JP7365890B2 - リチウムイオン二次電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池及びその製造方法に関する。
近年、自動車や電子機器のバッテリーとして、正極と負極との間に固体電解質を介在させた、いわゆる全固体電池が提案されている。例えば特許文献1には、稠密な電解質材料を含み、第一の面および該第一の面とは反対側の第二の面を有する稠密な中心層と、該稠密な中心層の該第一の面上に配置された第一の電極と、該稠密な中心層の該第二の面上に配置された第二の電極と、を含む電池が記載されている。また、特許文献1には、第一の電極が、多孔質電解質材料と、硫黄を含むカソード材料を含み、第二の電極が、多孔質電解質材料と、リチウムを含むアノード材料を含むことが記載されている。
特表2019-500737号公報
特許文献1の電池のように、中心層と多孔質電解質材料とが積層されている場合、充電時に、負極側の多孔質電解質材料の細孔内に金属リチウムが充填される。多孔質電解質材料がLLZ系固体電解質から構成されている場合には、LLZ系固体電解質と金属リチウムとの接触面積が小さくなり、金属リチウムとLLZ系固体電解質との界面抵抗が高くなることがある。その結果、電池の内部抵抗が高くなり、電池出力が低下する。また、多孔質電解質材料では、細孔状態により負極側の内部抵抗が高くなることがある。この場合にも、電池出力が低下する。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、出力の高いリチウムイオン二次電池及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、第1面(31)と、該第1面と反対側の面である第2面(32)とを有し、リチウムイオン伝導性の固体電解質から構成されたセパレータ(3)と、
上記第1面に形成された正極(2)と、
上記第2面に形成された負極(4)と、を備える単セル(11)を有し、
上記負極は、ランタンジルコニア酸リチウム、又はLi原子、La原子、Zr原子以外の原子がドープされたランタンジルコニア酸リチウムから構成されたLLZ系固体電解質を含有し、かつLi2CO3が実質的に存在していない細孔壁(411)と、該細孔壁に囲まれた細孔(412)とを有する多孔体(41)と、上記細孔内に保持された金属リチウム(Li)とを有し、
上記多孔体の気孔率が60%以下で、屈曲度が2.2以下である、リチウムイオン二次電池(1)にある。
本発明の他の態様は、上記リチウムイオン二次電池(1)の製造方法であって、
ランタンジルコニア酸リチウム、又はLi原子、La原子、Zr原子以外の原子がドープされたランタンジルコニア酸リチウムから構成されたLLZ系固体電解質と造孔材とを含有する第1シートと、リチウムイオン伝導性の固体電解質を含有する第2シートとの積層体を製造する積層工程(S1)と、
上記積層体を温度900℃以下で焼成する焼成工程(S2)と、を有し、
上記造孔材としては、温度290℃以下での熱重量減少率が14.7%以下である物質を使用する、リチウムイオン二次電池の製造方法にある。
上記リチウムイオン二次電池では、負極の多孔体がLLZ系固体電解質を含有する細孔壁を有し、細孔壁にはLi2CO3が実質的に存在していない。そのため、負極では、細孔内でのLLZ系固体電解質と金属リチウムとの接触面積が増大し、LLZ系固体電解質と金属リチウムとの界面抵抗が小さくなる。その結果、リチウムイオン二次電池の内部抵抗が低くなり、電池出力が高くなる。また、負極の多孔体の気孔率及び屈曲度が上記所定値以下である。そのため、負極での内部抵抗の増大が抑制されており、リチウムイオン二次電池では電池出力が向上している。
上記製造方法では、積層工程と焼成工程とを行う。積層工程では、LLZ系固体電解質と造孔材とを含有する第1シートと、リチウムイオン伝導性の固体電解質を含有する第2シートとの積層体を製造する。焼成工程では積層体を上記所定温度以下で焼成する。その結果、LLZ系固体電解質を含有し、かつLi2CO3が実質的に存在しない細孔壁を有する負極が形成される。このような負極を有するリチウムイオン二次電池では、上記のごとく内部抵抗が低く、電池出力が高くなる。
以上のごとく、上記態様によれば、出力の高いリチウムイオン二次電池及びその製造方法を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、実施形態1におけるリチウムイオン二次電池の斜視図である。 図2は、図1のII-II線一部矢視断面図である。 図3(a)は、実施形態1における多孔体の要部断面図であり、図3(b)は、細孔内に金属リチウムが充填された多孔体の要部断面図である。 図4(a)は、炭酸リチウムを含有する多孔体の要部断面図であり、図4(b)は、細孔内に金属リチウムが充填された多孔体の要部断面図である。 図5は、実施形態2におけるリチウムイオン二次電池の断面図である。 図6は、実施形態3におけるグリーンシートを用いたリチウムイオン二次電池の製造方法を示す説明図である。 図7は、実施形態3における圧粉体を用いたリチウムイオン二次電池の製造方法を示す説明図である。 図8は、実験例1における気孔率と抵抗値との関係を示すグラフである。 図9は、実験例1における屈曲度と抵抗値との関係を示すグラフである。 図10は、実験例1における試験体T1の負極の多孔体のX線回折パターン図である。 図11は、実験例1における試験体T2の負極の多孔体のX線回折パターン図である。 図12は、実験例1における試験体T1及び試験体T2のインピーダンスの測定結果を示す図である。 図13は、実験例2における造孔材のTG減少率と抵抗値との関係を示すグラフである。 図14(a)は、実験例2における温度変化に伴うLLZの重量変化率を示すグラフであり、図14(b)は、温度変化に伴うLLZの水の重量変化率を示すグラフである。 図15(a)は、実験例3における試験体T21における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図であり、図15(b)は、試験体T22における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図であり、図15(c)は、試験体T23における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図であり、図15(d)は、試験体T24における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 図16は、実験例3におけるLLZのハンセンの溶解球を示す図である。 図17(a)は、実験例4における試験体T25における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図であり、図17(b)は、試験体T26における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図であり、図17(c)は、試験体T27における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図であり、図17(d)は、試験体T28における負極の多孔体の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 図18は、実験例5におけるT1緩和時間と、粒径変化率との関係を示すグラフ。
