JP7349061B2 - 成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂シートを真空成形する成形方法に関するものであり、特に、効率的に成形品を成形し得る成形方法に関する。
各種成形品を成形する方法として、樹脂シートを熱成形(真空成形)する方法が知られている。例えば、特許文献1には、加熱軟化した成形用シートを成形面に凹凸を有する成形型に真空吸引手段により吸引当接させて成形するシートの真空成形方法が開示されており、シートを必要以上に伸びないようにして薄肉化を防止する技術が提案されている。
この種の真空成形方法では、樹脂を予めシート化しておき、成形時に加熱することにより軟化した成形用シートを横置きにして成形を行うのが一般的であるが、より効率的な成形を実現するため、押出による一次成形と、真空による二次成形とを組み合わせた成形方法も提案されている。このような成形方法によれば、押出された溶融状態の樹脂シートをそのまま利用して、真空成形することにより、いったん成形した樹脂を再加熱することに起因する加熱の不均一性等の技術的問題点を引き起こすことなしに、成形品を成形することが可能である。
特に、押出された溶融状態の樹脂シートをそのまま下方に垂下させ、鉛直方向に延びる樹脂シートを型締することにより真空成形することにより、たとえば樹脂を横方向に押出する場合に比べて、二次成形の型締まで溶融状態の樹脂シートを支持する必要なしに非接触状態で押出ダイより送り出すことが可能である。
特開2003-260731号公報
近年、プラスチック成形の分野においては、成形効率の一層の向上が求められており、押出された溶融状態の樹脂シートをそのまま下方に垂下させ、鉛直方向に延びる樹脂シートを型締することにより真空成形する方法においても、その改良が望まれている。
本発明は、前述の従来の実情に鑑みて提案されたものであり、成形効率を著しく向上することが可能な成形方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本願発明の成形方法は、押出機より押出された溶融状態の第1のシート状樹脂および第2のシート状樹脂をそのまま下方に垂下させて分割金型間に配置し、一方の分割金型と第1シート状樹脂の間の空気を減圧することによって第1シート状樹脂を一方の分割金型の金型キャビティに密着させるとともに、他方の分割金型と第2シート状樹脂の間の空気を減圧することによって第2シート状樹脂を他方の分割金型の金型キャビティに密着させ、各シート状樹脂を密着させた分割金型間に中間金型を介在させ、型締めすることを特徴とし、前記中間金型は、前記各分割金型の金型キャビティの外周縁の外側に沿って突き当てられる突出部を有するとともに、各分割金型との対向面に複数のフィンが略並列に配列形成されており、型締めした後、中間金型側からエアーによる冷却を行うことを特徴とする。
本願の第1の発明の成形方法では、2枚のシート状樹脂を2つの分割金型により同時に真空成形しているので、1枚のシート状樹脂を成形する場合に比べて、2倍の成形効率が得られる。また、真空成形においては、成形品の周囲に残存するバリの処理が問題になるが、本発明の成形方法では、中間金型を介在させて型締めしているので、各分割金型に周囲において、シート状樹脂が食い切られる形になり、バリの処理も容易である。
一方、押出された溶融状態の樹脂シートをそのまま下方に垂下させ、鉛直方向に延びる樹脂シートを型締することにより真空成形する方法では、例えば凹型の成形品を成形する場合、冷却の不均一さから成形品が変形する等の不都合が生ずることがある。真空成形において、分割された金型を用いる場合、シート状樹脂の金型に賦形されていない面を冷却する手法としては、パーティングラインによって区切られた閉空間全体に対して、冷媒の出入り口を1~2系統程度設け、対流を起こさせることが考えられる。しかしながら、この場合には流体(冷媒)の流れを規制することができず、場所により流体速度の不均一が生じ易く、また、淀み点の発生等により全体を均一に冷却することができない。
本願発明の成形方法では、整流のためのフィンを設けて冷媒(エアー)による冷却を行っているので、フィンによって規制された空間に冷媒が流される形になり、冷媒の速度が向上されることや冷媒の流れを乱流にし易いこと等が相俟って、シート状樹脂の金型に賦形されていない面がより均一にかつ速やかに冷却され、精度の高い真空成形が実現される。
本願の第1の発明によれば、1枚ずつシート状樹脂を成形する方法に比べて、成形効率を著しく向上することが可能な成形方法を提供することが可能である。また、本発明によれば、バリの処理も容易であり、この点においても成形効率を向上することができる。
本願の第2の発明によれば、冷却の不均一性に起因する変形の発生を抑えることができ、精度の高い真空成形を実現することが可能である。
