、7…リッド、8,9…外部端子、10…振動子、12…回路部品、14…発振器、15…パッケージ、16…ベース、17…リッド、18,19…外部端子、20,21…回路装置、30…発振回路、32…駆動回路、40…温度センサー、41…センサー部、42…0次用粗調整回路、43…バッファー回路、44…0次用微調整回路、60…温度補償回路、62…粗調整回路、64…微調整回路、66…電流生成回路、68…電流電圧変換回路、70…不揮発性メモリー、75…記憶部、110…1次関数電流生成回路、112…1次用粗調整回路、114…1次用微調整回路、116…非反転アンプ回路、120…高次関数電流生成回路、122…高次用粗調整回路、124…高次用微調整回路、126…関数発生回路、128…高次用カレントミラー回路、150…不揮発性メモリー、206…自動車、207…車体、208…制御装置、209…車輪、220…処理装置、500…電子機器、510…通信インターフェース、520…処理装置、530…操作インターフェース、540…表示部、550…メモリー、BG1,BG2,BGN…バックゲート電圧、BPA,BPG1,BPG2…バイポーラートランジスター、CK…クロック信号、DC[7:0]…温度補償データ、DC[7:5]…上位側ビット、DC[4:0]…下位側ビット、DC0[7:0]…0次補正データ、DC0[7:5]…0次用上位側ビット、DC0[4:0]…0次用下位側ビット、DC1[7:0]…1次補正データ、DC1[7:5]…1次用上位側ビット、DC1[4:0]…1次用下位側ビット、DCN[7:0]…高次補正データ、DCN[7:5]…高次用上位側ビット、DCN[4:0]…高次用下位側ビット、DFS…差動部、IC1…1次関数電流、ICN…高次関数電流、ICOMP…温度補償電流、IFN…ミラー入力関数電流、OP1…演算増幅器、SRN1~SRN3…スイッチ、TCN1,TCN2…トランジスター、TRN1~TRN3…トランジスター、VC1…1次関数電圧、VCOMP…温度補償電圧、VTS…温度検出電圧

Claims (10)

  1. 温度センサーからの温度検出電圧と温度補償データとに基づいて、温度補償電流を生成する電流生成回路と、
    前記温度補償電流を温度補償電圧に変換する電流電圧変換回路と、
    を含み、
    前記電流生成回路は、前記温度補償データの下位側ビットに基づいて前記温度補償電流の微調整を行い、前記温度補償データの上位側ビットに基づいて前記温度補償電流の粗調整を行い、
    前記電流生成回路は、
    前記温度検出電圧と、前記温度補償データの高次補正データとに基づいて、2次以上の高次関数電流を生成する高次関数電流生成回路を含み、
    前記高次関数電流生成回路は、前記高次補正データの下位側ビットである高次用下位側ビットに基づいて前記高次関数電流の微調整を行い、前記高次補正データの上位側ビットである高次用上位側ビットに基づいて前記高次関数電流の粗調整を行い、
    前記高次関数電流生成回路は、
    温度に対する関数を近似する電流であるミラー入力関数電流を前記温度検出電圧に基づいて生成する関数発生回路と、
    前記ミラー入力関数電流をミラーすることで、前記高次関数電流を出力する高次用カレントミラー回路と、
    を含み、
    前記高次用カレントミラー回路は、
    前記ミラー入力関数電流が流れる第1の高次用トランジスターと、
    前記第1の高次用トランジスターに流れる前記ミラー入力関数電流をミラーする第2の高次用トランジスターと、
    前記高次用下位側ビットに基づいて前記第2の高次用トランジスターのバックゲート電圧を調整することで、前記第2の高次用トランジスターの電流ミラー比を調整する高次用微調整回路と、
    を有することを特徴とする回路装置。
  2. 請求項に記載の回路装置において、
    前記高次用カレントミラー回路は、
    前記高次用上位側ビットに基づく電流ミラー比で、前記第1の高次用トランジスターに流れる前記ミラー入力関数電流をミラーする高次用粗調整回路を含むことを特徴とする回路装置。
  3. 請求項に記載の回路装置において、
    前記高次用粗調整回路は、
    第1~第n粗調整用トランジスター(nは2以上の整数)と、
    前記第1~第n粗調整用トランジスターのゲートと前記第1の高次用トランジスターのゲートとの間に設けられる第1~第n粗調整用スイッチと、
    を有することを特徴とする回路装置。
  4. 温度センサーからの温度検出電圧と温度補償データとに基づいて、温度補償電流を生成する電流生成回路と、
    前記温度補償電流を温度補償電圧に変換する電流電圧変換回路と、
    を含み、
    前記電流生成回路は、前記温度補償データの下位側ビットに基づいて前記温度補償電流の微調整を行い、前記温度補償データの上位側ビットに基づいて前記温度補償電流の粗調整を行い、
    前記電流生成回路は、
