JP5508754B2 - 光学材料用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は光学材料用樹脂組成物に関し、より詳細には、低硬化収縮性、密着性、透明性に優れた高屈折率コーティング材料等に好適な光学材料用樹脂組成物およびその硬化物に関する。
高屈折率プラスチックは、成形の容易性、軽量等の特徴により、光学関連材料に幅広く用いられている。
高屈折率化を達成する手段としては、樹脂組成物の分子構造中に臭素原子を導入する方法や、フルオレン骨格を有する2官能(メタ)アクリレートを配合する方法が挙げられる(例えば、特許文献1:特開2003−322706号公報)。
しかし、臭素原子を導入した樹脂は、屈折率が高くなる反面、脆くなりやすく、比重が大きく、耐光性が劣化する等の欠点を有している。
また、フルオレン骨格を有する2官能(メタ)アクリレートの配合によって高屈折率化させると、基材への密着性が低下する。さらに厚膜塗工した際、硬化収縮が大きく、塗工シートがカールしやすくなるため、成形・加工に支障を及ぼすことが多い。
このような状況下において、高屈折率を実現しながら、光学用途へのコーティング材として密着性及び/又は低カールに優れた樹脂組成物が熱望されている。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、高屈折率を実現しながら、密着性及び/又は低カールに優れた光学材料用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、式(1)で表されるフルオレン骨格を有する二官能(メタ)アクリレー化合物(A)および式(2)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(B)を含有することを特徴とする。
(式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基、a及びbは、それぞれ1〜4の整数、cは0〜4の整数を表す。)
このような光学材料用樹脂組成物においては、さらに、式(1)で表される二官能(メタ)アクリレー化合物(A)および式(2)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(B)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(C)及び/又は光重合開始剤(D)を含有することが好ましい。
また、屈折率が25℃で1.57以上であることが好ましい。
さらに、本発明の硬化物は、上述した光学材料用樹脂組成物を硬化させることによって得られることを特徴とする。
本発明によれば、高屈折率を実現しながら、密着性及び/又は低カールに優れた光学材料用樹脂組成物を提供することができる。
本発明の光学材料用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と記すことがある)は、上述した式(1)で表されるフルオレン骨格を有する二官能(メタ)アクリレー化合物(A)と、式(2)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(B)を含有する。
式(1)の化合物の具体例としては、以下の化合物(a)〜(h)等が挙げられる。
なかでも、化合物(a)が好ましい。これを用いた硬化物の屈折率をより向上させることができるとともに、紫外線照射による硬化速度を速めることができるからである。
これらの化合物は、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
式(1)の化合物は、当該分野で公知の方法、例えば、特開2008−94987号公報に記載の方法及び市販品等を利用して得ることができる。
また、式(2)の化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、特開2001−139518号等に記載されている(メタ)アクリル酸ベンジルエステル類を例示することができる。具体的には、以下の化合物(i)〜(l)等が挙げられる。
なかでも、化合物(i)が好ましい。
式(2)の化合物は、当該分野で公知の方法、例えば、特開2001−139518号公報に記載の方法又はこれに準じたい方法などによって製造することができる。
本発明の樹脂組成物においては、式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物とは、例えば、0.1:1〜10:1程度の重量比で用いることが適しており、0.4:1〜8:1程度の重量比が好ましい。
また、本発明の光学材料用樹脂組成物は、上述した式(1)及び式(2)で表される化合物以外の化合物を含有していてもよい。
なかでも、(メタ)アクリレート化合物(C)であることが適している。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、4−ノニルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
二官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ヒドロピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性したジペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なかでも、単官能(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
二官能(メタ)アクリレートとしては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
多官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が好ましい。
これらは、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような(メタ)アクリレート化合物(C)を用いる場合には、(A)+(B)+(C)成分=100重量部に対して、(A)成分は30〜80重量部、(B)成分は10〜70重量部、(C)成分は0〜40重量部であることが適している。ただし、この場合、(A)+(B)成分の合計量を40〜100重量部の範囲内とすることが適しており、50〜100重量部の範囲内とすることが好ましく、60〜100重量部の範囲内とすることがより好ましい。言い換えると、化合物(C)は、本発明の樹脂組成物における樹脂成分の主成分(最も含有重量の多い成分)とならないように含有されることが好ましく、本発明の樹脂組成物における樹脂成分に対して、40重量%程度以下で含有されることが好ましい。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、さらに、光重合開始剤(D)を含有していてもよい。
