以下、図面を参照して実施形態にかかる曲げ機械のための追従装置について説明する。
図1は、実施形態に係る曲げ機械1と追従装置2とを示す正面図である。図2は、曲げ機械1と追従装置2とを示す側面図である。図3は、曲げ機械1及び追従装置2の制御システムを示すブロック図である。図2に示すように、曲げ機械1は、板状のワークW1を曲げるための機械である。曲げ機械1は、本体フレーム11と、固定テーブル12と、ラム13と、駆動装置14と、操作盤15と、曲げコントローラ16とを含む。
固定テーブル12は、本体フレーム11と一体となっている。固定テーブル12の上面には、ダイ17が装着可能である。ラム13は、固定テーブル12の上方に配置されている。ラム13は、本体フレーム11に対して上下に移動可能に支持されている。ラム13の下面には、パンチ18が装着可能である。ラム13は、下降して固定テーブル12に接近する。ワークW1は、ダイ17とパンチ18とによって押圧されることで曲げられる。駆動装置14は、ラム13を上下に移動させる。駆動装置14は、例えば油圧シリンダを含んでもよい。或いは、駆動装置14は、電動モータなどの他の駆動装置であってもよい。
操作盤15は、オペレータによって操作可能である。操作盤15は、例えばハードキーなどの入力装置19を含む。或いは、操作盤15は、タッチスクリーンなどの他の入力装置を含んでもよい。操作盤15は、オペレータによる操作を示す信号を出力する。オペレータは、曲げ加工を行う際に、ワークデータ、金型データ、及び機械データなどのデータを入力する。ワークデータは、ワークW1の材質、及び曲げ角度などを示すデータを含む。金型データは、パンチ18及びダイ17の形状を示すデータを含む。機械データは、ラム13を動作させるためのスピード、及びストロークなどを示すデータを含む。
曲げコントローラ16は、CPUなどのプロセッサと、RAM及びROMなどのメモリとを含む。曲げコントローラ16は、曲げ機械1を制御するためのデータ及びプログラムを記憶している。曲げコントローラ16は、操作盤15と通信可能に接続されている。曲げコントローラ16は、駆動装置14と通信可能に接続されている。曲げコントローラ16は、操作盤15から出力される信号に応じて、曲げ機械1の動作を制御する。
追従装置2は、曲げ加工されるワークW1を支持する。図2に示すように、追従装置2は、支持台21とハウジング22とを含む。支持台21は、ワークW1を支持する。追従装置2は、曲げ加工されるワークW1の動きに応じて、自動的に支持台21を動作させる。ハウジング22は、支持台21の下方に配置されている。図4及び図5は、追従装置2の斜視図である。図6及び図7は、追従装置2の側面図である。図4~図7では、ハウジング22が省略されている。
以下の説明において、追従装置2の前後左右の方向は、次のように定義される。追従装置2の前方は、追従装置2が曲げ機械1に対して設置されるときに、追従装置2から曲げ機械1に向かう方向として定義される。追従装置2の後方は、追従装置2の前方の反対の方向として定義される。追従装置2の左方と右方とは、それぞれ追従装置2から曲げ機械1を見たときの左方と右方として定義される。
図4に示すように、支持台21は、平坦な上面を含む。ワークW1は、支持台21の上面上に配置される。追従装置2は、保持装置23を含む。保持装置23は、支持台21の上面に配置されている。図4では、保持装置23の1つのみに符号23が付されており、他の保持装置の符号は省略されている。保持装置の数は、2つ以上に限らず、1つであってもよい。
保持装置23は、オン状態とオフ状態とに切り換えられる。保持装置23は、オン状態で、ワークW1を支持台21上に保持する。保持装置23は、オフ状態で、ワークW1を支持台21から解放する。保持装置23は、磁力、或いは真空吸着などの保持力によってワークW1を保持してもよい。保持装置23は、例えば、電磁石を含み、電磁石への電力のオン/オフによって、オン状態とオフ状態とに切り換えられてもよい。或いは、保持装置23は、例えば、コンプレッサを含み、コンプレッサの駆動のオン/オフによって、オン状態とオフ状態とに切り換えられてもよい。
