以下、本発明の一実施形態であるサーバ装置1を有するサービス予約システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、同じ名称を付した要素(例えば各種の情報・識別子等)は同様の構成(例えばデータ構造)を有するので、再度の説明を省略する場合がある。
図1は、本実施の形態におけるサービス予約システム100の概念図である。サービス予約システムは、サーバ装置1と、1以上の第二サーバ装置2と、1以上の端末装置3とを有する。サーバ装置1、1以上の第二サーバ装置2、および1以上の端末装置3は、インターネットを介して通信可能に接続される。サーバ装置1、第二サーバ装置2、端末装置3は、例えば、後述するような据え置き型のコンピュータシステム(図12,図13参照)である。サーバ装置1、第二サーバ装置2は、例えばクラウドサーバでもよい。端末装置3は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノートPCなどの携帯端末でもよい。
サーバ装置1は、通常、クレジットカードによる決済(カード決済)のための処理を行うカード会社の管理下にある。ただし、サーバ装置1は、カード会社から委託を受けて本発明のサービス予約支援を行う別の会社の管理下にあってもよい。なお、会社等の管理下とは、当該会社等の職員以外の者による操作やアクセスが禁止または制限された状態をいう。
第二サーバ装置2は、例えば、宿泊、レンタカー、飲食等のサービスを提供するサービス提供者の管理下にある。ただし、サービスは、宿泊等それ自体に限らず、宿泊等の予約を行う予約サービスも含む。従って、サービス提供者とは、通常、宿泊施設(ホテル・旅館等)、レンタカー会社、飲食施設(レストラン・居酒屋等)であるが、こうした宿泊施設等のインターネット予約を行う予約サイトの運営会社等であってもよい。
端末装置3は、サービスを予約しようとするユーザによって操作される。
なお、本実施の形態で“ユーザ”とは、上記カード会社のクレジットカードを保有するカード保有者である。本実施の形態における予約支援は、カード会社によるカード保有者向けのサービスである。
なお、サーバ装置1は、通常、本発明の予約支援専用のサーバ装置であるが、カード会社の管理下にあって、カード決済に関する処理を実行する既存のサーバ装置(例えばカード決済装置4)と兼用でもよい。
図2は、本実施の形態におけるサービス予約システムのブロック図であり、(A)がサーバ装置1の構成を、(B)が第二サーバ装置2の構成を、(C)が端末装置3の構成を、それぞれ示している。
サーバ装置1は、格納部11、処理部12を備える。格納部11は、カード情報格納部111、ユーザ情報格納部112を備える。処理部12は、予約情報受信部121、決済処理部122、サービス関連情報取得部123、サービス関連情報送信部124、環境情報取得部125を備える。
前提として、格納部11には、サーバ装置1自身を識別する識別子や、1以上の第二サーバ装置2および1以上の端末装置3それぞれを識別する識別子が格納される。各装置(1〜3)を識別する識別子は、当該装置間で情報を送受信する際のアドレスとして用いられる。かかる識別子は、通常、IPアドレス、MACアドレスなどであるが、種類は問わない。なお、以下では特に言及しないが、装置間で送受信される情報には、通常、かかる識別子が送信元識別子または送信先識別子として付加される。
また、格納部11には、処理部12が処理を実行する際に参照する情報や、処理の結果に関する情報などが格納される。なお、こうした情報の詳細については後述する。
処理部12は、本発明の予約支援を実現するための各種の処理、例えば、受信、蓄積、決済、取得、送信といった処理を実行する。なお、これらの処理の詳細については後述する。
カード情報格納部111には、1以上のカード情報が格納される。カード情報は、ユーザを識別するユーザ識別子とクレジットカードを識別するカード識別子とを有する。
ユーザ識別子は、例えば、メールアドレス、または携帯電話番号であるが、メールアドレスや携帯電話番号に対応付いた文字列(アカウント・会員番号・ログインID等)でもよく、ユーザを一意に識別可能な情報であれば、種類は問わない。
なお、カード情報は、ユーザ識別子およびカード識別子に加え、クレジットカードに関連する情報であるカード関連情報(例えば、カード決済に用いる金融機関の識別子や口座番号など)をさらに有していてもよい。
ユーザ情報格納部112には、1以上のユーザ情報が格納される。ユーザ情報は、ユーザを特定するユーザ特定情報と、当該ユーザのサービスに関する情報であるサービス関連情報とを有する。
ユーザ特定情報は、通常、上記のユーザ識別子またはカード識別子であるが、ユーザを特定可能な情報であれば、種類は問わない。
サービス関連情報は、通常、ユーザのサービスに関する要望についての情報(要望情報)である。
この実施の形態でいう要望は、例えば、希望、ニーズ、要請、リクエスト、要求等を含む概念である。
具体的には、宿泊の場合の要望情報とは、例えば、ルームタイプに関する要望(禁煙ルーム、夜景側・海側ルーム等)、チェックイン・アウトに関する要望(アーリーチェックイン、レイトチェックアウト等)、貸出品に関する要望(ズボンプレッサー、加湿器、エキストラベッド等)、備品に関する要望(ドライヤー、バスローブ等)、提供品に関する要望(新聞、子供用アメニティグッズ等)などのうち、1以上を含む情報である。なお、貸出品や備品や提供品等の分類は例示に過ぎず、適宜変更されてよい。
レンタカーの場合の要望情報とは、例えば、車種(ワンボックス等)、定員(5人乗り等)、ボディーカラー(シルバー等)などに関する要望のうち、1以上を含む情報である。
飲食の場合の要望情報とは、例えば、アレルギーを起こす食品や苦手な食材や制限されている調味料を避けた料理ないし調理法に関する要望(卵不使用、減塩等)や、席の種類(カウンター席・テーブル席等)や位置(窓際の席等)に関する要望である。
以上の例示から明らかなように、ユーザのサービスに関する要望とは、通常、ユーザが予約したサービスに含まれる無料の(追加料金が発生しない)オプションに関する要望であるが、ユーザが予約したサービスに付帯する有料の(追加料金が発生する)オプションに関する要望であってもよく、種類は問わない。
サービス関連情報には、サービスが提供される地域・期間等の条件に対応付いたもの(条件付サービス関連情報)があってよい。また、かかる条件に対応付いていないもの(汎用サービス関連情報)があってもよい。
地域に関する条件付きサービス関連情報とは、予約しようとするサービスが提供される場所が特定の地域内(国内・海外、山間地域・海浜地域、都市部・リゾート地等)にある場合のみ、宿泊施設に通知されるサービス関連情報であり、例えば、海外の宿泊施設の場合は“アーリーチェックインと変圧器”、山間地域の宿泊施設の場合は“マウンテンビュールーム”、都市部の宿泊施設の場合は“夜景側ルームおよび空気清浄器”といった要望情報である。
期間に関する条件付きサービス関連情報とは、予約しようとするサービスが提供される日時が特定の期間内(夏季・冬季、平日・週末・ランチタイム・ディナータイム等)である場合のみ、サービス提供者に通知されるサービス関連情報であり、例えば、冬季の宿泊の場合は“加湿器”、週末の宿泊の場合は“エキストラベッドと子供用アメニティグッズ”、ディナータイムの飲食の場合は“窓際の席”、といった要望情報である。期間に関する条件付きサービス関連情報は、期間に関する条件(例えば“12月〜2月”)と、当該条件に対応付いた1以上のサービス関連情報(例えば“加湿器”)とで構成される。
