JP6504289B1 - 軟磁性金属粉末、圧粉磁心および磁性部品 - Google Patents

軟磁性金属粉末、圧粉磁心および磁性部品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性が良好な圧粉磁心、これを備える磁性部品および当該圧粉磁心に好適な軟磁性金属粉末を提供すること。
【解決手段】Feを含む軟磁性金属粒子を複数含む軟磁性金属粉末であって、軟磁性金属粒子の表面は被覆部により覆われており、被覆部は、軟磁性金属粒子の表面から外側に向かって、第1の被覆部と、第2の被覆部と、をこの順に有し、第1の被覆部は、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素を含み、第2の被覆部は、Pを含むことを特徴とする軟磁性金属粉末である。
【選択図】図1

Description

本発明は軟磁性金属粉末、圧粉磁心および磁性部品に関する。
各種電子機器の電源回路に用いられる磁性部品として、トランス、チョークコイル、インダクタ等が知られている。
このような磁性部品は、所定の磁気特性を発揮する磁心(コア)の周囲あるいは内部に、電気伝導体であるコイル(巻線)が配置されている構成を有している。
インダクタ等の磁性部品が備える磁心に用いられる磁性材料としては、鉄(Fe)を含む軟磁性金属材料が例示される。磁心は、たとえば、軟磁性金属から構成される粒子を含む軟磁性金属粉末を圧縮成形することにより、圧粉磁心として得ることができる。
このような圧粉磁心においては、磁気特性を向上させるために、磁性成分の割合(充填率)が高められている。しかしながら、軟磁性金属は絶縁性が低いため、軟磁性金属粒子同士が接触していると、磁性部品への電圧印加時に、接触している粒子間を流れる電流(粒子間渦電流)に起因する損失が大きい。その結果、圧粉磁心のコアロスが大きくなってしまうという問題があった。
そこで、渦電流を抑制するために、軟磁性金属粒子の表面には絶縁被膜が形成されている。絶縁被膜を構成する材料としては、絶縁性が高いことから酸化物が好適に用いられる。たとえば、特許文献1では、Feを含む金属磁性粒子の表面に形成する絶縁被膜の材料としてリン酸化合物等が用いられている。
特開2005−213621号公報
特許文献1において、絶縁被膜が形成されたFeを含む金属磁性粒子は樹脂等の有機物と混合され圧粉磁心とされる。本発明者らによれば、特許文献1に記載の圧粉磁心を熱処理した場合、圧粉磁心の抵抗率が急激に低下することが判明した。すなわち、特許文献1に記載の圧粉磁心は耐熱性が低いという問題があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、耐熱性が良好な圧粉磁心、これを備える磁性部品および当該圧粉磁心に好適な軟磁性金属粉末を提供することである。
本発明者らは、金属磁性粒子に含まれるFeは、絶縁被膜に含まれるPと反応しやすいことに着目した。特に、熱処理等で温度が高くなると、金属磁性粒子と絶縁被膜との界面近傍に存在するFeが絶縁被膜に拡散した場合、容易にリン酸鉄を形成してしまう。リン酸鉄が形成されると、絶縁被膜の組成が形成時から変化することになり、絶縁被膜が形成時の状態を維持できず、すなわち、絶縁被膜の絶縁性が低下し、圧粉磁心の耐熱性が悪化するという知見を得た。この知見に基づき、本発明者らは、Feを含む軟磁性金属粒子と、絶縁性を担いPを含む被覆層との間に、Pとの反応性に乏しい物質を含む層を形成することにより、圧粉磁心の耐熱性が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の態様は、
[1]Feを含む軟磁性金属粒子を複数含む軟磁性金属粉末であって、
軟磁性金属粒子の表面は被覆部により覆われており、
被覆部は、軟磁性金属粒子の表面から外側に向かって、第1の被覆部と、第2の被覆部と、をこの順に有し、
第1の被覆部は、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素を含み、
第2の被覆部は、Pを含むことを特徴とする軟磁性金属粉末である。
[2]第1の被覆部は、Fe、Si、B、AlおよびNiからなる群から選ばれる1つ以上の元素の化合物を含むことを特徴とする[1]に記載の軟磁性金属粉末である。
[3]第2の被覆部は、P、Si、BiおよびZnからなる群から選ばれる1つ以上の元素の化合物を主成分として含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の軟磁性金属粉末である。
[4]第1の被覆部は、軟磁性金属粒子の表面を覆っており、