(実施形態1)
リチウムイオン二次電池に係る実施形態について、図1~図3を参照して説明する。図1、図2に示すごとく、リチウムイオン二次電池1は、単セル11を有する。
リチウムイオン二次電池1は、1個の単セル11を有していてもよいし、複数の単セル11を有していてもよい。図1、図2では、1個の単セル11を有するリチウムイオン二次電池1を例示している。
図2に示すように、単セル11における正極2の表面及び負極4の表面には、それぞれ、集電体12が積層される。これらの集電体12に負荷や発電装置を接続することにより、リチウムイオン二次電池1への充電や放電を行うことができる。負荷は、モータ、光源、液晶パネルなどである。負荷、発電装置の図示は省略する。集電体12としては、例えば、金属箔や金属板等の導電体、ガラス等の絶縁体中にカーボンや導電性酸化物等の導電性粉末を分散させた複合材料等を使用することができる。
図には示さないが、リチウムイオン二次電池1が複数の単セル11を有している場合、集電体12と単セル11とを交互に重ね合わせることにより、集電体12を介して複数の単セル11を電気的に接続することができる。例えば、集電体12の一方の面と正極2とが当接し、他方の面と負極4とが当接するようにして集電体12と単セル11とを重ね合わせることにより、複数の単セル11を直列に接続することができる。また、正極2同士、負極4同士の間に集電体12が介在するようにして集電体12と単セル11とを重ね合わせることにより、複数の単セル11を並列に接続することができる。
図1、図2に示すごとく、単セル11は、正極2と、負極4と、セパレータ3とを有している。正極2、セパレータ3、負極4が、順次積層されて単セル11が構成される。セパレータ3は、互いに反対側の面となる第1面31と第2面32とを有する。正極2は、第1面31に形成されており、負極4は第2面32に形成されている。
単セル11の形状は、特に限定されず、板状、円盤状等である。正極2、負極4、セパレータ3の形状についても同様である。
負極4は、多孔体41を有する。多孔体41は、多数の細孔412と細孔壁411とから構成されている。細孔412は、細孔壁411に囲まれる。細孔壁411は、LLZ系固体電解質を含有する。LLZ系固体電解質は、ランタンジルコン酸リチウム、又はLi原子、La原子、Zr原子以外の原子がドープされたランタンジルコン酸リチウムから構成される。ランタンジルコン酸リチウムは、略して「LLZ」といわれる。多孔体は、1種類又は複数種類のLLZ系固体電解質を含有することができる。
多孔体には、LLZ系固体電解質の他にも、B原子、P原子及びSi原子のうち1種または2種以上が含まれていてもよい。B原子、P原子及びSi原子は、リチウムイオン二次電池1の製造過程において使用する焼結助剤に含まれる原子である。多孔体に焼結助剤が含まれる場合には、多孔体を焼結する際の加熱温度をより低くし、リチウムイオン二次電池1の製造過程におけるエネルギーの消費量をより低減することができる。
多孔体の細孔壁411には、Li2CO3が実質的に存在しておらず、細孔壁411は、実質的にLi2CO3を含有していない。これは、X線回折測定により、Li2CO3に由来のピークが検出されないことを意味する。X線回折測定については、実験例1にて示す。
また、負極4は、金属Liを有する。金属Liは、多孔体41の細孔412内に保持されている。金属Liは、例えば充電時に細孔412内に充填される。また、負極4は、金属リチウム以外にも、負極活物質を含有することができる。負極活物質は、多孔体41の細孔内に保持される。負極活物質としては、カーボン、Li4Ti512等を使用することができる。細孔412内には、負極活物質の他に、導電助剤やLLZ系固体電解質とは異なる他の固体電解質、液体電解質等が保持されていてもよい。
多孔体41の細孔412は、例えば図2、図3(a)に示すように、連続気孔構造を有していてもよい。多孔体41の気孔率は60%以下である。気孔率が60%を超える場合には、LLZ系固体電解質の粒子間の接触が点接触に近づく。そのため、LiとLLZ系固体電解質との接触面積が減り、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗が高くなる。また、多孔体41の形状を維持する観点、電池容量を確保するという観点からは、多孔体41の気孔率は、例えば、40%以上55%以下であることがより好ましい。気孔率は、金属Li、負極活物質などを除く、LLZ系固体電解質から構成された多孔体41についてのものである。気孔率の測定方法については、実験例1にて説明する。多孔体41の気孔率は、例えば、造孔材の量、焼結助剤の量、焼成時のプロファイル(具体的には、昇温速度、最高温度、保持時間)により調整可能である。
多孔体41における細孔の屈曲度は2.2以下であることが好ましい。屈曲度が2.2を超える場合には、閉孔が多くなる。そのため、LiとLLZ系固体電解質との接触面積が減り、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗が高くなる。また、リチウムイオンのパスを確保するという観点からは、屈曲度は2以下であることが好ましく、1.8以下であることがより好ましい。屈曲度Aは、細孔の経路の始点と終点とを結ぶ直線の長さL1に対する、互いに反対側に位置する面を貫通する細孔の経路長L2の比で表される。つまり、A=L2/L1の関係がある。屈曲度の測定方法は、実験例1にて説明するが、屈曲度は、Electrochemistry,83(1),2-6、2015を参考にして測定される。屈曲度は、金属Li、負極活物質などを除く、LLZ系固体電解質から構成された多孔体41についてのものである。
屈曲度は、LLZ系固体電解質と造孔材とのハンセン溶解度パラメータ(つまり、HSP値)距離Ra、造孔材と有機溶媒とのHSP距離Ra、パルスNMRでの造孔材のT1緩和時間、LLZや造孔材の粒度分布により調整することができる。
