JP7363608B2 - 加圧酸化浸出方法、分析プログラムおよび分析装置 - Google Patents
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Description
第2発明の加圧酸化浸出方法は、第1発明において、前記浸出ニッケル濃度算出工程は、前記反応室のそれぞれについて、水バランスに基づき前記反応室からの前記浸出液の排出量を求める工程と、前記原料として前記オートクレーブに供給されるニッケル量と、前記浸出液として前記オートクレーブから排出されるニッケル量とから、全ニッケル浸出率を求める工程と、前記反応室のそれぞれについて、熱バランスに基づき前記ニッケル硫化物の反応熱を求める工程と、前記全ニッケル浸出率と、前記反応室のそれぞれの前記反応熱の比率とから、前記反応室のそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める工程と、前記反応室のそれぞれについて、前記個別ニッケル浸出率と前記浸出液の排出量とから、前記浸出ニッケル濃度を求める工程と、を備えることを特徴とする。
第3発明の加圧酸化浸出方法は、第1または第2発明において、前記分析工程において、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の上限値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記浸出ニッケル濃度が前記上限値を超える場合に浸出過剰と判定し、前記調整工程において、前記浸出過剰と判定した前記反応室に対して、前記冷却水の供給量増加操作および/または前記高圧空気の供給量減少操作を行なうことを特徴とする。
第4発明の加圧酸化浸出方法は、第1~第3発明のいずれかにおいて、前記分析工程において、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の下限値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記浸出ニッケル濃度が前記下限値を下回る場合に浸出不足と判定し、前記調整工程において、前記浸出不足と判定した前記反応室に対して、前記冷却水の供給量減少操作および/または前記高圧空気の供給量増加操作を行なうことを特徴とする。
第5発明の加圧酸化浸出方法は、第1または第2発明において、前記分析工程において、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の最適値と前記浸出ニッケル濃度との濃度差を求め、前記調整工程において、前記反応室のそれぞれに対して、前記濃度差を小さくするように、前記冷却水の供給量および/または前記高圧空気の供給量を調整することを特徴とする。
第6発明の分析プログラムは、原料としてニッケル硫化物を含む原料スラリーを、直列に配置された複数の反応室を有するオートクレーブに連続供給し、前記原料を加圧酸化浸出して、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを得るにあたり、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析するようコンピュータを機能させるための分析プログラムであって、前記反応室のそれぞれについて、熱バランスおよび水バランスに基づき、前記反応室から排出される前記浸出液の浸出ニッケル濃度を求める浸出ニッケル濃度算出工程と、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の基準値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析工程と、を行なうようコンピュータを機能させることを特徴とする。
第7発明の分析プログラムは、第6発明において、前記浸出ニッケル濃度算出工程は、前記反応室のそれぞれについて、水バランスに基づき前記反応室からの前記浸出液の排出量を求める工程と、前記原料として前記オートクレーブに供給されるニッケル量と、前記浸出液として前記オートクレーブから排出されるニッケル量とから、全ニッケル浸出率を求める工程と、前記反応室のそれぞれについて、熱バランスに基づき前記ニッケル硫化物の反応熱を求める工程と、前記全ニッケル浸出率と、前記反応室のそれぞれの前記反応熱の比率とから、前記反応室のそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める工程と、前記反応室のそれぞれについて、前記個別ニッケル浸出率と前記浸出液の排出量とから、前記浸出ニッケル濃度を求める工程と、を備えることを特徴とする。
