JP7355032B2 - ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、硬化性樹脂組成物、及び硬化物 - Google Patents
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Description
特許文献2には、ポリカーボネート基材に対する接着性に優れた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として、特定のウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーを含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が提案されている。
特許文献3には、硬度や擦傷性に優れると共にカールやクラックの発生も少ない硬化皮膜、及びそれを与えるウレタン(メタ)アクリレート化合物が提案されている。
特許文献4には、ウレタン(メタ)アクリレート系組成物を含有してなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びコーティング剤に関し、硬化塗膜を形成した際に、硬化収縮が小さくカールがしにくく、更に屈曲性にも優れた塗膜を形成することができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されている。
特許文献1では速硬化性、メタクリル樹脂への密着性を主たる目的としているが、柔軟性や低カール性などの性能には言及されていない。
特許文献2はポリカーボネート板への接着性に優れるものの、他の樹脂基板への接着性や硬度、耐溶剤性、低カール性、柔軟性などの性能には言及されていない。
特許文献3、4は硬度について優れているが、柔軟性、低カール性の改良を目的としているが、柔軟性、低カール性についてはまだ改善の余地がある。
(1)
芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂をポリオール類により変性したポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂と、イソホロンジイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られる、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
(2)
重量平均分子量(Mw)が500~100,000である、(1)に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
(3)
前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の重量平均分子量が300~5,000である、(1)又は(2)に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
(4)
前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基価が100~400mgKOH/gである、(1)~(3)のいずれか一つに記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
(5)
前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OH/NCO)が0.50~0.95であり、前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基と前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の水酸基との合計水酸基と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OHT/NCO)が1.0~1.2となる比率で反応させて得られる、(1)~(4)のいずれか一つに記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
(6)
前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂が、エチレングリコール変性キシレンホルムアルデヒド樹脂を含有する、(1)~(5)のいずれか一つに記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
(7)
(1)~(6)のいずれか一つに記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含む、硬化性樹脂組成物。
(8)
(7)に記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂と、イソホロンジイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られる。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は(メタ)アクリロイル基を含むため、UV等の照射又は加熱により容易に硬化させることができる。得られた硬化物は高い硬度及び高い耐溶剤性を有するとともに、密着性及び柔軟性にもさらに優れる。これは、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の固有の特性である優れた密着性及び柔軟性に起因しているものと考えられる。
ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水素基と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基と、水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基との各モル比が上記範囲にあることで、密着性及び柔軟性に優れると共に、高い硬度及び高い耐溶剤性を有するウレタン(メタ)アクリレート樹脂を得ることができる。
上記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基と上記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の水酸基との合計水酸基(OHT)と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OHT/NCO)は、1.0~1.1であることがより好ましく、1.0~1.05であることがさらに好ましい。
本実施形態におけるウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂中に含まれる水酸基(アルコール性水酸基)を十分にウレタン化することが可能である。したがって、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の水酸基価を低く抑えることが可能となる。
本実施形態において、ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂とは、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂をポリオール類により変性したものをいう。
上記芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂は、芳香族炭化水素とホルムアルデヒドとを反応させることにより得られる。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、デシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、メチルビフェニル、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、エチルナフタレン、アントラセン、メチルアントラセン、ジメチルアントラセン、エチルアントラセン、及びビナフチルからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。より粘接着性に優れる観点から、キシレン、トルエン、及びメシチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、キシレンであることがより好ましい。本実施形態の芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂は、上記と同様の観点から、キシレンとホルムアルデヒドとを反応させることにより得られるキシレンホルムアルデヒド樹脂、トルエンとホルムアルデヒドとを反応させることにより得られるトルエンホルムアルデヒド樹脂、及びメシチレンとホルムアルデヒドとを反応させることにより得られるメシチレンホルムアルデヒド樹脂から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、キシレンホルムアルデヒド樹脂を含むことがより好ましい。