なお、条件付きサービス関連情報は、上記のような、条件に合致する場合にのみ通知される情報(すなわち、条件に合致しない場合は通知されない情報)とは限らず、例えば、条件に合致しない場合にのみ通知される情報(すなわち、条件に合致する場合は通知されない情報)でもよい。
条件に対応付いていない汎用サービス関連情報とは、サービスが提供される場所や期間等によらずサービス提供者に通知されるサービス関連情報であり、例えば、宿泊の場合は、“禁煙ルーム、ズボンプレッサーおよびレイトチェックアウト”といった要望情報である。
なお、サービス関連情報は、上記のような要望そのものを示す情報に限らず、例えば、要望の推測に役立つ情報(趣味・嗜好等の通知等)でもよく、誕生日や結婚記念日などに関する情報でもよく、ユーザに対するサービスのために利用される情報であれば種類は問わない。
予約情報受信部121は、ユーザがサービスの予約を申し込んだ旨の情報であり、ユーザ特定情報を含む予約情報を受信する。
予約情報は、例えば、ユーザ特定情報と、申込情報と、決済情報とを有する。ユーザ特定情報は、例えば、前述したように、ユーザ識別子またはカード識別子である。
申込情報は、ユーザがサービスの予約を申し込んだ旨の情報であり、例えば、当該サービスを識別するサービス識別子(サービス提供者の名称および所在地名、サービス提供日時等)、当該予約を識別する予約識別子(予約番号等)などを含む。
決済情報は、サービスの代金の決済にどの方法を用いるかを示す情報である。この実施の形態で可能な方法は、クレジットカードをデポジット(保証金)として使用する方法(例えばオーソリ予約)、またはクレジットカードを用いて現時点の確定代金を直ちに決済する決済方法(即時決済)のいずれかである。
オーソリ予約とは、オーソリゼーション予約の略語であり、予想される代金に対してカード会社が与信を行い、代金が確定した時点でカード決済を実行する方法をいう。
なお、予約情報は、サービスが提供される環境に関する情報である環境情報をさらに有していてもよい。この実施の形態で環境とは、前述したような地域(国内・海外等)、期間(夏季・冬季等)のうち1以上をいう。従って、環境情報は、具体的には、例えば“国内”、“冬季”、“海外および夏季”といった情報である。
また、決済方法が、例えば“オーソリ予約”などのように予め決められている場合には、予約情報は、必ずしも決済情報を有していなくてもよい。
予約情報受信部121は、通常、予約情報をサービス提供者側(例えば第二サーバ装置2)から受信するが、ユーザ側(例えば端末装置3)から受信してもよく、どこから受信するかは問わない。
決済処理部122は、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードを用いた決済(カード決済)のための処理を行う。
カード決済のための処理とは、例えば、決済情報を基に決済処理部122自身がクレジットカードによる即時決済またはオーソリ予約を行う処理でもよいし、別のサーバ装置(例えばカード決済装置4)に即時決済またはオーソリ予約を行わせるべく、決済情報をカード決済装置4等に送信する処理でもよいし、クレジットカードを用いた決済のための処理なら何でもよい。
サービス関連情報取得部123は、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報(例えば要望情報)をユーザ情報格納部112から取得する。
サービス関連情報取得部123は、例えば、決済処理部122が行った処理の結果を基に、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する。
サービス関連情報取得部123は、通常、決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示す場合に、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する。ただし、サービス関連情報は、即時決済が未完了の段階で、またはオーソリ予約が未成立の段階で取得されてもよい。
すなわち、サービス関連情報取得部123は、決済処理部122が行った処理の結果によらず常に、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得するような形態も可能である。
サービス関連情報取得部123は、例えば、予約情報の受信に応じて、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得してもよい。受信に応じて取得するとは、受信した時または受信した後に取得することをいう。ただし、予約情報の受信時または受信後に限らず、例えば、決済に関する処理の実行時または実行後でもよく、サービス関連情報取得部123がサービス関連情報を取得するタイミングは問わない。
例えば、ユーザ情報格納部112に、ユーザ特定情報“US1”とサービス関連情報“SR1”とを有するユーザ情報(言い換えると、ユーザ特定情報“US1”および当該ユーザ特定情報“US1”に対応付いたサービス関連情報“SR1”)が格納されている状態において、予約情報受信部121がユーザ識別子“UID1”を有する予約情報を受信した場合、サービス関連情報取得部123は、ユーザ識別子“UID1”に対応するサービス関連情報“SR1”をユーザ情報格納部112から取得する。
ユーザ情報が、ユーザ特定情報ならびに、上述したような条件および当該条件に対応付いた1以上のサービス関連情報の組を2組以上、有する場合、サービス関連情報取得部123は、予約情報の受信に応じて、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報であり、合致する条件と対になる1以上のサービス関連情報を取得する。
条件が、上述したような環境情報に関する条件である場合、サービス関連情報取得部123は、予約情報の受信に応じて、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報であり、後述する環境情報取得部125が取得した環境情報が合致する条件と対になる1以上のサービス関連情報を取得する。
例えば、ユーザ情報格納部112に格納されているユーザ情報が、地域に関する条件である“海外”および“海外”に対応付いた2つのサービス関連情報“アーリーチェックイン”および“変圧器”の組と、期間に関する条件である“冬季”および“冬季”に対応付いた1つのサービス関連情報“加湿器”の組とを有する場合、サービス関連情報取得部123は、環境情報取得部125が取得した環境情報が“冬季”を示していれば、これと合致する条件“冬季”と対になる1つのサービス関連情報“加湿器”を取得し、環境情報が“海外”を示していれば、これと合致する条件“海外”と対になる2つのサービス関連情報“アーリーチェックイン”および“変圧器”をユーザ情報格納部112から取得する。
サービス関連情報送信部124は、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信する。
例えば、サービス関連情報取得部123が1つのサービス関連情報“加湿器”を取得した場合、サービス関連情報送信部124は、当該1つのサービス関連情報“加湿器”を送信する。また、サービス関連情報取得部123が2つのサービス関連情報“アーリーチェックイン”および“変圧器”を取得した場合、サービス関連情報送信部124は、当該2つのサービス関連情報“アーリーチェックイン”および“変圧器”を送信する。