セパレータ3は、リチウムイオン伝導性の固体電解質を含有する。固体電解質は、例えばLLZ、又はLi原子、La原子、Zr原子以外の原子がドープされたLLZから構成される。つまり、セパレータ3の固体電解質は、例えばLLZ系固体電解質から構成される。また、セパレータの固体電解質は、アルミニウム置換リン酸チタンリチウム(つまり、LATP)、アルミニウム置換リン酸ゲルマニウムリチウム(つまり、LAGP)などから構成されていてもよい。
図2に示すように、セパレータ3は、例えば、負極4の多孔体41と一体的に形成されている。セパレータ3の相対密度は、80%以上であることが好ましい。この場合には、セパレータ3は、正極2と負極4との短絡を抑制することができる。正極2と負極4との短絡をより確実に抑制する観点から、セパレータ3の相対密度は、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。セパレータは例えば稠密体である。相対密度は、セパレータにおける、孔を除いた部分の密度に対する、孔を含むセパレータ全体の見掛け密度の比率で表される。なお、セパレータの相対密度の測定方法は、実験例1にて示すが、多孔体41の気孔率の測定方法と同様である。
セパレータには、B原子、P原子及びSi原子のうち1種または2種以上が含まれていてもよい。B原子、P原子及びSi原子は、リチウムイオン二次電池1の製造過程において使用する焼結助剤に含まれる原子である。これらの原子を含む焼結助剤は、リチウムイオン二次電池1の製造過程において多孔体41及びセパレータ3を焼結する際にLLZ系固体電解質よりも先に溶融する。そして、焼結助剤の融液とLLZ系固体電解質とが接触することにより、LLZ系固体電解質の結晶成長を促進することができる。
焼結助剤の融点は、B原子を含む焼結助剤が最も低く、P原子を含む焼結助剤、Si原子を含む焼結助剤の順に高くなる傾向がある。従って、セパレータ3中のLLZ系固体電解質の結晶成長を促進する観点からは、セパレータ3にB原子が含まれていることが最も好ましく、P原子が含まれていることが次に好ましい。
セパレータ3に含まれるLLZ系固体電解質は、多孔体41に含まれるLLZ系固体電解質と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
正極2の構成は特に限定されることはない。正極2は、活物質の稠密体から構成されていても、多孔体と、その細孔内に保持された活物質とから構成されていてもよい。正極の多孔体は、例えばLLZ系固体電解質から構成される。
正極活物質としては、硫黄原子を含有する硫黄系活物質や、酸化物からなる酸化物系活物質を使用することができる。硫黄系活物質としては、具体的には、硫黄の単体や硫化リチウム(Li2S)、リチウムがドープされた硫黄等を使用することができる。酸化物系活物質としては、具体的には、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)等を使用することができる。
正極活物質には硫黄原子が含まれていることが好ましい。この場合には、リチウムイオン二次電池1の容量をより大きくすることができる。同様の観点から、正極活物質は硫黄の単体であることがより好ましい。
本形態のリチウムイオン二次電池1は、図3(a)に示すように、負極4の多孔体41がLLZ系固体電解質を含有する細孔壁411を有し、細孔壁411にはLi2CO3が実質的に存在していない。そのため、図3(b)に示すように、負極4では、細孔壁411に含まれる金属LiとLLZ系固体電解質との接触面積が増大し、界面抵抗が小さくなる。つまり、Liとの濡れ性が悪いLi2CO3が存在しないため、充電時に細孔412内に充填される金属Liと、細孔壁411を構成するLLZ系固体電解質との界面抵抗が小さくなり、接触面積が増大する。その結果、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗が低くなり、電池出力が高くなる。また、負極4の多孔体41の気孔率及び屈曲度が上記所定値以下である。これにより、内部抵抗が高くなることが抑制され、電池出力が向上する。
これに対し、図4(a)には、細孔壁411にLi2CO3を含有する多孔体91の断面図を示し、図4(b)には、その細孔412内に金属Liが保持された多孔体91の断面図を示す。図4(a)に示すように、細孔壁411がLiとの濡れ性が悪いLi2CO3を含み、例えば細孔壁面915にLi2CO3が存在する場合には、例えば充電時に、図4(b)に示すように金属Liが細孔412内に十分に充填されなくなり、金属Liと細孔壁411を構成するLLZ系固体電解質との接触面積が小さくなる。その結果、金属Liと細孔壁面915との界面抵抗が高くなり、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗が高くなる。
Li2CO3は、リチウムイオン二次電池1の製造過程における多孔体の焼成時に生成される。焼成温度、造孔材の種類などを調整することにより、図3(a)、図3(b)に示すように細孔壁411にLi2CO3が実質的に存在していない多孔体41を形成することができる。その製造方法については、実施形態3にて説明する。
(実施形態2)
本形態では、多孔体と活物質とから構成された正極2を有するリチウムイオン二次電池1について図5を参照して説明する。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図5に示すように、正極2は、多孔体21と正極活物質22とを有する。正極活物質22は、多孔体21の細孔212内に保持されている。多孔体21は、例えば、LLZ系固体電解質から構成される。具体的には,細孔壁211がLLZ系固体電解質から構成される。正極2の多孔体21を構成するLLZ系固体電解質は、負極4の多孔体41を構成するLLZ系固体電解質と同一であっても、異なっていてもよい。
正極活物質22は、硫黄原子を含有する硫黄系活物質や、酸化物からなる酸化物系活物質を使用することができる。硫黄系活物質としては、具体的には、硫黄の単体や硫化リチウム(Li2S)、リチウムがドープされた硫黄等を使用することができる。酸化物系活物質としては、具体的には、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)等を使用することができる。
正極活物質22には硫黄原子が含まれていることが好ましい。この場合には、リチウムイオン二次電池1の容量をより大きくすることができる。