図4及び図6は、支持台21が水平な状態での追従装置2を示している。図5及び図7は、支持台21が傾斜した状態での追従装置2を示している。図5~図7に示すように、追従装置2は、傾動装置24と、昇降装置25と、前後移動装置26を含む。傾動装置24は、支持台21を傾動させる。図5に示すように、傾動装置24は、第1フレーム31と、回転軸32と、第1減速機33と、第1モータ34とを含む。
第1フレーム31は、第1減速機33と第1モータ34とを支持する。第1フレーム31は、第1側板35と、第2側板36とを含む。第1側板35と第2側板36とは、左右方向に互いに並んで配置されている。第1側板35と第2側板36とは、前後方向に延びている。第1側板35は、前後方向に延びる第1長孔38を含む。第2側板36は、前後方向に延びる第2長孔39を含む。
回転軸32は、左右方向に延びている。回転軸32は、支持台21に接続されている。回転軸32は、左右方向に第1フレーム31を貫通している。第1フレーム31は、回転軸32を回転可能に支持している。回転軸32は、第1側板35から左方に突出している。回転軸32は、第2側板36から右方に突出している。
第1減速機33と第1モータ34とは、第1側板35と第2側板36との間に配置されている。第1モータ34は、第1減速機33に接続されている。第1モータ34は、例えばサーボモータである。第1モータ34は、第1減速機33の後方に配置されている。第1モータ34は、回転軸32回りに支持台21を回転させる。
図8は、第1減速機33の内部の構造を示す斜視図である。図8に示すように、第1減速機33は、第1ギア41と、第2ギア42と、第3ギア43と、第4ギア44と、第1出力軸45と、ギアケース46とを含む。第1ギア41は、第1モータ34の出力軸48に接続される。第1モータ34の出力軸48は、前後方向に延びている。第2ギア42は、第1ギア41と噛み合っている。第1ギア41と第2ギア42とは、例えばスパイラル・ベベルギアである。第3ギア43は、第2ギア42に接続されている。第4ギア44は、第3ギア43と噛み合って合っている。第3ギア43と第4ギア44とは、ピニオンギアである。ただし、第1~第4ギア41-44は、これらのギアに限らず、他の種類のギアであってもよい。
第1出力軸45は、第4ギア44に接続されている。第1出力軸45は、左右方向に延びている。第1出力軸45は、回転軸32と同軸に配置される。第1出力軸45は回転軸32に接続されている。詳細には、第1出力軸45は、左右方向に、第1出力軸45を貫通する孔47を含む。回転軸32は、第1出力軸45の孔47に挿入されており、第1出力軸45に固定されている。第1~第4ギア41-44は、ギアケース46内に収容されている。ギアケース46は、第1出力軸45を回転可能に支持している。
傾動装置24は、第1モータ34によって、支持台21を回転軸32回りに回転させる。それにより、図7に示すように、支持台21の上面の水平方向に対する傾斜角度が変更される。なお、昇降装置25及び前後移動装置26が駆動されていない状態では、傾動装置24が支持台21の傾動角度を変更しても、支持台21の上下方向の位置、及び、前後方向の位置は維持される。すなわち、傾動装置24は、昇降装置25及び前後移動装置26から独立して、支持台21を傾動させる。
昇降装置25は、支持台21を上下方向に移動可能に支持する。昇降装置25は、支持台21と共に、傾動装置24を上下方向に移動可能に支持する。図9は、追従装置2の背面図である。図10及び図11は、昇降装置25の一部が省略された追従装置2の側面図である。図5-7,9-11に示すように、昇降装置25は、第1リンク機構51と、第2リンク機構52と、複数のリンク軸73-80と、第2減速機54と、第2モータ55と、第2フレーム56とを含む。
