以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[配席支援システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る配席支援システム1は、配席支援装置2と一又は複数の施設端末3と一又は複数の利用者端末4とを含む。配席支援装置2及び施設端末3は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。配席支援装置2及び利用者端末4についても同様である。
配席支援装置2は、施設を利用する利用者グループに予約対象を割り当てる配席業務を支援するための情報処理装置である。以下、本実施形態では、前記施設が飲食店であり、前記予約対象が飲食店に配置されるテーブル(テーブル席、個室、カウンター席など)である場合を例に挙げて説明する。なお、前記施設は、例えば宿泊施設、ボーリング場、カラオケ店、卓球場などであってもよく、また前記予約対象は、例えば客室、ボーリングレーン、カラオケルーム、卓球台などであってもよい。すなわち、前記施設は、異なる定員が割り当てられた複数の前記予約対象が同一施設内に存在する施設に好適である。施設端末3は、施設の管理者によって操作される情報処理装置である。利用者端末4は、施設の利用者(予約者)によって操作される情報処理装置である。
本実施形態では、配席支援装置2単体が本発明に係る配席支援システムに相当するが、本発明に係る配席支援システムは、配席支援装置2、施設端末3、及び利用者端末4のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、配席支援装置2、施設端末3、及び利用者端末4のうち複数の構成要素が協働して後述する各種の配席支援処理(図12参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る配席支援システムとして捉えることが可能である。例えば、配席支援装置2及び施設端末3が本発明に係る配席支援システムを構成してもよいし、施設端末3単体が本発明に係る配席支援システムを構成してもよい。
[配席支援装置2]
図1に示されるように、配席支援装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備える情報処理装置(例えばサーバ)である。なお、配席支援装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、配席支援装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサによって分散して実行されてもよい。
通信I/F24は、配席支援装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して施設端末3、利用者端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザインターフェースである。
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、ユーザ情報D1、テーブル情報D2、予約情報D3などのデータが記憶される。図2はユーザ情報D1の一例を示す図である。図3はテーブル情報D2の一例を示す図である。図4は予約情報D3の一例を示す図である。
図2に示されるように、ユーザ情報D1には、施設端末3のユーザ(例えば、飲食店の管理者)ごとに対応するユーザID、パスワード、店舗IDなどの情報が含まれる。ユーザIDはユーザを識別するための識別情報であって、ユーザID及びパスワードはユーザのログイン処理で使用される。施設IDは、ユーザが経営又は管理している飲食店を識別するための識別情報である。
テーブル情報D2及び予約情報D3は、施設ごとに記憶される。以下では、飲食店Aに関するテーブル情報D2及び予約情報D3について説明する。
図3に示されるように、テーブル情報D2には、飲食店Aに設置されているテーブルごとに対応する定員数、座席タイプなどの情報が含まれる。前記定員数は、当該テーブルの定員数(利用可能人数)である。前記定員数には、最小定員数(利用可能下限数)及び最大定員数(利用可能上限数)の両方(利用可能範囲)が登録されてもよいし、最大定員数のみが登録されてもよい。前記座席タイプは、当該テーブルの座席のタイプ(椅子、個室など)である。
図4に示されるように、予約情報D3には、飲食店Aを予約している利用者グループごとに対応する予約者名、予約人数、来店日、来店時刻、利用時間、テーブル番号、コースなどの情報が含まれる。前記予約者名は、飲食店Aの予約者の名前(例えば利用者グループの代表者)である。前記予約人数は、前記利用者グループの人数である。前記来店日は、前記利用者グループが飲食店Aに来店する予定日である。前記来店時刻は、前記利用者グループが飲食店Aに来店する予定時刻(本発明の予約時間の一例)である。前記テーブル番号は、前記利用者グループに割り当てられたテーブルの番号(識別情報)である。前記コースは、前記利用者グループに提供されるサービスの内容を示す情報(本発明のサービスメニューの一例)であって、例えば飲食内容の料理コース又は飲食内容が限定されない席のみ等の情報である。図4には、一例として飲食店Aの来店日「2019年12月5日」の予約情報を示している。
なお、予約情報D3には、他に、前記予約が受け付けられた予約日、前記利用者グループのメンバー構成(高齢者を含む利用者グループ、乳幼児を含む利用者グループ、カップル、子供連れなど)、前記利用者グループが飲食店Aを利用する目的(接待、宴会、記念日など)などの情報が含まれてもよい。
予約情報D3には、新規の予約が受け付けられるごとに、当該予約に関する情報が随時登録される。また、予約情報D3は、登録済みの予約の内容(例えば、来店日、来店時刻、予約人数など)の変更が受け付けられるごとに、随時更新される。