第8発明の分析プログラムは、第6または第7発明において、前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度とを示すグラフを出力することを特徴とする。
第9発明の分析プログラムは、第6または第7発明において、前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度との濃度差の時間変化を示すグラフを出力することを特徴とする。
第10発明の分析装置は、原料としてニッケル硫化物を含む原料スラリーを、直列に配置された複数の反応室を有するオートクレーブに連続供給し、前記原料を加圧酸化浸出して、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを得るにあたり、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析装置であって、前記反応室のそれぞれについて、熱バランスおよび水バランスに基づき、前記反応室から排出される前記浸出液の浸出ニッケル濃度を求める浸出ニッケル濃度算出工程と、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の基準値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析工程と、を行なうことを特徴とする。
第11発明の分析装置は、第10発明において、前記浸出ニッケル濃度算出工程は、前記反応室のそれぞれについて、水バランスに基づき前記反応室からの前記浸出液の排出量を求める工程と、前記原料として前記オートクレーブに供給されるニッケル量と、前記浸出液として前記オートクレーブから排出されるニッケル量とから、全ニッケル浸出率を求める工程と、前記反応室のそれぞれについて、熱バランスに基づき前記ニッケル硫化物の反応熱を求める工程と、前記全ニッケル浸出率と、前記反応室のそれぞれの前記反応熱の比率とから、前記反応室のそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める工程と、前記反応室のそれぞれについて、前記個別ニッケル浸出率と前記浸出液の排出量とから、前記浸出ニッケル濃度を求める工程と、を備えることを特徴とする。
第12発明の分析装置は、第10または第11発明において、前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度とを示すグラフを出力することを特徴とする。
第13発明の分析装置は、第10または第11発明において、前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度との濃度差の時間変化を示すグラフを出力することを特徴とする。
第2発明によれば、各反応室から排出される浸出液の浸出ニッケル濃度をオートクレーブから得られる限られた情報から求めることができる。
第3発明によれば、浸出過剰と判定した反応室に対してニッケル濃度を低くする操作を行なうので、その反応室における浸出過剰によるニッケルの析出を抑制でき、ニッケルのロスを低減できる。
第4発明によれば、浸出不足と判定した反応室に対してニッケル濃度を高くする操作を行なうので、その反応室における浸出不足を解消できる。そのため、ニッケルが浸出されずに固形分として残留することを抑制でき、ニッケルのロスを低減できる。また、浸出液のニッケル濃度を高くできる。
第5発明によれば、各反応室における浸出ニッケル濃度を最適値に近づける操作を行なうので、浸出過剰によるニッケルの析出を抑制できるとともに、浸出不足によるニッケルの固形分としての残留を抑制できる。
第6発明によれば、各反応室における浸出ニッケル濃度と基準値とを比較することで、各反応室におけるニッケル硫化物の浸出状態を判定できる。
第7発明によれば、各反応室から排出される浸出液の浸出ニッケル濃度をオートクレーブから得られる限られた情報から求めることができる。
第8発明によれば、基準値と各反応室の浸出ニッケル濃度とを示すグラフを出力するので、反応室それぞれについて浸出状態の良不良を判定できる。
第9発明によれば、基準値と各反応室の浸出ニッケル濃度との濃度差の時間変化を示すグラフを出力するので、浸出ニッケル濃度の変化の傾向を捉えることができ、ニッケル濃度の調整操作を早期に行なうことができる。
第10発明によれば、各反応室における浸出ニッケル濃度と基準値とを比較することで、各反応室におけるニッケル硫化物の浸出状態を判定できる。
第11発明によれば、各反応室から排出される浸出液の浸出ニッケル濃度をオートクレーブから得られる限られた情報から求めることができる。