第1リンク機構51と第2リンク機構52とは、支持台21を支持している。第1リンク機構51と第2リンク機構52とは、第1フレーム31の下方に配置されている。第1リンク機構51と第2リンク機構52とは、左右方向に互いに並んで配置されている。第1リンク機構51と第2リンク機構52とは、第1フレーム31と第2フレーム56とに接続されている。第1リンク機構51と第2リンク機構52とは、いわゆるパンタグラフ式のリンク構造を有している。
第2フレーム56は、第1フレーム31の下方に配置されている。図5に示すように、第2フレーム56は、フレーム本体58と、固定支持部59と、一対のレール60a,60bと、可動支持部61とを含む。フレーム本体58は、第1側部86と第2側部87と連結部88とを含む。第1側部86と第2側部87とは、前後方向に延びている。第1側部86と第2側部87とは、左右方向に互いに並んで配置されている。連結部88は、第1側部86と第2側部87とを連結している。
固定支持部59は、フレーム本体58上に配置されている。一対のレール60a,60bは、フレーム本体58上に配置されている。一対のレール60a,60bは、前後方向に延びている。可動支持部61は、第1リンク機構51と第2リンク機構と52とを支持している。可動支持部61は、固定支持部59の後方に配置されている。可動支持部61は、一対のレール60a,60b上に配置されている。可動支持部61は、一対のレール60a,60bに沿って前後方向に移動可能である。
図7に示すように、第1リンク機構51は、複数のリンク63-66を含む。複数のリンク63-66は、互いに回転可能に接続されている。複数のリンク63-66は、第1リンク63と、第2リンク64と、第3リンク65と、第4リンク66とを含む。図11に示すように、第2リンク機構52は、複数のリンク69-72を含む。複数のリンク69-72は、互いに回転可能に接続されている。複数のリンク69-72は、第5リンク69と、第6リンク70と、第7リンク71と、第8リンク72とを含む。
図7及び図11に示すように、複数のリンク軸73-80は、複数のリンク63-66,69-72を互いに回転可能に接続している。複数のリンク軸73-80は、第1リンク軸73と、第2リンク軸74と、第3リンク軸75と、第4リンク軸76と、第5リンク軸77と、第6リンク軸78と、第7リンク軸79と、第8リンク軸80とを含む。
詳細には、第1リンク63の一方の端部は、回転軸32を介して、第1フレーム31に回転可能に接続されている。第1リンク63の他方の端部は、第1リンク軸73を介して、第2リンク64の一方の端部に、回転可能に接続されている。第2リンク64の他方の端部は、第2リンク軸74を介して、固定支持部59に回転可能に接続されている。
第3リンク65の一方の端部は、第1可動軸67を介して、第1フレーム31に接続されている。第1可動軸67は、第1側板35の第1長孔38内に配置されている。第1可動軸67は、第1長孔38に沿って摺動可能である。従って、第1可動軸67は、前後方向に移動可能である。第3リンク65の他方の端部は、第3リンク軸75を介して、第4リンク66の一方の端部に、回転可能に接続されている。第4リンク66の他方の端部は、第4リンク軸76を介して、可動支持部61に回転可能に接続されている。
第1リンク63と第3リンク65とは、第5リンク軸77を介して、互いに回転可能にX状に接続されている。第2リンク64と第4リンク66とは、第6リンク軸78を介して、互いに回転可能にX状に接続されている。
第1可動軸67と第1リンク軸73と第4リンク軸76とは、上下方向に並んで配置されている。回転軸32と第2リンク軸74と第3リンク軸75とは、上下方向に並んで配置されている。第5リンク軸77と第6リンク軸78とは、上下方向に並んで配置されている。第1リンク軸73と第3リンク軸75とは、前後方向に並んで配置されている。第2リンク軸74と第4リンク軸76とは、前後方向に並んで配置されている。