第1の被覆部が軟磁性金属粒子の表面を被覆する割合を示す被覆度が50%以上であることを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載の軟磁性金属粉末である。
[5]第1の被覆部の厚みが1nm以上100nm以下であることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の軟磁性金属粉末である。
[6]軟磁性金属粒子が結晶質を含み、平均結晶子径が1nm以上50nm以下であることを特徴とする[1]から[5]のいずれかに記載の軟磁性金属粉末である。
[7]軟磁性金属粒子が非晶質であることを特徴とする[1]から[5]のいずれかに記載の軟磁性金属粉末である。
[8][1]から[7]のいずれかに記載の軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心である。
[9][8]に記載の圧粉磁心を備える磁性部品である。
本発明によれば、耐熱性が良好な圧粉磁心を備える磁性部品および当該圧粉磁心に好適な軟磁性金属粉末を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る軟磁性金属粉末を構成する被覆粒子の断面模式図である。 図2は、第2の被覆部を形成するために用いる粉末被覆装置の構成を示す断面模式図である。 図3は、本発明の実施例において、被覆粒子の被覆部近傍のSTEM像およびEDSマッピング像である。
以下、本発明を、図面に示す具体的な実施形態に基づき、以下の順序で詳細に説明する。
1.軟磁性金属粉末
1.1.軟磁性金属粒子
1.2.被覆部
1.2.1.第1の被覆部
1.2.2.第2の被覆部
2.圧粉磁心
3.磁性部品
4.圧粉磁心の製造方法
4.1.軟磁性金属粉末の製造方法
4.2.圧粉磁心の製造方法
(1.軟磁性金属粉末)
本実施形態に係る軟磁性金属粉末は、図1に示すように、軟磁性金属粒子2の表面に被覆部10が形成された被覆粒子1を複数含む。軟磁性金属粉末に含まれる粒子の個数割合を100%とした場合、被覆粒子の個数割合が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが好ましい。なお、軟磁性金属粒子2の形状は特に制限されないが、通常、球形である。
また、本実施形態に係る軟磁性金属粉末の平均粒子径(D50)は、用途および材質に応じて選択すればよい。本実施形態では、平均粒子径(D50)は、0.3〜100μmの範囲内であることが好ましい。軟磁性金属粉末の平均粒子径を上記の範囲内とすることにより、十分な成形性あるいは所定の磁気特性を維持することが容易となる。平均粒子径の測定方法としては、特に制限されないが、レーザー回折散乱法を用いることが好ましい。
(1.1.軟磁性金属粒子)
本実施形態では、軟磁性金属粒子の材質は、Feを含み軟磁性を示す材料であれば特に制限されない。本実施形態に係る軟磁性金属粉末が奏する効果は、主として、後述する被覆部に起因するものであり、軟磁性金属粒子の材質の寄与は小さいからである。
Feを含み軟磁性を示す材料としては、純鉄、Fe系合金、Fe−Si系合金、Fe−Al系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Si−Cr系合金、Fe−Ni−Si−Co系合金、Fe系アモルファス合金、Fe系ナノ結晶合金等が例示される。
Fe系アモルファス合金は、合金を構成する原子の配列がランダムであり、合金全体として結晶性を有していない非晶質合金である。Fe系アモルファス合金としては、たとえば、Fe−Si−B系、Fe−Si−B−Cr−C系等が例示される。
Fe系ナノ結晶合金は、Fe系アモルファス合金、または、初期微結晶が非晶質中に存在するナノヘテロ構造を有するFe系合金を熱処理することにより、非晶質中にナノメートルオーダーの微結晶が析出した合金である。
本実施形態では、Fe系ナノ結晶合金から構成される軟磁性金属粒子における平均結晶子径が1nm以上50nm以下であることが好ましく、5nm以上30nm以下であることがより好ましい。平均結晶子径が上記の範囲内であることにより、軟磁性金属粒子に被覆部を形成する際に、当該粒子に応力が掛かっても、保磁力の増加を抑制することができる。
Fe系ナノ結晶合金としては、たとえば、Fe−Nb−B系、Fe−Si−Nb−B−Cu系、Fe−Si−P−B−Cu系等が例示される。
また、本実施形態では、軟磁性金属粉末は、材質が同じ軟磁性金属粒子のみを含んでいてもよいし、材質が異なる軟磁性金属粒子が混在していてもよい。たとえば、軟磁性金属粉末は、複数のFe系合金粒子と、複数のFe−Si系合金粒子との混合物であってもよい。
なお、異なる材質とは、金属または合金を構成する元素が異なる場合、構成する元素が同じであってもその組成が異なる場合、結晶系が異なる場合等が例示される。