    前記温度検出電圧と、前記温度補償データの1次補正データとに基づいて、1次関数電流を生成する1次関数電流生成回路を含み、
    前記1次関数電流生成回路は、前記1次補正データの下位側ビットである1次用下位側ビットに基づいて前記1次関数電流の微調整を行い、前記1次補正データの上位側ビットである1次用上位側ビットに基づいて前記1次関数電流の粗調整を行い、
    前記1次関数電流生成回路は、
    演算増幅器と1次用微調整回路とを有し、前記温度検出電圧を増幅する非反転アンプ回路と、
    1次用粗調整回路と、
    を含み、
    前記1次用微調整回路は、前記演算増幅器の出力ノードと前記演算増幅器の反転入力ノードと接地ノードとに電気的に接続される第1可変抵抗回路であり、前記演算増幅器の前記出力ノードと前記演算増幅器の前記反転入力ノードとの間の第1抵抗値と、前記演算増幅器の前記反転入力ノードと前記接地ノードとの間の第2抵抗値との比を、前記1次用下位側ビットに基づいて調整し、
    前記1次用粗調整回路は、前記非反転アンプ回路の出力ノードと前記電流電圧変換回路の入力ノードとの間に電気的に接続される第2可変抵抗回路であり、前記非反転アンプ回路の前記出力ノードと前記電流電圧変換回路の入力ノードとの間の抵抗値を前記1次用上位側ビットに基づいて調整することを特徴とする回路装置。
  5. 温度センサーからの温度検出電圧と温度補償データとに基づいて、温度補償電流を生成する電流生成回路と、
    前記温度補償電流を温度補償電圧に変換する電流電圧変換回路と、
    を含み、
    前記電流生成回路は、前記温度補償データの下位側ビットに基づいて前記温度補償電流の微調整を行い、前記温度補償データの上位側ビットに基づいて前記温度補償電流の粗調整を行い、
    前記温度補償データの0次補正データに基づいて前記温度検出電圧を出力する前記温度センサーを含み、
    前記温度センサーは、前記0次補正データの上位側ビットである0次用上位側ビットに基づいて前記温度検出電圧のオフセットを粗調整し、前記0次補正データの下位側ビットである0次用下位側ビットに基づいて前記温度検出電圧の前記オフセットを微調整し、
    前記温度センサーは、
    バイポーラートランジスターと、
    前記バイポーラートランジスターのコレクターノードである第1コレクターノードからの出力電圧をバッファリングすることで前記温度検出電圧を出力するバッファー回路と、
    0次用微調整回路と、
    を含み、
    前記バッファー回路は、0次用カレントミラー回路と、前記0次用カレントミラー回路に電気的に接続される差動対とを有する差動部を有し、
    前記0次用カレントミラー回路は、第1の0次用トランジスター及び第2の0次用トランジスターにより構成され、
    前記差動対は、第1差動対トランジスター及び第2差動対トランジスターにより構成され、
    前記第1差動対トランジスターのベースノードに、前記第1コレクターノードからの前記出力電圧が入力され、前記第2差動対トランジスターのベースノードに、前記バッファー回路の出力ノードが電気的に接続され、
    前記0次用微調整回路は、前記第1の0次用トランジスターのバックゲート電圧及び前記第2の0次用トランジスターのバックゲート電圧の少なくも一方を、前記0次用下位側ビットに基づいて制御することを特徴とする回路装置。
  6. 請求項に記載の回路装置において、
    前記温度センサーは、
    前記バイポーラートランジスターのベースノードである第1ベースノードに電気的に接続される第1ノードと、前記第1コレクターノードとの間に設けられる抵抗と、
    0次用粗調整回路と、
    を含み、
    前記0次用粗調整回路は、前記バイポーラートランジスターのエミッターノードである第1エミッターノードと接地ノードとの間に設けられる可変抵抗回路であり、前記第1エミッターノードと前記接地ノードとの間の抵抗値を前記0次用上位側ビットに基づいて調整することを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の回路装置において、
    振動子を発振させる発振回路を含み、
    前記温度補償電圧は、前記発振回路の発振周波数を温度補償する電圧であることを特徴とする回路装置。
  8. 請求項に記載の回路装置と、
    前記振動子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記回路装置からの出力信号に基づいて動作する処理装置と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記回路装置からの出力信号に基づいて動作する処理装置と、
    を含むことを特徴とする移動体。
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