JP7359021B2 - 軟磁性金属粉末および磁性部品 - Google Patents

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Description

本発明は、軟磁性金属粉末および磁性部品に関する。
特許文献1にはFe-B-M系の軟磁性非晶質合金が記載されている。当該軟磁性非晶質合金は、Fe基アモルファス合金と比較して高い飽和磁束密度を有するなど、良好な軟磁気特性を有する。
特許文献2には磁性金属粒子の表面に配置されSiおよびOを含む第1絶縁層と、第1絶縁層上に配置されPを含む第2絶縁層とを有することが記載されている。当該磁性金属粒子を有する磁性粉末は高い絶縁性を有する。
特許第3342767号公報 特開2017-34228号公報
現在では、良好な軟磁気特性、すなわち低い保磁力Hcjおよび高い飽和磁束密度Bsを有し、かつ、粉末抵抗率が高く絶縁性が高い軟磁性金属粉末が求められている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、良好な軟磁気特性を有し、かつ、粉末抵抗率の高い軟磁性金属粉末を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る軟磁性金属粉末は、
Feを含む軟磁性金属粉末であって、
前記軟磁性金属粉末が、軟磁性金属部と、前記軟磁性金属部を覆う被覆部からなる粒子を有し、
前記被覆部が、第1被覆部および第2被覆部を有し、
前記第1被覆部が前記第2被覆部よりも前記軟磁性金属部に近く、
前記第1被覆部および前記第2被覆部が主成分としてSi,Fe,Bから選択される少なくとも1種の酸化物を有し、
前記第1被覆部が非晶質を含み、前記第2被覆部が結晶を含み、
前記第2被覆部は前記第1被覆部よりも結晶の含有割合が高いことを特徴とする。
本発明に係る軟磁性金属粉末は、上記の特徴を有することにより、良好な軟磁気特性を有しつつ粉末抵抗率が向上する。
前記軟磁性金属粉末がBを含んでもよく、
前記軟磁性金属部におけるBの濃度の平均値をB、前記第1被覆部および前記第2被覆部におけるBの濃度の平均値をBとして、
0.5≦B/B≦10を満たしてもよい。
前記軟磁性金属部が非晶質を含んでもよい。
前記軟磁性金属部がナノ結晶を含んでもよい。
前記第1被覆部における厚みの平均値をD、前記第2被覆部における厚みの平均値をDとして、0.2≦D/D≦8.0を満たしてもよい。
前記軟磁性金属粉末がSiを含んでもよく、
前記軟磁性金属部におけるSiの濃度の平均値をSi、前記第1被覆部および前記第2被覆部におけるSiの濃度の平均値をSiとして、
0.5≦Si/Si≦50を満たしてもよい。
前記被覆部が、前記第2被覆部の外側に第3被覆部を有してもよい。
本発明に係る磁性部品は上記の軟磁性金属粉末を含む。
粒子の表面近傍における断面模式図である。 X線結晶構造解析により得られるチャートの一例である。 図2のチャートをプロファイルフィッティングすることにより得られるパターンの一例である。 金属粉末製造装置の模式図である。 熱処理前の粒子の透過型電子顕微鏡(TransmissionElectron Microscopy:TEM)像である。 熱処理前の粒子の環状暗視野走査透過電子顕微鏡(High Angle Annular Dark Field Scanning Transmission Electron Microscopy:HAADF-STEM)像である。 熱処理前の粒子のOマッピング画像である。 熱処理前の粒子のSiマッピング画像である。 熱処理前の粒子のFeマッピング画像である。 熱処理前の粒子のBマッピング画像である。 熱処理後の粒子のTEM像である。 熱処理後の粒子のHAADF-STEM像である。 熱処理後の粒子のOマッピング画像である。 熱処理後の粒子のSiマッピング画像である。 熱処理後の粒子のFeマッピング画像である。 熱処理後の粒子のBマッピング画像である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(粒子1の構造)
本実施形態に係る軟磁性金属粉末が、表面近傍が図1に示す構造である粒子1を有する。すなわち、本実施形態に係る軟磁性金属粉末が、軟磁性金属部11と、軟磁性金属部11を覆う被覆部13からなる粒子1を有する。さらに、被覆部13が、第1被覆部13aおよび第2被覆部13bを有し、第1被覆部13aが第2被覆部13bよりも軟磁性金属部11に近い。
被覆部13が第1被覆部13aおよび第2被覆部13bを有することを確認する方法には特に制限はない。例えば、後述するようにTEMおよび電子エネルギー損失分光法(Electron Energy Loss Spectroscopy:EELS)を用いて確認する方法がある。
本実施形態に係る軟磁性金属粉末における粒子1の平均粒子径には特に制限はない。例えば、0.1μm以上100μm以下であってもよい。また、第1被覆部13aの厚みの平均値Dは0.5nm以上20nm以下であってもよく、第2被覆部13bの厚みの平均値Dは0.5nm以上20nm以下であってもよい。
0.2≦D/D≦8.0を満たしてもよく、0.4≦D/D≦6.0を満たしてもよい。D/Dが上記の範囲内であることにより、耐電圧特性と透磁率の両立が可能になる傾向にある。なお、D、Dの算出方法には特に制限はない。例えば、TEM、TEM像の高速フーリエ変換処理(Fast Fourier Transform:FFT)、EELSなどを用いて第1被覆部13aおよび第2被覆部13bの範囲を決定し、第1被覆部13aおよび第2被覆部13bについてそれぞれ少なくとも50箇所で厚みを測定し、平均することで算出できる。