なお、他の実施形態として、ユーザ情報D1、テーブル情報D2、及び予約情報D3などの情報の一部又は全部が、配席支援装置2からアクセス可能なサーバに記憶されてもよい。この場合、配席支援装置2の制御部21は、前記サーバから各種の情報を取得して、後述の配席支援処理(図12参照)などの各処理を実行してもよい。
また、記憶部22には、後述の配席支援ページP1(図5等参照)、新規予約情報ページP2(図6参照)、検索ページ(不図示)などのデータも記憶される。
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の配席支援処理(図12参照)を実行させるための配席支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記配席支援プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、配席支援装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより配席支援装置2を制御する。
ところで、飲食店において新規予約の利用者グループに割り当て可能なテーブル(空席)がない場合、既に他の利用者グループに割り当てたテーブルを解除して、新規の利用者グループ及び他の利用者グループに対して再度、テーブルを割り当てることが考えられる。例えば、2人の利用者グループA1に4人テーブルT1が割り当てられている状態で、4人の利用者グループA2の新規予約を受け付けた場合に、利用者グループA1に割り当てた4人テーブルT1を解除して、利用者グループA1に空席の2人テーブルT2を割り当て、利用者グループA2に4人テーブルT1を割り当てることが考えられる。しかし、このような割り当てを一律に行うと、飲食店の従業員は、事前にテーブルにセットした料理、食器類などを移動する作業、料理の配膳位置の登録情報を変更する作業などが発生し業務効率が低下する。これに対して、本実施形態に係る配席支援装置2では、以下で説明するような構成及び動作により、飲食店の業務効率を低下させることなく予約対象を利用者グループに効率よく割り当てることが可能である。
具体的に、制御部21は、図1に示されるように、予約処理部211、割当処理部212、判定処理部213、解除処理部214、及び通知処理部215などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記配席支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記配席支援プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
予約処理部211は、利用者グループから施設(例えば飲食店A)の予約を受け付ける。具体的に、予約処理部211は、利用者端末4に表示される検索ページ(不図示)を通じて、飲食店Aの予約を受け付ける。また、予約処理部211は、飲食店Aの予約を受け付けると、飲食店Aに対応する予約情報D3(図4参照)に予約内容(例えば、予約者名、予約人数、来店日、来店時刻、利用時間、コース)を登録する。また、予約処理部211は、予約情報D3に登録されている予約を利用者端末4の操作に応じて取り消すこと又は自動的に取り消すことも可能である。
また、予約処理部211は、新規予約を受け付けると、配席支援ページP1(図5参照)を施設端末3に表示させるとともに、配席支援ページP1に新規予約情報(図5では新規予約情報K1)を表示させる。図5に示すように、配席支援ページP1には、施設名を入力又は選択する施設選択欄P11と、予約日を選択する日付欄P12と、割り当てるテーブルが未定(テーブル未設定)の新規予約を示す新規予約情報K(オブジェクト画像)を表示する新規予約表示欄P13と、予約に対応するテーブル及び来店時刻を表示するタイムテーブルP14と、現在時刻P15とが表示される。また、予約処理部211は、前記新規予約に関する詳細情報である新規予約情報ページP2(図6参照)を施設端末3に表示させる。図6に示すように、新規予約情報ページP2には、予約者名、予約人数、来店日、来店時刻、希望テーブル、コース、連絡先(メールアドレス、電話番号など)などの情報が表示される。予約処理部211は、配席支援ページP1において新規予約情報K1が選択(ダブルクリック)された場合に、新規予約情報ページP2を表示させてもよい。予約処理部211は、本発明の予約処理部の一例である。
ここで、新規予約の利用者グループに対して後述の配席処理によりテーブルを割り当てることができなかった場合には、予約処理部211は、予約情報D3から前記予約内容を削除してもよい。また、予約処理部211は、新規予約の利用者グループに対して前記配席処理によりテーブルを割り当てることができた場合に、予約情報D3に前記予約内容を登録してもよい。
割当処理部212は、前記利用者グループに対して施設のテーブルを割り当てる配席処理を実行する。具体的には、割当処理部212は、施設端末3に表示される配席支援ページP1(図5等参照)を通じて、飲食店Aの管理者から新規予約の利用者グループに対してテーブルを割り当てる操作を受け付ける。また、割当処理部212は、配席支援ページP1(図9等参照)を通じて、予約済みの利用者グループに対して割り当てられたテーブルを変更する操作を受け付ける。割当処理部212は、前記操作に応じて、当該操作で指定された利用者グループに対して、当該操作で指定されたテーブルを割り当てる。
