一実施形態に係るプリンタの斜視図である。
一実施形態に係るプリンタの斜視図である。
一実施形態に係るヘッドキャリッジの記録媒体と対向する側の面の構成を示す模式図である。
一実施形態に係るプリンタの一部を示す側面図である。
一実施形態に係るテーブル移動機構の一部を示す分解斜視図である。
一実施形態に係るテーブル移動機構の一部を示す分解斜視図である。
一実施形態に係るテーブル移動機構の一部を示す断面斜視図である。
一実施形態に係る第2側壁の周辺の構造を示す側面図である。
一実施形態に係るテーブル移動機構の断面図である。
一実施形態に係る第1板部材の斜視図である。
一実施形態に係るテーブルキャリッジの一部を示す斜視図である。
一実施形態に係るテーブルキャリッジの一部を示す斜視図である。
一実施形態に係るテーブル移動機構の一部を示す平面図である。
一実施形態に係る第1カバー部材および第2カバー部材の平面図である。
一実施形態に係るテーブル移動機構の一部を示す斜視図である。
一実施形態に係る第2板部材の斜視図である。
一実施形態に係る角度調整機構を示す平面図である。
一実施形態に係る角度調整治具の底面図である。
一実施形態に係る角度調整治具の側面図である。
一実施形態に係る目盛り部材の平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るテーブル移動機構と、テーブル移動機構を備えたインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」という。)について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の斜視図である。以下の説明では、プリンタ10を正面から見たときに、プリンタ10から遠ざかる方を前方、プリンタ10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、プリンタ10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示している。ここでは、主走査方向Yは左右方向である。主走査方向Yは、第2方向の一例である。符号Xは副走査方向を示している。ここでは、副走査方向Xは前後方向であり、平面視において主走査方向Yと直交している。副走査方向Xは、第1方向の一例である。符号Zは、上下方向を示している。また、プリンタ10の後側を上流側と称し、プリンタ10の前側を下流側と称する。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
プリンタ10は、インクジェット式のプリンタである。プリンタ10は、家庭用のプリンタと比較すると主走査方向Yに長い、いわゆる大型のプリンタである。例えば、プリンタ10は、業務用のプリンタである。本実施形態では、プリンタ10は、記録媒体5上に画像を印刷する。
記録媒体5は、例えば、記録紙である。ただし、記録媒体5は、記録紙に限定されない。例えば、記録媒体5には、PVC、ポリエステルなどの樹脂材料から形成されたシート、アルミや鉄等から形成された金属板、ガラス板、木材板等の比較的厚みを有するものが含まれる。記録媒体5は、被加工物の一例である。記録媒体5は、媒体の一例である。
図2に示すように、プリンタ10は、本体ケース12(図1参照)と、キャリッジ移動機構20と、テーブル移動機構38と、インクヘッドユニット30とを備えている。テーブル移動機構38は、キャリッジ移動機構20およびインクヘッドユニット30を支持する支持部材59と、テーブル移動機構38の後述するテーブルユニット40を副走査方向Xに移動可能に支持する第1スライドレール81(図5参照)と、テーブルユニット40を副走査方向Xに移動可能に支持する第2スライドレール91(図4参照)と、記録媒体5が載置されるテーブルユニット40と、テーブルユニット40を副走査方向Xに移動させる第1移動機構41と、テーブルユニット40の後述するテーブル48を上下方向Zに移動させる第2移動機構42と、を備えている。支持部材59は、キャリッジ移動機構20およびインクヘッドユニット30を支持するベース部材60と、ベース部材60上に配置され、テーブルユニット40を支持するサブベース部材70とを備えている。
本体ケース12は、ベース部材60に取り付けられている。図1に示すように、本体ケース12の前部の中央には、フロントカバー13Cが設けられている。本体ケース12の前部の左方には、左カバー13Lが設けられている。本体ケース12の前部の右方には、右カバー13Rが設けられている。フロントカバー13C、左カバー13Lおよび右カバー13Rは、本体ケース12に対して開閉可能に構成されている。フロントカバー13Cには、窓13Wが設けられている。窓13Wは、例えば、透明のアクリル板によって形成されている。作業者は、窓13Wから本体ケース12の内部を視認することができる。ベース部材60(図2参照)は、本体ケース12の下部に取り付けられている。ベース部材60は、本体ケース12を支持する。インクヘッドユニット30(図2参照)は、本体ケース12の内方に配置されている。図2に示すように、インクヘッドユニット30は、テーブルユニット40より上方に配置されている。インクヘッドユニット30は、インクヘッド34と、ケース31と、インクヘッド34が搭載されるヘッドキャリッジ32とを備えている。ヘッドキャリッジ32は、キャリッジの一例である。なお、図2では、説明の便宜上本体ケース12の図示を省略している。