(1.2.被覆部)
被覆部10は絶縁性であり、第1の被覆部11と、第2の被覆部12と、から構成される。被覆部10は、軟磁性金属粒子の表面から外側に向かって、第1の被覆部11、第2の被覆部12の順で構成されていれば、第1の被覆部11、第2の被覆部12以外の被覆部を有していてもよい。
第1の被覆部11、第2の被覆部12以外の被覆部は、軟磁性金属粒子の表面と第1の被覆部11との間に配置されていてもよいし、第1の被覆部11と第2の被覆部12との間に配置されていてもよいし、第2の被覆部12上に配置されていてもよい。
本実施形態では、第1の被覆部10は、軟磁性金属粒子2の表面を覆うように形成されており、第2の被覆部12は、第1の被覆部11の表面を覆うように形成されている。
本実施形態では、表面が物質により被覆されているとは、当該物質が表面に接触して接触した部分を覆うように固定されている形態をいう。
(1.2.1.第1の被覆部)
図1に示すように、第1の被覆部11は、軟磁性金属粒子2の表面を覆っている。また、第1の被覆部11は、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素を含んでいる。本実施形態では、当該元素は、Cu、Crであることが好ましく、Cuであることがより好ましい。
すなわち、本実施形態では、第1の被覆部11において、Cu、W、MoおよびCrは金属単体もしくは金属酸化物として存在している。これらの元素は、リン、特にリン酸と反応しにくい。
したがって、リン酸と反応しにくい元素を含む第1の被覆部11が、Feを含む軟磁性金属粒子2と、リンを含む第2の被覆部と、の間に配置されていることにより、軟磁性金属粒子2を含む軟磁性金属粉末またはこれを含む圧粉磁心を熱処理した場合、Feが第2の被覆部12に向かって移動しようとしても第1の被覆部11に阻まれ、第2の被覆部12まで到達することが困難となる。その結果、リン酸鉄の形成が抑制され、第2の被覆部は形成時の高い絶縁性を維持できる。
これにより、圧粉磁心の耐熱性が向上する。したがって、熱処理時の圧粉磁心の抵抗率の低下を抑制することができるため、熱処理後の圧粉磁心のコアロスを低く維持することができる。
第1の被覆部11に含まれる元素としては、たとえば、リン酸中に存在する金属の酸化還元電位の大小により選択することができる。
本実施形態では、第1の被覆部11に含まれる元素のうち、酸素を除く元素の合計量を100質量%とした場合に、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素の合計量が50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
また、第1の被覆部は、Cu、W、MoおよびCrから選ばれる1つ以上の元素以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、Fe、Si、B、AlおよびNiからなる群から選ばれる1つ以上の元素の酸化物が例示される。これらの酸化物は、第1の被覆部において、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素が金属単体もしくは金属酸化物として存在する領域と、軟磁性金属粒子と、の間に存在している。好ましくは、これらの酸化物は、Cu等が存在する領域と軟磁性金属粒子との間に層状の領域として存在している。
また、これらの酸化物は、軟磁性金属粒子に形成された酸化物であってもよいし、軟磁性金属粒子を構成する軟磁性金属に含まれる合金元素由来の酸化物であってもよい。第1の被覆部に、これらの元素の酸化物が含まれることにより、被覆部の絶縁性を補強することができる。
第1の被覆部11に含まれる元素のうち、酸素を除く元素の合計量を100質量%とした場合に、Fe、Si、B、AlおよびNiからなる群から選ばれる1つ以上の元素の合計量が10質量%以上40質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
第1の被覆部に含まれる成分は、走査型透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope:STEM)等の透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope)を用いたエネルギー分散型X線分光法(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:EDS)による元素分析、電子エネルギー損失分光法(Electron Energy Loss Spectroscopy:EELS)による元素分析、TEM画像の高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)解析等により得られる格子定数等の情報から同定することができる。たとえば、第1の被覆部に含まれる成分が、金属単体であるか金属元素の酸化物であるか否かは、EELSによる元素分析により判断することができる。