サービス関連情報送信部124は、サービス関連情報取得部123が取得した1以上のサービス関連情報を、通常、サービス提供者側のサーバ装置(例えば、予約情報受信部121が受信した予約情報に含まれる申込情報に記載されたサービス識別子で識別されるサービス提供者の管理下にある第二サーバ装置2)に送信する。ただし、サービス関連情報の送信先は問わない。
例えば、サービス提供者が宿泊等のサービスを提供する宿泊施設等である場合、サービス関連情報送信部124は、1以上のサービス関連情報を当該宿泊施設等の管理下にある第二サーバ装置2に送信する。
また、サービス提供者が、宿泊施設等のインターネット予約を行うサイトの運営会社である場合、サービス関連情報送信部124は、1以上のサービス関連情報を、当該運営会社の管理下にある第二サーバ装置2に送信してもよいし、これに加えて、またはこれに代えて、当該宿泊施設等の管理下にある別のサーバ装置に送信してもよい。
サービス関連情報送信部124は、通常、前述したようなカード決済を行う場合のみ、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信する。
好ましくは、サービス関連情報送信部124は、例えば、上記のようなオーソリ予約を行う場合または即時決済を行う場合にのみ、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信する。
ただし、サービス関連情報送信部124は、例えば、予約情報受信部121が受信した予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードをデポジットとして使用する(オーソリ予約を行う)場合にのみ、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信してもよい。
または、サービス関連情報送信部124は、例えば、決済処理部122が、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードを用いた決済のための処理を行う(自ら即時決済を行うか、カード決済装置4に決済情報を送信して即時決済を実行させる)場合にのみ、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信してもよい。
ただし、例えば、カード会社のウェブサイトにサービス提供者のウェブサイトへのリンクが貼ってあり、ユーザがカード会社のウェブサイトを経由してサービス提供者のウェブサイトで予約を行うと、サービス提供者側の第二サーバ装置2からカード会社側のサーバ装置1に当該予約に関する情報が送信される、といった変形例においては、サービス関連情報送信部124は、カード決済の有無によらず、サービス関連情報を送信してよい。
なお、前述のように、サービス関連情報取得部123が、決済処理部122が行った処理の結果によらず常に、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する形態では、サービス関連情報送信部124は、好ましくは、決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示す場合に、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報をサービス提供者側のサーバ装置(第二サーバ装置2)に送信する。
他方、サービス関連情報取得部123が、決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示す場合に、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得するような形態では、サービス関連情報送信部124は、単に、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報をサービス提供者側のサーバ装置に送信すればよい。
いずれの形態でも、サービス関連情報送信部124は、通常、即時決済が完了した場合またはオーソリ予約が成立した場合に、サービス関連情報を送信することになる。
環境情報取得部125は、サービスが提供される環境に関する環境情報を取得する。環境情報とは、例えば、前述したように、サービスが提供される地域(国内・海外等)、サービスが提供される期間(夏季・冬季等)のうち、1以上に関する情報である。
環境情報取得部125は、通常、予約情報受信部121が受信した予約情報に含まれている申込情報(サービス提供者の所在地名、サービス提供日時等)を基に環境情報を作成する。
例えば、国内の地名に関するデータベースが格納部11に格納されており、環境情報取得部125は、サービス提供者の所在地名がこのデータベースに存在する場合は“国内”、存在しない場合は“海外”と判断し、判断結果を示す環境情報を作成する。
また、例えば、1月1日から12月31日までの日付と夏季・冬季等の季節との対応表や、0時から24時までの時刻とランチタイム・ディナータイム等の時間帯との対応表が格納部11に格納されており、環境情報取得部125は、サービス提供日時に対応する季節や時間帯をこれらの対応表から特定し、特定結果を示す環境情報を作成する。
ただし、第二サーバ装置2等から送信される予約情報の中に予め環境情報が含まれている場合には、環境情報取得部125は、予約情報受信部121が受信した予約情報から環境情報を抽出すればよい。
また、環境情報は、例えば、サービスが提供される地域(都道府県・市区町村等)の気温・湿度・天気といった気象情報を含み得る。環境情報取得部125は、かかる気象情報を、例えば気象庁の管理下にある外部サーバなどから取得してもよい。
そして、この場合、サービス関連情報取得部123は、環境情報取得部125が取得した気象情報が合致する条件と対になる1以上のサービス関連情報を取得してもよい。例えば、気環境情報取得部125が象情情報“気温8度”を取得したとすると、“気温8度”と合致する条件(例えば“冬季”)と対になるサービス関連情報“加湿器”が取得される。
第二サーバ装置2は、第二サーバ格納部21、第二サーバ処理部22を備える(図2(B)参照)。
第二サーバ格納部21には、例えば、第二サーバ装置2自身を識別する識別子や、サーバ装置1および1以上の端末装置3それぞれを識別する識別子が格納される。
第二サーバ処理部22は、例えば、端末装置3から送信された予約情報の受信、受信した予約情報のサーバ装置1への送信、サーバ装置1から送信されたサービス関連情報の受信、受信したサービス関連情報の出力、といった処理を実行する。
端末装置3は、端末格納部31、端末処理部32を備える(図2(C)参照)。
端末格納部31には、例えば、端末装置3自身を識別する識別子や、サーバ装置1および1以上の第二サーバ装置2それぞれを識別する識別子が格納される。
端末処理部32は、例えば、予約情報の入力の受け付け、受け付けた予約情報の第二サーバ装置2への送信、といった処理を実行する。