第1リンク軸73と第3リンク軸75とは、回転軸32より下方、且つ、第2リンク軸74より上方に配置されている。第1リンク軸73は、上下方向において、第1可動軸67と第4リンク軸76との間に配置されている。第3リンク軸75は、上下方向において、回転軸32と第2リンク軸74との間に配置されている。
第1可動軸67と第1リンク軸73と第4リンク軸76とは、回転軸32と第2リンク軸74と第3リンク軸75とから、前後方向に離れて配置されている。第5リンク軸77と第6リンク軸78とは、回転軸32と第2リンク軸74と第3リンク軸75とから、前後方向に離れて配置されている。詳細には、第5リンク軸77と第6リンク軸78とは、回転軸32と第2リンク軸74と第3リンク軸75よりも、後方に配置されている。第1可動軸67と第1リンク軸73と第4リンク軸76とは、第5リンク軸77と第6リンク軸78よりも、後方に配置されている。
図10及び図11に示すように、第5~第8リンク69-72は、それぞれ第1~第4リンク63-66と同様の構造を有している。第5リンク69は、回転軸32に回転可能に接続されている。第5リンク69と第6リンク70とは、第1リンク軸73を介して、互いに回転可能に接続されている。第6リンク70は、第2リンク軸74を介して、固定支持部59に回転可能に接続されている。
第7リンク71は、第2可動軸68に接続されている。第2可動軸68は、第2側板36の第2長孔39内に配置されている。第2可動軸68は、第2長孔39内に沿って摺動可能である。従って、第2可動軸68は、前後方向に移動可能である。第7リンク71と第8リンク72とは、第3リンク軸75を介して、互いに回転可能に接続されている。第8リンク72は、第4リンク軸76を介して、可動支持部61に回転可能に接続されている。
第5リンク69と第7リンク71とは、第7リンク軸79を介して、互いに回転可能に接続されている。第7リンク軸79は、第5リンク軸77と別体である。第7リンク軸79は、第5リンク軸77から左右方向に離れて配置されている。第6リンク70と、第8リンク72は、第8リンク軸80を介して、互いに回転可能に接続されている。第8リンク軸80は、第6リンク軸78と別体である。第8リンク軸80は、第6リンク軸78から左右方向に離れて配置されている。
第2減速機54と第2モータ55とは、第1減速機33及び第1モータ34と同様の構成を有している。第2減速機54と第2モータ55とは、左右方向において、第1リンク機構51と第2リンク機構52との間に配置されている。図2及び図9に示すように、第2減速機54は、第1リンク軸73に接続されている。
図10及び図11に示すように、第2減速機54は、第2出力軸57を含む。第2出力軸57は、第1リンク軸73に接続されている。第2出力軸57は、第1リンク軸73と同軸に配置されている。第2減速機54は、左右方向において、第1リンク63と第5リンク69との間に配置されている。第2減速機54は、左右方向において、第2リンク64と第6リンク70との間に配置されている。
第2モータ55は、第2減速機54を介して、第1リンク軸73に接続されている。第2モータ55は、左右方向において、第2リンク64と第6リンク70との間に配置されている。第2モータ55は、側面視で、第2リンク64及び第6リンク70と重なる。第2モータ55は、第2リンク64の長手方向に沿って配置されている。
第2モータ55は、第1リンク軸73に対して垂直に配置された出力軸81を含む、第2モータ55の出力軸81は、第2リンク64の長手方向に沿って配置されている。第2減速機54と第2モータ55とは、第2リンク64と共に第1リンク軸73回りに回転する。
第2モータ55によって第1リンク軸73が回転すると、第1リンク63と第5リンク69とが第1リンク軸73回りに回転する。それにより、図6及び図7に示すように、第1リンク機構51と第2リンク機構52とが、上下方向に伸縮する。その結果、支持台21の上面の高さが変更される。すなわち、昇降装置25は、第2モータ55によって第1リンク軸73を回転させることで、支持台を上下方向に移動させる。