例えば、予約処理部211は、利用者グループA1の新規予約を受け付けると、施設端末3の配席支援ページP1に新規予約情報K1を表示させる。管理者は、配席支援ページP1において新規予約情報K1を選択して、タイムテーブルP14の割り当て可能な任意のテーブルに割り当てる。例えば図7に示すように、管理者は、配席支援ページP1において、新規予約情報K1を選択してテーブルT1の「17:00~19:00」に移動させる。なお、前記移動させる操作は、例えば、新規予約情報K1を表すオブジェクト画像に対するドラッグアンドドロップ操作である。なお、前記オブジェクト画像の横幅は、利用時間に応じた長さに設定される。これにより、割当処理部212は、利用者グループA1に対して「17:00~19:00」に利用可能なテーブルT1を割り当てる。そして、割当処理部212は、飲食店Aに対応する予約情報D3(図4参照)にテーブル番号「T1」を登録する。なお、割当処理部212は、配席支援ページP1において、利用者グループA1に対して割り当て可能なテーブル(例えば、テーブルT1,T3,T4)及び時間帯(「17:00~19:00」)を識別可能に表示させてもよい。また、割当処理部212は、配席支援ページP1において、利用者グループA1に対して割り当て可能なテーブル(例えば、テーブルT1,T3,T4)及び時間帯(「17:00~19:00」)にのみ新規予約情報K1を移動可能に表示制御してもよい。これにより、管理者による新規予約に対するテーブルの割り当て作業を効率化することができる。また、管理者は、配席支援ページP1によって予約状況及び配席状況を容易に把握することができる。
割当処理部212は、予約処理部211が新規予約を受け付けるごとに前記配席処理を実行する。図8には、4組の予約のそれぞれの利用者グループA1,A2,A3,A4に対してテーブルが割り当てられた状態を示している。図4に示す予約情報D3は、図8に示す配席支援ページP1の予約状況及び配席状況に対応する。すなわち、利用者グループA1にはテーブルT1が割り当てられ、利用者グループA2にはテーブルT1が割り当てられ、利用者グループA3にはテーブルT2が割り当てられ、利用者グループA4にはテーブルT4が割り当てられている。割当処理部212は、本発明の割当処理部の一例である。
判定処理部213は、前記利用者グループの予約内容が予め設定された条件(設定条件)を満たすか否かを判定する。具体的には、判定処理部213は、予約済みの利用者グループ、すなわち前記配席処理によりテーブルが割り当てられた利用者グループ(以下、「予約済み利用者グループ」と称す。)の予約内容(来店時刻、予約人数、コースなど)が予め設定された条件を満たすか否かを判定する。前記条件は、予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除するか否かを判断するための指標として設定される。判定処理部213は、本発明の判定処理部の一例である。
例えば、判定処理部213は、現在時刻から来店時刻までの残り時間が所定時間未満であるか否かを判定する。前記所定時間は、予約済み利用者グループに割り当てたテーブルの変更に伴って、当該テーブルにセットした料理、食器類などを移動する作業、料理の配膳位置の登録情報を変更する作業などの作業時間を考慮して設定される。前記所定時間は、例えば管理者により、24時間、2時間、1時間などに設定され、適宜変更可能である。
解除処理部214は、予約済み利用者グループのうち所定の予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。具体的には、解除処理部214は、予約済み利用者グループのうち前記予約内容が前記条件を満たす予約済み利用者グループを除外した一又は複数の予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。換言すると、解除処理部214は、予約済み利用者グループのうち前記予約内容が前記条件を満たす予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない(維持する)一方、予約済み利用者グループのうち前記予約内容が前記条件を満たさない予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。
例えば、複数の予約済み利用者グループのそれぞれに対してテーブルが割り当てられた状態で予約処理部211により新規予約に対応する利用者グループ(以下、新規利用者グループと称す。)から新規予約が受け付けられた場合に、解除処理部214は、現在時刻から来店時刻までの残り時間が所定時間未満である予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない(維持する)一方、前記残り時間が前記所定時間以上である前記予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。
例えば図9に示すように、4組の予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4に対してテーブルが割り当てられた状態において、現在時刻「2019年12月5日12:00」に予約処理部211が新規利用者グループA5から新規予約を受け付けた場合には、現在時刻から予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4の来店時刻(「17:00」又は「20:00」)までの残り時間が所定時間(例えば「2時間」とする。)以上であるため、解除処理部214は、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4に対するテーブルの割り当てを解除する。解除処理部214は、予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除した場合、予約情報D3(図4参照)に登録されたテーブル番号を削除し、かつ、配席支援ページP1において、テーブルの割り当てを解除した予約済み利用者グループに対応する新規予約情報Kを当該割り当てが解除されたことを認識可能に表示させる。例えば図9に示すように、解除処理部214は、配席支援ページP1において、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4に対応する新規予約情報K1,K2,K3,K4を、点滅表示、点灯表示など強調表示させる。また、解除処理部214は、配席支援ページP1において、新規予約情報K1,K2,K3,K4を、移動可能、すなわち割り当てたテーブルを変更可能に表示させる。