格納部11、カード情報格納部111、ユーザ情報格納部112、第二サーバ格納部21、端末格納部31は、例えばハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、DRAMといった揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部11等に識別子やカード情報やユーザ情報等の情報が格納される過程(いつどのように記憶されるか)は問わない。例えば、CD−ROMやメモリカードのような着脱式の記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、インターネットや通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、キーボードやマウスやタッチパネル等の入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。適時、新たな情報が追記されたり、既存の情報が新たな情報に更新されたりしてもよい。
処理部12、予約情報受信部121、決済処理部122、サービス関連情報取得部123、サービス関連情報送信部124、環境情報取得部125、第二サーバ処理部22、端末処理部32は、通常、MPUやメモリ(ROM・RAM)やその他のハードウェアと、メモリに格納されているソフトウェアとの協働により実現され得るが、ハードウェアのみ(専用回路)で実現してもよい。なお、以下では、MPUおよびメモリ等を“コンピュータ”、このコンピュータを処理部12等として機能させるソフトウェアを“プログラム”と呼ぶ場合がある。
処理部12、予約情報受信部121、サービス関連情報送信部124、第二サーバ処理部22、端末処理部32は、ネットワークカード等の通信モジュールを含むと考えても含まないと考えてもよい。すなわち、処理部12等の送信機能および受信機能は、通信モジュールとそのドライバーソフトとで実現されるか、または、通信モジュールのドライバーソフトで実現され得る。
第二サーバ処理部22は、ディスプレイやスピーカや出力端子等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。すなわち、第二サーバ処理部22の出力機能は、出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現されるか、または、出力デバイスのドライバーソフトで実現され得る。
次に、サービス予約システムの動作について、図3および図4のフローチャートと、図5〜図8のデータ構造とを用いて説明する。
図3は、サーバ装置1の全体動作に関するフローチャートである。この動作は、サーバ装置1の電源が投入されると開始する。この時点で、カード情報格納部111には、例えば図5に示すようなカード情報が既に格納されている。
図5は、カード情報格納部111に格納されるカード情報に関するデータ構造図である。カード情報格納部111には、ユーザ識別子とカード識別子とカード関連情報との組が、1組以上格納される。この実施の形態では、かかる組それぞれをカード情報と呼び、それぞれのカード情報をカード情報No.(例えば1,2,…)で識別する。
例えば、1番目のカード情報は、あるユーザのユーザ識別子UID1と、当該ユーザ“UID1”が保有すクレジットカードのカード識別子CID1と、当該クレジットカード“CID1”によるカード決済に用いる金融機関の識別子および口座番号といったカード関連情報CR1とを有する。
同様に、2番目のカード情報は、別のユーザのユーザ識別子“UID2”と、当該ユーザ“UID2”が保有すクレジットカードのカード識別子“CID2”と、当該クレジットカード“CID2”によるカード決済に用いる金融機関の識別子および口座番号といったカード関連情報“CR2”とを有する。
(ステップS301)処理部12は、電源オフ操作や他の処理の割り込みといった終了イベントが発生したか否かを判別する。終了イベントが発生していない場合はステップS302に進み、発生した場合は動作を終了する。
(ステップS302)処理部12は、端末装置3からユーザ情報を受信したか否かを判別する。端末装置3からユーザ情報を受信した場合はステップ303に進み、受信していない場合はステップS304に進む。
(ステップS303)処理部12は、当該ユーザ情報をユーザ情報格納部112に蓄積する。かかる蓄積処理が繰り返されることで、ユーザ情報格納部112には、例えば図6に示すようなユーザ情報が格納される。
図6は、ユーザ情報格納部112に格納されユーザ情報に関するデータ構造図である。ユーザ情報格納部112には、ユーザ特定情報(例えばユーザ識別子またはカード識別子)とサービス関連情報との組が、1組以上格納される。この実施の形態では、かかる組それぞれをユーザ情報と呼び、それぞれのユーザ情報をユーザ情報No.(例えば1,2,…)で識別する。
例えば、1番目のユーザ情報は、あるユーザのユーザ特定情報US1と、当該ユーザ“US1”のサービスに関するサービス関連情報SR1とを有する。同様に、2番目のユーザ情報は、別のユーザのユーザ特定情報US2と、当該ユーザ“US2”のサービスに関するサービス関連情報SR2とを有する。
そして、サービス関連情報SR1およびSR2のそれぞれは、例えば、図7(A)に示すような汎用のサービス関連情報1〜3と、図7(B)に示すような条件付のサービス関連情報4および5のうち、1以上のサービス関連情報を含んでいる。
図7は、ユーザ情報に含まれるサービス関連情報に関するデータ構造図であり、(A)が汎用のサービス関連情報を、(B)が条件付のサービス関連情報を、それぞれ示している。
汎用のサービス関連情報は、条件に対応付いていないサービス関連情報であり、例えば、“禁煙ルーム”といったルームタイプに関するサービス関連情報1、“ズボンプレッサー”といった貸出品に関するサービス関連情報2、“レイトチェックアウト”といったチェックアウトに関するサービス関連情報3などである。
条件付のサービス関連情報は、例えば、地域に関する条件、または期間に関する条件、あるいは地域および期間の両方に関する条件、に対応付いたサービス関連情報である。
例えば、地域に関する条件である“海外”には、チェックインに関するサービス関連情報4である“アーリーチェックイン”と、貸出品に関するサービス関連情報5である“変圧器”とが対応付いている。また、期間に関する条件である“冬季”には、貸出品に関するサービス関連情報6である“加湿器”が対応付いている。
(ステップS304)処理部12は、予約情報受信部121が第二サーバ装置2から予約情報を受信したか否かを判別する。
図8は、予約情報受信部121が受信する予約情報に関するデータ構造図である。予約情報は、例えば、ユーザ特定情報(ユーザ識別子またはカード識別子)と申込情報(サービス識別子、予約識別子、サービス提供者の所在地名、サービス提供日時等)と決済情報(オーソリ予約または即時決済を示す情報)とを有するが、環境情報(サービスが提供される地域および環境のうち1以上)をさらに有していてもよい。なお、これらの情報については前述したので、同じ説明を繰り返さない。
第二サーバ装置2からは、かかる予約情報が、例えば予約情報No.(例えば1,2,…)と対にして送信される。
例えば、1番目の予約情報は、あるサービスの予約を行ったユーザを特定するユーザ特定情報US1と、当該サービスに関する申込情報SB1と、当該サービスの代金の決済に関する決済情報PY1と、当該サービスが提供される環境(例えば地域および/または期間)に関する環境情報PR1とを有する。同様に、2番目の予約情報は、別のサービスの予約を行ったユーザを特定するユーザ特定情報US2と、当該別のサービスに関する申込情報SB2と、当該別のサービスの代金の決済に関する決済情報PY2と、当該別のサービスが提供される環境に関する環境情報PR2とを有する。