第1被覆部13aおよび第2被覆部13bは主成分としてSi,Fe,Bから選択される少なくとも1種の酸化物を有する。具体的には、第1被覆部13a全体に対する前記酸化物の含有量が70質量%以上であり、第2被覆部13b全体に対する前記酸化物の含有量が70質量%以上である。被覆部13は軟磁性金属部11の表面の全体を被覆していなくてもよく、軟磁性金属部11の表面全体の60%以上を被覆していればよい。
さらに、被覆部13が第2被覆部13bの外側に第3被覆部(図示せず)を有していてもよい。
第3被覆部の厚みには特に制限はない。例えば第3被覆部の厚みの平均値Dを5nm以上100nm以下としてもよい。
第3被覆部の材質には特に制限はない。例えば、本技術分野において一般的に用いられている絶縁コーティングを用いてもよい。具体的には、第3被覆部がSiOガラス皮膜やリン酸塩ガラス皮膜であってもよい。さらに、第3被覆部が互いに異なる種類の材質からなる2層以上の層からなっていてもよい。
粒子1が第3被覆部を有することで、粒子1を有する軟磁性金属粉末の粉末抵抗率が高くなる。
本実施形態に係る軟磁性金属粉末に含まれる全ての粒子が上記の粒子1の構造を有していなくてもよい。しかし、軟磁性金属粉末に含まれる全ての粒子に対して個数基準で50%以上の粒子が上記の粒子1の構造を有していてもよい。
(軟磁性金属部11の微細構造)
軟磁性金属部11の微細構造は任意である。例えば、軟磁性金属部11が非晶質からなる構造を有していてもよく、ナノ結晶からなる構造を有していてもよい。粒子1の軟磁性金属部11が上記の微細構造を有する場合には、ナノ結晶よりも大きな結晶を有する場合と比較して、Hcjを低下させることができ軟磁気特性を向上させることができる。また、ナノ結晶とは、例えば結晶粒径が0.1nm以上100nm以下の結晶のことである。ナノ結晶を含む粒子においては、1粒子に多数のナノ結晶が含まれていることが通常である。すなわち、粒子の粒子径と結晶粒径とは異なる。
軟磁性金属部11の微細構造を確認する方法には特に制限はない。例えば、XRDにより確認することができる。下記の方法では、被覆部13の微細構造とは無関係に軟磁性金属部11の微細構造を確認することができる。被覆部13の存在割合は軟磁性金属部11の存在割合よりも小さく、被覆部13の微細構造はXRDによる測定結果に反映されないためである。
本実施形態において、下記式(1)に示す非晶質化率Xが85%以上である軟磁性金属粉末に含まれる軟磁性金属部11は非晶質からなる構造を有し、非晶質化率Xが85%未満である軟磁性合金粉末に含まれる軟磁性金属部11は結晶からなる構造を有するとする。
X=100-(Ic/(Ic+Ia)×100)…(1)
Ic:結晶性散乱積分強度
Ia:非晶性散乱積分強度
非晶質化率Xは、軟磁性合金粉末に対してXRDによりX線結晶構造解析を実施し、相の同定を行い、結晶化したFe又は化合物のピーク(Ic:結晶性散乱積分強度、Ia:非晶性散乱積分強度)を読み取り、そのピーク強度から結晶化率を割り出し、上記式(1)により算出する。以下、算出方法をさらに具体的に説明する。
本実施形態に係る軟磁性合金粉末についてXRDによりX線結晶構造解析を行い、図2に示すようなチャートを得る。これを、下記式(2)のローレンツ関数を用いて、プロファイルフィッティングを行い、図3に示すような結晶性散乱積分強度を示す結晶成分パターンα、非晶性散乱積分強度を示す非晶成分パターンα、およびそれらを合わせたパターンαc+aを得る。得られたパターンの結晶性散乱積分強度および非晶性散乱積分強度から、上記式(1)により非晶質化率Xを求める。なお、測定範囲は、非晶質由来のハローが確認できる回析角2θ=30°~60°の範囲とする。この範囲で、XRDによる実測の積分強度とローレンツ関数を用いて算出した積分強度との誤差が1%以内になるようにした。
Figure 0007359021000001
以下、ナノ結晶についてさらに詳細に説明する。
本実施形態の軟磁性金属部11に含まれるナノ結晶は、Fe基ナノ結晶であってもよい。Fe基ナノ結晶とは、粒径がナノオーダーであり、Feの結晶構造がbcc(体心立方格子構造)である結晶のことである。Fe基ナノ結晶の平均結晶粒径の算出方法には特に制限はない。例えばTEMを用いて観察することで算出できる。また、結晶構造がbccであること確認する方法にも特に制限はない。例えばXRDを用いて確認することができる。
本実施形態においては、Fe基ナノ結晶は平均結晶粒径が5~30nmであってもよい。このようなFe基ナノ結晶を含む軟磁性金属粉末は、Bsが高くなりやすく、Hcjが低くなりやすい。すなわち、軟磁気特性が向上しやすい。
(被覆部13の微細構造)
本実施形態に係る軟磁性金属粉末に含まれる粒子1の被覆部13では、第1被覆部13aが非晶質を含み、第2被覆部13bが結晶を含む微細構造となっている。そして、第2被覆部13bは第1被覆部13aよりも結晶の含有割合が高い。
粒子1の被覆部13が上記の微細構造を有することにより、軟磁性金属粉末は良好な軟磁気特性を有しながら粉末抵抗率を向上させることができる。そして、本実施形態の軟磁性金属粉末を用いることで電気抵抗の高い圧粉体を得やすくなる。
第1被覆部13aは実質的に非晶質のみからなることが好ましい。第1被覆部13aが実質的に非晶質のみからなることで、さらに抵抗の高い圧粉体を得やすくなる。なお、第1被覆部13aが実質的に非晶質のみからなるとは、FFTで第1被覆部13aから結晶性のスポットが観察されないことを指す。
第1被覆部13aおよび第2被覆部13bの微細構造を確認する方法には特に制限はない。例えば、各被覆部に対してFFTを用いることで、各被覆部に結晶が実質的に含まれるか否かを確認することができ、各被覆部における相対的な結晶の含有割合を確認することができる。
(粒子1の組成)
粒子1の組成については、Feを含む点以外には、特に制限はない。粒子1がFeを含むことで、第1被覆部13aおよび第2被覆部13bにFeを含む酸化物を含ませやすくなる。また、粒子1がFeおよびBを含むことで、第1被覆部および第2被覆部の結晶性を制御しやすくなる。さらに、粒子1がSiを含むことにより、軟磁性金属粉末の軟磁気特性を向上させやすくなる。具体的には、低いHcjおよび高いBsを有する軟磁性金属粉末となりやすくなる。