なお、傾動装置24及び前後移動装置26が駆動されていない状態では、昇降装置25が支持台21の高さを変更しても、支持台21の傾斜角度、及び、前後方向の位置は維持される。すなわち、昇降装置25は、傾動装置24及び前後移動装置26から独立して、支持台21を上下に移動させる。
図5及び図9に示すように、昇降装置25は、第1ガススプリング27と第2ガススプリング28とを含む。第1ガススプリング27は、第1リンク機構51を支持している。第2ガススプリング28は、第2リンク機構52を支持している。第1ガススプリング27と第2ガススプリング28とは、第1リンク機構51と第2リンク機構52との伸縮に応じて、伸縮する。
第1ガススプリング27は、第1リンク機構51から第1ガススプリング27にかかる負荷に応じて伸縮する。図7に示すように、第1ガススプリング27は、シリンダ29とピストンロッド30とを含む。ピストンロッド30の一部は、シリンダ29内に配置されている。シリンダ29には、窒素ガスなどの高圧ガスが重点されている。ピストンロッド30がシリンダ29内のガスを圧縮することで、第1ガススプリング27は、支持台21からの負荷に対する反力を発生させる。
第1ガススプリング27は、第1リンク63と第2フレーム56とに接続されている。第1リンク63は、第1接続部49を含む。第1ガススプリング27は、第1接続部49に回転可能に接続されている。第1接続部49は、第5リンク軸77よりも後方に配置されている。第1接続部49は、前後方向おいて、第1リンク軸73と第5リンク軸77との間に位置している、従って、第1ガススプリング27は、前後方向において、第1リンク軸73と第5リンク軸77との間の位置において第1リンク63に接続されている。
第2フレーム56は、第2接続部50を含む。第1ガススプリング27は、第2接続部50に回転可能に接続されている。第2接続部50は、第5リンク軸77よりも前方に配置される。第2接続部50は、前後方向において、第2リンク軸74と第6リンク軸78との間に配置されている。従って、第1ガススプリング27は、前後方向において、第2リンク軸74と第6リンク軸78との間の位置において第2フレーム56に接続されている。
第2ガススプリング28は、第2リンク機構52を支持している。第2ガススプリング28は、第5リンク69と第2フレーム56とに接続されている。第2ガススプリング28の構成は、上述した第1ガススプリング27の構成と左右対称であることを除いて同様であるため、詳細な説明を省略する。
前後移動装置26は、前後方向に移動可能に昇降装置25を支持する。図12は、前後移動装置26及び第2フレーム56の一部を示す斜視図である。図12に示すように、前後移動装置26は、ベース部材82と、すべりネジ83と、第3減速機84と、第3モータ85とを含む。ベース部材82は、前後方向に移動可能に第2フレーム56を支持しれている。ベース部材82は、第1レール89と第2レール90とを含む。第2フレーム56は、第1レール89及び第2レール90上に配置されている。第2フレーム56は、第1レール89及び第2レール90上を前後方向に移動可能である。第2フレーム56には、ナット部91が取り付けられている。
すべりネジ83と第3減速機84と第3モータ85とは、第1側部86と第2側部87との間に配置されている。すべりネジ83は、前後方向に延びている。すべりネジ83は、ナット部91に螺合している。すべりネジ83は、ナット部91を介して、第2フレーム56に接続されている。第3減速機84は、すべりネジ83に接続されている。図示を省略するが、第3減速機84は、第1減速機33及び第2減速機54と同様に、複数のギアを含む。第3モータ85は、第3減速機84の後方に配置されている。第3モータ85は、第3減速機84に接続されている。第3モータ85は、例えばサーボモータである。