本形態のように、正極2が多孔体21と正極活物質22とから構成されている場合には、正極活物質22と多孔体21との接触面積が大きくなる。したがって、正極活物質22と正極2との間のキャリアイオンの授受がより促進される。その結果、充放電がより高率で行われる。
本形態のリチウムイオン二次電池1のその他の構成は、実施形態1と同様であり、本形態のリチウムイオン二次電池1は、実施形態1と同様の効果を奏する。
(実施形態3)
本形態では、リチウムイオン二次電池1の製造方法について図6、図7を参照して説明する。本形態では、実施形態1のように、Li2CO3を実質的に含有していない多孔体41を負極4に有するリチウムイオン二次電池1を製造する。
リチウムイオン二次電池1は、積層工程S1と焼成工程S2とを行うことにより製造される。積層工程S1では、LLZ系固体電解質と造孔材とを含有する第1シートと、リチウムイオン伝導性の固体電解質を含有する第2シートとの積層体を製造する。焼成工程S2では、積層体を温度900℃以下で焼成する。以下、各工程について詳説する。
図6、図7に示すように、積層工程S1では、第1シートと第2シートとの積層体を製造する。積層体の製造方法は、種々の態様をとりうる。例えば、図6に示すように、積層工程S1の一態様においては、LLZ系固体電解質と、有機溶媒と、造孔材と、バインダとを含む電極用混合物を調製した後、この電極用混合物をシート状に成形することにより、第1シートとしてのグリーンシートを作製することができる。なお、電極用混合物には、LLZ系固体電解質、溶媒、造孔材及びバインダのほかに、前述した焼結助剤が含まれていてもよい。第1シートは、多孔体用のグリーンシートである。
造孔材としては、温度290℃以下での熱重量減少率が26.4%未満である物質を使用する。この場合には、焼成工程において多孔体にLi2CO3が生成することを防止できる。その結果、Li2CO3が実質的に存在しない多孔体が得られ、上記のごとく内部抵抗が低下する。熱重量減少率のことを、以下適宜「TG減少率」という。実験例2にて詳説するが、LLZは、昇温過程において290℃まではCO2を吸収するといった特性がある。つまり、この温度域で造孔材を消失させてCO2を発生させると、LLZがCO2を取り込み、Li2CO3が形成されると推察される。また、LLZは、140℃から高温領域にてH2Oを放出する特性をもつ。そのため、140℃~290℃の温度領域では、LLZは水分存在下でCO2を吸収することとなる。このような環境下では、LLZとCO2とが反応し易く、Li2CO3がより容易に生成する。なお、Li2CO3は生成しても700℃で溶融し900℃より高い温度では完全に分解する。
造孔材としては、高分子などの有機物を用いることができる。具体的には、造孔材としては、アクリル樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(つまり、TPC)、ナイロン、フッ素樹脂等の粉末を使用することができる。アクリル樹脂は、例えばポリメタクリル酸メチル(つまり、PMMA)であり、フッ素樹脂は、例えばポリテトラフルオロエチレン(つまり、PTFE)である。なお、同じ種類の樹脂であっても、架橋度、分子量、架橋剤等が変われば重量減少率は異なる。例えば、下記実験例で使用したPMMAは、架橋度により重量減少率が異なる。
また、第1シートにおける全粉体材料中の造孔材の含有量は、65体積%以下であることが好ましい。この場合には、多孔体41の気孔率が小さくなり、例えば気孔率を60%以下に調整することができる。その結果、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗をより小さくすることができる。内部抵抗をより小さくするという観点から、第1シートにおける全粉体材料中の造孔材の含有量は、55体積%以下であることがより好ましく、45体積%以下であることがさらに好ましい。
また、造孔材としては、LLZ系固体電解質とのHSPの距離Raが9.6以下である物質を使用することが好ましい。この場合には、多孔体41の屈曲率をより小さくすることができ、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗をより小さくすることができる。これは、リチウムイオン二次電池1の製造過程において、造孔材とLLZ固体電解質との分散性が良好になり、多孔体41中で凝集された孔が形成され難くなるためである。造孔材のHSP値は、造孔材の種類、架橋度、分子量、表面処理剤、洗浄方法等を変更することにより、調整することができる。
また、造孔材と溶剤とのHSP距離Raは、3.2以上であることが好ましい。この場合にも、多孔体41の屈曲率をより小さくすることができ、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗をより小さくすることができる。これは、リチウムイオン二次電池1の製造過程において、溶剤によって造孔材が膨潤して、多孔体中に粗大孔が生じることを防止できるためである。HSP距離Raは、造孔材の種類、溶剤の種類、造孔材の架橋度、造孔材の分子量、造孔材の表面処理剤、造孔材の洗浄方法等を変更することにより、調整することができる。
また、造孔材と溶剤とのHSP距離Raが3.2未満の場合には、パルスNMRによって測定される造孔材のT1緩和時間が93ms以下であることが好ましい。この場合には、多孔体41の屈曲率をより小さくすることができ、リチウムイオン二次電池1の内部抵抗をより小さくすることができる。これは、リチウムイオン二次電池1の製造過程において、溶剤によって造孔材が膨潤して、多孔体41中に粗大孔が生じることを防止できるためである。具体的には、造孔材のT1緩和時間は、造孔材の種類、架橋度、分子量等を変更することにより、調整することができる。
リチウムイオン伝導性の固体電解質と、溶媒と、焼結助剤と、バインダとを含むセパレータ用混合物を調製した後、このセパレータ用混合物をシート状に成形することにより、第2シートとしてのグリーンシートを作製することができる。リチウムイオン伝導性の固体電解質は、例えば、上述の多孔体と同様のLLZ固体電解質である。セパレータ用混合物に用いるLLZ系固体電解質としては、例えば、固体電解質の結晶を粉末状に粉砕したものを用いることができる。第2シートは、セパレータ用のグリーンシートである。焼結助剤としては、Li3BO3、Li649、Li425、LiBO2、B23、Li3PO4、Li4SiO4及びLi2SiO3からなる群より選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。