また、軟磁性金属部11がFe基ナノ結晶からなる構造を有する場合には、粒子1は例えば組成式(Fe(1-(α+β))X1αX2β(1-(a+b+c+d+e+f))Siからなる主成分を有していてもよく、
X1はCoおよびNiからなる群から選択される1つ以上、
X2はAl,Mn,Ag,Zn,Sn,As,Sb,Cu,Cr,Bi,N,Oおよび希土類元素からなる群より選択される1つ以上、
MはNb,Hf,Zr,Ta,Mo,W,TiおよびVからなる群から選択される1つ以上であり、
0.0≦a≦0.140
0.0≦b≦0.20
0.0≦c≦0.20
0≦d≦0.14
0≦e≦0.20
0≦f≦0.02
0.7≦1-(a+b+c+d+e+f)≦0.93
α≧0
β≧0
0≦α+β≦0.50
であってもよい。
上記の組成を有する軟磁性金属粉末を熱処理する場合には、軟磁性金属部11にFe基ナノ結晶を析出しやすい。いいかえれば、上記の組成を有する軟磁性金属粉末は、Fe基ナノ結晶を析出させた軟磁性金属部11を含む粒子1を有する軟磁性合金粉末の出発原料としやすい。また、粒子1全体に占める第1被覆部13aおよび第2被覆部13bの存在割合は小さいため、粒子1の組成と軟磁性金属部11の組成とは概ね一致する。
熱処理により軟磁性金属部11にFe基ナノ結晶を析出させる場合には、熱処理前の軟磁性金属部11は非晶質のみからなる構造を有していてもよく、初期微結晶が非晶質中に存在するナノヘテロ構造を有していてもよい。なお、初期微結晶は平均粒径が0.3nm以上10nm以下であってもよい。また、軟磁性金属部11が非晶質のみからなる構造やナノヘテロ構造を有する場合には、上記した非晶質化率Xが85%以上である。
(被覆部13の組成)
被覆部13の組成は任意である。被覆部13がBを含んでいてもよい。第1被覆部13aおよび第2被覆部13bに主成分としてBを含む酸化物を含ませやすくなるためである。また、軟磁性金属部11におけるBの濃度の平均値をB、第1被覆部13aおよび第2被覆部13bにおけるBの濃度の平均値をBとして、0.5≦B/B≦10を満たしていてもよく、1.0≦B/B≦5.5を満たすことが好ましい。B/Bが上記の範囲内である場合には、粉末抵抗率が向上しやすくなる。
また、被覆部13が第3被覆部を有する場合には、1.0≦B/B≦3.0を満たすことが好ましい。1.0≦B/B≦3.0を満たすことで、第3被覆部の濡れ性がよくなり、軟磁性金属粉末の粉末抵抗率が高くなる。
なお、BおよびBの測定方法には特に限定はない。例えば、EDXを用いて測定することができる。Bは、例えば軟磁性金属部11のうち少なくとも20点についてBの濃度を測定し平均することで算出する。軟磁性金属部11におけるBの濃度を測定する場合には、被覆部13からの距離が10nm以上である部分についてBの濃度を測定する。
は、例えば以下の方法で測定する。まず、第1被覆部13aの少なくとも20点についてBの濃度を測定し、平均して第1被覆部13aにおけるBの濃度の平均値(BBa)を算出する。次に、第2被覆部13bの少なくとも20点についてBの濃度を測定し、平均して第2被覆部13bにおけるBの濃度の平均値(BBb)を算出する。そして、D+D=Dとして、B=(BBa×D/D)+(BBb×D/D)で算出する。
被覆部13がSiを含んでいてもよい。第1被覆部13aおよび第2被覆部13bに主成分としてSiを含む酸化物を含ませやすくなる。また、軟磁性金属部11におけるSiの濃度の平均値をSi、第1被覆部13aおよび第2被覆部13bにおけるSiの濃度の平均値をSiとして、0.5≦Si/Si≦50を満たしていてもよく、0.8≦Si/Si≦19.2を満たすことが好ましい。Si/Siが上記の範囲内である場合には、粉末抵抗率が向上しやすくなる。
なお、SiおよびSiの測定方法には特に限定はない。上記のBおよびBと同様の測定方法にて測定してもよい。
1.0≦B/B≦5.5と0.8≦Si/Si≦19.2とを両方とも満たすことでさらに粉末抵抗率が向上しやすくなる。
(軟磁性金属粉末の製造方法)
本実施形態に係る軟磁性金属粉末の製造方法を以下に示すが、軟磁性金属粉末の製造方法は下記の方法に限定されない。
本実施形態に係る軟磁性金属粉末は例えばガスアトマイズ法により作製することができる。特に、図4に記載する金属粉末製造装置100を用いたガスアトマイズ法により軟磁性金属粉末を作製することで、得られる軟磁性金属粉末が上述した第1被覆部13aおよび第2被覆部13bを有する粒子1を有するようになる。
図4に示す金属粉末製造装置100は、溶融金属21をガスアトマイズ法により粉末化し、上記の粒子1を得るための装置である。金属粉末製造装置100は、溶融金属供給部20と、溶融金属供給部20の鉛直方向の下方に配置してある冷却部30とを有する。図4における鉛直方向は、Z軸に沿う方向である。
溶融金属供給部20は、溶融金属21を収容する耐熱性容器22を有する。耐熱性容器22の外周には、加熱用コイル24が配置してあり、容器22の内部に収容してある溶融金属21を加熱して溶融状態に維持するようになっている。容器22の底部には、吐出口が形成してあり、そこから、冷却部30を構成する筒体32の内面33に向けて、溶融金属21が滴下溶融金属21aとして吐出されるようになっている。
容器22の外底壁の外側部には、吐出口を囲むように、ガス噴射ノズル26が配置してある。ガス噴射ノズル26には、ガス噴射口が具備してある。ガス噴射口からは、吐出口から吐出された滴下溶融金属21aに向けて高圧ガス(例えば噴射圧3MPa以上10MPa以下のガス)が噴射される。高圧ガスは、吐出口23から吐出された溶融金属の周囲全周から斜め下方向に向けて噴射され、滴下溶融金属21aは、多数の溶滴となり、ガスの流れに沿って筒体32の内面に向けて運ばれる。