図2に示すように、プリンタ10は、ベース部材60に設けられた本体フレーム14を備えている。本体フレーム14は、ベース部材60から上方かつ主走査方向Yに延びる。本体フレーム14には、副走査方向Xに貫通する開口14Hが形成されている。テーブルユニット40は、開口14Hを通過するように構成されている。
図2に示すように、プリンタ10は、本体フレーム14に設けられたガイドレール18を備えている。ガイドレール18は、本体フレーム14を介してベース部材60に支持されている。ガイドレール18は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール18は、本体フレーム14の前面に沿って設けられている。ガイドレール18は、開口14Hより上方に配置されている。ガイドレール18は、テーブルユニット40より上方に配置されている。ガイドレール18には、インクヘッドユニット30のヘッドキャリッジ32が摺動可能に設けられている。ガイドレール18は、ヘッドキャリッジ32の主走査方向Yへの移動をガイドするものである。ケース31は、ヘッドキャリッジ32に取り付けられている。
図2に示すように、キャリッジ移動機構20は、テーブルユニット40の後述するテーブル48に載置された記録媒体5に対してヘッドキャリッジ32を相対的に主走査方向Yに移動させる機構である。キャリッジ移動機構20は、ヘッドキャリッジ32を主走査方向Yに移動させる。なお、キャリッジ移動機構20の構成は特に限定されない。キャリッジ移動機構20は、プーリ21と、プーリ22と、無端状のベルト23と、ヘッドキャリッジモータ24とを備えている。左側のプーリ21は、ガイドレール18の左端より左方に設けられている。右側のプーリ22は、ガイドレール18の右端より右方に設けられている。ベルト23は、プーリ21とプーリ22とに巻き掛けられている。右側のプーリ22には、ヘッドキャリッジモータ24が接続されている。ただし、ヘッドキャリッジモータ24は、左側のプーリ21に接続されていてもよい。ここでは、ヘッドキャリッジモータ24が駆動して、プーリ22が回転することで、プーリ21とプーリ22との間においてベルト23が走行する。
ヘッドキャリッジ32は、ベルト23に取り付けられている。ヘッドキャリッジ32は、ガイドレール18に摺動自在に係合している。ヘッドキャリッジ32は、テーブル48より上方に配置されている。ヘッドキャリッジ32には、インクヘッド34が搭載されている。ヘッドキャリッジモータ24の駆動によってベルト23が走行して、ヘッドキャリッジ32が主走査方向Yに移動することに伴い、ヘッドキャリッジ32に搭載されたインクヘッド34は主走査方向Yに移動する。
図3に示すように、インクヘッド34は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長い形状に形成されている。インクヘッド34は、それぞれ、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。インクヘッド34は、副走査方向Xに並ぶ複数のノズル35と、複数のノズル35が形成されたノズル面36とを備えている。インクヘッド34には、複数のノズル35から構成されたノズル列が2つ設けられている。ノズル35は、テーブル48に載置された記録媒体5にインクを吐出する。ノズル35内は、負圧(大気圧より低い圧力)に設定されている。なお、ノズル35は微小であるため、図3では複数のノズル35を直線で表している。本実施形態では、インクヘッドユニット30は、3つのインクヘッド34を備えているが、4以上のインクヘッド34を備えていてもよい。また、インクヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を備えているが、1つのノズル列または3つ以上のノズル列を備えていてもよい。
図4に示すように、テーブル移動機構38は、テーブルユニット40のテーブル48を副走査方向Xに移動させる機構である。また、テーブル移動機構38は、テーブル48を上下方向Zに移動させる機構である。テーブルユニット40は、テーブル48と、テーブルキャリッジ44と、昇降ケース50とを備えている。テーブルユニット40は、第1スライドレール81(図5参照)と第2スライドレール91とに支持されている。
図2に示すように、テーブル48には、記録媒体5が載置される。テーブル48は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも短い矩形状に形成されている。なお、テーブル48は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長くてもよく、副走査方向Xの長さと主走査方向Yの長さが同一であってもよい。図4に示すように、テーブル48は、ガイドレール18より下方に配置されている。テーブル48は、インクヘッドユニット30より下方に配置されている。テーブル48は、後述する第1移動機構41(図5参照)によって副走査方向Xに移動可能に構成されている。テーブル48は、後述する第2移動機構42によって上下方向Zに移動可能に構成されている。