前後移動装置26は、第3モータ85によって、すべりネジ83を回転させる。それにより、第2フレーム56が前後方向に移動する。なお、傾動装置24及び昇降装置25が駆動されていない状態では、前後移動装置26が支持台21を前後方向に移動させても、支持台21の傾斜角度、及び、上下方向に高さは維持される。すなわち、前後移動装置26は、傾動装置24、及び、昇降装置25から独立して、支持台21を前後方向に移動させる。
なお、図4に示すように、追従装置2は、複数の走行ローラ92を含む。なお、図面において、複数の走行ローラ92の1つのみに符号92が付されており、他の走行ローラの符号は省略されている。複数の走行ローラ92は、ベース部材82に取り付けられている。複数の走行ローラ92は、前後方向に延びる回転軸回りに回転可能である。追従装置2は、複数の走行ローラ92によって左右方向に移動可能である。
追従装置2は、複数のストッパ93を含む。なお、図面において、複数のストッパ93の1つのみに符号93が付されており、他のストッパの符号は省略されている。ストッパ93は、ベース部材82に取り付けられている。ストッパ93は、上下に移動可能に設けられている。ストッパ93を下降させることにより、ストッパ93が地面に接触する。それにより、追従装置2の移動が規制される。ストッパ93を上昇させることにより、ストッパ93が地面から離れる。それにより、追従装置2が移動可能となる。
図2に示すように、曲げ機械1には、ガイドレール94が取り付けられている。ガイドレール94は、曲げ機械1の左右方向に延びている。追従装置2は、複数のガイドローラ95を含む。なお、図面において、複数のガイドローラ95の1つのみに符号95が付されており、他のガイドローラの符号は省略されている。複数のガイドローラ95は、ガイドレール94に対して前後方向に係止している。複数のガイドローラ95は、ガイドレール94に沿って左右方向に移動可能である。複数のガイドローラ95は、ガイドレール94に対して前後方向への移動が規制されている。追従装置2は、ガイドローラ95によって、ガイドレール94に沿って左右に移動する。追従装置2は、ガイドローラ95によって、前後方向への移動が規制されている。
図3に示すように、追従装置2は、追従コントローラ96を含む。追従コントローラ96は、CPUなどのプロセッサと、RAM及びROMなどのメモリとを含む。追従コントローラ96は、追従装置2を制御するためのデータ及びプログラムを記憶している。追従コントローラ96は、第1~第3モータ34,55,85、及び、保持装置23と通信可能に接続されている。追従コントローラ96は、曲げコントローラ16と通信可能に接続されている。追従コントローラ96は、曲げコントローラ16から出力される信号に応じて、追従装置2の動作を制御する。曲げコントローラ16は、例えばラム13、或いはパンチ18の動作を示す信号を追従コントローラ96に出力する。追従コントローラ96は、ラム13、或いはパンチ18の動作に応じて、支持台21を動作させるよう、傾動装置24と昇降装置25と前後移動装置26とを制御する。なお、パンチ18はラム13と共に動作する。従って、以下の説明において、パンチ18の動作は、ラム13の動作とみなされてもよい。
追従コントローラ96は、傾動装置24と昇降装置25と前後移動装置26とによる動作を組み合わせることで、支持台21を自在に動作させる。例えば、図13Aに示すように、追従コントローラ96は、傾動装置24による傾動Tと、昇降装置25による昇降Vとを組み合わせることで、支持台21を昇降させながら傾動させることができる。図13Bに示すように、追従コントローラ96は、傾動装置24による傾動Tと、前後移動装置26による前後の移動FRとを組み合わせることで、支持台21を前後に移動させながら、傾動させることができる。
図14A及び図14Bに示すように、追従コントローラ96は、昇降と前後の移動とを組み合わせることで、支持台21の傾斜方向に沿って支持台21をスライドさせることができる。詳細には、追従コントローラ96は、追従装置2の前後方向に対する支持台21の傾斜角度を一定に保持しながら支持台21が支持台21の傾斜方向にスライドするように、昇降装置25と前後移動装置26とを同時に動作させる。