溶融金属21の組成は最終的に得られる粒子1の軟磁性金属部11の組成と同一の組成とする。溶融金属21の組成を上記の組成とする場合には、短時間の雰囲気中の酸素との接触により、粒子1の表面が容易に酸化される。その結果、粒子1に被覆部13が形成される。すなわち、雰囲気中の酸素濃度を制御することで、被覆部13の厚みを制御することができる。金属粉末製造装置100は、上述したようにガス噴射ノズル26のガス噴射口から噴射するガスとして不活性ガスを用いることで、酸化しやすい溶融金属21であっても容易に粉末化することができる。
ガス噴射口から噴射されるガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス、あるいはアンモニア分解ガス等の還元性ガスが好ましい。また、溶融金属21の酸化し易さによっては空気でもよい。
本実施形態では、筒体32の軸心Oは、鉛直線Zに対して所定角度θ1で傾斜してある。所定角度θ1としては、特に限定されないが、好ましくは、0~45度である。このような角度範囲とすることで、吐出口からの滴下溶融金属21aを、筒体32の内部で逆円錐状に形成してある冷却液流れ50に向けて吐出させ易くなる。
逆円錐状の冷却液流れ50に吐出された滴下溶融金属21aは、冷却液流れ50に衝突し、さらに分断され微細化されるとともに冷却固化され、固体状の軟磁性金属粉末となる。筒体32の軸心Oに沿って下方には、排出部34が設けられ、冷却液流れ50に含まれる軟磁性金属粉末を冷却液と共に、外部に排出可能になっている。冷却液と共に排出された軟磁性金属粉末は、外部の貯留槽などで、冷却液と分離されて取り出される。なお、冷却液としては、特に限定されないが、冷却水が用いられる。
本実施形態では、筒体32の軸芯O方向の上部には、冷却液を筒体32の内部に導入するための冷却液導入部(冷却液導出部)36が具備してある。なお、冷却液導入部36は、筒体32の上部から筒体32の内部に向けて冷却液を吐出するという観点からは、冷却液導出部とも定義できる。
冷却液導入部36は、少なくとも枠体38を有し、冷却液導入部36の内部に、筒体32の径方向の外側に位置する外側部(外側空間部)44と、筒体32の径方向の内側に位置する内側部(内側空間部)46とを有する。外側部44と内側部46とは、仕切部40で仕切られ、仕切部40の軸芯O方向の上部に形成してある通路部42で、外側部44と内側部46とは、連絡しており、冷却液が流通可能になっている。なお、図4に示すように、外側部44では、仕切部40は、軸芯Oに対してθ2の角度で傾斜している。角度θ2は、0~90度の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、0~45度である。内側部46では、仕切部40の壁面は、筒体32の内面33と面一であることが好ましいが、必ずしも面一である必要は無く、多少傾斜していても段差が形成されていても良い。
外側部44には、単一または複数のノズル37が接続してあり、ノズル37から冷却液が外側部44に入り込むようになっている。また、内側部46の軸芯O方向の下方には、冷却液吐出部52が形成してあり、そこから内側部46内の冷却液が筒体32の内部に吐出(導出)されるようになっている。
本実施形態では、冷却液導入部36の枠体38は、筒体32の軸芯O方向の上部に配置され、筒体32の内径より小さな外径を有する円筒形状を持つ。枠体38の外周面が、内側部46内の冷却液の流れを案内する流路内周面となる。
外側部44と内側部46との間は、仕切部40の軸芯O方向の上部に設けられた通路部42により連通している。通路部42は、冷却液導入部36の上板部と仕切部40の上端との間の隙間であり、その軸芯O方向の上下幅W1(図4参照)は、外側部44の軸芯O方向の上下幅W2よりも狭い。W1/W2は、好ましくは1/3以下、さらに好ましくは1/4以下である。このような範囲とすることにより、後述する筒体32の内面33での冷却液の反射により逆円錐状の冷却液流れ50が形成されやすくなる。
本実施形態では、冷却液導入部36の外側部44には、ノズル37が接続してある。ノズルを、冷却液導入部36の外側部44に接続することで、ノズル37から冷却液導入部36の内部にある外側部44の内部に冷却液が入り込む。外側部44の内部に入り込んだ冷却液は、通路部42を通り、内側部46の内部に入り込む。
枠体38は、筒体32の内面33よりも小さな内径を有する。
本実施形態では、冷却液吐出部52は、枠体38の下端における外方凸部と筒体32の内面33との間の隙間に形成される。冷却液吐出部の径方向幅は、通路部の上下幅W1よりも広い。
冷却液吐出部52の内径が流路偏向面の最大外径に一致し、冷却液吐出部52の外径が筒体32の内径に略一致する。また、冷却液吐出部52の外径は、筒体32の内面33にも一致させてもよい。なお、筒体32の内面33の内径は、特に限定されないが、好ましくは50~500mmである。
本実施形態では、ノズル37から外側部44に一次貯留され、そこから通路部42を通り、内側部46の内部に入り込む冷却液は、枠体38の流路内周面に沿って軸芯Oの下方に向かう流れとなる。内側部46の内部を流路内周面に沿って軸芯Oの下方に下る冷却液は、次に、枠体38の流路偏向面に沿って流れて筒体32の内面33に衝突して反射する。その結果、冷却液は、冷却液吐出部52から筒体32の内部に、図4に示すように、逆円錐状に吐出され、冷却液流れ50を形成する。
なお、冷却液吐出部52から流出する冷却液流れ50は、冷却液吐出部52から軸芯Oに向けて直進する逆円錐流れであるが、渦巻き状の逆円錐流れであってもよい。
図4に示すように、枠体38の軸方向長さL1は、通路部42の軸芯O方向の幅W1を覆う程度の長さであればよい。
本実施形態では、ノズル37から外側部44に入り込んだ冷却液は、外側部44で一次貯留され、そこから通路42を通過することで、流速が速まり、内側部46に入り込む。内側部46では、通路42を通過した冷却液は、枠体38の流路内周面に形成してある曲率面に衝突し、冷却液の流れの向きが軸芯Oに沿って下向きの流れに変えられる。