これに対して、例えば図10に示すように、4組の予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4に対してテーブルが割り当てられた状態において、現在時刻「2019年12月5日16:00」に予約処理部211が新規利用者グループA5から新規予約を受け付けた場合には、現在時刻から予約済み利用者グループA1,A3,A4の来店時刻「17:00」までの残り時間「1時間」が所定時間「2時間」未満であり、現在時刻から予約済み利用者グループA2の来店時刻「20:00」までの残り時間「4時間」が所定時間「2時間」以上であるため、解除処理部214は、予約済み利用者グループA1,A3,A4に対するテーブルの割り当てを解除しない(維持する)一方、予約済み利用者グループA2に対するテーブルの割り当てを解除する。この場合、解除処理部214は、予約情報D3(図4参照)に登録された予約済み利用者グループA2に対応するテーブル番号を削除し、かつ、配席支援ページP1において、予約済み利用者グループA2に対応する新規予約情報K2を当該割り当てが解除されたことを認識可能に表示させる。例えば図10に示すように、解除処理部214は、配席支援ページP1において、予約済み利用者グループA2に対応する新規予約情報K2を強調表示させる。また、解除処理部214は、予約済み利用者グループA1,A3,A4に対応する新規予約情報K1,K3,K4を、新規予約情報K2とは異なる表示態様(グレーアウト表示)で表示させる。また、解除処理部214は、配席支援ページP1において、新規予約情報K2を移動可能に表示させ、新規予約情報K1,K3,K4を移動不可能に表示させる。
ここで、一又は複数の予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てが解除された場合、管理者は、新規利用者グループ及び当該予約済み利用者グループのそれぞれに対して、テーブルを割り当て直す操作を行うことが可能となる。例えば図9に示す例の場合、管理者は、配席支援ページP1において、新規利用者グループA5と、テーブルの割り当てが解除された予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4とのそれぞれに対して、テーブルを割り当て直す操作を行うことが可能となる。例えば、管理者は、新規予約の利用者グループが予約を取り易くなるテーブルのレイアウト、予約しないで来店するウォークイン客を案内し易いテーブルのレイアウト、各テーブルの利用可能人数(利用可能上限数)に対する予約人数の割合、来店時間、事前のテーブル作業の効率などに基づいて、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4に対してテーブルを割り当て直し、新規利用者グループA5に対してテーブルを割り当てる操作を行う。
例えば図11に示すように、管理者は、配席支援ページP1において、予約済み利用者グループA1に対応する新規予約情報K1をテーブルT4に移動し、予約済み利用者グループA4に対応する新規予約情報K4をテーブルT3に移動し、新規利用者グループA5に対応する新規予約情報K5をテーブルT1に移動する。これにより、割当処理部212は、予約済み利用者グループA1に対してテーブルT4を割り当て、予約済み利用者グループA4に対してテーブルT3を割り当て、新規利用者グループA5に対してテーブルT1を割り当てる。そして、割当処理部212は、各利用者グループに対して割り当てたテーブルのテーブル番号を予約情報D3に登録する。
このように、解除処理部214は、予約済み利用者グループのうち前記予約内容が前記条件を満たす予約済み利用者グループに割り当てたテーブルを固定(変更不可)し、前記予約内容が前記条件を満たさない予約済み利用者グループに割り当てたテーブルを変更可能にする。解除処理部214は、本発明の解除処理部の一例である。なお、前記条件は、上述した、予約を受け付けた現在時刻から予約済み利用者グループの予約内容に含まれる来店時刻までの残り時間に関する条件(第1条件)に限定されない。本発明に適用可能な他の前記条件については後述する。
なお、予約なしで来店した利用者グループ(ウォークイン客)が現に利用しているテーブルには新規利用者グループ及び予約済み利用者グループを割り当てることができないため、解除処理部214は、予約済み利用者グループに対する割り当てを解除可能にするテーブルから、利用者グループに現在利用されているテーブルを除外する。
通知処理部215は、利用者グループから受け付けた予約の要求に対する予約結果を利用者端末4に送信することにより、当該予約結果を利用者端末4に表示させる。具体的には、割当処理部212により利用者グループに対してテーブルが割り当てられ、予約情報D3(図4参照)にテーブル番号を登録された場合に、通知処理部215は、当該利用者グループの予約を完了したと判断して、予約完了のメッセージを予約者(代表者)の利用者端末4に通知する。これに対して、割当処理部212により利用者グループに対してテーブルを割り当てられない場合には、通知処理部215は、当該利用者グループの予約を受け付けられないと判断して、予約不可のメッセージを予約者(代表者)の利用者端末4に通知する。
[施設端末3]
図1に示されるように、施設端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。施設端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
具体的に、施設(飲食店)の管理者は、施設端末3に表示される所定のログインページにおいてユーザID及びパスワードを入力することにより配席支援装置2にログインして、自身の施設の管理ページにアクセスする。そして、前記管理者は、前記管理ページに従って施設端末3を操作することにより、その施設の各日程(来店日)における予約状況を確認すること、予約に対して割り当てるテーブルを決定(配席)すること、及びその施設の各日程における予約可能数などの予約可能条件を任意に設定又は変更することが可能である。