ポリオール類としては、脂肪族ポリオールが好ましい。脂肪族ポリオールとしては、特に限定されないが、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、エステルグリコール、スピログリコール、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、1,2-オクタンジオール、1,10-デカンジオール、3-ヘキシン-2,5-ジオール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、及びポリオキシプロピレングリコール等を挙げることができる。これらの中でも、トリメチロールプロパン及びエチレングリコールがより好ましい。これらのポリオール類は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基価(OH価)は、100~400mgKOH/gであることが好ましく、130~300mgKOH/gであることがより好ましく、140~190mgKOH/gであることがさらに好ましい。水酸基価が上記範囲となることにより、得られるウレタン(メタ)アクリレートとしての特性(硬度、耐溶剤性等)、及びポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の特性(密着性、柔軟性等)をバランスよく確保することができる。水酸基価は、無水酢酸-ピリジン法(JIS K 1557-1:2007)に準拠した方法により測定できる。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、ジイソシアネートとしてイソホロンジイソシアネートを用いて得られることを必要とする。理由は明らかではないが、イソホロンジイソシアネート以外の脂肪族ジイソシアネートを用いると、密着性及び柔軟性に劣るため適さない。
本実施形態における水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、少なくとも1分子中に水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば、特に限定されない。具体的な水酸基含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシシクロオクチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート;N-メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリルアミド;ビニルアルコール、ビニルフェノール、ビスフェノールAのジグリシジルエステルに(メタ)アクリル酸を反応させて得られる反応物等を挙げることができる。これらの中でも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
本実施形態におけるウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、上記したポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂と、イソホロンジイソシアネート化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレートを有機溶媒に投入し、反応させることにより製造できる。
また、上記したポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂と、イソホロンジイソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマーに、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得ることもできる。
上記反応はいずれも水酸基とイソシアネート基との反応であり、イソシアネート基に不活性な、すなわち、炭化水素系またはエステル系の有機溶媒存在下、ジブチルスズジラウレートやジブチルスズジエチルヘキソエートのような一般的なウレタン化触媒を用いて、通常10~100℃、好ましくは、30~90℃の温度範囲で、1~20時間程度継続して行うことができる。
(メタ)アクリレートが存在する反応においては、(メタ)アクリロイル基の重合を防止するという目的で空気または酸素の存在下で行うのが好ましい。ハイドロキノンやハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)のような一般的に用いられている重合禁止剤を添加して反応を行ってもよい。
本実施形態の硬化性樹脂組成物は、上記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含む。
当該硬化性樹脂組成物には、本実施形態の特性が損なわれない範囲において、上記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外の(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ樹脂、シアン酸エステル化合物、フェノール樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾオキサジン化合物などの樹脂、オリゴマー、エラストマー類などの種々の高分子化合物、エチレン性不飽和基を有する化合物などの重合性官能基を有するモノマー、マレイミド化合物、充填材、難燃剤、シランカップリング剤、湿潤分散剤、光重合開始剤、光硬化開始剤、熱硬化促進剤、各種添加剤などを含むことができる。本実施形態の硬化性樹脂組成物に含まれる成分は、一般に使用されているものであれば、特に限定されるものではない。
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外の上記成分は、1種を単独で、又は2種以上を適宜混合して使用することも可能である。各成分の配合量も、用途に応じて、種々調製できる。
硬化樹脂組成物の製造時には、必要に応じて各成分を均一に溶解又は分散させるための公知の処理(撹拌、混合、混練処理など)を行うことができる。撹拌、混合、混練処理は、例えば、超音波ホモジナイザーなどの分散を目的とした撹拌装置、三本ロール、ボールミル、ビーズミル、サンドミルなどの混合を目的とした装置、又は公転若しくは自転型の混合装置などの公知の装置を用いて適宜行うことができる。
有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセルソルブなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;プロピレングリコールモノメチルエーテル及びそのアセテートが挙げられる。これら有機溶剤は、1種を単独で、又は2種以上を適宜混合して使用することが可能である。
本実施形態の硬化物は、上記硬化樹脂組成物を硬化して得られる。種々の公知の方法により硬化物を得ることができる。硬化方法としては、たとえば、UVやEUVなどによる照射や加熱などが挙げられ、これらを併用することも可能である。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、高い反応性を有するため、UVやEUVなどで瞬時に硬化する生産性の高いプロセスに好適である。また、高い反応性を有するため、高品質の硬化物を安定して供給できる。本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂及び硬化物は、保護コーティング材、各種基材の接着剤、シーリング材、フィルム型液晶素子、タッチパネル、およびプラスチック光学部品等の反射防止膜等に好適に用いることができる。
加熱の条件は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂や、該樹脂を含む組成物中の各成分や、該樹脂及び各成分の含有量などに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは150℃~220℃で20分間~180分間の範囲、より好ましくは160℃~200℃で30分間~150分間の範囲で選択される。
本実施形態のウレタン(メタ)アクリレート樹脂、硬化性樹脂組成物及び硬化物は、種々の用途に使用できる。
例えば、粘・接着剤、タッチパネルなどの家電用途、各種レンズ材料、歯科材料などの光学材料及び医療材料用途、塗料、コーティング剤、プライマーなどの自動車・建築材料用途、靴、鞄、ランドセルなどの人工皮革及び合成皮革用途、重合原料、成形材料、ガス分離膜、燃料電池用膜、光導波路、ホログラムなどが挙げられる。
本実施例及び比較例で採用した評価方法は以下の通りである。
GPC分析により、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。分析に用いた装置及び分析条件は下記の通りである。
装置:Shоdex GPC-101型(昭和電工株式会社製製品)
カラム:Shоdex LF-804×3(昭和電工株式会社製製品)
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/min.
