JP7351222B2 - (メタ)アクリル系組成物の製造方法、(メタ)アクリル系組成物を含む塗料および硬化体 - Google Patents
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Description
[1]
(A)下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと、
Xは、単結合、-C(R2)(R3)-、-C(=O)-、-O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、-S-、-SO-、-SO2-およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される二価の基であり(ここで、R2およびR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1~10の直鎖状アルキル基、炭素数3~10の分岐状アルキル基、炭素数3~10の環状アルキル基、炭素数1~10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3~10の分岐状アルコキシ基、炭素数3~10の環状アルコキシ基、フェニル基またはフェニルフェニル基であり;あるいは、R2およびR3は、相互に連結して、これらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3~10の環状アルキル基を形成していてもよい);
Yは、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基であり;
R1は、水素原子またはメチル基であり;
R4およびR5は、各々独立に、炭素数1~10の直鎖状アルキル基、炭素数3~10の分岐状アルキル基、炭素数3~10の環状アルキル基、炭素数1~10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3~10の分岐状アルコキシ基、炭素数3~10の環状アルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基またはフェニルフェニル基であり;
mは、0~10の整数であり;
nは、1~2の整数であり;
pは、0~4の整数であり;
qは、0~5の整数である]
(B)下記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と
R10およびR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のアルコキシル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、炭素数5~20のシクロアルコキシル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数6~20のアリールオキシ基、およびハロゲン原子から選択され、
R12は、水素原子またはメチル基であり;
Xは、単結合、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-および下記一般式(3)~(6)からなる群のうち、いずれかの構造を表し;
YおよびZは、それぞれ独立に、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基であり;
pおよびqは、それぞれ独立に、0~4の整数である。]
R13およびR14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1~5のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数6~12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数2~5のアルケニル基、および置換基を有してもよい炭素数7~17のアラルキル基からなる群のうちいずれかを表し;
前記置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基であり;
cは1~20の整数を表す。]
前記置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基である。]
前記置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基である。]
を含む液体組成物の製造方法であって、
前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートを35℃以上120℃以下の温度で前記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と混合することを含む、方法。
[2]
前記式(1)中、pおよびqが共に0である、[1]に記載の方法。
[3]
前記式(1)中、nが1であり、mが0である、[1]または[2]に記載の方法。
[4]
前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと前記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体の含有量が、質量比で1:10~10:1である、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]
前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートが2種類以上の化合物のブレンド体である、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]
前記式(2)中、Xが一般式(4)で示される構造を有する、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7]
前記液体組成物が活性エネルギー線硬化性組成物である、[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8]
[1]~[7]のいずれかに記載の方法で得られた組成物を含む塗料。
[9]
[1]~[7]のいずれかに記載の方法で得られた組成物が硬化されてなる硬化体。
[10]
硬化体の製造方法であって、
[1]~[7]のいずれかに記載の方法で組成物を得る工程と、
前記組成物を硬化させる工程と
を含む、方法。
本発明の液体組成物の製造方法は、
(A)下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと、