例えば、管理者は、配席支援ページP1において、新規利用者グループに対してテーブルを割り当てる操作、予約済み利用者グループに対して割り当てられたテーブルを変更する操作などを行う。
通信I/F34は、施設端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して配席支援装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザインターフェースである。
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従って配席支援装置2等の外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、配席支援装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより施設端末3を制御する。
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、配席支援装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を配席支援装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、施設端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、配席支援装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
[利用者端末4]
図1に示されるように、利用者端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。利用者端末4は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
具体的に、施設(飲食店)の利用者は、利用者端末4において所定のURLを入力することにより、配席支援装置2から検索ページ(不図示)のデータを取得して、操作表示部43に前記検索ページを表示させる。そして、前記利用者は、所望の条件に合致する飲食店(例えば、所望の日時に所望の人数のグループが利用可能な飲食店)を検索し、検索結果として提示された飲食店の中から所望の飲食店を選択し、当該飲食店の新規予約を申し込むことができる。前記利用者により特定の飲食店に対する新規予約の申し込み(予約要求)が行われると、予約者名、予約人数、来店日、来店時刻、コースなどの新規予約情報が、配席支援装置2から前記飲食店の施設端末3に通知される。もしくは、前記新規予約情報が配席支援装置2の記憶部22に登録され、施設端末3から適宜に参照されてもよい。また、配席支援装置2から、前記飲食店の新規予約の申し込みに対する結果(予約完了メッセージ、予約不可メッセージなど)が利用者端末4に通知される。
通信I/F44は、利用者端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して配席支援装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザインターフェースである。
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従って配席支援装置2等の外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、配席支援装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末4を制御する。
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、配席支援装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を配席支援装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、配席支援装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
[配席支援処理]
以下、図12を参照しつつ、配席支援システム1において実行される配席支援処理について説明する。具体的に、本実施形態では、配席支援装置2の制御部21によって前記配席支援処理が実行される。また、制御部21は、複数の利用者端末4各々からのアクセス(予約要求)に応じて予約要求各々に対応して配席支援処理を並行して実行することが可能である。
なお、本発明は、前記配席支援処理に含まれる一又は複数のステップを実行する予約管理方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記配席支援処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記配席支援処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21によって前記配席支援処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、複数のプロセッサによって当該配席支援処理における各ステップが分散して実行される予約管理方法も他の実施形態として考えられる。