このようにして得られた多孔体41用のグリーンシートとセパレータ3用のグリーンシートとを重ね合わせた後、熱圧着などの方法によって一体化することにより、積層体を得ることができる。
また、積層工程S1の他の態様においては、図7に示すように、LLZ系固体電解質と造孔材とを含む混合粉末を圧縮成形することにより、第1シートとしての圧粉体を作製する。この圧粉体上に、LLZ系固体電解質等のリチウムイオン伝導性固体電解質と焼結助剤とを含む混合粉末を配置して圧縮成形することにより、第1層上に第2シートとしての圧粉体を形成し、積層体を得ることができる。つまり、第1シート、第2シートは、圧粉体であってもよい。
図6、図7に示すように、焼成工程S2では、積層体を焼成する。焼成温度は900℃以下である。900℃を超える場合には、生成したLi2CO3が完全に熱分解してしまうため十分な効果が得られなかったり、粒成長が進み多孔体が形成できなくなるおそれがある。また、焼結助剤を溶融させ粒子間のネッキングを起こすという観点から、焼成温度は700℃以上であることが好ましい。
焼成工程での焼成により、多孔体41とセパレータ3とを一体的に形成することができる。そして、このようにして得られた多孔体41の細孔412に金属Liを保持させるとともに、セパレータ3における、多孔体41を有する側の背面に正極2を配置することにより、リチウムイオン二次電池1を形成することができる。
多孔体41の細孔412に金属Liを保持させる方法、金属Li以外の負極活物質を保持させる方法は、種々の態様を取りうる。例えば、細孔412内に金属Li、負極活物質そのものを充填することにより、細孔412内に金属Li、負極活物質を保持させてもよい。また、例えば、細孔412内に金属Liの前駆体、活物質の前駆体を充填した後、加熱等の処理を行って前駆体を、金属Li、負極活物質に変換することもできる。
本形態の製造方法では、LLZ系固体電解質を含有し、かつLi2CO3が実質的に存在しない細孔壁411を有する負極4が形成される。このような負極4を有するため、リチウムイオン二次電池1は、内部抵抗が低く、出力が高くなる。
正極2の作製方法は、特に限定されないが、例えば正極活物質、その前駆体を含有するグリーンシートを焼成して形成することができる。また、正極2そのものを、セパレータ3の第1面31上に配置してもよい。また、多孔体21と正極活物質22とを有する正極2を形成する場合には、負極4と同様の方法により正極2を形成することができる。
(実験例1)
本例は、造孔材の種類、造孔材の量を種々変更して、セパレータと多孔体とが積層された試験体を作製し、抵抗値を測定、評価する例である。試験体の作製方法を以下に説明する。
・試験体T1
試験体T1を作製するに当たっては、まず、LLZの粉末と、焼結助剤と、造孔材と、有機溶媒とを混合した。焼結助剤としてはLi3BO3を用い、造孔材としては、温度290℃以下での熱重量減少率が73.7%のPMMAを用い、有機溶媒としては酢酸イソアミルを用いた。この混合物に対して、さらにバインダと可塑剤とを添加した。バインダとしては、BM-SZ溶液を用い、可塑剤としてはDOAを用いた。BM-SZは、積水化学社製のポリビニルブチラール樹脂のことであり、DOAはアジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)のことである。このようにして、電極用混合物を作製した。電極用混合物における造孔材の含有量は、全粉体材料100体積%中に53体積%である。焼結助剤の含有量は、LLZの粉末に対して、10体積%である。次に、電極用混合物を、アプリケータを用いてシート状に成形し、グリーンシートを作製した。このグリーンシートが第1シートである。第1シートの厚みは、100μmである。なお、Li3BO3の融点は820℃である。
また、LLZの粉末と、焼結助剤と、有機溶媒とを混合した。焼結助剤としてはLi3BO3を用い、有機溶媒としては酢酸イソアミルを用いた。この混合物に対して、さらにバインダと可塑剤とを添加した。バインダとしては、BM-SZ溶液を用い、可塑剤としてはDOAを用いた。このようにしてセパレータ用混合物を作製した。焼結助剤の含有量は、LLZの粉末に対して10体積%である。次に、セパレータ用混合物を、アプリケータを用いてシート状に成形し、グリーンシートを作製した。このグリーンシートが第2シートである。
このようにして形成した第1シートと第2シートとを所望の大きさに切断し、両者を重ね合わせて積層体を得た。この積層体に温間等方圧プレスを行い、2枚のグリーンシートを密着させた後、大気雰囲気中において900℃で24時間加熱した。これにより、セパレータ3と多孔体41とを一体的に形成し、セパレータと多孔体との積層体を得た。以上により、試験体T1を得た。
・試験体T2
試験体T2の作製方法は、造孔材として、温度290℃以下での熱重量減少率が0.6%のナイロンを用いた点を除き、試験体T1と同様である。
・試験体T3~T12
試験体T3~T12の作製方法は、気孔率、屈曲率が表1に示す値となるように、造孔材の種類、量を変更した点を除き、試験体T1と同様である。なお、試験体T3~T12の製造においては、温度290℃以下での熱重量減少率が26.4%未満の造孔材を使用した。表1に示す造孔材の量は、第1シートにおける全粉体材料中における造孔材の体積割合で表される。
表1に、セパレータの相対密度、セパレータの厚み、多孔体の気孔率、多孔体の屈曲度、多孔体の厚み、多孔体のLi2CO3の有無、各試験体の抵抗値を示す。相対密度の測定方法は、上述の通りである。多孔体の気孔率、屈曲度、Li2CO3の有無、試験体の抵抗値の測定方法は、次の通りである。なお、気孔率と抵抗値の関係を図8に示し、屈曲度と抵抗値との関係を図9に示す。
<気孔率>
多孔体41の気孔率は、FIB/SEM(つまり、収束イオンビーム/走査型電子顕微鏡)トモグラフィー法により得られる三次元再構成像に基づいて算出される値である。より具体的には、FIB装置による試料の加工とSEMによる加工面の観察とを繰り返し、複数のSEM像を取得する。これらのSEM像を画像解析ソフト上で再構成することにより、試料の三次元再構成像を得る。そして、得られた三次元再構成像に、多孔体41の骨格をなす固体電解質部分とそれ以外との境界が損なわれないように二値化処理を施す。以上により得られた二値化像における、多孔体41における固体電解質部分以外の部分の占有体積の比率を気孔率とする。なお、セパレータ3の相対密度も多孔体41の気孔率と同様にして測定した。
<屈曲度>