予約情報受信部121が第二サーバ装置2から予約情報を受信した場合はステップ305に進み、受信していない場合はステップS301に戻る。
(ステップS305)決済処理部122は、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードを用いた決済のための処理を行う。具体的には、決済処理部122は、例えば、決済情報を基に自らカード決済を行うか、または、カード決済装置4にカード決済を行わせるべく、決済情報をカード決済装置4に送信する。
(ステップS306)サービス関連情報取得部123は、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応する1以上のサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する。なお、この取得処理については、後述する。
(ステップS307)サービス関連情報送信部124は、当該1以上のサービス関連情報をサービス提供者側のサーバ装置、つまり第二サーバ装置2に送信する。その後、ステップS301に戻る。
図4は、サーバ装置1の一部動作(上記ステップS306の取得処理)の詳細に関するフローチャートである。
(ステップS401)サービス関連情報取得部123は、ユーザ情報格納部112に格納されているユーザ情報(図6,図7)を参照して、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応する1以上のサービス関連情報があるか否かを判別する。当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応する1以上のサービス関連情報がユーザ情報格納部112に格納されている場合は、ステップS401でYESと判別してステップS402に進み、かかる1以上のサービス関連情報がユーザ情報格納部112に格納されていない場合は、ステップS401でNOと判別し、図3のフローチャートにリターンする。
(ステップS402)サービス関連情報取得部123は、当該1以上のサービス関連情報に順序を示す番号1,2,…を付し、当該1以上のサービス関連情報のいずれか1つを示す変数iに初期値“1”をセットする。
(ステップS403)次に、サービス関連情報取得部123は、i番目のサービス関連情報が条件に対応付いているか否かを判別する。i番目のサービス関連情報が条件に対応付いている場合はステップS404に進み、対応付いていない場合はステップS407に進む。
(ステップS404)次に、環境情報取得部125が、当該予約情報に含まれるサービス識別子に対応する環境情報を取得する。
具体的には、例えば、環境情報取得部125は、当該予約情報に含まれている申込情報(例えばサービス提供者の所在地名、サービス提供日時等)と、格納部11に格納されているデータベース(例えば国内の地名に関するデータベース)や対応表(例えば、1月1日から12月31日までの日付と夏季・冬季等の季節との対応表)を基に、環境情報を作成する。環境所法の作成方法については前述したので、同じ説明を繰り返さない。
または、当該予約情報の中に予め環境情報が含まれている場合には、環境情報取得部125は、当該予約情報から環境情報を抽出してもよい。
(ステップS405)次に、サービス関連情報取得部123は、環境情報取得部125が取得した環境情報が、i番目のサービス関連情報が対応付いている条件に合致するか否かを判別する。
例えば、当該条件が“国内”である場合、サービス関連情報取得部123は、当該環境情報が“国内”であれば合致すると判別し、“国内”以外(例えば“海外”や“冬季”等)であれは、合致しないと判別する。
環境情報取得部125が取得した環境情報が、i番目のサービス関連情報が対応付いている条件に合致する場合はステップS406に進み、合致しない場合はステップS407に進む。
(ステップS406)サービス関連情報取得部123は、ユーザ情報格納部112からi番目のサービス関連情報を取得する。その後、ステップS407に進む。
(ステップS407)サービス関連情報取得部123は、変数iをインクリメントする。
(ステップS408)次に、サービス関連情報取得部123は、ユーザ情報格納部112を参照して、i番目のサービス関連情報があるか否かを判別する。i番目のサービス関連情報がユーザ情報格納部112に格納されている場合は、ステップS408でYESと判別してステップS403に戻り、i番目のサービス関連情報がユーザ情報格納部112に格納されていない場合は、ステップS408でNOと判別し、図3のフローチャートにリターンする。
なお、図3および図4のフローチャートにおいて、例えば、ステップS305とステップS306の間に、下記ステップS305aを追加してもよい。
(ステップS305a)処理部12は、ステップS305で決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示すか否かを判別する。決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示すと判断された場合はステップS306に進み、即時決済の完了もオーソリ予約の成立も示さないと判別された場合はステップS301に戻る。
または、例えば、ステップS306とステップS307の間に、下記ステップS306aを追加してもよい。
(ステップS306a)処理部12は、ステップS305で決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示すか否かを判別する。決済処理部122が行った処理の結果が即時決済の完了またはオーソリ予約の成立を示すと判断された場合はステップS307に進み、即時決済の完了もオーソリ予約の成立も示さないと判別された場合はステップS301に戻る。
以下、本実施の形態におけるサービス予約システムの具体的な動作について、宿泊の予約支援を行う場合を例に説明する。ただし、このサービス予約システムは、宿泊に限らず、例えば、レンタカー、飲食といったあらゆるサービスの予約支援を行うことが可能であり、以下の動作例によって、本発明が何ら限定されるべきでないことは言うまでもない。
本実施の形態におけるサービス予約システムの概念図は、図1である。
サーバ装置1は、カード会社であるA社の管理下にある。A社のクレジットカードによる決済処理は、同じくA社の管理下にあるカード決済装置4が実行する。第二サーバ装置2は、国内の宿泊施設であるBホテルの管理下にある。Bホテルの予約に関する決済は、即時決済で行われるとする。端末装置3は、通常、A社のクレジットカードを保有するユーザCによって操作されるが、ユーザCの家族なども操作可能な場合がある。
サーバ装置1のブロック図は図2(A)、第二サーバ装置2のブロック図は図2(B)、端末装置3のブロック図は図2(C)である。
サーバ装置1のカード情報格納部111には、ユーザCを含む全ユーザのカード情報が格納されている。カード情報のデータ構造は、図5に示されている。ここでは、1番目のカード情報がユーザCのカード情報であるとする。
ユーザ情報格納部112には、別のユーザのユーザ情報が格納されているが、ユーザCのユーザ情報は未だ格納されていない。ユーザ情報のデータ構造は、図6に示されている。ここでは、1番目のユーザ情報は別のユーザのカード情報であり、2番目のユーザ情報が、これから登録しようとしているユーザCのユーザ情報であるとする。