まず、ステップS11において、制御部21は、新規利用者グループから施設の予約を受けたか否かを判定する。例えば、制御部21は、新規利用者グループの代表者の利用者端末4から飲食店Aの予約を受け付けたか否かを判定する。前記予約を受け付けたと判定されると(S11:Yes)、処理がステップS12に移行し、前記予約を受け付けたと判定されるまでの間は処理がステップS11で待機する(S11:No)。また、前記予約を受け付けたと判定されると(S11:Yes)、制御部21は、前記施設の予約に関する予約内容(例えば、予約者名、予約人数、来店日、来店時刻、利用時間、コース)を予約情報D3(図4参照)に登録する。図4に示す予約情報D3には、新規利用者グループA5の予約内容が登録された状態を示している。なお、この段階では未だ新規利用者グループA5にテーブルが割り当てられていないため、予約情報D3にはテーブル番号が登録されていない。前記予約を受け付ける処理は、制御部21の予約処理部211によって実行される。なお、前記予約を受け付ける処理は、施設端末3の制御部31によって実行されてもよい。ステップS11は、本発明の予約ステップの一例である。
なお、制御部21は、新規利用者グループから施設の予約を受けた段階で空席が存在しない場合(満席の場合)に、新規利用者グループの予約を受け付けられないと判断して、予約不可のメッセージを予約者(代表者)の利用者端末4に通知してもよい(後述のステップS21)。
ステップS12において、制御部21は、既にテーブルが割り当てられた予約済み利用者グループが存在するか否かを判定する。例えば、制御部21は、飲食店Aの予約情報D3(図4参照)に、新規利用者グループの予約日と同一日の予約情報が登録されているか否かを判定する。テーブルが割り当てられた予約済み利用者グループが存在すると判定されると(S12:Yes)、処理がステップS13に移行し、テーブルが割り当てられた予約済み利用者グループが存在しないと判定されると(S12:No)、処理がステップS18に移行する。
ステップS13において、制御部21は、テーブルが割り当てられた一つの予約済み利用者グループを抽出する。例えば図4に示す予約情報D3において、制御部21は、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4の中から任意の一つの予約済み利用者グループA1を抽出する。
ステップS14において、制御部21は、前記抽出した予約済み利用者グループの予約内容が予め設定された条件(設定条件)を満たすか否かを判定する。前記抽出した予約済み利用者グループの予約内容が前記条件を満たすと判定されると(S14:Yes)、処理がステップS15に移行し、前記抽出した予約済み利用者グループの予約内容が前記条件を満たさないと判定されると(S14:No)、処理がステップS16に移行する。ステップS14の処理は、制御部21の判定処理部213によって実行される。ステップS14は、本発明の判定ステップの一例である。
ステップS15において、制御部21は、前記抽出した予約済み利用者グループを、テーブルの割り当て解除対象から除外する。すなわち、制御部21は、前記抽出した予約済み利用者グループに割り当てたテーブルを変更可能とする対象から除外して、前記抽出した予約済み利用者グループに割り当てられたテーブルを維持(固定)する。
一方、ステップS16では、制御部21は、前記抽出した予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。すなわち、制御部21は、前記抽出した予約済み利用者グループに割り当てたテーブルを変更可能とする。ステップS15,S16の処理は、制御部21の解除処理部214によって実行される。ステップS15,S16は、本発明の解除ステップの一例である。
ステップS17において、制御部21は、既にテーブルが割り当てられた予約済み利用者グループが他に存在するか否かを判定する。テーブルが割り当てられた予約済み利用者グループが他に存在すると判定されると(S17:Yes)、処理がステップS13に移行し、テーブルが割り当てられた予約済み利用者グループが他に存在しないと判定されると(S17:No)、処理がステップS18に移行する。上述の例では、制御部21は、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4のそれぞれについて、ステップS14~S16の処理を実行する。
ステップS18において、制御部21は、施設端末3に表示される配席支援ページP1を通じて、飲食店Aの管理者から利用者グループに対してテーブルを割り当てる割当操作を受け付ける。具体的には、制御部21は、配席支援ページP1を通じて、飲食店Aの管理者から新規利用者グループに対してテーブルを割り当てる操作を受け付ける。また、制御部21は、予約済み利用者グループを抽出した場合、配席支援ページP1を通じて、当該予約済みの利用者グループに対して割り当てられたテーブルを変更する操作を受け付ける。
ステップS19において、制御部21は、新規利用者グループに対してテーブルの割り当てが可能か否かを判定する。例えば、制御部21は、新規利用者グループに対して割り当て可能な空席のテーブルが存在するか否か、又は、前記予約済みの利用者グループに対して割り当てられたテーブルを変更する操作を行うことにより新規利用者グループに対して割り当て可能なテーブルが出現するか否かを判定する。新規利用者グループに対してテーブルの割り当てが可能と判定されると(S19:Yes)、処理がステップS20に移行し、新規利用者グループに対してテーブルの割り当てが不可能と判定されると(S19:No)、処理がステップS21に移行する。
ステップS20において、制御部21は、利用者グループに対してテーブルを割り当てる処理(配席処理)を実行する。具体的には、制御部21は、新規利用者グループに対して、管理者の操作で指定されたテーブルを割り当てる。また、制御部21は、予約済み利用者グループを抽出した場合、当該予約済み利用者グループに対して、管理者の操作で指定されたテーブルを割り当て直す。ステップS18~S20の処理は、制御部21の割当処理部212によって実行される。ステップS18~S20は、本発明の割当ステップの一例である。
ステップS21では、制御部21は、新規利用者グループの予約を受け付けられないと判断して、予約不可のメッセージを予約者(代表者)の利用者端末4に通知する。