第1の実施形態の成形方法における成形工程を工程順に示す図であり、シート状樹脂を垂下させる工程を示す図である。 型枠を前進させ、型枠にシート状樹脂を吸着させる工程を示す図である。 型枠を後退させ、金型キャビティ内の吸引を開始する工程を示す図である。 真空吸引によるシート状樹脂の賦形工程を示す図である。 型締め工程を示す図である。 取り出した成形品を示す図である。 第2の実施形態の成形方法における成形工程を工程順に示す図であり、シート状樹脂を垂下させる工程を示す図である。 真空吸引及びエアーによる冷却によるシート状樹脂の賦形工程を示す図である。 閉空間形成用金型の成形用金型との対向面を示す概略正面図である。 成形用金型と閉空間形成用金型の型閉状態における横断面を示す概略断面図である。 第3の実施形態の成形方法における成形工程を工程順に示す図であり、シート状樹脂を垂下させる工程を示す図である。 真空吸引及びエアーによる冷却によるシート状樹脂の賦形工程を示す図である。 インナーリブを形成する成形方法の一例を示すものである。 インナーリブを形成する成形方法の他の例を示すものである。
以下、本発明を適用した成形方法の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の成形方法は、押出機より押出された2枚のシート状樹脂を、金型キャビティを互いに対向して配置された2つの分割金型により同時に真空成形するものである。したがって、一度の型締めにより2つの成形品を同時に成形することができ、通常の真空成形に比べて2倍の成形効率を実現することができる。
ここで、先ず本実施形態の成形に用いられる成形装置について説明すると、成形装置は、図1に示すように、押出機1を2基備えており、これら押出機1からそれぞれシート状樹脂が垂下する形で押し出される。
各押出機1は、従来既知のタイプであり、その詳しい説明は省略するが、ホッパー11が付設されたシリンダー12と、シリンダー12内に設けられたスクリュー(図示せず)と、スクリューに連結された油圧モーター13と、シリンダー12と内部が連通したアキュムレータ14と、アキュムレータ14内に設けられたプランジャー15とを有し、ホッパー11から投入された樹脂ペレットが、シリンダー12内で油圧モーター13によるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ14に移送されて一定量貯留され、プランジャー15の駆動によりTダイ16に向けて溶融樹脂を送り、押出スリット17を通じて連続的なシート状樹脂が押し出され、間隔を隔てて配置された一対のローラー18によって挟圧されながら下方へ向かって送り出される。
押出機1の下方には、2つの分割金型21、22が金型キャビティ21A、22Aが互いに対向するように配置され、さらに、これら2つの分割金型21、22に中間金型23が配置されている。各分割金型21、22には、金型キャビティ21A、22Aの内面(成形面)に臨む形で複数の真空吸引孔21B、22Bが形成されている。また、各分割金型21、22の外周部には、型枠31、32が進退自在に設置されている。なお、型枠31、32にもそれぞれ真空吸引孔31A、32Aがシート状樹脂と接する面に臨んで設けられている。
中間金型23は、一方の突き当て面23Aが分割金型21と当接し、他方の突き当て面23Bが分割金型22と当接するものであり、各突き当て面23A、23bには、各分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aの外周縁の外側に沿って突き当てられる突出部23C、23Dを有している。中間金型23の突出部23C、23Dが分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aの外側に突き当てられ、シート状樹脂が挟み込まれることで、成形されたシート状樹脂の外周部分が食い切られる形になり、成形品の外側のバリの除去が容易なものとなる。
また、本実施形態において、中間金型23は、分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aの形状に応じて、その外周形状に対応した環状の構造を有している。すなわち、中間金型23は、その中央部分がくり抜かれた形状をしている。このように中間金型23を中空の環状構造とすることにより、金型原料の削減によるコストの削減や、成形装置の軽量化に繋がるという利点を有する。
なお、前述の成形装置は、真空成形を基本とするものであり、したがって、中間金型23にはエアーの吹き出し機構等の特別な機構は不要である。
次に、本実施形態の成形方法における成形工程について、工程順に説明する。
本実施形態の成形方法では、先ず、図1に示すように、各押出機1の押出スリット17から連続的にシート状樹脂S1、S2を押し出す。押し出されたシート状樹脂S1、S2においては、それぞれのシート状樹脂S1、S2の押出速度に応じて、この押出速度と、シート状樹脂S1、S2が一対のローラー18により下方に送り出される送り出し速度との相対速度差を一対のローラー18の回転速度を調整することにより調整し、シート状樹脂S1、S2が一対のローラー18の間を通過する際、一対のローラー18により下方に引っ張られ、それによりシート状樹脂S1、S2が延伸薄肉化され、その結果、ドローダウンあるいはネックインの発生を有効に防止するようにしている。なお、一対のローラー18の回転数の調整とともに、押出スリット17の間隔の調整を連動して行ってもよい。