内側部46の内部を軸芯Oに沿って下方に下る冷却液は、次に、流路断面が狭められることから流速が増す。そして、冷却液は、流速が増大した状態で、筒体32の内面に衝突して反射し、冷却液吐出部52から筒体32の内部に、図4に示すように、逆円錐状に吐出され、冷却液流れ50を形成する。このようにして形成された逆円錐状の冷却液流れ50の上側液面に、図4に示す滴下溶融金属21aの溶滴が入射し、滴下溶融金属21aの溶滴は、冷却液流れ50の内部で冷却液と共に流れて冷却される。
本実施形態に係る金属粉末製造装置100を用いた軟磁性金属粉末の製造方法では、筒体32の上開口部に、滴下溶融金属21aの溶滴の入り口が形成され、その筒体32の上部開口部に逆円錐状の冷却液流れ50が形成される。筒体32の上部開口部に逆円錐状の冷却液流れ50が形成され、筒体32の排出部34から冷却液が排出されることで、筒体32の上部開口部には、筒体32の内部への吸引圧が得られる。たとえば筒体32の外部との差圧が30kPa以上の吸引圧が得られる。
そのため、滴下溶融金属21aの溶滴は、筒体32の上部開口部から筒体32の内部に自己整合的に吸い込まれ(多少位置ずれしても自動的に吸い込まれ)、逆円錐状の冷却液流れ50の中に取り込まれる。そのため、溶融金属供給部20の吐出口から冷却液流れ50に至るまでの滴下溶融金属21aの溶滴の飛行時間が比較的、短縮される。飛行時間が短縮されるほど、滴下溶融金属21aの溶滴が酸化されにくくなる。そして、急冷効果が促進され、軟磁性金属部11が非晶質からなる構造となりやすくなる。
また、本実施形態では、筒体32の内面33に沿う冷却液の流れではなく、逆円錐状の冷却液の流れに滴下溶融金属21aの溶滴を取り込むようにしてあることから、筒体32の内部で、冷却された粒子1の滞留時間を短くすることができると共に、筒体32の内面33へのダメージも少ない。また、冷却された粒子自体に対するダメージも少ない。
さらに、本実施形態では、筒体32の内面33には何ら加工することなく、また、何も取り付ける必要もなく、筒体32の上部に、冷却液導出部36を取り付けるのみで、逆円錐状の冷却液流れ50を形成することができる。また、筒体32の上部開口の内径も十分に大きく取ることができる。
図4に記載する金属粉末製造装置100を用いる場合には、従来の金属粉末製造装置を用いる場合と比較して、粉末1の冷却速度を上昇させることができる。ここで、冷却液を冷却液吐出部52から噴出させるときの水圧をアトマイズ水圧とする。そして、アトマイズ水圧が高いほど冷却液流れ50の流速が上昇し、冷却液流れ50が薄くなる。冷却液流れ50の流速が上昇することで粒子1の冷却速度がさらに速くなる。また、冷却液流れ50が薄くなることで粒子1が雰囲気中の酸素に触れる時間が長くなる。
図4に記載する金属粉末製造装置100を用い、さらに、アトマイズ水圧を上昇させる場合には、粒子1の表面が雰囲気中の酸素に触れることで酸化鉄成分を含む被覆部13を有するようになる。そして、従来と比較して高い冷却速度で粒子1を冷却し、かつ、雰囲気中の酸素に触れる時間を長くすることで、被覆部13が互いに微細構造が異なる第1被覆部13aおよび第2被覆部13bを有するようにできる。一方、従来の金属粉末製造装置を用いる場合やアトマイズ水圧が低すぎる場合には、被覆部13が第1被覆部13aおよび第2被覆部13bを有するようにすることが困難である。すなわち、本実施形態に係る軟磁性金属粉末が得られにくい。
金属粉末製造装置100を用いて得られた本実施形態に係る軟磁性金属粉末に対して、熱処理を施してもよい。熱処理の条件には特に制限はない。例えば、400~700℃で0.1~10時間、熱処理を行っても良い。熱処理を行うことで、被覆部13の酸化鉄成分が還元され、第2被覆部13bの結晶の一部が非晶質化しやすくなり、第2被覆部13bが結晶および非晶質を両方とも有する微細構造を有しやすくなる。また、熱処理を行うことで、軟磁性金属粉末の内部の微細構造が非晶質のみを有する構造または初期微結晶が非晶質中に存在するナノヘテロ構造からナノ結晶を含む構造になりやすくなる。そして、軟磁性金属粉末のHcjが減少する傾向にある。なお、熱処理の温度が高すぎる場合には、軟磁性金属粉末のHcjが増加する傾向にある。
図5A~図5Fには、熱処理前の軟磁性金属粉末に含まれる粒子1の一例を示す。図5Aは粒子1の表面近傍のTEM像、図5Bは粒子1の表面近傍のHAADF-STEM像、図5CはEELSによる粒子1の表面近傍のOマッピング画像、図5DはEELSによる粒子1の表面近傍のSiマッピング画像、図5EはEELSによる粒子1の表面近傍のFeマッピング画像、図5FはEELSによる粒子1の表面近傍のBマッピング画像を示す。図5A~図5Fは、本実施形態に係る軟磁性金属粉末と樹脂15とを混合させて圧粉磁心を周知の方法で作製し、当該圧粉磁心の断面を観察して得られた画像である。また、図5Aにおける第1被覆部13aと第2被覆部13bとの区別はFFTにより行った。また、図5Aにおける第1被覆部13aは非晶質のみからなり、第2被覆部13bは結晶のみからなる。
さらに、図6A~図6Fには、熱処理後の軟磁性金属粉末に含まれる粒子1の一例を示す。なお、図5A~図5Fに示す粒子1を含む軟磁性金属粉末を熱処理することで図6A~図6Fに示す粒子1を含む軟磁性金属粉末を得ている。図6Aは粒子1の表面近傍のTEM像、図6Bは粒子1の表面近傍のHAADF-STEM像、図6CはEELSによる粒子1の表面近傍のOマッピング画像、図6DはEELSによる粒子1の表面近傍のSiマッピング画像、図6EはEELSによる粒子1の表面近傍のFeマッピング画像、図6FはEELSによる粒子1の表面近傍のBマッピング画像を示す。図6A~図6Fは、本実施形態に係る軟磁性金属粉末と樹脂15とを混合させて圧粉磁心を周知の方法で作製し、当該圧粉磁心の断面を観察して得られた画像である。また、図6Aにおける第1被覆部13aと第2被覆部13bとの区別はFFTにより行った。さらに、図6Aにおける第1被覆部13aは非晶質のみからなり、第2被覆部13bは非晶質と結晶とが両方とも含まれる。