多孔体41の屈曲度は、Electrochemistry,83(1),2-6、2015に基づいて測定される、(向かい合う面を貫通する空孔の実際に通った経路の長さ)/(空孔の経路の始点と終点を結ぶ直線の長さ)のことである。3D化ソフトには、日本ビジュアルサイエンス製の「EX Fact」を用いる。画像解析には、日本ビジュアルサイエンス製の「EXFact Analysis for Porous/Particle」を用いる。画像取得は、樹脂埋めしたサンプルをFIB-SEMにより行った。
<Li2CO3の有無>
多孔体41についてX線回折(XRD)の測定を行った。XRDパターンからLi2CO3由来のピークの有無を調べた。つまり、Li2CO3由来のピークが検出された場合をLi2CO3が「有」と判定し、Li2CO3由来のピークが検出されない場合をLi2CO3が「無」と判定した。XRDの測定条件は、以下の通りである。なお、Li2CO3由来のピークが検出された試験体T1のXRDパターンを図10に示し、Li2CO3由来のピークが検出されなかった試験体T2のXRDパターンを図11に示す。
・装置:Smart Lab(Rigaku製)
・雰囲気:大気
・管電圧:40kV
・管電流:30mA
・走査範囲:20~60degree
・X線源:CuKα
・ステップ:0.01degree
・入射スリット:2.109deg
・受光スリット1:8mm
・受光スリット2:13mm
・走査速度:1degree/min
<抵抗値>
抵抗値は、インピーダンス測定により行う。具体的には、まず、試験体の厚み方向の正極側にスパッタリングによりAuをコートして端子を形成した。負極側にはCuペーストをスクリーン印刷し焼き付けた。次いで、コート後の試験体の正極側にLi金属を貼り付け、試験体をアルミラミネートパックに入れて、真空封止した。なお、封止前に、アルミラミネートパックからは、タブ端子を露出させておく。次いで、6μAで0.001Ahまで試験体を充電した。その後、以下の条件にて試験体のインピーダンスを測定した。試験体T1、試験体T2のインピーダンスの測定結果(具体的には、グラフ)を、図12に示す。このグラフにおいて、円弧の収束点におけるZ’の値を抵抗値とする。
・測定温度:25℃
・装置:solartron(ソーラロトン社製)
・測定周波数範囲:1Hz~1MHz
・印加電圧:10mV
Figure 0007365890000001
表1の試験体T1と試験体T2との対比により理解されるように、多孔体41にLi2CO3が実質的に存在していない試験体T2は、Li2CO3が存在する試験体T1に比べて抵抗値が大幅に低下している。これは、試験体T1ではLiとの濡れ性が悪いLi2CO3が存在するため、充填時に多孔体の細孔内に充填されるLiと細孔壁411を構成するLLZとの接触面積が低くなるからである。つまり、試験体T1では、LiとLLZとの界面抵抗が高くなるため、内部抵抗が高くなる。これに対し、試験体T2では、Liとの濡れ性が悪いLi2CO3が実質的に存在しないため、LLZと金属Liとの界面抵抗が小さくなり、多孔体41の細孔412内でのLLZと金属Liとの接触面積が増大する。その結果、表1に示すように内部抵抗が低くなる。
表1の試験体T2~6の結果、図8より理解されるように、気孔率が60%を超えると、抵抗値が急激に上昇する。これは、気孔率が60%を超えるとLLZ粒子間の接触が点接触に近づき、造孔材によってLLZの粒子間距離が大きくなってしまうためである。具体的には、粒子間距離が大きくなることにより、焼結が阻害され、ネック成長が起きづらくなることが要因である。内部抵抗をより低下させるという観点から、気孔率は55%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましい。
表1の試験体T3、試験体T7~12の結果、図9より理解されるように、屈曲度が2.2を超えると、抵抗値が急激に上昇する。これは、屈曲度が2.2を超えると細孔412の分散性が悪くなり、連通孔でない細孔412(つまり、非連通孔)が増えるからである。具体的には、非連通孔の内部ではLiが析出できないため、LLZと金属Liとの接触面積が減り、電流集中が起こることが要因である。内部抵抗をより低下させるという観点から、屈曲度は2.0以下であることが好ましく、1.8以下であることがより好ましい。
本例の結果から、Li2CO3が実質的に存在せず、気孔率が60%以下、屈曲度2.2以下である多孔体を負極4に有するリチウムイオン二次電池1では、内部抵抗が低くなることがわかる。このようなリチウムイオン二次電池1は、出力が高くなる。
(実験例2)
造孔材の種類を種々変更して、セパレータと多孔体とが積層された試験体を作製し、多孔体でのLi2CO3の有無、抵抗値を測定、評価する例である。試験体の作製方法を以下に説明する。
・試験体T13~T20
試験体T13~20の作製方法は、造孔材の温度290℃以下での熱重量減少率、造孔材の種類、焼成温度を表2に示すように変更した点を除き、実験例1の試験体T1と同様である。
表2に、セパレータの相対密度、セパレータの厚み、造孔材の種類、造孔材の熱重量減少率(つまり、造孔材のTG減少率)、多孔体の気孔率、多孔体の屈曲度、多孔体の厚み、多孔体のLi2CO3の有無、焼成温度、各試験体の抵抗値を示す。相対密度の測定方法、気孔率、屈曲度、抵抗値の測定方法は、上述の通りである。TG減少率の測定方法は、次の通りである。
<TG減少率>
造孔材のTG減少率は、温度290℃以下での重量減少率である。TG減少率を以下の条件により測定した。TG減少率と抵抗値との関係を図13に示す。
・装置:DTG-60H(島津製作所製)
・雰囲気:大気雰囲気
・昇温速度:10℃/min
Figure 0007365890000002
表2、図13より理解されるように、TG減少率が26.4%未満の造孔材を用いることにより、900℃以下の焼成温度で、Li2CO3が実質的に存在していない多孔体41が得られる。一方、TG減少率が26.4%以上の造孔材を用いると、900℃以下の焼成温度で、Li2CO3が存在する多孔体91が得られる。Li2CO3が実質的に存在していない多孔体41を有する試験体の抵抗値は、Li2CO3が存在している多孔体91を有する試験体に比べて、抵抗値が大幅に減少する。表2、図13より理解されるように、抵抗値をより低下させるという観点から、温度290℃以下での造孔材の重量減少率は、4.7%以下であることが好ましく、2.3%以下であることがより好ましい。
図14(a)にLLZの、大気雰囲気又はN2/O2雰囲気での重量変化を示す。図14(a)より理解されるように、LLZは、温度上昇に伴い温度290℃まではCO2を吸収するという特性がある。つまり、温度290℃までの温度域で造孔材を消失させてCO2を発生させると、LLZが造孔材から発生するCO2を取り込み、その一部がLi2CO3を形成すると推察される。上記のように、造孔材として、温度290℃以下でのTG減少率が26.4%未満である物質を用いることにより、CO2の吸収によるLi2CO3の生成を防止して、抵抗上昇を防止することができる。