カラム温度:40℃
検出器:RI(示差屈折検出器)
無水酢酸-ピリジン法(JIS K 1557-1:2007)に準じて測定した。
得られた硬化塗膜について、アセトンを含浸させた綿棒でコート層を擦った。表面が未溶解であった場合は○、溶解した場合は×と評価した。
得られた硬化塗膜について、JIS K 5600-5-4:1999に準じて測定した。
得られた硬化塗膜について、JIS K 5600-5-1:1999に準拠して、下記基準に基づいて評価した。
○:直径2mmの芯棒で硬化膜に割れや剥がれがない。
×:直径2mmの芯棒で硬化膜に割れや剥がれが生じる。
易接着PETフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4100)に塗工し、硬化させた塗膜を10cm×10cmとなるように切り出し、四角の跳ね上がり高さの平均値(mm)をカール値として測定した。評価基準を以下に示す。
○:四角の跳ね上がり高さの平均値が5mm未満であった。
×:四角の跳ね上がり高さの平均値が5mm以上であった。
得られた硬化塗膜について、JIS K 5600-5-6:1999に準じ、1mm間隔の100個のマス目状の切り込みを入れ、密着性の評価を行った。評価基準を以下に示す。
○:100個のマス目中、剥離しなかったマス目の数が90以上であった。
×:100個のマス目中、剥離しなかったマス目の数が90未満であった。
2Lの三口フラスコにトルエン240質量部、イソホロンジイソシアネート190質量部、K-140E(フドー株式会社製、エチレングリコール変性キシレン樹脂、水酸基価:177mgKOH/g、重量平均分子量:580)270質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート100質量部、ジブチルスズジラウリエート0.2質量部、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)0.4質量部を仕込み、均一に混合した(エチレングリコール変性キシレン樹脂の水酸基と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OH/NCO)は0.50,合計水酸基(エチレングリコール変性キシレン樹脂+2-ヒドロキシエチルアクリレート)と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OHT/NCO)は1.0)。均一に混合した後、70℃まで昇温し、溶液を70℃に制御しながら15時間攪拌して反応を終結させ、目的とするウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液A(重量平均分子量:2237)を得た。得られたウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液A中の樹脂濃度は70質量%であった。
イソホロンジイソシアネートに代えてジシクロヘキシルメタン 4,4’-ジイソシアネートを211質量部用い、K-140E(フドー株式会社製、エチレングリコール変性キシレン樹脂、水酸基価:177mgKOH/g、重量平均分子量:580)を255質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレートを94質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液B(重量平均分子量:3621)を得た。得られたウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液B中の樹脂濃度は70質量%であった。
イソホロンジイソシアネートに代えてヘキサメチレンジイソシアネートを157質量部用い、K-140E(フドー株式会社製、エチレングリコール変性キシレン樹脂、水酸基価:177mgKOH/g、重量平均分子量:580)を295質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレートを108質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液C(重量平均分子量:3039)を得た。得られたウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液C中の樹脂濃度は70質量%であった。
イソホロンジイソシアネートに代えて1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを170質量部用い、K-140E(フドー株式会社製、エチレングリコール変性キシレン樹脂、重量平均分子量:580)を286質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレートを105質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液D(重量平均分子量:2803)を得た。得られたウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液D中の樹脂濃度は70質量%であった。
実施例1及び比較例1~3で得られたウレタン(メタ)アクリレート樹脂溶液A~Dそれぞれと、光重合開始剤(BASF製、イルガキュア(登録商標)184)とを混合し、硬化性樹脂組成物を得た。
用いた基材は、以下の通りである。
・PET(東洋紡株式会社製「A4100」、厚さ:100μm)
・鋼板(株式会社パルテック製「PB-N144」、厚さ:200μm)
・ポリカーボネート板(汎用品、厚さ:2mm)
・アクリル板(汎用品、厚さ:2mm)
Claims (7)
- 芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂をポリオール類により変性したポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂と、イソホロンジイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られる、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂であり、
前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OH/NCO)が0.50~0.95であり、前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基と前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の水酸基との合計水酸基と、イソホロンジイソシアネートのイソシアネート基とのモル比(OH T /NCO)が1.0~1.2となる比率で反応させて得られる、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂。 - 重量平均分子量(Mw)が500~100,000である、請求項1に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
- 前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の重量平均分子量が300~5,000である、請求項1又は2に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
- 前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂の水酸基価が100~400mgKOH/gである、請求項1~3のいずれか一項に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
- 前記ポリオール類変性芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂が、エチレングリコール変性キシレンホルムアルデヒド樹脂を含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
- 請求項1~5のいずれか一項に記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含む、硬化性樹脂組成物。
- 請求項6に記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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