図5A~図5Fと図6A~図6Fとを比較することで、熱処理により被覆部13におけるFeが減少していることが分かる。Feが減少することで、特に第2被覆部13bの結晶性が低下し、熱処理前の結晶の一部が非晶質化している。そして、非晶質と結晶とが両方とも含まれる微細構造となっている。なお、図5A~図5Fは後述する試料番号1であり、図6A~図6Fは後述する試料番号6である。
さらに、粒子1に第3被覆部を形成してもよい。第3被覆部を形成する方法には特に限定はない。本技術分野において一般的に用いられている絶縁コーティングを用いて第3被覆部を形成してもよい。
絶縁コーティングに用いるコーティング材の種類には特に制限はない。例えば、P系ガラス、Bi系ガラス、B-SiO系ガラスが挙げられる。また、コーティング材として用いるガラスは粉末ガラスであってもよい。
系ガラスとしては、Pが50質量%以上含まれるガラスが好ましい。また、P系ガラスの種類には特に限定はない。例えば、P-ZnO-RO-Al系ガラスが挙げられる。なお、「R」はアルカリ金属を示す。
Bi系ガラスとしては、Biが50質量%以上含まれるガラスが好ましい。また、Bi系ガラスの種類には特に限定はない。例えば、ビスマス酸塩系ガラスが挙げられる。ビスマス酸塩系ガラスとしては、例えば、Bi-ZnO-B-SiO系ガラスが挙げられる。
-SiO系ガラスとしては、Bが10質量%以上含まれ、SiOが10質量%以上含まれるガラスが好ましい。また、B-SiO系ガラスの種類には特に制限はない。例えば、ホウケイ酸塩系ガラスが挙げられる。ホウケイ酸塩系ガラスとしては、例えば、BaO-ZnO-B-SiO-Al系ガラスが挙げられる。
以上、本実施形態に係る軟磁性金属粉末について説明したが、本発明の軟磁性金属粉末は上記の実施形態に限定されない。
また、本発明の軟磁性金属粉末の用途にも特に制限はない。例えば、インダクタ、チョークコイル、トランス等の磁性部品が挙げられる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実験例1
軟磁性金属粉末として、下記の組成1または組成2の軟磁性金属粉末を作製した。組成1は原子数比でFe0.735Nb0.030.09Si0.135Cu0.01である。組成2は原子数比でFe0.800Nb0.0600.0900.050である。
軟磁性金属粉末は、図4に示す金属粉末製造装置100を用いたガスアトマイズ法で作製した。溶解温度は1500℃、溶湯の噴射ガス圧は5MPa、使用ガス種はArとした。ガスアトマイズ水圧は表1に示す。また、金属粉末製造装置100における筒体32の内面の内径は300nm、W1/W2は0.25、θ1は20度、θ2は0度とした。また、得られる軟磁性金属粉末の平均粒径(D50)が24μmとなるように上記した条件以外の条件を適宜制御した。
そして、一部の実験例では軟磁性金属粉末に熱処理を行った。熱処理を行う場合には、600℃で1時間、熱処理を行った。熱処理時の雰囲気はAr雰囲気とした。
得られた軟磁性金属粉末の平均粒径(D50)を測定し、全て24μmであることを確認した。平均粒径は、乾式粒度分布測定装置(HELOS)を用いて測定した。

次に、各実施例および比較例の軟磁性金属粉末のHcj、Bsおよび粉末抵抗率ρを測定した。HcjはHcメータにて測定した。Bsは振動試料型磁力計(VSM)にて、1000kA/mで測定した。ρは粉末抵抗測定装置にて圧力0.6t/cmで測定した。本実験例では、ρが10Ω・cm以上である場合をA、10-1Ω・cm以上10Ω・cm未満である場合をB、10-1Ω・cm未満である場合をCと評価し、表1に記載した。評価がAまたはBである場合に粉末抵抗率を良好であるとし、評価がAである場合に粉末抵抗率が特に良好であるとした。
次に、各実施例および比較例の軟磁性金属粉末に含まれる被覆部を観察した。まず、TEMを用いて粒子表面近傍の明視野像を観察し、粒子表面に被覆部が存在することを確認した。次にEELSを用いて各元素のマッピング画像を観察し、被覆部が第1被覆部と第2被覆部と、からなっているか否かを観察した。そして、試料番号1~10の被覆部がFeの酸化物、Bの酸化物およびSiの酸化物を含有していることを確認した。試料番号11~20の被覆部がFeの酸化物およびBの酸化物を含有していることを確認した。
各被覆部についてFFTを用いて結晶およびアモルファスが含まれているか否かを確認した。結果を表1に示す。各被覆部が非晶質のみからなっている場合には、結晶性の欄に非晶質と記載した。各被覆部が結晶のみからなっている場合には、結晶性の欄に結晶と記載した。各被覆部が結晶および非晶質からなっている場合には、結晶性の欄に結晶+非晶質と記載した。
なお、表1では、被覆部が第1被覆部と第2被覆部とからなっていない場合には、被覆部全体が概ね均一に結晶を含む場合には第2被覆部のみからなるように記載し、被覆部全体が非晶質のみからなる場合には第1被覆部のみからなるように記載した。
各被覆部の平均厚みD、DはTEM、FFT、EELSを用いて第1被覆部と第2被覆部との境界を決定し、算出した。結果を表1に示す。
,B,Si,Siは上記の機器に加えてEDXを用いて第1被覆部と第2被覆部のそれぞれのBの濃度およびSiの濃度を測定し算出した。そして、B/BおよびSi/Siを算出した。結果を表1に示す。なお、Siを含まない試料番号11~20ではSiおよびSiを測定しなかった。
Figure 0007359021000002