Xは、単結合、-C(R2)(R3)-、-C(=O)-、-O-、-OC(=O)-、-OC(=O)O-、-S-、-SO-、-SO2-およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される二価の基であり(ここで、R2およびR3は、各々独立に、水素原子、炭素数1~10の直鎖状アルキル基、炭素数3~10の分岐状アルキル基、炭素数3~10の環状アルキル基、炭素数1~10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3~10の分岐状アルコキシ基、炭素数3~10の環状アルコキシ基、フェニル基またはフェニルフェニル基であり;あるいは、R2およびR3は、相互に連結して、これらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3~10の環状アルキル基を形成していてもよい);
Yは、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基であり;
R1は、水素原子またはメチル基であり;
R4およびR5は、各々独立に、炭素数1~10の直鎖状アルキル基、炭素数3~10の分岐状アルキル基、炭素数3~10の環状アルキル基、炭素数1~10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3~10の分岐状アルコキシ基、炭素数3~10の環状アルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基またはフェニルフェニル基であり;
mは、0~10の整数であり;
nは、1~2の整数であり;
pは、0~4の整数であり;
qは、0~5の整数である]
(B)下記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と
R10およびR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のアルコキシル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、炭素数5~20のシクロアルコキシル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数6~20のアリールオキシ基、およびハロゲン原子から選択され、
R12は、水素原子またはメチル基であり;
Xは、単結合、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-および後述の一般式(3)~(6)からなる群のうち、いずれかの構造を表し;
YおよびZは、それぞれ独立に、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基であり;
pおよびqは、それぞれ独立に、0~4の整数である。]
を含む液体組成物の製造方法であって、
一般式(1)で表される(メタ)アクリレートを35℃以上120℃以下の温度で一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と混合することを含んでなる。
1.(メタ)アクリレート
本発明の製造方法によって得られる組成物に用いられる(メタ)アクリレートは下記一般式(1)で表される構造を有する。
R4およびR5は、各々独立に、炭素数1~10の直鎖状アルキル基、炭素数3~10の分岐状アルキル基、炭素数3~10の環状アルキル基、炭素数1~10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3~10の分岐状アルコキシ基、炭素数3~10の環状アルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基またはフェニルフェニル基である。
nは、1~2の整数であり、好ましくは1である。
さらに好ましくは、nが1であり、mが0である。
pは、0~4の整数であり、好ましくは0~2の整数であり、より好ましくは0である。
qは、0~5の整数であり、好ましくは0~2の整数であり、より好ましくは0である。
さらに好ましくは、pおよびqが共に0である。pおよびqが0の場合は、ベンゼン環の水素がR4やR5の官能基で置換されていないことを意味する。
本発明の製造方法によって得られる組成物は、上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートとの共重合が可能な、下記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体をさらに含む。
R12は、水素原子またはメチル基である。
Xは、単結合、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-CO-および下記一般式(3)~(6)からなる群のうち、いずれかの構造を表す。
YおよびZは、それぞれ独立に、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基である。
pおよびqは、それぞれ独立に、0~4の整数であり、好ましくはpおよびqは共に0である。
cは1~20の整数を表し、好ましくは1~10の整数、より好ましくは1~5の整数を表す。
本発明の製造方法によって得られる組成物は、上記の構成成分以外に、本発明の主旨を逸脱しない範囲で用途に応じて種々の任意の添加剤を含むことができる。そのような添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、離型剤および着色剤から成る群から選択される少なくとも1種類の添加剤が例示される。添加剤の配合量は、上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと上記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体の合計100質量部に対して、0.005質量部~0.1質量部であることが好ましく、0.01質量部~0.05質量部であることがより好ましい。
本発明の塗料は、本発明の方法で得られた組成物を含んでなる。本発明の塗料は主に、光学部材用のコート剤やハードコート剤等の用途に用いることができる。
本発明の硬化体は、本発明の方法で得られた組成物を硬化させてなる硬化体である。本発明の硬化体は、1.580以上の高い屈折率を有し、かつ、高温高湿度下での環境試験において黄変が少ない。また、本発明の硬化体は、1.585以上の高い屈折率を有するのが好ましく、1.590以上の高い屈折率を有するのがより好ましい。また、本発明の硬化体は、85℃/85%RH雰囲気中に350時間保管した際の黄色度(YI)が4.0以下であることが好ましく、85℃/85%RH雰囲気中に1,000時間保管した際の黄色度(YI)が6.5以下であることが好ましい。