図5に示すように、第1移動機構41は、後述するサブベース部材70上に配置されている。第1移動機構41は、プーリ41Aと、プーリ41Bと、無端状のベルト41Cと、駆動モータ41Dとを備えている。前側のプーリ41Aは、サブベース部材70の前側に設けられている。後側のプーリ41Bは、サブベース部材70の後側に設けられている。ベルト41Cは、プーリ41Aとプーリ41Bとに巻き掛けられている。後側のプーリ41Bには、駆動モータ41Dが接続されている。ただし、駆動モータ41Dは、前側のプーリ41Aに接続されていてもよい。ここでは、駆動モータ41Dが駆動して、プーリ41Bが回転することで、プーリ41Aとプーリ41Bとの間においてベルト41Cが走行する。テーブルユニット40のテーブルキャリッジ44は、ベルト41Cに取り付けられている。このため、駆動モータ41Dの駆動によってベルト41Cが走行すると、テーブルユニット40は第1スライドレール81および第2スライドレール91(図4参照)に沿って、副走査方向Xに移動する。第1移動機構41は、テーブル48に載置された記録媒体5を副走査方向Xに移動させることができる。
図4に示すように、第2移動機構42は、テーブルユニット40のテーブルキャリッジ44に収容されている。テーブルキャリッジ44は、箱型状に形成されている。テーブルキャリッジ44には、上方に向けて開口する開口44Hが形成されている。第2移動機構42は、複数のガイド支柱43と、昇降用モータ(図示せず)と、を備えている。ガイド支柱43は、上下方向Zに延びる。ガイド支柱43および昇降用モータは、テーブルキャリッジ44内に設けられている。ガイド支柱43は、昇降ケース50の上下方向Zの移動をガイドする。昇降ケース50は、テーブル48を支持する。昇降ケース50の上部には、テーブル48が固定されている。昇降ケース50は、ガイド支柱43に摺動自在に係合している。昇降ケース50は、箱型状に形成されている。昇降ケース50は、テーブルキャリッジ44に形成された開口44Hに挿入されている。昇降ケース50は、テーブルキャリッジ44に対して上下方向Zに移動可能に構成されている。昇降用モータが回転駆動することによって、ガイド支柱43に巻き掛けられたベルト(図示せず)が走行し、昇降ケース50は、ガイド支柱43に沿って上下方向Zに移動する。第2移動機構42は、テーブル48を上下方向Zに移動させることができる。これにより、第2移動機構42は、テーブル48に載置された記録媒体5を上下方向Zに移動させることができる。
次に、テーブル移動機構38の各部材について詳細に説明する。図6に示すように、ベース部材60は、底面を構成する第1底壁61と、第1突出壁62と、第1水平壁63と、第2突出壁64と、第2水平壁65と、前壁66と、後壁67とを備えている。第1底壁61は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに延びる平板状に形成されている。1突出壁62は、第1底壁61から上方に向けて突出する。第1突出壁62は、副走査方向Xに延びる。第1水平壁63は、第1突出壁62の上端から右方に延びる。第2突出壁64は、第1底壁61から上方に向けて突出する。第2突出壁64は、副走査方向Xに延びる。第2突出壁64は、主走査方向Yに関して第1突出壁62から離隔した位置に配置されている。第2突出壁64は、第1突出壁62より左方に位置する。第2水平壁65は、第2突出壁64の上端から左方に延びる。前壁66は、第1底壁61の前端から上方に向けて伸びる。前壁66は、第1水平壁63の前端および第2水平壁65の前端と接続する。後壁67は、第1底壁61の後端から上方に向けて伸びる。後壁67は、第1水平壁63の後端および第2水平壁65の後端と接続する。ベース部材60には、第1底壁61と、第1突出壁62と、第2突出壁64と、前壁66と、後壁67とによって区画された凹状の開口60Hが形成されている。
図6に示すように、ベース部材60は、棒状部材68(図13も参照)を備えている。棒状部材68は、第1底壁61から上方に向けて突出する。棒状部材68は、第1突出壁62と第2突出壁64との間に位置する。棒状部材68は、第1底壁61の後部に配置されている。
図13に示すように、サブベース部材70は、ベース部材60に形成された開口60Hに配置されている。サブベース部材70は、ベース部材60の第1突出壁62と第2突出壁64との間かつ第1底壁61上に配置されている。図9に示すように、サブベース部材70とベース部材60とは、締結ねじ99によって相互に固定されている。締結ねじ99によって、ベース部材60に対するサブベース部材70の位置を調整することができる。図6に示すように、サブベース部材70は、底面を構成する第2底壁71と、第1側壁72と、第2側壁73と、前壁74と後壁75とを備えている。第2底壁71は、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さより長い矩形状に形成されている。第2底壁71は、ベース部材60の第1底壁61上に配置される。第2底壁71には、第1移動機構41が配置される。第1側壁72は、第2底壁71から上方に向けて突出する。第1側壁72は、ベース部材60の下面61B(図7参照)より上方に位置する。第1側壁72は、副走査方向Xに延びる。第1側壁72の副走査方向Xの長さは、ベース部材60の第1突出壁62の副走査方向Xの長さより小さい。図7に示すように、第1側壁72の上下方向Zの長さは、第1突出壁62の上下方向Zの長さより小さい。第1側壁72は、第2底壁71やベース部材60に対して主走査方向Yに弾性変形不能に構成されている。図6に示すように、第2側壁73は、第2底壁71から上方に向けて突出する。第2側壁73は、ベース部材60の下面61B(図7参照)より上方に位置する。第2側壁73は、副走査方向Xに延びる。第2側壁73は、主走査方向Yに関して第1側壁72から離隔した位置に配置されている。第2側壁73は、第1側壁72より左方に位置する。第2側壁73の副走査方向Xの長さは、ベース部材60の第2突出壁64の副走査方向Xの長さより小さい。図7に示すように、第2側壁73の上下方向Zの長さは、第2突出壁64の上下方向Zの長さより小さい。第2側壁73は、第2底壁71やベース部材60に対して主走査方向Yに弾性変形可能に構成されている。