本実施形態では、第1の被覆部が軟磁性金属粒子2の表面を被覆する割合(被覆度)が50%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、表面の全部を覆っている(100%)ことが好ましい。図1では、被覆度は100%である。さらに、第1の被覆部11は軟磁性金属粒子2の表面を連続的に覆っていてもよいし、断続的に覆っていてもよい。
被覆度は、被覆粒子の断面をTEM等で観察して得られる所定の視野において、軟磁性金属粒子2の表面の周方向長さに対する第1の被覆部11の長さとして表すことができる。具体的には、10個程度の被覆粒子を100000倍で観察した視野において、被覆粒子の周りのコーティング状態を確認し、軟磁性金属粒子2の表面が被覆部により覆われているか否かを判断して、被覆度を算出する。
第1の被覆部11の厚みは、上記の効果が得られる限りにおいて特に制限されない。本実施形態では、1nm以上100nm以下であることが好ましい。また、5nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。一方、80nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。
(1.2.2.第2の被覆部)
図1に示すように、第2の被覆部12は、第1の被覆部11の表面を覆っている。第2の被覆部12はPを含んでいる。本実施形態では、第2の被覆部の絶縁性を高める観点から、第2の被覆部12は、Pの酸化物を含むことが好ましく、Pを含む酸化物ガラスであることがより好ましい。
第2の被覆部12は、P、Si、BiおよびZnからなる群から選ばれる1つ以上の元素の化合物を主成分として含んでいることが好ましい。当該化合物は酸化物であることがより好ましい。「P、Si、BiおよびZnからなる群から選ばれる1つ以上の元素の酸化物を主成分として含む」とは、第2の被覆部12に含まれる元素のうち、酸素を除く元素の合計量を100質量%とした場合に、P、Si、BiおよびZnからなる群から選ばれる1つ以上の元素の合計量が、他の元素の含有量よりも多いことをいう。本実施形態では、これらの元素の合計量が、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。
Pを含む酸化物ガラスとしては特に限定されず、たとえば、リン酸塩(P)系ガラス、ビスマス酸塩(Bi)系ガラス、ホウケイ酸塩(B−SiO)系ガラス等が例示される。
系ガラスとしては、Pが50重量%以上含まれるガラスが好ましく、P−ZnO−RO−Al系ガラス等が例示される。なお、「R」はアルカリ金属を示す。
Bi系ガラスとしては、Biが50重量%以上含まれるガラスが好ましく、Bi−ZnO−B−SiO系ガラス等が例示される。
−SiO系ガラスとしては、Bが10重量%以上含まれ、SiOが10重量%以上含まれるガラスが好ましく、BaO−ZnO−B−SiO−Al系ガラス等が例示される。
被覆部が第2の被覆部を有していることにより、被覆粒子は高い絶縁性を示すので、被覆粒子を含む軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心の抵抗率が向上する。さらに、圧粉磁心を熱処理しても、上述したように、軟磁性金属粒子と第2の被覆部との間には第1の被覆部が配置されているので、Feの第2の被覆部への移動が阻害される。その結果、圧粉磁心の抵抗率の低下を抑制することができる。
第2の被覆部に含まれる成分は、第1の被覆部に含まれる成分と同様に、TEMを用いたEDSによる元素分析、EELSによる元素分析、TEM画像のFFT解析等により得られる格子定数等の情報から同定することができる。
第2の被覆部12の厚みは、上記の効果が得られる限りにおいて特に制限されない。本実施形態では、5nm以上200nm以下であることが好ましい。7nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。一方、100nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。
(2.圧粉磁心)