図9は、本サービス予約システムを利用したホテルの予約手順を示す概念図である。
(1)予約支援の申し込み
予約支援を受けたいユーザは、A社のウェブサイト上で自分のユーザ情報を登録する必要がある。そこで、ユーザCは、端末装置3の入力デバイスを操作してA社のウェブサイトにアクセスする。端末装置3のディスプレイにA社のホームページが表示されると、ユーザCは、ホームページ上のメニュー項目から“予約支援の申込み”を選択する。なお、A社のウェブサイトには、英語等の外国語ページも準備されており、ユーザ情報の登録に用いる言語が選択可能であってもよい。
これに応じて、端末処理部32は、予約支援の対象となり得る“宿泊”,“レンタカー”,“飲食”といったサービスを選択するためのサービス選択画面を表示する。ここでユーザCが“宿泊”を選択すると、端末処理部32は、例えば図10に示すような、宿泊用の予約支援申し込み画面をディスプレイに表示する。
なお、ユーザCが“レンタカー”を選択した場合、端末処理部32は、レンタカー用の予約支援申し込み画面をディスプレイに表示し、ユーザCが“飲食”を選択した場合、端末処理部32は、飲食用の予約支援申し込み画面をディスプレイに表示する。
図10の予約支援申込み画面は、“リクエストしたいサービスにチェックを入れてください”といったメッセージと、“禁煙ルーム”,“ズボンプレッサー”,“加湿器”,“アーリーチェックイン”,“レイトチェックアウト”,“変圧器”といった複数のサービス関連情報と、当該複数のサービス関連情報それぞれに対応する複数のチェックボックスと、ボタン“確認画面へ”とを有する。
また、この予約支援申込み画面は、オプション(任意項目)である“サービスを受けたい地域”と、“国内のみ”,“海外のみ”といった1以上の条件と、当該1以上の条件それぞれに対応する1以上のチェックボックスとをさらに有する。
また、この予約支援申込み画面は、同じくオプションである“サービスを受けたい期間”と、“冬季のみ”といった1以上の条件と、当該1以上の条件それぞれに対応する1以上のチェックボックスとをさらに有する。
ユーザCは、例えば、海外で宿泊する際にのみ“アーリーチェックイン”および“変圧器”をリクエストしたい場合、それらに対応する2つのチェックボックスにチェックを入れ、さらに“海外のみ”に対応するチェックボックスにもチェックを入れた後、“確認画面へ”を選択する。
これに応じて、端末処理部32は、今回の申込みの内容、つまり上記の予約支援申込み画面でチェックを入れたボックスに対応するサービス関連情報や条件、に関する確認画面がディスプレイに表示される。この確認画面は、“登録する”および“申し込みを続ける”といった項目を有しており、ここでユーザCが“登録する”を選択したとすると、今回の申込み内容を含んだユーザ情報が端末装置3からサーバ装置1に送信されることになる。
しかし、ユーザCは、“申し込みを続ける”を選択したとする。それに応じて、端末処理部32は、今回の申込み内容を端末格納部31に蓄積し、ディスプレイに図10の予約支援申込み画面を再び表示する。
ユーザCは、例えば、冬季に宿泊する際にのみ“加湿器”をリクエストしたい場合、それに対応するチェックボックスにチェックを入れ、さらに、“冬季のみ”に対応するチェックボックスにもチェックを入れた後、“確認画面へ”を選択する。
これに応じて、端末処理部32は、今回の申込みの内容に関する確認画面をディスプレイに表示する。この確認画面でユーザCが“登録する”を選択したとすると、今回の申込み内容と、端末格納部31に格納されている前回の申込み内容と、を含んだユーザ情報が端末装置3からサーバ装置1に送信されることになる。
しかし、ユーザCは、ここでも“申し込みを続ける”を選択したとする。端末処理部32は、今回の申込み内容をメモリに蓄積し、ディスプレイに図10の予約支援申込み画面を再び表示する。
ユーザCは、例えば、宿泊する地域や期間によらず“禁煙ルーム”、“ズボンプレッサー”および“レイトチェックアウト”をリクエストしたい場合、それらに対応する3つのチェックボックスにのみチェックを入れた後、“海外”,“冬季”等の条件に対応するチェックボックスにはチェックを入れずに、“確認画面へ”を選択する。
これに応じて、端末処理部32は、今回の申込み内容に関する確認画面をディスプレイに表示し、この確認画面で、ユーザCは“登録する”を選択したとすると、端末処理部32は、今回の申込み内容(図7(A)に示した汎用のサービス関連情報)と、端末格納部31に格納されている前回および前々回の申込み内容(図7(B)に示した条件付のサービス関連情報)と、を含んだユーザ情報をサーバ装置1に送信する。
(2)ユーザ情報の蓄積
サーバ装置1では、処理部12が、上記のようにして端末装置3から送信されたユーザ情報を受信し、受信したユーザ情報をユーザ情報格納部112に蓄積する。これによって、ユーザCのユーザ情報が、ユーザ情報格納部112に格納される結果となる。以下では、図6に示した2番目(No.2)のユーザ情報が、ユーザCのユーザ情報であるとする。
2番目のユーザ情報は、ユーザCのユーザ特定情報US2(例えば“C”)と、ユーザCのサービスに関するサービス関連情報SR2とを有する。このサービス関連情報SR2は、図7(A)に示した汎用のサービス関連情報(条件に対応付いていない“禁煙ルーム”、“ズボンプレッサー”および“レイトチェックアウト”)と、図7(B)に示した条件付のサービス関連情報(“海外”に対応付いた“アーリーチェックイン”および“変圧器”、および“冬季”に対応付いた“加湿器”)とを含んでいる。
(3)ホテルの予約
Bホテルは、例えば、Bホテル自身の予約サイト上で予約を行うことができる。そこで、ユーザCは、端末装置3の入力デバイスを操作してホテルBの予約サイトにアクセスする。端末装置3のディスプレイにホテルBの空室カレンダー・料金表等を含んだ予約ページが表示されると、ユーザCは、例えば、チェックイン予定日“2015年12月20日”、チェックアウト予定日“2015年12月20日”、ルームタイプ“ツインルーム”、人数“2名”といった申込情報を入力する。入力された申込情報に対応する客室に空きがある場合、例えば、メールアドレス、住所・氏名、電話番号、カード番号といったユーザ特定情報を入力するための入力欄が表示され、ユーザCは、自分のユーザ特定情報を入力する。
(4)カード決済の問い合わせ
これに応じて、端末処理部32は、宿泊代金およびカード番号等を含んだ問い合わせをカード決済装置4に送信する。
(5)カード決済の回答
カード決済装置4は、各ユーザの支払い状況限度額や支払状況等に関する情報がカード番号に対応付けて格納されたデータベースを保有しており、第二サーバ装置2からの上記問い合わせを受信すると、このデータベースを参照して、当該宿泊代金を当該カード番号に対応するクレジットカードで決済可能か否かについて判断し、判断結果を含む回答を第二サーバ装置2に返信する。
(6)予約OKの通知
第二サーバ装置2では、第二サーバ処理部22が、上記判断結果を受信し、当該判断結果が決済可能を示す場合、端末装置3に予約OKの通知を送信する。
端末装置3では、端末処理部32が上記通知を受信し、受信した通知をディスプレイに表示する。
(7)予約情報の送信