ステップS22において、制御部21は、新規利用者グループの予約を完了したことを示すメッセージを予約者(代表者)の利用者端末4に通知する。以上のようにして、制御部21は、前記配席支援処理を実行する。
ここで、ステップS14に示す前記条件の具体例を以下に説明する。前記条件には、例えば、予約を受け付けた現在時刻から予約済み利用者グループの予約内容に含まれる来店時刻までの残り時間に関する第1条件、前記予約内容に含まれるコースに関する第2条件、前記予約内容に含まれる予約人数に関する第3条件などが挙げられる。
[第1条件]
上述した構成(図9及び図10参照)は、前記第1条件に対応する。具体的には、制御部21は、現在時刻から来店時刻までの残り時間が所定時間未満であるか否かを判定する。また、制御部21は、前記残り時間が所定時間未満である前記予約に対応する予約済み利用者グループを除外した一又は複数の予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。すなわち、制御部21は、複数の予約済み利用者グループに対してテーブルが割り当てられた状態で新規利用者グループから新規予約を受け付けた場合に、現在時刻から来店時刻までの残り時間が所定時間未満である前記予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない(例えば図10に示す予約済み利用者グループA1,A3,A4)一方、前記残り時間が前記所定時間以上である前記予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する(例えば図10に示す予約済み利用者グループA2)。
[第2条件]
前記第2条件では、制御部21は、前記予約内容に含まれるコース(本発明のサービスメニューの一例)が所定のコースである前記予約に対応する利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない。具体的には、制御部21は、新規利用者グループに対応するコースと異なる又は非類似のコースを予約内容に含む予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない(維持する)一方、新規利用者グループに対応するコースと同一又は類似のコースを予約内容に含む予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。
例えば図13に示すように、新規利用者グループA5の予約内容に含まれるコースが「コースC1」(図4参照)である場合、制御部21は、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4のうち、新規利用者グループA5に登録されたコース(「コースC1」)と異なるコース(「席のみ」、「コースC2」、「コースC3」)が登録された予約済み利用者グループA2,A3,A4の割り当てを解除しない(維持する)一方、新規利用者グループA5に登録されたコース(「コースC1」)と同一のコース(「コースC1」)が登録された予約済み利用者グループA1の割り当てを解除する。
このように、新規利用者グループに提供するコースと予約済み利用者グループに提供するコースとが異なる又は非類似の場合は、事前にテーブルにセットした料理、食器類などを移動する作業、料理の配膳位置の登録情報を変更する作業などにより特に業務効率が低下する可能性があるため、予約済み利用者グループに割り当てたテーブルの変更を制限(禁止)する。これに対して、新規利用者グループに提供するコースと予約済み利用者グループに提供するコースとが同一又は類似の場合は、業務効率が低下する可能性が低いため、予約済み利用者グループに割り当てたテーブルの変更を可能にする。
前記第2条件の他の実施形態として、制御部21は、予約内容に含まれるコースが所定のコースである予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない構成であってもよい。例えば、料理などの準備に多くの時間を要するコース(例えば宴会コースなど)については、当該コースに対応するテーブルが変更されると作業効率が低下する可能性がある。そこで、制御部21は、前記準備に時間を要するコースを予約された予約済み利用者グループについては、テーブルの割り当てを解除せず、前記準備に時間を要しないコースを予約された予約済み利用者グループについては、テーブルの割り当てを解除する構成としてもよい。
また前記第2条件の他の実施形態として、制御部21は、予約内容にコースが含まれる予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない一方、予約内容にコースが含まれない予約(例えば「席のみ」の予約)に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する構成としてもよい。
なお、制御部21は、前記第1条件及び前記第2条件を組み合わせてもよいし、組み合わせなくてもよい。例えば、制御部21は、前記第1条件及び前記第2条件を組み合わせて適用する場合には、前記所定時間を前記第1条件の前記所定時間(例えば2時間)より短い時間(例えば1時間)に設定してもよい。
[第3条件]
前記第3条件では、制御部21は、予約内容に含まれる予約人数が所定人数以上である予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない一方、前記予約人数が前記所定人数未満である予約に対応する予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。例えば、予約人数が多い場合(例えば6人以上)には、割り当てたテーブルが変更されると前記作業効率が低下する可能性がある。そこで、例えば図14に示すように、制御部21は、予約人数が所定人数(例えば6人)以上である予約済み利用者グループA3については、テーブルの割り当てを解除せず、予約人数が前記所定人数未満である予約済み利用者グループA1,A2,A4について、テーブルの割り当てを解除する構成とする。