第12発明によれば、基準値と各反応室の浸出ニッケル濃度とを示すグラフを出力するので、反応室それぞれについて浸出状態の良不良を判定できる。
第13発明によれば、基準値と各反応室の浸出ニッケル濃度との濃度差の時間変化を示すグラフを出力するので、浸出ニッケル濃度の変化の傾向を捉えることができ、ニッケル濃度の調整操作を早期に行なうことができる。
〔加圧酸化浸出方法〕
本発明の一実施形態に係る加圧酸化浸出方法は、ニッケル硫化物を加圧酸化浸出して硫酸ニッケル水溶液を得る方法である。この加圧酸化浸出方法には、図1に示すようなオートクレーブ1が用いられる。
オートクレーブ1は液密性、気密性を有する横長の槽10を有している。槽10の一端には原料スラリーを供給する供給口11が設けられている。槽10の他端には浸出スラリーを排出する排出口12が設けられている。
つぎに、加圧酸化浸出方法の基本的な手順を説明する。
まず、ニッケル硫化物を含む原料をレパルプして原料スラリーを調製する。原料にはニッケル硫化物のほか、コバルト硫化物などの他の金属硫化物が含まれてもよい。この種の原料としてニッケル・コバルト混合硫化物(MS:Mixed Sulfide)が挙げられる。
上記の加圧酸化浸出方法において、浸出スラリーの固形分濃度が高くなる場合がある。浸出スラリーに含まれる固形分は後工程において系外に排出される。固形分にニッケルが含まれていると、ニッケルのロスとなる。ニッケルのロスを低減するため、浸出スラリーの固形分濃度、および固形分のニッケル濃度を低減することが求められる。
本実施形態の加圧酸化浸出方法は、ニッケル硫化物の浸出状態を分析し、その結果に基づいて浸出液のニッケル濃度を調整することにより、ニッケルの析出を抑制するものである。
浸出ニッケル濃度算出工程では、各反応室14a~14eから排出される(隔壁13をオーバーフローする)浸出液の浸出ニッケル濃度を求める。浸出液のニッケル濃度を正確に求めるには、浸出液をサンプリングしてニッケル濃度を測定する必要がある。しかし、オートクレーブ1内の浸出液をサンプリングすることは困難である。そこで、オートクレーブ1に取り付けられた各種のセンサから得られる情報および各種の設定値に基づいて浸出液のニッケル濃度を推定する。この推定により得られたニッケル濃度を「浸出ニッケル濃度」と称する。
まず、第1小工程では反応室14a~14eのそれぞれについて浸出液の排出量Vi[L/分]を求める。浸出液の排出量Viは各反応室14a~14eにおける水バランスに基づいて求められる。
つぎに、第2小工程では全ニッケル浸出率を求める。全ニッケル浸出率はオートクレーブ1全体でのニッケル浸出率を意味する。したがって、全ニッケル浸出率はオートクレーブ1に供給されたニッケル量のうちオートクレーブ1において浸出されたニッケル量の割合である。
つぎに、第3小工程では反応室14a~14eのそれぞれについてニッケル硫化物の反応熱を求める。ニッケル硫化物の反応熱を直接測定することは困難である。そこで、各反応室14a~14eにおける熱バランスに基づいて反応熱を求める。
つぎに、第4小工程では反応室14a~14eのそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める。個別ニッケル浸出率は全ニッケル浸出率RTに対する反応室14a~14eのそれぞれの寄与度を表すものであって、反応室14a~14eのそれぞれにおけるニッケル浸出率を表すものではない。
最後に、第5小工程において各反応室14a~14eの浸出液の浸出ニッケル濃度を求める。具体的には、式(4)に示すように、個別ニッケル浸出率Rjと浸出液の排出量Viとから、各反応室14a~14eから排出される浸出液の浸出ニッケル濃度Ci[g/L]を求める。なお、式(4)において、Ciはi番目反応室の浸出ニッケル濃度、ΣRjは1番目反応室からi番目反応室までの個別ニッケル浸出率Rjの和を意味する。
分析工程では、浸出ニッケル濃度Ciと基準値とを比較して、ニッケル硫化物の浸出状態を判定する。本実施形態において浸出状態は「良好」と「不良」とに分けられる。また、不良には「浸出過剰」と「浸出不足」とがある。浸出過剰とはニッケル硫化物の浸出が過剰に進んでいる状態である。浸出過剰になると浸出液のニッケル濃度が高くなりすぎ、より多くのニッケルが析出する。浸出不足とはニッケル硫化物の浸出が過度に抑制されている状態である。浸出不足になると浸出されずに固形分として残留するニッケルが増える。また、浸出液のニッケル濃度が低くなりすぎる。
調整工程では、分析工程における分析結果に基づき、各反応室14a~14eの浸出液のニッケル濃度を調整する操作を行なう。浸出液のニッケル濃度の調整は、冷却水の供給量を増減させることによってもできるし、高圧空気の供給量を増減させることによってもできる。