シート状樹脂S1、S2に使用される熱可塑性プラスチック材料は、任意であるが、例示するならば、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル-スチレン-ブタジエン樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、さらにはポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル等のエンジニアリングプラスチックス等を挙げることができる。また、発泡樹脂等も使用可能である。
各押出機1の押出スリット17から押し出され、延伸薄肉化されたシート状樹脂S1、S2は、各分割金型21、22と中間金型23の間に垂下される。この時点では、各分割金型21、22に設けられた型枠31、32は、後退した状態である。すなわち、各型枠31、32の先端面は、分割金型21,22の対向面と概ね面一の状態である。
次いで、図2に示すように、分割金型21、22のそれぞれの型枠31、32を前進させ(すなわち、シート状樹脂S1、S2に向かって移動させ)、各シート状樹脂S1、S2の主面に当接させる。この時、各型枠31、32に設けられた真空吸引孔31A、32Aにより真空吸引を行い、各シート状樹脂S1、S2を型枠31、32に吸着させる。これにより、それぞれのシート状樹脂S1、S2、対応する型枠31、32及び金型キャビティ21A、22Aにより、密閉空間が形成される。
続いて、図3に示すように、シート状樹脂S1、S2を吸着した状態で型枠31、32を元の位置まで後退させ、シート状樹脂S1、S2を分割金型21、22に当接させた後、分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aに設けられた金型真空吸引孔21B、22Bからの吸引を開始する。
密閉空間(金型キャビティ21A、22A)内の空気を各分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aに設けられた金型真空吸引孔21B、22Bから吸引することにより、図4に示すように、各シート状樹脂S1、S2はそれぞれ対応する金型キャビティ21A、22Aの内面に吸着され、それによりシート状樹脂S1、S2はそれぞれ、対応する金型キャビティ21A、22Aの内面(成形面)に沿った形状に賦形される。
次に、図5に示すように、前記分割金型21、22及び中間金型23からなる成形用金型の型締めを行う。型締めにより分割金型21,22は中間金型23を介して突き合わされる。すなわち、中間金型23の一方の突き当て面23Aが分割金型21と当接し、他方の突き当て面23Bが分割金型22と当接する。その結果、中間金型23の一方の突き当て面23Aと分割金型21の間にシート状樹脂S1が挟み込まれ、中間金型23の他方の突き当て面23Bと分割金型22の間にシート状樹脂S2が挟み込まれることになるが、中間金型23の各突き当て面23A、23bには、各分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aの外周縁の外側に沿って突き当てられる突出部23C、23Dを有していることから、挟み込まれた各シート状樹脂S1,S2は、これら突出部23C、23Dにより食い切られる形となる。
図6は、金型から取り出した成形品41、42を示すものである。シート状樹脂S1,S2が分割金型21、22の金型キャビティ21A、22Aで賦形されて形成された成形品41、42は、その外周部分にバリbを有するが、前記突出部23C、23Dによる食い切りにより、厚さの薄い食い切り部41a、42aが形成されている。この食い切り部41a、42aは、簡単に切除することができ、外周部分のバリbを容易に脱落させることができる。
前述の実施形態においては、1枚のシート状樹脂を成形する場合に比べて、2倍の効率で成形を行うことができる。また、成形後のバリ取りも容易である。これらの効果が相俟って、中間金型を介在させるという簡易な変更にも関わらず、成形効率の大幅な向上が可能である。
(第2の実施形態)
本実施形態の成形方法は、押出機より押出されたシート状樹脂を、成形用金型で真空成形する際に、成形用金型に突き合わせて閉空間を形成するための閉空間形成用金型に整流用のフィンを設け、均一な冷却を実現するものである。
本実施形態で用いられる成形装置は、図7に示すように、押出機1を備えており、押出機101からシート状樹脂が垂下する形で押し出される。押出機101は、ホッパー111が付設されたシリンダー112と、シリンダー112内に設けられたスクリュー(図示せず)と、スクリューに連結された油圧モーター113と、シリンダー112と内部が連通したアキュムレータ114と、アキュムレータ114内に設けられたプランジャー115とを有する。ホッパー111から投入された樹脂ペレットは、シリンダー112内で油圧モーター113によるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ114に移送されて一定量貯留される。その後、プランジャー115の駆動によりTダイ116に向けて溶融樹脂を送り、押出スリット117を通じて連続的なシート状樹脂Sが押し出され、間隔を隔てて配置された一対のローラー118によって挟圧されながら下方へ向かって送り出される。