(A)一般式(1)で表される(メタ)アクリレートから誘導される構成単位と
下記に記載の方法で得られる組成物の粘度を、E型粘度計(TV-22型)を用いて、測定温度:25℃で測定した。
下記に記載の方法で得られる組成物を、多波長アッべ屈折率計DR-M2(株式会社アタゴ社製)を用いて、測定波長:589nm、測定温度:23℃にて測定した。
下記に記載の方法で得られる組成物の硬化物を、多波長アッべ屈折率計DR-M2(株式会社アタゴ社製)を用いて、測定波長:589nm、測定温度:23℃にて測定した。
ヘーズメーターNDH4000(日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS K 7373に準じて黄色度(YI)の測定を行った。
下記に記載の方法で得られた組成物の硬化体を、85℃・85%RH環境下で保管を行った。所定の時間が経過した際に、基材フィルムであるPETフィルムから、組成物の硬化体が剥離しているかを目視で確認した。
単官能(メタ)アクリレートと一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体とを含む液体組成物の粘度と屈折率を調べるために、表1の組成で液体組成物例1~例13を調製した。60℃で1時間加温することで粘度を低下させた一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と、単官能(メタ)アクリレートとをブレンドし、よく撹拌することで、均一に溶解させて液体組成物を得た。次に、23℃の雰囲気下で12時間保管することで、組成物の温度を23℃とした。その後、粘度と屈折率を測定した。
化学式(D)の化合物の合成方法は、具体的には、次のとおりである。まず、ビフェニルメタノール 90重量部、アクリル酸メチル156重量部、4-メトキシフェノール0.4 重量部を丸底フラスコに仕込み、空気流通下で加熱して系内の水分を除去した後、チタンテトライソプロポキシド 0.82重量部を添加して反応を開始した。反応液を90℃に加熱して、反応により生じたメタノールを除去し、適宜アクリル酸メチルを追加しながら6時間反応させた。反応終了後、純水10重量部を添加することで触媒を加水分解した。さらに蒸留、濾過により精製し、化学式(D)の化合物を得た。
単官能(メタ)アクリレートと一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体とを50:50の割合で含む液体組成物例14~16を調製し、その組成物および硬化体の諸物性を測定した。60℃で1時間加温することで粘度を低下させた一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体を20質量部と、単官能(メタ)アクリレートを20質量部と、光重合開始剤であるIrugacure184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1.2質量部とをブレンドし、よく撹拌することで、均一に溶解させて液体組成物を得た。次に、基材である厚み50μmのポリエステルフィルム(東洋紡株式会社製;東洋紡エステルフィルムE5100)のコロナ処理面に、液体組成物をバーコーターNo.60を用いて塗布し、すぐさま、300mJ/cm2の紫外線照射量となるように設定したコンベアタイプの紫外線照射装置U-0303(株式会社GSユアサ製、高圧水銀ランプ使用、ランプ出力:80W/cm、コンベアスピード:4.8m/min)を用いて紫外線を照射し、ポリエステルフィルム上に液体組成物の硬化体が形成されたフィルムを得た。結果を表2に示す。
[鉛筆硬度]
鉛筆硬度はJIS K5600-5-4に準じて測定した。具体的には、液体組成物の硬化体が形成されたポリエステルフィルムの表面に対して、角度45度、荷重750gで乾燥塗膜表面に硬度の低い方から順番に鉛筆を押し付け、傷跡を生じなかった最も硬い鉛筆の硬度を鉛筆硬度として評価した。鉛筆硬度は、ランクが低い順に、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、5H、6Hおよび7Hで示される。
[伸び]
60℃で1時間加温することで粘度を低下させた一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体を20質量部と単官能(メタ)アクリレートを20質量部、光重合開始剤であるIrugacure184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1.2質量部ブレンドし、よく撹拌することで、均一に溶解させることで液体組成物を得た。次に、基材である厚み50μmのポリエステルフィルム(東洋紡株式会社製;東洋紡エステルフィルムE5100)の非コロナ処理面に、液体組成物をバーコーターNo.60を用いて塗布し、すぐさま、300mJ/cm2の紫外線照射量となるように設定したコンベアタイプの紫外線照射装置U-0303(株式会社GSユアサ製、高圧水銀ランプ使用、ランプ出力:80W/cm、コンベアスピード:4.8m/min)を用いて紫外線を照射し、ポリエステルフィルム上に液体組成物の硬化体が形成されたフィルムを得た。ポリエステルフィルム面から液体組成物の硬化体を剥し、JISK7161-1に準じて引張試験を行った。
[HAZE]
ヘーズメーターNDH4000(日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS K 7136に準じてHAZEの測定を行った。
[全光線透過率]
ヘーズメーターNDH4000(日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS K 7375に準じて全光線透過率(T.T.)の測定を行った。
[飽和吸水率]
上記のように液体組成物の硬化体を作成し、5cm×5cmのサンプル片を作成し、50℃で24時間乾燥させた。次に、乾燥させたサンプルの重量を測定し、その後、23℃の水に浸漬後、所定時間経過後、試験片を水から取り出し、水分を拭き取りその質量を測定した。吸水率が飽和するまで、この作業を続け、飽和した時の試験片の重量を飽和した時の重量として、下記の計算式で飽和吸水率を測定した。
飽和吸水率(%)=飽和した時の試験片の重量/乾燥させたサンプルの重量×100
[ガラス転移温度]
DSC6200(セイコーインスツル株式会社製)を用いて、JIS-K-7121に準じてガラス転移温度の測定を行った。