光重合開始剤(D)は、紫外線等の活性エネルギー線でラジカルを発生する重合性の開始剤である。このような光重合開始剤(D)としては、例えば、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような光重合開始剤(D)を用いる場合には、本発明の光学材料用樹脂組成物の全重量に対して、0.1〜10重量%程度が適しており、0.5〜6重量%程度が好ましく、2〜6重量%がより好ましい。
本発明の光学材料用樹脂組成物には、必要に応じて上記成分以外に、重合禁止剤、離型剤、レベリング剤等を配合することができる。
重合禁止剤としては、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、4−メトキシフェノール(メトキノン)等が挙げられる。
離型剤としては、フッ素系ノニオン界面活性剤、シリコーン系ノニオン界面活性剤、アルキル第4級アンモニウム塩、リン酸エステル、亜リン酸エステル等が挙げられる。
レベリング剤としては、ポリオキシアルキレンとポリジメチルシロキサンとの共重合体、ポリオキシアルキレンとフルオロカーボンとの共重合体等が挙げられる。
等が挙げられる。
さらに、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸エステル等の1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル残基を有するヒンダードアミン系光安定剤、
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、n−オクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール系、あるいはジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ビス〔2−メチル−4−{3−n−アルキル(C12またはC14)チオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチルフェニル〕スルフィド等の硫黄系等の3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル残基あるいは3−メチル−6−t−ブチルフェニル残基を有する酸化防止剤、
亜リン酸エステル系の脱色剤、
シリコーンオイル等の消泡剤、
アルコール類、グリコール類、脂肪族環状ケトン類、酢酸エステル類等の有機溶剤、
シランカップリング剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、艶消し剤、光増感剤、紫外線吸収剤等の当該分野で公知の添加剤を配合してもよい。
なかでも、数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフによるポリスチレン換算値)が200〜600のキシレン樹脂、分子内に2個以上のチオール基を有する多官能チオール化合物を配合することが好ましい。このような化合物を配合することにより、基材への密着性を向上させることができる。
多官能チオール化合物としては、トリメチロールプロパン−トリス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトプロピオネート、ジペンタエリスリトール−ヘキサ−3−メルカプトプロピオネート、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトブチレート等が挙げられる。なかでも、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−ルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス−3−メルカプトブチレートが好ましい。これらは透明性の向上にも寄与できる。
また、硬化物の色数(APHA)低減のため、青系や紫系の染料や顔料を添加してもよい。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、屈折率が25℃で1.55以上であることが適しており、1.57以上であることが好ましい。屈折率は、例えば、アッベ屈折率計にて測定することができる。このような屈折率にすることにより、背景の写りこみ又は正面輝度等をより向上させることができる。なお、このような屈折率の調整は、例えば、原料成分の配合比により、任意に調整することができる。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化物を得ることができる。活性エネルギー線の光源としては、例えば、キセノンランプ、カーボンアーク、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、複写用高圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、走査型又はカーテン型電子線加速路による電子線等を挙げることができる。
このような光源を用いて硬化させる場合、活性エネルギー線照射量は300〜3000mJ/cm2程度が適している。なお、樹脂組成物を十分に硬化させるために、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で紫外線等の活性エネルギー線を照射することが望ましい。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、プラスチックレンズ等のような成形物に硬化させることができる。このような成形物の作製法としては、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体等からなるガスケットと所望の形状の2つの鋳型の間に、樹脂組成物を注入した後、紫外線等の活性エネルギー線を照射して本発明で得られた樹脂組成物を硬化し、硬化物を型より剥離する方法等が挙げられる。
また、本発明の光学材料用樹脂組成物は、対象物に対する被覆層として形成してもよい。具体的には、対象物に、刷毛塗り、バーコーター、アプリケーター、ロールコーターあるいはローラーブラシ等により直接塗布する方法、エアースプレーまたはエアーレススプレー塗装機等によるスプレー塗布法、シャワーコーターまたはカーテンフローコーター等により流し塗りする方法(フローコート)、浸漬法、キャスティング法、スピンコート法を用いる方法などによって、被覆することができる。これらの塗布法は、対象物の材質、形状あるいは用途等に応じて適宜選択することが好ましい。
さらに、本発明の光学材料用樹脂組成物をフィルム状に成形してもよい。フィルムの形成は、当該分野で公知の方法、例えば、押し出し成形等、あるいは、適当な基材上に、上述した方法を用いて塗布膜を形成し、硬化させた後に基材を剥離する方法等が例示される。