第二サーバ処理部22は、こうして端末装置3に予約OKの通知を送信する一方、サーバ装置1には、上記ユーザ特定情報と、上記申込情報とを含んだ予約情報を、予約情報No.(1,2,…)と対にして送信する。なお、予約情報のデータ構造は図8に示されており、同じ説明は繰り返さない。ここでは、決済方法が予め即時決済と決められているため、予約情報に決済情報は含まれていない。
サーバ装置1では、予約情報受信部121が、上記予約情報を受信する。
(8)決済に関する処理とサービス関連情報(リクエスト)の送信
決済処理部122は、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカード(つまりユーザCが保有するクレジットカード)を用いた決済のための処理を行う。具体的には、決済処理部122は、カード決済装置4にカード決済を行わせるべく、決済情報をカード決済装置4に送信する。
他方、サービス関連情報取得部123は、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応する1以上のサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する。
詳しくは、サービス関連情報取得部123は、まず、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応する1以上のサービス関連情報がユーザ情報格納部112に格納されているか否かを判別する。ここでは、ユーザCのユーザ情報がユーザ情報格納部112に格納されているので、判別結果はYESである。
次に、サービス関連情報取得部123は、ユーザ情報格納部112内のユーザCのユーザ情報に含まれている6つのサービス関連情報(図7参照)に番号1〜6を付与し、サービス関連情報1から順番に、次のような処理を実行する。まず、そのサービス関連情報が条件に対応付いているか否かを判別し、条件に対応付いていない場合は、そのサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する。サービス関連情報1〜3は、条件に対応付いていないので、サービス関連情報取得部123は、サービス関連情報1〜3つまり“禁煙ルーム”,“ズボンプレッサー”および“レイトチェックアウト”をユーザ情報格納部112から取得する。
そのサービス関連情報が条件に対応付いている場合、環境情報取得部125が、当該予約情報が有する申込情報に含まれるホテルAの所在地および宿泊日を示す情報と、格納部11に格納されているデータベース(例えば国内の地名に関するデータベース)や対応表(例えば、1月1日から12月31日までの日付と夏季・冬季等の季節との対応表)を基に、当該予約情報に含まれるサービス識別子に対応する環境情報、つまり“国内”および“冬季”を示す環境情報を取得する。
次に、サービス関連情報取得部123は、環境情報取得部125が取得した環境情報つまり“国内”および“冬季”が、そのサービス関連情報が対応付いている条件に合致するか否かを判別して、合致すると判別した場合に、そのサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得する。
サービス関連情報4つまり“アーリーチェックイン”は、条件“海外”に対応付いており、この“海外”は、環境情報つまり“国内”および“冬季”のいずれとも合致しないため、“アーリーチェックイン”は取得されない。
同様に、サービス関連情報5つまり“変圧器”は、条件“海外”に対応付いており、“海外”は、環境情報つまり“国内”および“冬季”のいずれとも合致しないため、“変圧器”もまた取得されない。
他方、サービス関連情報6つまり“加湿器”は、条件“冬季”に対応付いており、この“冬季”は、環境情報つまり“国内”および“冬季”の後者と合致するため、サービス関連情報取得部123は、サービス関連情報6つまり“加湿器”をユーザ情報格納部112から取得する。
こうして、サービス関連情報取得部123は、4つのサービス関連情報1〜3および4つまり“禁煙ルーム”,“ズボンプレッサー”,“レイトチェックアウト”および“加湿器”を取得する結果となる。
サービス関連情報送信部124は、サービス関連情報取得部123が取得した4つのサービス関連情報1〜3および4(リクエスト)を、予約情報受信部121が受信した予約情報に含まれる申込情報に記載されたサービス識別子で識別されるサービス提供者に管理下にあるサーバ装置、つまりBホテルの管理下にある第二サーバ装置2に送信する。
第二サーバ装置2では、第二サーバ処理部22が、上記4つのサービス関連情報1〜3および4を受信し、図11に示すような予約支援お知らせ画面をディスプレイに表示する。この予約支援お知らせ画面は、“貴ホテルにご宿泊予定のカード会員様よりサービスのリクエストがありましたのでお知らせします。”といったメッセージと、“お名前 ○○様”,“予約番号 ○○○○”,“宿泊予定 2015年12月20日より1泊”といった予約に関する情報と、リクエスト内容として“(1)禁煙ルーム”,“(2)ズボンプレッサー”,“(3)レイトチェックアウト”および“(4)加湿器”と、ボタン“回答画面へ”とを有する。
なお、予約支援お知らせ画面は、この実施の形態では、予約時にディスプレイに表示されるが、これに代えて、またはこれに加えて、例えば第二サーバ装置2の出力端子に接続されたプリンタで印刷されてもよい。
また、予約支援お知らせ画面は、この実施の形態では、予約時に表示されるが、これに限らず、例えば、第二サーバ処理部22によって第二サーバ格納部21に蓄積され、ユーザCがホテルAに宿泊する一週間前や前日などに再び表示されてもよいし、予約情報一覧等から当該予約情報が選択されるのに応じて、随時表示されてもよい。
また、ホテルAが海外のホテルである場合は、例えば、サーバ装置1において、格納部11に辞書データを格納しておき、処理部12が、当該予約情報が有するユーザ特定情報に対応する1以上のサービス関連情報の翻訳を、当該辞書データを用いて行うことで、第二サーバ装置2において、英語やその他の外国語による予約支援お知らせ画面が出力されるようにしてもよい。
ホテルAの従業員は、ユーザCがホテルAに宿泊する際、この予約支援お知らせ画面を基に、ユーザの宿泊に関する要望(リクエスト)である禁煙ルーム,ズボンプレッサー,レイトチェックアウトおよび加湿器といったサービスを提供するべく、事前に準備を行うことができる。
(9)リクエストに対する回答
ホテルAの従業員は、“回答画面へ”を選択し、これに応じて表示された回答画面上で、ユーザCからリクエストされたサービスの提供の可否に関する可否情報を入力する。第二サーバ処理部22は、かかる可否情報の入力を受け付け、当該可否情報を含んだ回答を端末装置3に送信する。なお、回答は、サーバ装置1にも送信されてよい。
端末装置3では、端末処理部が32当該回答を受信し、ディスプレイに表示する。これにより、ユーザCは、事前にカード会社のウェブサイトで登録しておいたリクエストに対応するサービスを、予約したホテルAで受けられるか否かについて、事前に知ることができる。