本実施形態に係る圧粉磁心は、上述した軟磁性金属粉末から構成され、所定の形状を有するように形成されていれば特に制限されない。本実施形態では、軟磁性金属粉末と結合剤としての樹脂とを含み、当該軟磁性金属粉末を構成する軟磁性金属粒子同士が樹脂を介して結合することにより所定の形状に固定されている。また、当該圧粉磁心は、上述した軟磁性金属粉末と他の磁性粉末との混合粉末から構成され、所定の形状に形成されていてもよい。
(3.磁性部品)
本実施形態に係る磁性部品は、上記の圧粉磁心を備えるものであれば特に制限されない。たとえば、所定形状の圧粉磁心内部に、ワイヤが巻回された空芯コイルが埋設された磁性部品であってもよいし、所定形状の圧粉磁心の表面にワイヤが所定の巻き数だけ巻回されてなる磁性部品であってもよい。本実施形態に係る磁性部品は、電源回路に用いられるパワーインダクタに好適である。
(4.圧粉磁心の製造方法)
続いて、上記の磁性部品が備える圧粉磁心を製造する方法について説明する。まず、圧粉磁心を構成する軟磁性金属粉末を製造する方法について説明する。
(4.1.軟磁性金属粉末の製造方法)
本実施形態では、被覆部が形成される前の軟磁性金属粉末は、公知の軟磁性金属粉末の製造方法と同様の方法を用いて得ることができる。具体的には、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、回転ディスク法等を用いて製造することができる。また、単ロール法により得られる薄帯を機械的に粉砕して製造してもよい。これらの中では、所望の磁気特性を有する軟磁性金属粉末が得られやすいという観点から、ガスアトマイズ法を用いることが好ましい。
ガスアトマイズ法では、まず、軟磁性金属粉末を構成する軟磁性金属の原料が溶解した溶湯を得る。軟磁性金属に含まれる各金属元素の原料(純金属等)を準備し、最終的に得られる軟磁性金属の組成となるように秤量し、当該原料を溶解する。なお、金属元素の原料を溶解する方法は特に制限されないが、たとえば、アトマイズ装置のチャンバー内で真空引きした後に高周波加熱にて溶解させる方法が例示される。溶解時の温度は、各金属元素の融点を考慮して決定すればよいが、たとえば1200〜1500℃とすることができる。
得られた溶湯をルツボ底部に設けられたノズルを通じて線状の連続的な流体としてチャンバー内に供給し、供給された溶湯に高圧のガスを吹き付けて、溶湯を液滴化するとともに、急冷して微細な粉末を得る。ガス噴射温度、チャンバー内の圧力等は、軟磁性金属の組成に応じて決定すればよい。また、軟磁性金属粉末の粒子径については、篩分級、気流分級等により粒度調整が可能である。
続いて、得られる軟磁性金属粒子に対して被覆部を形成する。被覆部を形成する方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。軟磁性金属粒子に対して湿式処理を行って被覆部を形成してもよいし、乾式処理を行って被覆部を形成してもよい。
第1の被覆部は、粉末スパッタ法、ゾルゲル法、メカノケミカルを利用したコーティング方法等により形成することができる。粉末スパッタ法では、軟磁性金属粒子をバレル容器内に投入し、バレル容器内を排気して真空状態としてから、バレル容器を回転させながらバレル容器内に設置された第1の被覆部を構成する元素(Cu等)のターゲットをスパッタリングして、軟磁性金属粒子の表面に堆積させることにより、第1の被覆部を形成することができる。第1被覆部の厚みは、スパッタリング時間等により調整することができる。
なお、第1の被覆部において、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素が金属単体もしくは金属酸化物として存在する領域と、軟磁性金属粒子の表面と、の間に、Fe、Si、B、AlおよびNiからなる群から選ばれる1つ以上の元素の酸化物から構成される領域を形成する場合には、上記の粉末スパッタ法等によりCu等から構成される領域を形成する前に、軟磁性金属粒子を酸化雰囲気中で熱処理することにより形成することができる。また、粉末スパッタ法等により形成してもよい。
酸化雰囲気中で軟磁性金属粒子を所定の温度で熱処理することにより、軟磁性金属粒子を構成するFeが当該粒子の表面で雰囲気中の酸素と結合して、緻密なFeの酸化物が形成される。また、軟磁性金属粒子を構成するFe以外の金属元素が拡散しやすい元素である場合には、当該金属元素の酸化物も形成される。酸化物を構成する金属元素の種類、当該酸化物の厚み等は、熱処理温度および時間等により調整することができる。
