JP4514431B2 - 尿素水溶液製造装置 - Google Patents
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Description
一方、特開平9−283135号公報(特許文献1)には、攪拌容器内に2種類の材料を連続的に供給し、攪拌容器内に設けた攪拌機により材料を攪拌して、連続的に混合物を製造する装置が開示されている。
そこで、本発明は、以上のような従来の問題点に鑑み、尿素と純水とを自動計量しつつ攪拌容器に供給して攪拌し、所望の濃度かつ容量の尿素水溶液を容易かつ小規模に製造する尿素水溶液製造装置を提供することを目的とする。
請求項5に記載の発明では、前記尿素供給装置は、底板に設けられた開口部から尿素を排出する貯蔵容器を有し、前記底板は、前記開口部に向かって傾斜していることを特徴とする。
また、攪拌容器、純水供給装置、尿素供給装置、攪拌機、設定手段、供給制御手段、攪拌機制御手段、重量演算手段、容量補正制御手段及び重量センサが移動可能なフレーム上に搭載され、1つのユニットになっているので、フォークリフトやクレーンで容易に搬送することができる。そして、例えばサービスステーション等に設置して、小規模に尿素水溶液を製造することができる。
更に、供給制御手段により攪拌容器に純水及び尿素を供給させてから、攪拌機制御手段により攪拌機を作動させるまでの間に、攪拌容器内の純水及び尿素の合計重量が、設定手段により設定された濃度及び容量から演算された尿素水溶液の重量以上となるまで、純水及び尿素が補充されるので、尿素水溶液の容量の精度を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、攪拌容器内の尿素水溶液の濃度が設定手段により設定された濃度に略一致するまで、攪拌容器からの尿素水溶液の排出が許可されないので、製造される尿素水溶液の濃度を保証することができる。
請求項5に記載の発明によれば、尿素供給装置の貯蔵容器の底板が開口部に向かって傾斜しているので、尿素をスムーズに開口部から排出させることができるとともに、尿素の残量が少なくなっても貯蔵容器内に残らずに開口部から排出させることができる。
純水器3には、外部より上水道水が供給され、イオン交換により純水が製造される。純水器3により製造された純水は、供給管7を介して攪拌容器2内に供給される。供給管7には、流量センサ8が介装されている。流量センサ8は、供給管7内を通過する純水の流量を検出することによって、攪拌容器2内に供給される純水の流量を検出する。流量センサ8の下流側の供給管7には、常閉式の電磁開閉弁9が介装されており、供給管7を開通または遮断する。なお、純水器3、供給管7、流量センサ8、電磁開閉弁9が、純水供給装置に該当する。
攪拌容器2には、攪拌容器2内の純水及び尿素の合計重量を検出する重量センサ30が設けられている。攪拌容器2の下端近傍の側壁には、攪拌容器2から尿素水溶液を排出する排出口2aが設けられているとともに、排出口2aを開閉する電磁開閉弁31(排出許可手段)が設けられている。電磁開閉弁31には、排出口2a近傍の攪拌容器2内の尿素水溶液の濃度を検出する濃度センサ32が設けられている。排出口2aには、手動開閉弁33が設けられており、攪拌容器2内の尿素水溶液は、電磁開閉弁31、手動開閉弁33を通過して外部へ排出する。
容量設定装置6b及び濃度設定装置6cにより尿素水溶液の容量及び濃度を設定した後に、スタートスイッチ6aをONにすることにより、制御を開始する。なお、以下の説明では、設定された容量及び濃度を夫々設定容量及び設定濃度という。
始めにステップ1(図ではS1と表記する、以下同様)では、電磁開閉弁31を閉作動させる。
ステップ3では、電磁開閉弁9を開作動させ、純水器3から攪拌容器2へ純水を供給する。そして、流量センサ8により検出された純水の流量を積算して、この積算値が純水の目標供給量に達したときに電磁開閉弁9を閉作動させる。これにより、純水器3から攪拌容器2に目標供給量の純水が供給される。
ステップ6では、実重量が、目標重量以上であるか否かを判定する。実重量が目標重量以上であるときには、ステップ8へ進む。実重量が目標重量以上でないときには、ステップ7へ進む。
ステップ8では、攪拌機5を作動させ、攪拌容器2内の純水及び尿素を攪拌する。これにより、攪拌容器2内の純水及び尿素は尿素水溶液になる。
ステップ10では、攪拌機5を停止させる。なお、ステップ8〜10の一連の制御は、攪拌機制御手段に該当する。
ステップ12では、実濃度が、設定濃度と略一致しているか否か判定する。これは、実濃度が設定濃度を中心とした所定幅を有する所定範囲内であるか否かを判定すればよい。略一致しているときには、ステップ15へ進む。略一致していないときには、ステップ13へ進む。