押出機101の下方には、成形用金型122と閉空間形成用金型140が互いに対向するように配置されている。成形用金型122には、金型キャビティ122Aの内面(成形面)に臨む形で複数の真空吸引孔122Bが形成されている。また、成形用金型122の外周部には、型枠132が進退自在に設置されている。なお、型枠132にも真空吸引孔132Aがシート状樹脂Sと接する面に臨んで設けられている。
閉空間形成用金型140は、成形用金型122と当接して閉空間を構成するものであり、閉空間形成用金型141が成形用金型122に突き当てられ、シート状樹脂Sが挟み込まれることで、成形されたシート状樹脂Sの外周部分が食い切られる形になり、成形品の外側のバリの除去が容易なものとなる。
図8は、シート状樹脂Sの賦形工程を示す図であり、シート状樹脂Sは成形用金型122のキャビティ122Aの内面に吸着され、金型キャビティ122Aの内面(成形面)に沿った形状に賦形される。さらに、成形用金型122に閉空間形成用金型140を突き当てて型締めを行い、閉空間形成用金型140から冷却用のエアーを賦形されたシート状樹脂Sの成形用金型122と接する面とは反対側の面に吹き付けて冷却する。
この時、閉空間形成用金型140の成形用金型122との対向面に複数のフィン141を配列形成しておき、成形用金型122に閉空間形成用金型140を突き当てることで形成される閉空間をこれらフィン141で細長い空間に分割する。これにより冷却効率の向上や冷却の均一化が図られる。
図9は、閉空間形成用金型140の成形用金型122との対向面を示すものであり、当該対向面には、シート状樹脂Sが垂下される方向に沿って、複数(本例では3枚)のフィン141が略並列に配列形成されている。これにより、成形用金型122に閉空間形成用金型140を突き当てることで形成される閉空間は、図10に示すように、4つの空間に分割される。そして、分割された各空間には、シート状樹脂Sが垂下される方向おいて、閉空間形成用金型140の上方位置にエアーを供給するエアー供給口142が形成され、閉空間形成用金型140の下方位置にエアーの出口となるエアー排出口143が形成されている。
前記フィン141は、整流板としての役割を果たし、図8や図10に示すように、閉空間形成用金型140の上方位置に設けたエアー供給口142から供給されるエアーは、整流された状態でフィン141により分割された細長い空間を下方に向かって流通し、閉空間形成用金型140の下方位置に形成されたエアー排出口143から排出される。
以上のように閉空間形成用金型140にフィン141を設け、成形用金型122に閉空間形成用金型140を突き当てることで形成される閉空間を細長い空間に分割することで、エアーの流れが均一になり、シート状樹脂Sが均一に冷却される。その結果、シート状樹脂Sが成形されることで得られる成形品における変形の発生が抑えられ、精度の高い真空成形が実現される。
なお、本実施形態の成形方法では、フィン141により分割された細長い空間において、上方から下方に向かってエアーが流通するようにしたが、逆に下方から上方に向かってエアーが流通してもよい。さらには、フィン141により分割された細長い空間において、エアーの流通する方向を交互に反対方向としてもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態の成形方法に第2の実施形態の成形方法を適用したものである。第1の実施形態との相違は、中間金型を各分割金型と閉空間を形成する閉空間形成用金型とし、各分割金型との対向面にフィンを設けたことである。
図11及び図12は、本実施形態における成形方法を説明するための図である。なお、先の第1の実施形態で説明した部材と同一の部材については、先の第1の実施形態と同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態の特徴的事項は、前述の通り、中間金型23を各分割金型21,22と閉空間を形成する閉空間形成用金型とし、各分割金型21,22との対向面にフィン51を設けたことである。
この点について詳述すると、先の第1の実施形態では、中間金型23は円環状であったが、本実施形態では、中間金型23は、各分割金型21,22と対向する面に閉空間を形成するための凹部が設けられており、分割金型21,22の間に中間金型23を挟み込んで型締めした際には、中間金型23の一方の面と分割金型21により閉空間が形成され、中間金型23の他方の面と分割金型22により閉空間が形成される。
そして、中間金型23の分割金型21との対向面、及び中間金型23の分割金型22との対向面には、それぞれ複数のフィン51が配列形成されている。各分割金型21,22との対向面において、シート状樹脂Sが垂下される方向に沿って複数(本例では3枚)のフィン51が略並列に配列形成されていることは先の第2の実施形態と同様である。