上記の実施形態では、基準値として上限値および下限値を設定している。これに代えて、基準値としてニッケル濃度の最適値を設定してもよい。最適値も反応室14a~14e内の浸出スラリーの温度に対して定められる。例えば、最適値は温度Tを変数とした関数として定められる。この関数は1次関数でもよいし、他の関数でもよい。また、最適値は温度Tとの関係を表形式で定めてもよい。最適値は操業データから定めてもよいし、実験により定めてもよいし、理論的な計算に基づいて求めてもよい。
つぎに、本発明の一実施形態に係る分析プログラムおよび分析装置を説明する。
(操業管理システム)
図4に示すように、オートクレーブ1が設置される工場には、オートクレーブ1などの各種の装置の運転を管理するための操業管理システムSSが設けられる。
分析装置3は、オートクレーブ1によりニッケル硫化物を加圧酸化浸出するにあたり、ニッケル硫化物の浸出状態を分析する機能を有する。具体的には、図5に示すように、分析装置3は浸出ニッケル濃度の算出(ステップS10)および浸出状態の分析(ステップS20)の各処理をこの順に行なう。また、分析装置3はニッケル濃度の調整(ステップS30)を行なってもよい。
10 槽
11 供給口
12 排出口
13 隔壁
14a~14e 反応室
15 空気吹込管
16 撹拌機
17 冷却水供給管
18 圧力調整弁
19 温度計
3 分析装置
Claims (13)
- 原料としてニッケル硫化物を含む原料スラリーを、直列に配置された複数の反応室を有するオートクレーブに連続供給し、前記原料を加圧酸化浸出して、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを得る加圧酸化浸出方法であって、
前記反応室のそれぞれについて、熱バランスおよび水バランスに基づき、前記反応室から排出される前記浸出液の浸出ニッケル濃度を求める浸出ニッケル濃度算出工程と、
前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の基準値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析工程と、
前記分析工程における分析結果に基づき、前記反応室のそれぞれに対して、冷却水の供給量および/または高圧空気の供給量を調整する調整工程と、を備える
ことを特徴とする加圧酸化浸出方法。 - 前記浸出ニッケル濃度算出工程は、
前記反応室のそれぞれについて、水バランスに基づき前記反応室からの前記浸出液の排出量を求める工程と、
前記原料として前記オートクレーブに供給されるニッケル量と、前記浸出液として前記オートクレーブから排出されるニッケル量とから、全ニッケル浸出率を求める工程と、
前記反応室のそれぞれについて、熱バランスに基づき前記ニッケル硫化物の反応熱を求める工程と、
前記全ニッケル浸出率と、前記反応室のそれぞれの前記反応熱の比率とから、前記反応室のそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める工程と、
前記反応室のそれぞれについて、前記個別ニッケル浸出率と前記浸出液の排出量とから、前記浸出ニッケル濃度を求める工程と、を備える
ことを特徴とする請求項1記載の加圧酸化浸出方法。 - 前記分析工程において、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の上限値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記浸出ニッケル濃度が前記上限値を超える場合に浸出過剰と判定し、
前記調整工程において、前記浸出過剰と判定した前記反応室に対して、前記冷却水の供給量増加操作および/または前記高圧空気の供給量減少操作を行なう
ことを特徴とする請求項1または2記載の加圧酸化浸出方法。 - 前記分析工程において、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の下限値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記浸出ニッケル濃度が前記下限値を下回る場合に浸出不足と判定し、
前記調整工程において、前記浸出不足と判定した前記反応室に対して、前記冷却水の供給量減少操作および/または前記高圧空気の供給量増加操作を行なう
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の加圧酸化浸出方法。 - 前記分析工程において、前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の最適値と前記浸出ニッケル濃度との濃度差を求め、