図6に示すように、第1側壁72は、第1縦壁72Aと第1横壁72Bとを有する。第1縦壁72Aは、第2底壁71の右端から上方に向けて延びる。第1横壁72Bは、第1縦壁72Aの上端から水平方向に延びる。ここでは、第1横壁72Bは、第1縦壁72Aの上端から右方に延びる。第1横壁72Bには、後述する第1カバー部材87(図13参照)を取り付けるための第1挿入孔72BHが形成されている。本実施形態では、第1横壁72Bには、副走査方向Xに並ぶ3つの第1挿入孔72BHが形成されている。第1挿入孔72BHは、上下方向に貫通している。第2側壁73は、第2縦壁73Aと第2横壁73Bとを有する。第2縦壁73Aは、第2底壁71の左端から上方に向けて延びる。第2横壁73Bは、第2縦壁73Aの上端から水平方向に延びる。ここでは、第2横壁73Bは、第2縦壁73Aの上端から左方に延びる。第2横壁73Bには、後述する第2カバー部材97(図13参照)を取り付けるための第2挿入孔73BHが形成されている。本実施形態では、第2横壁73Bには、副走査方向Xに並ぶ3つの第2挿入孔73BHが形成されている。第2挿入孔73BHは、上下方向に貫通している。
図8に示すように、第2側壁73には、主走査方向Yに貫通する複数の貫通孔73Hが形成されている。図6に示すように、貫通孔73Hは、第2側壁73の第2縦壁73Aの全体に亘って形成されている。図8に示すように、貫通孔73Hは、第2縦壁73Aの上下方向の中間位置CEより下方に形成されている。貫通孔73Hは、後述するビス91Aに対して副走査方向Xに偏倚した位置に形成されている。即ち、ビス91Aの下方には貫通孔73Hは形成されていない。第2側壁73の第2縦壁73Aには、複数の貫通孔が形成されているため、第2側壁73の主走査方向Yの剛性である横剛性は低い。第2側壁73の横剛性は、第2側壁73の上下方向Zの剛性である縦剛性よりも小さい。一方、第1側壁72の第1縦壁72Aには、第2縦壁73Aのように貫通孔が形成されていないため、横剛性が高い。なお、ここでの横剛性および縦剛性は、第2側壁73の全体における横剛性および縦剛性であり、第2側壁73の部分的な(局所的な)横剛性および縦剛性ではない。
図5に示すように、第1スライドレール81は、副走査方向Xに延びる。第1スライドレール81は、第1側壁72に固定されている。第1スライドレール81は、第1側壁72の第1縦壁72Aに固定されている。第1スライドレール81は、ビス81Aによって第1縦壁72Aに固定されている。ビス81Aは、固定部材の一例である。第1スライドレール81は、第1縦壁72Aと面接触している。ここで、「第1スライドレール81が第1側壁72に固定される」には、ビス81A等によって第1スライドレール81が第1側壁72に直接的に固定される場合と、図示しないブラケット等によって第1スライドレール81が第1側壁72に間接的に固定される場合とを含む。図6に示すように、第2スライドレール91は、副走査方向Xに延びる。第2スライドレール91は、第2側壁73に固定されている。第2スライドレール91は、第2側壁73の第2縦壁73Aに固定されている。第2スライドレール91は、ビス91Aによって第2縦壁73Aに固定されている。ビス91Aは、固定部材の一例である。第2スライドレール91は、第2縦壁73Aと面接触している。第2スライドレール91は、貫通孔73Hより上方に位置する。ここで、「第2スライドレール91が第2側壁73に固定される」には、ビス91A等によって第2スライドレール91が第2側壁73に直接的に固定される場合と、図示しないブラケット等によって第2スライドレール91が第2側壁73に間接的に固定される場合とを含む。第1スライドレール81および第2スライドレール91は、テーブルユニット40を支持する。第1スライドレール81および第2スライドレール91は、テーブルユニット40の副走査方向Xへの移動をガイドする。
図5に示すように、テーブル移動機構38は、テーブルユニット40の高さを調整する高さ調整機構39を備えている。高さ調整機構39は、第1スライドレール81および第2スライドレール91に対するテーブルユニット40の高さ(上下方向Zの位置)を調整可能に構成されている。即ち、高さ調整機構39は、第1スライドレール81および第2スライドレール91に対するテーブルユニット40の高さを調整することによって、ベース部材60に対するテーブルユニット40の高さを調整することができる。高さ調整機構39は、前側に位置する第1係合部材83Aと、後側に位置する第1係合部材83Bとを備えている。以下の説明では、第1係合部材83Aと第1係合部材83Bとを総称して第1係合部材83とする。第1係合部材83は、第1スライドレール81に摺動可能に係合する。第1係合部材83は、テーブルユニット40に固定されている。第1係合部材83は、第1スライドレール81に対するテーブルユニット40の上下方向Zの位置を調整可能に構成されている。