また、第2の被覆部は、メカノケミカルを利用したコーティング方法、リン酸塩処理法、ゾルゲル法等により形成することができる。メカノケミカルを利用したコーティング方法では、たとえば、図2に示す粉末被覆装置100を用いる。第1の被覆部が形成された軟磁性金属粉末と、第2の被覆部を構成する材質(少なくともPを含むガラス材料等)の粉末状コーティング材とを、粉末被覆装置100の容器101内に投入する。投入後、容器101を回転させることにより、軟磁性金属粉末と粉末状コーティング材との混合物50が、グラインダー102と容器101の内壁との間で圧縮され摩擦が生じて熱が発生する。この発生した摩擦熱により、粉末状コーティング材が軟化するとともに、圧縮作用により軟磁性金属粒子の表面に固着され、第2の被覆部を形成することができる。
メカノケミカルを利用したコーティング方法では、容器の回転速度、グラインダーと容器の内壁との間の距離等を調整することにより、発生する摩擦熱を制御して、軟磁性金属粉末と粉末状コーティング材との混合物の温度を制御することができる。本実施形態では、当該温度は、50℃以上150℃以下であることが好ましい。このような温度範囲とすることにより、第2の被覆部が第1の被覆部を覆うように形成することが容易となる。
(4.2.圧粉磁心の製造方法)
圧粉磁心は、上記の軟磁性金属粉末を用いて製造する。具体的な製造方法としては、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。まず、被覆部を形成した軟磁性金属粒子を含む軟磁性金属粉末と、結合剤としての公知の樹脂とを混合し、混合物を得る。また、必要に応じて、得られた混合物を造粒粉としてもよい。そして、混合物または造粒粉を金型内に充填して圧縮成形し、作製すべき圧粉磁心の形状を有する成形体を得る。得られた成形体に対して、たとえば50〜200℃で熱処理を行うことにより、樹脂が硬化し軟磁性金属粒子が樹脂を介して固定された所定形状の圧粉磁心が得られる。得られた圧粉磁心に、ワイヤを所定回数だけ巻回することにより、インダクタ等の磁性部品が得られる。
また、上記の混合物または造粒粉と、ワイヤを所定回数だけ巻回して形成された空心コイルとを、金型内に充填して圧縮成形しコイルが内部に埋設された成形体を得てもよい。得られた成形体に対して、熱処理を行うことにより、コイルが埋設された所定形状の圧粉磁心が得られる。このような圧粉磁心は、その内部にコイルが埋設されているので、インダクタ等の磁性部品として機能する。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の態様で改変しても良い。
以下、実施例を用いて、発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実験例1〜69)
まず、表1および2に示す組成を有する軟磁性金属から構成され、平均粒子径D50が表1および2に示す値である軟磁性金属粒子からなる粉末を準備した。まず、準備した粉末に対して、表1および2に示す第1の被覆部を構成する元素のターゲットを用いて粉末スパッタを行い、軟磁性金属粒子の表面を被覆し表1および2に示す元素から構成される第1の被覆部を形成した。本実施例では、第1の被覆部の厚みは1〜5nmの範囲内であった。なお、実験例1〜6、31、32、35〜39、50、51、60および61の試料には、第1の被覆部を形成しなかった。
続いて、第1被覆部が形成された粒子を含む粉末を、P−ZnO−RO−Al系粉末ガラス(コーティング材)とともに、粉体被覆装置の容器内に投入し、粉末ガラスを第1被覆部が形成された粒子の表面にコーティングして、第2の被覆部を形成することにより、軟磁性金属粉末が得られた。本実施例では、第1の被覆部の厚みは1〜150nmの範囲内であった。粉末ガラスの添加量は、第1被覆部が形成された粒子を含む粉末100質量%に対して、当該粉末の平均粒子径(D50)が3.0μm以下である場合には3.0重量%、10μm以上20μm未満である場合には1.0重量%、20μm以上である場合には0.5重量%に設定した。所定の厚みを形成するために必要な粉末ガラス量は、第2被覆部が形成される軟磁性金属粉末の粒子径により異なるからである。
−ZnO−RO−Al系粉末ガラスにおいて、Pは50重量%、ZnOは12重量%、ROは20重量%、Alは6重量%であり、残部は副成分であった。なお、本発明者らは、上記の粉末ガラスとは異なる組成を有するガラスについても同様の実験を行ったが、後述する結果と同様の結果が得られることを確認している。
次に、得られた軟磁性金属粉末を固化して粉末の抵抗率を評価した。粉末の抵抗率は、粉末抵抗測定装置を用いて、0.6t/cmの圧力を印加した状態での抵抗率を測定した。本実施例では、軟磁性金属粉末の平均粒子径(D50)が同じ試料のうち、比較例となる試料の抵抗率よりも高い抵抗率を示す試料を良好とした。結果を表1および2に示す。