以上、本実施の形態によれば、ユーザを識別するユーザ識別子とクレジットカードを識別するカード識別子とを有する1以上のカード情報が格納されるカード情報格納部111と、ユーザを特定するユーザ特定情報とユーザのサービスに関する情報であるサービス関連情報とを有する1以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部112と、ユーザがサービスの予約を申し込んだ旨の情報であり、ユーザ特定情報を含む予約情報を受信する予約情報受信部121と、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードを用いた決済のための処理を行う決済処理部122と、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報をユーザ情報格納部112から取得するサービス関連情報取得部123と、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信するサービス関連情報送信部124とを具備するサーバ装置1により、ユーザがサービスを予約する際に、クレジットカードを利用した場合、サーバ装置1から、ユーザのサービスに関する要望等を含むサービス関連情報が送信されるので、ユーザ側でサービス関連情報の転送を行うためのプログラムをインストールしたりサービス関連情報の送信処理を実行したりする必要がなく、従って、ユーザのサービスに関する要望を、サービス提供者側に手間なく安全に伝えることができる。
また、上記サーバ装置1において、ユーザ情報は、ユーザ特定情報ならびに、条件および条件に対応付いた1以上のサービス関連情報の組を2組以上、有し、サービス関連情報取得部123は、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報であり、合致する条件と対なる1以上のサービス関連情報を取得することにより、条件に合致する要望を伝えることができる。
また、上記サーバ装置1において、サービスが提供される環境に関する環境情報を取得する環境情報取得部125をさらに具備し、条件は、環境情報に関する条件であり、サービス関連情報取得部123は、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報であり、環境情報取得部125が取得した環境情報が合致する条件と対になる1以上のサービス関連情報を取得することにより、サービスが提供される環境(例えば地域や期間等)に関する条件に合致する要望を伝えることができる。
また、上記サーバ装置1において、サービス関連情報送信部124は、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードをデポジットとして使用する場合のみ、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信することにより、ユーザがカードをデポジットとして利用(例えばオーソゼーション予約)する場合に、当該ユーザの要望を伝えることができる。
また、上記サーバ装置1において、サービス関連情報送信部124は、決済処理部122が、予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードを用いた決済のための処理を行う場合のみ、サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信することにより、ユーザがカード決済を行う場合に、当該ユーザ要望を伝えることができる。
また、上記サーバ装置1において、サービス関連情報は、ユーザのサービスに関する要望についての情報(要望情報)であることにより、ユーザのサービスに関する要望を伝えることができる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。
例えば、本実施の形態におけるサーバ装置1を実現するソフトウェアは、コンピュータを図2(A)に示された各部として機能させるためのプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、例えば、ユーザを識別するユーザ識別子とクレジットカードを識別するカード識別子とを有する1以上のカード情報が格納されるカード情報格納部111と、ユーザを特定するユーザ特定情報と当該ユーザのサービスに関する情報であるサービス関連情報とを有する1以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部112と、ユーザがサービスの予約を申し込んだ旨の情報であり、ユーザ特定情報を含む予約情報を受信する予約情報受信部と、前記予約情報が有するユーザ特定情報に対応するカード識別子により識別されるクレジットカードを用いた決済のための処理を行う決済処理部122と、前記予約情報が有するユーザ特定情報に対応するサービス関連情報を前記ユーザ情報格納部112から取得するサービス関連情報取得部123と、前記サービス関連情報取得部123が取得したサービス関連情報を送信するサービス関連情報送信部124として機能させるためのプログラムである。
図12は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるサーバ装置1、第二サーバ装置2、端末装置3、カード決済装置4を実現するコンピュータシステム900の外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図12において、コンピュータシステム900は、CD−ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。
図13は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図13において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、インターネット等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるサーバ装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921に記憶されて、CD−ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、インターネット等のネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD−ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
なお、端末装置3の場合は、上記のような据え置き型のコンピュータシステム900に限らず、例えばスマートフォンやタブレットやノートPCといった携帯型のコンピュータシステムで実現されてもよい。この場合、図13に記載のハードウェアのうち、ハードディスク914、CD−ROMドライブ905およびCD-ROM921は、例えば、フラッシュメモリ、メモリカードスロットおよびメモリカードにそれぞれ置き換えられてよいし、また、キーボード902およびマウス903は、例えばタッチパネルへの置き換えが可能である。
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、上記実施の形態によるサーバ装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、モデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(予約情報受信部121、サービス関連情報送信部124など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。