図9に示すように、第1係合部材83は、第1スライド部材84と、第1板部材85と、第1締結部材86(図5も参照)とを有している。第1スライド部材84は、第1スライドレール81に摺動可能に係合する。第1スライド部材84は、断面U字形状に形成されている。第1スライド部材84には、4つの第1孔84Bが形成されている。第1スライド部材84には、第1スライドレール81と係合する係合溝84Aが形成されている。第1板部材85は、第1スライド部材84に接続され、テーブルユニット40に固定されている。第1板部材85は、第1垂直壁85Aと、第1水平壁85Bとを有する。第1垂直壁85Aは、第1スライド部材84に接続されている。第1垂直壁85Aは、上下方向に延びる。図10に示すように、第1板部材85には、上下方向に延びる4つの第1長孔85Eが形成されている。ここでは、第1長孔85Eは、第1垂直壁85Aに形成されている。第1垂直壁85Aの上端には、テーブルユニット40を支持する第1支持面85Tが形成されている。第1支持面85Tは、水平面と平行である。第1水平壁85Bは、第1垂直壁85Aの上端から水平方向に延びる。ここでは、第1水平壁85Bは、第1垂直壁85Aの上端から右方に延びる。第1水平壁85Bには、第1下孔85BHが形成されている。第1下孔85BHは、上下方向に延びる。第1水平壁85Bは、テーブルユニット40に固定されている。第1板部材85には、第1支持面85Tと第1下孔85BHとの間に開口85Hが形成されている。開口85Hは、上下方向に貫通しかつ前後方向に延びる。開口85Hは、第1開口の一例である。第1締結部材86は、第1板部材85と第1スライド部材84とを締結する。より詳細には、第1締結部材86は、第1長孔85Eおよび第1孔84Bに挿入され、第1垂直壁85Aと第1スライド部材84とを締結する。第1板部材85は、第1スライド部材84に対して上下方向の位置調整が可能に構成されている。第1締結部材86としては、例えば、ビスが挙げられる。ここで、第1長孔85Eは、上下方向に延びる長円形状に形成されているため、第1スライド部材84に対する第1板部材85の上下方向の位置を調整することができる。即ち、第1スライドレール81に対するテーブルユニット40の上下方向の位置を調整することができる。本実施形態では、インクヘッド34のノズル面36と第1支持面85Tとの距離が予め設定した距離となるように、第1板部材85の上下方向の位置を調整している。
図6に示すように、高さ調整機構39は、前側に位置する第2係合部材93Aと、後側に位置する第2係合部材93Bとを備えている。以下の説明では、第2係合部材93Aと第2係合部材93Bとを総称して第2係合部材93とする。第2係合部材93は、第2スライドレール91に摺動可能に係合する。第2係合部材83は、テーブルユニット40に固定されている。第2係合部材93は、第2スライドレール91に対するテーブルユニット40の上下方向Zの位置を調整可能に構成されている。
図9に示すように、第2係合部材93は、第2スライド部材94と、第2板部材95と、第2締結部材96(図6も参照)とを有している。第2スライド部材94は、第2スライドレール91に摺動可能に係合する。第2スライド部材94は、断面U字形状に形成されている。第2スライド部材94には、4つの第2孔94Bが形成されている。第2スライド部材94には、第2スライドレール91と係合する係合溝94Aが形成されている。第2板部材95は、第2スライド部材94に接続され、テーブルユニット40に固定されている。第2板部材95は、第2垂直壁95Aと、第2水平壁95Bとを有する。第2垂直壁95Aは、第2スライド部材94に接続されている。第2垂直壁95Aは、上下方向に延びる。第2板部材95には、第1垂直壁85Aに形成された第1長孔85Eと同形状の第2長孔95Eが4つ形成されている。第2長孔95Eは、上下方向に延びる。ここでは、第2長孔95Eは、第2垂直壁95Aに形成されている。第2垂直壁95Aの上端には、テーブルユニット40を支持する第2支持面95Tが形成されている。第1支持面95Tは、水平面と平行である。第2水平壁95Bは、第2垂直壁95Aの上端から水平方向に延びる。ここでは、第2水平壁95Bは、第2垂直壁95Aの上端から左方に延びる。第2水平壁95Bには、第2下孔95BHが形成されている。第2下孔95BHは、上下方向に延びる。第2水平壁95Bは、テーブルユニット40に固定されている。第2板部材95には、第1支持面95Tと第2下孔95BHとの間に開口95H(図16参照)が形成されている。開口95Hは、上下方向に貫通しかつ前後方向に延びる。開口95Hは、第2開口の一例である。第2締結部材96は、第2板部材95と第2スライド部材94とを締結する。より詳細には、第2締結部材96は、第2長孔95Eおよび第2孔94Bに挿入され、第2垂直壁95Aと第2スライド部材94とを締結する。第2板部材95は、第2スライド部材94に対して上下方向の位置調整が可能に構成されている。第2締結部材96としては、例えば、ビスが挙げられる。ここで、第2長孔9は、上下方向に延びる長円形状に形成されているため、第2スライド部材94に対する第2板部材95の上下方向の位置を調整することができる。即ち、第2スライドレール91に対するテーブルユニット40の上下方向の位置を調整することができる。本実施形態では、インクヘッド34のノズル面36と第2支持面95Tとの距離が予め設定した距離となるように、第2板部材95の上下方向の位置を調整している。
図9に示すように、テーブルユニット40は、ケースの側面を切り欠いて外側に折り曲げることにより、テーブル移動機構38との連結部材を形成している。即ち、テーブルユニット40は、第1板部材85に突き当てられる第1着座面45Aと、第1着座面45Aからテーブルキャリッジ44の外側(図9の右側)に延び、第1板部材85に締結される第1延伸壁46Aと、第2板部材95に突き当てられる第2着座面45B(図11も参照)と、第2着座面45Bからテーブルキャリッジ44の外側(図9の左側)に延び第2板部材95締結される第2延伸壁46B(図12も参照)とを備えている。なお、テーブル移動機構38との連結部材(即ち第1着座面45A、第1延伸壁46A、第2着座面45Bおよび第2延伸壁46B等)は、同じ構成であるため、図11および図12において、第2着座面45Bおよび第2延伸壁46Bを図示し、第1着座面45Aおよび第1延伸壁46Aについての図示は省略する。