続いて、圧粉磁心の評価を行った。熱硬化樹脂であるエポキシ樹脂および硬化剤であるイミド樹脂の総量が、得られた軟磁性金属粉末100質量%に対して表1に示す値となるように秤量し、アセトンに加えて溶液化し、その溶液と軟磁性金属粉末とを混合した。混合後、アセトンを揮発させて得られた顆粒を、355μmのメッシュで整粒した。これを外径11mm、内径6.5mmのトロイダル形状の金型に充填し、成形圧3.0t/cmで加圧し圧粉磁心の成形体を得た。得られた成形体を、180℃、1時間の条件で熱処理を行い樹脂を硬化させて圧粉磁心を得た。得られた圧粉磁心の両端にIn−Ga電極を形成して、超高抵抗計により成形体の抵抗率を測定した。本実施例では、10Ωcm以上である試料を「○」とし、10Ωcm以上である試料を「△」とし、10Ωcm未満である試料を「×」とした。結果を表1および2に示す。なお、樹脂量は、軟磁性金属粉末の平均粒子径に応じて調整した。
続いて、作製した圧粉磁心を180℃、1時間、大気中の条件で耐熱試験を行った。耐熱試験後の試料に対して、上記と同様にして、抵抗率を測定した。本実施例では、耐熱試験前の試料の抵抗率に対して、抵抗率が4桁以上低下した試料を「×」とし、抵抗率の低下が3桁以下であった試料を「△」とし、抵抗率の低下が2桁以下であった試料を「○」とした。結果を表1および2に示す。
Figure 0006504289
Figure 0006504289
表1および2より、結晶質の軟磁性金属粉末、アモルファス系の軟磁性金属粉末、ナノ結晶系の軟磁性金属粉末のいずれの場合であっても、軟磁性金属粒子の表面に、Pとの反応性に乏しい元素を含む第1の被覆部を形成することにより、耐熱試験後であっても十分な絶縁性を有していることが確認できた。
これに対し、第1の被覆部が形成されていない場合には、耐熱試験後の絶縁性が急激に低下することが確認できた。
作製した軟磁性金属粉末のうち、実験例53の試料に対して、STEMにより観察し、被覆粒子の被覆部近傍の明視野像を得た。さらに、その明視野像においてEDSにより元素マッピングを行った。明視野像および元素マッピングの結果を図3に示す。図3より、被覆部が第1の被覆部および第2の被覆部から構成されており、第1の被覆部はCuを含み、第2の被覆部はPを含んでいることが確認できた。
(実験例70〜78)
実験番号53に係る試料に用いた軟磁性金属粉末に対して粉末スパッタを行う前に、当該軟磁性金属粉末を酸化雰囲気中で熱処理した以外は、実験例53と同様にして、第1の被覆部および第2の被覆部が形成された軟磁性金属粉末を得た。なお、熱処理条件を変更することにより、軟磁性金属粒子とCuとの間に形成される酸化物の種類を制御した。
得られた軟磁性金属粉末に対して、実験例53と同様の特性評価を行い、さらに、得られた軟磁性金属粉末を用いて、実験例53と同じ方法により、圧粉磁心を作製し、特性評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006504289
表3より、第1の被覆部にCu等の元素だけでなく、Feの酸化物等が含まれることにより、耐熱試験後の抵抗率がより向上することが確認できた。
(実験例79および80)
第2の被覆部を形成するための粉末ガラスの組成を表4に示す組成とした以外は、実験例53と同様にして、軟磁性金属粉末を得た。得られた軟磁性金属粉末に対して、実験例53と同様の特性評価を行い、さらに、得られた軟磁性金属粉末を用いて、実験例53と同じ方法により、圧粉磁心を作製し、特性評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006504289
表4より、コーティング材としての粉末ガラスの組成を変更した場合であっても、耐熱試験後に十分な絶縁性を有していることが確認できた。
(実験例81〜84)
粉末スパッタ条件を変更して、第1の被覆部の被覆度を表5に示す範囲内に制御した以外は、実験例53と同様にして、軟磁性金属粉末を得た。得られた軟磁性金属粉末に対して、実験例53と同様の特性評価を行い、さらに、得られた軟磁性金属粉末を用いて、実験例53と同じ方法により、圧粉磁心を作製し、特性評価を行った。結果を表5に示す。
なお、被覆度は、10個の被覆粒子の断面をTEMにより100000倍で観察した視野において、被覆粒子の周りのコーティング状態を確認し、軟磁性金属粒子の表面が被覆部により覆われているか否かを判断して、視野内における軟磁性金属粒子の表面の周方向長さに対する第1の被覆部の長さとして算出した。
Figure 0006504289
表5より、第1の被覆部の被覆度が上記の範囲内である場合に、粉末の抵抗率が向上し、耐熱試験後に十分な絶縁性を有していることが確認できた。
(実験例85〜89)