本発明の樹脂組成物及びその硬化物は、屈折率を任意に調整することができる。よって、特に、プリズムレンズシート、フレネルレンズ、眼鏡レンズ、非球面レンズ等の光学プラスチックレンズ用材料として有用である。また、光ディスク、光ファイバー、光導波路等のオプトエレクトロニクス向け用途、印刷インキ、塗料、クリアコート剤、ツヤニス等にも使用することができる。
以下に、本発明の光学材料用樹脂組成物及び硬化物の実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[A成分の合成例]
4つ口フラスコにビスフェノキシエタノールフルオレン600g、アクリル酸258g、p−トルエンスルホン酸30g、トルエン1350g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1gおよびハイドロキノン0.03gを仕込み、攪拌機、温度計、コンデンサ、分水器を装着した。その後、100〜120℃で還流しながら、理論脱水量を得るまで約5〜6時間脱水エステル化反応を行った。続いて、反応液をアルカリ中和し、10%食塩水で洗浄を行った。洗浄後、減圧濃縮によりトルエンを除去し、上述した化合物(a)を得た。この化合物の屈折率は25℃で1.620であった。
[B成分の合成例]
4つ口フラスコに3−フェノキシベンジルアルコール360g、アクリル酸160g、硫酸5g、トルエン300g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.4gおよびハイドロキノン0.02gを仕込み、攪拌機、温度計、コンデンサ、分水器を装着した。その後、100〜120℃で還流しながら理論脱水量を得るまで約5〜6時間脱水エステル化反応を行った。続いて、反応液をアルカリ中和し、10%食塩水で洗浄を行った。洗浄後、減圧濃縮によりトルエンを除去し、化合物を得た。
この化合物をFT−IRで分析した結果、1727cm−1にエステル結合起因のカルボニルと692cm−2にアクリロイル基起因の二重結合の振動を確認した。
また、HNMR(CDCl3)を測定したところ、6.92−7.36ppm=9H、6.40−6.47ppm=1H、6.10−6.20ppm=1H、5.81−5.85ppm=1H、5.16ppm=2Hのピークが得られた。
これにより、得られた化合物が化合物(i)であることを確認した。
この化合物の屈折率は25℃で1.566であった。
実施例1
(A)成分として化合物(a)と、(B)成分として化合物(i)と、(D)成分としてイルガキュア184(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;チバスペシャルティ(株)製)を使用して、(A):(B):(D)=40:60:3(重量部)で配合し、均一に攪拌して、本発明の樹脂組成物を得た。
得られた樹脂溶液およびその硬化物の物性を表1に示す。
実施例2
(A)成分として化合物(a)、(B)成分として化合物(i)、(C)成分としてライトアクリレートPO−A(フェノキシエチルアクリレート;共栄社化学(株)製)、(D)成分としてイルガキュア184(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;チバスペシャルティ(株)製)を使用して、実施例1と同様に表1の重量比で配合した。
実施例3
(A)成分として化合物(a)、(B)成分として化合物(i)、(C)成分としてo−フェニルフェノキシエチルアクリレート、(D)成分としてイルガキュア184(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;チバスペシャルティ(株)製)を使用して、実施例1と同様に表1の重量比で配合した。
比較例1及び2
(A)成分として化合物(a)、(C)成分としてライトアクリレートPO−A(フェノキシエチルアクリレート;共栄社化学(株)製)、(D)成分としてイルガキュア184(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;チバスペシャルティ(株)製)を使用して、実施例1と同様に表1の重量比で配合した。
注)
※1)、※2)屈折率:アッベ屈折率計にて測定
※3)カール性:100μm易接着PETフィルムに膜厚80μmで塗工し、600mJ/cmの紫外線を照射させて硬化したのち、6cm角に切り出し、4隅の反りの高さ(mm)の平均を算出した。
※4)密着性:100μm易接着PETフィルム(東洋紡績(株)製A−4300)に膜厚80μmで塗工し、600mJ/cmの紫外線を照射させて硬化した後、JISK5400に準じた碁盤目セロハンテープ剥離試験を行い、碁盤目の剥離状態を観察し、0/100〜100/100で評価した。
表1に示したように、実施例1〜3ではいずれも、カール性が小さく、密着性が良好であるとともに、高い屈折率が得られた。
一方、比較例1では、屈折率が低く、比較例2ではカールによる反りが強く発現された。
本発明の光学材料用樹脂組成物及び硬化物は、種々のプラスチック材料による光学用物品、例えば、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター用保護膜、眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムレンズシート、非球面レンズ、光ディスク用コーティング剤および接着剤、光ファイバー用コア材およびクラッド材、光ファイバー接続用接着剤、光導波路用コア材およびクラッド材等の種々の物品に応用することが可能である。
特開2003−322706号公報

Claims (5)

  1. 式(1)で表されるフルオレン骨格を有する二官能(メタ)アクリレート化合物(A)および
    式(2)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(B)を、0.1:1〜10:1の重量比で含有することを特徴とする光学材料用樹脂組成物。

    (式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基、a及びbは、それぞれ1〜4の整数、cは0〜4の整数を表す。)
  2. さらに、式(1)で表される二官能(メタ)アクリレート化合物(A)および式(2)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(B)成分以外の(メタ)アクリレート化合物(C)を含有する請求項1に記載の光学材料用樹脂組成物。
  3. さらに、光重合開始剤(D)を含有する請求項1又は2に記載の光学材料用樹脂組成物。
  4. 屈折率が25℃で1.57以上である請求項1〜3のいずれか1つに記載の光学材料用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の光学材料用樹脂組成物を硬化させることによって得られる硬化物。
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