図9に示すように、第1着座面45Aは、第1板部材85の第1支持面85Tに着座する。第1着座面45Aは、テーブルキャリッジ44(図5参照)に形成されている。第1延伸壁46Aには、第1上孔46AHが形成されている。第1上孔46AHは、上下方向に貫通する。第1着座面45Aが第1支持面85Tに着座したとき、第1上孔46AHは、平面視で、第1下孔85BHと重なる。テーブルキャリッジ44には、第1着座面45Aと第1上孔46AHとの間に開口44RH(図9参照)が形成されている。開口44RHは、上下方向に貫通しかつ前後方向に延びる。開口44RHは、第1開口の一例である。
図9、図11および図12に示すように、第2着座面45Bは、第2板部材95の第2支持面95Tに着座する。第2着座面45Bは、テーブルキャリッジ44(図5参照)に形成されている。第2延伸壁46Bには、第2上孔46BH(図11も参照)が形成されている。第2上孔46BHは、上下方向に貫通する。第2着座面45Bが第2支持面95Tに着座したとき、第2上孔46BHは、平面視で、第2下孔95BHと重なる。テーブルキャリッジ44には、第2着座面45Bと第2上孔46BHとの間に開口44LH(図12も参照)が形成されている。開口44LHは、上下方向に貫通しかつ前後方向に延びる。開口44LHは、第2開口の一例である。
図9に示すように、テーブル移動機構38は、テーブルユニット40と第1係合部材83とを連結する第3締結部材51Aと、テーブルユニット40と第2係合部材93とを連結する第4締結部材51Bとを備えている。第3締結部材51Aは、第1下孔85BHと第1上孔46AHとに挿入され、第1水平壁85Bと、第1延伸壁46Aとを締結する。第4締結部材51Bは、第2下孔95BHと第2上孔46BHとに挿入され、第2水平壁95Bと、第2延伸壁46Bとを締結する。
図6に示すように、テーブル移動機構38は、複数(本実施形態では4つ)の補強リブ69を備えており、第1側壁72の剛性が強化されている。補強リブ69は、副走査方向Xに並んで配置されている。補強リブ69は、第1側壁72から主走査方向Yに延びる。ここでは、補強リブ69は、第1側壁72から右方に延びる。補強リブ69は、三角形状に形成されている。補強リブ69は、上方から下方に向かうほど主走査方向Yの長さが長くなるように形成されている。補強リブ69は、第1側壁72に接続されている。補強リブ69は、ベース部材60の第1底壁61に支持されている。図7に示すように、補強リブ69の上端69Tは、第1スライドレール81の上端81Tよりも上方に位置する。
図9に示すように、テーブル移動機構38は、第1脚部57と第2脚部58とを備えている。第1脚部57は、第1突出壁62と第1側壁72との間に配置されている。第1脚部57は、ベース部材60を支持する。第1脚部57は、ベース部材60の上下方向の位置を調整可能に構成されている。第1脚部57は、ベース部材60の前側と後側にそれぞれ1つずつ配置されている。第2脚部58は、第2突出壁64と第2側壁73との間に配置されている。第2脚部58は、ベース部材60を支持する。第2脚部58は、ベース部材60の上下方向の位置を調整可能に構成されている。第2脚部58は、ベース部材60の前側と後側にそれぞれ1つずつ配置されている。
図13に示すように、テーブル移動機構38は、第1スライドレール81を保護する第1カバー部材87と、第1カバー部材87を第1スライドレール81に取り付ける第1固定部材88と、第2スライドレール28を保護する第2カバー部材97と、第2カバー部材97を第2スライドレール91に取り付ける第2固定部材98とを備えている。第1カバー部材87および第2カバー部材97は、樹脂材料から形成されている。第1カバー部材87および第2カバー部材97は、静電気によって埃を吸着することができる材料から形成されている。このような材料として、例えば、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
図13に示すように、第1カバー部材87は、副走査方向Xに延びる。第1カバー部材87は、第1スライドレール81より上方に配置されている。第1カバー部材87は、平面視で第1スライドレール81と重なる位置に配置されている。第1カバー部材87には、第1基準孔87A(図14参照)と、第1上流側孔87Bと、第1下流側孔87Cとが形成されている。第1基準孔87Aは、円形状に形成されている。第1基準孔87Aは、第1カバー部材87の中央部分に形成されている。第1上流側孔87Bは、第1基準孔87Aより副走査方向Xの上流側(ここでは後方)に位置する。第1上流側孔87Bは、副走査方向Xに延びる。第1上流側孔87Bは、長円形状に形成されている。第1下流側孔87Cは、第1基準孔87Aより副走査方向Xの下流側(ここでは前方)に位置する。第1下流側孔87Cは、副走査方向Xに延びる。第1下流側孔87Cは、長円形状に形成されている。第1固定部材88は、第1基準孔87Aおよび第1挿入孔72BH、第1上流側孔87Bおよび第1挿入孔72BH(図5参照)、第1下流側孔87Cおよび第1挿入孔72BHにそれぞれ挿入されている。第1固定部材88は、第1カバー部材87を第1側壁72に固定する。ここでは、第1固定部材88は、第1カバー部材87を第1側壁72の第1横壁72Bに固定する。