粉末スパッタ条件を変更して、第1の被覆部の厚みを表6に示す範囲内に制御した以外は、実験例53と同様にして、軟磁性金属粉末を得た。得られた軟磁性金属粉末に対して、実験例53と同様の特性評価を行い、さらに、得られた軟磁性金属粉末を用いて、実験例53と同じ方法により、圧粉磁心を作製し、特性評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 0006504289
表6より、第1の被覆部の厚みが上記の範囲内である場合に、粉末の抵抗率が向上し、耐熱試験後に十分な絶縁性を有していることが確認できた。
(実験例11、42および53)
これらの試料の粉末について、第2の被覆部を形成する前後に保磁力を測定した。保磁力は、φ6mm×5mmのプラスチックケースに20mgの粉末を入れ、パラフィンを融解、凝固させて固定したものを、東北特殊鋼製保磁力計(K-HC1000型)を用いて測定した。測定磁界は150kA/mとした。また、第2の被覆部が形成される前後の保磁力の比を算出した。結果を表7に示す。
Figure 0006504289
表7より、軟磁性金属粒子が非晶質、特に、ナノ結晶合金である場合には、第2の被覆部の形成前後で保磁力はそれほど増加しないことが確認できた。
(実験例90〜95)
実験番号53の軟磁性金属粒子において、非晶質中にナノ結晶を析出させるために行った熱処理条件を表8に示す条件とした以外は、実験例53と同様にして、第1の被覆部および第2の被覆部が形成された軟磁性金属粉末を得た。得られた軟磁性金属粉末に対して、実験例53と同様の特性評価を行い、さらに、得られた軟磁性金属粉末を用いて、実験例53と同じ方法により、圧粉磁心を作製し、特性評価を行った。結果を表8に示す。
また、本実施例では、第2の被覆部を形成する前の粉末と、第2の被覆部を形成した後の粉末と、に対して、保磁力を測定した。保磁力は、φ6mm×5mmのプラスチックケースに20mgの粉末を入れ、パラフィンを融解、凝固させて固定したものを、東北特殊鋼製保磁力計(K-HC1000型)を用いて測定した。測定磁界は150kA/mとした。また、第2の被覆部が形成される前後の保磁力の比を算出した。結果を表8に示す。
また、第2の被覆部を形成する前の粉末に対して、X線回折を行い、結晶子径を算出した。結果を表8に示す。
Figure 0006504289
表8より、ナノ結晶系の軟磁性金属粒子において、結晶子径を上記の範囲内とすることにより、第2の被覆部の形成前後で保磁力がそれほど増加しないことが確認できた。
1…被覆粒子
2…軟磁性金属粒子
10…被覆部
11…第1の被覆部
12…第2の被覆部

Claims (9)

  1. Feを含む軟磁性金属粒子を複数含む軟磁性金属粉末であって、
    前記軟磁性金属粒子の表面は被覆部により覆われており、
    前記被覆部は、前記軟磁性金属粒子の表面から外側に向かって、第1の被覆部と、第2の被覆部と、をこの順に有し、
    前記第1の被覆部は、Cu、W、MoおよびCrからなる群から選ばれる1つ以上の元素を含み、
    前記第2の被覆部は、Pを含むことを特徴とする軟磁性金属粉末。
  2. 前記第1の被覆部は、Fe、Si、B、AlおよびNiからなる群から選ばれる1つ以上の元素の酸化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の軟磁性金属粉末。
  3. 前記第2の被覆部は、P、Si、BiおよびZnからなる群から選ばれる1つ以上の元素の化合物を主成分として含むことを特徴とする請求項1または2に記載の軟磁性金属粉末。
  4. 前記第1の被覆部は、前記軟磁性金属粒子の表面を覆っており、
    前記第1の被覆部が前記軟磁性金属粒子の表面を被覆する割合を示す被覆度が50%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の軟磁性金属粉末。
  5. 前記第1の被覆部の厚みが1nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の軟磁性金属粉末。
  6. 前記軟磁性金属粒子が結晶質を含み、平均結晶子径が1nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の軟磁性金属粉末。
  7. 前記軟磁性金属粒子が非晶質であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載に記載の軟磁性金属粉末。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の軟磁性金属粉末から構成される圧粉磁心。
  9. 請求項8に記載の圧粉磁心を備える磁性部品。
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