図14Aに示すように、追従コントローラ96は、前後移動装置26による前進Fと、昇降装置25による下降VDとを同時に行うことによって、支持台21を支持台21の傾斜方向下向きにスライドさせる(SD)。逆に、図14Bに示すように、追従コントローラ96は、前後移動装置26による後進Rと、昇降装置25による上昇VUとを同時に行うことによって、支持台21を支持台21の傾斜方向上向きにスライドさせる(SU)。
以上説明した本実施形態に係る追従装置2では、傾動装置24は、回転軸32回りに支持台21を回転させることで、支持台21を傾斜させる。そのため、傾動動作の自由度が高い。また、支持台21は、昇降装置25によって昇降する。そのため、傾動動作から独立して、支持台21を昇降させることができる。さらに、支持台21は、前後移動装置26によって、前後に移動する。そのため、傾動動作から独立して、支持台21を前後に移動させることができる。それにより、追従動作の自由度が向上する。
また、昇降装置25による昇降と、前後移動装置26による前後の移動との組み合わせによって、支持台21が、支持台21の傾斜方向にスライドする。それにより、追従装置2の大型化を抑えながら、追従動作の自由度を向上させることができる。
第2モータ55は、第2フレーム56と第1リンク機構51とを接続するリンク軸ではなく、第1リンク63と第2リンク64とを接続する第1リンク軸73を回転させる。第1リンク軸73は、第2フレーム56と第1リンク機構51とを接続するリンク軸と比べて、支持台21に近い。そのため、第2モータ55にかかる負荷が小さくなることで、第2モータ55の大型化を抑えることができる。それにより、追従装置2の大型化を抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
傾動装置24の構成は変更されてもよい。例えば、第1減速機33と第1モータ34との配置が変更されてもよい。第1減速機33の構成は変更されてもよい。第1減速機33は、ギア或いはリンクを介して、間接的に回転軸32に接続されてもよい。第1モータ34は、ギア或いはリンクを介して、間接的に第1減速機33に接続されてもよい。第1減速機33が省略されてもよい。
昇降装置25の構成は変更されてもよい。例えば、第2減速機54と第2モータ55との配置が変更されてもよい。第2減速機54の構成が変更されてもよい。第2減速機54は、ギア或いはリンクを介して、間接的に第1リンク軸73に接続されてもよい。第2モータ55は、ギア或いはリンクを介して、間接的に第2減速機54に接続されてもよい。第2減速機54が省略されてもよい。
第2モータ55は、第1リンク63の長手方向に沿って配置されてもよい。第2モータ55の出力軸81は、第1リンク63の長手方向に沿って配置されてもよい。第2モータ55は、第1リンク軸73に代えて、他のリンク軸に接続されてもよい。例えば、第2モータ55は、第6リンク軸78に接続されてもよい。或いは、第2モータ55は、第3リンク軸75に接続されてもよい。
ガススプリングの構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、シリンダ29には、圧縮空気が充填されてもよい。ガススプリングの数は、2つに限らず、1つであってもよい。或いは、ガススプリングの数は、2つより多くてもよい。ガススプリングは、第1リンク63に限らず、第2リンク64、第3リンク65、或いは第4リンク66などの他のリンクに接続されてもよい。ガススプリングが省略されてもよい。
前後移動装置26の構成は変更されてもよい。例えば、すべりネジ83に代えて、ベベルギア、或いはピニオンギアなどの他の伝達機構が用いられてもよい。第3減速機84と第3モータ85との配置が変更されてもよい。第3減速機84の構成が変更されてもよい。第3減速機84は、省略されてもよい。前後移動装置26は、省略されてもよい。追従装置2は、手動で前後に移動可能であってもよい。