第2カバー部材97は、副走査方向Xに延びる。第2カバー部材97は、第2スライドレール91より上方に配置されている。第2カバー部材97は、平面視で第2スライドレール91と重なる位置に配置されている。第2カバー部材97には、第2基準孔97A(図14参照)と、第2上流側孔97Bと、第2下流側孔97Cとが形成されている。第2基準孔97Aは、円形状に形成されている。第2基準孔97Aは、第2カバー部材97の中央部分に形成されている。第2上流側孔97Bは、第2基準孔97Aより副走査方向Xの上流側(ここでは後方)に位置する。第2上流側孔97Bは、副走査方向Xに延びる。第2上流側孔97Bは、長円形状に形成されている。第2下流側孔97Cは、第2基準孔97Aより副走査方向Xの下流側(ここでは前方)に位置する。第2下流側孔97Cは、副走査方向Xに延びる。第2下流側孔97Cは、長円形状に形成されている。第2固定部材98は、第2基準孔97Aおよび第2挿入孔73BH(図5参照)、第2上流側孔97Bおよび第2挿入孔73BH、第2下流側孔97Cおよび第2挿入孔73BHにそれぞれ挿入されている。第2固定部材98は、第2カバー部材97を第2側壁73に固定する。ここでは、第2固定部材98は、第2カバー部材97を第2側壁73の第2横壁73Bに固定する。
図5に示すように、サブベース部材70には、棒状部材68(図6参照)が挿入される挿通孔71Hが貫通形成されている。挿通孔71Hは、サブベース部材70の第2底壁71に形成されている。挿通孔71Hは、第2底壁71を上下方向に貫通している。サブベース部材70は、ベース部材60に対して棒状部材68を中心に回転可能に構成されている。
図15に示すように、ベース部材60の第1底壁61には、第1調整孔61Mが貫通形成されている。サブベース部材70の第2底壁71には、第2調整孔71Mが貫通形成されている。サブベース部材70がベース部材60上に配置されたとき、第2調整孔71Mは、平面視で第1調整孔61Mと重なる。第2調整孔71Mは、第1調整孔61Mより大きい。第1調整孔61Mは円形状に形成されている。第2調整孔71Mは長円形状に形成されている。
次に、ベース部材60に対するサブベース部材70の角度を調整する方法について説明する。図17に示すように、角度調整機構100は、角度調整治具102と、目盛り部材120とを備えている。角度調整治具102および目盛り部材120は、ベース部材60に対するサブベース部材70の角度を調整する際に、作業者が使用するものである。
角度調整治具102は、偏芯カムの構造を有する治具である。角度調整治具102は、回転時に他構造と連動する構成を有する。角度調整治具102は、回転動作時に外周に接する位置が微量に変化する構成を有する。角度調整治具102は、微量な動きが可能な治具である。図18に示すように、角度調整治具102は、本体部104と、第1円柱部材106と、第2円柱部材108とを備えている。本体部104は、所定の方向D1に延びた長板状に形成されている。本体部104には、視認孔109が形成されている。図17に示すように、視認孔109は、後述する目盛り部材120の目盛り線125を作業者が視認するための孔である。視認孔109は、長円形状に形成されている。
図18に示すように、第1円柱部材106は、本体部104から所定の方向D2に向けて突出する。ここでは、所定の方向D2は、所定の方向D1と直交する方向である。第1円柱部材106は、サブベース部材70に形成された第2調整孔71M(図15参照)に挿入可能に形成されている。第2円柱部材108は、第1円柱部材106から所定の方向D2に向けて突出する。第2円柱部材108は、ベース部材60に形成された第1調整孔61M(図15参照)に挿入可能に形成されている。図19に示すように、第1円柱部材106の第1中心軸C1と、第2円柱部材108の第2中心軸C2とはΔLだけ離れている。第1中心軸C1と第2中心軸C2とは平行である。第1円柱部材106の直径は、第2調整孔71Mの短径L1(図15参照)と略同一の長さに設定されている。第2円柱部材108の直径は、第1調整孔61Mの直径L2(図15参照)と略同一の長さに設定されている。
図20に示すように、目盛り部材120は、ベース部材60に対するサブベース部材70の角度を決定するために補助的に使用されるものである。目盛り部材120は、半円形状に形成されている。目盛り部材120には、挿入孔123が形成されている。挿入孔123は、角度調整治具102の第1円柱部材106が挿入される孔である。目盛り部材120には、目盛りを示す線である目盛り線125が複数付されている。ここでは、挿入孔123の中心点P1を中心に放射状に延びるようにして、目盛り部材120の表面に複数の目盛り線125が付されている。
図13に示すように、ベース部材60とサブベース部材70(図9も参照)とを連結するボルトを緩めた後、角度調整機構100をテーブル移動機構38に取り付けた状態で、角度調整治具102を図13の矢印Rの方向に回転させることによって、棒状部材68を中心にサブベース部材70をベース部材60に対して回転させることができる。このとき、視認孔109内には、目盛り部材120の複数の目盛り線125のうち何れかの目盛り線125が位置する。作業者は、この視認孔109内に位置する目盛り線125を見ることによって、上記角度を調整することができる。