表1より、アトマイズ水圧が高い実施例では、被覆部が第1被覆部および第2被覆部からなり、第1被覆部が第2被覆部よりも軟磁性金属部に近い構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。さらに、組成1の実施例では、第1被覆部および第2被覆部が主成分としてSi,Fe,Bを含む酸化物を有し、第1被覆部が非晶質のみからなり、第2被覆部が結晶を含む構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。組成2の実施例では、第1被覆部および第2被覆部が主成分としてFe,Bを含む酸化物を有し、第1被覆部が非晶質のみからなり、第2被覆部が結晶を含む構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。そして、各実施例は、被覆部全体が非晶質のみ、または結晶のみからなる点以外は各実施例と同一の構成を有する比較例と比較して同等程度に優れた軟磁気特性を有する。さらに、各実施例は、被覆部全体が非晶質のみ、または結晶のみからなる点以外は各実施例と同一の構成を有する比較例と比較して優れたρを有する。
実験例2
軟磁性金属粉末の組成を表2に記載の組成とした点以外は実験例1と同様にして軟磁性金属粉末を作製し、評価した。結果を表2に示す。アトマイズ水圧は全て10MPaとした。ρの評価は全てA評価であった。さらに、SiおよびBを含む試料では被覆部がSi、Fe、Bを含む酸化物を含有していることを確認した。Siを含まずBを含む試料では被覆部がFe、Bを含む酸化物を含有していることを確認した。
Figure 0007359021000003
表2より、アトマイズ水圧が高い実施例では、被覆部が第1被覆部および第2被覆部からなり、第1被覆部が第2被覆部よりも軟磁性金属部に近い構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。さらに、第1被覆部および第2被覆部が主成分としてSi、Fe、Bから選択される少なくとも1種を含む酸化物を有し、第1被覆部が非晶質のみからなり、第2被覆部が結晶を含む構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。
実験例3
実験例1、2の試料番号11についてM元素の種類をNbから他の元素に変更した点以外は試料番号11と同様にして軟磁性金属粉末を作製し、評価した。結果を表3に示す。なお、ρの評価は全てA評価であった。さらに、被覆部がFe、Bを含む酸化物を含有していることを確認した。
Figure 0007359021000004
表3より、M元素の種類を変化させても、被覆部が第1被覆部および第2被覆部からなり、第1被覆部が第2被覆部よりも軟磁性金属部に近い構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。さらに、第1被覆部および第2被覆部が主成分としてSi、Fe、Bから選択される少なくとも1種を含む酸化物を有し、第1被覆部が非晶質のみからなり、第2被覆部が結晶を含む構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。
実験例4
実験例1、2の試料番号11についてX1、X2元素の種類および含有量を変化させた点以外は試料番号11と同様にして軟磁性金属粉末を作製し、評価した。結果を表4に示す。なお、ρの評価は全てA評価であった。さらに、被覆部がFe、Bを含む酸化物を含有していることを確認した。
Figure 0007359021000005
表4より、X1、X2元素の種類および含有量を変化させても、被覆部が第1被覆部および第2被覆部からなり、第1被覆部が第2被覆部よりも軟磁性金属部に近い構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。さらに、第1被覆部および第2被覆部が主成分としてSi、Fe、Bから選択される少なくとも1種を含む酸化物を有し、第1被覆部が非晶質のみからなり、第2被覆部が結晶を含む構造を有する粒子を含む軟磁性金属粉末が得られた。
なお、表1~表4に記載した全ての実施例についてXRDおよびTEMを用いて軟磁性金属部の微細構造を確認した。熱処理を行わない全ての実施例では軟磁性金属部が、非晶質のみからなる構造またはナノヘテロ構造を有していることを確認した。熱処理を行った全ての実施例では軟磁性金属部が、ナノ結晶からなる構造を有していることを確認した。
実験例5
実験例5では試料番号6,7,8,16,17,18の軟磁性合金粉末に対して、表5に示す種類の粉末ガラスからなるコーティング材を用いてSiOガラス皮膜やリン酸塩ガラス皮膜からなる絶縁コーティングを施し、第3被覆部を形成した。第3被覆部の厚みの平均値Dが20nm程度となるようにした。コーティング後の各試料について、実験例1~4と同様に第1被覆部と第2被覆部のそれぞれのBの濃度、Siの濃度および各被覆部の厚み(D,D,D)を測定した。結果を表5に示す。また、表5にはコーティング前の軟磁性合金粉末(試料番号6,7,8,16,17,18)の試験結果も記載した。表5より、コーティングの前後で各被覆部のBの濃度、Siの濃度および各被覆部の厚みが大きく変化しないことを確認した。なお、表5には、参考用に後述する実験例6、試料番号121の結果も記載した。
本実施例でコーティング材として用いたP-ZnO-RO-Al系粉末ガラスにはPが50質量%、ZnOが12質量%、ROが20質量%、Alが6質量%含まれ、残部がその他の成分であった。なお、本発明者らは、上記のP-ZnO-RO-Al系粉末ガラスとは異なる組成を有するP系ガラスを用いる場合についても同様の試験を行い、後述するP-ZnO-RO-Al系粉末ガラスを用いる場合の試験結果と同様の試験結果が得られることを確認した。