前記調整工程において、前記反応室のそれぞれに対して、前記濃度差を小さくするように、前記冷却水の供給量および/または前記高圧空気の供給量を調整する
ことを特徴とする請求項1または2記載の加圧酸化浸出方法。 - 原料としてニッケル硫化物を含む原料スラリーを、直列に配置された複数の反応室を有するオートクレーブに連続供給し、前記原料を加圧酸化浸出して、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを得るにあたり、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析するようコンピュータを機能させるための分析プログラムであって、
前記反応室のそれぞれについて、熱バランスおよび水バランスに基づき、前記反応室から排出される前記浸出液の浸出ニッケル濃度を求める浸出ニッケル濃度算出工程と、
前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の基準値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析工程と、を行なうようコンピュータを機能させる
ことを特徴とする分析プログラム。 - 前記浸出ニッケル濃度算出工程は、
前記反応室のそれぞれについて、水バランスに基づき前記反応室からの前記浸出液の排出量を求める工程と、
前記原料として前記オートクレーブに供給されるニッケル量と、前記浸出液として前記オートクレーブから排出されるニッケル量とから、全ニッケル浸出率を求める工程と、
前記反応室のそれぞれについて、熱バランスに基づき前記ニッケル硫化物の反応熱を求める工程と、
前記全ニッケル浸出率と、前記反応室のそれぞれの前記反応熱の比率とから、前記反応室のそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める工程と、
前記反応室のそれぞれについて、前記個別ニッケル浸出率と前記浸出液の排出量とから、前記浸出ニッケル濃度を求める工程と、を備える
ことを特徴とする請求項6記載の分析プログラム。 - 前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度とを示すグラフを出力する
ことを特徴とする請求項6または7記載の分析プログラム。 - 前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度との濃度差の時間変化を示すグラフを出力する
ことを特徴とする請求項6または7記載の分析プログラム。 - 原料としてニッケル硫化物を含む原料スラリーを、直列に配置された複数の反応室を有するオートクレーブに連続供給し、前記原料を加圧酸化浸出して、浸出液と浸出残渣とからなる浸出スラリーを得るにあたり、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析装置であって、
前記反応室のそれぞれについて、熱バランスおよび水バランスに基づき、前記反応室から排出される前記浸出液の浸出ニッケル濃度を求める浸出ニッケル濃度算出工程と、
前記反応室のそれぞれについて、前記反応室内の前記浸出スラリーの温度に対して予め定められたニッケル濃度の基準値と前記浸出ニッケル濃度とを比較して、前記ニッケル硫化物の浸出状態を分析する分析工程と、を行なう
ことを特徴とする分析装置。 - 前記浸出ニッケル濃度算出工程は、
前記反応室のそれぞれについて、水バランスに基づき前記反応室からの前記浸出液の排出量を求める工程と、
前記原料として前記オートクレーブに供給されるニッケル量と、前記浸出液として前記オートクレーブから排出されるニッケル量とから、全ニッケル浸出率を求める工程と、
前記反応室のそれぞれについて、熱バランスに基づき前記ニッケル硫化物の反応熱を求める工程と、
前記全ニッケル浸出率と、前記反応室のそれぞれの前記反応熱の比率とから、前記反応室のそれぞれについて個別ニッケル浸出率を求める工程と、
前記反応室のそれぞれについて、前記個別ニッケル浸出率と前記浸出液の排出量とから、前記浸出ニッケル濃度を求める工程と、を備える
ことを特徴とする請求項10記載の分析装置。 - 前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度とを示すグラフを出力する
ことを特徴とする請求項10または11記載の分析装置。 - 前記分析工程において、前記基準値と前記反応室のそれぞれの前記浸出ニッケル濃度との濃度差の時間変化を示すグラフを出力する
ことを特徴とする請求項10または11記載の分析装置。
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