また、分割された各空間には、シート状樹脂Sが垂下される方向おいて、上方位置にエアーを供給するエアー供給口52が形成され、下方位置にエアーの出口となるエアー排出口53が形成されていることも先の第2の実施形態と同様である。ただし、本実施形態の場合、中間金型23の両面からエアーを供給する必要があることから、中間金型23の上端面中央にエアー供給口52が形成され、そこから分岐する形で各分割金型21,22との対向面に開口部52aが形成されている。同様に、中間金型23の下端面中央にエアー排気口53が形成され、そこから分岐する形で各分割金型21,22との対向面に開口部53aが形成されている。
このように中間金型23を閉空間形成用金型とし、各分割金型21,22との対向面にフィン51を形成することで、各シート状樹脂S1,S2の成形において、図12に示すように、エアーが整流された状態でフィン51により分割された細長い空間を下方に向かって流通し、第2の実施形態と同様の効果が得られる。その結果、成形効率の大幅な向上と精度の高い真空成形とを同時に実現することが可能である。
(第4の実施形態)
本実施形態は、閉空間形成用金型や中間金型にフィンを設ける代わりに、シート状樹脂にリブを設け、これをフィンとして利用し効率的な冷却を実現しようとするものである。
ただし、リブを整流板として利用する場合には、高さの高いリブを形成する必要がある。しかしながら、溶融状態のシート状樹脂を成形して高さの高いリブを形成しようとすると、硬化する前に倒れてしまう等の不都合が発生するおそれがある。
そこで、本実施形態では、例えば図13に示すように、シート状樹脂Sを賦形するための成形用金型201から突き出しピン203を突き出してリブを形成する際に、対向する閉空間形成用金型202にスリット202Aを設けておき、突き出しピン203を突き出すことにより形成されるリブの先端をこのスリット202Aで挟み込んで支持し、突き出しピン203を後退させてもリブが倒れ込まないようにしている。
図14は変形例であり、本例では、閉空間形成用金型202にインサート部品204を装着しておき、ここに突き出しピン203を突き出すことにより形成されるリブの先端を溶着させて支持するようにしている。インサート部品204は、例えば射出成形品や発泡成形体等である。
いずれの場合にも高さの高いリブを形成することが可能であり、これらリブをフィンの代わりに整流板として利用することが可能である。閉空間内はリブにより分割され、効率的な冷却が実現される。なお、前記リブで分割される各空間において、閉空間形成用金型202にエアー供給口やエアー排気口を設けることは、先の第2の実施形態や第3の実施形態と同様である。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明がこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、先の第1の実施形態において、中間金型23を中空の環状金型としたが、これに限らず、中空ではない(いわゆる中実の)金型であってもよい。
1,101 押出機
11,111 ホッパー
12,112 シリンダー
13,113 油圧モーター
14,114 アキュムレータ
15,115 油圧シリンダー
16,116 Tダイ
17,117 押出スリット
18,118 ローラー
21、22 分割金型
21A、22A 金型キャビティ
21B、22B 真空吸引孔
23 中間金型
23C、23D 突出部
31,32 型枠
31A,32A 真空吸引孔
41、42 成形品
41a、42a 食い切り部
b バリ
51 フィン
122 成形用金型
140 閉空間形成用金型
141 フィン
142 エアー供給口
143 エアー排出口
201 成形用金型
202 閉空間形成用金型
202A スリット
204 インサート部品

Claims (3)

  1. 押出機より押出された溶融状態の第1のシート状樹脂および第2のシート状樹脂をそのまま下方に垂下させて分割金型間に配置し、
    一方の分割金型と第1シート状樹脂の間の空気を減圧することによって第1シート状樹脂を一方の分割金型の金型キャビティに密着させるとともに、他方の分割金型と第2シート状樹脂の間の空気を減圧することによって第2シート状樹脂を他方の分割金型の金型キャビティに密着させ、
    各シート状樹脂を密着させた分割金型間に中間金型を介在させ、型締めすることを特徴とし、
    前記中間金型は、前記各分割金型の金型キャビティの外周縁の外側に沿って突き当てられる突出部を有するとともに、各分割金型との対向面に複数のフィンが略並列に配列形成されており、
    型締めした後、中間金型側からエアーによる冷却を行うことを特徴とする成形方法。
  2. 前記フィンにより分割された各領域において、中間金型の一端側にエアーの吹き出し口を設け、多端側にエアーの排気口を設けることを特徴とする請求項1記載の成形方法。
  3. 前記エアーは、中間金型の上方位置に設けたエアーの吹き出し口から供給され、フィンにより分割された細長い空間を下方に向かって流通し、中間金型の下方位置に形成されたエアーの排気口から排出されることを特徴とする請求項2記載の成形方法。
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