前記第3条件の他の実施形態として、制御部21は、予約済み利用者グループの予約内容に含まれる予約人数が当該予約済み利用者グループに対して割り当てられたテーブルの利用可能上限数に一致する場合は当該予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除しない一方、前記予約人数が前記利用可能上限数未満の場合は当該予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する構成としてもよい。
例えば図15に示すように、予約済み利用者グループA2の予約人数「4人」は、対応するテーブルT1の定員数「2人~4人」の利用可能上限数「4人」に一致し、予約済み利用者グループA3の予約人数「6人」は、対応するテーブルT2の定員数「4人~6人」の利用可能上限数「6人」に一致するため、制御部21は、予約済み利用者グループA2,A3に対するテーブルの割り当てを解除しない。一方、例えば予約済み利用者グループA1の予約人数「2人」は、対応するテーブルT1の定員数「2人~4人」の利用可能上限数「4人」未満であり、予約済み利用者グループA4の予約人数「2人」は、対応するテーブルT4の定員数「2人~4人」の利用可能上限数「4人」未満であるため、制御部21は、予約済み利用者グループA1,A4に対するテーブルの割り当てを解除する。これにより、利用可能上限数に満たない空席を有するテーブルの割り当てを変更することで各テーブルにおける空席数を減らすことができるため、テーブルの再割り当ての操作によって飲食店の予約可能人数を増加させることが可能となる。
なお、制御部21は、前記第1条件及び前記第3条件を組み合わせてもよいし、組み合わせなくてもよい。例えば、制御部21は、前記第1条件及び前記第3条件を組み合わせて適用する場合には、前記所定時間を前記第1条件の前記所定時間(例えば2時間)より短い時間(例えば1時間)に設定してもよい。さらに、制御部21は、前記第1条件、前記第2条件、及び前記第3条件を組み合わせてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る配席支援システム1は、一又は複数の予約済み利用者グループに対してテーブルが割り当てられた状態で新規利用者グループから予約が受け付けられた場合に、予約済み利用者グループのうち予約内容が前記条件(前記第1条件、前記第2条件、前記第3条件など)を満たす予約済み利用者グループを除外した一又は複数の予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。また配席支援システム1は、割り当てが解除されたテーブルを含む複数のテーブルのうち新規利用者グループに対して割り当て可能なテーブルを、新規利用者グループに対して割り当てる。
この構成によれば、前記条件を満たす予約済み利用者グループに割り当てられたテーブルは固定(維持)され、当該テーブルを除外したテーブルについては割り当てる利用者グループ(新規利用者グループ、予約済み利用者グループ)を変更可能となる。このため、例えば、事前にテーブルにセットした料理、食器類などを移動する作業、料理の配膳位置の登録情報を変更する作業などが発生するテーブルについては再割り当ての対象から除外することで業務効率の低下を防ぐことができる。また、前記作業が発生し難いテーブルに限定して再割り当てが可能となるため、利用者グループをテーブルに効率よく割り当てることが可能となる。よって、配席支援システム1によれば、施設の業務効率を低下させることなくテーブルを利用者グループに効率よく割り当てることが可能となる。
また、管理者は、複数の予約済み利用者グループに対する複数のテーブルのうち一部のテーブルについて再割り当て操作が可能であり、全てのテーブルについて再割り当て操作を行う必要がない。このため、配席支援装置2及び施設端末3間の通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
本発明の他の実施形態として、制御部21は、図16に示すように、配席支援ページP1の新規予約表示欄P13に複数の新規予約情報(ここでは新規予約情報K5,K6)が表示された場合に、新規利用者グループA5,A6と、テーブルの割り当てが解除された予約済み利用者グループ(ここでは予約済み利用者グループA1,A2,A4)とを、まとめてテーブルの割り当て操作を可能にしてもよい。
また本発明の他の実施形態として、制御部21は、新規利用者グループの予約内容に基づいて、複数の予約済み利用者グループのうち新規利用者グループに割り当て可能なテーブルが割り当てられた1又は複数の予約済み利用者グループのテーブルの割り当てを解除してもよい。具体的には、制御部21(解除処理部214)は、予約済み利用者グループのうち予約内容に含まれる予約人数で利用不可能なテーブルが割り当てられた予約済み利用者グループを除外した一又は複数の予約済み利用者グループに対するテーブルの割り当てを解除する。
例えば、図9に示す例では、解除処理部214は、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4の全てについて割り当てたテーブルを解除しているが、前記他の実施形態では、図17に示すように、解除処理部214は、予約済み利用者グループA1,A2,A3,A4のうち、新規利用者グループA7の予約内容に含まれる予約人数「5人」で利用不可能なテーブル(ここでは、テーブルT1,T3,T4)が割り当てられた予約済み利用者グループA1,A2,A4に対するテーブルの割り当てを解除しない(維持する)一方、新規利用者グループA7の予約内容に含まれる予約人数「5人」で利用可能なテーブル(ここでは、テーブルT2)が割り当てられた予約済み利用者グループA3に対するテーブルの割り当てを解除する。