以上のように、本実施形態のテーブル移動機構38によると、副走査方向Xに延びる第1スライドレール81および第2スライドレール91はサブベース部材70に固定されている。このため、第1スライドレール81および第2スライドレール91は、縦剛性に優れる。これにより、第1スライドレール81および第2スライドレール91に沿ってテーブルユニット40が移動しても、第1スライドレール81および第2スライドレール91に撓みが生じることを抑制することができる。即ち、テーブル48を有するテーブルユニット40が副走査方向Xに移動するときに、ベース部材60からテーブル48までの高さを一定に保つことができる。さらに、テーブルユニット40の高さを調整する高さ調整機構39によって、テーブル48の水平度を適切に調整することができる。
本実施形態のテーブル移動機構38によると、副走査方向Xに延びる第1スライドレール81は副走査方向Xに延びる第1側壁72に固定され、副走査方向Xに延びる第2スライドレール91は副走査方向Xに延びる第2側壁73に固定されている。ここで、第1側壁72および第2側壁73は第2底壁71から上方に向けて突出し、第1側壁72および第2側壁73を有するサブベース部材70は、第1突出壁62と第2突出壁64との間に配置されている。このような構成によると、第1側壁72および第2側壁73の縦方向の剛性(縦剛性)が高くなる。第1スライドレール81および第2スライドレール91は、その全体が縦剛性に優れた第1側壁72および第2側壁73にそれぞれ固定されている。このため、第1スライドレール81および第2スライドレール91は、縦剛性に優れる。これにより、第1スライドレール81および第2スライドレール91に沿ってテーブルユニット48が移動しても、第1スライドレール81および第2スライドレール91に撓みが生じることを抑制することができる。即ち、テーブル48を有するテーブルユニット40が副走査方向Xに移動するときに、ベース部材60からテーブル48までの高さを一定に保つことができる。
本実施形態のテーブル移動機構38は、ベース部材60を支持しかつベース部材60の上下方向Zの位置を調整可能な第1脚部57および第2脚部58を備えている。第1脚部57は第1突出壁62と第1側壁72との間に配置され、第2脚部58は第2突出壁64と第2側壁73との間に配置されている。第1突出壁62と第1側壁72との間および第2突出壁64と第2側壁73との間は剛性が比較的高いため、かかる部分に第1脚部57および第2脚部58を配置することによって、ベース部材60を適切に支持することができる。
本実施形態のテーブル移動機構38では、第1脚部57は、ベース部材60の上下方向Zの位置を調整可能に構成され、第2脚部58は、ベース部材60の上下方向Zの位置を調整可能に構成されている。これにより、ベース部材60を設置する面に対してベース部材60の平行度を調整することができる。
本実施形態のテーブル移動機構38では、第1側壁72から主走査方向Yに向けて突出しかつベース部材60の第1底壁61に支持された補強リブ69を備えている。これにより、第1側壁72の横剛性がより高くなり、第1スライドレール81が主走査方向Yに変形することを抑制することができる。
本実施形態のテーブル移動機構38では、補強リブ69の上端69Tは、第1スライドレール81の上端81Tよりも上方に位置する。これにより、第1側壁72の横剛性がより高くなり、第1スライドレール81が主走査方向Yに変形することを抑制することができる。
本実施形態のテーブル移動機構38では、サブベース部材70は、ベース部材60に対して棒状部材68を中心に回転可能に構成されている。ここで、テーブルユニット40はサブベース部材70に配置され、インクヘッド34を搭載するヘッドキャリッジ32が摺動するガイドレール18はベース部材60に支持されている。このため、棒状部材68を中心にサブベース部材70を回転させることによって、ヘッドキャリッジ32の移動方向(即ち主走査方向Y)に対するテーブルユニット40の移動方向(即ち副走査方向X)の角度を調整することができる。
本実施形態のテーブル移動機構38では、角度調整治具102を用いて、ベース部材60に対するサブベース部材70の角度を調整するように構成されている。即ち、角度調整治具102を用いて、ベース部材60の第1底壁61に形成された第1調整孔61Mに対するサブベース部材70の第2底壁71に形成された第2調整孔71Mの位置を変更することによって、ベース部材60に対するサブベース部材70の角度を適宜調整することができる。
本実施形態のプリンタ10では、テーブル移動機構38と、テーブル48に載置された記録媒体5にインクを吐出する複数のノズル35と、複数のノズル35が形成されたノズル面36とを有するインクヘッド34と、を備えている。本実施形態のテーブル移動機構38では、テーブルユニット40は第1スライドレール81および第2スライドレール91に対してスムーズに移動することができる。これにより、本実施形態のプリンタ10によると品質に優れた印刷を行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上述した実施形態では、第1支持面85Tと第1下孔85BHとの間には開口85Hが形成され、第1着座面45Aと第1上孔46AHとの間には開口44RHが形成されていたが、開口85Hまたは開口44RHのいずれか一方のみが形成されていてもよい。また、第2支持面95Tと第2下孔95BHとの間には開口95Hが形成され、第2着座面45Bと第2上孔46BHとの間には開口44LHが形成されていたが、開口95Hまたは開口44LHのいずれか一方のみが形成されていてもよい。
上述した実施形態では、第1側壁72および第2側壁73はサブベース部材70に設けられていたが、これに限定されない。第1側壁72および第2側壁73は、ベース部材60に設けられていてもよい。