また、図14(b)には、温度上昇に伴う、LLZでの分子量18の水の重量変化を示す。図14(b)より理解されるように、LLZは、温度140℃からはH2Oを放出するという特性がある。そのため、140℃~290℃の温度域ではLLZの周囲にはCO2とH2Oとが共存することとなる。そういった環境下では、Li2CO3が容易に生成することが知られており、Li2CO3がより多く生成する。これを回避するために、300℃以上かつ造孔材の熱分解温度以下の温度で、造孔材を加熱した後、造孔材とLLZ系固体電解質とを混合し、第1シートを形成することが好ましい。
なお、Li2CO3は生成しても700℃で溶融し、900℃を超える高い温度では完全に分解する。そのため、焼成温度が900℃を超える場合には、焼成過程でのLi2CO3の生成による影響はなくなる。実際に、表2より理解されるように、焼成温度1000℃で作製された試験体T20では、多孔体にLi2CO3が存在していない。
(実験例3)
LLZとのHSP距離Raが種々異なる造孔材を用いて、セパレータと多孔体とが積層された試験体を作製し、多孔体の屈曲度、試験体の抵抗値を測定、評価する例である。試験体の作製方法を以下に説明する。
・試験体T21
試験体T21を作製するに当たっては、まず、LLZの粉末と、焼結助剤と、造孔材とを混合した。混合粉末をシート状に圧縮成形し、圧粉体を作製した。これを第1シートとする。また、LLZの粉末と焼結助剤とを混合し、この混合粉末を第1シートの圧粉体上に配置した。その後、圧縮成形を行い、第1シート上に第2シートの圧粉体を形成した。第2シートの圧粉体は、LLZと焼結助剤とから構成されている。なお、造孔材としてはPMMAを用い、焼結助剤としてはLi3BO3を用いた。造孔材の温度290℃以下での熱重量減少率は26.4%未満であり、LLZとのHSP距離Raは7.9である。
次に、第1シートの圧粉体と第2シートの圧粉体との積層体を大気雰囲気中において温度900℃で24時間焼成した。これにより、セパレータと多孔体とを一体的に形成し、セパレータと多孔体との積層体を得た。以上により、試験体T21を得た。試験体T21では、多孔体にLi2CO3が実質的に存在していない。
・試験体T22~T24
試験体T22~24の作製方法は、造孔材を変更し、LLZのHSP距離Raを表3に示すように変更した点を除いて試験体T21と同様である。試験体T22~24では、多孔体41にLi2CO3が実質的に存在していない。
表4に、セパレータの相対密度、セパレータの厚み、造孔材の種類、HSP距離Ra、多孔体の気孔率、多孔体の屈曲度、多孔体の厚み、各試験体の抵抗値を示す。また、試験体T21~24の多孔体の走査型電子顕微鏡写真(つまり、SEM写真)を図15(a)~(d)に示す。相対密度の測定方法、気孔率、屈曲度、抵抗値の測定方法は、上述の通りである。HSP距離Raの測定方法は、次の通りである。
<HSP距離Ra>
まず、HSP値が既知の表3に示す溶媒を用いて測定サンプルを調整する。具体的には、表3に示す溶媒4.0gと、LLZ粉体1.0gをバイアル瓶中で手攪拌にて軽く混合することにより、測定サンプルを得た。この測定サンプルを用いて、下記条件にてパルスNMRによる緩和時間測定実験を行い、Rsp値を算出した。次いで、Rsp値に基づいて、使用した溶媒を良溶媒、貧溶媒に分類し、ソフトウエアHSPiP ver.5.1.06を用いてHSP値を求めると共に溶解球を作成した。溶解球の中心がHSP値である。図16にLLZの溶解球を示す。溶解球は、分散球、ハンセン球等とも言われる。図16に示す溶解球は、2成分が分離せず混合できる境界を表している。LLZの溶解球の半径R9.6以内の物質であれば、その物質はLLZと分離せずに混ざる。良溶媒と貧溶媒の選定は、上記のソフトウエアでFit値が最大になるように選定を行う。Fit値が1.0となるのが理想である。Fit値が0.8未満であった場合は、測定に用いた溶媒が不適当で十分な測定精度が得られていないことを意味するため、溶媒を再選定しなおして測定する。
・装置:界面特性評価装置(米国Xigo Nanotools社のAcorn Drop)
・緩和時間:T2モードを測定
・測定温度:測定チャンバー内の温度を25℃に保持保った環境下で測定を行った。
・観測核:1H核
・パルスシーケンス:CPMG法
・Rsp値の算出:Tb/Ts-1、Tb:液体単独の緩和時間、Ts:測定サンプルの緩和時間
また、表3に示すPMMAのHSP値の測定では、溶媒種によってはその溶媒中へのPMMAの溶解が見られたため、以下の手順で良溶媒、貧溶媒の分類を行った。まず、バイアル瓶中でPMMA0.01gに溶媒10mlを加えて、手撹拌にて混合することによって測定サンプルを調整した。次いで、この測定サンプルを6日間静置した後、溶解挙動を目視で確認した。具体的には、転置後のバイアル管底に沈殿物がなく一様に分散しているものを良溶媒と判定し、沈殿物があるものを貧溶媒として判定した。明確な判定ができないものは、その溶媒を良溶媒あるいは貧溶媒として上記のソフトウエアでの解析を行い、Fit値を基に判定した。なお、測定温度は、25℃である。
Figure 0007365890000003
Figure 0007365890000004
表4、図15(a)~(d)より理解されるように、LLZと造孔材とのHSP距離Raが大きくなると、造孔材によって形成される孔が凝集し、屈曲度が高くなる。その結果、抵抗値が大きくなる。これは、LLZと造孔材との濡れ性が悪く、分散性が悪いためである。表4より理解されるように、造孔材としては、LLZとのHSP距離Raが9.6以下である物質を用いることが好ましい。この場合には、屈曲度を小さくし、抵抗値をより低下させることができる。抵抗値をより低下させる観点から、造孔材とLLZとのHSP距離Raは、6以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましい。
(実験例4)
有機溶媒とのHSP距離Raが種々異なる造孔材を用いて、セパレータと多孔体とが積層された試験体を作製し、多孔体の屈曲度、試験体の抵抗値を測定、評価する例である。試験体の作製方法を以下に説明する。
・試験体T25~T28
試験体T25~28を作製方法は、造孔材の種類、有機溶媒(具体的には、酢酸イソアミル)とのHSP距離Raを表5に示すように変更した点を除き、実験例1の試験体T1と同様である。試験体T25~T28では、多孔体41にLi2CO3が実質的に存在していない。