本実施例でコーティング材として用いたBi-ZnO-B-SiO系粉末ガラスにはBiが80質量%、ZnOが10質量%、Bが5質量%、SiOが5質量%含まれていた。なお、本発明者らは、上記のBi-ZnO-B-SiO系粉末ガラスとは異なる組成を有するビスマス酸塩系ガラスを用いる場合についても同様の試験を行い、後述するBi-ZnO-B-SiO系粉末ガラスを用いる場合の試験結果と同様の試験結果が得られることを確認した。
本実施例でコーティング材として用いたBaO-ZnO-B-SiO-Al系粉末ガラスにはBaOが8質量%、ZnOが23質量%、Bが19質量%、SiOが16質量%、Alが6質量%含まれ、残部がその他の成分であった。なお、本発明者らは、上記のBaO-ZnO-B-SiO-Al系粉末ガラスとは異なる組成を有するホウケイ酸塩系ガラスを用いる場合についても同様の試験を行い、後述するBaO-ZnO-B-SiO-Al系粉末ガラスを用いる場合の試験結果と同様の試験結果が得られることを確認した。
そして、第3被覆部を形成した後の軟磁性合金粉末の粉末抵抗率および保磁力Hcjを測定した。粉末抵抗率については、表1~表4とは異なり、測定値を表5に記載した。
Figure 0007359021000006
表5より、第3被覆部を形成した試料番号101~109の軟磁性合金粉末は、第3被覆部を形成しない点以外は同一の方法で作製した実験例1の試料番号6~8の軟磁性合金粉末と比較して、粉末抵抗率が大きく向上した。また、第3被覆部を形成した試料番号110~118、121の軟磁性合金粉末は、第3被覆部を形成しない点以外は同一の方法で作製した実験例1の試料番号16~18の軟磁性合金粉末と比較して、粉末抵抗率が大きく向上した。
また、B/Bが1.0以上3.0以下である軟磁性合金粉末は、同一の組成、微細構造およびコーティング材であるがB/Bが上記の範囲外である軟磁性合金粉末と比較して、粉末抵抗率が高くなった。
実験例6
実験例6では、実験例5の試料番号112の軟磁性合金粉末に対し、さらにコーティング材としてP-ZnO-RO-Al系粉末ガラスを用いてコーティングを行った。その結果、第3被覆部がBaO-ZnO-B-SiO-Alからなる層とP-ZnO-RO-Alからなる層との2層からなる試料番号120の軟磁性合金粉末が得られた。なお、P-ZnO-RO-Alからなる層の厚みの平均値が20nm程度、BaO-ZnO-B-SiO-Alからなる層の厚みの平均値が20nm程度となるようにした。また、試料番号120の軟磁性合金粉末との比較のため、Dを40nm程度とする点以外は試料番号110と同条件で試料番号121の軟磁性合金粉末を作製した。結果を表6に示す。
Figure 0007359021000007
表6より、第3被覆部が2層からなる試料番号120の軟磁性合金粉末は、第3被覆部が1層のみからなる点以外は試料番号120と同様の構成を有する試料番号121の軟磁性合金粉末と比較して粉末抵抗率の高い軟磁性合金粉末となった。
試料番号121は試料番号120のBaO-ZnO-B-SiO-AlをP-ZnO-RO-Alに置換した構造を有する。ここで、表5の試料番号110、112からは、P-ZnO-RO-AlがBaO-ZnO-B-SiO-Alよりも軟磁性合金粉末の粉末抵抗率を高くする効果が大きいと考えられる。この点からは試料番号120よりも試料番号121のほうが、粉末抵抗率が高くなると考えられる。しかし、実際には、試料番号121よりも試料番号120のほうが、粉末抵抗率が高くなる。これは、第3被覆部が2層からなることにより粉末抵抗率が向上するためである。
1… 粒子
11… 軟磁性金属部
13… 被覆部
13a… 第1被覆部
13b… 第2被覆部
15… 樹脂
20… 溶融金属供給部
21… 溶融金属
22… 容器
24… 加熱用コイル
26… ガス噴射ノズル
30… 冷却部
32… 筒体
33… 内面(内周面)
34… 排出部
36… 冷却液導入部(冷却液導出部)
37… ノズル
38… 枠体
40… 仕切部
42… 通路部
44… 外側部(外側空間部)
46… 内側部(内側空間部)
50… 冷却液流れ
52… 冷却液吐出部
100… 金属粉末製造装置

Claims (7)

  1. Feを含む軟磁性金属粉末であって、
    前記軟磁性金属粉末が、軟磁性金属部と、前記軟磁性金属部を覆う被覆部からなる粒子を有し、
    前記被覆部が、第1被覆部および第2被覆部を有し、
    前記第1被覆部が前記第2被覆部よりも前記軟磁性金属部に近く、
    前記第1被覆部および前記第2被覆部が主成分としてSi,Fe,Bから選択される少なくとも1種を含む酸化物を有し、
    前記第1被覆部が非晶質を含み、前記第2被覆部が結晶を含み、
    前記第2被覆部は前記第1被覆部よりも結晶の含有割合が高く、
    前記軟磁性金属粉末がBを含み、
    前記軟磁性金属部におけるBの濃度の平均値をB A 、前記第1被覆部および前記第2被覆部におけるBの濃度の平均値をB B として、
    0.5≦B B /B A ≦10を満たすことを特徴とする軟磁性金属粉末。
  2. 前記軟磁性金属部が非晶質を含む請求項に記載の軟磁性金属粉末。
  3. 前記軟磁性金属部がナノ結晶を含む請求項に記載の軟磁性金属粉末。
  4. 前記第1被覆部における厚みの平均値をD1、前記第2被覆部における厚みの平均値をD2として、
    0.2≦D2/D1≦8.0を満たす請求項1~のいずれかに記載の軟磁性金属粉末。
  5. 前記軟磁性金属粉末がSiを含み、
    前記軟磁性金属部におけるSiの濃度の平均値をSiA、前記第1被覆部および第2被覆部におけるSiの濃度の平均値をSiBとして、
    0.5≦SiB/SiA≦50を満たす請求項1~のいずれかに記載の軟磁性金属粉末。
  6. 前記被覆部が、前記第2被覆部の外側に第3被覆部を有する請求項1~のいずれかに記載の軟磁性金属粉末。
  7. 請求項1~に記載の軟磁性金属粉末を含む磁性部品。
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