ステップ14では、ステップ3又はステップ4と同様にして、ステップ13にて演算された補充量の純水又は尿素を攪拌容器2に補充する。そして、ステップ8へ戻る。なお、ステップ8〜14の一連の制御は、濃度補正制御手段に該当する。
以上のようにして、容量設定装置6b及び濃度設定装置6cにて濃度及び容量を設定し、スタートスイッチ6aを押すだけで、純水と尿素とが自動計量されつつ攪拌容器2に供給される。そして、この純水と尿素とが攪拌されて、所望の濃度及び容量の尿素水溶液が自動的に製造される。更に、純水と尿素とが攪拌容器2に供給されてから攪拌されるまでの間に、実重量が目標重量以上になるまで、純水と尿素とが自動計量されつつ補充されるので、尿素水溶液の容量の精度を向上させることができる。
電磁開閉弁31は、尿素水溶液の製造を開始したときに排出口2aを閉じる一方、実濃度が設定濃度と略一致するまで開かないので、尿素水溶液の製造途中で手動開閉弁33を開いても、尿素水溶液が排出されることがない。これにより、尿素水溶液の濃度を保証することができる。なお、排出された尿素水溶液は、例えば運搬可能な容器に収容すればよい。
なお、尿素供給装置4の貯蔵容器20の底板20aを開口部20bに向かって傾斜させることが望ましい。このようにすれば、貯蔵容器20に貯蔵されている尿素をスムーズに筒体24に排出させることができるとともに、尿素の残量が少なくなっても貯蔵容器20内に残らずに筒体24に排出させることができる。
なお、設定濃度及び設定容量に応じて、攪拌機5を作動させる所定時間を設定するようにしてもよい。例えば、設定濃度が低く、かつ設定容量が少ないときに、攪拌機5の作動時間を短くすることによって、尿素水溶液を製造する時間を短縮することができる。
2 攪拌容器
2a 排出口
3 純水器
4 尿素供給装置
5 攪拌機
6 制御盤
6b 容量設定装置
6c 濃度設定装置
7 供給管
8 流量センサ
9 電磁開閉弁
20 貯蔵容器
20a 底板
20b 開口部
30 重量センサ
31 電磁開閉弁
32 濃度センサ
Claims (5)
- 攪拌容器と、
上水道水から純水を製造し、前記攪拌容器に供給する純水供給装置と、
尿素を前記攪拌容器に供給する尿素供給装置と、
前記攪拌容器に供給された純水及び尿素を攪拌し尿素水溶液にする攪拌機と、
尿素水溶液の濃度及び容量を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された濃度及び容量に対応した純水及び尿素を前記攪拌容器に供給するように、前記純水供給装置及び尿素供給装置を作動制御する供給制御手段と、
前記供給制御手段により前記攪拌容器に純水及び尿素を供給させた後に、前記攪拌機を所定時間作動させる攪拌機制御手段と、
前記攪拌容器内の純水及び尿素の合計重量を検出する重量センサと、
前記設定手段により設定された濃度及び容量から、尿素水溶液の重量を演算する重量演算手段と、
前記供給制御手段により前記攪拌容器に純水及び尿素を供給させてから、前記攪拌機制御手段により前記攪拌機を作動させるまでの間に、前記重量センサにより検出された純水及び尿素の合計重量が、前記重量演算手段により演算された尿素水溶液の重量以上になるまで、前記純水供給装置及び尿素供給装置を作動制御して前記攪拌容器に純水及び尿素を補充させる容量補正制御手段と、
前記攪拌容器、純水供給装置、尿素供給装置、攪拌機、設定手段、供給制御手段、攪拌機制御手段、重量演算手段、容量補正制御手段及び重量センサを搭載する移動可能なフレームと、を含んで構成されることを特徴とする尿素水溶液製造装置。 - 前記攪拌容器内の尿素水溶液の濃度を検出する濃度センサと、
前記純水供給装置又は尿素供給装置を作動制御して前記攪拌容器に純水又は尿素を補充させるとともに前記攪拌機を所定時間作動させる制御を、前記濃度センサにより検出された尿素水溶液の濃度が、前記設定手段により設定された濃度に略一致するまで繰り返す濃度補正制御手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載の尿素水溶液製造装置。 - 前記濃度センサにより検出された濃度が前記設定手段により設定された濃度に略一致したときに、前記攪拌容器からの尿素水溶液の排出を許可する排出許可手段を有することを特徴とする請求項2に記載の尿素水溶液製造装置。
- 前記攪拌機制御手段は、前記設定手段により設定された濃度及び容量に基づいて、前記攪拌機の作動時間を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の尿素水溶液製造装置。
- 前記尿素供給装置は、底板に設けられた開口部から尿素を排出する貯蔵容器を有し、
前記底板は、前記開口部に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の尿素水溶液製造装置。
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