単官能(メタ)アクリレートと一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体とを表3に記載の割合で含む液体組成物例17~25を調製し、それぞれの高温・高湿下での着色を評価した。調製の際には、60℃で1時間加温することで粘度を低下させた一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体を表3に記載の比率で単官能メタアクリレートと混合した。併せて、高温・高湿下での剥離の発生についても確認した。液体組成物の硬化体が形成されたポリエステルフィルムを、85℃/85%RH雰囲気に設定した恒温恒湿機中に保管し、350時間経過時と1000時間経過時に、上記の測定方法で黄色度(YI)を測定した。
単官能(メタ)アクリレートと一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体とを表4~6に記載の割合で含む液体組成物例26~49を調製し、その際ブレンド温度を変えることで結晶の発生に影響するかを評価した。結果を表4~表7に示す。表に示す温度に調温した化学式(A)、(C)、(D)の化合物を用いて、表に示す配合および方法でブレンドし、よく撹拌し、均一に溶解させることで液体組成物を得た。なお、化学式(D)/(C)は、化学式(D)の化合物と化学式(C)の化合物の重量比1:1の混合物を意味する。次に、表に示す保管条件で保管を実施し、所定の時間が経過したところで、目視で結晶の析出の有無を確認した。なお、「23℃/1day→5℃保管」は、23℃で1日保管した後に5℃で保管することを意味し、「結晶化(5℃/5day)」は5℃で5日間保管することを意味する。
単官能(メタ)アクリレートとブレンドする前に既に一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体が結晶化している場合に、加熱した単官能(メタ)アクリレートとブレンドすることで結晶が溶解するかを評価した。その際、各ブレンド温度で単官能(メタ)アクリレートと多価(メタ)アクリル系単量体とを混合し、その後60℃に保持して結晶化した多価(メタ)アクリル系単量体が溶解するかを評価した。結果を表8に示す。なお、表中の「溶解性(60℃/Nday)」は、60℃でN日間保管した際の溶解の程度を意味する。
Claims (8)
- (A)下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと、
Xは、単結合であり;
Yは、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基であり;
R1は、水素原子またはメチル基であり;
R4およびR5は、各々独立に、炭素数1~10の直鎖状アルキル基、炭素数3~10の分岐状アルキル基、炭素数3~10の環状アルキル基、炭素数1~10の直鎖状アルコキシ基、炭素数3~10の分岐状アルコキシ基、炭素数3~10の環状アルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル基またはフェニルフェニル基であり;
mは、0~10の整数であり;
nは、1~2の整数であり;
pは、0~4の整数であり;
qは、0~5の整数である]
(B)下記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と
R10およびR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のアルコキシル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、炭素数5~20のシクロアルコキシル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数6~20のアリールオキシ基、およびハロゲン原子から選択され、
R12は、水素原子またはメチル基であり;
Xは、単結合および下記一般式(3)~(6)からなる群のうち、いずれかの構造を表し;
YおよびZは、それぞれ独立に、分岐していてもよい炭素数2~6のアルキレン基、炭素数6~10のシクロアルキレン基、または炭素数6~10のアリーレン基であり;
pおよびqは、それぞれ独立に、0~4の整数である。]
R13およびR14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1~5のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数6~12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数2~5のアルケニル基、および置換基を有してもよい炭素数7~17のアラルキル基からなる群のうちいずれかを表し;
前記置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基であり;
cは1~20の整数を表す。]
前記置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基である。]
前記置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~20のアルキル基、または炭素数6~12のアリール基である。]
を含む液体組成物の製造方法であって、
前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートを35℃以上120℃以下の温度で前記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体と混合することを含む、方法。 - 前記式(1)中、pおよびqが共に0である、請求項1に記載の方法。
- 前記式(1)中、nが1であり、mが0である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと前記一般式(2)で表される多価(メタ)アクリル系単量体の含有量が、質量比で1:10~10:1である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートが2種類以上の化合物のブレンド体である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記式(2)中、Xが一般式(4)で示される構造を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記液体組成物が活性エネルギー線硬化性組成物である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
- 硬化体の製造方法であって、
請求項1~7のいずれか1項に記載の方法で組成物を得る工程と、
前記組成物を硬化させる工程と
を含む、方法。
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