表5に、セパレータの相対密度、セパレータの厚み、造孔材の種類、HSP距離Ra、多孔体の気孔率、多孔体の屈曲度、多孔体の厚み、各試験体の抵抗値を示す。また、試験体T25~28の多孔体の走査型電子顕微鏡写真(つまり、SEM写真)を図17(a)~(d)に示す。相対密度の測定方法、気孔率、屈曲度、HSP距離Ra、抵抗値の測定方法は、上述の通りである。
Figure 0007365890000005
表5、図17(a)~(d)より理解されるように、有機溶媒と造孔材とのHSP距離Raが小さくなると、屈曲度が高くなり、抵抗値が大きくなる傾向にある。これは、HSP距離Raが小さくなると、有機溶媒からのケミカルアタックにより、造孔材が膨潤し、例えば粗大な孔が形成されるためである。その結果、LLZから形成される細孔壁411が分断され、屈曲度が大きくなる。屈曲度をより小さくし、抵抗をより低下させるという観点から、有機溶媒と造孔材とのHSP距離Raは3.2以上であることが好ましく、7以上であることがより好ましく、15以上であることがさらに好ましい。
(実験例5)
本例は、有機溶媒とのHSP距離Raが3.2未満であり、パルスNMRによるT1緩和時間が種々異なる造孔材について、有機溶媒中での膨潤度を調べる例である。造孔材としては、PMMA粒子を用い、有機溶媒としては、酢酸イソアミルを用いた。膨潤度は、粒径変化率にて評価した。
具体的には、酢酸イソアミルとのHSP距離Raが0.6、T1緩和時間が異なるPMMA粒子を準備し、各PMMA粒子を酢酸イソアミルに1週間浸漬した。なお、T1緩和時間は、造孔材(具体的には、PMMA粒子)の架橋度を調整することにより、調整可能である。浸漬初期から1週間経過後のPMMA粒子の粒径の変化率を測定した。緩和時間と粒径変化率との関係を図18に示す。なお、T1緩和時間、粒径変化率は以下のようにして測定される。
<T1緩和時間>
造孔材粉末(具体的には、PMMA粒子)を、底部からの高さが10mmとなるように、直径Φ10mmのガラス製試験管に詰めてサンプルを調整した。このサンプルの、パルスNMRによるT1緩和時間を以下の条件にて測定した。
・装置:Bruker社製のthe minispec mq20
・観測核:1H核
・共鳴周波数:20MHz
・測定法:Inversion-Recovery法
・測定温度:30℃
・測定間隔:0.6s
・パルス間隔:10~500ms
・積算回数:32回
・データポイント数:10点
<粒径変化率>
粒径変化率の測定は、浸漬初期と1週間浸漬後の、有機溶媒中での造孔材の粒径を計測し、D50の粒径の変化率を算出することにより行った。計測装置としては、日機装(株)社製のマイクロトラック粒度分析計MT-3300EXIIを用いた。
図18より理解されるように、有機溶媒とのHSP距離Raが3.2未満であっても、パルスNMRによるT1緩和時間が93ms以下の造孔材を用いることにより、有機溶媒からのケミカルアタックによる膨潤が抑制される。その結果、例えば粗大な孔が形成され、屈曲度が大きくなることが抑制される。したがって、有機溶媒と造孔材とのHSP距離が3.2未満である場合には、パルスNMRによるT1緩和時間が93ms以下の造孔材を用いることが好ましい。屈曲度を小さくし、抵抗をより低下させるという観点から、造孔材のT1緩和時間は85ms以下であることがより好ましく、83ms以下であることがさらに好ましい。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 リチウムイオン二次電池
11 単セル
2 正極
3 セパレータ
4 負極
41 多孔体
411 細孔壁
412 細孔

Claims (5)

  1. 第1面(31)と、該第1面と反対側の面である第2面(32)とを有し、リチウムイオン伝導性の固体電解質から構成されたセパレータ(3)と、
    上記第1面に形成された正極(2)と、
    上記第2面に形成された負極(4)と、を備える単セル(11)を有し、
    上記負極は、ランタンジルコニア酸リチウム、又はLi原子、La原子、Zr原子以外の原子がドープされたランタンジルコニア酸リチウムから構成されたLLZ系固体電解質を含有し、かつLi2CO3が実質的に存在していない細孔壁(411)と、該細孔壁に囲まれた細孔(412)とを有する多孔体(41)と、上記細孔内に保持された金属リチウム(Li)とを有し、
    上記多孔体の気孔率が60%以下で、屈曲度が2.2以下である、リチウムイオン二次電池(1)。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池(1)の製造方法であって、
    ランタンジルコニア酸リチウム、又はLi原子、La原子、Zr原子以外の原子がドープされたランタンジルコニア酸リチウムから構成されたLLZ系固体電解質と造孔材とを含有する第1シートと、リチウムイオン伝導性の固体電解質を含有する第2シートとの積層体を製造する積層工程(S1)と、
    上記積層体を温度900℃以下で焼成する焼成工程(S2)と、を有し、
    上記造孔材としては、温度290℃以下での熱重量減少率が14.7%以下である物質を使用する、リチウムイオン二次電池の製造方法。
  3. 上記造孔材としては、上記LLZ系固体電解質とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが9.6以下である物質を使用する、請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  4. 上記積層工程では、上記LLZ系固体電解質と、上記造孔材と、有機溶媒とを混合して混合物を作製し、該混合物をシート状に成形することにより、上記第1シートを製造し、
    上記造孔材及び上記有機溶媒として、互いのハンセン溶解度パラメータ距離Raが3.2以上となる物質をそれぞれ使用する、請求項2又は3に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
  5. 上記積層工程では、上記LLZ系固体電解質と、上記造孔材と、有機溶媒とを混合して混合物を作製し、該混合物をシート状に成形することにより、上記第1シートを製造し、
    上記造孔材と上記有機溶媒とのハンセン溶解度パラメータ距離Raが3.2未満であり、
    上記造孔材としては、パルスNMR法によって測定されるT1緩和時間が93ms以下である物質を用いる、請求項2又は3に記載のリチウムイオン二次電池の製造方法。
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